JPH10157291A - 透明感熱記録材料 - Google Patents

透明感熱記録材料

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JPH10157291A
JPH10157291A JP8316247A JP31624796A JPH10157291A JP H10157291 A JPH10157291 A JP H10157291A JP 8316247 A JP8316247 A JP 8316247A JP 31624796 A JP31624796 A JP 31624796A JP H10157291 A JPH10157291 A JP H10157291A
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JP
Japan
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acid
fluoran
methyl
recording material
transparent
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JP8316247A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Shinpo
斉 新保
Hideo Aihara
秀夫 相原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドット再現性、透明性、接着性に優れた感熱
記録材料を提供する。 【解決手段】 少なくともロイコ染料、該ロイコ染料を
加熱発色せしめる顕色剤、結着剤として少なくとも1種
以上のバインダー樹脂と有機溶媒からなる記録層塗布液
を透明支持体上に塗布乾燥することにより記録層を形成
する透明感熱記録材料において、該透明支持体の表面に
存在する、中心線からの高さ0.1〜3.0μmに相当
するピーク数が10〜500個/0.1mm2であり、
かつ3.0μm以上のピークが10個/0.1mm2
下であることを特徴とする透明感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子供与性呈色性化
合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した感
熱記録材料に関するものであり、特にビデオプリンター
用フィルム、CAD用画像形成用フィルムシート、オー
バーヘッドプロジェクター用画像形成シートとして有用
な感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】無色もしくは淡色の電子供与性呈色性化
合物(以下、ロイコ染料ともいう)と接触時発色させる
電子受容性化合物(以下、顕色剤ともいう)の間の、熱
・圧力などによる発色反応を利用した記録材料は種々提
案されている。
【0003】その一つの感熱記録材料は現像、定着等の
煩雑な処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置で短時
間に記録できること、騒音の発生が少ないこと、更にコ
ストが安いこと等の利点により、電子計算機、ファクシ
ミリ、券売機、ラベルプリンター、レコーダー等の種々
の記録材料として有用である。
【0004】一方、近年サーマルヘッドの高密度化が進
み600DPI前後の解像度も得られるようになってき
ている。このため、医療、印刷分野等で、高解像度、高
階調でデジタル画像処理が可能で、高速記録のできる感
熱記録材料への要求が高まっている。
【0005】従来の感熱記録材料に用いられる発色性染
料としては、例えばラクトン、ラクタム又はスピロピラ
ン環を有する無色または淡色のロイコ染料が、又、顕色
剤としては従来から有機酸、フェノール性物質等が用い
られている。その製造方法の多くは、顕色剤と染料をバ
インダー樹脂とともに水や有機溶剤に分散もしくは溶解
して製造するものである。
【0006】有機溶剤を用いて記録層を形成することの
利点は、染料を溶解するために記録層の透明性を付与す
ることができ、透明支持体上に記録層を形成させれば、
透明感熱記録材料が可能であるところにある。
【0007】ところが支持体として表面の凹凸の大きな
ものを用いた場合、その支持体の表面で光が散乱してし
まったり、記録層厚みが不均一になってしまう恐れがあ
る。即ち、透明性やドット再現性の低下や発色ムラを起
こしてしまう。逆に小さなものの場合には、塗布層との
接着性の低下が起こってしまう。
【0008】特開昭53−52400において表面を粗
面化させたフィルムを用いた感熱記録シートについて記
載されているが、粗さの程度が明示されていない。又、
実施例と同様に感熱記録層を形成させてみたところ、望
んだような透明性、ドット再現性が得られなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は支持体
として表面粗さが適度であるシートを選択することによ
り、透明性、ドット再現性、接着性に優れた感熱記録材
料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、支持体の表面粗さの指標として表面に存在する
ピーク数が特定の範囲になる時に上記課題が解決される
ことを見出し本発明に至った。
【0011】即ち、本発明は以下の(1)〜(4)であ
る。 (1)少なくともロイコ染料、該ロイコ染料を加熱発色
せしめる顕色剤、結着剤として少なくとも1種以上のバ
インダー樹脂と有機溶媒からなる記録層塗布液を透明支
持体上に塗布乾燥することにより記録層を形成する透明
感熱記録材料において、該透明支持体の表面に存在す
る、中心線からの高さ0.1〜3.0μmに相当するピ
ーク数が10〜500個/0.1mm2であり、かつ
3.0μm以上のピークが10個/0.1mm2以下で
あることを特徴とする透明感熱記録材料。
【0012】(2)該透明支持体中にフィラーを含有す
ることを特徴とする上記(1)記載の透明感熱記録材
料。 (3)該フィラーを支持体全重量に対して30〜80%
含有することを特徴とする上記(2)記載の透明感熱記
録材料。 (4)該フィラーとしてシリカを全フィラー量に対して
50重量%以上含有することを特徴とする上記(3)記
載の透明感熱記録材料。
【0013】支持体の表面に存在する突起が大きい、ま
たは多い場合は、記録層の厚みにバラツキができてしま
い、ドット再現性の低下が引き起こされる。又、界面で
の乱反射による曇り度(ヘーズ)の上昇も観測される。
逆に表面に存在する突起が小さい、または少ない透明支
持体を用いると、塗布層との接着性が低下してしまう。
その臨界値は、支持体の表面に存在する、中心線からの
高さ0.1〜3.0μmに相当するピーク数が10〜5
00個/0.1mm2、好ましくは50〜100個/
0.1mm2であり、且つ3.0μm以上のピークが1
0個/0.1mm2以下である。
【0014】本発明における透明支持体は適度な凹凸を
有していることから、一定の厚みの塗布層を得られ、結
果としてドット再現性、透明性に優れた、また接着性の
良い感熱記録シートが得られる。又、該支持体中にフィ
ラーを含有させると、含有していないものに比べてシー
トの耐熱性、強度が向上することにより、カール、巻き
癖が起きにくくなる。
【0015】フィラーの含有量が少ないと、フィラーの
特性が支持体の特性となって現れてこない。逆に多すぎ
ると透明性が悪化し、透明感熱記録材料の支持体として
は適さなくなってしまう。含有量としては支持体全重量
に対して30〜80重量%、好ましくは45〜70重量
%である。更に、このフィラーのうちシリカを全フィラ
ー量に対して50重量%以上含有させると透明性の良好
なシートが得られる。次いで本発明による感熱記録材料
について詳細に説明する。
【0016】本発明で使用する支持体の具体例としては
三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィルム、ポリ
プロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィル
ム、ポリスチレンフィルム或いはこれらを貼り合わせた
フィルム、合成紙等があり、好ましくはポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステルフィルムであるが、これに限られるものではな
い。塗布層の接着向上のために少なくとも片面をコロナ
放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処
理等による表面改質をすることができる。
【0017】支持体への特性付与のために無機フィラー
がしばしば用いられる。無機フィラーとしては従来公知
のものを使用でき、例えばシリカを主成分としたフィラ
ー、酸化マグネシウムを主成分としたフィラー等がある
が、これに限るものではない。又、機能性付与のため、
紫外線吸収剤や可塑剤等の添加剤、導電性フィラー等の
填料を併用することもできる。
【0018】本発明で使用するバインダー樹脂としては
公知の種々の樹脂を使用でき、例えば、ポリエチレン、
ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、マレイン酸共重
合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テル類、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン共
重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルブチ
ラール、エチルセルロース、ポリビニルアセタール、ポ
リビニルアセトアセタール、ポリカーボネート、エポキ
シ樹脂、ポリアミド等がある。樹脂は単独もしくは二種
以上混合して適用することができる。
【0019】本発明で用いられるロイコ染料は電子供与
性を示す化合物であり、単独または2種以上混合して適
用されるが、それ自体無色あるいは淡色の染料前駆体で
あり、特に限定されず従来公知のもの、例えば、トリフ
ェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオ
ラン系、フェノチジアン系、チオフルオラン系、キサン
テン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタ
リド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミン
アニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリ
ン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ
化合物が好ましく用いられる。このような化合物の代表
的な例としては、以下に示すようなものが挙げられる。
【0020】2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メ
チルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブ
チル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N
−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3
−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピル
アミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p
−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2
−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルオロ
メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−
3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルア
ミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)
−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−
(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−エチル
−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル
−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−
(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−(o−ブロモアニリノ)−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジ
ブチルアミノフルオラン、2−(o−フルオロアニリ
ノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリ
フルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−
アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベン
ジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フル
オラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,
4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミ
ノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フ
ルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−メチル−
p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−
6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−
(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル
−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエ
チルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フ
ルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリ
ノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチル
アニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−
プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6
−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メ
チルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニ
リノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチ
ル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメ
チルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、
2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フル
オラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−
トルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−
(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジプ
ロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラ
ン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチルアニリ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピルアニ
リノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p
−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エ
チル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−
(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオ
ラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニ
リノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−
p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−
(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチル
アニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピ
ル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミ
ノ−6−(N−メチル−p−クロロアニリノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロロアニリ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p
−クロロアニリノ)フルオラン、2,3−ジメチル−6
−ジメチルアミノフルオラン、3−メチル−6−(N−
エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−クロロ−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−ジエチ
ルアミノフルオラン、2−クロロ−6−ジプロピルアミ
ノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノ
フルオラン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフ
ルオラン、2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソア
ミルアミノ)フルオラン、2−クロロ−3−メチル−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロ
ロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロ
アニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフ
ルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−
3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエ
チルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチル
アミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル
−N−イソアミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6
−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラ
ン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−トルイジノ)
フルオラン、その他。
【0021】本発明において好ましく用いられる他の発
色剤の具体例を示すと以下のとおりである。
【0022】2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2
−エトキシプロピル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−(p−クロロアニリノ)−6−(N−n−オクチル
アミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6
−(N−n−パルチミルアミノ)フルオラン、2−(p
−クロロアニリノ)−6−(ジ−n−オクチルアミノ)
フルオラン、2−ベンゾイルアミノ−6−(N−エチル
−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メトキシベ
ンゾイルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ
−4−メトキシ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)
フルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−
(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α
−フェニルエチルアミノ)−4−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(p−トルイジノ)−3−(t
−ブチル)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フル
オラン、2−(o−メトキシカルボニルアニリノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−アセチルアミノ−6
−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−(m−トリフルオロメチルアニリ
ノ)フルオラン、4−メトキシ−6−(N−エチル−p
−トルイジノ)フルオラン、2−エトキシエチルアミノ
−3−クロロ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−ジ
ベンジルアミノ−4−クロロ−6−(N−エチル−p−
トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルア
ミノ)−4−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−ベンジル−p−トリフルオロメチルアニリ
ノ)−4−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、
2−アニリノ−3−クロロ−6−ピロリジノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N
−テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオラン、2−メ
シジノ−4’,5’−ベンゾ−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−3
−メチル−6−ピロリジノフルオラン、2−(α−ナフ
チルアミノ)−3,4−ベンゾ−4’−ブロモ−6−
(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラ
ン、2−ピペリジノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−n−プロピル−p−トリフルオロメチルアニ
リノ)−6−モルフォリノフルオラン、2−(ジ−N−
p−クロロフェニル−メチルアミノ)−6−ピロリジノ
フルオラン、2−(N−n−プロピル−m−トリフルオ
ロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−n−オクチル
アミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジアリルア
ミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エトキシ
エチル−N−エチルアミノ)フルオラン、ベンゾロイコ
メチレンブルー、2−〔3,6−ビス(ジエチルアミ
ノ)〕−6−(o−クロロアニリノ)キサンチル安息香
酸ラクタム、2−〔3,6−ビス(ジエチルアミノ)〕
−9−(o−クロロアニリノ)キサンチル安息香酸ラク
タム、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオ
レットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロロフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタ
リド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロロフェニ
ル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルア
ミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロロフェ
ニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキ
シアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロロ
フェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−ニト
ロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジ
エチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−メ
チルフェニル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルア
ミノフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルア
ミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−オクチ
ル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−7−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキ
シ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリ
ド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−7−アザフタリド、6’−クロロ−8’−
メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブ
ロモ−2’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラ
ン等。
【0023】次に本発明で発色剤と組合せて用いられる
顕色剤は電子受容性の化合物であり、従来公知の種々の
電子受容性顕色剤を用いることができるが、本発明でよ
り好ましいのは、特開平5−124360号等で示した
長鎖アルキル基を分子内に含む電子受容性顕色剤であ
る。例えば炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸
化合物、炭素数12以上の脂肪族カルボン酸化合物、炭
素数12以上の脂肪族を持つフェノール化合物等であ
る。又は炭素数10〜18の脂肪族基を持つメルカプト
酢酸の金属塩、あるいは炭素数5〜8のアルキル基を持
つカフェー酸のアルキルエステルや炭素数16以上の脂
肪族基を持つ酸性リン酸エステル等である。脂肪族基に
は直鎖状または分岐状のアルキル基、アルケニル基が包
含され、ハロゲン、アルコキシ基、エステル等の置換基
を持っていても良い。
【0024】以下にその顕色剤について具体例を例示す
る。 (a)有機リン酸化合物 下記一般式(1)で表わされる化合物が用いられる。
【0025】
【化1】
【0026】(R1は炭素数12〜24の直鎖状アルキ
ル基を表わす) 一般式(1)で表わされる有機リン酸化合物の具体例と
しては、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0027】ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホ
ン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン
酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テト
ラコシルホスホン酸、ヘキサコシルホスホン酸、オクタ
コシルホスホン酸等。有機リン酸化合物としては、下記
一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホ
ン酸も好ましく使用される。
【0028】
【化2】
【0029】(ただし、R2は炭素数11〜29の脂肪
族基である。) 一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホ
ン酸を具体的に示すと、α−ヒドロキシドデシルホスホ
ン酸、α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒ
ドロキシヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオク
タデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホ
ン酸、α−ヒドロキシドコシルホスホン酸、α−ヒドロ
キシテトラコシルホスホン酸等が挙げられる。有機リン
酸化合物としては、下記一般式(3)で表される酸性有
機リン酸エステルも使用される。
【0030】
【化3】
【0031】(式中、R3は炭素数16以上の脂肪族基
を、R4は水素原子または炭素数1以上の脂肪族基を表
している。) 一般式(3)で表される酸性有機リン酸エステルを具体
的に示すと、ジヘキサデシルホスフェート、ジオクタデ
シルホスフェート、ジエイコシルホスフェート、ジドコ
シルホスフェート、モノヘキサデシルホスフェート、モ
ノオクタデシルホスフェート、モノエイコシルホスフェ
ート、モノドコシルホスフェート、メチルヘキサデシル
ホスフェート、メチルオクタデシルホスフェート、メチ
ルエイコシルホスフェート、メチルドコシルホスフェー
ト、アミルヘキサデシルホスフェート、オクチルヘキサ
デシルホスフェート、ラウリルヘキサデシルホスフェー
ト等が挙げられる。
【0032】(b)脂肪族カルボン酸化合物 下記一般式(4)で表わされるα−ヒドロキシ脂肪酸類
が好ましく用いられる。 R5−CH(OH)−COOH (4) (ただし、R5は炭素数12以上の脂肪族基を表わ
す。) 一般式(4)で表わされるα−ヒドロキシ脂肪族カルボ
ン酸化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0033】α−ヒドロキシデカン酸、α−ヒドロキシ
テトラデカン酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−
ヒドロキシオクタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカ
ン酸、α−ヒドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシド
コサン酸、α−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロ
キシヘキサコサン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸
等。
【0034】脂肪族カルボン酸化合物としては、ハロゲ
ン元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位またはβ
位の炭素にハロゲン元素を持つものも好ましく用いられ
る。このような化合物の具体例としては、例えば以下の
ものを挙げることができる。
【0035】2−ブロモヘキサデカン酸、2−ブロモヘ
プタデカン酸、2−ブロモオクタデカン酸、2−ブロモ
エイコサン酸、2−ブロモドコサン酸、2−ブロモテト
ラコサン酸、3−ブロモオクタデカン酸、3−ブロモエ
イコサン酸、2,3−ジブロモオクタデカン酸、2−フ
ルオロドデカン酸、2−フルオロテトラデカン酸、2−
フルオロヘキサデカン酸、2−フルオロオクタデカン
酸、2−フルオロエイコサン酸、2−フルオロドコサン
酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタデカ
ン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオクタデ
カン酸、パーフルオロオクタデカン酸等。
【0036】脂肪族カルボン酸としては、炭素中にオキ
ソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基を有する脂肪族カ
ルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位またはγ
位の炭素がオキソ基となっているものが好ましく用いら
れる。このような化合物の具体例としては、例えば以下
のようなものを挙げることができる。
【0037】2−オキソドデカン酸、2−オキソテトラ
デカン酸、2−オキソヘキサデカン酸、2−オキソオク
タデカン酸、2−オキソエイコサン酸、2−オキソテト
ラコサン酸、3−オキソドデカン酸、3−オキソテトラ
デカン酸、3−オキソヘキサデカン酸、3−オキソオク
タデカン酸、3−オキソエイコサン酸、3−オキソテト
ラコサン酸、4−オキソヘキサデカン酸、4−オキソオ
クタデカン酸、4−オキソドコサン酸等。脂肪族カルボ
ン酸化合物としては、下記一般式(5)で表わされる二
塩基酸も好ましく用いられる。
【0038】
【化4】
【0039】(ただし、R6は炭素数12以上の脂肪族
基を表わし、Xは酸素原子または硫黄原子を表わし、n
は1または2を表わす。) 一般式(5)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のものが挙げられる。
【0040】ドデシルリンゴ酸、テトラデシルリンゴ
酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オクタデシルリンゴ酸、エ
イコシルリンゴ酸、ドコシルリンゴ酸、テトラコシルリ
ンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、テトラデシルチオリン
ゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ酸、オクタデシルチオリ
ンゴ酸、エイコシルチオリンゴ酸、ドコシルチオリンゴ
酸、テトラコシルチオリンゴ酸、ドデシルジチオリンゴ
酸、テトラデシルジチオリンゴ酸、エイコシルジチオリ
ンゴ酸、ドコシルジチオリンゴ酸、テトラコシルジチオ
リンゴ酸等。脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(6)で表わされる二塩基酸も好ましく用いられ
る。
【0041】
【化5】
【0042】(ただし、R7,R8,R9は水素又は脂肪
族基を表わし、このうち少なくとも一つは炭素数12以
上の脂肪族基である。) 一般式(6)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のようなものが挙げられる。
【0043】ドデシルブタン二酸、トリデシルブタン二
酸、テトラデシルブタン二酸、ペンタデシルブタン二
酸、オクタデシルブタン二酸、エイコシルブタン二酸、
ドコシルブタン二酸、2,3−ジヘキサデシルブタン二
酸、2,3−ジオクタデシルブタン二酸、2−メチル−
3−ドデシルブタン二酸、2−メチル−3−テトラデシ
ルブタン二酸、2−メチル−3−ヘキサデシルブタン二
酸、2−エチル−3−ドデシルブタン二酸、2−プロピ
ル−3−ドデシルブタン二酸、2−オクチル−3−ヘキ
サデシルブタン二酸、2−テトラデシル−3−オクタデ
シルブタン二酸等。脂肪族カルボン酸化合物としては、
下記一般式(7)で表わされる二塩基酸も好ましく用い
られる。
【0044】
【化6】
【0045】(ただし、R10,R11は水素又は脂肪族基
を表わし、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の
脂肪族基である。) 一般式(7)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のものが挙げられる。
【0046】ドデシルマロン酸、テトラデシルマロン
酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、エ
イコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、テトラコシルマ
ロン酸、ジドテシルマロン酸、ジテトラデシルマロン
酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン
酸、ジエイコシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチ
ルオクタデシルマロン酸、メチルドコシルマロン酸、メ
チルテトラコシルマロン酸、エチルオクタデシルマロン
酸、エチルエイコシルマロン酸、エチルドコシルマロン
酸、エチルテトラコシルマロン酸等。脂肪族カルボン酸
化合物としては、下記一般式(6)で表わされる二塩基
酸も好ましく用いられる。
【0047】
【化7】
【0048】(ただし、R12は炭素数12以上の脂肪族
基を表わし、nは0または1を表わし、mは1,2また
は3を表わし、nが0の場合、mは2または3であり、
nが1の場合はmは1または2を表わす。) 一般式(8)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のようなものが挙げられる。
【0049】2−ドデシル−ペンタン二酸、2−ヘキサ
デシル−ペンタン二酸、2−オクタデシルペンタン二
酸、2−エイコシル−ペンタン二酸、2−ドコシル−ペ
ンタン二酸、2−ドデシル−ヘキサン二酸、2−ペンタ
デシル−ヘキサン二酸、2−オクタデシル−ヘキサン二
酸、2−エイコシル−ヘキサン二酸、2−ドコシル−ヘ
キサン二酸等。脂肪族カルボン酸化合物としては、長鎖
脂肪酸によりアシル化されたクエン酸などの三塩基酸も
好ましく用いられる。その具体例としては、例えば以下
のようなものが挙げられる。
【0050】
【化8】
【0051】フェノール化合物としては、下記一般式
(9)で表わされる化合物が用いられる。
【0052】
【化9】
【0053】(ただし、Yは−S−、−O−、−CON
H−、−NHSO2−、−CH=CHCONH−、−N
HCO−、−NHCONH−または−COO−を表わ
し、R13は炭素数12以上の脂肪族基を表わし、nは
1,2または3の整数である。) 一般式(9)で表わされるフェノール化合物の具体例と
しては、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0054】p−(ドデシルチオ)フェノール、p−
(テトラデシルチオ)フェノール、p−(ヘキサデシル
チオ)フェノール、p−(オクタデシルチオ)フェノー
ル、p−(エイコシルチオ)フェノール、p−(ドコシ
ルチオ)フェノール、p−(テトラコシルチオ)フェノ
ール、p−(ドデシルオキシ)フェノール、p−(テト
ラデシルオキシ)フェノール、p−(ヘキサデシルオキ
シ)フェノール、p−(オクタデシルオキシ)フェノー
ル、p−(エイコシルオキシ)フェノール、p−(ドコ
シルオキシ)フェノール、p−(テトラコシルオキシ)
フェノール、p−ドデシルカルバモイルフェノール、p
−テトラデシルカルバモイルフェノール、p−ヘキサデ
シルカルバモイルフェノール、p−オクタデシルカルバ
モイルフェノール、p−エイコシルカルバモイルフェノ
ール、p−ドコシルカルバモイルフェノール、p−テト
ラコシルカルバモイルフェノール、没食子酸ヘキサデシ
ルエステル、没食子酸オクタデシルエステル、没食子酸
エイコシルエステル、没食子酸ドコシルエステル、没食
子酸テトラコシルエステル等。フェノール化合物として
は、下記一般式(10)で表されるカフェー酸アルキル
エステルを使用することもできる。
【0055】
【化10】
【0056】(ただし、R14は炭素数5〜8のアルキル
基である。) 一般式(10)で表されるカフェー酸アルキルエステル
の具体例を示すと、カフェー酸−n−ペンチル、カフェ
ー酸−n−ヘキシル、カフェー酸−n−オクチル等が挙
げられる。
【0057】(c)メルカプト酢酸の金属塩 一般式(11)で表されるアルキル又はアルケニルメル
カプト酢酸の金属塩を好ましく用いることができる。 (R15−S−CH2−COO)2M (11) (ただし、R15は炭素数10〜18の脂肪族基を表し、
Mはスズ、マグネシウム、亜鉛又は銅を表す。) 一般式(11)で表されるメルカプト酢酸金属塩の具体
例としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0058】デシルメルカプト酢酸スズ塩、ドデシルメ
ルカプト酢酸スズ塩、テトラデシルメルカプト酢酸スズ
塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸スズ塩、オクタデシル
メルカプト酢酸スズ塩、デシルメルカプト酢酸マグネシ
ウム塩、ドデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、テト
ラデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ヘキサデシル
メルカプト酢酸マグネシウム塩、オクタデシルメルカプ
ト酢酸マグネシウム塩、デシルメルカプト酢酸亜鉛塩、
ドデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、テトラデシルメルカプ
ト酢酸亜鉛塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、オ
クタデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、デシルメルカプト酢
酸銅塩、ドデシルメルカプト酢酸銅塩、テトラデシルメ
ルカプト酢酸銅塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸銅塩、
オクタデシルメルカプト酢酸銅塩等。
【0059】又、本発明においては、顕色剤として上記
に記載した化合物に限られるものではなく、その他の電
子受容性の種々の化合物を使用することができる。本発
明の感熱記録媒体において顕色剤は発色剤1部に対して
1〜20部好ましくは2〜10部である。顕色剤は単独
もしくは二種以上混合して適用することができ、発色剤
についても同様に単独もしくは二種以上混合して適用す
ることができる。
【0060】本発明において前記ロイコ染料と顕色剤の
組み合わせとして特に好ましいものは、ロイコ染料と顕
色剤の共融開始温度が95℃以上であることが好まし
い。共融開始温度が高いと、乾燥温度が高い条件で乾燥
した場合、残留溶剤量が同一でも地肌のカブリが少な
い。共融開始温度はロイコ染料と顕色剤を混合し加熱溶
融する発色温度を示差走査熱量分析(DSC)もしく
は、示差熱分析(DTA)で測定することにより調べる
ことができる。
【0061】これらロイコ染料と顕色剤の組み合わせの
具体例としては、オクタデシルホスホン酸と2−(o−
クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン(共
融開始温度、96.0℃)、オクタデシルホスホン酸と
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル
−N−メチルアミノ)フルオラン(共融開始温度、9
6.0℃)、オクタデシルホスホン酸と2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−エチル−N−p−トルイジノ)
フルオラン(共融開始温度、96.2℃)等が挙げられ
る。もちろんこれらの組み合わせが、本発明を限定する
ものではない。以上本発明の感熱記録材料の感熱記録層
中の主成分である、ロイコ染料、顕色剤、バインダー樹
脂の具体例を挙げたがこれらに限るものではない。又、
必要に応じ公知の填料、顔料、界面活性剤、熱可融性物
質を添加することができる。
【0062】本発明の感熱記録層は発色剤及び顕色剤を
バインダー樹脂とともに有機溶剤中に均一に分散もしく
は溶解しこれを支持体上に塗布、乾燥して作製するが、
塗工方式は特に限定されない。記録層塗布液に顕色剤を
分散した分散液を用いた場合、顕色剤の粒径が保護層の
表面粗さ、ひいては印字時のドット再現性に大きく関与
するので、粒径は0.5μm以下が好ましい。記録層の
膜厚は記録層の組成や感熱記録材料の用途にもよるが1
〜50μm程度、好ましくは3〜20μm程度である。
又、記録層塗布液には必要に応じて、塗工性の向上或い
は記録特性の向上を目的に界面活性剤種々の添加剤を加
えることもできる。
【0063】なお、本発明においては、支持体と感熱発
色層との間に、平滑性の向上などの必要に応じて中間層
として顔料、バインダー、熱可融性物質などを含有する
層を設けることができる。本発明においては感熱発色層
上に、耐薬品性、耐水性、耐摩擦性、耐光性及びサーマ
ルヘッドに対するヘッドマッチング性の向上のために保
護層が設けられる。
【0064】本発明に用いられる保護層としては、従来
公知の水溶性樹脂、疎水性樹脂、紫外線硬化性樹脂や電
子線硬化性樹脂を用いることができる。保護層の塗工方
式は特に制限はなく、従来公知の方法で塗工することが
できる。好ましい保護層厚は0.1〜20μm、より好
ましくは0.5〜10μmである。保護層厚が薄すぎる
と、記録媒体の保存性やヘッドマッチング等の保護層と
して機能が不十分であり、厚すぎると記録媒体の熱感度
が低下するし、コスト的にも不利である。本発明の感熱
記録材料の記録方法は仕様目的によって熱ペン、サーマ
ルヘッド、レーザー加熱等、特に限定されない。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例等によって
説明する。なお、以下における部及び%はいずれも重量
基準である。 実施例1 下記組成物をボールミルで平均粒径0.3μmまで粉砕
・分散し顕色剤分散液(A液)を作製した。
【0066】 (A液) オクタデシルホスホン酸 6部 10%ポリビニルブチラール樹脂溶解液(溶媒:MEK)(電 気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2) 10部 MEK 3部 トルエン 12部 次に下記組成物で調合した(B液)を十分に撹拌し、記
録層塗工液を作製した。
【0067】 (B液) 顕色剤分散液(A液) 20部 2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン 1部 10%ポリビニルアセトアセタール樹脂溶解液(溶媒:MEK) (積水化学製、KS−1) 10部 (A液)と同様に下記組成物をボールミルで体積平均粒
径3.0μmまで粉砕・分散し分散液(C液)を作製し
た。
【0068】 (C液) シリカ(水澤工業製、P−832) 3部 10%ポリビニルアセトアセタール樹脂溶解液(溶媒:MEK) (積水化学製、KS−1) 3部 MEK 14部 さらに下記組成物を十分に撹拌し保護層塗布液(D液)
を作製した。
【0069】 (D液) (C液) 10部 シリコン変成ポリビニルブチラール樹脂(大日精化製、SP− 712、固形分、12.5%) 6部 MEK 12部 以上のようにして調製した(B液)、(D液)を、シリ
カのみをフィラーとして50重量%含有する、厚さ75
μmのポリエステルフィルム(中心線からの高さ0.1
〜3.0μmに相当するピーク数が70個/0.1mm
2(以下、ピーク数A)、且つ大きさ3.0μm以上の
ピーク数が3個/0.1mm2(以下、ピーク数B)上
にワイヤーバーを用いて順次塗工し、60℃で2分間乾
燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μmの保護層を形
成した。
【0070】得られた感熱フィルムを市販のサーマルプ
リンターで印字し、画像の鮮明さと階調性をドット再現
性として評価した。また、スガ試験機社製ヘーズメータ
により透明性を、JIS K5400−1900に準じ
て接着性(付着性)を評価した。ポリエステルフィルム
の表面粗さは、こさか社製触針式表面粗さ計にて観察し
た(X送り速さ:0.05mm/s、Y記録ピッチ:2
mm、Y送りピッチ:5μm、縦倍率(Z,V):2
0,000倍、横倍率(X):200倍)。以下、評価
結果を表1に示す。
【0071】実施例2 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして50重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数:10個、ピーク数B:2個)上に(B液)、
(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工史、60℃で
2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μmの保
護層を形成した。
【0072】実施例3 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして50重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数A:500個、ピーク数B:8個)上に(B
液)、(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、6
0℃で2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μ
mの保護層を形成した。
【0073】実施例4 実施例1と同様に酸化マグネシウムのみをフィラーとし
て50重量%含有する、厚さ75μmのポリエステルフ
ィルム(ピーク数A:70個、ピーク数B:3個)上に
(B液)、(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工
し、60℃で2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録
層、1μmの保護層を形成した。
【0074】実施例5 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして20重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数A:10個、ピーク数B:0個)上に(B液)、
(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、60℃で
2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μmの保
護層を形成した。
【0075】実施例6 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして85重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数A:350個、ピーク数B:8個)上に(B
液)、(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、6
0℃で2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μ
mの保護層を形成した。
【0076】実施例7 実施例1と同様にフィラーを含有しない、厚さ75μm
のポリエステルフィルムをエンボス加工したもの(ピー
ク数A:120個、ピーク数B:0個)上に(B液)、
(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、60℃で
2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μmの保
護層を形成した。
【0077】比較例1 実施例1と同様にフィラーを含有しない、厚さ75μm
のポリエステルフィルム(ピーク数A:0個、ピーク数
B:0個)上に(B液)、(D液)をワイヤーバーを用
いて順次塗工し、60℃で2分間乾燥して厚さ10μm
の感熱記録層、1μmの保護層を形成した。
【0078】比較例2 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして50重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数A:5個、ピーク数B:0個)上に(B液)、
(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、60℃で
2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μmの保
護層を形成した。
【0079】比較例3 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして50重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数A:700個、ピーク数B:30個)上に(B
液)、(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、6
0℃で2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μ
mの保護層を形成した。
【0080】比較例4 実施例1と同様にシリカのみをフィラーとして50重量
%含有する、厚さ75μmのポリエステルフィルム(ピ
ーク数A:30個、ピーク数B:20個)上に(B
液)、(D液)をワイヤーバーを用いて順次塗工し、6
0℃で2分間乾燥して厚さ10μmの感熱記録層、1μ
mの保護層を形成した。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】表1より本発明の感熱記録材料は支持体
として表面粗さが適度であるシートを選択することによ
り、ドット再現性、透明性、接着性に優れた感熱記録材
料を提供することができることが分かる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともロイコ染料、該ロイコ染料を
    加熱発色せしめる顕色剤、結着剤として少なくとも1種
    以上のバインダー樹脂と有機溶媒からなる記録層塗布液
    を透明支持体上に塗布乾燥することにより記録層を形成
    する透明感熱記録材料において、該透明支持体の表面に
    存在する、中心線からの高さ0.1〜3.0μmに相当
    するピーク数が10〜500個/0.1mm2であり、
    かつ3.0μm以上のピークが10個/0.1mm2
    下であることを特徴とする透明感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 該透明支持体中にフィラーを含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の透明感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 該フィラーを支持体全重量に対して30
    〜80%含有することを特徴とする請求項2記載の透明
    感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 該フィラーとしてシリカを全フィラー量
    に対して50重量%以上含有することを特徴とする請求
    項3記載の透明感熱記録材料。
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