JPH1044612A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

Info

Publication number
JPH1044612A
JPH1044612A JP8224552A JP22455296A JPH1044612A JP H1044612 A JPH1044612 A JP H1044612A JP 8224552 A JP8224552 A JP 8224552A JP 22455296 A JP22455296 A JP 22455296A JP H1044612 A JPH1044612 A JP H1044612A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
heat
fluoran
sensitive recording
polymethyl methacrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8224552A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Aihara
秀夫 相原
Hideo Suzaki
英夫 洲▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP8224552A priority Critical patent/JPH1044612A/ja
Publication of JPH1044612A publication Critical patent/JPH1044612A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スティッキング、カス付着、ヘッド磨耗がほ
とんどなく、ヘッドマッチング性に優れ、しかも透明性
にも優れた感熱記録材料を提供する。 【解決手段】 透明または半透明のプラスチックフィル
ム支持体上に、ロイコ染料、顕色剤及びバインダー樹脂
を主成分とする感熱記録層を設けた感熱記録材料におい
て、該記録層中に架橋ポリメチルメタアクリレート系粒
子を含有させたことを特徴とする感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子供与性呈色性化
合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した、
ヘッドマッチング性に優れた透明または半透明の感熱記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無色もしくは淡色のロイコ染料と接触時
発色させる顕色剤との間の、熱・圧力などによる発色反
応を利用した記録材料は種々提案されている。その一つ
の感熱記録材料は、現像、定着等の頻雑な処理を施す必
要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録できるこ
と、騒音の発生が少ないこと、更にコストが、安いこと
等の利点により、電子計算機、ファクシミリ、券売機、
ラベルプリンター、レコーダー等の種々の記録材料とし
て有用である。感熱記録材料に用いられる発色性染料と
しては、たとえばラクトン、ラクタムまたはスピロピラ
ン環を有する無色または淡色のロイコ染料が、又顕色剤
としては従来から有機酸、フェノール性物質等が用いら
れている。このロイコ染料と顕色剤を用いた感熱記録材
料は、画像濃度が高く、かつ地肌の白色度が高いことか
ら広く利用されている。
【0003】これら感熱記録材料は、一般に紙の上に前
記した発色性染料及び顕色剤が塗布され製造される。近
年は、用途の多様化に伴い、紙だけではなく透明なプラ
スチックフィルムを支持体として用いる事も多くなって
いる。又、透明な感熱記録材料をうるため、支持体だけ
でなくそのうえに形成する塗布層の透明化も検討されて
いる。例えば、ロイコ染料をマイクロカプセルに包み顕
色剤を乳化分散したり(特開昭63−265685号公
報等)、ロイコ染料、顕色剤を微粒化したり(特開平0
2−99385号公報等)、ロイコ染料をトルエン等の
有機溶媒にて塗工したり(特開平04−239688号
公報)等工夫がなされている。このようなプラスチック
フィルムを支持体として用いた例としては、ビデオプリ
ンター用記録材料、OHPフィルム等が挙げられる。
【0004】このようなプラスチックフィルムを支持体
として用い、さらに透明性を有する感熱記録材料は、紙
を支持体とした場合に比較し、記録材料とサーマルヘッ
ドの間の密着性が良く発色均一性は良好であるが、印字
走行中、塗布層中の成分が溶融して熱へッドに粘着(以
下スティッキングという。)したり、へッドカス(加熱
発色時塗布層中の成分が溶融して発生)が発生し発熱抵
抗体部に付着しやすい問題がある。これらの問題点を解
決するため、層中に、(コロイダル)シリカ、カオリ
ン、等の顔料(特開平05−294065号公報、特開
平02−99385号公報)、スチレン/ジビニルベン
ゼン共重合体ビーズ(特開平05−131747号公報
等)や、オイル、滑剤等の添加が検討されているが、透
明性が低下してしまったり、へッド磨耗を引き起こした
り、スティッキング、ヘッドカスへの効果が不十分であ
ったり等し、充分な改良がなされていない。
【0005】
【発明が解釈しようとする課題】本発明の目的は、プラ
スチックフィルムを支持体として用い又透明性を要求さ
れる感熱記録材料特有の問題であるスティッキング、カ
ス付着、へッド磨耗がほとんどなく、ヘッドマッチング
性に優れた、透明または半透明の感熱記録材料を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解釈するための手段】本発明によれば、透明ま
たは半透明のプラスチックフィルム支持体上に、ロイコ
染料、該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤及び結
着剤としてのバインダー樹脂を主成分とする感熱記録
層、更に必要に応じその上に保護層を設けてなる感熱記
録材料において、該記録層中に架橋されたポリメチルメ
タアクリレート系粒子を含有させたことを特徴とする感
熱記録材料が提供される。また、前記架橋されたポリメ
チルメタアクリレート系粒子が、体積平均粒子径0.1
〜1.0μmであり、かつ粒子径3μm以下の粒子が体
積分率で90%以上であることを特徴とする上記感熱記
録材料が提供され、また、前記架橋されたポリメチルメ
タアクリレート系粒子の含有量が前記記録層全重量に対
し、10〜50重量%であることを特徴とする上記感熱
記録材料が提供され、更に、前記バインダー樹脂の含有
量が記録層全重量に対し、20〜50重量%であること
を特徴とする上記感熱記録材料が提供され、更にまた、
前記顕色剤が、下記一般式(1)で表される有機リン酸
化合物であることを特徴とする上記感熱記録材料が提供
される。
【0007】即ち、本発明者等は、透明または半透明の
プラスチッククフィルム支持体上に、ロイコ染料、該ロ
イコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤及び結着剤として
のバインダー樹脂を主成分とする感熱発色層、更に必要
に応じその上に保護層を設けてなる感熱記録材料におい
て、架橋ポリメチルメタアクリレート粒子を感熱記録層
に添加することにより、スティッキング、カス付着、へ
ッド磨耗をほとんどなく、しかも透明性を阻害すること
なく、上記目的が達成されることを見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録材料の詳細につ
いて説明する。本発明で使用する架橋ポリメチルメタア
クリレート系粒子とは、ポリメチルメタアクリレート系
重合体の3次元的架橋物を粒子化した物である。ポリメ
チルメタアクリレート系重合体の3次元的架橋物の製造
方法としては、ポリメチルメタアクリレート系重合体を
メラミン樹脂、ブロックイソシアネート、エポキシ樹脂
等の適当な架橋剤と反応させる方法や、メチルメタアク
リレート等の原料単量体の一部に多官能単量体を用いて
共重合する方法等が挙げられる。
【0009】上記ポリメチルメタアクリレート系重合体
としては、メチルメタアクリレート単独重合体及びメチ
ルメタアクリレート共重合体を使用することができる。
該メチルメタアクリレート重合体は、メチルメタアクリ
レートを主原料単量体とし、これと共重合性単量体とを
共重合させたものであり、該共重合性単量体としては、
エチレン、アクリル酸エチル等が使用でき、また前記多
官能性単量体としてはメタクリル酸ヒドロキシエチル、
メチロールアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸
グリシジル等が使用できる。市販品としては、綜研化学
製MR−2G、日本ペイント製ニッペマイクロジェル等
が挙げられる。
【0010】架橋ポリメチルメタアクリレート系粒子の
体積平均粒子径は、0.1〜1.0μmであり、かつ粒
子径3.0μm以下の体積分率が90%以上が効果的で
ある。粒子径分布は、レーザー回折/散乱法や、走査型
電子顕微鏡により測定することができる。また架橋ポリ
メチルメタアクリレート系粒子の使用量は感熱記録層全
重量に対し、10〜50重量%であることが好ましい。
10重量%未満では効果が充分発揮されず、また50重
量%を超えると、感熱発色性を阻害したり、透明性が低
下してしまう。
【0011】本発明で使用する支持体は、ポリエチレン
テレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステルフィルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘
導体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリ
オレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム或いはこれ
らを貼り合わせた透明フィルム等の透明または半透明の
プラスチックフィルムを使用できる。
【0012】本発明で用いるロイコ染料は電子供与性を
示す化合物であり、単独または2種以上混合して使用さ
れるが、それ自体無色或いは淡色の染料前駆体であれば
特に限定されず、従来公知のもの全てが使用でき、例え
ば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン
系、フルオラン系、フェノチアジン系、チオフェルオラ
ン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン
系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン
系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタ
ム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクト
ン系等のロイコ化合物が好ましく用いられる。
【0013】このような化合物の好ましい例としては、
例えば以下に示すようなものが挙げられる。2−アニリ
ノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n
−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニ
リノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチ
ルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N
−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−(N−sec−ブチル−N−エチルアミノ)フ
ルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−
アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチル
アミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオ
ラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘ
キシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フ
ルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチ
ル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロ
ロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−
3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m
−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N
−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2
−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トル
イジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フ
ルオラン、2−(N−メチル−p−トルイジノ)−3−
メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオ
ラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エ
チルアミノ)フルオラン、2−(o−クロルアニリノ)
−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ブロモア
ニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−
クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2
−(o−フロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオ
ラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−(p−アセチルアニリ
ノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)
フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−
p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6
−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラ
ン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−
ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ
−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2
−ジベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミ
ノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エ
チル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ
−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチル
アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−
メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラ
ン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチ
ル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチ
ルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチ
ルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−
(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミ
ノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−メ
チルアニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6
−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6
−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6
−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6
−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−
6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−トルイジ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−
エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−
エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ
−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチル
アニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル
−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ
−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フ
ルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロル
アニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル
−p−クロルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−
(N−プロピル−p−クロルアニリノ)フルオラン、
2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3
−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオ
ラン、2−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロル
−6−ジプロピルアミノフルオラン、3−クロル−6−
シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ブロモ−6−シ
クロヘキシルアミノフルオラン、2−クロル−6−(N
−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−ク
ロル−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−アニリノ−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−(o−クロルアニリノ)−3−クロル−6−シ
クロヘキシルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロ
メチルアニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−(2,3−ジクロルアニリノ)−3−ク
ロル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ
−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6
−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,
2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−シクロヘキシルア
ミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル
−トルイジノ)フルオラン、その他。
【0014】本発明において好ましく用いられる他の発
色剤の具体例を示すと以下の通りである。2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−2−エトキシプロピル−N−
エチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロルアニリ
ノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、2
−(p−クロルアニリノ)−6−(N−n−パルチミル
アミノ)フルオラン、2−(p−クロルアニリノ)−6
−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−ベンゾ
イルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フル
オラン、2−(o−メトキシベンゾイルアミノ)−6−
(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベ
ンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキシ−6−(N
−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジ
ルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)
−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6−(N−
メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メト
キシカルボニルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m
−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、4−メト
キシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロル−6−ジブ
チルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−ク
ロル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジル−
p−トリフロロメチルアニリノ)−4−クロル−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−クロル
−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルア
ミノ)フルオラン、2−メシジノ−4’,5’−ベンゾ
−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロ
ロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノフル
オラン、2−(α−ナフチルアミノ)−3,4−ベンゾ
−4’−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロヘキ
シルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジエチ
ルアミノフルオラン、2−(N−n−プロピル−p−ト
リフロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラ
ン、2−(ジ−N−p−クロルフェニル−メチルアミ
ノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−n−プロ
ピル−m−トリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォ
リノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−
N−n−オクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6
−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラ
ン、ベンゾロイコメチレンブルー、2−[3,6−ビス
(ジエチルアミノ)]−6−(o−クロルアニリノ)キ
サンチル安息香酸ラクタム、2−[3,6−ビス(ジエ
チルアミノ)]−9−(o−クロルアニリノ)キサンチ
ル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメチルアミ
ノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、(別名
クリスタルバイオレットラクトン) 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
エチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス
(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−(2−
メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−
ヒドロキシ−4,5−ジクロルフェニル)フタリド、3
−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−
3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニ
ル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタ
リド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フ
タリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)
フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン
スピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ス
ピロピラン、6’−ブロモ−2’−メトキシ−ベンゾイ
ンドリノ−スピロピラン等。
【0015】次に、本発明で用いられる顕色剤は電子受
容性の化合物であり、従来公知の種々の電子受容性顕色
剤を用いることができるが、本発明でより好ましいの
は、特願平3−355078等で示した長鎖アルキル基
を分子内に含む電子受容性顕色剤である。例えば、炭素
数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物や脂肪族
カルボン酸化合物やフェノール化合物、又は炭素数10
〜18の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、或い
は炭素数5〜8のアルキル基を持つカフェー酸のアルキ
ルエステルや炭素数16以上の脂肪族基を持つ酸性りン
酸エステル等である。脂肪族基には、直鎖状または分岐
状のアルキル基、アルケニル基が包含され、ハロゲン、
アルコキシ基、エステル等の置換基を持っていていも良
い。
【0016】以下にその顕色剤について具体例を例示す
る。
【0017】(a)有機リン酸化合物 有機リン酸化合物としては、下記一般式(1)で表され
るものが好ましく用いられる。
【化1】 (式中、R1は、炭素数12以上の直鎖状アルキル基を
表す。) 上記一般式(1)で表される有機リン酸化合物の具体例
としては、例えば以下のようなものがあげられる。ドデ
シルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、へキサデシ
ルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホ
スホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン
酸、へキサコシルホスホン酸、オクタコシルホスホン酸
等。
【0018】また、有機リン酸化合物としては、下記一
般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホン
酸も好ましく使用される。
【化2】 (式中、R2は炭素数11〜29の脂肪族基を表す。) 上記一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホ
スホン酸の具体的としては、例えば以下のものが挙げら
れる。α−ヒドロキシドデシルホスホン酸、α−ヒドロ
キシテトラデシルホスホン酸、α−ヒドロキシヘキサデ
シルホスホン酸、α−ヒドロキシオクタデシルホスホン
酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホン酸、α−ヒドロ
キシドコシルホスホン酸、α−ヒドロキシテトラコシル
ホスホン酸等。
【0019】更に、有機リン酸化合物としては、下記一
般式(3)で表される酸性有機リン酸エステルも使用さ
れる。
【化3】 (式中、R3は、炭素数16以上の脂肪族基を、R4は、
水素原子または炭素数1以上の脂肪族基を表す。) 上記一般式(3)で表される酸性有機リン酸エステルを
具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。ジヘ
キサデシルホスフェート、ジオクタデシルホスフェー
ト、ジエイコシルホスフェート、ジドコシルホスフェー
ト、モノヘキサデシルホスフェート、モノオクタデシル
ホスフェート、モノエイコシルホスフェート、モノドコ
シルホスフェート、メチルヘキサデシルホスフェート、
メチルオクタデシルホスフェート、メチルエイコシルホ
スフェート、メチルドコシルホスフェート、アミルヘキ
サデシルホスフェート、オクチルヘキサデシルホスフェ
ート、ラウリルへキサデシルホスフェート等。
【0020】(b)脂肪族カルボン酸化合物 脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一般式(4)で
表されるα一ヒドロキシ脂肪酸類が好ましく用いられ
る。
【化4】 R5−CH(OH)−COOH (4) (式中R5は、炭素数12以上の脂肪族基を表す。) 上記一般式(4)で表されるα−ヒドロキシ脂肪族カル
ボン酸化合物の具体例としては、例えば以下のものが挙
げられる。α−ヒドロキシデカン酸、α−ヒドロキシテ
トラデカン酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−ヒ
ドロキシオクタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカン
酸、α−ヒドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコ
サン酸、α−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロキ
シヘキサコサン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸等。
【0021】また、脂肪族カルボン酸化合物としては、
ハロゲン原子で置換された炭素数12以上の脂肪族基を
持つ脂肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位ま
たはβ位の炭素にハロゲン原子を持つものも好ましく用
いられる。このような化合物の具体例としては、例えば
以下のものを挙げることができる。2−ブロモヘキサデ
カン酸、2−ブロモヘプタデカン酸、2−ブロモオクタ
デカン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサ
ン酸、2−ブロモテトラコサン酸、3−ブロモオクタデ
カン酸、3−ブロモエイコサン酸、2、3−ジブロモオ
クタデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロ
テトラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フ
ルオロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2
−フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2
−ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、
3−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン
酸等。
【0022】また、脂肪族カルボン酸としては、炭素鎖
中にオキソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基を有する
脂肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位
またはγ位の炭素がオキソ基となっているものが好まし
く用いられる。このような化合物の具体例としては、例
えば以下のようなものを挙げることができる。2−オキ
ソドデカン酸、2−オキソテトラデカン酸、2−オキソ
ヘキサデカン酸、2−オキソオクタデカン酸、2−オキ
ソエイコサン酸、2−オキソテトラコサン酸、3−オキ
ソドデカン酸、3−オキソテトラデカン酸、3−オキソ
ヘキサデカン酸、3−オキソオクタデカン酸、3−オキ
ソエイコサン酸、3−オキソテトラコサン酸、4−オキ
ソヘキサデカン酸、4−オキソオクタデカン酸、4−オ
キソドコサン酸等。
【0023】また、脂肪族カルボン酸化合物としては、
下記一般式(5)で表される二塩基酸も好ましく用いら
れる。
【化5】 (式中、R6は、炭素数12以上の脂肪族基を表し、X
は酸素原子または硫黄原子を表し、Xが酸素原子のとき
はnは1を表し、Xが硫黄原子のときはnは1または2
を表す。) 上記一般式(5)で表される二塩基酸の具体例として
は、例えば以下のものが挙げられる。ドデシルリンゴ
酸、テトラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オ
クタデシルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ドコシルリ
ンゴ酸、テトラコシルリンゴ酸、ドデシルチオリンゴ
酸、テトラデシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチオリン
ゴ酸、オクタデシルチオリンゴ酸、エイコシルチオリン
ゴ酸、ドコシルチオリンゴ酸、テトラコシルチオリンゴ
酸、ドデシルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチオリン
ゴ酸、エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシルジチオリン
ゴ酸、テトラコシルジチオリンゴ酸等。
【0024】また、脂肪族カルボン酸化合物としては、
下記一般式(6)で表される二塩基酸も好ましく用いら
れる。
【化6】 (式中、R7,R8,R9は水素原子又は脂肪族基を表
し、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族
基である。) 上記一般式(6)で表される二塩基酸の具体例として
は、例えば以下のようなものが挙げられる。ドデシルブ
タン二酸、トリデシルブタン二酸、テトラデシルブタン
二酸、ペンタデシルブタン二酸、オクタデシルブタン二
酸、エイコシルブタン二酸、ドコシルブタン二酸、2,
3−ジヘキサデシルブタン二酸、2,3−ジオクタデシ
ルブタン二酸、2−メチル−3−ドデシルブタン二酸、
2−メチル−3−テトラデシルブタン二酸、2−メチル
−3−へキサデシルブタン二酸、2−エチル−3−ドデ
シルブタン二酸、2−プロピル−3−ドデシルブタン二
酸、2−オクチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−
テトラデシル−3−オクタデシルブタン二酸等。
【0025】また、脂肪族カルボン酸化合物としては、
下記一般式(7)で表される二塩基酸も好ましく用いら
れる。
【化7】 (式中、R10,R11は水素原子または脂肪族基を表し、
このうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基で
ある。) 上記一般式(7)で表される二塩基酸の具体例として
は、例えば以下のようなものが挙げられる。ドデシルマ
ロン酸、テトラデシルマロン酸、ヘキサデシルマロン
酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコ
シルマロン酸、テトラコシルマロン酸、ジドデシルマロ
ン酸、ジテトラデシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン
酸、ジオクタデシルマロン酸、ジエイコシルマロン酸、
ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、メ
チルドコシルマロン酸、メチルテトラコシルマロン酸、
エチルオクタデシルマロン酸、エチルエイコシルマロン
酸、エチルドコシルマロン酸、エチルテトラコシルマロ
ン酸等。
【0026】更に、脂肪族カルボン酸化物としては、下
記一般式(8)で表される二塩基酸も好ましく用いられ
る。
【化8】 (式中、R12は、炭素数12以上の脂肪族基を表し、n
は0または1の整数を表し、mは1,2または3の整数
を表し、nが0の場合、mは2または3であり、nが1
の場合はmは1または2を表す。) 上記一般式(8)で表される二塩基酸の具体例として
は、例えば以下のようなものが挙げられる。2−ドデシ
ル−ペンタン二酸、2−ヘキサデシル−ペンタン二酸、
2−オクタデシルペンタン二酸、2−エイコシル−ペン
タン二酸、2−ドコシル−ペンタン二酸、2−ドデシル
−ヘキサン二酸、2−ペンタデシル−へキサン二酸、2
−オクタデシル−ヘキサン二酸、2−エイコシル−ヘキ
サン二酸、2−ドコシル−ヘキサン二酸等。
【0027】更にまた、脂肪族カルボン酸化合物として
は、長鎖脂肪酸によりアシル化されたクエン酸などの三
塩基酸も好ましく用いられる。その具体例としては、例
えば以下構造式で表されるようなものが挙げられる。
【化9】
【0028】(c)フェノール化合物 フェノール化合物としては、下記一般式(9)で表され
る化合物が好ましく用いられる。
【化10】 (式中、R13は、炭素数12以上の脂肪族基を表し、Y
は−S−,−O−,−CONH−または−COO−を表
し、lは1,2または3の整数を表す。) 一般式(9)で表されるフェノール化合物の具体例とし
ては、例えば以下のようなものが挙げられる。p−(ド
デシルチオ)フェノール、p−(テトラデシルチオ)フ
ェノール、p−(ヘキサデシルチオ)フェノール、p−
(オクタデシルチオ)フェノール、p−(エイコシルチ
オ)フェノール、p−(ドコシルチオ)フェノール、p
−(テトラコシルチオ)フェノール、p−(ドデシルオ
キシ)フェノール、p−(テトラデシルオキシ)フェノ
ール、p−(ヘキサデシルオキシ)フェノール、p−
(オクタデシルオキシ)フェノール、p−(エイコシル
オキシ)フェノール、p−(ドコシルオキシ)フェノー
ル、p−(テトラコシルオキシ)フェノール、p−ドデ
シルカルバモイルフェノール、p−テトラデシルカルバ
モイルフェノール、p−へキサデシルカルバモイルフェ
ノール、p−オクタデシルカルバモイルフェノール、p
−エイコシルカルバモイルフェノール、p−ドコシルカ
ルバモイルフェノール、p−テトラコシルカルバモイル
フェノール、没食子酸ヘキサデシルエステル、没食子酸
オクタデシルエステル、没食子酸エイコシルエステル、
没食子酸ドコシルエステル、没食子酸テトラコシルエス
テル等。
【0029】また、フェノール化合物としては、下記一
般式(10)で表されるカフェー酸アルキルエステルを
使用することもできる。
【化11】 (式中、R14は、炭素数5〜8のアルキル基を表す。) 上記一般式(10)で表されるカフェー酸アルキルエス
テルの具体例を示すと、カフェー酸−n−ペンチル、カ
フェー酸−n−ヘキシル、カフェー酸−n−オクチル等
が挙げられる。
【0030】(c)メルカプト酢酸の金属塩 メルカプト酢酸の金属塩としては、一般式(11)で表
されるアルキルまたはアルケニルメルカプト酢酸の金属
塩を好ましく用いることができる。 (R15−S−CH2−COO)2M (11) (式中、R15は、炭素数10〜18の脂肪族基を表し、
Mはスズ、マグネシウム、亜鉛又は銅を表す。) 上記一般式(11)で表されるメルカプト酢酸金属塩の
具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。デシ
ルメルカプト酢酸スズ塩、ドデシルメルカプト酢酸スズ
塩、テトラデシルメルカプト酢酸スズ塩、ヘキサデシル
メルカプト酢酸スズ塩、オクタデシルメルカプト酢酸ス
ズ塩、デシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ドデシル
メルカプト酢酸マグネシウム塩、テトラデシルメルカプ
ト酢酸マグネシウム塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸マ
グネシウム塩、オクタデシルメルカプト酢酸マグネシウ
ム塩、デシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ドデシルメルカプ
ト酢酸亜鉛塩、テトラデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ヘ
キサデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、オクタデシルメルカ
プト酢酸亜鉛塩、デシルメルカプト酢酸銅塩、ドデシル
メルカプト酢酸銅塩、テトラデシルメルカプト酢酸銅
塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸銅塩、オクタデシルメ
ルカプト酢酸銅塩等。
【0031】また、本発明においては、顕色剤として上
記に記載した化合物に限られるものではなく、その他の
電子受容性の種々の化合物を使用することができる。
【0032】本発明の感熱記録媒体において、顕色剤は
発色剤1部に対して1〜20部、好ましくは2〜10部
使用する。顕色剤は単独もしくは二種以上混合して適用
することができ、発色剤についても同様に単独もしくは
二種以上混合して適用することができる。
【0033】次に、本発明で用いられる感熱記録層中の
結着剤としてのバインダー樹脂としては、公知の種々の
樹脂を使用することができ、例えばポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール等のポリビニルアセタール樹
脂、ポリアクリルアミドマレイン酸共重合体、ポリアク
リル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、塩化
ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン共重合体、ポリ
エステル、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリカー
ボネート、エポキシ樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
このような樹脂の使用量としては、感熱記録層全重量に
対し、10〜70重量%まで可能であるが、発色性(印
字濃度、発色感度)、透明性等の品質を考慮すると20
〜50重量%が好ましい。20重量%未満の場合には透
明性低下を生起し、50重量%を超えたの場合には発色
性が低下する。
【0034】また、このようなバインダー樹脂とともに
必要に応じ従来から公知の架橋剤を使用することができ
る。このような架橋剤としては、特にイソシアナート化
合物、エポキシ化合物、メチロール基を有するフェノー
ル樹脂、メラミン、ベンゾグアナミン、及び尿素のよう
なアミノ化合物にホルムアルデヒドやアルコールを付加
縮合させた樹脂が有効である。イソシアナート化合物の
具体例としては、トルイレンジイソシアナート、その2
量体、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレ
ンポリフェニルイソシアナート、ヘキサメチレンジイソ
シアナート等のポリイソシアナート及びこれらの誘導体
等分子中にイソシアナート基を2個以上有する化合物が
あげられる。またエポキシ化合物の具体例としては、エ
チレングリコールジグリシジルエ−デル、ブチルグリシ
ジルエーデル、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
−デル、エポキシアクリレート等があげられる。
【0035】以上本発明の感熱記録材料の感熱記録層中
の成分である、ロイコ染料、顕色剤、バインダー樹脂の
具体例を挙げたがこれらに限るものではない。また、本
発明により感熱記録材料を得る場合には、必要に応じこ
の種の感熱記録材料に慣用される添加成分、例えば填
料、界面活性剤、滑剤、圧力発色防止剤等を併用するこ
とが出来る。この場合填料として例えば炭酸カルシウ
ム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タ
ルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微
粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリ
ル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン系樹
脂などの有機系の微粉末を挙げることができる。
【0036】本発明の感熱記録層は、発色剤及び顕色剤
をバインダー樹脂とともに溶剤中に均一に分散もしくは
溶解しこれを支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗
工方式は特に限定されない。
【0037】尚、本発明においては、支持体と感熱記録
層との間に、平滑性の向上などの必要に応じて中間層と
して顔料、バインダー、熱可融性物質などを含有する層
を設けることが出来る。
【0038】また、本発明においては、感熱記録層上
に、耐薬品性、耐水性、耐摩擦性、耐光性及びサーマル
ヘッドに対するヘッドマッチング性のさらなる向上のた
めに、樹脂、無機及び有機フィラーや滑剤からなる保護
層を設けることができる。これらの樹脂としては、例え
ば、ポリアクリルアミド、マレイン酸共重合体、ポリア
クリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、塩
化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン共重合体、ポ
リエステル、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリカ
ーボネート、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルア
ルコール等従来から公知のものが挙げられるがこれらに
限るものではない。
【0039】また、これらの無機または/及び有機顔料
としては、この種の感熱記録材料に慣用される顔料中の
一種または二種以上を選択することが出来る。その具体
例としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化
チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリ
カ等の無機顔料の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン
/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂などの有機
顔料を挙げることが出来る。
【0040】また、滑剤としては、シリコーン樹脂、シ
リコーン変性樹脂、ステアリン酸、ポリエチレン、カル
ナバロウ、パラフィンワックス、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、エステルワックス等の分散液や
溶解液等が挙げられる。
【0041】保護層の塗工方式は、前述の表面平滑性が
得られる条件内であれば特に制限はなく、従来公知の方
法で塗工することができる。好ましい保護層厚は0.1
〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmである。
保護層厚が薄すぎると、記録材料の保存性やヘッドマッ
チング等の保護層としての機能が不充分であり、厚すぎ
ると記録材料の熱感度が低下するし、コスト的にも不利
である。
【0042】本発明の感熱記録材料の記録方法は仕様目
的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等特
に限定されない。また、本発明の感熱記録材料は感熱発
色層の透明性に優れているため透過型の感熱記録材料と
しても有用である。
【0043】
【実施例】以下本発明を実施例によって説明する。な
お、以下における部及び%はいずれも重量基準である。
【0044】実施例1 下記組成物をボールミルで粒径0.3μmまで粉砕・分
散し顕色剤分散液を作製した。 [A液] オクタデシルホスホン酸 6部 10%ポリビニルブチラール樹脂溶解液(溶媒:メチルエチルケトン) (電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2) 10部 トルエン 17部 メチルエチルケトン 7部 また、下記組成物をボールミルで分散し体積平均粒径
0.8μm、粒子径3μm以下が体積分率で95%の架
橋ポリメチルメタアクリレート粒子の分散液を作製し
た。尚、粒径分布は、堀場製作所製レーザー回折/散乱
式粒度分布測定装置LA−700にて測定した。 [B液] 架橋ポリメチルメタアクリレート粒子(綜研化学製MR−2G) 6部 10%ポリビニルブチラール樹脂溶解液(溶媒:メチルエチルケトン) (電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2) 6部 メチルエチルケトン 28部 つぎに、下記組成で調合した[C液]を十分に攪拌、溶
解し、厚さ75μmのポリエステルフィルム上にワイヤ
ーバーを用いて塗布した後乾燥して、厚さ10μmの感
熱記録層を形成した。 [C液] 顕色剤分散液[A液] 20部 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 1部 10%ポリビニルブチラール樹脂溶解液(溶媒:メチルエチルケトン) (積水化学工業社製、エスレックBX−1) 10部 架橋ポリメチルメタアクリレート粒子分散液[B液] 13部 次に、下記組成の[D液]を十分に攪拌、溶解しこの記
録層上に塗布・乾燥して厚さ0.5μmの保護層を設
け、感熱記録材料を作製した。 [D液] シリコーン変性アクリル樹脂 4部 (東亜合成製、US−350、固形分30%) メチルエチルケトン 15部
【0045】実施例2 実施例1の架橋ポリメチルメタアクリレート粒子(綜研
化学製MR−2G)を日本ペイント製ニッペマイクロジ
ェルRCP−7に変え、体積平均粒径0.4μm、粒子
径3μm以下が体積分率で99%にした以外は実施例1
と同様に、感熱記録材料を作製した。
【0046】実施例3 実施例1の架橋ポリメチルメタアクリレート粒子(綜研
化学製MR−2G)を日本触媒製エポスターMA−10
01に変え、体積平均粒径1.0μm、粒子径3μm以
下が体積分率で92%にした以外は実施例1と同様に、
感熱記録材料を作製した。
【0047】比較例1 実施例1の[C液]中の架橋ポリメチルメタアクリレー
ト粒子分散液[B液]を除いた以外は実施例1と同様に
して感熱記録材料を作製した。
【0048】比較例2 実施例1の架橋ポリメチルメタアクリレート粒子(綜研
化学製MR−2G)をカオリン粒子(エンゲルハルト社
製ウルトラホワイト90)に変え、体積平均粒径0.5
μm、粒子径3μm以下が体積分率で95%にした以外
は実施例1と同様に、感熱記録材料を作製した。
【0049】比較例3 実施例1の架橋ポリメチルメタアクリレート粒子(綜研
化学製MR−2G)をシリカ粒子(富士デビソン社製サ
イロイド244)に変え、体積平均粒径0.8μm、粒
子径3μm以下が体積分率で86%にした以外は実施例
1と同様に、感熱記録材料を作製した。
【0050】以上のようにして作製した各感熱記録材料
を以下のようにして評価した。結果を表1に示す。 <スティッキング>大倉電機製感熱印字シミュレーター
を用い、下記印字条件で黒ベタを約20cm印字した。 (印字条件) サーマルヘッドドット密度:8dot/mm 印加電力 :0.68W/dot パルス巾 :0.50msec ライン周期 :10msec/line その際の感熱記録材料とサーマルヘッドとの貼り付き音
を以下基準で評価した。 (基準) ○:貼り付き音ほとんどなし △:貼り付き音少し有り ×:貼り付き音有り <カス付着>あらかじめアルコール等でサーマルヘッド
の発熱抵抗体部をきれいにしておき、スティッキング評
価と同様の条件で約500m印字を行い、印字後の発熱
抵抗体部を光学顕微鏡(倍率50倍)で観察し、カス付
着性を以下基準で評価した。 (基準) ○:カス付着ほとんどなし △:カス付着少し有り ×:カス付着有り <ヘッド磨耗>カス付着試験と同様の印字条件にて約5
00mの印字を行い、印字前後の発熱抵抗体の磨耗量
を、3次元表面粗さ計にて測定した。 <透明度>JISK−7105に従い、HAZE(曇り
度)を測定した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、感熱記録層中
に架橋ポリメチルメタアクリレート系粒子を含有させる
ことにより、スティッキング、カス付着、ヘッド磨耗が
ほとんどなく、ヘッドマッチング性に優れ、しかも他粒
子を含有させた場合に比較し透明性の低下が少なく優れ
たものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明または半透明のプラスチックフィル
    ム支持体上に、ロイコ染料、該ロイコ染料を加熱時発色
    せしめる顕色剤及び結着剤としてのバインダー樹脂を主
    成分とする感熱記録層、更に必要に応じその上に保護層
    を設けてなる感熱記録材料において、該記録層中に架橋
    ポリメチルメタアクリレート系粒子を含有させたことを
    特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 前記架橋されたポリメチルメタアクリレ
    ート系粒子が、体積平均粒子径0.1〜1.0μmであ
    り、かつ粒子径3μm以下の粒子が体積分率で90%以
    上であることを特徴とする請求項1記載の感熱記録材
    料。
  3. 【請求項3】 前記架橋されたポリメチルメタアクリレ
    ート系粒子の含有量が、前記記録層全重量に対し、10
    〜50重量%であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 前記バインダー樹脂の含有量が記録層全
    重量に対し、20〜50重量%であることを特徴とする
    請求項1、2又は3何れか記載の感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 前記顕色剤が、下記一般式(1)で表さ
    れる有機リン酸化合物であることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4何れか記載の感熱記録材料。 【化1】 (式中、R1は、炭素数12〜24の直鎖状アルキル基
    を表す。)
JP8224552A 1996-08-07 1996-08-07 感熱記録材料 Pending JPH1044612A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8224552A JPH1044612A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 感熱記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8224552A JPH1044612A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 感熱記録材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1044612A true JPH1044612A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16815579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8224552A Pending JPH1044612A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 感熱記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1044612A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6319878B1 (en) Thermosensitive recording medium
JP3563876B2 (ja) 透明感熱記録媒体
US5952263A (en) Transparent thermosensitive recording material
JP3674796B2 (ja) 感熱記録材料
US5866507A (en) Thermosensitive recording material
US5935899A (en) Thermosensitive recording material
JPH1044612A (ja) 感熱記録材料
JPH10157292A (ja) 透明感熱記録材料及びその製造法
JPH11254831A (ja) 感熱記録材料
JPH1044613A (ja) 感熱記録材料
JP3644837B2 (ja) 感熱記録媒体
JP4137390B2 (ja) 黒色用透明感熱記録材料
JP3553686B2 (ja) 透明感熱記録媒体
JP3426069B2 (ja) 感熱記録材料
JP3690553B2 (ja) 透明感熱記録材料
JPH09104170A (ja) 感熱記録材料
JPH1158968A (ja) 透明感熱記録材料
JP2004284090A (ja) 透明感熱記録材料
JP3496799B2 (ja) 感熱記録媒体
JPH1081071A (ja) 感熱記録材料
JPH0958126A (ja) 感熱記録材料
JP3426071B2 (ja) 感熱記録材料
JP3491720B2 (ja) 感熱記録材料
JPH11334211A (ja) 透明感熱記録材料
JPH10157291A (ja) 透明感熱記録材料