JPH10162442A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH10162442A
JPH10162442A JP8324262A JP32426296A JPH10162442A JP H10162442 A JPH10162442 A JP H10162442A JP 8324262 A JP8324262 A JP 8324262A JP 32426296 A JP32426296 A JP 32426296A JP H10162442 A JPH10162442 A JP H10162442A
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magneto
recording
layer
optical disk
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JP8324262A
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Toru Abiko
透 安孫子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録層のキュリー温度を高く設定することに
より繰り返し記録再生特性が劣化することなく、信号量
が増大した光磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 本発明に係る光磁気記録媒体1は、基板
2上に形成された第1の誘電体層3と、この第1の誘電
体層3上に形成され、少なくとも窒化シリコンを含有す
る第2の誘電体層4と、この第2の誘電体層4上に形成
され、キュリー温度が200℃以上の磁性膜を有する記
録層5とを備える。この光磁気記録媒体1は、第1の誘
電体層3の熱電導率が第2の誘電体層4の熱電導率と比
較して小とされてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気光学効果を利
用して情報信号を再生する光磁気記録媒体に関し、特
に、記録層のキュリー温度を高く設定することを可能と
する光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、コンピューター等に用い
られる記録媒体の分野において、処理される情報量の増
大に伴い外部メモリとして用いられる記録媒体の記録容
量の増大が求められている。また、従来のISOフォー
マット光磁気記録再生装置の分野においては、光源に波
長が680nmの赤色レーザーダイオードが用いられ、
記録容量を従来の4倍とするシステムか発売されてお
り、さらに記憶容量を従来の8倍とするシステムの要望
も高まっている。
【0003】ところで、このような記録再生装置に用い
られる光磁気ディスクは、図9に示すように、レーザ光
を透過し得るPC(ポリカーボネート)やガラス等より
なる基板100上に下部誘電体層101、記録膜10
2、上部誘電体層103、反射膜104及び保護層10
5が順次積層されて構成される。この下部誘電体層10
1及び上部誘電体層103は、例えば、窒化シリコン
(SiN)よりなり、記録膜102は、例えば、TbF
eCo系アモルファスよりなり、反射膜104は、例え
ば、Alよりなり、保護層105は、例えば、紫外線硬
化樹脂よりなる。
【0004】光磁気ディスクでは、記録膜102へ情報
信号を記録する際、記録膜102に対してレーザー光を
照射する。これにより、記録膜102の温度が上昇する
こととなり、記録膜102の温度がキュリー温度以上に
なったとき、記録膜102の磁気が消失する。その後、
記録膜102を冷却する過程で、記録膜102に対して
所定の外部磁場を印加する。これにより、記録膜102
の磁化が所望の方向に揃えられ、所定の磁化を有する記
録マークが形成される。
【0005】このような光磁気ディスクでは、記録され
る信号の大容量化のために、記録マークの微小化が要求
されることとなる。しかしながら、光磁気ディスクにお
いて、記録マークの微小化は、信号量を劣化させること
となる。一方、記録膜102に希土類・遷移金属を用い
た光磁気ディスクでは、記録膜102のキュリー温度を
上げることにより信号を増大させることができる。この
ため、光磁気ディスクでは、記録マークの微小化による
信号量の劣化を、キュリー温度を高く設定した記録膜1
02を用いることにより回復することができる。この光
磁気ディスクでは、記録膜102を構成する元素の組成
を変化させることによって、記録膜102のキュリー温
度を所望の温度に設定することができる。
【0006】ここで、記録層102のキュリー温度と4
層構造でのカー回転角とを測定した特性図を図10に示
す。このカー回転角とは、信号量に比例する値である。
図10から明らかなように、記録膜102のキュリー温
度が高ければ高いほど、カー回転角は大きくなってい
る。すなわち、記録膜102のキュリー温度を高く設定
することによって、得られる信号量を増大させることが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た光磁気ディスクにおいて、信号量を増大させるために
記録膜102のキュリー温度を高く設定した場合、記録
層102をその分高い温度に昇温しなくてはならない。
このとき、光磁気ディスクでは、情報信号を記録する際
に記録膜102をキュリー温度以上に昇温させるため、
基板100に対して多くの熱量が伝導されることとな
る。この結果、この光磁気ディスクでは、熱による基板
劣化が発生してしまう。光磁気ディスクでは、基板劣化
が発生すると、いわゆる繰り返し記録再生特性が劣化し
てしまう。具体的には、現状の光磁気ディスクでは、記
録膜102として希土類・遷移金属を用いており、その
キュリー温度を高くとも180℃付近として使用してい
るのが一般的である。
【0008】したがって、上述したような従来の光磁気
ディスクでは、記録層102のキュリー温度を高く設定
して信号量の増大化を図り、高密度記録に対応させた微
小記録マークを用いて記録することが困難であった。
【0009】そこで、本発明は、かかる従来光磁気ディ
スクの実情に鑑みて提案されたものであって、記録層の
キュリー温度を高く設定することよって、繰り返し記録
再生特性が劣化することなく、信号量を増大させること
を可能とする光磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに完成された本発明に係る光磁気記録媒体は、基板上
に形成された第1の誘電体層と、この第1の誘電体層上
に形成され、少なくとも窒化シリコンを含有する第2の
誘電体層と、この第2の誘電体層上に形成され、キュリ
ー温度が200℃以上の磁性膜を有する記録層とを備え
る。この光磁気記録媒体は、第1の誘電体層の熱電導率
が第2の誘電体層の熱電導率と比較して小とされてな
る。
【0011】以上のように構成された本発明に係る光磁
気記録媒体では、第lの誘電体層が第2の誘電体層より
も小さな熱伝導率を示すように構成されている。このた
め、光磁気ディスクでは、記録層からの熱が基板側へ伝
導しにくくなる。したがって、この光磁気ディスクは、
熱による基板劣化が発生することがないために、良好な
繰り返し記録再生特性を有するものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。本実施の形態としては、図1に示すように、円盤状
に形成される光磁気記録媒体として光磁気ディスク1を
例に挙げて説明する。
【0013】本実施の形態に示す光磁気ディスク1は、
レーザー光を透過し得るポリカーボネート(以下、PC
と略称する。)やガラス等よりなる基板2と、この基板
2上に形成される第1の誘電体層3と、この第1の誘電
体層3上に形成される第2の誘電体層4と、この第2の
誘電体層4上に形成される記録膜5と、この記録膜5上
に形成される上部誘電体層6と、この上部誘電体層6上
に形成される反射層7と、この反射層7上に形成される
保護層8とを備える。
【0014】ここで、第1の誘電体層3は、少なくとも
ZnSを含む材料から構成されることが好ましく、例え
ば、ZnS−SiO2から構成されている。また、第2
の誘電体層4は、少なくとも窒化シリコンを含有する材
料から構成されることが好ましく、例えば、Si34
ら構成されている。さらに、記録膜5は、例えば、Tb
FeCO系アモルファスから構成されている。さらにま
た、上部誘電体層6は、例えば、窒化シリコン(Si3
4等)から構成されている。さらにまた、反射層7
は、例えば、Alから構成されている。さらにまた、保
護層8は、例えば、紫外線硬化樹脂等から構成されてい
る。
【0015】この光磁気ディスク1においては、第1の
誘電体層3の熱伝導率が第2の誘電体層4の熱伝導率よ
りも小とされている。具体的には、第1の誘電体層3の
熱伝導率が第2の誘電体層4の熱伝導率よりも1/5〜
1/3倍とされることが好ましく、より好ましくは、約
1/4倍とされる。第lの誘電体層3がZnSを含む材
料から構成される場合の熱伝導率は、約0.0066
[J/(cm・sec・℃)]であり、第2の誘電体層
4がSiNから構成される場合の熱伝導率は、約0.0
3[J/(cm・sec・℃)]である。
【0016】一方、この光磁気ディスク1において、第
1の誘電体層3及び第2の誘電体層4の各膜厚の最適値
を以下のように求めた。
【0017】先ず、第1の誘電体層3及び第2の誘電体
層4の合計の膜厚の範囲を求めるために、図2に示すよ
うな4層光磁気ディスク10を用いた。この4層光磁気
ディスク10は、基板11上に下部誘電体層12が形成
され、この下部誘電体層12上に記録層13が形成さ
れ、この記録層13上に上部誘電体層14が形成され、
この上部誘電体層14上に反射層15が形成され、この
反射層15上に保護層16が形成されてなる。すなわ
ち、この4層光磁気ディスク10では、下部誘電体層1
2の膜厚が光磁気ディスク1における第1の誘電体層3
と第2の誘電体層4との合計の膜厚を表すことになる。
このように構成された4層光磁気ディスク10におい
て、下部誘電体層12の膜厚を変化させて、全体として
の反射率を測定した。そのときの結果を図3に示す。
【0018】ところで、4×MO(4倍記録密度の光磁
気ディスク)に関するISOの規格では、光磁気ディス
クの反射率が12〜25%とされている。したがって、
図3から明らかなように、この4層光磁気ディスク10
における下部誘電体層12の膜厚の最適値は、30〜1
10nmとなる。
【0019】上述したように、4層光磁気ディスク10
を用いた下部誘電体層12の膜厚の最適値が30〜11
0nmとされることから、本発明に係る光磁気ディスク
1において、第1の誘電体層3及び第2の誘電体層4の
合計の膜厚を30〜110nmとすることが好ましい。
【0020】さらに、この光磁気ディスク1では、窒化
シリコンからなる第2の誘電体層4の膜厚と記録ノイズ
とが、図4に示すような関係を有している。なお、この
図4において、第1の誘電体層3及び第2の誘電体層4
の合計の膜厚を75nmとして変化させずに測定した。
このときの測定条件は、線速度6.6m/sec、線密
度0.4μm/bitであり、(1.7)RLL方式で
最短マークである2Tマークを記録した。このとき、
6.25MHz(2T帯域)と1.56MHz(8T帯
域)とでの消去レベルからのノイズの上昇分を記録ノイ
ズとして測定した。この図4から明らかなように、第2
の誘電体層4の膜厚が40nm以上であると、記録ノイ
ズの低減を図ることができる。これは、第2の誘電体層
4の膜厚が40nm以下であると、第1の誘電体層3の
表面形状が記録層5に影響を与えるためであると考えら
れる。
【0021】この光磁気ディスク1は、第1の誘電体層
3と第2の誘電体層4との合計の膜厚の上限(110n
m)と第2の誘電体層4の膜厚の下限(40nm)との
差をとることによって、第1の誘電体層3の膜厚の上限
(110nm−40nm=70nm)が求められる。ま
た、この光磁気ディスク1では、第1の誘電体層3の膜
厚が35nm以上であると、より良好な記録再生特性を
有する。すなわち、この光磁気ディスク1では、第1の
誘電体層3の膜厚の範囲を35〜70nmとすることが
好ましい。
【0022】この光磁気ディスク1では、同様に、第1
の誘電体層3と第2の誘電体層4との合計の膜厚の上限
(110nm)と第1の誘電体層3の膜厚の下限(35
nm)との差をとることによって、第2の誘電体層4の
膜厚の上限(110nm−35nm=75nm)が求め
られる。すなわち、この光磁気ディスク1では、第2の
誘電体層4の膜厚の範囲を40〜75nmとすることが
好ましい。
【0023】ところで、この光磁気ディスク1では、第
1の誘電体層3の屈折率を変化させたとき、光磁気ディ
スク1の性能指数は、図5に示すように、屈折率に対し
てほぼ比例して変化する。ここで、光磁気ディスク1の
性能指数とは、反射率とカー回転角との積で表され、光
磁気ディスク1の記録再生特性を評価する指標となる数
値である。この図5から明らかなように、第1の誘電体
層3の屈折率が大きくなると、光磁気ディスク1の性能
指数も大きくなる。
【0024】この光磁気ディスク1において、第2の誘
電体層4がSiNからなる場合、第2の誘電体層4の屈
折率は、約2.0となっている。したがって、この光磁
気ディスク1において、第1の誘電体層3及び第2の誘
電体層4全体の屈折率を2.0以上にすると、性能指数
を向上させることができる。SiNからなる第2の誘電
体層4の屈折率が約2.0であるために、第1の誘電体
層3の屈折率を2.0以上とすると、第1の誘電体層3
及び第2の誘電体層4全体の屈折率を大とすることがで
きる。このように、光磁気ディスク1では、第1の誘電
体層3の屈折率を第2の誘電体層の屈折率以上とするこ
とによって、その性能指数を向上させることができ、繰
り返し記録再生特性を向上させることができる。
【0025】第1の誘電体層3がZnS−SiO2から
なる場合には、第1の誘電体層3の屈折率を、ZnSの
含有率を変化させることにより調節することができる。
すなわち、第1の誘電体層3の屈折率は、図6に示すよ
うに、SiO2の含有率、すなわちZnSの含有率に従
って変化する。この図6より、上述したように、第1の
誘電体層3の屈折率を2.0以上にするには、SiO2
の含有率を30%以下とすればよい。すなわち、この光
磁気ディスク1は、第1の誘電体層3が70%以上の含
有率でZnSを含有することによって、良好な記録再生
特性を有するものとなる。
【0026】一方、この光磁気ディスク1において、記
録層5にはTeFeCo系アモルファスが用いられ、そ
のキュリー温度が200℃以上とされる。すなわち、こ
の光磁気ディスク1は、情報信号を記録する際、記録層
5を200℃以上に昇温して磁化を消失させる。このよ
うに、この光磁気ディスク1では、情報信号を記録する
際、記録層5が200℃以上の温度を有することとな
る。しかしながら、この光磁気ディスク1では、上述し
たように、第1の誘電体層3と第2の誘電体層4とを備
え、第1の誘電体層3の熱伝導率が第2の誘電体層4の
熱伝導率よりも小となっている。このため、この光磁気
ディスク1では、記録層5の熱が基板2側に伝導せずに
保護層8側から放出される。したがって、この光磁気デ
ィスク1は、熱による基板劣化を起こすことがなく、常
に、良好な記録再生特性を有する。
【0027】以上のように構成された光磁気ディスク1
は、情報信号を記録するときは、保護膜8の側から記録
層5に磁界を印加するとともに、基板2の側から記録層
5にレーザ光を照射する。この光磁気ディスク1では、
レーザ光が照射された部分の記録層5が昇温される。そ
して、記録層5の磁化は、レーザ光によりキュリー温度
を越える温度に加熱されると消失することになる。この
状態で、記録層5に対して磁界を印加しながら冷却する
と、記録層5は、その磁界にしたがって磁化される。こ
のように、この光磁気ディスク1には、情報信号が記録
層5の磁化方向として記録される。
【0028】そして、光磁気ディスク1に記録された情
報信号を再生するときには、基板2側から記録層5に光
ビームを照射し、この光ビームの戻り光を検出する。こ
のとき、光ビームは、カー効果により記録層5の磁化方
向に依存して、その偏光面が回転して戻り光となる。そ
こで、この偏光面の回転を検出することにより、記録層
5の磁化方向が検出され、これにより、記録層5の磁化
状態として記録された情報信号が読み出されることとな
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例1から実施例
4の光磁気ディスクを実際に作製した。また、これら実
施例と比較するために比較例1から比較例3の光磁気デ
ィスクも作製した。
【0030】実施例1 先ず、ポリカーボネート樹脂からなる透明な円盤状の基
板を用意する。そして、この基板上にZnS−20mo
l%SiO2からなる第1の誘電体層をRFスパッ夕に
て15nm形成した後、Si34からなる第2の誘電体
層をRFスパッタにて60nm形成した。次に、記録層
としてキュリー温度が260℃となる組成のTbFeC
o系の希土類・遷移金属アモルファス層をDCマグネト
ロンスパッタにより厚さ20nm形成した。そして、真
空中に保持したままSi34からなる上部誘電体層を厚
さ25nm形成し、この上部誘電体層上にAlTiから
なる反射層を厚さ45nm積層形成し、実施例1の光磁
気ディスクを形成した。
【0031】実施例2〜実施例4 これらの実施例では、実施例1と同様な構成によるもの
の、第1の誘電体層と第2の誘電体層の膜厚を変えて光
磁気ディスクを形成した。
【0032】実施例2においては、第1の誘電体層を3
5nm、第2の誘電体層を40nmとして、実施例1と
同様に光磁気ディスクを形成した。
【0033】実施例3においては、第1の誘電体層を5
5nm、第2の誘電体層を20nmとして、実施例1と
同様に光磁気ディスクを形成した。
【0034】実施例4においては、第1の誘電体層を6
0nm、第2の誘電体層を50nmとして、実施例1と
同様に光磁気ディスクを形成した。
【0035】比較例1 比較例1に示す光磁気ディスクは、基板上に形成された
下部誘電体層と、この下部誘電体層上に形成された記録
層と、この記録層上に形成された上部誘電体層と、この
上部誘電体層上に形成された反射層とを備える。
【0036】この比較例1では、基板としてポリカーボ
ネート樹脂を用いており、この基板上にSi34からな
る下部誘電体層をRFスパッタにて75nm形成した。
次に、記録層としてキュリー温度が260℃となる組成
のTbFeCo系の希土類・遷移金属アモルファス層を
DCマグネトロンスパッタにより厚さ20nm形成し
た。そして、真空中に保持したままSi34からなる上
部誘電体層を厚さ35nm形成し、この上部誘電体層上
にAlTiからなる反射層を厚さ50nm積層形成し、
光磁気ディスクを形成した。
【0037】比較例2及び比較例3 これら比較例2及び比較例3では、比較例1と同様な構
成によるものの、下部誘電体層の膜厚及び記録層のキュ
リー温度を変えて光磁気ディスクを構成した。比較例2
においては、下部誘電体層を110nmとし、キュリー
温度が180℃となるような記録層の組成とし、比較例
1と同様にして光磁気ディスクを形成した。
【0038】比較例3においては、下部誘電体層を11
0nmとし、キュリー温度を260℃となるような記録
層の組成とし、比較例1と同様にして光磁気ディスクを
形成した。
【0039】特性評価 上述したように形成された実施例1〜実施例4及び比較
例1〜比較例3に関して、以下のように、繰り返し記録
再生特性及び記録特性を評価した。
【0040】<繰り返し記録再生特性>繰り返し記録再
生特性を評価する際には、10mWのDCパワーで行っ
た。この結果を図7に示す。光磁気ディスクでは、エラ
ー訂正可能なエラーレートとしては、BER(byte
error rate)を10-3とすることができ、
要求される繰り返し記録回数としては106回とするこ
とができる。
【0041】この図7から明らかなように、実施例1
は、比較例1と比較すると、BERが10-3を越える時
の繰り返し記録回数が向上していることが分かる。実施
例1における第1の誘電体層及び第2の誘電体層の合計
の膜厚と、比較例1における下部誘電体層の膜厚とが同
寸法とされることから、実施例1の繰り返し記録再生特
性の向上は、第1の誘電体層とこの第1の誘電体層より
も熱伝導率の大きな第2の誘電体層とを備えたことに起
因すると考えられる。すなわち、実施例1の光磁気ディ
スクでは、繰り返し記録の際、基板劣化を発生させる程
に基板が昇温されず、繰り返し記録再生特性か向上して
いる。
【0042】また、図7から明らかなように、実施例
1、実施例2、実施例3、実施例4の順に繰り返し記録
再生特性が向上していくことが分かる。実施例2、実施
例3、実施例4においては、BERが10-3を越える時
の繰り返し記録回数106回をクリアーしている。この
ことから、第1の誘電体層が35nm以上あれば充分な
繰り返し記録再生特性が得られることが示される。これ
は、第1の誘電体層の熱伝導率の低さと厚膜化により、
記録膜から基板への熱の移動が抑えられ基板温度の上昇
が抑制されたためと考えられる。
【0043】<記録特性>記録特性を評価する際には、
測定条件として、線速6.6m/sec、線密度0.4
μm/bitとし、(1.7)RLL方式で最短マーク
である2Tマークを記録したときのCNRを測定した。
この結果を図8に示す。
【0044】この図8から明らかなように、キユリー温
度が260℃である実施例4及び比較例3は、キュリー
温度が180℃である比較例2と比較してCNRが向上
していることが分かる。すなわち、比較例2は、図7に
示した繰り返し記録再生特性においては良好であるが、
記録特性においては良好な結果を示さなかった。これに
対して、実施例4は、図7に示した繰り返し記録再生特
性が良好であり、且つ、記録特性が良好であった。この
ことから、光磁気ディスクは、熱伝導率が比較的小であ
る第1の誘電体層と熱伝導率が比較的大である第2の誘
電体層とを積層し、記録層のキュリー温度を200℃以
上とすることによって、良好な繰り返し記録再生特性と
良好な記録特性とを有するものとなる。
【0045】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る光磁気記録媒体は、基板と記録層との間に、第1の
誘電体層と第2の誘電体層とをこの順で備え、第1の誘
電体層の熱伝導率を第2の誘電体層の熱伝導率より小と
することによって、基板を高温度に昇温することなく、
基板を良好な状態に維持することができる。また、この
光磁気記録媒体は、記録層のキュリー温度を200℃以
上とすることによって、情報信号の信号量を大きくする
ことができ、良好な記録特性を有することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録媒体の要部断面図であ
る。
【図2】4層光磁気ディスクの要部断面図である。
【図3】図2に示した4層光磁気ディスクの下部誘電体
層の膜厚と反射率との関係を示す特性図である。
【図4】本実施の形態に示す光磁気ディスクの第2の誘
電体層の膜厚と記録ノイズとの関係を示す特性図であ
る。
【図5】本実施の形態に示す光磁気ディスクの第1の誘
電体層の屈折率と性能指数との関係を示す特性図であ
る。
【図6】第1の誘電体層中のSiO2添加量と第1の誘
電体層の屈折率との関係を示す特性図である。
【図7】繰り返し記録再生特性を示す特性図であり、横
軸は繰り返し記録回数を表し、縦軸はエラーレートを示
す。
【図8】実施例4、比較例2及び比較例3に関する記録
特性を示す特性図である。
【図9】従来の光磁気ディスクの要部断面図である。
【図10】記録層のキュリー温度と記録層のカー回転角
との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク、2 基板、3 第1の誘電体層、
4 第2の誘電体層、5記録層、6 上部誘電体層、7
反射層、8 保護層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された第1の誘電体層と、 この第1の誘電体層上に形成され、少なくとも窒化シリ
    コンを含有する第2の誘電体層と、 この第2の誘電体層上に形成され、キュリー温度が20
    0℃以上の磁性膜を有する記録層と、 を備え、 上記第1の誘電体層の熱電導率は、上記第2の誘電体層
    の熱電導率と比較して小であることを特徴とする光磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記第1の誘電体層は、少なくともZn
    Sを含有することを特徴とする請求項1記載の光磁気記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 上記第1の誘電体層は、ZnSが70m
    ol%以上とされてなることを特徴とする請求項2記載
    の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記第1の誘電体層は、その膜厚が35
    〜70nmとされてなることを特徴とする請求項1記載
    の光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記第2の誘電体層は、その膜厚が40
    〜75nmとされてなることを特徴とする請求項1記載
    の光磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記第1の誘電体層の熱電導率は、上記
    第2の誘電体層の熱電導率に対して1/5〜1/3であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記第1の誘電体層の屈折率は、上記第
    2の誘電体層の屈折率より大とされることを特徴とする
    請求項1記載の光磁気記録媒体。
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