JPH10158110A - 防菌防黴剤組成物 - Google Patents

防菌防黴剤組成物

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JPH10158110A
JPH10158110A JP31964096A JP31964096A JPH10158110A JP H10158110 A JPH10158110 A JP H10158110A JP 31964096 A JP31964096 A JP 31964096A JP 31964096 A JP31964096 A JP 31964096A JP H10158110 A JPH10158110 A JP H10158110A
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JP
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glycol
ipbc
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fungicidal
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JP31964096A
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English (en)
Inventor
Naoki Asashige
朝重  直樹
Mitsuo Nakamura
光雄 中村
Ryoichi Seki
亮一 関
Yoshinori Tanaka
良典 田中
Hideyuki Yamaguchi
秀幸 山口
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3-ヨード-2- プロピニルブチルカーバメート
(以下、IPBC)を有効成分として含有してなる防菌
防黴剤組成物であり、使用対象が広範囲に渡って有効な
組成物を提供すること。 【解決手段】 IPBC、グリコール系溶媒および極性
溶媒が含まれてなる組成物とすること。またはこれらに
加え、さらにエポキシ化合物をも含有させた組成物とす
ること。 【効果】 この組成物は一般的な樹脂のみならず、水系
もしくは樹脂系の接着剤または水性の塗料に添加し、用
いる場合においても、有効成分であるIPBCを均一に
分散させることができる。また、エポキシ化合物をも含
有させることにより、この組成物はその保管状況如何に
関わらず、着色ないしは変色を起こし難いものとするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3-ヨード-2- プロ
ピニルブチルカーバメート(以下、IPBCと略する)
を有効成分として含有してなる防菌防黴剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、IPBCは防菌、防黴および
防腐等の性能を有し、しかも人畜に対しては比較的安全
性の高い物質であることが知られている。このため各種
工業用原材料や工業製品、またはプラスチック等にIP
BCを添加し、これらに防菌防黴効果を付与している例
が多く見られる。
【0003】通常、IPBCを含有させる具体的な方法
としては、成形加工を容易にするため、また全体にわた
りIPBCを均一に分散させるために、まずIPBCを
可塑剤に溶解させた後、少なくともこれらのものからな
る組成物を対象物に添加する、ないしは混練するという
方法が、一般的に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このI
PBCを防菌防黴の有効成分に用い、例えば水系もしく
は樹脂系の接着剤または水性の塗料までもその対象物と
する上では未だ克服すべき課題がある。すなわち、IP
BCは水に対する溶解度が 0.156g/リットル(at 25
℃)と、比較的小さいものであるがため、特に水系の溶
剤に添加されてなる組成物に対してはIPBCが均一に
分散しにくく、このため、例えば澱粉糊等のような水系
の接着剤、または水性塗料などに対してまで防菌防黴性
能を効果的に付与させることについては、未だ大きな困
難性があった。
【0005】また、IPBCを含有する組成物はそのも
のが光に照射されたり、加熱されたり、あるいは長期に
わたって保存されたりすることにより、それに含まれる
IPBCが徐々に分解を始めるという傾向がある。すな
わち、IPBCが含まれてなる組成物を長期保存してお
く等の場合は、IPBCの分解によりヨウ素が遊離する
ことになり、このため組成物自身が着色してしまうとい
う傾向がある。
【0006】このような着色の程度は上記組成物を冷暗
所に保存している場合にも少なからず見られ、当初は無
色であった組成物が黄色に、さらには褐色へと変色して
いく傾向がある。そしてこのような組成物は、たとえば
長期保存等によって濃厚に着色してしまったような場
合、これを添加物として用いた最終製品に対し、着色を
させてしまうことも懸念される。このため、IPBCを
含有する組成物の保管状況の良否に関わらず、有効成分
であるIPBCの変質防止、および変質による着色を防
止するような改良が要求される。
【0007】そこで本発明の目的とするところは、まず
第一に、防菌防黴効果を付与しようとする対象物が例
え、粘性をもった水系もしくは樹脂系の接着剤または水
性の塗料であっても、全体にわたってIPBCを容易に
均一分散させることの可能な組成物を提供することであ
り、さらには第二として、このような組成物中の有効成
分であるIPBCの無用な分解を抑制し、組成物の保管
状況の良否に関わらずIPBCの変質防止ができて、着
色ないしは変色を起こしにくい組成物を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明者らは鋭意研究および検討を行ってきた。その結
果、防菌防黴処理の対象とするものが、水系もしくは樹
脂系の接着剤、または水性の塗料等のものである場合
は、IPBC、グリコール系溶媒および極性溶媒からな
る組成物を用いるとすることにより、上記接着剤および
塗料等との相溶性ないしは分散性が顕著に向上するもの
であり、またこのような組成物を用いた場合においても
これらの接着効果等については何ら悪影響を与えるもの
ではないこと、さらにはこの組成物において、更にエポ
キシ化合物を含ませるとすることにより、保管状況の如
何に関わらず、有効成分であるIPBCの無用な分解が
顕著に抑制され、極めて着色ないしは変色を起こしにく
い組成物となるものであることを見出し、本発明を完成
するに到った。
【0009】すなわち、本発明は、(1) IPBC、グリ
コール系溶媒および極性溶媒が含まれてなる防菌防黴剤
組成物であり、また、(2) グリコール系溶媒が、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコール、
およびポリプロピレングリコールの群から選ばれる一種
以上のものである (1)に記載の防菌防黴剤組成物であ
り、また、(3) 極性溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,
N-ジメチルホルムアミド、1,3-ジメチル-2- イミダゾリ
ジノン、およびN-メチルピロリドンの群から選ばれる一
種以上のものである、(1) または(2) に記載の防菌防黴
剤組成物であり、(4) エポキシ化合物が更に含まれてな
る (1)〜(3) のいずれかに記載の防菌防黴剤組成物であ
り、また、(5) エポキシ化合物が、グリシドール、フェ
ニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、およびブチル-2,3- エポキシプロピルエ
ーテルの群から選ばれた一種以上のものである (4)に記
載の防菌防黴剤組成物であり、また、(6) 使用対象が、
水系もしくは樹脂系の接着剤または水性の塗料である
(1)〜(5) のいずれかに記載の防菌防黴剤組成物を開示
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の防菌防黴剤組成物は、少
なくともIPBC、グリコール系溶媒および極性溶媒か
ら構成されるか、またはこれらに加え更にエポキシ化合
物が含有されて構成されるものであり、製造方法につい
ては特に限定されなく、これらが適宜混合される方法で
あれば、いかように製造される方法であっても構わな
い。またこれらに加え、必要に応じて、あるいは使用目
的に応じて充填剤、顔料、発泡剤あるいは安定剤などの
加えられることは何ら差し支えない。
【0011】本発明の組成物を構成するグリコール系溶
媒とは、例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポ
リエチレングリコール、またはポリプロピレングリコー
ルから選ばれるものであり、これらは一種のみならず、
二種以上が用いられても構わない。
【0012】また、本発明の防菌防黴剤組成物に用いら
れる極性溶媒はその広い範囲から選ばれるものが少なか
らず有用であるが、その中でもジメチルスルホキシド、
N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、1,3-ジメチル-2- イミダゾリジノン、またはN-メチ
ルピロリドンを用いるのがより好ましい。これらは一種
でもよいし、あるいは二種以上が用いられても何ら構わ
ない。本発明において、この極性溶媒の使用比があまり
少ない場合はIPBCが溶けにくくなるばかりではな
く、IPBCが析出しやすくもなり、またあまりにも多
い場合は不経済であることはもとより、IPBCを不安
定化させる要因となることが懸念されることから、極性
溶媒の使用量は、前記グリコール系溶媒の量に対し 0.1
〜5重量倍の範囲、より好ましくは 0.5〜2重量倍の範
囲で用いる。
【0013】本発明の組成物において、IPBCは本組
成物中、低濃度域から飽和溶解度までの任意の割合で含
有させることができ、このような組成物を保存したりあ
るいは使用に供したりすることができるが、通常は本組
成物中、IPBC濃度を20〜50重量%の範囲としておく
ことが好ましい。
【0014】以上記載してきた本発明の組成物は、防菌
防黴処理をしようとする対象物を特に限定するものでは
なく、例えば接着剤、各種プラスチックス、塗料、ある
いは木材表面処理剤といった、広い範囲のものに添加し
たり、または混練したりして使用することができる。と
りわけ、本発明の組成物は水系の組成物に対してもよく
相溶し、IPBCを均一に分散させることが可能である
ため、特に粘性を有する水系の接着剤、または水性の塗
料等といったものに対し、好適に使用することができ
る。
【0015】また本発明での、IPBC、グリコール系
溶媒および極性溶媒が含有されてなる組成物は、含まれ
るIPBCの無用な分解が少なからず抑制され、組成物
自身の着色ないしは変色することが比較的小さいもので
あるが、更にはエポキシ化合物をも添加させた組成物と
することにより、上記IPBCの無用な分解はより顕著
に抑制することができることになる。
【0016】すなわち、IPBCが含まれてなる組成物
を長期保存しておく等の場合はその保存状態にもよる
が、含まれるIPBCの分解によりヨウ素が遊離し、組
成物自身が僅かずつでも着色ないしは変色する傾向があ
った。しかしながら、エポキシ化合物をも含有させた組
成物とすることにより、このような傾向は一段と抑制す
ることが可能である。
【0017】エポキシ化合物として具体的には、グリシ
ドール、フェニルグリシジルエーテル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ブチル-2,3- エポキシプロ
ピルエーテル等が挙げられ、添加量はIPBCの量に対
して、通常0.01〜25重量%の範囲、より好ましくは 0.1
〜1重量%の範囲である。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明の防菌防黴剤組成
物を製造例で例示し、それらを使用した各種試験結果を
示す。以下において、部、ppm および%は全て重量基準
である。
【0019】・本発明の防菌防黴組成物の製造例 製造例1 エチレングリコール30部にN-メチルピロリドン30部を混
合した後、これにIPBC40部を加え、攪拌して溶解
し、溶液となした。
【0020】製造例2 エチレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5部を
混合した後、これにグリシドール 0.5部を添加してよく
混合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解し、
溶液となした。
【0021】製造例3 エチレングリコール30部にN-メチルピロリドン28部を混
合した後、これにグリシドール2部を添加してよく混合
した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解し、溶液
となした。
【0022】製造例4 エチレングリコール30部にN-メチルピロリドン25部を混
合した後、これにグリシドール5部を添加してよく混合
した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解し、溶液
となした。
【0023】製造例5 プロピレングリコール45部にN-メチルピロリドン15部を
混合した後、これにIPBC40部を加え、攪拌して溶解
し、溶液となした。
【0024】製造例6 プロピレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5部
を混合した後、これにグリシドール 0.5部を添加してよ
く混合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解
し、溶液となした。
【0025】製造例7 プロピレングリコール30部にN-メチルピロリドン28部を
混合した後、これにグリシドール2部を添加してよく混
合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解し、溶
液となした。
【0026】製造例8 プロピレングリコール30部にN-メチルピロリドン25部を
混合した後、これにグリシドール2部を添加してよく混
合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解し、溶
液となした。
【0027】製造例9 ジエチレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5部
を混合した後、これにグリシドール 0.5部を添加してよ
く混合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解
し、溶液となした。
【0028】製造例10 トリエチレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5
部を混合した後、これにグリシドール0.5部を添加して
よく混合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解
し、溶液となした。
【0029】製造例11 ジプロピレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5
部を混合した後、これにグリシドール 0.5部を添加して
よく混合した。更にIPBC40部を加え、攪拌して溶解
し、溶液となした。
【0030】製造例12 プロピレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5部
を混合した後、これにフェニルグリシジルエーテル 0.5
部を添加してよく混合した。更にIPBC40部を加え、
攪拌して溶解し、溶液となした。
【0031】製造例13 プロピレングリコール30部にN-メチルピロリドン29.5部
を混合した後、これにブチル-2,3- エポキシプロピルエ
ーテル 0.5部を添加してよく混合した。更にIPBC40
部を加え、攪拌して溶解し、溶液となした。
【0032】製造例14 プロピレングリコール45部にジメチルスルホキシド15部
を混合した後、これにIPBC40部を加え、攪拌して溶
解し、溶液となした。
【0033】製造例15 プロピレングリコール45部にN,N-ジメチルホルムアミド
15部を混合した後、これにIPBC40部を加え、攪拌し
て溶解し、溶液となした。
【0034】製造例16 プロピレングリコール45部に1,3-ジメチル-2- イミダゾ
リジノン15部を混合した後、これにIPBC40部を加
え、攪拌して溶解し、溶液となした。
【0035】比較例1 エチレングリコール90部にIPBC10部を加え、極性溶
媒は加えることなく、攪拌して溶解し溶液となした。
【0036】比較例2 ジエチレングリコール70部にIPBC30部を加え、極性
溶媒は加えることなく、攪拌して溶解し溶液となした。
【0037】比較例3 プロピレングリコール80部にIPBC20部を加え、極性
溶媒は加えることなく、攪拌して溶解し溶液となした。
【0038】試験例1(水系接着剤に対する分散性試
験) 前記製造例1及び5、ならびに比較例1及び3として調
製された溶液を、各々IPBC濃度が1000 ppmとなるよ
うに1kgの澱粉糊に混入し、25℃下に1時間撹拌混練し
た。次いでこの澱粉糊の両端および中央部の3点(、
及び)をサンプリングし、それらの各々のIPBC
濃度を測定して分散性の良否を調査した。得られた結果
を表1に示す。
【0039】
【表1】 グリコール系溶媒にIPBCを溶解させて製造した比較
例1および3の組成物は、澱粉糊中IPBCの分散の偏
りが顕著に見られる。これに対し、極性溶媒であるN-メ
チルピロリドンをも添加させて製造した本発明のものか
らなる製造例1および5の組成物は、澱粉糊中にIPB
Cがほぼ一様に分散されているものであることがわか
る。
【0040】試験例2(樹脂系接着剤に対する分散性試
験) 前記製造例1及び5、ならびに比較例1及び3として調
製された溶液を、各々IPBC濃度が1000 ppmとなるよ
うに1kgの酢酸ビニル樹脂接着剤に混入し、25℃下に1
時間撹拌混練した。次いでこの接着剤における上下部お
よび中央部の3点(、及び)をサンプリングし、
それらの各々のIPBC濃度を測定して、接着剤中のI
PBCの分散性の良否を調査した。得られた結果を表2
に示す。
【0041】
【表2】 上記表2からも明らかなように、酢酸ビニル樹脂接着剤
に対するIPBCの分散性の違いは、その組成の種類に
より著しく異なる結果を得た。すなわち、グリコール系
溶媒にIPBCを溶解させて製造した比較例1および3
の組成物は、該接着剤中IPBCの分散の偏りが顕著に
見られるものの、極性溶媒であるN-メチルピロリドンを
も添加させて製造した本発明のものからなる製造例1お
よび5の組成物は、接着剤中にIPBCがほぼ一様に分
散されているものであることがわかる。
【0042】試験例3(光に対する安定性試験) 前記製造例1〜16および比較例1〜3として調整された
溶液10mlずつを、各々2ヶ、スクリューキャップ付のバ
イアル瓶に封入し、それぞれのサンプルの1ケについて
は温度25℃および1000ルクスの蛍光灯下に、もう片方の
サンプルについては温度25℃の暗所に静置した。そして
静置直後、静置から7日目、および静置から14日目の計
3点について各々液サンプリングを行い、高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)によるIPBCの残存率の
測定、吸光光度計による吸光値の測定、およびガードナ
ー比色管を使用した目視による各々溶液の着色の程度を
測定した。以下これらにおける、IPBC残存率の結果
を表3および表4に、また、吸光光度計の吸光値とガー
ドナー比色管の測定結果を表5および表6に示す。
【0043】
【表3】IPBC残存率(単位;%)
【0044】
【表4】(表3の続き) 以上の表3および表4から明らかなように、極性溶媒を
使用しないで製造した比較例1〜3のものではIPBC
の残存が顕著に少なくなり、その分解率が大きいもので
あることがわかる。これに比し、極性溶媒を使用して製
造した本発明の範囲内のものにある製造例1,5、14〜
16、さらにはこれに加え、エポキシ化合物をも添加して
製造した製造例2〜4および6〜13のものはIPBCの
分解が顕著に抑制されている。
【0045】
【表5】吸光値とガードナー比色測定結果
【0046】
【表6】(表5の続き) 以上の表5および表6に記した結果から明らかなよう
に、IPBC、グリコール系溶媒および極性溶媒からな
る本発明の防菌防黴剤組成物においては、さらにエポキ
シ化合物をも添加した組成物とすることにより、暗所の
みならず、光の照射下においても、その組成物自身の着
色ないしは変色してしまうことを顕著に抑制可能なもの
であることがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明の防菌防黴剤組成物
は、一般的な樹脂のみならず、粘性をもった水系もしく
は樹脂系の接着剤、または水性の塗料に添加し用いる場
合においても、有効成分であるIPBCを均一に分散さ
せることができ、また、着色ないしは変色しにくい組成
物でもある。さらにはエポキシ化合物をも添加した組成
物とすることで、暗所のみならず、たとえ光照射下に保
存する場合においても、着色ないしは変色してしまうこ
とを一段と起こしにくい上記組成物を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 良典 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 山口 秀幸 千葉県茂原市茂原1579−206

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3-ヨード-2- プロピニルブチルカーバメ
    ート、グリコール系溶媒および極性溶媒が含まれてなる
    防菌防黴剤組成物。
  2. 【請求項2】 グリコール系溶媒が、エチレングリコー
    ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ト
    リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエ
    チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
    コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
    ブチルエーテル、ポリエチレングリコール、およびポリ
    プロピレングリコールの群から選ばれる一種以上のもの
    である請求項1に記載の防菌防黴剤組成物。
  3. 【請求項3】 極性溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,
    N-ジメチルホルムアミド、1,3-ジメチル-2- イミダゾリ
    ジノン、およびN-メチルピロリドンの群から選ばれる一
    種以上のものである、請求項1または2に記載の防菌防
    黴剤組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ化合物が更に含まれてなる、請
    求項1〜3のいずれかに記載の防菌防黴剤組成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ化合物が、グリシドール、フェ
    ニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシ
    ジルエーテル、およびブチル-2,3- エポキシプロピルエ
    ーテルの群から選ばれた一種以上のものである、請求項
    4に記載の防菌防黴剤組成物。
  6. 【請求項6】 使用対象が、水系もしくは樹脂系の接着
    剤または水性の塗料である、請求項1〜5のいずれかに
    記載の防菌防黴剤組成物。
JP31964096A 1996-11-29 1996-11-29 防菌防黴剤組成物 Pending JPH10158110A (ja)

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