JPH10159161A - 暗渠の継手 - Google Patents

暗渠の継手

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JPH10159161A
JPH10159161A JP8330306A JP33030696A JPH10159161A JP H10159161 A JPH10159161 A JP H10159161A JP 8330306 A JP8330306 A JP 8330306A JP 33030696 A JP33030696 A JP 33030696A JP H10159161 A JPH10159161 A JP H10159161A
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joint
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flexible
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Kosei Masaka
孝正 真坂
Tadatoshi Ozawa
忠利 小沢
Shinsuke Kataoka
伸介 片岡
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Seibu Polymer Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗渠に段差部を設けることなく、外水圧によ
って暗渠内周側に膨出することがない暗渠の継手を提供
する。 【解決手段】 継手1の伸長部4は可撓シート3の一部
を折返してなる折返し部10,10′と、これら折返し
部10,10′を覆うようにして設けられ、所定値以上
の力を受けた時剥離する接着力で折返し部10,10′
の両側11a,11b,11a′,11b′において可
撓シート3に接着された折返し維持シート12,12′
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上下水道、共同溝、
洞道等暗渠の継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の暗渠の継手には、ゴム・合成樹脂
等の弾性材に布・コード等の補強材を添加してなり短筒
状に形成した可撓止水部材の両端部を、互いに対向する
二つの暗渠の端部の内周面にそれぞれ水密的に取り付け
て地盤の不等沈下等に伴う暗渠の相対変位を吸収させる
と共に、これらの暗渠間の止水を行わしめるようにした
タイプのものがある。
【0003】この種の従来使用されている継手の一例を
図9の断面図に示す。図9において、継手bは、互いに
対向する一対の角筒状または円筒状の暗渠a,a′の対
向端部内周面に、ゴム・合成樹脂等の可撓性部材に布、
コード等の補強部材を添加してなり全体として短筒状に
形成され中央に伸長部cを有する可撓止水部材dの両端
部e,e′を水密的に取付けてなるものである。
【0004】この継手bは暗渠間の相対変位を吸収させ
るために、あらかじめ伸長部cの幅に余裕を持たせてあ
るが、暗渠の外側からかかる外水圧のためこの伸長部c
が図示のように内周側に大きく膨出してしまう。このた
め下水道等の暗渠においては流下抵抗が大きくなり、滞
溜水を生じる等の不都合を生じている。
【0005】またこの種の継手において、図10に示す
ように、可撓止水部材dの伸長部cに内周側に膨出する
膨出部gを設けることにより伸長部cを蛇腹状に形成し
たものもあるが、この継手においても、図9の継手と同
様に外水圧により伸長部cの膨出部が全体として断面円
弧状に展開して内周側に大きく膨出する欠点を免れな
い。
【0006】この欠点を防止するため、図11に示すよ
うな継手も使用されている。この構成は、暗渠a,a′
の内周面に段差部f,f′を設け、この段差部f,f′
の周面に継手bを取付けたもので、継手bの伸長部cが
外水圧により内周側に膨出しても暗渠a,a′の内周面
から内側に突出しないように配慮されている。
【0007】しかしながら、図11の構成においては、
暗渠に段差部f,f′を設けるために、暗渠の強度が弱
くなり、継手の取付作業も困難になるという問題があ
る。特にボックスカルバート等四角筒型の暗渠において
は、各コーナー部においては断面アーチ形状の継手を短
筒状に形成したものを嵌め込むことは不可能であるの
で、あらかじめコーナー部に合わせて曲げ加工をしたも
のを取付けるという厄介な作業を行っている。
【0008】さらに、下水道等の暗渠においては、この
段差部f,f′内に腐敗物や土砂等が堆積するという問
題が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の暗
渠における問題点を解決するためになされたもので、外
水圧によって継手の伸長部が暗渠内周側に膨出して流下
抵抗を大きくし、滞溜水等を生じることがなく、また暗
渠に深い段差部を設けることなく、暗渠間の相対変位を
吸収させることが可能な暗渠の継手を提供しようとする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するため、請求項1記載の発明にかかる暗渠の継手は、
ゴム・合成樹脂等の可撓性材料でなる可撓シートからな
り、全体として短筒状に形成されており、1対の相対向
する暗渠の端部間の目地に跨って配置される可撓継手で
あって、該暗渠の端部に固定される碇着部を両端部に有
するとともに、該碇着部間に形成され暗渠が相互に離間
する方向に変位した時この変位に追随して伸長する伸長
部を有する暗渠の継手において、該伸長部は、該可撓シ
ートの一部を折返してなる折返し部と、該折返し部の少
くとも一部を覆うようにして設けられ、所定値以上の力
を受けた時剥離するような接着力で該可撓シートの折返
された状態を維持するようにして該折返し部の近傍にお
いて該可撓シートに接着された折返し維持シートを備え
ることを特徴とする。
【0011】また請求項2記載の発明にかかる暗渠の継
手は、ゴム・合成樹脂等でなる可撓シートからなり、全
体として短筒状に形成されており、1対の相対向する暗
渠の端部間の目地に跨って配置される可撓継手であっ
て、該暗渠の端部に固定される碇着部を両端部に有する
とともに、該碇着部間に形成され暗渠が相互に離間する
方向に変位した時この変位に追随して伸長する伸長部を
有する暗渠の継手において、該伸長部は該可撓シートの
一部を折返してなる折返し部を有し、該折返し部の該可
撓シートの一部分は所定値以上の力を受けた時剥離する
ような接着力で該可撓シートの折返された状態を維持す
るようにして該可撓シートの他の部分に接着されている
ことを特徴とする。
【0012】また、請求項3記載の発明にかかる暗渠の
継手は、ゴム・合成樹脂等の可撓性材料でなる可撓シー
トからなり、全体として短筒状に形成されており、1対
の相対向する暗渠の端部間の目地に跨って配置される可
撓継手であって、該暗渠の端部に固定される碇着部を両
端部に有するとともに、該碇着部間に形成され暗渠が相
互に離間する方向に変位した時この変位に追随して伸長
する伸長部を有する暗渠の継手において、該伸長部は、
該可撓シートの一部を内周側に膨出させることにより形
成した複数の膨出部と、これら複数の膨出部を覆うよう
にして設けられ、所定値以上の力を受けた時剥離するよ
うな接着力で該可撓シートに接着された膨出防止シート
を備えることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、継手の伸長部
は、可撓シートの一部を折返してなる折返し部と、この
折返し部を覆うようにして設けられ、所定値以上の力を
受けた時剥離するような接着力で該可撓シートの折返さ
れた状態を維持するようにして該折返し部近傍において
可撓シートに接着された折返し維持シートを備えている
ので、この所定値を外水圧による張力を超えかつ補強材
の強度以下および対向する暗渠が相互に離間する方向に
相対変位を生じる力以下適宜の値に定めておくことによ
り、外水圧によって折返し維持シートは可撓シートから
剥離することなく折返し部における可撓シートの折返し
状態を維持することができ、したがって継手の伸長部が
外水圧により内周側に膨出することを防止することがで
きる。また、対向する暗渠が地震等により相互に離間す
る方向に相対変位した場合は、折返し維持シートは可撓
シートから剥離され、折返し部の折返された可撓シート
はときほぐされて、継手の伸長部は暗渠間の相対変位に
追随して伸長することによりこの相対変位を吸収するこ
とができる。
【0014】また、請求項2記載の発明によれば、継手
の伸長部は可撓シートの一部を折返してなる折返し部を
有し、該折返し部の可撓シートの一部分は所定値以上の
力を受けた時剥離するような接着力で該可撓シートの折
返された状態を維持するようにして該可撓シートの他の
部分に接着されているので、この所定値を外水圧による
張力を超えかつ補強材の強度以下および対向する暗渠が
相互に離間する方向に相対変位を生じる力以下の適宜の
値に定めておくことにより、外水圧によって可撓シート
の接着された部分は剥離することなく折返し部における
可撓シートの折返し状態を維持することができ、したが
って継手の伸長部が外水圧により内周側に膨出すること
を防止することができる。また、対向する暗渠が地震等
により相互に離間する方向に相対変位した場合は、折返
し部の可撓シートの接着は剥離され、折返し部の折返さ
れた可撓シートはときほぐされて、継手の伸長部は暗渠
間の相対変位に追随して伸長することによりこの相対変
位を吸収することができる。
【0015】また、請求項3記載の発明によれば、継手
の伸長部は、可撓シートの一部を内周側に膨出させるこ
とにより形成した複数の膨出部と、これら複数の膨出部
を覆うようにして設けられ、所定値以上の力を受けた時
剥離するような接着力で可撓シート接着された膨出防止
シートを備えているので、この所定値を外水圧による張
力を超えかつ補強材の強度以下および対向する暗渠が相
互に離間する方向に相対変位を生じる力以下適宜の値に
定めておくことにより、外水圧によって膨出防止シート
は可撓シートから剥離することなく、したがって継手の
伸長部が外水圧により内周側に膨出することを防止する
ことができる。また、対向する暗渠が地震等により相互
に離間する方向に相対変位した場合は、膨出防止シート
は可撓シートから剥離され、膨出部の可撓シートは展開
し、継手の伸長部は暗渠間の相対変位に追随して伸長す
ることによりこの相対変位を吸収することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施形態について説明する。図1および図2は本発明を
プレキャストボックスカルバートに適用した実施形態を
示すもので、図1は図2のI−I線断面図で、平常時に
おける部分断面図、図2はプレキャストボックスカルバ
ートの斜視図である。
【0017】図2において、1は本発明にかかる暗渠用
継手を示し、2,2′はプレキャストボックスカルバー
トからなる暗渠である。この1対の暗渠2,2′の対向
端部どうしは本発明にかかる継手1により接続される。
【0018】継手1は、図1に示すように、ゴム・合成
樹脂等の可撓性材料に布、コード等の補強材を添加して
なる可撓シート3からなり、全体として短筒状に形成さ
れており、相対向する暗渠2,2′の端部間の目地5に
跨がって暗渠2,2′の内周面に配置される可撓継手と
して構成されている。なお6は目地5内に挿入されたス
ポンジゴムまたはウレタンゴム等からなる目地材であ
る。
【0019】継手1は暗渠2,2′の端部に固定される
碇着部7,7′を両端部に有するとともに、両碇着部
7,7′間に形成され、暗渠2,2′が相互に離間する
方向に変位した時この変位に追随して伸長する伸長部4
を有する。
【0020】本実施態様においては、碇着部7,7′は
可撓シート3の両端部を折返すことによって形成されて
いる。碇着部7,7′は押え板8,8′を介して暗渠
2,2′の周方向に複数本配設されたアンカーボルト
9,9′によって暗渠2,2′の端部に固定されてい
る。
【0021】伸長部4は可撓シート3の一部を折返して
なる環状の折返し部10,10′を継手軸方向に2箇所
において備えており、またこの折返し部10,10′を
覆うようにして設けられ、所定値以上の圧力を受けた時
剥離するような接着力で折返し部10,10′のそれぞ
れ両側11a,11bおよび11a′,11b′におい
て可撓シート3に接着された折返し維持シート12,1
2′を備えている。伸長部4の取付高さhは、水流に対
する流下抵抗を最小にするため、アンカーボルト9,
9′の6角穴ボルト9a,9a′の高さと同じかまたは
図1に示すようにこれより僅かに高い程度に抑えること
が好ましい。
【0022】可撓シート3としては、たとえば図4の断
面図に示すように、ゴムシート3a,3aの間にナイロ
ン布またはナイロンコード等の充分な強度を有する補強
シートまたは補強コード3bをサンドイッチ状に介装し
一体的に接合してなるもの等が好適である。
【0023】また折返し維持シート12,12′として
は、加硫接着が可能な場合は可撓シート3と同じ材料の
シートを使用することが便利であるが、その他の布、樹
脂シート等でも必要な強度を有するものであれば、使用
することができる。
【0024】折返し維持シート12,12′を可撓シー
ト3に接着するには、折返し維持シート12,12′お
よび可撓シート3の双方が図4に示すようなゴムシート
の間に補強材を介在させたシートである場合は加硫接着
により両者を接着する。また接着剤を使用する場合はゴ
ム系または樹脂系接着剤や瞬間接着剤を使用することが
できる。折返し維持シート12,12′の可撓シート3
に対する接着力は、外水圧により可撓シート3にかかる
張力を超えかつ対向する暗渠2,2′が相互に離間する
方向に相対変位を生じる力以下の適宜の値に定めてお
く。
【0025】次にこの継手1の動作について説明する。
継手1の設置時および暗渠2,2′間に伸び変位等の変
位が生じない平常時において、継手1は図1の状態にあ
る。
【0026】平常時において、目地6を通って暗渠2,
2′の外部から水が浸入することによる外水圧によって
可撓シート3に張力が作用するが、折返し維持シート1
2,12′と可撓シート3との間の接着力はこの張力を
超える値に設定してあるので、折返し維持シート12,
12′は可撓シート3から剥離することはなく、折返し
部10,10′における可撓シート3の折返し状態を維
持することができ、したがって継手伸長部4が外水圧に
より暗渠2,2′の内周側に膨出することを防止するこ
とができる。
【0027】対向する暗渠2,2′が地震等により伸び
変位すなわち相互に離間する方向に相対変位した場合
は、折返し維持シート12,12′と可撓シート3との
間の接着が破壊され、折返し維持シート12,12′は
同時にまたは次々と可撓シート3から剥離され、折返し
部10,10′の折返された可撓シート3はときほぐさ
れて、継手1の伸長部10,10′は暗渠2,2′間の
相対変位に追随して伸長することによりこの相対変位を
吸収する。
【0028】図3は本発明にかかる継手の他の実施形態
を示す図1と同様の断面図である。図3において、図1
と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略す
る。
【0029】図3の実施形態が図1の実施形態と異る点
は、図3の継手20は図1の継手1のように伸長部4が
折返し維持シート12,12′を備えておらず、そのか
わりに折返し部10,10′の両端部において可撓シー
ト3の一部分は他の部分に所定の接着力で接着されてい
ることである。すなわち図3の実施形態においては、折
返し部10の端部の部位14において、可撓シート3の
部分10aは対向する部分10bに接着され、折返し部
10の他端部の部位15において、可撓シート3の部分
10bは対向する部分10cに接着されている。同様
に、折返し部10′の一端部の部位14′において、可
撓シート3の部分10a′は対向する部分10b′に接
着され、折返し部10′の他端部の部位15′におい
て、可撓シート3の部分10b′は対向する部分10
c′に接着されている。
【0030】この継手20においては折返し部10,1
0′における可撓シート3の相互接着は簡易な構成のも
のであり、その接着力は図1の継手1における折返し維
持シート12,12′と可撓シート3との間の接着力に
比べて小さい。したがって図3の継手20は継手に作用
する外水圧が比較的に小さい場合に適用可能なものであ
る。
【0031】この継手20の動作は継手1と同様のもの
である。すなわち、折返し部10,10′の可撓シート
3の相互接着の接着力を外水圧による張力を超えかつ対
向する暗渠が相互に離間する方向に相対変位を生じる力
以下の適宜の値に定めておくことにより、外水圧によっ
て可撓シート3の接着された部分は剥離することなく折
返し部10,10′における可撓シート3の折返し状態
を維持することができ、したがって継手の伸長部4が外
水圧により内周側に膨出することを防止することができ
る。また、対向する暗渠2,2′が地震等により相互に
離間する方向に相対変位した場合は、折返し部10,1
0′の部位14,14′、15,15′における可撓シ
ート3の相互接着が破壊されることによって折返し部1
0,10′の折返された可撓シート3はときほぐされ
て、継手の伸長部4は暗渠間の相対変位に追随して伸長
することによりこの相対変位を吸収することができる。
【0032】なお、上記各実施形態において、折返し部
は2ヶ所(10,10′)に設けているが、1ヶ所だけ
でもよく、また3ヶ所以上設けてもよい。また、上記各
実施形態の各折返し部において可撓シートは2回折返さ
れているが、これに限らず3回以上折返してもよい。
【0033】また図1の実施形態において、折返し維持
シート12,12′は折返し部10,10′の全体を覆
うようにして設けられ、折返し部10,10′の両側に
おいて可撓シート3に接着されているが、これに限ら
ず、たとえば、図5に示すように、可撓シート3の片側
11a(11a′)から延長して折返し部10(1
0′)の一部に達するような状態で折返し維持シート1
2(12′)を配置し、この折返し維持シート12(1
2′)をその両端部において可撓シート3に接着するよ
うにしてもよい。
【0034】また図3の実施形態において、折返し部1
0(10′)の両端部14,15において可撓シート3
の1部分は他の部分に接着されているが、これに限ら
ず、たとえば図6に示すように、折返し部10(1
0′)の中央部の部位17において可撓シート3の部分
10aは対向する可撓シート部分10bに接着され、可
撓シート部分10bは中央部の部位18において可撓シ
ート部分10cに接着されるようにしてもよい。また外
水圧が比較的に小さい場合は図3の実施形態中接着箇所
を部位15のみに限定してもよい。
【0035】要するに、各実施形態において、接着箇所
は可撓シートの折返し部における折返された状態が維持
できる位置であれば特に限定はない。
【0036】また図7に示すような図5の実施形態と図
3の実施形態の折中型の接着方法を採用してもよい。す
なわち、折返し部10(10′)の11a(11a′)
側においては折返し維持シート12(12′)を可撓シ
ート3に接着する一方11b(11b′)側においては
部位15(15′)において可撓シート3の部分10b
(10b′)と部位10c(10c′)とを相互に接着
するというものである。
【0037】図8は本発明にかかる継手の他の実施形態
を示す図1と同様の断面図である。図8において、図1
と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略す
る。
【0038】図8の実施形態においては、伸長部4は可
撓シート3の一部を内周側に膨出させることにより形成
した2つの膨出部22,22とこれらの膨出部22,2
2を覆うようにして設けられ、所定値以上の力を受けた
時剥離するような接着力で両端部23a,23a′にお
いて可撓シート3に接着された膨出防止シート23を備
えている。
【0039】この実施形態においては、前記所定値を外
水圧による張力を超えかつ補強材の強度以下および対向
する暗渠2,2′が相互に離間する方向に相対変位を生
じる力以下適宜の値に定めておくことにより、外水圧に
よって膨出防止シート23は可撓シートから剥離するこ
となく、したがって継手の伸長部4が外水圧により内周
側に膨出することを防止することができる。また、対向
する暗渠2,2′が地震等により相互に離間する方向に
相対変位した場合は、膨出防止シート23は一方の端部
23aまたは23a′において可撓シート3から剥離さ
れ、膨出部22は展開し、継手の伸長部4は暗渠2,
2′間の相対変位に追随して伸長することによりこの相
対変位を吸収することができる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、継手の伸長部は可撓シートの一部を折返して
なる折返し部と、この折返し部の少とも一部を覆うよう
にして設けられ、所定値以上の力を受けた時剥離するよ
うな接着力で該可撓シートの折返された状態を維持する
ようにして該折返し部の両側において可撓シートに接着
された折返し維持シートを備えているので、この所定値
を外水圧を超えかつ補強材の強度以下および対向する暗
渠が相互に離間する方向に相対変位を生じる力以下の適
宜の値に定めておくことにより、外水圧によって折返し
維持シートは可撓シートから剥離することなく折返し部
における可撓シートの折返し状態を維持することがで
き、したがって継手の伸長部が外水圧により内周側に膨
出することを防止することができる。また、対向する暗
渠が地震等により相互に離間する方向に相対変位した場
合は、折返し維持シートは可撓シートから剥離され、折
返し部の折返された可撓シートはときほぐされて、継手
の伸長部は暗渠間の相対変位に追随して伸長することに
よりこの相対変位を吸収することができる。
【0041】また、請求項2記載の発明によれば、継手
の伸長部は可撓シートの一部を折返してなる折返し部を
有し、該折返し部の可撓シートの一部分は所定値以上の
力を受けた時剥離するような接着力で該可撓シートの折
返された状態を維持するようにして該可撓シートの他の
部分に接着されているので、この所定値を外水圧を超え
かつ対向する暗渠が相互に離間する方向に相対変位を生
じる力以下の適宜の値に定めておくことにより、外水圧
によって可撓シートの接着された部分は剥離することな
く折返し部における可撓シートの折返し状態を維持する
ことができ、したがって継手の伸長部が外水圧により内
周側に膨出することを防止することができる。また、対
向する暗渠が地震等により相互に離間する方向に相対変
位した場合は、折返し部の可撓シートの接着は剥離さ
れ、折返し部の折返された可撓シートはときほぐされ
て、継手の伸長部は暗渠間の相対変位に追随して伸長す
ることによりこの相対変位を吸収することができる。
【0042】また、請求項3記載の発明によれば、継手
の伸長部は、可撓シートの一部を内周側に膨出させるこ
とにより形成した複数の膨出部と、これら複数の膨出部
を覆うようにして設けられ、所定値以上の力を受けた時
剥離するような接着力で可撓シート接着された膨出防止
シートを備えているので、この所定値を外水圧による張
力を超えかつ補強材の強度以下および対向する暗渠が相
互に離間する方向に相対変位を生じる力以下適宜の値に
定めておくことにより、外水圧によって膨出防止シート
は可撓シートから剥離することなく、したがって継手の
伸長部が外水圧により内周側に膨出することを防止する
ことができる。また、対向する暗渠が地震等により相互
に離間する方向に相対変位した場合は、膨出防止シート
は可撓シートから剥離され、膨出部の可撓シートは展開
し、継手の伸長部は暗渠間の相対変位に追随して伸長す
ることによりこの相対変位を吸収することができる。
【0043】したがって、本発明の継手を下水道等の暗
渠に使用すれば、暗渠に段差を設けることなく継手伸長
部の内周側への膨出による流下抵抗の増大、滞溜水の発
生を防止することができ、また折返し部の折返し量を調
節することにより予想される暗渠間のどのような相対変
位にも充分に対処することができる。
【0044】また、本発明の継手は伸長部の高さが低
く、従来の継手のようにアーチ型の断面形状を呈するこ
となくほぼ直線状の断面形状であるので、ボックスカル
バート等四角筒型の暗渠においても、押え板で継手を押
え暗渠のコーナー部になじませるだけで容易に継手を暗
渠のコーナー部に嵌合させることができ、従来の継手の
ようにコーナー部をあらかじめ切断してコーナー部に取
付けた後継手の他の部分と接合する必要がないので、施
工が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる暗渠の継手の1実施形態を示す
部分断面図である。
【図2】図1の継手が適用されるプレキャストボックカ
ルバートの斜視図である。
【図3】本発明にかかる継手の他の実施形態を示す部分
断面図である。
【図4】可撓シートの1例を示す断面図である。
【図5】接着方法の他の例を示す断面図である。
【図6】接着方法の他の例を示す断面図である。
【図7】接着方法の他の例を示す断面図である。
【図8】本発明にかかる継手の他の実施形態を示す部分
断面図である。
【図9】従来の暗渠の継手の1例を示す部分断面図であ
る。
【図10】従来の暗渠の継手の他の例を示す部分断面図
である。
【図11】従来の暗渠の継手の他の例を示す部分断面図
である。
【符号の説明】
1,20 継手 2,2′ 暗渠 3 可撓シート 4 伸長部 7,7′ 碇着部 10,10′ 折返し部 12,12′ 折返し維持シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム・合成樹脂等の可撓性材料でなる可
    撓シートからなり、全体として短筒状に形成されてお
    り、1対の相対向する暗渠の端部間の目地に跨って配置
    される可撓継手であって、該暗渠の端部に固定される碇
    着部を両端部に有するとともに、該碇着部間に形成され
    暗渠が相互に離間する方向に変位した時この変位に追随
    して伸長する伸長部を有する暗渠の継手において、該伸
    長部は、該可撓シートの一部を折返してなる折返し部
    と、該折返し部の少くとも一部を覆うようにして設けら
    れ、所定値以上の力を受けた時剥離するような接着力で
    該可撓シートの折返された状態を維持するようにして該
    折返し部の近傍において該可撓シートに接着された折返
    し維持シートを備えることを特徴とする暗渠の継手。
  2. 【請求項2】 ゴム・合成樹脂等の可撓性材料でなる可
    撓シートからなり、全体として短筒状に形成されてお
    り、1対の相対向する暗渠の端部間の目地に跨って配置
    される可撓継手であって、該暗渠の端部に固定される碇
    着部を両端部に有するとともに、該碇着部間に形成され
    暗渠が相互に離間する方向に変位した時この変位に追随
    して伸長する伸長部を有する暗渠の継手において、該伸
    長部は該可撓シートの一部を折返してなる折返し部を有
    し、該折返し部の該可撓シートの一部分は所定値以上の
    力を受けた時剥離するような接着力で該可撓シートの折
    返された状態を維持するようにして該可撓シートの他の
    部分に接着されていることを特徴とする暗渠の継手。
  3. 【請求項3】 ゴム・合成樹脂等の可撓性材料でなる可
    撓シートからなり、全体として短筒状に形成されてお
    り、1対の相対向する暗渠の端部間の目地に跨って配置
    される可撓継手であって、該暗渠の端部に固定される碇
    着部を両端部に有するとともに、該碇着部間に形成され
    暗渠が相互に離間する方向に変位した時この変位に追随
    して伸長する伸長部を有する暗渠の継手において、該伸
    長部は、該可撓シートの一部を内周側に膨出させること
    により形成した複数の膨出部と、これら複数の膨出部を
    覆うようにして設けられ、所定値以上の力を受けた時剥
    離するような接着力で該可撓シートに接着された膨出防
    止シートを備えることを特徴とする暗渠の継手。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006200311A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Sumitomo Rubber Ind Ltd 埋設構造物の継手構造およびそれに用いる可撓継手
JP2016020582A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 西武ポリマ化成株式会社 折り畳み展開可能な補強部材及びその製造方法

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