JPH10162436A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JPH10162436A
JPH10162436A JP8335144A JP33514496A JPH10162436A JP H10162436 A JPH10162436 A JP H10162436A JP 8335144 A JP8335144 A JP 8335144A JP 33514496 A JP33514496 A JP 33514496A JP H10162436 A JPH10162436 A JP H10162436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bonding
adhesive
bonding surface
thickness
optical disk
Prior art date
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Pending
Application number
JP8335144A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Daiko
高志 大胡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 2枚の基板を貼り合わせる接着剤の厚さをや
や厚めにしても内外周にわたって均一な厚みとなるよう
にする。 【解決手段】 センターホールH側に設けられ、第1の
貼り合わせ幅b,eを有し、センターホールHより外周
側に向かって形成した第1の貼り合わせ面c,fと、貼
り合わせ幅b,eより大なる第2の貼り合わせ幅a,d
を有し、第1の貼り合わせ面から外周側に向かって形成
した第2の貼り合わせ面2a1 ,2b1 とを備えた基板
2a,2b同士を対向して貼り合わせてなる光ディスク
であって、第1の貼り合わせ面同士及び第2の貼り合わ
せ面同士を接着材5を介し接着した際、第2の貼り合わ
せ面同士の接着面での接着層の厚みが第1の貼り合わせ
面同士の厚みより大となるよう、かつ、第1の貼り合わ
せ面同士の接着面での接着層は貼り合わせ面間にあるよ
う構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録媒体層を有した
円盤状基板を2枚貼り合わせた構造の光ディスクに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より円盤状の透明基板の一方の面に
未記録の記録媒体層、あるいはあらかじめ所定の情報信
号を記録した凹凸ピットに反射層を形成したもの等、透
明基板に情報媒体層を形成したディスク基板を用いて、
前記記録媒体層の面が互いに対向するように接着剤を介
して貼り合わせたディスクの両面、あるいは片面よりレ
ーザ光によって情報の記録再生を行う貼り合わせ型の光
ディスクが実用化されている。
【0003】図5に従来の貼り合わせ型光ディスクの構
造を示す。同図に示すように、情報信号6が刻印されて
いるポリカーボネートあるいはポリメチルメタクリレー
ト等の透明樹脂基板7上にアルミニウム等の反射層8を
備え、必要に応じてその上に紫外線硬化樹脂等からなる
保護層9を有する基板同士を接着剤10を介して貼り合
わされている。同図中中央の空白部はディスクの中心穴
である。
【0004】またこれ以外にも、図6のような片方の基
板には情報信号や反射層が形成されていない片面記録再
生型や、図7のような片方の反射層の反射率が約30%
程度の半透明層11にすることによって、片面(基板7
a側)からのレーザ光によって両方の信号を読み取るこ
とができる片面二層再生型などがある。
【0005】このような光ディスクの貼り合わせ方法
は、従来よりホットメルト接着剤をロールコート法によ
り塗布して貼り合わせる工法により製造されていた。こ
のため、透明基板の情報信号側の面は、接着剤を均一に
塗布するために全面的に平坦であるか、少なくとも情報
信号面よりも突出した部分があってはならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の技術
進歩により光ディスクの記録密度が高くなってきてお
り、それに伴って光ディスクの信頼性に対する要求も厳
しくなってきている。そのために耐熱性の乏しいホット
メルト接着剤では対応が難しく、耐熱性に優れた紫外線
硬化樹脂(以下UV樹脂と言う)が主に利用されるよう
になってきた。このUV樹脂は100cps〜2000
cps程度の比較的低粘度の樹脂であるために、貼り合
わせ工法としては、主にスピンコート法が用いられてい
る。
【0007】ところが、従来の構造の透明基板を用いて
スピンコート法によって貼り合わせると、遠心力の影響
でディスク半径方向の接着剤の膜厚分布が内外周にわた
り不均一となってしまう欠点があった。即ち、ディスク
の最外周部分では接着剤の膜厚が大となり、一方、最内
周部分では接着剤の膜厚が小となっていた。図8は、接
着剤としてUV−3600(東亞合成社製)を用いて、
片面二層再生型の貼り合わせディスク(図7に図示)を
スピンコート法により作製したときの、半径方向の膜厚
分布を示すが、膜厚の内外周差が約20μm、即ち、内
外側の膜厚に対して外周側の膜厚が急激に大となってし
まうのである。因みに、図8中の各測定点はディスクの
情報記録面範囲内においてのものである。
【0008】このように、膜厚の内外周差が大きくなる
と、まずディスクの反り角に悪影響を及ぼす。図8に示
した膜厚分布を持つディスクを80℃、85%RH、9
6hの環境試験に入れた場合、その時の反り角の変化量
は最外周部で0. 3deg.以上にもなってしまう。
【0009】また、片面二層再生型の場合は、二層目の
信号を読み取るためにレーザ光が接着剤層を通るので、
ディスク半径方向の接着剤の膜厚が内外周にわたり不均
一であると、このことが再生信号特性に直接の悪化に影
響してしまう。このため片面二層再生型の場合は、接着
剤層10の厚さが全面にわたって40μm〜70μmの
範囲に入っており、且つ内外周差10μm以下程度の膜
厚精度が要求されるのである。
【0010】また、スピンコート法というのは接着剤の
粘度や塗布面の濡れ性等に大きく影響を受ける工法であ
るので、量産した時の接着剤の膜厚の安定性という点で
も問題があった。つまり、塗布面の濡れ性はスパッタ膜
の膜厚や周囲の環境によって変化し、接着剤の粘度も通
常ロット間のバラツキが100cps程度あるので、同
じスピン条件で貼り合わせてもディスク半径方向の接着
剤の膜厚分布が内外周にわたり不均一となってしまうの
である。
【0011】スピンコート法以外にも、スクリーン法、
ロールコート法等があるが、これらの工法では膜厚の制
御は可能であっても、貼り合わせの際にどうしても気泡
が混入してしまうという問題がある。
【0012】従って、どの工法においても一長一短があ
り、全てを満足する貼り合わせ工法が無いという現状が
あった。そこで、本発明は上記の問題点に着目してなさ
れたものであり、各種の接着工法を用いて接着剤をディ
スクの貼り合わせ面に塗付することにより、ディスクの
半径方向に接着剤の膜厚の不均一が発生し、最外周部に
比べて最内周部の厚みが薄くなっても、この最内周部
に、最外周部における接着剤の膜厚とほぼ同一膜厚を得
るように、一対の第1の貼り合わせ面を一対の基板上に
設けることにより、この貼り合わせ面に付着する接着剤
により最内周部における接着剤の膜厚の薄れを確実に防
止できるから、ディスクの情報記録面に対応する位置に
ある接着剤の膜厚をほぼ均一にすることができ、且つ気
泡等もなく外観的にも、品質的にも優れた光ディスクを
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し上記
目的を達成するため、本発明は次の(1),(2)の構
成を有する光ディスクを提供する。
【0014】(1) センターホール側に設けられ、第
1の貼り合わせ幅を有し、センターホールより外周側に
向かって形成された第1の貼り合わせ面と、前記第1の
貼り合わせ幅より大なる第2の貼り合わせ幅を有し、前
記第1の貼り合わせ面と連設してこの第1の貼り合わせ
面から外周側に向かって形成された第2の貼り合わせ面
とを備えた基板同士を対向させて貼り合わせてなる光デ
ィスクであって、前記第1の貼り合わせ面同士及び第2
の貼り合わせ面同士を接着材を介して接着した際、第2
の貼り合わせ面同士の接着面での接着層の厚みが第1の
貼り合わせ面同士の接着面での接着層の厚みより大とな
るよう、かつ、第1の貼り合わせ面の接着層は、貼り合
わせ面間にあるよう構成し、また、少なくとも一方の基
板の第2の貼り合わせ面には情報記録面が形成されてい
ることを特徴とする光ディスク。
【0015】(2) センターホール側に設けられ、第
1の貼り合わせ幅を有し、センターホールより外周側に
向かって形成された第1の貼り合わせ面と、 前記第1
の貼り合わせ幅より大なる第2の貼り合わせ幅を有し、
前記第1の貼り合わせ面と連設してこの第1の貼り合わ
せ面から外周側に向かって形成された第2の貼り合わせ
面とを備えた基板同士を対向させて貼り合わせてなる光
ディスクであって、前記第1の貼り合わせ面同士及び第
2の貼り合わせ面同士を接着材を介して接着した際、第
2の貼り合わせ面同士の接着面での接着層の厚みが第1
の貼り合わせ面同士の接着面での接着層の厚みより大と
なるよう、かつ、第1の貼り合わせ面の接着層は、少な
くとも第2の貼り合わせ面側に偏倚した位置に設けら
れ、また、少なくとも一方の基板の第2の貼り合わせ面
には情報記録面が形成されていることを特徴とする光デ
ィスク。
【0016】本発明に係る光ディスクにおいては、情報
信号1a,1bが形成されている領域(第2の貼り合わ
せ面)よりも内周側の貼り合わせ面(第1の貼り合わせ
面)に、第2の貼り合わせ面よりも高く(あるいは低
く)なっている第1の貼り合わせ面を設けてあるので、
2枚の透明基板を重ねたときに必然的に一対の第1の貼
り合わせ面面同士が対向して接着剤層5aを介して当接
するために、この第1の貼り合わせ面同士の位置規制に
より、一対の第2の貼り合わせ面の間における接着剤の
厚さを略均一とすることができる。また、その段差(高
さ)を設定することによって、スピン条件と接着剤の粘
度に対するマージンが飛躍的に大きくなる。つまり接着
剤の膜厚の内外周差は、段差のない基板の場合は、基板
の反り(応力)、スピン条件(遠心力)、接着剤の粘度
等によって大きく左右されるが、段差を設け強制的に一
定の高さの構造にすればその分の最内周における接着剤
の膜厚は確保されることになるので、基板の反りや接着
剤の粘度に応じて最低速のスピン回転数を決めれば良
く、それ以上回転数を上げても膜厚の変化が小さいので
ある。以下実施例にてその詳しい内容を説明する。
【0017】
【発明の実施の態様】以下、本発明の光ディスクの
(1)第1実施例〜(8)第8実施例につき、図1〜図
4、図9〜図12を参照して、順次説明する。前述した
ものと同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【0018】(1)第1実施例の光ディスク 本発明の光ディスク10は、図1に示すように、情報信
号1a,1bが形成されている貼り合わせ面2a1 ,2
1 よりも内周側の貼り合わせ面c,fがその全域にわ
たって、貼り合わせ面2a1 ,2b1 よりも高く(高さ
1 ,h2 )なっている。こうした形状の2枚の透明基
板2a,2bは貼り合わせ面2a1 ,2b1 の高さを変
えた凸状の貼り合わせ面c,fを、0.6mm厚のポリ
カーボネート基板を射出成形することによって作製す
る。Hはセンターホール。
【0019】次に、一方の透明基板2a上に形成された
貼り合わせ面2a1 上にアルミニウムの反射膜3がスパ
ッタリング法により約700オングストロームの厚さで
成膜されて反射膜面3aが形成される。同様に、他方の
透明基板2b上に形成された貼り合わせ面2b1 上には
金の半透明膜4が約150オングストロームの厚さで成
膜されて半透明膜面4aが形成される。次に、2枚の基
板同士2a,2bを、接着剤5にUV−3600(粘度
約600cps、at25℃)を用いてスピンコート法
により貼り合わせる。この際、2枚の基板同士2a,2
bを重ねたときに一対の貼り合わせ面c,fは接着剤層
5aを介して当接することになる。この結果、当接した
貼り合わせ面c,fの貼り合わせ面2a1 ,2b1 側に
は接着剤5が付着するから、従来に比べて貼り合わせ面
2a1 ,2b1 の外周部へ移動する接着剤5の一部を引
き止める。この結果、貼り合わせ面の間2a1 ,2b1
(詳しくは、反射膜面3a−半透明膜面4a間)におけ
る接着剤5の厚さを略均一とすることができる。こうし
て、片面二層再生型の光ディスク10が作製される。
【0020】2枚の基板2a,2bの貼り合わせ面c,
fの高さをそれぞれh1 、h2 としたときの、(h1
2 )と、光ディスク10の半径方向における接着剤5
の膜厚分布との関係を調べた結果を図9に示す。この
時、スピンコート法による接着剤5の塗付のためのスピ
ンの条件は最内周の膜厚が50μmになるように回転数
を調節して行った。
【0021】図9から分かることは、(h1 +h2 )を
10μm以上200μm以下に設定することによって、
光ディスク10の半径方向における接着剤5塗付のばら
つき、膜厚の内外周差(max.−min.)が7μm
〜10μmの範囲に全て収まるから、光ディスク10の
半径方向における接着剤5の膜厚分布は極めて均一であ
ると言えることである(同図中、max.,min.は
光ディスク10の最外周,最内周における接着剤5の膜
厚をそれぞれ示す)。従って、(h1 +h2 )を10μ
m以上200μm以下に設定することによって、半径方
向における接着剤5の膜厚分布が極めて均一な光ディス
クを提供することができる。
【0022】(2)第2実施例の光ディスク 前記した第1実施例の光ディスク10に用いられる接着
剤粘度約600cpsの接着剤5の代わりに、接着剤粘
度が100cpsと2000cpsの2接着剤を用いた
ものである。これ以外の構成は第1実施例の光ディスク
10と同一である。接着剤粘度が100cpsと200
0cpsとの2接着剤5に対して、光ディスク10の半
径方向における接着剤5の膜厚が40μm〜70μmで
あり且つその内外周差(max.−min.)が10μ
m以下にはいるスピンの回転数のマージン幅をそれぞれ
調べた。
【0023】スピンコート法による接着剤5塗付のため
のスピンの回転数の範囲は500rpm〜6000rp
mで行った。結果を図10に示す。図10から分かるこ
とは、(h1 +h2 )が10μm以下あるいは200μ
m以上の場合は、スピン回転数マージンの幅が300r
pm〜700rpmであるが、(h1 +h2 )を10μ
m以上200μm以下にすることで、スピン回転数マー
ジンの幅が3000rpm前後(2600rpm〜32
00rpm)と飛躍的に大きくなることが確認された。
従って、(h1 +h2 )を10μm以上200μm以下
に設定することによって、接着剤粘度に無関係に大きな
スピン回転数マージンが取れるため、スピンコート法に
よる接着剤5塗付を実施するに際し、このマージンの範
囲内においてスピン回転数の自由度が大きく取れるの
で、この範囲内において必要に応じてスピン回転数を可
変することができ、生産管理上極めて好都合である。こ
うして、半径方向における接着剤5の膜厚分布が極めて
均一であり、しかも生産管理上極めて好都合な光ディス
クを提供することができる。
【0024】(3)第3実施例の光ディスク 本発明の光ディスク20は、図2に示すように、情報信
号1aが形成されている貼り合わせ面2c1 よりも内周
側の貼り合わせ面g1 がその全域にわたって、貼り合わ
せ面2c1 よりも高く(高さh3 )なっていると共に、
情報信号1bが形成されている貼り合わせ面2d1 より
も内周側の貼り合わせ面h11がその全域にわたって、貼
り合わせ面2d1 よりも低く(高さh4 )なっている。
こうした形状の2枚の透明基板2c,2dは貼り合わせ
面2c1 ,2d1 の高さを変えた凸状の貼り合わせ面g
1 、凹状の貼り合わせ面h11を、0.6mm厚のポリカ
ーボネート基板を射出成形によって作製する。
【0025】次に、一方の透明基板2c上に形成された
貼り合わせ面2c1 上にアルミニウムの反射膜3がスパ
ッタリング法により約700オングストロームの厚さで
成膜されて反射膜面3aが形成される。同様に、他方の
透明基板2d上に形成された貼り合わせ面2d1 上には
金の半透明膜4が約150オングストロームの厚さで成
膜されて半透明膜面4aが形成される。次に、2枚の基
板同士2c,2dを、接着剤5にUV−3600(粘度
約600cps、at25℃を用いてスピンコート法に
より貼り合わせる。この際、2枚の基板同士2c,2d
を重ねたときに一対の貼り合わせ面g1 ,h11は接着剤
層5aを介して当接することになる。この結果、当接し
た貼り合わせ面g1 ,h11の貼り合わせ面2c1 ,2d
1 側には接着剤5が付着するから、従来に比べて貼り合
わせ面2c1 ,2d1 の外周部へ移動する接着剤5の一
部を引き止める。この結果、貼り合わせ面の間2c1
2d1 (詳しくは、反射膜面3a−半透明膜面4a間)
における接着剤5の厚さを略均一とすることができる。
こうして、片面二層再生型の光ディスク20が作製され
る。
【0026】2枚の基板2c,2dの貼り合わせ面
1 ,h11の高さをそれぞれh3 、h4としたときの、
(h3 −h4 )と、光ディスク20の半径方向における
接着剤5の膜厚分布との関係を調べた結果を図11に示
す。この時、スピンコート法による接着剤5の塗付のた
めのスピンの条件は最内周の膜厚が50μmになるよう
に回転数を調節して行った。
【0027】図11から分かることは、(h3 −h4
を10μm以上150μm以下に設定することによっ
て、光ディスク20の半径方向における接着剤5塗付の
ばらつき、膜厚の内外周差(max.−min.)が5
μm〜10μmの範囲内に全て収まるから、光ディスク
20の半径方向における接着剤5の膜厚分布は極めて均
一であると言えることである。従って、(h3 −h4
を10μm以上150μm以下に設定することによっ
て、半径方向における接着剤5の膜厚分布が極めて均一
な光ディスクを提供することができる。
【0028】(4)第4実施例の光ディスク 前記した第3実施例の光ディスク20に用いられる接着
剤粘度約600cpsの接着剤5の代わりに、接着剤粘
度が100cpsと2000cpsの2接着剤を用いた
ものである。これ以外の構成は第3実施例の光ディスク
20と同一である。接着剤粘度が100cpsと200
0cpsとの2接着剤5に対して、光ディスク20の半
径方向における接着剤5の膜厚が40μm〜70μmで
あり且つその内外周差(max.−min.)が10μ
m以下にはいるスピンの回転数のマージン幅をそれぞれ
調べた。
【0029】スピンコート法による接着剤5塗付のため
のスピンの回転数の範囲は500rpm〜6000rp
mで行った。結果を図12に示す。図12から分かるこ
とは、(h3 −h4 )が10μm以下あるいは150μ
m以上の場合は、スピン回転数マージンの幅が500r
pm程度(400rpm〜600rpm)であるが、
(h3 −h4 )を10μm以上150μm以下にするこ
とで、スピン回転数マージンの幅が2400rpm〜2
900rpmと大幅に大きくなることが確認された。従
って、(h3 −h4 )を10μm以上150μm以下に
設定することによって、接着剤粘度に無関係に大きなス
ピン回転数マージンが取れるため、スピンコート法によ
る接着剤5塗付を実施するに際し、このマージンの範囲
内においてスピン回転数の自由度が大きく取れるので、
この範囲内において必要に応じてスピン回転数を可変す
ることができ、生産管理上極めて好都合である。こうし
て、半径方向における接着剤5の膜厚分布が極めて均一
でしかも生産管理上極めて好都合な光ディスクを提供す
ることができる。
【0030】(5)第5実施例の光ディスク 本発明の光ディスク30は、図3に示すように、情報信
号1a,1bが形成されている貼り合わせ面2e1 ,2
1 よりも内周側の貼り合わせ面j1 ,k1 がその一部
で円環状に形成されており、貼り合わせ面2e1 ,2f
1 よりも高く(高さh1 ,h2 )なっている。こうした
形状の2枚の透明基板2e,2fは貼り合わせ面2
1 ,2f1 の高さを変えた凸状の貼り合わせ面j1
1 を、0.6mm厚のポリカーボネート基板を射出成
形することによって作製する。
【0031】次に、一方の透明基板2e上に形成された
貼り合わせ面2e1 上にアルミニウムの反射膜3がスパ
ッタリング法により約700オングストロームの厚さで
成膜されて反射膜面3aが形成される。同様に、他方の
透明基板2f上に形成された貼り合わせ面2f1 上には
金の半透明膜4が約150オングストロームの厚さで成
膜されて半透明膜面4aが形成される。次に、2枚の基
板同士2e,2fを、接着剤5にUV−3600(粘度
約600cps、at25℃)を用いてスピンコート法
により貼り合わせる。この際、2枚の基板同士2e,2
fを重ねたときに一対の貼り合わせ面j1 ,k1 は接着
剤層5aを介して当接することになる。この結果、当接
した貼り合わせ面j1 ,k1 の貼り合わせ面2e1 ,2
1 側には接着剤5が付着するから、従来に比べて貼り
合わせ面2e1 ,2f1 の外周部へ移動する接着剤5の
一部を引き止める。この結果、貼り合わせ面の間2
1,2f1 (詳しくは、反射膜面3a−半透明膜面4
a間)における接着剤5の厚さを略均一とすることがで
きる。こうして、片面二層再生型の光ディスク30が作
製される。
【0032】2枚の基板2e,2fの貼り合わせ面
1 ,k1 の高さをそれぞれh1 、h2としたときの、
(h1 +h2 )と、光ディスク30の半径方向における
接着剤5の膜厚分布との関係を調べた結果は、前述した
図9に示したものと同様であった。従って、(h1 +h
2 )を10μm以上200μm以下に設定することによ
って、光ディスク30の半径方向における接着剤5塗付
のばらつき、膜厚の内外周差(max.−min.)が
7μm〜10μmの範囲に全て収まるから、光ディスク
30の半径方向における接着剤5の膜厚分布は極めて均
一であると言える。こうして、半径方向における接着剤
5の膜厚分布が極めて均一な光ディスクを提供すること
ができる。
【0033】(6)第6実施例の光ディスク 前記した第5実施例の光ディスク30に用いられる接着
剤粘度約600cpsの接着剤5の代わりに、接着剤粘
度が100cpsと2000cpsの2接着剤を用いた
ものである。これ以外の構成は第5実施例の光ディスク
30と同一である。接着剤粘度が100cpsと200
0cpsとの2接着剤5に対して、光ディスク30の半
径方向における接着剤5の膜厚が40μm〜70μmで
あり且つその内外周差(max.−min.)が10μ
m以下にはいるスピンの回転数のマージン幅をそれぞれ
調べた。
【0034】スピンコート法による接着剤5塗付のため
のスピンの回転数の範囲は500rpm〜6000rp
mで行った結果は、前述した図10に示したものと同様
であった。従って、(h1 +h2 )を10μm以上20
0μm以下に設定することによって、接着剤粘度に無関
係に大きなスピン回転数マージンが取れるため、スピン
コート法による接着剤5塗付を実施するに際し、このマ
ージンの範囲内においてスピン回転数の自由度が大きく
取れるので、この範囲内において必要に応じてスピン回
転数を可変することができ、生産管理上極めて好都合で
ある。こうして、半径方向における接着剤5の膜厚分布
が極めて均一でしかも生産管理上極めて好都合な光ディ
スクを提供することができる。
【0035】(7)第7実施例の光ディスク 本発明の光ディスク40は、図4に示すように、情報信
号1aが形成されている貼り合わせ面2g1 よりも内周
側の貼り合わせ面l1 がその一部で円環状であり、貼り
合わせ面2g1 よりも高く(高さh3 )なっていると共
に、情報信号1bが形成されている貼り合わせ面2h1
よりも内周側の貼り合わせ面m1 がその全域にわたっ
て、貼り合わせ面2h1 よりも低く(高さh4 )なって
いる。こうした形状の2枚の透明基板2g,2hは貼り
合わせ面2g1 ,2h1 の高さを変えた凸状の貼り合わ
せ面l1 、凹状の貼り合わせ面m1 を、0.6mm厚の
ポリカーボネート基板を射出成形によって作製する。
0.6mm厚のポリカーボネート基板を射出成形によっ
てそれぞれ作製される。
【0036】次に、一方の透明基板2g上に形成された
貼り合わせ面2g1 上にアルミニウムの反射膜3がスパ
ッタリング法により約700オングストロームの厚さで
成膜されて反射膜面3aが形成される。同様に、他方の
透明基板2h上に形成された貼り合わせ面2h1 上には
金の半透明膜4が約150オングストロームの厚さで成
膜されて半透明膜面4aが形成される。次に、2枚の基
板同士2g,2hを、接着剤5にUV−3600(粘度
約600cps、at25℃を用いてスピンコート法に
より貼り合わせる。この際、2枚の基板同士2g,2h
を重ねたときに一対の貼り合わせ面l1 ,m1 は接着剤
層5aを介して当接することになる。この結果、当接し
た貼り合わせ面l1 ,m1 の貼り合わせ面2g1 ,2h
1 側には接着剤5が付着するから、従来に比べて貼り合
わせ面2g1 ,2h1 の外周部へ移動する接着剤5の一
部を引き止める。この結果、貼り合わせ面の間2g1
2h1 (詳しくは、反射膜面3a−半透明膜面4a間)
における接着剤5の厚さを略均一とすることができる。
こうして、片面二層再生型の光ディスク40が作製され
る。
【0037】2枚の基板2g,2hの貼り合わせ面
1 ,m1 の高さをそれぞれh3 、h4としたときの、
(h3 −h4 )と、光ディスク40の半径方向における
接着剤5の膜厚分布との関係を調べた結果は、前述した
図11に示したものと同様であった。従って、(h3
4 )を10μm以上150μm以下に設定することに
よって、半径方向における接着剤5の膜厚分布が極めて
均一な光ディスクを提供することができる。
【0038】(8)第8実施例の光ディスク 前記した第7実施例の光ディスク40に用いられる接着
剤粘度約600cpsの接着剤5の代わりに、接着剤粘
度が100cpsと2000cpsの2接着剤を用いた
ものである。これ以外の構成は第7実施例の光ディスク
40と同一である。接着剤粘度が100cpsと200
0cpsとの2接着剤5に対して、光ディスク40の半
径方向における接着剤5の膜厚が40μm〜70μmで
あり且つその内外周差(max.−min.)が10μ
m以下にはいるスピンの回転数のマージン幅をそれぞれ
調べた。
【0039】スピンコート法による接着剤5塗付のため
のスピンの回転数の範囲は500rpm〜6000rp
mで行った結果は、前述した図12に示したものと同様
であった。従って、(h3 −h4 )を10μm以上15
0μm以下に設定することによって、接着剤粘度に無関
係に大きなスピン回転数マージンが取れるため、スピン
コート法による接着剤5塗付を実施するに際し、このマ
ージンの範囲内においてスピン回転数の自由度が大きく
取れるので、この範囲内において必要に応じてスピン回
転数を可変することができ、生産管理上極めて好都合で
ある。こうして、半径方向における接着剤5の膜厚分布
が極めて均一でしかも生産管理上極めて好都合な光ディ
スクを提供することができる。
【0040】ところで、各々の基板の段差形成のパター
ン(h1 〜h4 )は図1〜図4のパターンの形状(円環
状、環状)に限られるものではなく、情報信号面よりも
内周側の一部が凸になっている基板と全面が凸になって
いる基板の組み合わせや、情報信号面よりも内周側の一
部が凸になっている基板と全面が凹になっている基板の
組み合わせなど、いろいろな組み合わせが存在すること
は本発明の趣旨からも明らかである。またその凸部の形
成方法であるが、上述のように射出成形によって直接形
成させる方法の他に、リング状のフィルムを貼ることに
よりこれを貼り合わせ面として用いるなどの後工程を設
けることによっても形成することができることも本発明
の光ディスク制作に用いることができるのは勿論であ
る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の光ディスクは、第2の貼り合わせ面とそれよりも内
周側の第1の貼り合わせ面との間に上述したような段差
を設けることによって、スピンコート法による接着剤を
用いた貼り合わせの際に生じるディスクの半径方向の接
着剤の膜厚ムラを解消し、ディスク全面にわたって膜厚
分布の良好な光ディスクを作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクの第1,2実施例の構造を
説明するための図である。
【図2】本発明の光ディスクの第3,4実施例の構造を
説明するための図である。
【図3】本発明の光ディスクの第5,6実施例の構造を
説明するための図である。
【図4】本発明の光ディスクの第7,8実施例の構造を
説明するための図である。
【図5】従来の貼り合わせ型光ディスクの構造を説明す
るための図である。
【図6】従来の貼り合わせ型光ディスクの構造を説明す
るための図である。
【図7】従来の貼り合わせ型光ディスクの構造を説明す
るための図である。
【図8】片面二層再生型の貼り合わせディスクをスピン
コート法により作製したときの半径方向の膜厚分布を示
す図である。
【図9】第1,第5実施例の光ディスクにおける貼り合
わせ面の凸部の高さ(h1 +h2 )と半径方向における
接着剤の膜厚分布との関係を示す図である。
【図10】第2,第6実施例の光ディスクにおける貼り
合わせ面の凸部の高さ(h1 +h2 )と接着剤粘度との
関係を示す図である。
【図11】第3,第7実施例の光ディスクにおける貼り
合わせ面の凸部の差(h3 −h4)と半径方向における
接着剤の膜厚分布との関係を示す図である。
【図12】第4,第8実施例の光ディスクにおける貼り
合わせ面の凸部の差(h3 −h4)と接着剤粘度との関
係を示す図である。
【符号の説明】
2a〜2h 透明基板(基板) 2a1 ,2b1 ,2c1 ,2d1 ,2e1 ,2f1 ,2
1 ,2h1 第2の貼り合わせ面 3a,反射膜面 4a 半透明膜面 5 接着剤 5a 空間部 10,20,30,40 光ディスク a,d 第2の幅 b,e,g,h,j,k,l,m 第1の幅 c,f,g1 ,h11,j1 ,k1 ,l1 ,m1 第1の
貼り合わせ面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センターホール側に設けられ、第1の貼り
    合わせ幅を有し、センターホールより外周側に向かって
    形成された第1の貼り合わせ面と、 前記第1の貼り合わせ幅より大なる第2の貼り合わせ幅
    を有し、前記第1の貼り合わせ面と連設してこの第1の
    貼り合わせ面から外周側に向かって形成された第2の貼
    り合わせ面とを備えた基板同士を対向させて貼り合わせ
    てなる光ディスクであって、 前記第1の貼り合わせ面同士及び第2の貼り合わせ面同
    士を接着材を介して接着した際、第2の貼り合わせ面同
    士の接着面での接着層の厚みが第1の貼り合わせ面同士
    の接着面での接着層の厚みより大となるよう、かつ、第
    1の貼り合わせ面の接着層は、貼り合わせ面間にあるよ
    う構成し、また、少なくとも一方の基板の第2の貼り合
    わせ面には情報記録面が形成されていることを特徴とす
    る光ディスク。
  2. 【請求項2】センターホール側に設けられ、第1の貼り
    合わせ幅を有し、センターホールより外周側に向かって
    形成された第1の貼り合わせ面と、 前記第1の貼り合
    わせ幅より大なる第2の貼り合わせ幅を有し、前記第1
    の貼り合わせ面と連設してこの第1の貼り合わせ面から
    外周側に向かって形成された第2の貼り合わせ面とを備
    えた基板同士を対向させて貼り合わせてなる光ディスク
    であって、 前記第1の貼り合わせ面同士及び第2の貼り合わせ面同
    士を接着材を介して接着した際、第2の貼り合わせ面同
    士の接着面での接着層の厚みが第1の貼り合わせ面同士
    の接着面での接着層の厚みより大となるよう、かつ、第
    1の貼り合わせ面の接着層は、少なくとも第2の貼り合
    わせ面側に偏倚した位置に設けられ、また、少なくとも
    一方の基板の第2の貼り合わせ面には情報記録面が形成
    されていることを特徴とする光ディスク。
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