JPH10161439A - 管状の搬送用弾性体及び管状弾性体の製造方法 - Google Patents
管状の搬送用弾性体及び管状弾性体の製造方法Info
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- JPH10161439A JPH10161439A JP8325324A JP32532496A JPH10161439A JP H10161439 A JPH10161439 A JP H10161439A JP 8325324 A JP8325324 A JP 8325324A JP 32532496 A JP32532496 A JP 32532496A JP H10161439 A JPH10161439 A JP H10161439A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像形成装置の転写工程に使用する転写ベル
トの電気抵抗値範囲の安定化を図る。 【解決手段】 中実部材の外周に第一の電気抵抗値範囲
を有する第一のシート部材を巻き、前記第一シート部材
の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する第二のシート部
材を重ねて巻き、その外側に管状部材を被せ、少なくと
も、前記第一シート部材及び第二シート部材の夫々の端
部を接続させて管状の弾性体。
トの電気抵抗値範囲の安定化を図る。 【解決手段】 中実部材の外周に第一の電気抵抗値範囲
を有する第一のシート部材を巻き、前記第一シート部材
の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する第二のシート部
材を重ねて巻き、その外側に管状部材を被せ、少なくと
も、前記第一シート部材及び第二シート部材の夫々の端
部を接続させて管状の弾性体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物品、特に、紙等を
搬送するための管状の搬送用弾性体に関する。
搬送するための管状の搬送用弾性体に関する。
【0002】特に、複写機、レーザー ビーム プリンタ
、印刷機などの画像形成装置に好適な管状弾性体と、
及び、その製造方法に関する。
、印刷機などの画像形成装置に好適な管状弾性体と、
及び、その製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】前記した画像形成装置においては原稿台
上の画像原稿に照明光を照射し、感光ドラム上に投影
し、感光ドラム上に画像情報の潜像を帯電させ、感光ド
ラム上の潜像を現像手段で現像し、その後、転写工程、
定着工程を経て紙などの情報保持体上に画像情報を記録
保持させる構成プロセスである。
上の画像原稿に照明光を照射し、感光ドラム上に投影
し、感光ドラム上に画像情報の潜像を帯電させ、感光ド
ラム上の潜像を現像手段で現像し、その後、転写工程、
定着工程を経て紙などの情報保持体上に画像情報を記録
保持させる構成プロセスである。
【0004】前記の転写工程において、感光ドラム上の
潜像は感光ドラム上のトナーを紙に転写ベルトを介して
転写する構成であり、該転写ベルトにより転写動作と、
次の定着工程への搬送動作を併せ持つ機能が要求され
る。
潜像は感光ドラム上のトナーを紙に転写ベルトを介して
転写する構成であり、該転写ベルトにより転写動作と、
次の定着工程への搬送動作を併せ持つ機能が要求され
る。
【0005】より具体的には、前記転写ベルトは、図1
に示す転写構成説明図において、紙が感光ドラムに移送
されて感光ドラム上の潜像を転写させる転写機能と、転
写された紙を感光ドラムから分離させる機能と、紙を転
写工程の所要距離を搬送させる間に紙を保持する吸着機
能とが要求される。
に示す転写構成説明図において、紙が感光ドラムに移送
されて感光ドラム上の潜像を転写させる転写機能と、転
写された紙を感光ドラムから分離させる機能と、紙を転
写工程の所要距離を搬送させる間に紙を保持する吸着機
能とが要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した転写ベルトは
従来においては、本出願人の先願に係る特願平 6年 第
273615号明細書に記載されているように、熱可塑
性樹脂材料をシート状に切断し、軸部材の外周に包み、
管状部材を被せて、加熱してシート両端を融着して管状
フイルム体と成していた。
従来においては、本出願人の先願に係る特願平 6年 第
273615号明細書に記載されているように、熱可塑
性樹脂材料をシート状に切断し、軸部材の外周に包み、
管状部材を被せて、加熱してシート両端を融着して管状
フイルム体と成していた。
【0007】一方、前記図1に示した転写構成説明図に
おいて、転写ベルトは転写ローラを介してバイアス電圧
が印加され、これにより転写ベルトは電荷を有してい
る。
おいて、転写ベルトは転写ローラを介してバイアス電圧
が印加され、これにより転写ベルトは電荷を有してい
る。
【0008】そのため、紙は転写ベルトに吸着されて搬
送されるようになっているが、吸着搬送により紙は転写
ベルトからの分離作用に対する抵抗性を帯びる問題があ
る。
送されるようになっているが、吸着搬送により紙は転写
ベルトからの分離作用に対する抵抗性を帯びる問題があ
る。
【0009】本願発明の第一の課題は上記した画像形成
装置の転写工程に使用するのに好適な管状の搬送用弾性
体を提供することにある。
装置の転写工程に使用するのに好適な管状の搬送用弾性
体を提供することにある。
【0010】更に、本発明は、或る位置から他の場所に
紙などを搬送する搬送手段としてのベルト状の管状弾性
体を提供する。
紙などを搬送する搬送手段としてのベルト状の管状弾性
体を提供する。
【0011】又、本発明は、上記管状弾性体の好適な製
造方法を提案する。
造方法を提案する。
【0012】更に本発明は管状弾性ベルトにおいて、ベ
ルトの断面方向において電気抵抗値が複層構成を成す管
状弾性体を提案する。
ルトの断面方向において電気抵抗値が複層構成を成す管
状弾性体を提案する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の画像形成装置に使
用している画像転写機構の転写手段の課題の解決のため
に本発明は、 第一の電気抵抗値範囲を有する第一の層
部と第二の電気抵抗値範囲を有する第二の層部から成る
管状の搬送用弾性体を提案することにより上記課題を解
決する。
用している画像転写機構の転写手段の課題の解決のため
に本発明は、 第一の電気抵抗値範囲を有する第一の層
部と第二の電気抵抗値範囲を有する第二の層部から成る
管状の搬送用弾性体を提案することにより上記課題を解
決する。
【0014】更に、画像形成プロセスに使用し画像情報
を保持する紙等の画像情報保持体に画像情報を転写する
管状転写部材であって、該管状転写部材の断面方向にお
いて、第一の電気抵抗層と第二の電気抵抗層から成る管
状弾性体を提案することにより画像形成装置用転写工程
の上記問題の解決を図る。
を保持する紙等の画像情報保持体に画像情報を転写する
管状転写部材であって、該管状転写部材の断面方向にお
いて、第一の電気抵抗層と第二の電気抵抗層から成る管
状弾性体を提案することにより画像形成装置用転写工程
の上記問題の解決を図る。
【0015】又本発明は、中実部材の外周に第一の電気
抵抗値範囲を有する第一のシート部材を巻き、前記第一
シート部材の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する第二
のシート部材を重ねて巻き、その外側に管状部材を被
せ、少なくとも、前記第一シート部材及び第二シート部
材の夫々の端部を接続させて管状の弾性体とした製造方
法の提案により上記課題を解決する。
抵抗値範囲を有する第一のシート部材を巻き、前記第一
シート部材の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する第二
のシート部材を重ねて巻き、その外側に管状部材を被
せ、少なくとも、前記第一シート部材及び第二シート部
材の夫々の端部を接続させて管状の弾性体とした製造方
法の提案により上記課題を解決する。
【0016】更に又、本願発明は所定の電気抵抗値範囲
を有する第一のシート材を熱可塑性樹脂材料で包み込
み、表面層の電気抵抗値範囲と中側の電気抵抗値範囲と
を異なるように構成したことにより上記課題を解決する
ことを提案する。
を有する第一のシート材を熱可塑性樹脂材料で包み込
み、表面層の電気抵抗値範囲と中側の電気抵抗値範囲と
を異なるように構成したことにより上記課題を解決する
ことを提案する。
【0017】
第一実施例 図2〜図9は本発明の第一の実施例を示す。
【0018】図において、符号1は樹脂材料、例えば、
PTFE樹脂材料(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)
から作られた円柱部材である。該円柱部材の熱膨張係数
は1.1×10(/℃)であり、直径寸法は48.9m
m,長さ寸法は400mmである。
PTFE樹脂材料(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)
から作られた円柱部材である。該円柱部材の熱膨張係数
は1.1×10(/℃)であり、直径寸法は48.9m
m,長さ寸法は400mmである。
【0019】符号2及び4は前記円柱部材1の外周面に
巻き付ける樹脂材料から作られた第一(内側)及び第二
(外側)のフイルム状シート部材である。
巻き付ける樹脂材料から作られた第一(内側)及び第二
(外側)のフイルム状シート部材である。
【0020】前記第一シート部材2は熱可塑性樹脂材料
の中に平均粒子径が40nmのカーボン粒子を5wt%
添加して、シート部材2の電気抵抗値を105〜10
6Ω.cmの範囲に設定して、厚さ50μm、縦、横寸
法 155mm×350mmのシート状に成形する。
の中に平均粒子径が40nmのカーボン粒子を5wt%
添加して、シート部材2の電気抵抗値を105〜10
6Ω.cmの範囲に設定して、厚さ50μm、縦、横寸
法 155mm×350mmのシート状に成形する。
【0021】又、前記第二シート部材4は熱可塑性樹脂
材料の中に平均粒子径が40nmのカーボン粒子を3w
t%添加して、シート部材2の電気抵抗値を108〜1
09Ω.cmの範囲に設定して、厚さ50μm,縦、横
の寸法を155mm×350mmのシート状に成形す
る。
材料の中に平均粒子径が40nmのカーボン粒子を3w
t%添加して、シート部材2の電気抵抗値を108〜1
09Ω.cmの範囲に設定して、厚さ50μm,縦、横
の寸法を155mm×350mmのシート状に成形す
る。
【0022】前記シート部材2の材料としては熱可塑性
樹脂材料であり、使用可能な材料名としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンー1、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリサルホ
ン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルニトリル、
熱可塑性ポリイミド系材料、ポリエーテルエーテルケト
ン、サーモトロピック液晶ポリマー、ポリアミド酸、な
どがある。
樹脂材料であり、使用可能な材料名としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンー1、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリサルホ
ン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルニトリル、
熱可塑性ポリイミド系材料、ポリエーテルエーテルケト
ン、サーモトロピック液晶ポリマー、ポリアミド酸、な
どがある。
【0023】本実施例で使用した材料は ポリエチレン
テレフタレート(PET) である。
テレフタレート(PET) である。
【0024】前記第一シート部材2を前記円柱部材1の
外周面に巻き付けた後に、第二のシート部材4を第一シ
ート部材2の外周面上に、図2、3に示すように、各シ
ート部材の端部が夫々重なるように巻き付ける。
外周面に巻き付けた後に、第二のシート部材4を第一シ
ート部材2の外周面上に、図2、3に示すように、各シ
ート部材の端部が夫々重なるように巻き付ける。
【0025】その後、前記第二シート部材4の外側から
管状の型部材6を被せる。(図4)
管状の型部材6を被せる。(図4)
【0026】前記管状型部材6は熱膨張係数が2.4×
10(/℃)のアルミニュウムを使用した。
10(/℃)のアルミニュウムを使用した。
【0027】前記管状型部材6の寸法は内径寸法50.
0mm,外形寸法は60.0mm,長さは400mmで
ある。
0mm,外形寸法は60.0mm,長さは400mmで
ある。
【0028】上記した円柱部材1と管状型部材6の間に
第一、第二のシート部材2、4を回巻した、円柱部材1
と管状型部材6、及びシート材2、4から成る型ユニッ
トを図5に示す加熱手段の加熱機8の中に入れて加熱す
る。
第一、第二のシート部材2、4を回巻した、円柱部材1
と管状型部材6、及びシート材2、4から成る型ユニッ
トを図5に示す加熱手段の加熱機8の中に入れて加熱す
る。
【0029】図6は前記加熱機8の中の要部の断面構造
を示し、加熱機の基台8Aの上に上記型ユニットを設置
し、ヒータ8B,8Bにて該型ユニット全体を加熱操作
する。
を示し、加熱機の基台8Aの上に上記型ユニットを設置
し、ヒータ8B,8Bにて該型ユニット全体を加熱操作
する。
【0030】図7〜図9は前記加熱機における加熱操作
により加熱される型ユニットの加熱状態を説明するもの
であり、前記型ユニットが加熱機内に常温状態で設置さ
れた状態では図6に示すように各部材及び第一と第二の
シート部材の間は隙間がある。
により加熱される型ユニットの加熱状態を説明するもの
であり、前記型ユニットが加熱機内に常温状態で設置さ
れた状態では図6に示すように各部材及び第一と第二の
シート部材の間は隙間がある。
【0031】加熱機のヒータのスイッチ(不図示)が入れ
られてヒータによる加熱機内の温度上昇により各部材及
び各シート部材が温度上昇することにより、円柱部材と
管状型部材の熱膨張を生じるが、前記の材料の熱膨張係
数の差により、円柱部材と管状型部材との間の隙間は次
第に狭められる。
られてヒータによる加熱機内の温度上昇により各部材及
び各シート部材が温度上昇することにより、円柱部材と
管状型部材の熱膨張を生じるが、前記の材料の熱膨張係
数の差により、円柱部材と管状型部材との間の隙間は次
第に狭められる。
【0032】前記加熱機内の加熱条件は、加熱温度25
0±5℃で、加熱時間90±1分である。
0±5℃で、加熱時間90±1分である。
【0033】シート部材2、4は温度上昇につれて軟化
し始める。
し始める。
【0034】前記円柱部材1と管状型部材6温度上昇に
つれて膨張し始めるが、円柱部材1のPTFE樹脂材料
の熱膨張係数が管状型部材のアルミニュウムの熱膨張係
数より大きいので、円柱部材と型部材との間の隙間が狭
まり、シート部材の膨張に対してシート部材の端部の重
なり部分に溶着圧力を作用させることになる。
つれて膨張し始めるが、円柱部材1のPTFE樹脂材料
の熱膨張係数が管状型部材のアルミニュウムの熱膨張係
数より大きいので、円柱部材と型部材との間の隙間が狭
まり、シート部材の膨張に対してシート部材の端部の重
なり部分に溶着圧力を作用させることになる。
【0035】溶着し始めてから所定時間経過すると図9
に示すように、シート部材の端部分は完全に接合して重
ね合わせた2枚のシート部材の厚さは1枚の均一寸法に
成形される。
に示すように、シート部材の端部分は完全に接合して重
ね合わせた2枚のシート部材の厚さは1枚の均一寸法に
成形される。
【0036】上記の90分の加熱時間の経過後、加熱を
止め、冷却工程に移行する。
止め、冷却工程に移行する。
【0037】冷却工程は加熱機から型ユニットを取り出
して図10に示す冷却液槽の冷却液に漬けて、220℃
/分の冷却速度で冷却した。
して図10に示す冷却液槽の冷却液に漬けて、220℃
/分の冷却速度で冷却した。
【0038】冷却工程後乾燥工程を経て管状の弾性体1
0(図11)が出来上がる。
0(図11)が出来上がる。
【0039】図11は本発明の管状弾性体10を画像形
成装置の転写ベルトとして使用した場合の該ベルトの機
能説明図である。
成装置の転写ベルトとして使用した場合の該ベルトの機
能説明図である。
【0040】図11のベルト10は前記図2〜図10に
示した工程を経て作られ、該ベルト10の断面方向にお
いて、前記第一のシート部材2で構成する電気抵抗値範
囲の高い第一の層部10A(表面層部)と、前記第二の
シート部材4で構成する電気抵抗値範囲の低い第二の層
部10Bとから成る。
示した工程を経て作られ、該ベルト10の断面方向にお
いて、前記第一のシート部材2で構成する電気抵抗値範
囲の高い第一の層部10A(表面層部)と、前記第二の
シート部材4で構成する電気抵抗値範囲の低い第二の層
部10Bとから成る。
【0041】前記転写ベルト10は駆動ローラ12と転
写ローラ14との間に張設される。(図1)
写ローラ14との間に張設される。(図1)
【0042】転写ベルト10は転写ローラ14を介して
+バイアス電圧が印加されている。
+バイアス電圧が印加されている。
【0043】該転写ベルト10はバイアス印加されてい
るので、電気抵抗値の高い第一層の表面層側10Aは分
極し、その表面側(ITO側 中間転写ドラム)はマイ
ナス電荷が溜り、その裏側はプラス電荷が溜まる。
るので、電気抵抗値の高い第一層の表面層側10Aは分
極し、その表面側(ITO側 中間転写ドラム)はマイ
ナス電荷が溜り、その裏側はプラス電荷が溜まる。
【0044】画像情報を担持する紙16は不図示の紙供
給部から送られ、ITD上を転写ベルト10に圧接され
つつ転写ベルト10によってトナー粒子の転写により画
像情報の転写が行われる。この転写ベルト10に紙が乗
り移る時に、ネガ極性のトナーはポジテイブ極性の紙に
吸引吸着され、転写ベルト10の第一層の表面層10A
はマイナス極性であるので紙16を転写ベルト側に吸引
吸着動作して次の定着工程に搬送する。
給部から送られ、ITD上を転写ベルト10に圧接され
つつ転写ベルト10によってトナー粒子の転写により画
像情報の転写が行われる。この転写ベルト10に紙が乗
り移る時に、ネガ極性のトナーはポジテイブ極性の紙に
吸引吸着され、転写ベルト10の第一層の表面層10A
はマイナス極性であるので紙16を転写ベルト側に吸引
吸着動作して次の定着工程に搬送する。
【0045】ITDから転写ベルトに紙が乗り移り、ベ
ルト10により転写されて紙を定着手段(不図示)に移
送して、ベルト10が周回して次の紙を受ける際には転
写ベルト10の第二層の電気抵抗値は低抵抗値であるの
で第一層の表面層10A上に溜まった電荷を逃がし易く
成る。
ルト10により転写されて紙を定着手段(不図示)に移
送して、ベルト10が周回して次の紙を受ける際には転
写ベルト10の第二層の電気抵抗値は低抵抗値であるの
で第一層の表面層10A上に溜まった電荷を逃がし易く
成る。
【0046】本発明の転写ベルト10は前述したように
第一層部10Aの電気抵抗値範囲は108〜109Ω.c
mであり、より望ましい範囲は108〜1014Ω.cm
である。
第一層部10Aの電気抵抗値範囲は108〜109Ω.c
mであり、より望ましい範囲は108〜1014Ω.cm
である。
【0047】前記第一層部10Aはベルトの層内におい
て誘電分極を起こし、表面上に溜まった電荷で紙及びト
ナーを転写、吸着させることにあり、10Aは誘電体
(絶縁体)である。
て誘電分極を起こし、表面上に溜まった電荷で紙及びト
ナーを転写、吸着させることにあり、10Aは誘電体
(絶縁体)である。
【0048】また、シート層10Bは10Aの裏側に溜
まった電荷を素早く逃がす作用を持たせることにある。
まった電荷を素早く逃がす作用を持たせることにある。
【0049】そのため、10Bは10Aより導体側にし
なければならず、相対的に10Aより10Bの抵抗値を
低く設定する。
なければならず、相対的に10Aより10Bの抵抗値を
低く設定する。
【0050】上記の理由により、第二層の10Bの電気
抵抗値は105〜106Ω..cmであるが、より望まし
い範囲は103〜107Ω.cmである。
抵抗値は105〜106Ω..cmであるが、より望まし
い範囲は103〜107Ω.cmである。
【0051】第一層部10Aと第二層部10Bの電気抵
抗値の関係は上記のとうりであるが、本実施例におい
て、材料選定等の条件により上記範囲を設定した。
抗値の関係は上記のとうりであるが、本実施例におい
て、材料選定等の条件により上記範囲を設定した。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明は 第一の電気抵
抗値範囲を有する第一の層部と第二の電気抵抗値範囲を
有する第二の層部から成る管状の搬送用弾性体として、
画像形成装置の転写ベルトとして使用することにより、
図10に示したように、転写ベルト10の表面層部の電
気抵抗値範囲と内側の層部の電気抵抗値範囲とを変える
ことにより、転写工程位置への紙の送り込みの容易性
と、転写工程での転写ベルト上の紙の安定搬送性と、及
び、転写工程終了して、転写ベルトから紙を分離させる
際の紙分離の容易性を併せ持つ効果が得られ、更に、転
写ベルトの転写終了後の、表面層10A上に溜まった電
荷の放電を容易にすることにより次の紙の転写の転写ム
ラを防ぐ効果を得ることができた。
抗値範囲を有する第一の層部と第二の電気抵抗値範囲を
有する第二の層部から成る管状の搬送用弾性体として、
画像形成装置の転写ベルトとして使用することにより、
図10に示したように、転写ベルト10の表面層部の電
気抵抗値範囲と内側の層部の電気抵抗値範囲とを変える
ことにより、転写工程位置への紙の送り込みの容易性
と、転写工程での転写ベルト上の紙の安定搬送性と、及
び、転写工程終了して、転写ベルトから紙を分離させる
際の紙分離の容易性を併せ持つ効果が得られ、更に、転
写ベルトの転写終了後の、表面層10A上に溜まった電
荷の放電を容易にすることにより次の紙の転写の転写ム
ラを防ぐ効果を得ることができた。
【0053】更に、本発明は、中実部材の外周に第一の
電気抵抗値範囲を有する第一のシート部材を巻き、前記
第一シート部材の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する
第二のシート部材を重ねて巻き、その外側に管状部材を
被せ、少なくとも、前記第一シート部材及び第二シート
部材の夫々の端部を接続させて管状の弾性体とした管状
弾性体の製造方法の提案により前記した画像形成装置用
搬送部材として製造コストの低い搬送部材を得ることが
できた。
電気抵抗値範囲を有する第一のシート部材を巻き、前記
第一シート部材の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する
第二のシート部材を重ねて巻き、その外側に管状部材を
被せ、少なくとも、前記第一シート部材及び第二シート
部材の夫々の端部を接続させて管状の弾性体とした管状
弾性体の製造方法の提案により前記した画像形成装置用
搬送部材として製造コストの低い搬送部材を得ることが
できた。
【0054】更に本発明は、熱可塑性樹脂材料からなる
第一のシート材と前記熱可塑性樹脂材料と電気抵抗値の
異なる第二のシート材の端部を重ねて中空空間内に収容
し、少なくとも両シート材を加熱して前記シート材を一
体化した管状の搬送用弾性体を提供することにより、製
造コストの低減と、さらに、第二シート材部分の電気抵
抗値の安定性を確保でき、画像形成装置用の転写性能の
向上を図ることができた。
第一のシート材と前記熱可塑性樹脂材料と電気抵抗値の
異なる第二のシート材の端部を重ねて中空空間内に収容
し、少なくとも両シート材を加熱して前記シート材を一
体化した管状の搬送用弾性体を提供することにより、製
造コストの低減と、さらに、第二シート材部分の電気抵
抗値の安定性を確保でき、画像形成装置用の転写性能の
向上を図ることができた。
【図1】本願発明の管状弾性体を使用する画像形成装置
の説明図。
の説明図。
【図2】管状弾性体の製造工程の説明図。
【図3】管状弾性体の製造工程の説明図。
【図4】管状弾性体の製造工程の説明図。
【図5】加熱工程の説明図。
【図6】加熱工程の説明図。
【図7】加熱工程での成形工程の説明図。
【図8】加熱工程での成形工程の説明図。
【図9】加熱工程での成形工程の説明図。
【図10】冷却工程の説明図。
【図11】本発明の管状弾性体を画像形成装置の転写ベ
ルトとして使用する説明図。
ルトとして使用する説明図。
1 円柱部材 2、4 シート部材 6 管状型部材 8 加熱機 10 管状弾性体(転写ベルト) 12 駆動ローラ 14 転写ローラ 16 紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 101:12 303:06
Claims (7)
- 【請求項1】 第一の電気抵抗値範囲を有する第一の層
部と第二の電気抵抗値範囲を有する第二の層部から成る
ことを特徴とした管状の搬送用弾性体。 - 【請求項2】 画像形成プロセスに使用し画像情報を保
持する紙等の画像情報保持体に画像情報を転写する管状
転写部材であって、該管状転写部材の断面方向におい
て、第一の電気抵抗層と第二の電気抵抗層から成ること
を特徴とした管状の搬送用弾性体。 - 【請求項3】 前記第一と第二の電気抵抗層において、
表面側の電気抵抗層の電気抵抗値が他の電気抵抗層の電
気抵抗値より高い電気抵抗値であることを特徴とした請
求項2記載の管状の搬送用弾性体。 - 【請求項4】 中実部材の外周に第一の電気抵抗値範囲
を有する第一のシート部材を巻き、前記第一シート部材
の外側に第二の電気抵抗値範囲を有する第二のシート部
材を重ねて巻き、その外側に管状部材を被せ、少なくと
も、前記第一シート部材及び第二シート部材の夫々の端
部を接続させて管状の弾性体としたことを特徴とした管
状弾性体の製造方法。 - 【請求項5】 前記第二シート部材の電気抵抗値は前記
第一シート部材の電気抵抗値より大きく設定したことを
特徴とした請求項3記載の管状弾性体の製造方法。 - 【請求項6】 熱可塑性樹脂材料からなる第一のシート
材と前記熱可塑性樹脂材料と電気抵抗値の異なる第二の
シート材の端部を重ねて中空空間内に収容し、少なくと
も両シート材を加熱して前記シート材を一体化したこと
を特徴とした管状の搬送用弾性体。 - 【請求項7】 所定の電気抵抗値範囲を有する第一のシ
ート材を熱可塑性樹脂材料で包み込み表面層の電気抵抗
値範囲と中側の電気抵抗値範囲とを異なるように構成し
たことを特徴とした画像形成装置用の管状の弾性体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8325324A JPH10161439A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 管状の搬送用弾性体及び管状弾性体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8325324A JPH10161439A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 管状の搬送用弾性体及び管状弾性体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10161439A true JPH10161439A (ja) | 1998-06-19 |
Family
ID=18175554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8325324A Pending JPH10161439A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 管状の搬送用弾性体及び管状弾性体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10161439A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347102A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Gunze Ltd | 半導電性管状フイルムの後処理方法 |
-
1996
- 1996-12-05 JP JP8325324A patent/JPH10161439A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347102A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Gunze Ltd | 半導電性管状フイルムの後処理方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030520 |