JP4491805B2 - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

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本発明は、光学的情報記録媒体に対して相対運動をさせて情報を書き込み、読み出す光学的情報記録媒体用の記録再生装置(ドライブ)に用いられる光学的情報記録媒体に関するものであって、特に高密度で大容量の記録再生が可能な光学的情報記録媒体に関するものである。
従来より、相対運動をさせて情報を読み出す情報記録媒体のシステムとして、ディスク状 媒体を用い、光学的に記録または再生の行えるシステムがある。ディスク方式には大別して再生専用型(ROM型)のもの、追記型(ライトワンス(R型))のもの、記録可能型(複数回重ね記録可能型(RW型))のものがある。一般的に記録密度は、再生専用のものが高く、追記型や記録型のものは低めである。例えば、1996年に登場したDVDシステム(レーザー波長635から650nm)においても、再生専用型(DVD−ROM、DVDビデオ)が先行し、その記録容量は4.7GBである。一方、記録可能型なDVD−RAMではその容量は2.6GBであり、ROMの55%程度の容量である。記録型ディスクの容量を高める研究開発が進んでいるが、DVD−ROMと同じ容量のシステムはまだ完成していない。
記録型の場合、ディスク上の記録フォーマット、記録媒体の材料などが重要な技術である。ところで、DVD−RAMでは光学的情報記録媒体のランドとグルーブの両方を記録に供する、ランドグルーブ記録を用いていた。ここで記録再生に伴って必要なアドレス(番地)は、特定の間隔毎にランド及びグルーブを切断して記録されていた。
図19はランドグルーブ記録型ディスクの微細構造20(物理フォーマット構造)を示す平面図である。図19は未記録時の構造外観を示しており、グルーブ21が平行に形成されている。グルーブ21の間はランド22になっており、記録時にはこの双方に情報が記録される。記録再生に必要となるアドレスピット23は、ランド22及びグルーブ21を切断して形成されていた。このアドレスは付随する信号と共に、ある領域24を占有するため、これが大容量化を妨げていた。言い換えれば限られた面積を有効に利用できていなかった。
また記録材料にあっては、再生専用型DVDドライブとの互換性を考えると、磁気ヘッドを使用しない相変化記録方式が相応しい。しかしながらこの方式は、再生専用型、あるいは色素を用いる追記型と比べて大幅に反射率が低いという欠点があり、このことも記録容量を向上できない原因となっていた。
表面面積の利用効率のよい微細構造(物理フォーマット構造)と、高密度記録用相変化材料を組み合わせ、最適化することによって、再生専用型DVDに匹敵する記録容量が達成できる可能性がある。
特開平11−86345号公報 特開平7−44873号公報
大容量光ディスクに相応しいフォーマットとして、例えば、図19に示した領域24などの特定のアドレス領域を持たず、アドレスを分散記録する光ディスクが考えられる。すなわちアドレス領域(領域24)がないために、記録密度をDVD−ROM並みに向上できる可能性がある。しかしながらこの方法はアドレス信号の近傍に主たる記録信号を記録したとき、アドレス信号に干渉してエラーが発生し、これ以降の書き換えができなくなることがあり、また逆に、アドレス信号が主たる記録信号に漏れ込み干渉し、読み出しエラーが生じることもあった。
本発明の目的は、主たる記録信号とアドレス信号が、互いに干渉しあわず記録再生できる高密度相変化型の光学的情報記録媒体(記録ディスク)を提案することであり、特にこの目的を実現するためのアドレス信号出力範囲と、アドレス信号等の具体的な微細構造を寸法で示すことにある。
更にDVDに限定されることなく、開発中である短波長レーザーを利用した記録再生装置にも対応した、微細構造寸法を一般式で示すことにある。
また本発明の別の目的は、上記した記録再生領域と、違法コピー防止用のピット列及びアドレス信号を有する領域とを併せ持つ高密度相変化型の光学的情報記録媒体(記録ディスク)を提供し、主たる記録信号とアドレス信号の相互干渉を最小限に抑えて記録再生でき、なおかつ未記録時においてアドレス信号を良好に読み出せるアドレス信号性能範囲と、アドレス信号等の具体的な微細構造を寸法で示すことにある。
本発明は、上述の問題点を解決するために、正弦波偏向グルーブと第1のランドと前記第1のランドに分散して配置された一定の長さを有する第1のアドレスピットとからなる微細構造を有した第1領域と、正弦波偏向ピット列と第2のランドと前記第2のランドに分散して配置された一定の長さを有する第2のアドレスピットとからなる微細構造を有した第2領域とを有する支持体と、前記微細構造上に形成された書き換え可能な相変化材料を少なくとも含む反射率15%以上の記録層と、前記記録層上に形成される樹脂層とを少なくとも有し、前記記録層の前記正弦波偏向グルーブ上に記録マークの長さを異ならせることにより情報が変調記録される一方、再生波長λを用い、4分割ディテクターにより再生される光学的情報記録媒体であって、
前記相変化材料は、未記録時に高反射率、記録後に低反射率となる相変化材料であり、
前記4分割ディテクターは、前記光ディスクの半径方向の直線と前記半径方向に直交する接線方向の直線とで分割された4つの領域を有し、前記接線方向の直線で分割された前記光ディスクの内周側の2つの領域から出力される第1の合成出力値と前記光ディスクの外周側の2つの領域から出力される第2の合成出力値との差分出力値で観測される前記第1のアドレスピットのピーク信号出力値を、前記4分割ディテクターの4つの領域から出力される全合成出力値で除したときに、0.18〜0.27の範囲となるように、前記支持体の屈折率、前記正弦波偏向グルーブのトラックピッチ、前記正弦波偏向グルーブ及び前記第1のアドレスピットの深さ、前記正弦波偏向グルーブの幅、前記第1のアドレスピットの長さ、前記記録マークのうちの最短マーク長を定めると共に、
前記正弦波偏向ピット列のトラックピッチが、前記正弦波偏向グルーブのトラックピッチと同一であり、
前記正弦波偏向ピット列の深さ、前記第2のアドレスピットの深さ、前記正弦波偏向グルーブの深さ、前記第1のアドレスピットの深さがいずれも同一であり、
前記正弦波偏向ピット列の幅と正弦波偏向グルーブの幅とが同一であり、
前記第2のアドレスピットの長さと前記第1のアドレスピットの長さとが同一であり、
前記正弦波偏向ピット列の最短ピット長さと前記最短マーク長とが同一であることを特徴とする光学的情報記録媒体を提供する。
本発明なる光ディスクでは、アドレスピットがランド上に分散記録されており、反射率15%以上の相変化記録層を併用することによって高密度記録型光ディスクが実現でき、特に本発明なるアドレスピット出力を持つディスクは、グルーブ内の記録マークと、アドレスピット信号との相互干渉を最小限におさえることができ、良好な記録再生を行うことができる。またディスク支持体微細構造の寸法を特定したので、安定したディスク製造及び供給を可能とするものである。
また本発明なる別の光ディスクでは、アドレスピットがランド上に分散記録された記録再生領域と、違法コピー防止用のピット列及び分散したアドレス信号を有する領域とを併せ持つ高密度相変化型の光学的情報記録媒体(記録ディスク)を提供する。またアドレス信号の開口率を特定の範囲とすることによって、低いエラーレートでの読み取りを可能にする。またこれを実現するためのディスク支持体微細構造を寸法で特定したので、安定したディスク製造及び供給も可能とするものである。
本発明の実施例を示す鳥瞰図である。 本発明の実施例の微細構造(物理フォーマット)10、101を示す拡大平面図である。 本発明の実施例の物理フォーマットを示す別の拡大平面図である。 グルーブ深さdとプッシュプル信号の出力(PPb)の関係各を示す図である。 溝深さd及び溝幅に対するジッターの値を測定した結果を示す図である。 4分割ディテクターの模式図である。 未記録状態の再生波形を示す図である。 記録状態の再生波形である。 アドレスピットのエラーレートの測定値を示す図である。 記録マークのエラーレートを測定した図である。 (アドレスピット長(AL)/記録情報マーク長(ML))である(k)とアドレスピット出力値APbの関係を示す図である。 アドレスピット長さ(AL)とアドレスピット出力値(APb)との関係示す図である。 (アドレスピット長(AL)/記録情報マーク長(ML))である(k)とアドレスピット出力値(APb)との関係を示す図である。 光ディスク1の断面図である。 実施例1、3の光ディスク1の断面構造を示す図である。 本発明の実施例2の光ディスク1の断面構造を示す図である。 アドレス情報の一例を示す物理構成フォーマットである。 本発明の製造方法の一例を説明する図である。 ランドグルーブ記録型ディスクの微細構造20(物理フォーマット構造)を示す平面図である。 本発明の実施例を示す平面図である。 本発明の実施例の微細構造102を示す拡大平面図である。 微細構造102における未記録状態の再生波形を示す図である。 微細構造102におけるアドレスピットのエラーレートの測定値を示す図である。 実施例4の光ディスク100の断面構造を示す図である。 本発明の実施例3、4を示す平面図である。 実施例3の光ディスク100における第2領域の信号特性を示す図である。 実施例2、3の製造方法を説明する図である。 実施例4の製造方法を説明する図である。
以下、本発明の実施例に関して図面を用いて詳しく説明する。本発明の発明者は将来、様々な波長の半導体レーザーが登場することを視野に入れつつ、鋭意開発を進めた結果、本発明に至ったものである。即ち数多くの試作と評価を繰り返して、記録再生波長635から650nmにおいては再生専用型DVDと同じ記録容量(4.7GB)を実現し、更に600nm以下の短波長化したレーザーにおいてもシステムが成立する方法を確立するに至った。
次に図面を使用して本発明を説明する。図1は本発明の実施例を示す鳥瞰図である。図1に示す光ディスク1は、グルーブ11にのみ情報記録する方式であり、情報トラックであるグルーブ11や、後述するアドレスピット13(図示せず)はディスクに対して同芯円状またはスパイラル状に埋め込まれ、微細構造10を形成している。その断面図は図14に示すようになっている。
図14は本発明の実施例の断面図で、本発明の実施例の最も基本的な構成を図示したものである。すなわち光ディスク1は支持体2、記録層3、樹脂層4の順に積層されている。光による記録再生は記録層3に対し行われるが、対物レンズ(開口数NA)によって絞り込まれたレーザー光(波長λnm)をどちらから照射するか、すなわち支持体2側から入射するか、樹脂層4側から入射するかは任意である。そして光の入射する通路、すなわち光路は波長λに対して所定の屈折率nを持ち、この屈折率nによって実効的な光学長が決まる。なお、図14では、一例として支持体2を光路として図示している。そしてグルーブ11を含む微細構造10は、光ディスク1の内部に埋め込まれており、具体的には支持体2表面に形成されている。そして支持体2と記録層3とは互いに平行に形成されている。
図2は本発明の実施例の微細構造(物理フォーマット)10を示す拡大平面図であり、未記録時の状態を模式的に示している。ここで、微細構造10とは光ディスク1の物理フォーマットのことを示す。光ディスク1の支持体2にはグルーブ11が各々略平行に形成されている。それぞれのグルーブ11はクロックを抽出するため、システム全体のシンクフレーム周波数に対し、整数倍周波数で偏向されており、正弦波形状となっている。この波形は、隣接グルーブと同期していてもよいし、同期していなくてもよいものである。
グルーブ11間のランド12には、分散してアドレスピット13が形成されており、アドレス情報を担っている。すなわちアドレスピット13は隣接トラックに対して橋を架けるように(I字型に)予め支持体2に埋め込んでおく。具体的には、支持体2に正弦波偏向グルーブ11、およびグルーブ11間に分散して配置されたアドレスピット13が同じ深さで形成されている。このようにアドレスピット13がグルーブ11間を橋渡ししているために、アドレスピット13はどちらのグルーブ11を使用しているときにも読み取れる。つまりグルーブに対して内周側をそのアドレスとするか、外周側をアドレスとするかは任意である。なおアドレスピット13は正弦波グルーブ11が最大偏向した位置(正弦波の頂点±10度以内)に配置される。
アドレス情報は各アドレスピット13間の距離を基に記録される。従ってアドレスピット13自身の長さ(AL)は一定とする。図17はアドレス情報の一例を示す情報フォーマットである。冒頭にシンクビット(同期信号)があり、続いて相対アドレスデータが続き、そしてECCブロックアドレスデータ(ECC:エラー訂正コード)からなっている。例えばシンクは1ビット、相対アドレスデータが4ビット、ECCブロックアドレスデータが8ビットという構成になっている。
図3は本発明の実施例の物理フォーマットを示す別の拡大平面図であり、光ディスク1の記録時の状態を模式的に示している。その構成は図2と基本的には同じであるが、情報マーク14がグルーブ11内に偏向記録されている。その情報マークは相変化記録、すなわち記録層材料の変化によって記録されたもので、例えば、未記録状態が結晶質、記録状態が非晶質となる性質であり、結晶質では高反射率、非晶質では低反射率であることを利用して再生することができる。ただし、材料の選択によっては未記録時を低反射率、記録時を高反射率とすることもできる。
情報マーク14は、公知のデジタル符号による変調信号であり、チャネルビット(T)の整数倍の信号である。従って公知の光ディスクのように、最短マーク長を2T、3T、4T、5Tなどとした信号をすべて扱うことができる。例えば最短マーク長を3Tとした信号系では、8/14変調、8/15変調、8/17変調といった、3T〜11Tまでの信号からなる信号系や、8/16変調といった3Tから11Tまでの信号及び14T信号からなる信号系を扱うことができる。
このように本発明の実施例の光ディスク1では、アドレスピット13がランド12上に分散記録されており、ランドグルーブ方式のように特定の領域24を有しないために、面積利用効率がよい。しかも情報マーク14はグルーブ11に記録されているために、ランド12上のアドレスピット13との干渉は少ない構造である。ただし図3に示すように、アドレスピット13と情報マーク14は隣接する場合もあり、隣接記録後のアドレスピット13の読み取り性、及び情報マーク14の読み取り性には充分留意が必要である。
ところで、本発明の実施例である光ディスク1に用いる記録層2の材料にあっては、記録層2の反射率が15%以上となる相変化材料が相応しく、望ましくは18%以上の高い反射率となる相変化材料が相応しい。特にアンチモンとテルルと融点1100℃以下の金属とを含む合金であり、記録前後で反射率コントラストが大きく取れる相変化材料が相応しい。例えば実用的な記録感度と、実用的な信号特性(変調度、反射率、ジッター、書き換え可能回数)を有する材料として、アンチモン、テルルを必須成分とし、これらに金、銀、銅、インジウム、アルミニウム、ゲルマニウムの少なくともいずれか1つを含む材料が望ましい。特に望ましいのは銀・インジウム・アンチモン・テルル合金(AgInSbTe)や銅・アルミニウム・テルル・アンチモン合金(CuAlTeSb)、ゲルマニウム・アンチモン・テルル合金(GeSbTe)、銀・ゲルマニウム・アンチモン・テルル合金(AgGeSbTe)、金・ゲルマニウム・アンチモン・テルル合金(AuGeSbTe)などである。
ここで後述する記録再生性能の説明のために種々寸法の定義をしておく。図2(未記録状態)において、正弦波偏向されたグルーブ11の中心線と中心線との間の距離をトラックピッチTPと定義し、グルーブ11自身の幅をwと定義し、アドレスピット13の長さをALと定義する。アドレスピット13はランド12のほぼ中央に打ち込まれているからアドレスピット13の中心線とグルーブ11の中心線との間隔は、ほぼ、TP/2となる(図示せず)。またグルーブ11とアドレスピット13は支持体2に対して共に同じ深さに刻まれたものであり、図示はしないが、その深さは共にdとする。また図3(記録状態)において記録後の情報マーク14の長さは変調により様々な長さであるが、そのうち最短マークの長さをMLとする。
これら高密度記録用相変化材料を用いて、実際に各種微細構造寸法(TP、d、w、ML、AL)の光ディスクを試作し、記録再生特性の評価を行ったところ、本発明の実施例の光ディスク1のアドレス出力の数値範囲、微細構造寸法の範囲値を得ることができた。なお本発明の実施例として説明した光ディスク及び光ディスクドライブは、再生スポット径(λ/NA)に対して、TPが60から70%程度、MLが35から45%程度の長さを想定している。
(1)未記録ディスクのトラッキング性能
記録後のディスクは、図3に示した通りグルーブに反射率差のある記録マーク14が形成されているので、トラッキングは種々方法が取りうる。例えばDPDトラッキングやDPPトラッキングなどである。しかしながら未記録時は図2のとおりグルーブ11のみであり、トラッキング方法は事実上、プッシュプル法しか取り得ない。
グルーブ11深さdとプッシュプル信号の出力(PPb)の関係を調べ、図4に記した。なお、ここでW/TP=0.35〜0.55の範囲のものについて測定した。図4で示すようにdが小さいほどPPbは小さくなる。いわゆるd=0.125λ/n(nは光路の屈折率)にて最大となるが、トラッキング自体は比較的小さなPPbであっても安定である。実際に本発明なる分散アドレスピット付き相変化ディスク1についてトラッキングが外れる限界を調べたところ、Pb=0.22であり、これ以上であればトラッキングは安定であった。言い換えればd≧0.05λ/nであることが必要である。
(2)記録マークの再生性能
記録マーク14の読みとり性能の指標の一つにジッターがある。これは記録後に、再生を行って、時間軸方向の揺らぎ(標準偏差)をクロックで除したものであり、数値は小さいほど安定した再生が得られる。例えばDVD規格ではイコライザー通過後、8.0%以下であることが決まっている。
図5は溝深さd及び溝幅に対するジッターの値(5トラック、10回重ね書き時)を測定したものである。なお溝幅は、幅wをトラックピッチTPに対して規格化した値、w/TPで表現している。図5のとおり、溝深さdが小さい程、良いジッターが得られる。この理由は溝が浅いほど反射率及び信号変調度が高く得られ、相対的にベースノイズが減るためである。溝幅w/TPのジッターへの影響は相対的に少ない。
ジッター8.0%以下を得るには、溝幅にもよるがd≦0.1λ/nであることが必要となる。更に0.35≦(w/TP)≦0.55であることも必要である。なおアドレスピット13は各グルーブに対してI字型に形成されるから、アドレスピット13自身の幅はTP比で0.65から0.45の値を取ることになる。
(3)アドレスピットの再生性能と記録マークからの干渉
DVDプレーヤーに代表される再生装置のピックアップには4分割のフォトディテクターが用いられている。このそれぞれの出力を加減乗除することによってアドレスピット信号を効率よく生成することができる。図6は上述したような4分割ディテクター9の模式図である。図2および図3に対応して縦軸は半径方向、横軸を接線方向(トラック方向)としている。4分割ディテクターの再生出力をそれぞれIa、Ib、Ic、Idとしているが、ここで図2および図3に対応してIa及びIbは内周側、Ic及びIdは外周側に配置したディテクターである。そして再生にあたっては、(Ia+Ib)−(Ic+Id)となるように出力を合成することでアドレスピット13をコントラスト良く再生することができる。
図7および図8は、このようにして再生した波形を示したものである。図7は未記録状態の再生波形で、正弦波偏向されたグルーブ11の波形に、アドレスピット13が合成されて再生されている。このようにアドレスピット13だけ突出して検出することができるので、アドレスを読み取ることができる。従ってこの突出分に対応して、規格化した値を未記録時アドレスピット出力と定義することができる。具体的には(Ia+Ib)−(Ic+Id)の絶対値を、全ディテクターの合計、すなわち(Ia+Ib+Ic+Id)の絶対値で割った値を未記録時アドレスピット出力(APb)として定義する。アドレスピット出力値(APb)とは、未記録状態の再生信号中に占めるアドレスピット信号成分の値を意味する。
APb=|(Ia+Ib)−(Ic+Id)|/|(Ia+Ib+Ic+Id)|
正確な測定を行う場合には、種々ノイズ分を除くため、フィルターを入れるのが望ましい。例えば(Ia+Ib+Ic+Id)の絶対値を測定する場合には、30kHzのカットオフなるローパスフィルターを入れる。また逆に(Ia+Ib)−(Ic+Id)の絶対値を測定する場合には、20MHz以上帯域確保したアンプを用いるのが望ましい。
アドレスピット出力値はアドレスピット13の回折によって得られているものであるから、深さdと長さALに強く依存する。アドレスピット出力値APbが小さいと読み取りにくくなり、エラーレートは増加する傾向にある。
また図8は記録状態の再生波形である。図7の波形に対し、グルーブ11に記録された情報マーク14の信号が重ね書きされている。この信号はグルーブ11に対して、あたかもノイズのように重畳されるので、アドレスピット13の読み取りには甚大な影響を及ぼす。言い換えれば未記録時にアドレスピットが正しくデコードできたとしても、記録後にはデコードできない場合が出てくる。
dとALを種々可変して作製した光ディスクについて、記録前のアドレスピットのエラーレートを測定した。その後グルーブ11にランダムな記録を行い、その後アドレスピットのエラーレートを再度測定した。なお、記録後のエラーレートは5%未満であることが信頼性の条件である。図9にその測定値を示す。ここで横軸はアドレスピット出力値APbであり、縦軸は1000ECCブロック以上について計測したブロックエラーレートである。記録前のエラーレート(BER−b)と記録後のエラーレート(BER−a)が併せてプロットしてある。
このようにアドレスピット出力値APbが大きい値ほど、アドレスピットは読み出しやすく、エラーレートは小さいものとなる。記録前後で比べると、記録前は読み出しやすいが、記録後は読み出しでエラーが発生しやすいことが分かる。記録信号が干渉しやすくなっているためであり、充分なAPb値が必要である。以上のことから、記録後のエラーレート、5%未満を確保するためには、アドレスピット出力値APbは0.18以上必要であるといえる。なお記録後のエラーレートが5%である状態を詳しく信号解析すると、RF信号の重畳がかなり見られ、図8におけるアドレスピットの開口率、すなわち図8におけるΔ/APsは、10%しかない。言い換えれば、Δ/APsが10%以上必要ともいえる。
(4) 記録マークへのアドレスピットからの干渉
アドレスピット13とグルーブ11は部分的に接しているので、アドレスピット13が記録後の記録マーク14の再生に干渉することも考えられる。そこで種々アドレスピット出力値(APb)を有する光ディスクについて、記録マーク14を読み取り、エラー数を計測した。図10にその測定値を示す。ここで横軸はアドレスピット出力値APbであり、縦軸はPIエラー数(連続8ECCブロックについて、1バイト以上誤ったブロック列の数)である。APbのある値を境に、急激にエラーが増大することが分かる。アドレスピット13の回折光が、記録マーク14に干渉して読み誤りを発生させていることが理解される。例えば、DVD規格ではPIエラーは280個以下であることを求めているので、アドレスピット出力値APbは0.27以下が相応しい。
(5) 所望のアドレスピット出力値APbを得る微細構造の寸法
本発明なる光ディスク及びドライブは、先述したとおり再生スポット径(λ/NA)に対して、小さいTPと小さい最短マーク長を想定している。更に(1)及び(2)で検討したように、再生波長より充分浅い深さを想定している。このような条件下で所望のアドレスピット出力値APbを得るための、ALとdの条件を検討した。
ALとMLはお互いの干渉性から考えて比較的同じオーダーと考えられるので、k=AL/MLと仮定し、そのkの値とアドレスピット出力値APbの値、及びdの値とアドレスピット出力値APbの値を検討した。その結果dが大きいほど、またkが大きいほど、APbは大きくなることが判明した。具体的にはAPbは以下の関数で表現できる。
APb=0.14k+4.11n(d−26)/λ
以上、記録再生するドライブの実動作に支障のないアドレスピット出力(APb)を求め、更に各種微細構造の寸法(TP、d、w、k)について検討してきた。以上(1)〜(5)の検討を集約すると、以下のようにまとめられる。
つまり、未記録状態の再生信号中に占めるアドレスピット信号成分であるアドレスピット出力値(APb)の範囲:
0.18<APb<0.27
上記アドレスピット出力を満足する各種微細寸法:
0.05λ/n ≦ d ≦ 0.1λ/nであり、且つ
0.35≦(w/TP)≦0.55であり、且つ
0.18<0.14k+4.11n(d−26)/λ<0.27
なる関係を同時に満足する寸法d及びw及びk。
このように本発明なるアドレスピット出力を持つ光ディスク1は、グルーブ内の記録マーク14と、アドレスピット13との相互干渉が最小限におさえられ、良好な記録再生を行うことができる。また本発明なる微細構造寸法を持つ支持体2、及びそれを含有した光ディスク1は、記録マーク14とアドレスピット13の再生干渉を互いに最小限とすることができる。
また、本発明はそのようなディスク1を製造するにあたっての支持体2の微細構造寸法を特定したので、安定した製造及び供給を可能とするものである。次に図18を用いて本発明なる具体的な製造方法を説明する。公知のブランクマスター(レジスト盤)に対して、レーザービームレコーダー(LBR)によるマスタリングを行い、本発明なる微細構造10を形成する(図18a)。これには例えば波長458nm、442nm、413nm、407nm、364nm、351nm、325nm、275nm、266nm、257nm、244nmなどを光源とするレーザーを内蔵したレコーダーが望ましく、マスタービームとサブビームによる2ビームマスタリングが有用である。具体的にはマスタービームをグルーブ11の形成に充て、サブビームをアドレスピット13の形成に充てる。そしてマスタービームには偏向器(例えばEODやAOD)を通すことで正弦波偏向する。またサブビームには変調器(例えばEOMやAOM)を通すことで断続変調する。
この2ビームによるマスタリングは、それぞれを単独に行った場合には位置精度が不充分となるので同時に行うのが望ましい。その場合、マスタービームとサブビームとの間隔はTP/2に設定することが必要となる。なお、この段階ではブランクマスターにはイメージは記録されるが、形状の変更はない。
続いて記録したブランクマスターに対して、公知のアルカリ現像を行い、マスタリングイメージを凹凸に変換する(図18b)。この形状は後述する支持体2とほぼ同じ微細構造10を持つ。そしてこのガラスマスターに対して、公知のスタンパー化処理、すなわち導電化処理と電鋳処理を行ってスタンパーを形成する(図18c)。この形状は後述する支持体2とほぼ凹凸を逆にした微細構造を持つ。
そして得られたスタンパーを用いて、公知の成形を行って支持体2を構成する(図18d)。支持体2の材料は、ポリカーボネート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリノルボルネン樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、及びこれらの樹脂骨格を有する各種共重合体、ブロック重合体などなどの合成樹脂を用いることができる。ただし支持体2を光路とする場合には公知のとおり、その光学特性、例えば屈折率(n)や複屈折に留意が必要である。例えば、屈折率をn=1.45〜1.65とし、複屈折をダブルパスにて100nm以下とすることによって、DVDとの互換性も良好に保つことができる。
そして支持体1上に記録層3を成膜する。具体的には微細構造10上に記録層3を成膜する(図18e)。記録層3の主たる構成要素である相変化材料については先述のとおりであるが、必要に応じて光学特性調整、熱伝搬特性調整等を目的として種々光学干渉膜で挟み込んでもよい。例えば誘電体材料であるSiN、SiC、SiO、ZnS、ZnSSiO、GeN、AlO、MgF、InO、ZrOなどが有用であり、そのなかでもZnSSiO(ZnSとSiO2の混合)は相変化記録材料との熱バランスが特に良い。
また反射率調整、熱伝搬特性調整等を目的として公知の光反射膜(アルミニウム、金、銀やこれらを含む合金など)を併用して積層し、記録層3を構成してもよい。また、高密度記録再生を行うために、公知の超解像マスク膜やコントラスト増強膜を併用して積層してもよい。このような成膜を行う方法としては、公知の真空成膜法、例えばスパッタリング法やイオンプレーティング法、真空蒸着法、CVD法を用いることができる。特に相変化材料とスパッタリング法は相性がよく、量産性にも富んでいる。
続いて記録層3上に樹脂層4を形成する。この樹脂層は記録層2を化学的にまたは機械的にガードするもので、光ディスク1の構造によっては接着性を付与してもよいものである。樹脂層4の材料としては紫外線硬化樹脂、各種放射線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂、湿気硬化樹脂、複数液混合硬化樹脂などから選択して使用できる。また成膜方法には公知のスピンコート法やスクリーン印刷、オフセット印刷などを用いることができる。
以上本発明なる光ディスク1の製造方法について説明してきた。なお図14なる光ディスク1の構成図は基本的なものにすぎず、各種変形が可能である。例えば別の支持体と貼り合わせて強度を高めたり、図14なる光ディスク1を2枚用意して互いに貼り合わせて、ディスクとしてもよいものである(両面ディスクまたは二層ディスク)。
(実施例1)
本発明の一実施例である光ディスク1を赤色半導体レーザーを用いたディスクシステムに適応した例について説明する。なお使用するλは 650nm、対物レンズの開口数NAは0.6である。従って再生スポット径(λ/NA)は1083nm(1.083μm)である。
本発明の一実施例である光ディスク1の断面構造を図15に示す。支持体2、記録層3、樹脂層4、ダミー支持体5の順に積層される。ここで支持体2表面には後述する微細構造10がエンボス形成されている。ここで支持体2はレーザーから記録層3までの光路になっており、その厚みは0.6mmとなっている。支持体2とダミー支持体5の材料は共にポリカーボネート樹脂であり、650nmにおける屈折率nは1.58である。記録層3は未記録時を高反射率、記録時を低反射率とした相変化材料を主とした積層構造である。
具体的には記録層3は、支持体2側よりZnSSiO/AgInSbTe/ZnSSiO/AlTiの順でスパッタリング法によって積層されている。そして反射率は18〜30%である。この構造で650nmにおける記録感度は7.5〜14.0mWとなっている。また635nm光においても記録することができ、その記録感度は650nmとほぼ同じ7.0〜13.0mWの範囲で保てる。
未記録時における微細構造10は、図2に示すようになっている。グルーブ11はスパイラル状であり、そのトラックピッチTPはDVD−ROMと同じ、0.74μmであり、正弦波偏向されている。グルーブの周期はシンクフレームの8倍の周波数で記録されている。また波の振幅は9から17nmの範囲内の任意としている。また、CLV(線速度一定)記録のため隣接トラックどうしの位相はランダムである。そしてグルーブ11よりも外側のランドに、一定長さALのアドレスピット13がアドレス値に従って刻まれている。
記録時の微細構造10は、図3のようになっている。記録する信号は8/16変調信号で、最短マーク長MLは0.40μmである。この値はDVD−ROMと同じであり、このことによって直径120mmディスクでの4.7GBの記録容量が実現できる(記録範囲は半径24〜58mm)。なおこの時、TPは再生スポット径の68%に相当し、最短マークの長さ(ML)は37%に相当する。
グルーブ内の記録マーク14と、アドレスピット13が互いに干渉し合わず、良好な記録再生を行うことができるアドレスピット出力の範囲、すなわち0.18<APb<0.27を満たす各種微細構造の寸法は、以下のような条件である。
0.05・650/1.58≦d≦0.1・650/1.58、
すなわち20nm≦d≦41nmであり、且つ
0.35≦(w/0.74)≦0.55、
すなわち、
0.26μm≦w≦0.41μmであり、且つ
0.18<0.14k+4.11・1.58(d−26)/650<0.27、
すなわち0.18<0.14k +0.01(d−26)<0.27である。
ここで、ML=0.4μmであるから、
0.18<0.35AL+0.01(d−26)<0.27、すなわち
44<35AL+d<53 とも表現できる。
特にdとkの範囲を明確にするために、kとAPbの関係をグラフで表示すると図11のようになる。トラッキング性能の限界であるd=20nmでのAPbの制限、及びジッターの限界であるd=41nmでのAPbの制限から、d、kは図示した平行四辺形内の範囲を取りうる。すなわち(d、k)=(41,0.22)、(41、0.85)、(20,2.34)、(20,1.70)で囲まれた範囲である。製造上のバラツキ(溝深さdやアドレスピット長さALの製造変動)を考慮すれば(d,k)=(39.5, 0.34),(39.5, 0.95),(21.5, 2.23),(21.5, 1.60)で囲まれた範囲が望ましい。
ML=0.4μmであるから、図11はkをALに置き換えて書き直すこともできる。図12は横軸をALとしたものである。本発明の範囲は(d、AL)=(41,0.08)、(41、0.34)、(20,0.94)、(20,0.68)で囲まれた範囲である。なお、製造上のバラツキを考慮すれば、(d,AL)=(39.5, 0.136),(39.5, 0.380),(21.5, 0.892),(21.5, 0.640)で囲まれた範囲が望ましい。
(実施例2)
本発明の実施例である光ディスク1を緑色半導体レーザーを用いたディスクシステムに適応した例について説明する。使用するλは532nm、対物レンズの開口数NAは0.75である。従って再生スポット径(λ/NA)は709nm(0.709μm)である。
本発明の実施例である光ディスク1の断面構造を図16に示す。支持体2、記録層3、樹脂層4、透過層7の順に積層される。ここで支持体2表面には後述する微細構造10がエンボス形成されている。ここで透過層7はレーザーから記録層3までの光路になっており、その厚みは0.1〜0.12mmとなっている。透過層7はアセテート樹脂であり、532nmにおける屈折率nは1.6である。記録層3は未記録時を高反射率、記録時を低反射率とした相変化材料であって、反射率が15〜32%であるCuAlTeSbを主として使用している。具体的に記録層3は積層構造であり、支持体2側からAgPdCu/ZnSSiO/CuAlTeSb/ZnSSiOの順で積層されている。この構造で532nmにおける記録感度は4.5〜7mWとなっている。
未記録時における微細構造10は、図2のようになっている。グルーブ11のトラックピッチTPは0.468μmであり、正弦波偏向されている。グルーブ11の周期はシンクフレームの6倍の周波数で記録されている。また波の振幅は5〜9nmの範囲内の任意としている。また、CAV(回転数一定)記録のため隣接トラックどうしの位相は正確に同期しており、常に互いに完全平行である。そしてグルーブ11よりも内側のランド12に、一定長さALのアドレスピット13がアドレス値に従って刻まれている。
記録時の微細構造10は、図3のようになっている。記録する信号は8−15変調信号で、最短マーク長MLは0.269μmである。このことによって直径120mmディスクでの11.8GBの記録容量が実現できる(記録範囲は半径24〜58mm)。なおこの時、TPは再生スポット径の66%に相当し、最短マークの長さ(ML)は38%に相当する。
グルーブ内の記録マーク14と、アドレスピット13が互いに干渉し合わず、良好な記録再生を行うことができるアドレスピット出力の範囲、すなわち0.18<APb<0.27を満たす各種微細構造の寸法は、以下のような条件である。
0.05・532/1.60≦d≦0.1・532/1.60、
すなわち17nm≦d≦33nmであり、且つ
0.35≦(w/0.468)≦0.55、
すなわち0.16μm≦w≦0.26μmであり、且つ
0.18<0.14k+4.11・1.60(d−26)/532<0.27、
すなわち0.18<0.14k+0.012(d−26)<0.27である。
特に0.18<APb<0.27の範囲を明確にするために、kとAPbの関係をグラフで表示すると図13のようになる。トラッキング性能の限界であるd=17nmでのAPbの制限、及びジッターの限界であるd=33nmでのAPbの制限から、アドレスピットの長さは図示した平行四辺形内の範囲を取りうる。すなわち(d、k)=(33,0.68)、(33、1.32)、(17,2.68)、(17,2.04)で囲まれた範囲である。
以上本発明の実施例について、アドレスピットをグルーブ間に配置した高密度光ディスク1について実施例を交えて説明してきた。なお上述した実施例は、本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨に則って種々変形が可能である。本発明の趣旨を損なわない範囲で、各種構成要素を互いに入れ替えることも可能である。例えば再生又は記録再生に使用するレーザー波長は、650nmと532nmとしたが、これに限定されるものではない。例えば830nm、635nm、515nm、460nm、430nm、405nm、370nmなどやその付近などでも可能である。またレンズ開口数NAは,0.60、0.75以外に、0.4、0.45、0.55、0.65、0.7、0.8、0.85、0.9などでも可能である。またソリッドイマージョンレンズに代表される1以上の開口数でも可能である。
また図2に示した微細構造10は、その説明を簡略化するために本発明の要部のみ説明するものであり、図2に示したグルーブ、ランド、アドレスピット等以外に、他の信号を刻んでもよい。例えば、支持体2の微細構造として、リードイン信号を担うピット列や、ダンプコピー防止、偽造防止のためのピット列を併せて内周部、例えば半径15mmから24mmの範囲の任意の半径幅に記録してもよい。またBCAと呼ばれる追記型情報管理領域(USP5617408号公報記載)を同様に内周部に設けてもよい。
また各種層の厚みやその内部構成、外寸、構成材料は必要に応じ随時変更することが可能である。
以上本発明なる光ディスク1(正弦波偏向グルーブおよび前記グルーブ間に分散して配置されたアドレスピットが形成された支持体と、書き換え可能な相変化材料を少なくとも含む反射率15%以上の記録層と、記録層の上に形成される樹脂層とから少なくともなる光ディスク)について2つの実施例を説明し、更に本発明をこれら実施例以外へ拡張する手段について記載してきた。次に応用例として、ダンプコピー(ソフトウエアの丸ごとコピー)防止用の特殊なピット列を別領域に設け、更にピット列に対してアドレスピットを埋め込んだ光ディスク100について説明する。
図20は本発明なる光ディスク100の平面図であり、第1領域の微細構造101と、第2領域の微細構造102とからなっている。第1領域の微細構造101は正弦波偏向グルーブおよび前記グルーブ間に分散して配置されたアドレスピットが形成された領域であり、先述した本発明なる光ディスク1における微細構造10と同じ微細構造となっている。すなわち未記録状態の微細構造は図2と同じである。またこのグルーブ11には記録を行うことができ、記録状態の微細構造は図3と同じ構成になっている。
また第2領域の微細構造102は、ピット列およびランド部に分散して配置されたアドレスピットから少なくとも構成されている。その微細構造102の例を図21に拡大平面図で示す。図21は未記録時の状態を模式的に示しており、支持体2に対してコピー防止用の変調信号からなるピット列15(最短ピット長PL、ピット幅はW2)が各々略平行に刻まれ、トラックを形成している(トラックピッチはTP2)。それぞれのピット列15はクロックを抽出するため、システム全体のシンクフレーム周波数に対し、整数倍周波数で偏向されており、正弦波形状となっている。この波形は、隣接ピット列と同期していてもよいし、同期していなくてもよいものである。そしてトラックの間、すなわちランド部12にはアドレスピット13が分散して刻まれ、アドレス情報を担っている。すなわちアドレスピット13はランド部12に形成されているから、先述した光ディスク1同様に4分割ディテクター9を有する再生及び記録再生装置によって読み出すことが可能である。
アドレス情報は各アドレスピット13間の距離を基に記録される。従ってアドレスピット13自身の長さ(AL2)は一定とする。図17はアドレス情報の一例を示す情報フォーマットである。冒頭にシンクビット(同期信号)があり、続いて相対アドレスデータが続き、そしてECCブロックアドレスデータ(ECC:エラー訂正コード)からなっている。例えばシンクは1ビット、相対アドレスデータが4ビット、ECCブロックアドレスデータが8ビットという構成になっている。なおここでピット列15に対して内周側をそのアドレスとするか、外周側をアドレスとするかは任意である。またアドレスピット13は正弦波グルーブ11が最大偏向した位置(正弦波の頂点±10度以内)に配置される。なおピット列15とアドレスピット13は共に同じ深さd2(図示せず)となっている。
本発明なる光ディスク100は2つの異なる微細構造、すなわち微細構造101、102を併せ持ち、その配置は任意である。すなわち内周側、外周側どちらに配置してもよいものである。更に微細構造102を微細構造101の中に収納した構造であってもよいものである。なお本発明なる光ディスク100の鉛直断面構造は光ディスク1同様、支持体2、記録層3、樹脂層4から少なくともなる。例えば図14、15,16のいずれであってもよい。そして記録層3は少なくとも相変化記録材料を含み、反射率が15%以上となっている。
微細構造101と102は互いに異なる物理パラメータ、例えば異なるトラックピッチ(TP、TP2)や異なる深さ(d、d2)、異なる幅(w、w2)であってよい。しかしながらシステムの簡略化やディスク製造を容易にするために、それぞれのパラメータは幾つかが同じであることが望ましく、すべてが同一であることが更に望ましい。また記録層3、樹脂層4についても、微細構造101上と微細構造102上とでは、同一組成、同一膜厚であることが望ましい。また刻まれるアドレス情報は、一貫したテーブルを微細構造101と102とでシェアし、互いに重ならないように利用するのが望ましい。
本発明なる光ディスク100の第1領域(微細構造101)は、先述した光ディスク1同様、記録再生を行うための領域であるから未記録時、記録時ともにアドレス情報が読み取れる必要があり、更に記録信号に対する干渉性を考慮する必要がある。そのためには先述した(1)から(4)の条件を満たした信号出力と微細構造寸法が必要である。
一方、第2領域(微細構造102)は、ダンプコピーを防止するための領域であり、悪意を持ったコピー者が記録行為を行った時にシステムが破綻するよう、微細構造102の諸寸法が決められる。例えば第1領域の諸寸法とほぼ同じであれば、ダンプコピーによる書き込みで、両者の信号が混合され、読み出しできなくなる。例えば、TP2=TP1とし、PL=MLとした場合が理想的である。
このように違法コピーを想定すると、記録後(ダンプコピー後)のアドレスピット13の読み取り性には考慮する必要がない。しかしながら未記録時にはアドレス情報が正しく読み取れる必要がある。図21でも分かるように、ピット列15とアドレスピット13は類似した信号であり、ピット列15の出力を越えたアドレスピット13の信号出力が必要となる。
そこで本発明なる光ディスク100につき、未記録における第2領域(表面微細構造102)のアドレスピット13の読み取り性について調べた。図6の4分割ディテクター9を用い、その合成出力(Ia+Ib)−(Ic+Id)を再生することによってアドレスピット13の信号を観察した。図22は、(Ia+Ib)−(Ic+Id)を、20MHz以上帯域確保したアンプを通して再生した波形を示したものである。正弦波偏向したトラックに対して、ピット列13はあたかもノイズのように重畳される。そしてこのピット列15の波形に、アドレスピット13が合成されて再生されている。
このようにアドレスピット13だけ突出して検出できれば、アドレスを読み取ることができる。その読み取り性能は、アドレスピット13の出力が大きく、しかもピット列13からの漏れ込みが少ないほど良いので、図22におけるアドレスピットの開口率が大きいほどエラーレートの低い信号といえる。ここで第2領域における開口率をRとし、その定義は、
R=Δ2/AP2
とする。そして開口率Rとアドレスピット13のエラーレートの相関を求めるために、AL2を種々可変して光ディスク100を試作した。ただしピット列は8/16変調とし、アドレスピット13に隣接するピット15Zはすべて14T(同期信号)に揃えた。このようにして試作したディスクについて、未記録時のアドレスピット13のエラーレートを測定した。
図23にその測定値を示す。ここで横軸はアドレスピットの開口率Rであり、縦軸は100ECCブロック以上について計測したブロックエラーレートである。なお未記録時のエラーレートは3%未満であることが信頼性の条件である。このようにアドレスピット開口率Rが大きい値ほど、アドレスピットは読み出しやすく、エラーレートは小さいものとなる。エラーレート3%未満を確保するためには、アドレスピットの開口率Rは0.3以上(30%以上)必要であることが分かった。
以上光ディスク100において、記録再生するドライブの実動作に支障のないアドレスピット性能について検討してきた。以上の検討を集約すると、以下のようにまとめられる。つまり未記録状態のアドレスピット信号の性能指数は以下の条件を備える。
第1領域(微細構造101): 0.18<APb<0.27
第2領域(微細構造102): R>0.3
上記アドレスピット信号の性能を満足する微細寸法、特に第2領域についての微細寸法はパラメータが多く、特定は容易ではない。しかしながら第2領域の制限範囲は、記録と再生の双方についてアドレスエラーレートの確保が必要な第1領域に比べれば遥かに広い。また先述したように第1領域と第2領域のパラメータはできるだけ共通していることが望ましいから、個々のケースについて、第1領域の制限範囲がそのまま取り込めるかどうかを検討し、必要であれば一部修正して用いるのがよい。しかしながら多くの場合、第1領域の制限範囲をほぼそのまま持ち込むことが可能である。
(実施例3)
本発明の一実施例である光ディスク100を赤色半導体レーザーを用いたディスクシステムに適応した例について説明する。なお使用するλは650nm、対物レンズの開口数NAは0.6である。従って再生スポット径(λ/NA)は1083nm(1.083μm)である。
本発明の一実施例である光ディスク100の断面構造を図15に示す。本ディスクは、片面ディスクとなっており、ディスクの片側から記録、再生が可能な構造になっている。支持体2表面には後述する微細構造101と102がエンボス形成されている。また支持体2はレーザーから記録層3までの光路になっており、その厚みは0.6mmとなっている。支持体2の材料はポリカーボネート樹脂であり、650nmにおける屈折率nは1.58である。記録層3は未記録時を高反射率、記録時を低反射率とした相変化材料を主とした積層構造である。
具体的には記録層3は、支持体2側よりZnSSiO/AgInSbTe/ZnSSiO/AlCrの順でスパッタリング法によって積層されている。そして反射率は18〜30%である。ディスクの製造にあたっては図27記載の製造方法に従った。図18の製造方法と共通する部分の説明は省略するが、支持体2に記録層3を成膜(図27e)後、別途厚み0.6mmのダミー支持体5を用意し(図27f)、続いてこれら2枚を樹脂層4を介して貼り合わせてディスクを完成させた(図27g)。この構造で、記録層3の650nmにおける記録感度は7.5〜14.0mWとなっている。また635nm光においても記録することができ、その記録感度は650nmとほぼ同じ7.0〜13.0mWの範囲で保てる。
未記録時における微細構造は、図25に示すようになっている。すなわち記録再生を行う第1の領域(微細構造101)と、ダンプコピー防止の第2の領域(微細構造102)が交互に構成されている。第1領域は、記録再生を行うグルーブ11とアドレスピット13の刻まれた領域(図2)であり、第2領域はダンプコピー防止の特殊ピット列15とアドレスピット13が刻まれた領域(図21)である。具体的には内周から外周に向かって、第1領域、第2領域、第1領域の順で構成されている。
第1領域のグルーブ11(幅w)はスパイラル状であり、そのトラックピッチTPはDVD−ROMと同じ、0.74μmであり、正弦波偏向されている。グ
ルーブ11の周期はシンクフレームの8倍の周波数で記録されている。また波の振幅は9から17nmの範囲内の任意としている。また、CLV(線速度一定)記録のため、隣接トラックどうしの位相はランダムである。そしてグルーブ11よりも外側のランドに、一定長さALのアドレスピット13がアドレス値に従って刻まれている。またグルーブ11の深さは、アドレスピット13の深さと同じであり、共にdである。
また第2領域の特殊ピット列15(幅w2)もスパイラル状であり、そのトラックピッチTP2は第1領域と同じ、0.74μmであり、正弦波偏向されている。グルーブの周期はシンクフレームの8倍の周波数で記録されている。また波の振幅は9から17nmの範囲内の任意としている。また、CLV(線速度一定)記録のため、隣接トラックどうしの位相はランダムである。そしてピット列15よりも外側のランドに、一定長さAL2のアドレスピット13がアドレス値に従って刻まれている。またピット列15の深さは、アドレスピット13の深さと同じであり、共にd2である。なお特殊ピット列15は8/16変調とし、その最短ピット長PL(3T信号)は0.40μmとした。またすべてのアドレスピット13には14T信号からなるピット15Zが隣接して備えられている。
第1領域の記録時の微細構造101は、図3のようになっている。信号はグルーブ11内に記録され、その記録マーク14は8/16変調の信号である。また最短マーク長MLは0.40μmである。なおこの時、TP(=TP2)は再生スポット径の68%に相当し、最短マークの長さML(=PL)は37%に相当する。
第1領域について、グルーブ11内の記録マーク14と、アドレスピット13の干渉が最小限に抑えられるアドレスピット出力の範囲、すなわち0.18<APb<0.27を満たす各種微細構造の寸法は、実施例1同様、以下のような条件である。すなわち
20nm≦d≦41nmであり、且つ
0.35≦(w/0.74)≦0.55であり、且つ
44<35AL+d<53である。
そしてこれを実現するためのdとALの範囲は図12に記載された平行四辺形の範囲内である。すなわち(d、AL)=(41、0.08)、(41、0.34)、(20、0.94)、(20、0.68)で囲まれた範囲である。
続いて第2領域についても、これら微細寸法が適応できるかどうかを検討する。すなわち平行四辺形を構成する4点について、それぞれw2/TP2(=w2/0.74)を0.35から0.55まで可変して試作し、未記録時の第2領域開口率Rと、そのエラーレート(100ECCブロック以上について計測した時のブロックエラーレート)を測定した。結果を図26に示す。d2=20nmの時、R=0.45から0.75の値を取り、またd2=41nmの時、R=0.48から0.78の値を取ることが分かる。これらの値は、すべてR>0.3であり、実測したエラーレートも2.3%以下であり、充分低いエラーレートが得られた。言い換えれば、第2領域の微細寸法(d2、w2、AL2)は第1領域のそれと同じ範囲でよいといえる。従って2つの領域の再生を行うシステムの設計に困難を生ずることがない。
(実施例4)
本発明の一実施例である光ディスク100を赤色半導体レーザーを用いたディスクシステムに適応した例について説明する。なお使用するλは650nm、対物レンズの開口数NAは0.6である。従って再生スポット径(λ/NA)は1083nm(1.083μm)である。
本発明の一実施例である光ディスク100の断面構造を図24に示す。本ディスクは、両面ディスクとなっており、ディスクのどちら側からも再生が可能な構造になっている。すなわち図28記載の製造方法に従って製造され、まず支持体2、記録層3からなるディスク中間体を2枚用意する(図28e)。そしてそれぞれ記録層3が内側に対向するように樹脂層4で貼り合わせ、ディスクを完成させる(図28f)。
ここで支持体2表面には後述する微細構造101と102がエンボス形成されている。また支持体2はレーザーから記録層3までの光路になっており、その厚みは0.6mmとなっている。支持体2の材料はポリカーボネート樹脂であり、650nmにおける屈折率nは1.58である。記録層3は未記録時を高反射率、記録時を低反射率とした相変化材料を主とした積層構造である。具体的には記録層3は、支持体2側よりZnSSiO/AgInSbTe/ZnSSiO/AlTiの順でスパッタリング法によって積層されている。そして反射率は18〜30%である。この構造で650nmにおける記録感度は7.5〜14.0mWとなっている。また635nm光においても記録することができ、その記録感度は650nmとほぼ同じ7.0〜13.0mWの範囲で保てる。
未記録時における微細構造は、図25に示すようになっている。すなわち記録再生を行う第1の領域(微細構造101)と、ダンプコピー防止の第2の領域(微細構造102)が交互に構成されている。第1領域は、記録再生を行うグルーブ11とアドレスピット13の刻まれた領域(図2)であり、第2領域はダンプコピー防止の特殊ピット列15とアドレスピット13が刻まれた領域(図21)である。具体的には内周から外周に向かって、第1領域、第2領域、第1領域の順で構成されている。
第1領域のグルーブ11(幅w)はスパイラル状であり、そのトラックピッチTPはDVD−ROMと同じ、0.74μmであり、正弦波偏向されている。グルーブ11の周期はシンクフレームの8倍の周波数で記録されている。また波の振幅は9から17nmの範囲内の任意としている。また、CLV(線速度一定)記録のため、隣接トラックどうしの位相はランダムである。そしてグルーブ11よりも外側のランドに、一定長さALのアドレスピット13がアドレス値に従って刻まれている。またグルーブ11の深さは、アドレスピット13の深さと同じであり、共にdである。
また第2領域の特殊ピット列15(幅w2)も第1領域と同じ回転方向のスパイラル状であり、そのトラックピッチTP2は第1領域と同じ、0.74μmであり、正弦波偏向されている。グルーブの周期はシンクフレームの8倍の周波数で記録されており、波の振幅は第1領域と合わせた。なおCLV(線速度一定)記録のため、隣接トラックどうしの位相はランダムである。そして第1領域と同様、ピット列15よりも外側のランドに、一定長さAL2のアドレスピット13がアドレス値に従って刻まれている。またピット列15の深さは、アドレスピット13の深さと同じであり、共にd2である。なお特殊ピット列15は8/16変調とし、その最短ピット長PL(3T信号)は0.40μmとした。またすべてのアドレスピット13には14T信号からなるピット15Zが隣接して備えられている。
そして製造にあたって第1領域及び第2領域の具体的な寸法は、20nm≦d≦41nm、0.35≦(w/0.74)≦0.55、44<35AL+d<53であるようにした。更に、製造を容易にするため、d2=d,w2=w、AL2=ALであるようにした。
このようにして製造した光ディスク100の未記録時のアドレスピット13の読み取りは、第1領域、第2領域とも良好であった。また第1領域に対し、図3のように記録を施した。すなわちグルーブ11内に最短マーク長ML0.40μmの8/16変調信号を記録(記録マーク14)した。この時記録後のアドレスピット13の読み取り性も良好であった。また記録マーク14は、良好に再生することができた。
1 光ディスク
2 支持体
3 記録層
4 樹脂層
5 ダミー支持体
7 透過層
9 4分割ディテクター
10 微細構造
11 グルーブ
12 ランド
13 アドレスピット
14 情報マーク
15 コピー防止用ピット列
15Z アドレスピットに隣接するコピー防止用ピット
20 微細構造
21 グルーブ
22 ランド
23 アドレスピット
24 アドレス領域
100 光ディスク
101 第1領域の微細構造
102 第2領域の微細構造

Claims (2)

  1. 正弦波偏向グルーブと第1のランドと前記第1のランドに分散して配置された一定の長さを有する第1のアドレスピットとからなる微細構造を有した第1領域と、正弦波偏向ピット列と第2のランドと前記第2のランドに分散して配置された一定の長さを有する第2のアドレスピットとからなる微細構造を有した第2領域とを有する支持体と、前記微細構造上に形成された書き換え可能な相変化材料を少なくとも含む反射率18〜30%の記録層と、前記記録層上に形成される接着性樹脂層とを少なくとも有し、前記記録層の前記正弦波偏向グルーブ上に記録マークの長さを異ならせることにより、前記記録層の反射率よりも低くかつ読み取り可能な反射率を有する前記記録マークが変調記録される一方、前記変調記録された記録マークが、再生波長λを用いて、4分割ディテクターにより再生される光学的情報記録媒体であって、
    前記相変化材料は、未記録時に高反射率、記録後に低反射率となる相変化材料であり、
    前記4分割ディテクターは、前記光学的情報記録媒体の半径方向の直線と前記半径方向に直交する接線方向の直線とで分割された4つの領域を有し、前記接線方向の直線で分割された前記光学的情報記録媒体の内周側の2つの領域から出力される第1の合成出力値と前記光学的情報記録媒体の外周側の2つの領域から出力される第2の合成出力値との差分出力値で観測される前記第1のアドレスピットのピーク信号出力値を、前記4分割ディテクターの4つの領域から出力される全合成出力値で除したときに、0.18〜0.27の範囲となるように、前記支持体の屈折率、前記正弦波偏向グルーブのトラックピッチ、前記正弦波偏向グルーブ及び前記第1のアドレスピットの深さ、前記正弦波偏向グルーブの幅、前記第1のアドレスピットの長さ、前記記録マークのうちの最短マーク長を定めると共に、
    前記正弦波偏向ピット列のトラックピッチが、前記正弦波偏向グルーブのトラックピッチと同一であり、
    前記正弦波偏向ピット列の最短ピット長さと前記最短マーク長とが同一であると共に、
    前記再生波長λにおける前記支持体の屈折率を、1.45〜1.65としたことを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 前記再生波長λは、650nmであり、
    前記再生波長λにおける前記支持体の屈折率を、1.58としたことを特徴とする請求項1記載の光学的情報記録媒体。
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