JPH10159314A - 家屋等の床構造 - Google Patents

家屋等の床構造

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JPH10159314A
JPH10159314A JP33161196A JP33161196A JPH10159314A JP H10159314 A JPH10159314 A JP H10159314A JP 33161196 A JP33161196 A JP 33161196A JP 33161196 A JP33161196 A JP 33161196A JP H10159314 A JPH10159314 A JP H10159314A
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JP
Japan
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floor
composite structural
house
heat insulating
insulating panel
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JP33161196A
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English (en)
Inventor
Tashiro Kawabata
太四郎 川端
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Mitsui Home Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Home Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】家屋等の木造床やコンクリート床等の床構造に
おいて、取付けの作業工程を省力化し、複数並設した場
合に各隣接部において相互に連結状態となる複合構造材
からなる床下地材を備えてなるものを提供する。 【解決手段】家屋床基礎部の上面に複合構造材からなる
複数の床下地材を敷設してなる家屋等の床構造におい
て、上記各複合構造材は断熱パネル1の上面に方形状の
合板等からなる面材2を張着し、該複合構造材はその上
側周縁部4に面材2を断熱パネル1上面から除去してな
る段差部5と面材2を断熱パネル1の側方に突出させて
なる延出部6とを各々設け、上記家屋床基礎部上に敷設
された相互に隣接する各複合構造材は、各隣接部7間同
士で一方の段差部5に他方の延出部6をそれぞれ載置・
連係することにより各隣接複合構造材同士を一体的に連
結してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家屋等の木造床やコンク
リート床等の床構造において、取付けが容易で、複数並
設して相互に連結状態とした複合構造材からなる床下地
材を備えた家屋等の床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の家屋等の床構造の例を図8、図9
及び図10に示す。そして、この図8に示す従来の一般
的な木造床の床構造Dは、基礎と土台からなる家屋床基
礎部50の上面に木材等からなる転ばし根太52を一定
間隔に取付け、この転ばし根太52の間に所定の大きさ
に切り出された断熱材53を嵌め込み、この断熱材53
を嵌め込んだ後に上記転ばし根太52の上面に合板等の
床下面材54を載設していた。
【0003】さらに、この床下面材54の上面にフロア
リング・ボード等の床仕上材を張着して木造床の床構造
Dを仕上げたり、また図8に示すように、畳55を敷設
して床構造Dが仕上げられていた。しかし、畳55を敷
設した場合には床下面材54と敷居59との間に段差が
生じるため、床構造上面をバリアフリーとする必要があ
る場合にはこの段差を解消しなければならなかった。
【0004】このため従来はこの段差を解消するため
に、さらに床下面材54の上面に転ばし根太56を取付
け、該転ばし根太56の上面に床下面材57を載設して
いた。そして、この床下面材57の上面にフロアリング
・ボード等の床仕上材58を張着することにより木造床
の床構造Dを形成していた。
【0005】また、従来のコンクリート床の床構造は、
主に地下室の床構造や土間床の床構造を形成してが、こ
れらは図9に示す地下室の床構造Eのように、コンクリ
ート床基礎部60の上面に木材等からなる転ばし根太6
1を一定間隔に取付け、該転ばし根太61の間に断熱材
53を敷設し、該断熱材を嵌め込んだ後に転ばし根太6
1の上面に合板等の床下面材62を載設していた。
【0006】そして、この床構造Eを仕上げるために上
述の木造床の床構造Dと同様に、床下面材62の上面に
フロアリング・ボード等の床仕上材58を張着するか、
或は畳55や敷居59等を敷設しこれらと床下面材62
との間の段差を解消するための転ばし根太56及び床下
面材57を載設し、フロアリング・ボード等の床仕上材
58を張着することにより形成されていた。また、これ
と同様に従来の土間床の床構造も形成されていた。
【0007】ここで、従来のコンクリート床の床構造
は、上記木材等からなる転ばし根太61と断熱材53を
設ける代わりに、これらを併合した機能を有してなる断
熱材からなる転ばし根太を用いても形成されていた。こ
れらは図10に示す従来の地下室の床構造Fのように、
コンクリート床基礎部63の上面に円盤状のモルタル団
子64を設け、そのモルタル団子64を足場としてその
上面に断熱材からなる転ばし根太65を設け、さらにそ
の上面に床下面材66を張着していた。そして、その床
下面材66の上面に上記床構造Eと同様にフロアリング
・ボード等の床仕上材58や畳55等を敷設して形成さ
れていた。
【0008】しかしながら従来のこのような家屋等の床
構造は、上述のとおり取付けなけなければならない床下
地材が床下面材、転ばし根太、断熱材等と数が多く作業
上の手間が掛かり、工期短縮を図ることができなかっ
た。
【0009】また、木材等からなる転ばし根太の上面に
床下面材を敷設して床構造を形成した場合、給水管や電
線を配するための経路溝を床下に設ける際に、床下面材
や断熱材を切り出す必要があるが、その切り出し方によ
っては、床下面材がどの転ばし根太からも支えられなく
なり没落してしまう危険性を有していたため給水管や電
線の経路選択の自由が制限されていた。
【0010】そこで、従来のこれらの問題点を解決する
ために、断熱パネルに方形状の合板等からなる面材を工
場等で予め張着してなる複合構造材を床下地材として用
いてなる家屋等の床構造が提案されていた。この複合構
造材によれば転ばし根太を所定間隔に取付け、断熱材を
嵌め込み床下面材を載置する作業工程を、複合構造材の
敷設という一工程に削減することが可能であった。ま
た、給水管や電線を配するための経路溝切り出しを行っ
ても床下面材が没落する危険性がなく経路選択の自由度
が限定されなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な複合構造材を床下地材として用いてなる従来の家屋等
の床構造は、この複合構造材を家屋床基礎部の上面に複
数並設してなるが、隣接部同士は連結されず個別に家屋
床基礎部に接着されていた。このため、家屋床基礎部の
上面が多少の凹凸を有してなる場合、各複合構造材に一
部不陸が生じた場合各隣接部において浮きやズレ等の歪
みを発生させる危険性があるという問題点を有してい
た。
【0012】また、複合構造材自体も熱や湿気による膨
張や、家具等の重みにより反りが発生してしまうことが
あり、これによっても各隣接部において浮きやズレ等の
歪みを発生させる危険性があるという問題点を有してい
た。
【0013】そこで本発明は、上記従来の課題に鑑みて
なされたものであり容易に取付可能で、かつ、隣接部間
同士を結合可能な複合構造材士を提供することにより、
家屋等の床構造の建築の際の作業工程を削減すると共
に、床構造表面の浮きやズレ等の歪みを防止することを
目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような従来の屋根等
の傾斜材の接合構造における問題点を解決するために本
発明は、家屋床基礎部の上面に複合構造材からなる複数
の床下地材を敷設してなる家屋等の床構造において、上
記各複合構造材は断熱パネルの上面に方形状の合板等か
らなる面材を張着してなり、かつ、該複合構造材はその
上側周縁部に面材を断熱パネル上面から除去してなる段
差部と面材を断熱パネルの側方に突出させてなる延出部
とを各々設けてなり、上記家屋床基礎部上に敷設された
相互に隣接する各複合構造材は、各隣接部間同士で一方
の段差部に他方の延出部をそれぞれ載置・連係すること
により、各隣接複合構造材同士が一体的に連結されてな
ることを特徴として構成されている。
【0015】また上記請求項2記載の本発明は、上記請
求項1記載の本発明において、上面に方形状の合板等か
らなる面材を張着してなる複合構造材はその上側周縁部
の一縁部に面材を断熱パネル上面から除去した段差部と
面材を断熱パネルの側方に突出させた延出部の双方を連
続して設けてなり、かつ、各隣接部間同士で一方の段差
部に他方の延出部をそれぞれ相互に載置・連係して、各
隣接複合構造材同士が一体的に連結されてなることを特
徴として構成されている。
【0016】さらに上記請求項3記載の本発明は、家屋
床基礎部の上面に複合構造材からなる複数の床下地材を
敷設してなる家屋等の床構造において、上記各複合構造
材は断熱パネルの上面に方形状の合板等からなる面材を
張着してなり、かつ、該複合構造材はその上側周縁部に
面材を断熱パネル上面から除去してなる段差部を設けて
なり、上記家屋床基礎部上に敷設された相互に隣接する
各複合構造材は、各隣接部間同士で双方の段差部にその
幅に適合した長尺状の薄板からなる連結面材を跨がらせ
て張着することにより、各複合構造材同士が一体的に連
結されてなることを特徴として構成されている。
【0017】さらにまた上記請求項4記載の本発明は、
上記請求項1乃至3記載の本発明において、上記家屋床
基礎部上に敷設された相互に隣接する各複合構造材は、
各隣接部間同士で一方の段差部に他方の延出部をそれぞ
れ載置・連係することにより、または各隣接部間同士で
双方の段差部にその幅に適合した長尺状の薄板からなる
連結面材を跨がらせて張着することにより、各隣接複合
構造材同士が一体的に連結されてなることを特徴として
構成されている。
【0018】また上記請求項5記載の本発明は、上記請
求項1乃至4記載の本発明において、上記複合構造材は
その断熱パネルの下面部から面材にかけて多数のスリッ
トを一方向または二方向に並設してなることを特徴とし
て構成されている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明たる家屋等の床構造
の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る第1の実施形態に係る複合構造材の
斜視図、図2は第1の実施形態に係る家屋等の床構造の
斜視図、図3は第1の実施形態に係る複合構造材の連結
状態の断面図である。
【0020】図1に示すように、本実施形態に係る家屋
等の床構造を形成する複合構造材aは、断熱パネル1の
上面に長方形状のベニヤ板や合板等からなる面材2を接
着剤3により貼着してなる。また、複合構造材aはその
上側周縁部4に面材2を断熱パネル1上面から除去して
なる段差部5と面材2を断熱パネル1の側方に突出させ
てなる延出部6とを各々隣合せに設けてなる。
【0021】上記断熱パネル1は、所定の厚みを備えて
なり、その材質は発泡性ポリスチレンからなり、この発
泡性ポリスチレンは、型枠内で液状発泡原料を発泡させ
て形成される多孔質、軽量な材料で、断熱性、遮音性、
防水性、耐腐食性及び加工性に優れており、断熱パネル
1の厚みもこれらの点に鑑み30mm〜90mmの範囲
で適宜の厚さにて形成されてなる。
【0022】また、この断熱パネル1は、大きな成型ブ
ロック体から多数個を切り出して形成されるもので、そ
の切り出しは、単位寸法で切断された発泡性ポリスチレ
ンからなる立方体状の成型ブロックから熱線を用いた専
用のカッターで行われる。ここで断熱パネル1の材料と
しては、上記した発泡性ポリスチレンの他、発泡性ポリ
ウレタンやその他の樹脂発泡体や、また軽カル板、マイ
クロバルーン等も用いられる。
【0023】上記長方形状の面材2は、ベニヤ板からな
り所定の厚みを備えてなり、この面材2の厚みは上記断
熱パネル1の補強及び表面保護等の観点から適宜の薄厚
にて形成されるが本実施例においては、12mm程度の
厚さにて形成されてなり、またこの面材2は上記断熱パ
ネル1の上面と略同一形状を有してなる。ここで本実施
形態においては上記面材2の材料はベニヤ板としたが、
上記ベニヤ板の他に、セメント板、プラスチック板、ア
スベスト板や珪酸カルシューム板等の不燃板、又はおが
くずを凝固させた合板等を用いることも可能である。
【0024】上記複合構造材aは上述のとおり断熱パネ
ル1の上面に長方形状の面材2を接着剤3で貼着してな
るが、その接着方法としては断熱パネル1をベルトコン
ベア等に乗せ接着剤3を塗着するためのロールコーター
の下を通過させることによりその上面に接着剤3が塗り
付けられ、該接着剤3を塗り付けられた断熱パネル1に
上記長方形状の面材2を重ね合せ押圧することにより、
断熱パネル1と面材2が全面貼着される。ここで接着部
材としては、上記接着剤3のほかに両面テープ等を用い
てもよい。
【0025】また複合構造材aは、その上側周縁部4に
段差部5及び延出部6を各々二つづつ隣合せに備えてな
るが、上述のとおり断熱パネル1の上面形状と面材2の
表面は略同一形状を備えてなり、上記接着剤3を塗り付
けられた断熱パネル1に面材2を重ね合わせる際に、こ
の断熱パネル1と面材2を互いに対角線方向に所定の幅
だけずらして貼着することにより段差部5及び延出部6
が形成される。
【0026】この段差部5及び延出部6の幅は、複合構
造材aを複数並設した場合の各隣接部7間同士において
必要となる結合状態の強さによって適宜形成されるが、
本実施例においては43mm〜48mm程度である。こ
こで、複合構造材aは、一つの上側周縁部4に段差部5
又は延出部6どちらか一方のみを備えてなるが、一つの
上側周縁部4に段差部5及び延出部6の双方を複数備え
ることも可能である。
【0027】次に、上記の如く形成されてなる複合構造
材aを床下地材として複数並設してなる本実施形態に係
る家屋等の床構造を図面を参照して説明する。図2に示
すコンクリート床の床構造Aは、主に地下室の床構造や
土間床の床構造を構成してなり、上記の如く形成されて
なる複合構造材aをコンクリート床基礎部20の上面に
複数並設してなる。
【0028】この複数並設されてなる各複合構造材a
は、隣接部7同士で一方の段差部5に他方の延出部6を
それぞれ載置・連係する。この各段差部5及び延出部6
は接着剤3aにより貼着され、これにより各隣接複合構
造材a同士が一体的に連結される。また各複合構造材a
もコンクリート床基礎部20にそれぞれ接着剤3bにて
貼着されてなる。
【0029】ここで、コンクリート床の床構造Aに立設
されてなる壁構造21際に敷設されてなる複合構造材a
の延出部6は、他の複合構造材aの段差部5に載置・連
係することができないため、壁構造21と断熱パネル1
との間に空間ができてしまい、例えば壁構造21際に重
量のある家具等を配置した場合、面材2がその重みに耐
えかね陥没する危険性がある。これを防止するために、
壁構造21とコンクリート床基礎部20の接合辺に断熱
パネル1と同じ高さで、延出部6と同じ幅を有してなる
補助角材8を壁構造21際に敷設し上記空間を補完す
る。
【0030】また、複合構造材aをコンクリート床基礎
部20の上面を全て覆い尽くすために順次並設した場
合、壁構造21際においては大きさが合わなくなること
も予想されるが、この場合は余った複合構造材aを切除
することにより大きさの調整を図り、さらに、どの延出
部6も載置されない段差部5が出現した場合は、面材2
と同じ厚みを有してなる面材を張着することにより段差
部5を補充し、各複合構造材aの上面を平面状に形成す
る。上記の如く敷設されてなる複合構造材aの上面にフ
ロアリング・ボードからなる床仕上材9を張着して仕上
げることによりコンクリート床の床構造Aは形成されて
なる。
【0031】しかし、コンクリート床基礎部20の上面
は、多少の凹凸を有して形成されている場合がありその
上面に複合構造材aを敷設した場合一部に不陸を生じて
しまう可能性を有している。また、断熱パネル1や面材
2が多少の凹凸を有して形成されている場合もあり、こ
れらにより形成されてなる複合構造材aを敷設した場合
も一部に不陸を生じてしまう可能性を有している。
【0032】この場合上述の如く段差部5に延出部6を
載置・ 連係し接着剤3aにより貼着しても、各隣接部7
においてズレが生じてしまう危険性がある。また、複合
構造材a自体も熱や湿気による膨張により反りが発生す
る場合があり、それによってもズレが生じてしまう危険
性がある。
【0033】この問題点を解消するための各複合構造材
aの隣接部7における連結状態について図3を用いて説
明する。隣接する各複合構造材aは、一方の段差部5に
他方の延出部6をそれぞれ載置・連係するだけでなく、
接着剤3bにより張着する際に各隣接部7同士において
複合構造材aの上面に結合補助板10を跨らせて釘等の
締結具13により締結することによりその上面がより平
面状に連結される。
【0034】さらに、コンクリート床基礎部20と複合
構造材aとの不陸の幅が大きい場合には、接着剤3aを
これらの間に大目に流し込むことにより解消され、各複
合構造材aはより一体的に結合されその上面も平面的に
形成されてなる。さらにまた、複合構造材aは上述のと
おり熱や湿気により膨張する場合があるので各隣接部7
間に隙間なく複数並設してしまうと床構造上面が歪んで
しまう危険性がある。そのため複合構造材aは、各隣接
部7間に2mm程度の隙間を設けて敷設され、これによ
り複合構造材aが多少膨張してもこの隙間が吸収するこ
ととなる。
【0035】ここで、床構造内に給水管や電線を配する
必要がある場合には、図3に示すように、これらを配す
るための経路溝14を複合構造材aをコンクリート床基
礎部20上面に敷設前にその断熱パネル1を切り欠くこ
とにより設けることができ、これにより面材2や床仕上
材9等の没落の危険性なく容易に経路溝14を設けて配
水管15等を配することが可能となる。
【0036】次に、本発明に係る第2の実施形態に係る
家屋等の床構造について説明する。但し、特に説明なき
部分は第1の実施例と同一の符合を付して説明を省略し
てある。第2の実施例に係る家屋等の床構造は、木造床
の床構造であり複合構造材aを床下面材として用いてな
りる。図4に示す木造床の床構造Bは、土台と基礎から
なる家屋床基礎部22の上面に床下面材23を敷設して
なり、この床下面材23の上面に、複合構造材aを床下
地材として複数並設してなる。
【0037】さらに、和室と洋室の双方を設けるために
複数並設されてなる複合構造材a上面の一部分には床仕
上材として畳24を敷設し、洋室との境界部には敷居2
5を設けてなる。ここで、洋室となる部分の複合構造材
aの上面にはフロアリング・ボード等の床仕上材9を張
着してもよいが、バリアフリーとするには複合構造材a
の上面と敷居25との段差を解消しなければならない。
【0038】そこで断熱パネル1を、この段差の高さを
考慮した厚みにて上述の30mm〜90mmの範囲で適
宜切り出し、そしてこの断熱パネル1に面材2を張着し
てなる複合構造材a1を形成し、この複合構造材a1を
段差解消材としても活用することが可能となる。これに
より転ばし根太の取付けや床下面材の張着等の面倒な作
業を排除することが可能となる。この複合構造材a1を
洋室となる部分の複合構造材aの上面に複数並設し、そ
の上面にフロアリング・ボード等の床仕上材9を張着す
ることにより木造床の床構造Bは形成される。
【0039】これと同様に、上述のコンクリート床の床
構造Aにも畳24を敷設し、床構造上面をバリアフリー
とするために複合構造材a1を段差解消材として敷設
し、その上面にフロアリング・ボード等の床仕上材9を
張着することにより形成することも可能である。
【0040】次に、本発明に係る第3の実施形態に係る
家屋等の床構造について図面を参照して詳細に説明す
る。但し、特に説明なき場合は第1及び第2の実施例と
同一である。図5は本実施形態に係る家屋等の床構造を
形成する複合構造材の斜視図、図6は本実施形態に係る
複合構造材を複数並設した場合の斜視図である。
【0041】図5に示すように、本実施形態に係る家屋
等の床構造を形成する複合構造材bは、断熱パネル1の
上面に長方形状のベニヤ板や合板等からなる面材2を接
着剤3により貼着してなる。また、複合構造材bはその
各上側周縁部4に面材2を断熱パネル1上面から除去し
てなる段差部5を設けてなる。ここで面材2は、断熱パ
ネル1の表面形状と略同一形状を備えてなり、かつ、各
段差部5の幅の分だけ小さく形成されてなる。
【0042】次に、上記の如く形成されてなる複合構造
材bを床下地材として用いてなる本実施形態に係る家屋
等の床構造について説明する。図6に示すコンクリート
床の床構造Cは、複合構造材bをコンクリート床基礎部
20の上面に複数並設されてなり、その各隣接部7間に
おいては双方の段差部5に連結面材11を跨がらせて張
着されてなる。
【0043】この連結面材11は、複合構造材bの段差
部5の幅及びその上側周縁部4の長さに適合した薄厚の
面材からなり、接着剤3bにより貼着されてなる。ここ
で、この連結面材11の貼着方法は、上述の複合構造材
aの段差部5と延出部6の連結と同様に結合補助板10
が用いられる。また、複合構造材bに不陸が生じた場合
には接着剤3bを大目に注入することにより高さ調整が
行われ、複合構造材b同士が一体的にかつ平面的に連結
されてなる。
【0044】また、複合構造材bを複数並設する際に、
壁構造21に接する複合構造材bの段差部5は、切除さ
れるか或は段差部5と同一形状を有してなる面材を嵌め
込むことにより段差が解消され、その上面が平面的に形
成されてなる。さらにまた、複合構造材bは、上述の複
合構造材aと同様に熱や湿気による膨張を吸収するため
に各隣接部7間は2mm程度の隙間を設けて敷設され
る。上記の如く敷設されてなる複合構造材bの上面にフ
ロアリング・ボード等の床仕上材9を張着することによ
りコンクリート床の床構造Cは形成される。
【0045】ここで、上述のとおり複合構造材a、bは
断熱パネル1と面材2の吸湿膨張率や熱膨張率がそれぞ
れ異なるために反りが生じてしまう場合がある。特に吸
湿膨張率の違いによる反りが生じ易く、断熱パネル1は
透湿性を有するにも拘らず湿気を吸収しても殆ど膨張し
ないのに比べ、ベニヤ板からなる面材2は湿気を吸うと
大きく膨張してしまうため断熱パネル1と面材2の膨張
に差が生じ、これにより複合構造材a、bに反りが発生
する。
【0046】しかし仮に反りが生じてしまっても、複合
構造材a、bを乾燥させたり施工前や施工地に重しを載
せて加圧することにより反りを解消することも可能で有
るが、図7(a)に示す複合構造材cのように、その断
熱パネル1の下面部から面材2にかけて多数のスリット
12を断熱パネル1の一端部から他端部にかけて複数並
設してなることにより反りを防止することが可能であ
り、このスリット12の切り入れは、一例として上記の
熱線を用いた専用のカッターで行われる。
【0047】このスリット12の働きにより複合構造材
cは、図7(b)に示すように、面材2が膨張した場合
でも断熱パネル1のスリット12の幅が広がることによ
り反りの発生を最小限に抑えることが可能となる。ここ
で上記スリット12は、断熱パネル1の下面部から面材
2に達するまで切り入れて設けられてなるが、下面部か
ら面材2にかけて任意の深さにて形成することも可能で
ある。また、スリット12は断熱パネル1の各一端部か
ら各他端部にかけて各々交差状に、或は対角線状に設け
ることも可能であり、これにより面材2の一方向の膨張
のみならず別方向への膨張に対しても多面的な対応が可
能となる。
【0048】さらに、複合構造材cにおける接着剤3の
貼着形態を、断熱パネル1の上面全体に貼着するのでは
なく点在状に貼着することも可能であり、これによりス
リット12により切り分けられた断熱パネル1の各小ブ
ロックと面材2との張着面が部分的になるため、面材2
の膨張の影響を受ける部分が最小限に抑えられより効果
的に反りを防止することが可能となる。
【0049】
【発明の効果】上記したように本発明は、断熱パネルの
上面に方形状の合板等からなる面材を張着してなる複合
構造材を家屋等の床構造を構成してなる複数の床下地材
として用いることにより、従来の床下面材、断熱材、転
ばし根太等の複数の床下地材を個別に取付ける作業工程
を削減することができる。
【0050】また本発明は、上記複合構造材の上側周縁
部に段差部と延出部とを各々設けることにより、または
その上側周縁部に段差部と延出部の双方を各々設けるこ
とにより、またはその各上側周縁部に段差部を設けるこ
とにより家屋床基礎部上に敷設された相互に隣接する各
複合構造材は、各隣接部間同士で一方の段差部に他方の
延出部をそれぞれ載置・連係され一体的に連結されてな
り、或は各隣接部間同士で双方の段差部にその幅に適合
した長尺状の薄板からなる連結面材を跨がらせて張着す
ることにより、各複合構造材同士が一体的に連結されて
なり各隣接部における浮きやズレ等を防止し、歪みのな
い上面を有してなる床構造を形成することが可能とな
る。
【0051】さらに本発明は、上記複合構造材はその断
熱パネルの下面部から面材にかけて多数のスリットを一
方向または二方向に並設してなることにより、熱や湿気
による膨張による反りを最小限に抑えその各隣接部にお
ける浮きやズレ等を防止し、歪みのない上面を有してな
る床構造を形成することが可能となる。
【0052】さらにまた本発明は、断熱パネルの上面に
方形状の合板等からなる面材を張着してなる複合構造材
を家屋等の床構造を構成してなる複数の床下地材として
用いることにより、家屋等の床構造の断熱効果、衝撃吸
収効果を高めることが可能になる。さらに床構造上面を
バリアフリーとする場合に、上記複合構造材を適宜の厚
さにて形成することにより和室と洋室の段差を解消する
ための段差解消材としても使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る複合構造材の斜視
図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る家屋等の床構造の
斜視図である。
【図3】第一実施形態に係る複合構造材の連結状態の断
面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態の断面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態に係る複合構造材の斜
視図である。
【図6】本発明の第三の実施形態の斜視図である。
【図7】本発明に係る他の実施形態に係る複合構造材の
斜視図である。
【図8】従来の家屋等の床構造の断面図である。
【図9】従来の家屋等の床構造の断面図である。
【図10】従来の家屋等の床構造の断面図である。
【符号の説明】
A コンクリート床の床構造 B 木造床の床構造 C コンクリート床の床構造 D 木造床の床構造 E コンクリート床の床構造 F コンクリート床の床構造 a 複合構造材 a1複合構造材 b 複合構造材 c 複合構造材 1 断熱パネル 2 面材 3 接着剤 4 周縁部 5 段差部 6 延出部 7 隣接部 8 補強角材 9 床仕上材 10 結合補助板 11 連結面材 12 スリット 13 締結具 14 経路溝 15 配水管 20 コンクリート床基礎部 21 壁構造 22 家屋床基礎部 23 床下面材 24 畳 25 敷居 50 家屋床基礎部 51 床下面材 52 転ばし根太 53 断熱材 54 床下面材 55 畳 56 転ばし根太 57 床下面材 58 床仕上材 59 敷居 60 コンクリート基礎部 61 転ばし根太 62 床下面材 63 コンクリート床基礎部 64 モルタル団子 65 転ばし根太 66 床仕上材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家屋床基礎部の上面に複合構造材からなる
    複数の床下地材を敷設してなる家屋等の床構造におい
    て、 上記各複合構造材は断熱パネルの上面に方形状の合板等
    からなる面材を張着してなり、かつ、該複合構造材はそ
    の上側周縁部に面材を断熱パネル上面から除去してなる
    段差部と面材を断熱パネルの側方に突出させてなる延出
    部とを各々設けてなり、 上記家屋床基礎部上に敷設された相互に隣接する各複合
    構造材は、各隣接部間同士で一方の段差部に他方の延出
    部をそれぞれ載置・連係することにより、各隣接複合構
    造材同士が一体的に連結されてなることを特徴とする家
    屋等の床構造。
  2. 【請求項2】上面に方形状の合板等からなる面材を張着
    してなる複合構造材はその上側周縁部の一縁部に面材を
    断熱パネル上面から除去した段差部と面材を断熱パネル
    の側方に突出させた延出部の双方を連続して設けてな
    り、 かつ、各隣接部間同士で一方の段差部に他方の延出部を
    それぞれ相互に載置・連係して、各隣接複合構造材同士
    が一体的に連結されてなることを特徴とする請求項1記
    載の家屋等の床構造。
  3. 【請求項3】家屋床基礎部の上面に複合構造材からなる
    複数の床下地材を敷設してなる家屋等の床構造におい
    て、 上記各複合構造材は断熱パネルの上面に方形状の合板等
    からなる面材を張着してなり、かつ、該複合構造材はそ
    の上側周縁部に面材を断熱パネル上面から除去してなる
    段差部を設けてなり、 上記家屋床基礎部上に敷設された相互に隣接する各複合
    構造材は、各隣接部間同士で双方の段差部にその幅に適
    合した長尺状の薄板からなる連結面材を跨がらせて張着
    することにより、各複合構造材同士が一体的に連結され
    てなることを特徴とする家屋等の床構造。
  4. 【請求項4】上記家屋床基礎部上に敷設された相互に隣
    接する各複合構造材は、各隣接部間同士で一方の段差部
    に他方の延出部をそれぞれ載置・連係することにより、
    または各隣接部間同士で双方の段差部にその幅に適合し
    た長尺状の薄板からなる連結面材を跨がらせて張着する
    ことにより、各隣接複合構造材同士が一体的に連結され
    てなることを特徴とする上記請求項1乃至3記載の家屋
    等の床構造。
  5. 【請求項5】上記複合構造材はその断熱パネルの下面部
    から面材にかけて多数のスリットを一方向または二方向
    に並設してなることを特徴とする上記請求項1乃至4記
    載の家屋等の床構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005240331A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Achilles Corp 断熱用パネル
JP2006090058A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Nichiha Corp 無機質複合板
US20180347191A1 (en) * 2017-06-01 2018-12-06 9360-4742 Quebec Inc. Prefabricated concrete slab floor and method of fabricating the same

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