JP2005078727A - 光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なROM容量を確保すると同時に追記記録可能なRAM機能を付加し、更に片面2層DVDとの再生互換を確保する。
【解決手段】光ディスク10は、光反射率を利用した位相ピット14,20で情報が記録されたROM部を基板12の片面側にスペース層18を介して2つ設け、例えば基板12側のROM部に追記記録層16が形成されている。追記記録層16は光磁気記録膜を備え、レーザービーム28による記録再生ができ、追記記録層16と同時に位相ピット14の再生ができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光反射率を利用した位相ピットで情報が記録されたROM部を基板の片面側に2つ以上設けた光ディスクに関し、特にROM部と一体にRAM部を設けた光ディスクに関する。
従来、ROM系光ディスクにおいては、大容量化のために例えば図13に示すような構造の片面2層のDVDディスク100が実用化されている。図13の構造は、レーザービーム入射側となる基板102の円周方向に位相ピット104を形成し、続いて半透明反射層106が設けられ、これが一方のROM部となる。更にスペース層108を介して位相ピット112を形成した反射層110が設けられ、これがもう一方のROM部となる。さらに接着層114によりダミー基板116が固着されている。
この片面2層のDVDディスク100にあっては、レーザービーム118のフォーカス点をそれぞれのROM部の位相ピットの位置に調整して再生することにより、お互いのROM部からの漏れ込みによる信号クロストークを小さし、個別に再生することが可能となり、大容量化が可能となる。
また、図14のように、ROM部202とRAM部204が混在する所謂パーシャルROMタイプの光ディスク200も提案されている。図14の例では、基板の一部となる内周側を位相ピットからなるROM部202で形成し、残りの外周側の部分をRAM部204で形成する。このようなROM-RAMディスクを用いることで従来のROMディスクやRAMディスクとは異なる新しい用途が実現されることが期待されている。
また、図15のように、片面2層構成のうちの1層を位相ピットからなるROM部とし、もう一方の層を記録消去可能なRAM部から構成する光ディスク300が開示されている(特許文献1)。即ち、基板302に続いてRAM部を構成する記録再生層304を設け、スペース層306を介して位相ピット308を形成した反射層310を設けてROM部とし、更に接着層312によりダミー基板314を固着した構造としている。なお、記録再生層304はランドとグルーブを交互に構成し、ランドを記録面とした構造をもっている。
この場合にも、レーザービーム316のフォーカス点をRAM部の位置に調整して記録再生し、またROM部の位置に調整して再生することにより、お互いからの漏れ込みによる信号クロストークを小さし、RAM部の記録再生とROM部の再生を個別に行うことができる。
特開平9−180248号公報
しかしながら、このような従来のRAM−ROM構成の光ディスクにあっては、次のような問題がある。まず図14のパーシャルROMディスクでは、ROM部とRAM部の容量がトレードオフ関係になっており、一方の必要容量が増加すると他方の容量が低下するという問題がある。
また図15のRAM−ROM構成の光ディスクにあっては、ROM部及びRAM部ともに容量は増加するが、それでもやはりROM部の容量は1層までとなり、限界がある。特に図13の片面2層のDVDディスクに比べると原理的にROMの容量が不足してしまい、用途が限定されてしまう。
更に、図14及び図15どちらのRAM−ROM構成の光ディスクも、現在実用化されている図13の片面2層構成のDVDディスクとの再生互換の確保ができないという問題がある。
本発明は、十分なROM容量を確保すると同時に追記記録可能なRAM機能を付加し、更に片面2層構成のDVDディスクとの再生互換を確保する光ディスクを提供することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明の光ディスクは、光反射率を利用した位相ピットで情報が記録されたROM部を基板の片面側にスペース層を介して2つ以上設け、少なくとも1つのROM部に追記記録可能なRAM部を設けたことを特徴とする。これは1つのROM部に追加記録可能な記録層を設ける構造である。
本発明の光ディスクの基本構造は、スペース層を介してROM部を2つ設け、一方のROM部に追記記録層が形成されていることを特徴とする。この場合、光ディスクにおける光ビームの入射側のROM部に追記記録層を設ける。また光ビームの入射側からみて2番目のROM部に追記記録層を設けるようにしてもよい。
光ディスクの追記記録層は光磁気記録膜で構成されている。具体的には、位相ピットからなるROM部上に光磁気記録膜を形成し、位相ピット上の光磁気記録膜に情報が記録されている。このため光磁気記録膜(RAM部を形成したROM部にレーザビームのフォーカス点を調整すれば、DC連続光となるレーザービームにより位相ピットの再生と光磁気記録膜の再生を同時に行うことができる。
ROM部に設けた光磁気記録膜に記録する磁気マークの最短長さはROM最短マークの長さのn倍(但しn=1,2,3・・・の任意の整数)とする。即ち、同一位置となるROM部の最短位相ピットに対するRAM部の最短磁気マークの長さは、同じかその整数倍とする。
本発明の光ディスクにおけるスペース層の厚さが40nm〜60nmである。これによって片面2層DVDと同じディスク厚さ1.2mmを確保し、再生互換をとる。
本発明の光ディスクにおける追記記録層が設けられていないもう一方のROM部を金属反射膜で形成する。
本発明の光ディスクの基板及びスペース層は、測定用光ビームに直交する基準平面に対して測定用光ビームの基板への照射位置を通過する位相ピット列方向の接線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第1複屈折値と、基準平面に対して基板が位相ピット列に垂直な基板面内の直線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第2複屈折値との差がジッタを12パーセントとする値以下、例えば37nm以下であるように構成する。
本発明の光ディスクは、追記記録層を設けたROM部の光ビームの反射による変調度をI1、もう一方の層の変調度をI2とした時、I1<I2であることを特徴とする。また、記追記記録層を設けたROM部の位相ピットの深さをD1、もう一方のROM部の位相ピットの深さをD2とした時、D1<D2であることを特徴とする。
更に、追記記録層を設けたROM部の単体での反射率をR1、もう一方のROM部の単体での反射率をR2とした時、R1<R2であることを特徴とする。例えば反射率R1は30パーセント乃至70パーセントであり、且つ反射率R2は80パーセント以上である。
このような本発明の光ディスクにあっては、位相ピットで情報が記録された少なくとも2つのROM部の一方に追記記録層として光磁気記録層を設けたことで、十分なROM容量を確保すると同時に追記記録可能なRAM機能を付加することができる。また2つのROM部は従来の片面2層DVDと同じ構成をとっているため、片面2層DVDとの再生互換を確保することができる。
図1は、本発明による光ディスクの実施形態を示した構造断面図であり、片面2層のROM部のレーザビーム入射側のROM部に追記記録層を設けたことを特徴とする。
図1において、光ディスク10は、基板12、一方のROM部を構成する位相ピット14、RAM部を構成する追記記録層16、スペース層18、もう一方のROM部を構成する位相ピット20、反射層22、接着層24及びダミー基板26で構成される。
基板12はポリカーボネイトまたはアモルファスポリオリフィンなどを材料とし、後の説明で明らかにする基板の20度入射時の複屈折差を所定値とした光学特性のものを用いる。基板12の表面には、成型により、一方のROM部を構成する位相ピット14が形成されている。この基板12の厚さは約0.58mmである。この基板12をスパッタ装置に導入し、追記記録層16を成膜する。
図2は、位相ピット14上に追記記録層16を成膜した状態での基板12を下側から見て示しており、基板12の内側の面にトラック方向(円周方向)に位相ピット14が形成され、その表面に追記記録層16が成膜されている。
図3は、図1における追記記録層16の詳細構造の断面図である。図3において、基板12の位相ピット形成面に対し、まずSiNなどの誘電体膜32を成膜し、次にTbFeCoなどの光磁気記録膜34を成膜し、続いてSiNなどの誘電体膜36を成膜し、最後に半透明反射膜38を成膜する。
このように構成された追記記録層16を構成する各膜について、膜厚を調整することで、基板12側からのレーザビームの入射に対する反射率と透過率を所定の値に合わせ込む。具体的には、反射率及び透過率は主に半透明反射膜38と光磁気記録膜34により決まり、その反射率をR1とすると、R1=30パーセント〜70パーセントの範囲に合わせ込めばよい。
ここで図1の光ディスク10に使用する基板12としては、測定用レーザビームに直交する基板の基準平面に対し、ビーム照射位置を通過する位相ピット列方向(トラック方向)の接線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第1複屈折値A1と、基準面に対し基板を位相ピット列に垂直な基準面内の直線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第2複屈折値A2との差(A1−A2)が、再生信号におけるジッタを12パーセントとする値以下とする光学特性としている。
図4は、本発明の光ディスク10で使用する基板12の複屈折測定の説明図である。図4(A)は複屈折測定状態を側面から示しており、基板12を水平な基準面に対し20度傾けた状態でレーザビーム62を照射して透過し、複屈折測定系60で複屈折値を測定している。
図4(B)は、本発明の基板12における第1複屈折値A1と第2複屈折値A2を測定する場合の基板12の傾斜姿勢の説明図である。図4(B)において、基板12の照射位置Pにレーザビーム62を照射する場合、照射位置Pを通るピット列65の接線68と平行な第1軸64を中心に、図4(A)のように、基板12を水平状態の基準面に対し20度傾けた姿勢でレーザビーム62を基板12に照射して、第1複屈折値A1を測定する。
続いて、レーザビーム62の照射位置Pのピット列65を通る接線68に垂直な基準面内の第2軸66を中心に、第2軸66から見て図4(A)のように基板12を20度傾けた姿勢でレーザビーム62を照射して、第2複屈折値A2を測定する。
ここで第1軸64を中心とした基板12の傾斜姿勢は、ピット列65を半径方向に傾斜させてレーザビーム62の照射による複屈折値を測定するものである。これに対し第2軸66を中心に基板12を20度傾けた姿勢は、ピット列65の方向、即ちトラック方向に基板12を20度傾けた姿勢である。
更に、図4において測定している複屈折値は、進行方向に直交する方向に振幅成分を持つレーザビームを基板12に入射したい場合、基板12がその結晶構造に依存して持つ直交ベクトル成分のそれぞれに対応したレーザビームの直交成分が、基板12を通過した後にそれぞれに進行方向のずれを生ずる現象を測定しており、このレーザビームの基板12を通過後の直交する2成分の進行方向のずれ量を複屈折値として測定している。
図5は、図4の複屈折測定で得られた測定結果の一例である。この測定結果は、半径方向に傾けた第1複屈折値A1とトラック方向に傾けた第2複屈折値A2につき、傾斜角を10度、20度及び30度とした場合について測定しており、両者の測定結果から複屈折差(A1−A2)を求めている。
図6は、図1の基板12の位相ピット14上に図3の膜構成を持つ追記記録層16を形成した状態で、基板12を20度傾斜させた20度入射時の複屈折差に対する追記記録層16に記録した情報を再生した際のジッタとの関係を示した測定結果の特性図である。この図6(A)の特性から明らかなように、追記記録型の光ディスクにおいて再生時に要求されるジッタの限界は約12パーセントであり、このときの20度入射の複屈折差は約40nmとなっている。
したがって、本発明の光ディスク10で使用する基板12としては、再生信号のジッタ12パーセントに対応した20度入射の複屈折差40nm以下となるように光学特性を設定する必要がある。
なお再生信号のジッタ12パーセントは、実用上はかなり厳しい数字であり、限界的にはジッタは11パーセント程度が限界であり、このときの20度入射複屈折差は例えば37nmであり、したがって本発明の基板12の光学特性としては20度入射の複屈折差が37nm以下のものを使用することが望ましい。
図6(B)は、従来のMO基板を対象とした20度入射の複屈折差とジッタの特性を示しており、従来のMO基板にあっては本発明のようにROM部を構成する位相ピット14がなく、ランドとグルーブを交互に形成し、ランド上の光磁気記録層に磁気マークを記録し、これを再生しており、図6(A)の本発明の光ディスク10の追記記録層16の再生のような20度入射の複屈折差に対するジッタとの関係は得られず、20度入射の複屈折差の変化に対し、ジッタは8パーセント以下に収まっている。
このため、従来のMO基板については、本発明の基板12において所定のジッタが得られるように20度入射の複屈折差を所定値以下とする光学特性の要求条件は成立せず、この要求条件は、本発明の光ディスク10に固有な光学特性、即ち位相ピット14上に追記記録層16を成膜した構造に要求される固有の光学特性といえる。
再び図1を参照するに、以上のように基板12の位相ピット14上に追記記録層16として図3の成膜を順次行ったならば、この成膜面に対し、予め位相ピット20が形成されたスタンパを密着貼合せしてUV硬化させる2P法により、スペース層18を介して2番目のROM部となる位相ピット20を形成する。
ここで、スペース層18として使用するスタンパも、基板12と同様、図4に示した複屈折測定における半径方向及びトラック方向のそれぞれで20度傾けた姿勢で測定した第1及び第2複屈折値A1,A2の差(A1−A2)が、ジッタ12パーセントに対応した所定値以下となる光学特性のものを使用する。
このようにして2番目のROM部を構成する位相ピット20を形成したならば、これを再度スパッタ装置に導入し、反射層22を形成する。反射層22はAl、金、銀又これらの合金などの金属膜から構成され、図3に示した追記記録層16における半透明反射膜38の反射率R1に比べ、その反射率R2を高い反射率とするように膜圧を調整する。例えば反射層22の反射率R2は80パーセント以上とする。
以上のようにして基板12に対し反射層22まで形成した状態で、これに接着層24を介してダミー基板26を貼り合せることで、本発明による光ディスク10が完成する。なお、図1におけるスペース層18の厚さは40〜60nmとする。また、ダミー基板26の厚さは基板12と同じ約0.58mmであり、全体としての厚さはDVDと同じ1.2mmとしている。これによって、一方のROMとなる位相ピット14と2番目のROMとなる位相ピット20のフォーカス点は、図12に示した従来の片面2層構成のDVDと同じになり、従来の片面2層構成のDVDとの再生互換を確保することができる。
ここで図1の位相ピット14による一方のROM部の反射率R1に対し、2番目の位相ピット20による、もう一方のROM部の反射率R2を大きくするように設定しているが、この関係は2つのROM部の変調長度、及び位相ピットの深さについても、同様に設定する。
即ち、位相ピット14のROM部の変調度をI1、2番目の位相ピット20のROM部の変調度をI2とした時、I1<I2となるように設定する。また基板12側の位相ピット14のROM部のピットの深さをD1、2番目の位相ピット20のROM部のピットの深さをD2とした時には、D1<D2となるように設定する。
このような反射率、変調度及び位相ピットの深さの調整により、レーザビーム28のフォーカス点を位相ピット14とした場合と、レーザビーム30のようにフォーカス点を位相ピット20とした場合のそれぞれについて、信号クロストークを最小限に抑え、しかも良好なRAM機能を実現することができる。
図7は、図1における追記記録層16の他の実施形態の断面図である。この実施形態にあっては、基板12に続いてSiNなどの誘電体膜32、GdFeCo膜40、TbFeCoを用いた光磁気記録膜34及びSiNなどの誘電体膜36を順番に成膜している。ここでGdFeCo膜40を光磁気記録膜34の前段に成膜することでレーザビームに対するカー回転角を大きくすることができ、光磁気信号の再生品質を向上することができる。
また図7の実施形態にあっては、図3のような半透明反射膜38を成膜しておらず、したがってGdFeCo膜40と光磁気記録膜34の膜厚を調整して、基板12側のROM部に必要な反射率と透過率を得るようにする。即ち反射率R1としては、R1=30パーセント〜70パーセントとなるような膜厚調整を行う。
図8は、図1における追記記録層16の他の実施形態の断面図である。この実施形態にあっては、図7における誘電体膜32、GdFeCo膜40、光磁気記録膜34、誘電体膜36に続いて更に、半透明反射膜42を成膜するようにしたことを特徴とする。この半透明反射膜42としては、Al、銀、金及びこれらの合金を使用する。また図8においても、基板12側のROMに必要な反射率と透過率に合わせ込むように各膜の膜圧を調整する。
図9は、本発明による光ディスク他の実施形態であり、レーザービーム入射側から見て2番目のROM部に追記記録層を設けたことを特徴とする。図9において、この光ディスク10は基板12、位相ピット14、半透明反射膜44、スペース層18、位相ピット20、追記記録層46、接着層24及びダミー基板26で構成されている。
即ち図9の実施形態の光ディスク10にあっては、基板12側のROM部となる位相ピット14に対しては追記記録層を図1の実施形態のように設けず、半透明反射膜44を設けて所定の反射率と透過率を得ており、スペース層18を介した2番目のROM部の位相ピット20に対し追記記録層46を設けている。
図10は、図9の追記記録層46の詳細構造の断面図である。図10において、予めピットが形成されたスタンプの密着貼り合せによるUV効果で形成されたスペース層18に続いて、SiNなどの誘電体膜48、TbFeCoの光磁気記録膜50、SiNなどの誘電体膜52、更にAl、銀、金及びこれらの合金を使用した反射層54を順番に成膜している。ここで反射層54の反射率R2は、2番目のROM部に必要なR2=80パーセント以上とするように他の膜圧と併せて膜圧を調整している。
図11は、本発明による光ディスクの他の実施形態を示した説明図であり、この実施形態にあっては、基板を2枚に分け、一方の基板にRAM部付きのROM部を形成し、他方の基板にROM部のみを形成した後に、貼り合せるようにしたことを特徴とする。
まず図11(A)のように、基板12−1の内側となる面に、成型により位相ピット14を形成し、この基板12−1をスパッタ装置に導入し、追記記録層16を成膜する。追記記録層16は、図3、図7、または図8のいずれかの膜構造とする。
一方、図11(B)のように、もう1枚の基板12−2の内側となる面に同じく成型によって位相ピット20を形成し、ここには反射層22を成膜する。
そして図11(C)のように、図11(A)の基板12−1と図11(B)の基板12−2を、スペース層18として機能する接着層を介して貼り合せることで、本発明による光ディスク10を完成する。この図11の構造の光ディスク10にあっては、2枚の基板に位相ピットを形成し、一方に追記記録層を成膜して貼り合せるだけで済むことから、製造が簡単にできる。
もちろん図11の光ディスク10にあっても、レーザー光が入射する基板12−1及びスペース層18としては、図1の実施形態と同様、20度入射時の複屈折差がジッタ12パーセント以下の値となるような光学特性のものを使用する。
図12は本発明の他の実施形態を示した構造断面図であり、片面2層のROM部のそれぞれにRAM部としての追記記録層を設けたことを特徴とする。
図12において、光ディスク10は、基板12、一方のROM部を構成する位相ピット14、RAM部を構成する追記記録層16、スペース層18、もう一方のROM部を構成する位相ピット20、もう一方のRAM部を構成する追記記録層70、接着層24及びダミー基板26で構成される。
基板12はポリカーボネイトまたはアモルファスポリオリフィンなどを材料とし、前述したように基板の20度入射時の複屈折差を所定値とした光学特性のものを用いる。基板12の表面には、成型により、一方のROM部を構成する位相ピット14が形成されている。この基板12をスパッタ装置に導入し、追記記録層16を成膜する。
このように基板12の位相ピット14上に追記記録層16として図3の成膜を順次行ったならば、この成膜面に対し、予め位相ピット20が形成されたスタンパを密着貼合せしてUV硬化させる2P法により、スペース層18を介して2番目のROM部となる位相ピット20を形成する。ここで、スペース層18として使用するスタンパも、基板12と同じ光学特性のものを使用する。
2番目のROM部を構成する位相ピット20を形成したならば、これを再度スパッタ装置に導入し、追記記録層70を形成する。以上のようにして基板12に対し追記記録層70まで形成した状態で、これに接着剤24を介してダミー基板26を貼り合せることで、本発明による光ディスク10が完成する。
ここで、1層目の追記記録層16としては、図1の場合と同様、図3、図7又は図8の膜構造とし、また2層目の追記記録層70としては図10の膜構造とする。このようにRAM部についても片面2層構成とすることで、2層構成のROM部と同等の十分な記録容量が得られる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含む。また本発明は、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
(付記)
(付記1)
光反射率を利用した位相ピットで情報が記録されたROM部を基板の片面側にスペース層を介して2つ以上設け、少なくとも1つのROM部に追記記録可能なRAM部を設けたことを特徴とする光ディスク。(1)
(付記2)
付記1記載の光ディスクに於いて、前記スペース層を介してROM部を2つ設け、一方のROM部に追記記録層が形成されていることを特徴とする光ディスク。(2)
(付記3)
付記2記載の光ディスクに於いて、光ビームの入射側のROM部に追記記録層を設けたことを特徴とする光ディスク。
(付記4)
付記2記載の光ディスクに於いて、光ビームの入射側からみて2番目のROM部に追記記録層を設けたことを特徴とする光ディスク。
(付記5)
付記2乃至4のいずれかに記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層は、光磁気記録膜を備えていることを特徴とする光ディスク。(3)
(付記6)
付記2乃至4記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層は、位相ピットからなるROM部上に光磁気記録膜を形成し、位相ピット上の光磁気記録膜に情報が記録されていることを特徴とするの光ディスク。(4)
(付記7)
付記6記載の光ディスクに於いて、前記光磁気記録膜に記録する磁気マークの最短長さがROM最短マークの長さのn倍(但しn=1,2,3・・・の任意の整数)であることを特徴とする光ディスク。
(付記8)
付記1記載の光ディスクに於いて、前記スペース層の厚さが40nm〜60nmであることを特徴とする光ディスク。
(付記9)(オリジナル10)
付記2記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層が設けられていないもう一方のROM部を金属反射膜で形成することを特徴とする光ディスク。
(付記10)
付記1記載の光ディスクに於いて、前記基板及びスペース層は、測定用光ビームに直交する基準平面に対して前記測定用光ビームの前記基板への照射位置を通過する前記位相ピット列方向の接線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第1複屈折値と、前記基準平面に対して前記基板が前記位相ピット列に垂直な基板面内の直線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第2複屈折値との差がジッタを12パーセント以下とする値以下であることを特徴とする光ディスク。(5)
(付記11)
付記2記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層を設けたROM部の光ビームの反射による変調度をI1、もう一方の層の変調度をI2としたとき、I1<I2であることを特徴とする光ディスク。
(付記12)
付記2記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層を設けたROM部の位相ピットの深さをD1、もう一方のROM部の位相ピットの深さをD2とした時、D1<D2であることを特徴とする光ディスク。
(付記13)
付記2記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層を設けたROM部の単体での反射率をR1、もう一方のROM部の単体での反射率をR2とした時、R1<R2であることを特徴とする光ディスク
(付記14)
付記13記載の光ディスクに於いて、前記反射率R1は30パーセント乃至70パーセントであり、且つ前記反射率R2は80パーセント以上であることを特徴とする光ディスク。
レーザ−入射側のROM部に追記記録層を設けた本発明の実施形態を示した構造断面図 図1の基板側に形成した位相ピットと追記記録層を取り出した説明図 図1における追記記録層の詳細構造の断面図 本発明で使用する基板の複屈折測定の説明図 図4による測定結果の一例を示した説明図 本発明で使用する基板の20度入射時の複屈折差とジッタの特性を従来のMO基板と対比して示した特性図 図1における追記記録層の他の実施形態の断面図 図1における追記記録層の他の実施形態の断面図 レーザ−入射側からみて2番目のROM部に追記記録層を設けた本発明の実施形態を示した構造断面図 図9における追記記録層の詳細構造の断面図 基板を2枚に分けてRAM部付きROM部とROM部を形成した後に張り合わせる本発明の光ディスクの他の実施形態の説明図 片面2層構成のROM部のそれぞれにRAM部としての追記記録層を設けた本発明の光ディスクの他の実施形態の説明図 従来の片面2層のDVDディスクの説明図 従来のパーシャルROMタイプの光ディスクの説明図 従来の片面2層構成で1層をROM部とし、もう1層をRAM部とした従来の光ディスクの説明図
符号の説明
10:光ディスク
12,12−1,12−2:基板
14,20:位相ピット
16,46,70:追記記録層
18:スペース層
22,54:反射層
24:接着層
26:ダミー基板
28,30:レーザービーム
32,36,48,52:誘電体膜
34,50:光磁気記録層(TbFeCo膜)
38,42,44:半透明反射膜
40:GdFeCo膜

Claims (5)

  1. 光反射率を利用した位相ピットで情報が記録されたROM部を基板の片面側にスペース層を介して2つ以上設け、少なくとも1つのROM部に追記記録可能なRAM部を設けたことを特徴とする光ディスク。
  2. 請求項1記載の光ディスクに於いて、前記スペース層を介してROM部を2つ設け、一方のROM部に追記記録層が形成されていることを特徴とする光ディスク。
  3. 請求項2記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層は、光磁気記録膜を備えていることを特徴とする光ディスク。
  4. 請求項2又は3記載の光ディスクに於いて、前記追記記録層は、位相ピットからなるROM部上に光磁気記録膜を形成し、位相ピット上の光磁気記録膜に情報が記録されていることを特徴とするの光ディスク。
  5. 請求項1記載の光ディスクに於いて、前記基板及びスペース層は、測定用光ビームに直交する基準平面に対して前記測定用光ビームの前記基板への照射位置を通過する前記位相ピット列方向の接線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第1複屈折値と、前記基準平面に対して前記基板が前記位相ピット列に垂直な基板面内の直線を中心に20度傾いた姿勢で測定したシングルパスの第2複屈折値との差がジッタを12パーセント以下とする値以下であることを特徴とする光ディスク。
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