JPH1015992A - コアバック射出成形方法及びその成形品 - Google Patents

コアバック射出成形方法及びその成形品

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JPH1015992A
JPH1015992A JP17505496A JP17505496A JPH1015992A JP H1015992 A JPH1015992 A JP H1015992A JP 17505496 A JP17505496 A JP 17505496A JP 17505496 A JP17505496 A JP 17505496A JP H1015992 A JPH1015992 A JP H1015992A
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JP
Japan
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cavity
injection
mold
movable
core
Prior art date
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Pending
Application number
JP17505496A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kondo
秋生 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KINTOU KAGAKU KK
Original Assignee
KINTOU KAGAKU KK
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Publication date
Application filed by KINTOU KAGAKU KK filed Critical KINTOU KAGAKU KK
Priority to JP17505496A priority Critical patent/JPH1015992A/ja
Publication of JPH1015992A publication Critical patent/JPH1015992A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1635Making multilayered or multicoloured articles using displaceable mould parts, e.g. retractable partition between adjacent mould cavities

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 型構成が簡単で安価に二次以上の射出成形を
達成すること。 【解決手段】 固定側金型1と可動側金型11との型締
状態を保持したまま、第1キャビティ10に対する一次
射出成形機3による一次射出が行われた後、油圧シリン
ダ25により移動コア21を可動側取付板12方向に後
退移動させ、第1キャビティ10に隣接する第2キャビ
ティ20が形成されると同時に二次射出用ゲート15が
開口される。その二次射出用ゲート15を通って第2キ
ャビティ20に対する二次射出成形機13による二次射
出が行われる。このように、固定側金型1と可動側金型
11とを型締状態のまま、移動コア21の移動のみによ
って一次射出成形に続いて開口される二次射出用ゲート
15を利用して二次射出成形が実施されるため、型構成
が簡単であって安価なものにできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色成形または多
材質成形を行うコアバック射出成形方法及びその成形品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コアバック射出成形方法及びその
成形品に関連する先行技術文献としては、特開平4−1
93513号公報、実公平5−18111号公報にて開
示されたものが知られている。
【0003】前者には、固定側金型と可動側金型との分
割面にまたがった金型の一部を金型の開閉方向に移動可
能な移動コア(入れ子)と、型開き方向と直角方向に移
動可能な移動コアとを、固定側金型及び可動側金型が型
締状態のまま適宜移動され形成されるキャビティを利用
して一次射出に続いて二次射出を行う技術が示されてい
る。
【0004】後者には、固定側金型(キャビティ型)と
可動側金型(コア型)とを型締状態で進退自在な移動コ
アを前進密着状態で一次射出した後後退状態で二次射出
を行う技術が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者のもの
では、固定側金型及び可動側金型の1部分に対して2つ
の移動コアを設けて一次射出に続いて二次射出を行って
いる。後者のものでは、ホットランナ構造の金型構成と
する場合には、二次射出用ゲートにはシャットオフ弁等
を用いる必要がある。このため、両者共に、型構成が複
雑で高価であるという不具合があった。
【0006】また、出願人である発明者は、『プラスチ
ック成形技術』第11巻第7号別冊で、固定側金型と可
動側金型とを型締状態で進退自在な移動コアを前進密着
状態で一次射出した後、後退状態で二次射出を行う技術
を開示した。しかし、複数のゲートの開閉が金型外部で
開閉制御するものであり、実用的に乏しいものであっ
た。
【0007】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、固定側金型及び可動側金型の
1部分に対して1つの移動コアを設けることで一次射出
に続く二次射出を達成することができ、また、二次射出
がホットランナ構造の金型構成であっても二次射出用ゲ
ートにシャットオフ弁等の必要がなく型構成が簡単で安
価なコアバック射出成形方法及びその成形品の提供を課
題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のコアバック射
出成形方法によれば、第1キャビティ形成工程で固定側
金型、可動側金型及び前進移動された移動コアにより第
1キャビティが形成された後、一次射出工程でその第1
キャビティに対して一次射出が行われ、次に、第2キャ
ビティ形成工程で移動コアが後退されることで第1キャ
ビティに隣接する第2キャビティが形成され、同時に二
次射出用ゲートが開口された後、二次射出工程でその二
次射出用ゲートを通って第2キャビティに対して二次射
出が行われる。このため、一次射出及び二次射出を実施
する移動コアが1つでよく、移動コアの後退による新た
なキャビティの形成と同時にそのキャビティに対する射
出用ゲートが開口されるため、二次射出用ゲートを一次
射出時に閉塞するシャットオフ弁等が不要であり、型構
成が簡単で安価となる。また、一体化が堅固に行われ
る。
【0009】請求項2のコアバック射出成形方法では、
前回の射出工程の後、キャビティ形成工程で移動コアが
順次、所定寸法だけ後退移動されることで前回の射出に
おけるキャビティに隣接する新たなキャビティが形成さ
れ、同時に新たな射出用ゲートが開口され、次の射出工
程で新たな射出用ゲートを通って新たなキャビティに射
出が実施される。このため、移動コアを順次、所定寸法
だけ後退移動されるようにし、その位置に合致して新た
なキャビティが形成され新たな射出用ゲートが開口する
ようにすることで複数次即ち、三次以上の射出成形を二
次射出成形と同様に容易に実施することができる。
【0010】請求項3のコアバック射出成形方法によれ
ば、前記第1キャビティに対する一次射出を硬度の高い
ものとし、前記第2キャビティに対する二次射出を硬度
の低いものとしたものであり、両者の特性を変更したと
き、成形の仕上りが良好となる。
【0011】請求項4のコアバック射出成形方法によれ
ば、前記第1キャビティに対する一次射出の体積を大き
くし、前記第2キャビティに対する二次射出の体積を小
さくしたものであり、二次射出成形の影響力をなくし良
好な仕上りとなる。
【0012】請求項5のコアバック射出成形方法によれ
ば、前記第1キャビティに対する一次射出を合成樹脂と
し、前記第2キャビティに対する二次射出をエラストマ
としたものであり、合成樹脂と合成ゴムの特性を持たせ
ることができる。
【0013】請求項6のコアバック射出成形方法によれ
ば、前記第1キャビティに対する一次射出と、前記第2
キャビティに対する二次射出とのうちの一方または両方
を複数回繰返して成形するものであるから、複雑な形状
の成形が容易となる。
【0014】請求項7のコアバック射出成形品によれ
ば、固定側金型、可動側金型及び前進移動された移動コ
アにより第1キャビティが形成された後、その第1キャ
ビティに対して一次射出が行われ一次成形部が成形さ
れ、次に、移動コアが後退されることで第1キャビティ
に隣接する第2キャビティが形成され、同時に二次射出
用ゲートが開口された後、その二次射出用ゲートを通っ
て第2キャビティに対して二次射出が行われ二次成形部
が成形される。これにより、射出成形品は一次成形部に
対して二次成形部が成形途中で接着され一体化された1
部品にて形成されるため、射出成形後の組付加工等を必
要とせず安価であり、両者の一体化が堅固であり、成形
品自身の信頼性も向上する。
【0015】請求項8のコアバック射出成形品では、移
動コアが順次、所定寸法だけ後退移動されることで前回
の射出におけるキャビティに隣接する新たなキャビティ
が形成され、同時に新たな射出用ゲートが開口され、そ
の新たな射出用ゲートを通って新たなキャビティに射出
され成形される。これにより、射出成形品は順次、前回
の成形部に対して次の成形部が成形途中で接着され一体
化された1部品にて形成されるため、射出成形後の組付
加工等を必要とせず安価であり、成形品自身の信頼性も
向上する。
【0016】請求項9のコアバック射出成形品では、前
記第1キャビティに対する一次射出を硬度の高いものと
し、前記第2キャビティに対する二次射出を硬度の低い
ものとしたものであり、成形品の部分的な特性を変更す
ることができ、しかも、成形品の仕上りが良好となる。
【0017】請求項10のコアバック射出成形品では、
前記第1キャビティに対する一次射出の体積を大きく
し、前記第2キャビティに対する二次射出の体積を小さ
くしたものであり、成形品に二次射出成形の影響力によ
る歪、或いは一次射出成形による軟化を無くした良好な
仕上りとなる。
【0018】請求項11のコアバック射出成形品では、
前記第2キャビティに対する二次射出よる成形部分は、
接触抵抗が大きい材料としたものであり、一次射出成形
によって基本的形状を成形し、それに滑り止めを行うこ
とができる。
【0019】請求項12のコアバック射出成形品では、
前記第1キャビティに対する一次射出を合成樹脂とし、
前記第2キャビティに対する二次射出をエラストマとし
たものであり、合成樹脂と合成ゴムの特性を持たせ、弾
性、シール性、滑り止め等の機能を持たせることができ
る。
【0020】請求項13のコアバック射出成形品では、
前記第1キャビティに対する一次射出を合成樹脂の本体
とし、前記第2キャビティに対する二次射出をエラスト
マとし、滑り止め等の機能を持たせたハンガーとするこ
とができる。
【0021】請求項14のコアバック射出成形品では、
前記第1キャビティに対する一次射出と、前記第2キャ
ビティに対する二次射出とのうちの一方または両方を複
数回繰返して成形するものであるから、複雑な形状の成
形品となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコアバック射出成
形方法及びその成形品を具体的な実施の形態に基づいて
説明する。
【0023】〈実施の形態1〉図1は本発明の第1の実
施の形態にかかるコアバック射出成形方法を適用した金
型構成における一次射出時を示す断面図、図2は本発明
の第1の実施の形態にかかるコアバック射出成形方法を
適用した金型構成における二次射出時を示す断面図であ
る。また、図3は本発明の第1の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法によって成形される射出成形品を
示す断面図である。
【0024】図1及び図2において、1は固定側金型で
あり、固定側金型1は固定側取付板2を介して図示しな
い射出成形機の固定側に固定されている。11は可動側
金型であり、可動側金型11は可動側取付板12を介し
て図示しない射出成形装置の可動側に固定されている。
21は移動コアであり、移動コア21の突出部23には
油圧シリンダ25が接続され、移動コア21は可動側金
型11内で固定側金型1と可動側金型11との型割方向
に移動自在に配設され、その先端面にはキャビティ形成
面22を有している。
【0025】図1では、移動コア21が油圧シリンダ2
5により可動側金型11内で固定側取付板2方向に前進
移動された状態であり、固定側金型1、可動側金型11
及び移動コア21によって区画された第1キャビティ1
0が形成されている。そして、固定側金型1と可動側金
型11との型割方向に垂直な方向である型開き面方向に
は、一次射出成形機3が配設され一次射出用スプル4及
び一次射出用ゲート5が設けられている。
【0026】図2では、移動コア21が油圧シリンダ2
5により可動側金型11内で可動側取付板12方向に後
退移動された状態であり、固定側金型1、可動側金型1
1及び移動コア21によって第1キャビティ10に隣接
し区画された第2キャビティ20が形成されている。そ
して、固定側金型1と可動側金型11との型割方向に垂
直な方向である型開き面方向には、二次射出成形機13
が配設され二次射出用スプル14及び二次射出用ゲート
15が設けられている。
【0027】次に、本実施の形態にかかるコアバック射
出成形方法について、工程順に説明する。
【0028】まず、図1に示すように、固定側金型1と
可動側金型11とを型締状態とし、油圧シリンダ25に
より移動コア21を固定側取付板2方向に前進移動さ
せ、移動コア21の突出部23を可動側金型11に当接
させる。これにより、固定側金型1、可動側金型11及
び移動コア21によって区画された第1キャビティ10
が形成される。
【0029】次に、一次射出成形機3から一次射出材料
が一次射出用スプル4及び一次射出用ゲート5を通って
第1キャビティ10内に射出される。このとき、二次射
出用ゲート15は移動コア21の端面によって閉状態に
保持されており、第1キャビティ10内にのみ一次射出
材料としてのABS樹脂が充填され一次射出成形され
る。
【0030】そして、図2に示すように、固定側金型1
と可動側金型11との型締状態を保持したまま、油圧シ
リンダ25により移動コア21を可動側取付板12方向
に後退移動させ、移動コア21の端面を可動側取付板1
2に当接させる。これにより、固定側金型1、可動側金
型11及び移動コア21によって区画された第1キャビ
ティ10に隣接する第2キャビティ20が形成される。
【0031】次に、二次射出成形機13から二次射出材
料が二次射出用スプル14及び二次射出用ゲート15を
通って第2キャビティ20内に射出される。このとき、
二次射出用ゲート15は移動コア21の後退移動によっ
て開口されており、第2キャビティ20内に二次射出材
料としてのエラストマ(スチレン系)が充填され二次射
出成形される。
【0032】このようにして、固定側金型1と可動側金
型11とを型締状態のまま、移動コア21の移動のみに
よって一次射出成形に続いて二次射出成形が実施され
る。この後、固定側金型1と可動側金型11とを型開き
することで、図3に示す一次成形部10A及び二次成形
部20Aからなる例えば、防水キャップ(防水性を有す
る嵌合蓋)である射出成形品100が取出される。この
射出成形品100における一次成形部10Aと二次成形
部20Aとは型開きしない連続した射出成形により成形
されることでその隣接面の接着性が強固で一体化され
る。なお、射出成形品100は二次成形部20Aの二次
射出材料がエラストマからなりゴム状で変形可能なた
め、可動側金型11の第2キャビティから無理抜きする
ことができる。つまり、従来の防水キャップはキャップ
本体に別のOリング等のシール部材を嵌めた2部品で形
成されていたが、本実施の形態にかかる防水キャップで
ある射出成形品100は一次成形部10A(キャップ本
体)に対して二次成形部20A(シール部材)が成形途
中で接着され一体化された1部品にて形成される。
【0033】このように、本実施の形態のコアバック射
出成形方法は、固定側金型1と可動側金型11とを対向
して配置し、固定側金型1と可動側金型11とを型締状
態とし、可動側金型11に対して進退自在で少なくとも
先端面にキャビティ形成面22を有する移動コア21を
キャビティの縮小方向としての固定側取付板2方向に前
進移動し区画して第1キャビティ10を形成する第1キ
ャビティ形成工程と、第1キャビティ10に対して一次
射出を行う一次射出工程と、前記一次射出工程の後、移
動コア21を後退移動することにより第1キャビティ1
0に隣接する第2キャビティ20を形成すると同時に二
次射出用ゲート15を開口する第2キャビティ形成工程
と、固定側金型1と可動側金型11との型割方向に垂直
な方向から二次射出用ゲート15を通って第2キャビテ
ィ20に対して二次射出を行う二次射出工程とからなる
ものであり、これを請求項1の実施の形態とすることが
できる。
【0034】したがって、第1キャビティ形成工程で固
定側金型1、可動側金型11及び前進移動された移動コ
ア21により第1キャビティ10が形成された後、一次
射出工程でその第1キャビティ10に対して一次射出が
行われ、次に、第2キャビティ形成工程で移動コア21
が後退されることで第1キャビティ10に隣接する第2
キャビティ20が形成され、同時に二次射出用ゲート1
5が開口された後、二次射出工程でその二次射出用ゲー
ト15を通って第2キャビティ20に対して二次射出が
行われる。
【0035】故に、一次射出及び二次射出を実施する移
動コアが1つでよく、移動コアの後退による新たなキャ
ビティの形成と同時にそのキャビティに対する射出用ゲ
ートが開口されるため、二次射出用ゲートを一次射出時
に閉塞するシャットオフ弁等が不要であり、型構成が簡
単で安価となる。
【0036】また、本実施の形態のコアバック射出成形
方法は、前回の射出工程の後、移動コア21を順次、所
定寸法だけ後退移動することにより前回の射出における
キャビティに隣接する新たなキャビティを形成すると同
時に新たな射出用ゲートを開口するキャビティ形成工程
と、固定側金型1と可動側金型11との型割方向に垂直
な方向から前記新たな射出用ゲートを通って前記新たな
キャビティに対して射出を行う射出工程とを含むものと
することができ、これを請求項2の実施の形態とするこ
とができる。
【0037】したがって、前回の射出工程の後、キャビ
ティ形成工程で移動コア21が順次、所定寸法だけ後退
移動されることで前回の射出におけるキャビティに隣接
する新たなキャビティが形成され、同時に新たな射出用
ゲートが開口され、次の射出工程で新たな射出用ゲート
を通って新たなキャビティに射出が実施される。
【0038】このため、移動コアを順次、所定寸法だけ
後退移動されるようにし、その位置に合致して新たなキ
ャビティが形成され新たな射出用ゲートが開口するよう
にすることで複数次即ち、三次以上の射出成形を二次射
出成形と同様に容易に実施することができる。
【0039】そして、本実施の形態の射出成形品100
は、固定側金型1と可動側金型11とを対向して配置
し、固定側金型1と可動側金型11とを型締状態とし、
可動側金型11に対して進退自在で少なくとも先端面に
キャビティ形成面22を有する移動コア21をキャビテ
ィの縮小方向としての固定側取付板2方向に前進移動し
区画して第1キャビティ10を形成し、第1キャビティ
10に対して一次射出を行い、その後、移動コア21を
後退移動することにより第1キャビティ10に隣接する
第2キャビティ20を形成すると同時に二次射出用ゲー
ト15を開口し、固定側金型1と可動側金型11との型
割方向に垂直な方向から二次射出用ゲート15を通って
第2キャビティ20に対して二次射出を行って成形する
ものであり、これを請求項3の実施の形態とすることが
できる。
【0040】したがって、射出成形品100は固定側金
型1、可動側金型11及び前進移動された移動コア21
により第1キャビティ10が形成された後、その第1キ
ャビティ10に対して一次射出が行われ一次成形部10
Aが成形され、次に、移動コア21が後退されることで
第1キャビティ10に隣接する第2キャビティ20が形
成され、同時に二次射出用ゲート15が開口された後、
その二次射出用ゲート15を通って第2キャビティ20
に対して二次射出が行われ二次成形部20Aが成形され
る。
【0041】このように、射出成形品100は一次成形
部10Aに対して二次成形部20Aが成形途中で接着さ
れ一体化された1部品にて形成されるため、射出成形後
の組付加工等を必要とせず安価であり、成形品自身の信
頼性も向上する。
【0042】更に、本実施の形態の射出成形品は、前回
の射出の後、移動コア21を順次、所定寸法だけ後退移
動することにより前回の射出におけるキャビティに隣接
する新たなキャビティを形成すると同時に新たな射出用
ゲートを開口し、固定側金型1と可動側金型11との型
割方向に垂直な方向から前記新たな射出用ゲートを通っ
て前記新たなキャビティに対して射出を行って成形する
ことを含むものとすることができ、これを請求項4の実
施の形態とすることができる。
【0043】したがって、射出成形品は、移動コア21
が順次、所定寸法だけ後退移動されることで前回の射出
におけるキャビティに隣接する新たなキャビティが形成
され、同時に新たな射出用ゲートが開口され、その新た
な射出用ゲートを通って新たなキャビティに射出され成
形される。
【0044】このように、射出成形品は順次、前回の成
形部に対して次の成形部が成形途中で接着され一体化さ
れた1部品にて形成されるため、射出成形後の組付加工
等を必要とせず安価であり、成形品自身の信頼性も向上
する。
【0045】〈実施の形態2〉図4は本発明の第2の実
施の形態にかかるコアバック射出成形方法を適用した金
型構成における一次射出時を示す断面図、図5は図4の
P−P線に沿う断面図である。また、図6は本発明の第
2の実施の形態にかかるコアバック射出成形方法を適用
した金型構成における二次射出時を示す断面図である。
そして、図7は本発明の第2の実施の形態にかかるコア
バック射出成形方法によって成形された射出成形品を示
す断面図である。なお、図中、上述の実施の形態と同様
の構成または相当部分からなるものについては同一符号
及び同一記号を付して示す。
【0046】図4及び図5において、1は固定側金型で
あり、固定側金型1は固定側取付板2を介して図示しな
い射出成形機の固定側に固定されている。11は可動側
金型であり、可動側金型11は可動側取付板12を介し
て図示しない射出成形機の可動側に固定されている。2
1L,21Rは移動コアであり、移動コア21L,21
Rには油圧シリンダ25L,25Rが接続され、移動コ
ア21L,21Rは固定側金型1内で固定側金型1と可
動側金型11との型割方向に移動自在に配設され、その
先端面にはキャビティ形成面22L,22Rを有してい
る。
【0047】図4では、移動コア21L,21Rが油圧
シリンダ25L,25Rにより固定側金型1内で可動側
取付板12方向に前進移動された状態であり、固定側金
型1、可動側金型11及び移動コア21L,21Rによ
って区画された第1キャビティ10が形成されている。
そして、図5に示すように、固定側金型1と可動側金型
11との型割方向に垂直な方向である型開き面方向に
は、一次射出成形機3が配設され一次射出用スプル4及
び一次射出用ゲート5が設けられている。
【0048】図6では、移動コア21L,21Rが油圧
シリンダ25L,25Rにより固定側金型1内で固定側
取付板2方向に後退移動された状態であり、固定側金型
1、可動側金型11及び移動コア21L,21Rによっ
て第1キャビティ10に隣接し区画された第2キャビテ
ィ20L,20Rが形成されている。そして、図5に示
すように、固定側金型1と可動側金型11との型割方向
に垂直な方向である型開き面方向には、二次射出成形機
13が配設され二次射出用スプル14及び二次射出用ゲ
ート15R(15L)が設けられている。
【0049】次に、本実施の形態にかかるコアバック射
出成形方法について、工程順に説明する。
【0050】まず、図4に示すように、固定側金型1と
可動側金型11とを型締状態とし、油圧シリンダ25
L,25Rにより移動コア21L,21Rを可動側取付
板12方向に前進移動させ、移動コア21L,21Rを
可動側金型11に当接させる。これにより、固定側金型
1、可動側金型11及び移動コア21L,21Rによっ
て区画された第1キャビティ10が形成される。
【0051】次に、図5に示すように、一次射出成形機
3から一次射出材料が一次射出用スプル4及び一次射出
用ゲート5を通って第1キャビティ10内に射出され
る。このとき、二次射出用ゲート15L,15Rは移動
コア21L,21Rの先端面によって閉状態に保持され
ており、第1キャビティ10内にのみ一次射出材料とし
てのPP(ポリプロピレン)樹脂が充填され一次射出成
形される。
【0052】そして、図6に示すように、固定側金型1
と可動側金型11との型締状態を保持したまま、油圧シ
リンダ25L,25Rにより移動コア21L,21Rを
固定側取付板2方向に後退移動させ、移動コア21L,
21Rの端面を固定側金型1に当接させる。これによ
り、固定側金型1、可動側金型11及び移動コア21
L,21Rによって区画された第1キャビティ10に隣
接する第2キャビティ20L,20Rが形成される。
【0053】次に、図5に示すように、二次射出成形機
13から二次射出材料が二次射出用スプル14及び二次
射出用ゲート15L,15Rを通って第2キャビティ2
0L,20R内に射出される。このとき、二次射出用ゲ
ート15L,15Rは移動コア21L,21Rの後退移
動によって開口されており、第2キャビティ20L,2
0R内に二次射出材料としてのエラストマ(オレフィン
系)が充填され二次射出成形される。
【0054】このようにして、固定側金型1と可動側金
型11とを型締状態のまま、移動コア21L,21Rの
移動のみによって一次射出成形に続いて二次射出成形が
実施される。この後、固定側金型1と可動側金型11と
を型開きすることで、図7に示す一次成形部10A及び
左右2つの二次成形部20Aからなる例えば、ハンガー
本体である射出成形品200が取出される。この射出成
形品200における一次成形部10Aと左右2つの二次
成形部20Aとは型開きしない連続した射出成形により
成形されることでその隣接面の接着性が強固で一体化さ
れる。なお、従来のハンガーの肩部にスベリ止め機能を
持たせるには、ハンガー本体に別のゴムシート等の肩当
て部材を接着剤にて接合したりして形成されていたが、
本実施の形態にかかるハンガー本体である射出成形品2
00は一次成形部10A(ハンガー本体)に対して左右
2つの二次成形部20A(肩当て部材)が成形途中で接
着され一体化された1部品にて形成される。つまり、ハ
ンガー本体としての射出成形品200は肩部の左右2つ
の二次成形部20Aの二次射出材料がエラストマからな
りゴム状であるため、衣服に対して十分なスベリ止め機
能を有すると共に、一体成形されているため接着剤がは
み出したりして衣服に付着するようなことがなく、全体
を洗浄して再利用することができる。
【0055】このように、本実施の形態のコアバック射
出成形方法は、固定側金型1と可動側金型11とを対向
して配置し、固定側金型1と可動側金型11とを型締状
態とし、固定側金型1に対して進退自在で少なくとも先
端面にキャビティ形成面22L,22Rを有する移動コ
ア21L,21Rをキャビティの縮小方向としての可動
側取付板12方向に前進移動し区画して第1キャビティ
10を形成する第1キャビティ形成工程と、第1キャビ
ティ10に対して一次射出を行う一次射出工程と、前記
一次射出工程の後、移動コア21L,21Rを後退移動
することにより第1キャビティ10に隣接する第2キャ
ビティ20L,20Rを形成すると同時に二次射出用ゲ
ート15L,15Rを開口する第2キャビティ形成工程
と、固定側金型1と可動側金型11との型割方向に垂直
な方向から二次射出用ゲート15L,15Rを通って第
2キャビティ20L,20Rに対して二次射出を行う二
次射出工程とからなるものであり、これを請求項1の実
施の形態とすることができる。
【0056】したがって、第1キャビティ形成工程で固
定側金型1、可動側金型11及び前進移動された移動コ
ア21L,21Rにより第1キャビティ10が形成され
た後、一次射出工程でその第1キャビティ10に対して
一次射出が行われ、次に、第2キャビティ形成工程で移
動コア21L,21Rが後退されることで第1キャビテ
ィ10に隣接する第2キャビティ20L,20Rが形成
され、同時に二次射出用ゲート15L,15Rが開口さ
れた後、二次射出工程でその二次射出用ゲート15L,
15Rを通って第2キャビティ20L,20Rに対して
二次射出が行われる。
【0057】故に、一次射出及び二次射出を実施する移
動コアが各1つでよく、移動コアの後退による新たなキ
ャビティの形成と同時にそのキャビティに対する射出用
ゲートが開口されるため、二次射出用ゲートを一次射出
時に閉塞するシャットオフ弁等が不要であり、型構成が
簡単で安価となる。
【0058】また、本実施の形態の射出成形品200
は、固定側金型1と可動側金型11とを対向して配置
し、固定側金型1と可動側金型11とを型締状態とし、
固定側金型1に対して進退自在で少なくとも先端面にキ
ャビティ形成面22L,22Rを有する移動コア21
L,21Rをキャビティの縮小方向としての可動側取付
板12方向に前進移動し区画して第1キャビティ10を
形成し、第1キャビティ10に対して一次射出を行い、
その後、移動コア21L,21Rを後退移動することに
より第1キャビティ10に隣接する第2キャビティ20
L,20Rを形成すると同時に二次射出用ゲート15
L,15Rを開口し、固定側金型1と可動側金型11と
の型割方向に垂直な方向から二次射出用ゲート15L,
15Rを通って第2キャビティ20L,20Rに対して
二次射出を行って成形するものであり、これを請求項3
の実施の形態とすることができる。
【0059】したがって、射出成形品200は固定側金
型1、可動側金型11及び前進移動された移動コア21
L,21Rにより第1キャビティ10が形成された後、
その第1キャビティ10に対して一次射出が行われ一次
成形部10Aが成形され、次に、移動コア21L,21
Rが後退されることで第1キャビティ10に隣接する第
2キャビティ20L,20Rが形成され、同時に二次射
出用ゲート15L,15Rが開口された後、その二次射
出用ゲート15L,15Rを通って第2キャビティ20
L,20Rに対して二次射出が行われ2つの二次成形部
20Aが成形される。
【0060】このように、射出成形品200は一次成形
部10Aに対して2つの二次成形部20Aが成形途中で
接着され一体化された1部品にて形成されるため、射出
成形後の組付加工等を必要とせず安価であり、成形品自
身の信頼性も向上する。
【0061】ところで、上記実施の形態では、便宜上、
型構成が簡単な1個取りについて説明したが、本発明を
実施する場合には、これに限定されるものではなく、2
個取り等の多数個取りにも適用することができる。
【0062】また、上記実施の形態では、上下段積状に
隣接するキャビティを有する型構成による成形品につい
て説明したが、本発明を実施する場合には、これに限定
されるものではなく、左右平面的に隣接するキャビティ
を有する型構成による成形品であってもよい。このよう
なものとしては、例えば、透明な平面と周囲がゴム状の
シール部とが一体化された密閉容器の蓋等が考えられ
る。
【0063】そして、本発明を実施する場合の、前記移
動コアを後退移動することにより第1キャビティに隣接
する第2キャビティを形成すると共に二次射出用ゲート
を開口するのは、直接的または結果的に第2キャビティ
内に位置する間接的開閉であってもよい。
【0064】なお、上記実施の形態では、前記第1キャ
ビティに対する一次射出を硬度の高いものとし、前記第
2キャビティに対する二次射出を硬度の低いものとする
ことにより、両者の特性を変更したとき、成形の仕上り
が良好となる。射出成形品からみても、成形品の部分的
な特性を変更することができ、しかも、成形品の仕上り
が良好となる。
【0065】また、上記実施の形態では、前記第1キャ
ビティに対する一次射出の体積を大きくし、前記第2キ
ャビティに対する二次射出の体積を小さくすることによ
り、二次射出成形の影響力をなくし良好な仕上りとな
る。射出成形品からみても、成形品に二次射出成形の影
響力による歪、或いは一次射出成形による軟化を無くし
た良好な仕上りとなる。
【0066】そして、上記実施の形態では、前記第1キ
ャビティに対する一次射出を合成樹脂とし、前記第2キ
ャビティに対する二次射出をエラストマとすることによ
り、合成樹脂と合成ゴムの特性を持たせることができ
る。射出成形品からみても、合成樹脂と合成ゴムの特性
を持たせ、弾性、シール性、滑り止め等の機能を持たせ
ることができる。
【0067】更に、上記実施の形態では、前記第1キャ
ビティに対する一次射出を合成樹脂とし、前記第2キャ
ビティに対する二次射出をエラストマとすることによ
り、合成樹脂と合成ゴムの特性を持たせることができ
る。射出成形品からみても、合成樹脂と合成ゴムの特性
を持たせ、弾性、シール性、滑り止め等の機能を持たせ
ることができる。特に、前記第1キャビティに対する一
次射出を合成樹脂の本体とし、前記第2キャビティに対
する二次射出をエラストマとし、滑り止め等の機能を持
たせたハンガーとすることができる。
【0068】更にまた、上記実施の形態では、前記第1
キャビティに対する一次射出と、前記第2キャビティに
対する二次射出とのうちの一方または両方を複数回繰返
して成形することもできる。このとき、複雑な形状の成
形が容易となる。射出成形品からみても、前記第1キャ
ビティに対する一次射出と、前記第2キャビティに対す
る二次射出とのうちの一方または両方を複数回繰返して
成形するものであるから、複雑な形状の成形品となる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のコアバ
ック射出成形方法によれば、第1キャビティ形成工程で
固定側金型、可動側金型及び前進移動された移動コアに
より第1キャビティが形成された後、一次射出工程でそ
の第1キャビティに対して一次射出が行われ、次に、第
2キャビティ形成工程で移動コアが後退されることで第
1キャビティに隣接する第2キャビティが形成され、同
時に二次射出用ゲートが開口された後、二次射出工程で
その二次射出用ゲートを通って第2キャビティに対して
二次射出が行われる。このため、一次射出及び二次射出
を実施する移動コアが1つでよく、移動コアの後退によ
る新たなキャビティの形成と同時にそのキャビティに対
する射出用ゲートが開口されるため、二次射出用ゲート
を一次射出時に閉塞するシャットオフ弁等が不要であ
り、両射出成形体の一体化が堅固に行われ、また、型構
成が簡単で安価とすることができる。
【0070】請求項2のコアバック射出成形方法によれ
ば、請求項1に加えて、前回の射出工程の後、キャビテ
ィ形成工程で移動コアが順次、所定寸法だけ後退移動さ
れることで前回の射出におけるキャビティに隣接する新
たなキャビティが形成され、同時に新たな射出用ゲート
が開口され、次の射出工程で新たな射出用ゲートを通っ
て新たなキャビティに射出が実施される。このため、移
動コアを順次、所定寸法だけ後退移動されるようにし、
その位置に合致して新たなキャビティが形成され新たな
射出用ゲートが開口するようにすることで複数次即ち、
三次以上の射出成形を二次射出成形と同様に容易に実施
することができる。
【0071】請求項3のコアバック射出成形方法は、請
求項1または請求項2に記載の前記第1キャビティに対
する一次射出を硬度の高いものとし、前記第2キャビテ
ィに対する二次射出を硬度の低いものとしたものであ
り、請求項1または請求項2の効果に加えて、両者の特
性を変更したとき、成形の仕上りが良好となる。
【0072】請求項4のコアバック射出成形方法は、請
求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の前記第1キャ
ビティに対する一次射出の体積を大きくし、前記第2キ
ャビティに対する二次射出の体積を小さくしたものであ
り、請求項1乃至請求項3の何れか1つの効果に加え
て、二次射出成形の影響力をなくし良好な仕上りとな
る。
【0073】請求項5のコアバック射出成形方法は、請
求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の前記第1キャ
ビティに対する一次射出を合成樹脂とし、前記第2キャ
ビティに対する二次射出をエラストマとしたものであ
り、請求項1乃至請求項4の何れか1つの効果に加え
て、合成樹脂と合成ゴムの特性を持たせることができ
る。
【0074】請求項6のコアバック射出成形方法は、請
求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の前記第1キャ
ビティに対する一次射出と、前記第2キャビティに対す
る二次射出とのうちの一方または両方を複数回繰返して
成形するものであるから、請求項1乃至請求項5の何れ
か1つの効果に加えて、複雑な形状の成形が容易とな
る。
【0075】請求項7のコアバック射出成形品によれ
ば、固定側金型、可動側金型及び前進移動された移動コ
アにより第1キャビティが形成された後、その第1キャ
ビティに対して一次射出が行われ一次成形部が成形さ
れ、次に、移動コアが後退されることで第1キャビティ
に隣接する第2キャビティが形成され、同時に二次射出
用ゲートが開口された後、その二次射出用ゲートを通っ
て第2キャビティに対して二次射出が行われ二次成形部
が成形される。これにより、射出成形品は一次成形部に
対して二次成形部が成形途中で接着され一体化された1
部品にて形成されるため、射出成形後の組付加工等を必
要とせず安価であり、両射出成形体の一体化が堅固に行
われ、また、成形品自身の信頼性も向上することができ
る。
【0076】請求項8のコアバック射出成形品によれ
ば、請求項7に加えて、移動コアが順次、所定寸法だけ
後退移動されることで前回の射出におけるキャビティに
隣接する新たなキャビティが形成され、同時に新たな射
出用ゲートが開口され、その新たな射出用ゲートを通っ
て新たなキャビティに射出され成形される。これによ
り、射出成形品は順次、前回の成形部に対して次の成形
部が成形途中で接着され一体化された1部品にて形成さ
れるため、射出成形後の組付加工等を必要とせず安価で
あり、成形品自身の信頼性も向上することができる。
【0077】請求項9のコアバック射出成形品は、請求
項7または請求項8に前記第1キャビティに対する一次
射出を硬度の高いものとし、前記第2キャビティに対す
る二次射出を硬度の低いものとしたものであり、請求項
7または請求項8の効果に加えて、成形品の部分的な特
性を変更することができ、しかも、成形品の仕上りが良
好となる。
【0078】請求項10のコアバック射出成形品は、請
求項7乃至請求項9の何れか1つに記載の前記第1キャ
ビティに対する一次射出の体積を大きくし、前記第2キ
ャビティに対する二次射出の体積を小さくしたものであ
り、請求項7乃至請求項9の何れか1つの効果に加え
て、成形品に二次射出成形の影響力による歪、或いは一
次射出成形による軟化を無くした良好な仕上りとなる。
【0079】請求項11のコアバック射出成形品は、請
求項7乃至請求項10の何れか1つに記載の前記第2キ
ャビティに対する二次射出よる成形部分は、接触抵抗が
大きい材料としたものであり、請求項7乃至請求項10
の何れか1つの効果に加えて、一次射出成形によって基
本的形状を成形し、それに滑り止めを行うことができ
る。
【0080】請求項12のコアバック射出成形品は、請
求項7乃至請求項11の何れか1つに記載の前記第1キ
ャビティに対する一次射出を合成樹脂とし、前記第2キ
ャビティに対する二次射出をエラストマとしたものであ
り、請求項7乃至請求項11の何れか1つの効果に加え
て、合成樹脂と合成ゴムの特性を持たせ、弾性、シール
性、滑り止め等の機能を持たせることができる。
【0081】請求項13のコアバック射出成形品は、請
求項7乃至請求項12の何れか1つの効果に加えて、前
記第1キャビティに対する一次射出を合成樹脂の本体と
し、前記第2キャビティに対する二次射出をエラストマ
とし、滑り止め等の機能を持たせたハンガーとすること
ができる。
【0082】請求項14のコアバック射出成形品は、請
求項7乃至請求項13の何れか1つに記載の前記第1キ
ャビティに対する一次射出と、前記第2キャビティに対
する二次射出とのうちの一方または両方を複数回繰返し
て成形するものであるから、請求項7乃至請求項13の
何れか1つの効果に加えて、複雑な形状の成形品とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法を適用した金型構成における一次
射出時を示す断面図である。
【図2】 図2は本発明の第2の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法を適用した金型構成における二次
射出時を示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の第1の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法によって成形された射出成形品を
示す断面図である。
【図4】 図4は本発明の第2の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法を適用した金型構成における一次
射出時を示す断面図である。
【図5】 図5は図4のP−P線に沿う断面図である。
【図6】 図6は本発明の第2の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法を適用した金型構成における二次
射出時を示す断面図である。
【図7】 図7は本発明の第2の実施の形態にかかるコ
アバック射出成形方法によって成形された射出成形品を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定側金型 3 一次射出成形機 10 第1キャビティ 11 可動側金型 13 二次射出成形機 15 二次射出用ゲート 20 第2キャビティ 21 移動コア 22 キャビティ形成面 25 油圧シリンダ 100 射出成形品

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側金型と可動側金型とを対向して配
    置し、前記固定側金型と前記可動側金型とを型締状態と
    し、かつ、前記固定側金型または前記可動側金型に対し
    て進退自在で少なくとも先端面が前記固定側金型及び前
    記可動側と共に金型キャビティ形成面を持つ移動コアを
    キャビティの縮小方向に前進移動した状態で区画して第
    1キャビティを形成する第1キャビティ形成工程と、 前記第1キャビティに対して一次射出を行う一次射出工
    程と、 前記一次射出工程の後、前記移動コアを後退移動するこ
    とにより前記第1キャビティに隣接する第2キャビティ
    を形成すると共に二次射出用ゲートを開口する第2キャ
    ビティ形成工程と、 前記固定側金型と前記可動側金型との型割方向に垂直な
    方向から前記二次射出用ゲートを通って前記第2キャビ
    ティに対して二次射出を行う二次射出工程とからなるこ
    とを特徴とするコアバック射出成形方法。
  2. 【請求項2】 前回の射出工程の後、前記移動コアを順
    次、所定寸法だけ後退移動することにより前回の射出に
    おけるキャビティに隣接する新たなキャビティを形成す
    ると同時に新たな射出用ゲートを開口するキャビティ形
    成工程と、 前記固定側金型と前記可動側金型との型割方向に垂直な
    方向から前記新たな射出用ゲートを通って前記新たなキ
    ャビティに対して射出を行う射出工程とを含むことを特
    徴とする請求項1に記載のコアバック射出成形方法。
  3. 【請求項3】 前記第1キャビティに対する一次射出を
    硬度の高いものとし、前記第2キャビティに対する二次
    射出を硬度の低いものとしたことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載のコアバック射出成形方法。
  4. 【請求項4】 前記第1キャビティに対する一次射出の
    体積を大きくし、前記第2キャビティに対する二次射出
    の体積を小さくしたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のうちの1つに記載のコアバック射出成形方法。
  5. 【請求項5】 前記第1キャビティに対する一次射出を
    合成樹脂とし、前記第2キャビティに対する二次射出を
    エラストマとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のうちの1つに記載のコアバック射出成形方法。
  6. 【請求項6】 前記第1キャビティに対する一次射出
    と、前記第2キャビティに対する二次射出とのうちの一
    方または両方を複数回繰返して成形することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5のうちの1つに記載のコアバッ
    ク射出成形方法。
  7. 【請求項7】 固定側金型と可動側金型とを対向して配
    置し、前記固定側金型と前記可動側金型とを型締状態と
    し、かつ、前記固定側金型または前記可動側金型に対し
    て進退自在で少なくとも先端面が前記固定側金型及び前
    記可動側と共に金型キャビティ形成面を持つ移動コアを
    キャビティの縮小方向に前進移動した状態で区画して第
    1キャビティを形成し、前記第1キャビティに対して一
    次射出を行い、その後、前記移動コアを後退移動するこ
    とにより前記第1キャビティに隣接する第2キャビティ
    を形成すると同時に二次射出用ゲートを開口し、前記固
    定側金型と前記可動側金型との型割方向に垂直な方向か
    ら前記二次射出用ゲートを通って前記第2キャビティに
    対して二次射出を行って成形したことを特徴とするコア
    バック射出成形品。
  8. 【請求項8】 前回の射出の後、前記移動コアを順次、
    所定寸法だけ後退移動することにより前回の射出におけ
    るキャビティに隣接する新たなキャビティを形成すると
    同時に新たな射出用ゲートを開口し、前記固定側金型と
    前記可動側金型との型割方向に垂直な方向から前記新た
    な射出用ゲートを通って前記新たなキャビティに対して
    射出を行って成形したことを含むことを特徴とする請求
    項7に記載のコアバック射出成形品。
  9. 【請求項9】 前記第1キャビティに対する一次射出を
    硬度の高いものとし、前記第2キャビティに対する二次
    射出を硬度の低いものとしたことを特徴とした請求項7
    または請求項8に記載のコアバック射出成形品。
  10. 【請求項10】 前記第1キャビティに対する一次射出
    の体積を大きくし、前記第2キャビティに対する二次射
    出の体積を小さくしたことを特徴とする請求項7乃至請
    求項9のうちの1つに記載のコアバック射出成形品。
  11. 【請求項11】 前記第2キャビティに対する二次射出
    よる成形部分は、接触抵抗が大きい材料としたことを特
    徴とする請求項7乃至請求項10のうちの1つに記載の
    コアバック射出成形品。
  12. 【請求項12】 前記第1キャビティに対する一次射出
    を合成樹脂とし、前記第2キャビティに対する二次射出
    をエラストマとしたことを特徴とする請求項7乃至請求
    項11のうちの1つに記載のコアバック射出成形品。
  13. 【請求項13】 前記第1キャビティに対する一次射出
    を合成樹脂とし、前記第2キャビティに対する二次射出
    をエラストマとし、ハンガーを成形したことを特徴とす
    る請求項7乃至請求項12のうちの1つに記載のコアバ
    ック射出成形品。
  14. 【請求項14】 前記第1キャビティに対する一次射出
    と、前記第2キャビティに対する二次射出とのうちの一
    方または両方を複数回繰返して成形したことを特徴とす
    る請求項7乃至請求項13のうちの1つに記載のコアバ
    ック射出成形品。
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