JPH0958126A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0958126A
JPH0958126A JP7218979A JP21897995A JPH0958126A JP H0958126 A JPH0958126 A JP H0958126A JP 7218979 A JP7218979 A JP 7218979A JP 21897995 A JP21897995 A JP 21897995A JP H0958126 A JPH0958126 A JP H0958126A
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JP
Japan
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acid
fluoran
methyl
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heat
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JP7218979A
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English (en)
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Hideo Suzaki
英夫 洲▲崎▼
Hideo Aihara
秀夫 相原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白スジの発生がなくヘッド摩耗が少ないヘッ
ドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供する。 【解決手段】 透明または半透明な支持体上にロイコ染
料、該ロイコ染料を加熱発色せしめる顕色剤及び結着剤
としてのバインダー樹脂を主成分とする感熱発色層、更
にその上に保護層を設けてなる感熱記録材料において、
アクリルゴム微粒子を含有する結着剤としてのバインダ
ー樹脂からなる保護層を設けることを特徴とする透明感
熱記録材料が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子供与性呈色性化
合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した感
熱記録媒体に関するものであり、ヘッドマッチング性に
優れる感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無色もしくは淡色のロイコ染料と接触時
発色させる顕色剤との間の、熱・圧力などによる発色反
応を利用した記録材料は種々提案されている。その一つ
の感熱記録材料は、現像、定着等の煩雑な処理を施す必
要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録できるこ
と、騒音の発生が少ないこと、更にコストが安いこと等
の利点により、電子計算機、ファクシミリ、券売機、ラ
ベルプリンター、レコーダー等の種々の記録材料として
有用である。感熱記録材料に用いられる発色性染料とし
ては、例えばラクトン、ラクタムまたはスピロピラン環
を有する無色または淡色のロイコ染料が、又、顕色剤と
しては従来から有機酸、フェノール性物質等が用いられ
ている。このロイコ染料と顕色剤を用いた感熱記録材料
は、画像濃度が高く、かつ地肌の白色度が高いことから
広く利用されている。
【0003】これら感熱記録材料は一般に紙の上に前記
した発色性染料及び顕色剤が塗布され製造される。近年
は、用途の多様化に伴い、紙だけではなく透明もしくは
半透明なプラスチックフィルムを支持体として用いるこ
とも多くなっている。このようなプラスチックフィルム
を支持体として用いた例としては、ビデオプリンター用
記録材料、OHPフィルムの他、グラビア印刷、オフセ
ット印刷及びスクリーン印刷等の製版用版下フィルム
(画像形成用)シート、捺染用スクリーン印刷の製版用
版下フィルム(画像形成用)シート及びCAD用画像形
成用フィルムシート等が挙げられる。プラスチックフィ
ルムを支持体として用いた感熱記録材料は、紙を支持体
とした場合に比較し、記録材料とサーマルヘッドの間の
密着性が良く発色均一性は良好であるが、一方記録材料
表面にゴミやホコリがつきやすく、そのようなゴミや印
字中に発生したヘッドカス(加熱発色時塗布層中の成分
が溶融して発生)が印字走行中間熱記録材料とサーマル
ヘッドの間にはさまり、その部分及びその近傍において
画像がスジ状に抜ける現象(以下白スジという)が発生
しやすい。また、プラスチックフィルムの支持体は前記
のヘッドの密着性が良いことと支持体の剛度が高いこと
から、硬い無機フィラー等を添加するとヘッドの摩耗の
点で問題が出てくる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
スチックフィムを支持体として用いた場合の特有の問題
である白スジ、ヘッド摩耗を改良した透明又は半透明の
感熱記録材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、感熱発色層上にアクリルゴム微粒子を含有する
結着剤としてのバインダー樹脂からなる保護層を設ける
ことにより上記課題が解決されることを見出し本発明に
至った。白スジとは先に述べたとおり、記録材料表面に
ついているゴミや印字中に発生したヘッドカスが印字走
行中感熱記録材料とサーマルヘッドの間にはさまり、そ
の部分及びその近傍において画像がスジ状に抜ける現象
である。本発明者らはこの現象を改良するため検討を進
めた結果、透明性を損なわない程度に表面を荒らすこと
が有効であることを見出した。本発明では透明性の維持
及び表面を荒らす効果を持ちつつヘッド摩耗を起こさな
い材料として平均粒径0.2〜1.0μmのアクリルゴ
ム微粒子を見出した。この微粒子と樹脂の混合比として
は1:9〜5:5程度が好ましく、1:9以下であると
白スジに対する効果が小さく、5:5以上では保護層の
耐熱性、機械的強度の点で好ましくない。さらにアクリ
ルゴム微粒子の分散性に優れた樹脂としてエポキシ樹脂
が有用であることを見出した。
【0006】即ち、本発明は以下の(1)〜(3)であ
る。 (1)透明もしくは半透明支持体上にロイコ染料、該ロ
イコ染料を加熱発色せしめる顕色剤及び結着剤としての
バインダー樹脂を主成分とする感熱発色層、更にその上
に保護層を設けてなる感熱記録材料において、アクリル
ゴム微粒子を含有する結着剤としてのバインダー樹脂か
らなる保護層を設けたことを特徴とする感熱記録材料。 (2)バインダー樹脂がエポキシ樹脂であることを特徴
とする前記(1)記載の感熱記録材料。 (3)顕色剤が下記一般式(1)で表わされる有機リン
酸化合物を用いることを特徴とする前記(1)又は
(2)記載の感熱記録材料。
【0007】
【化2】
【0008】(R1は炭素数16〜24の直鎖状アルキ
ル基を表わす) 本発明の感熱記録媒体の詳細について説明する。本発明
で使用する支持体は、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、
三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィルム、ポリ
プロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィル
ム、ポリスチレンフィルムあるいはこれらを貼り合わせ
た透明または半透明なフィルム、合成紙等のプラスチッ
クフィルムである。
【0009】本発明で用いられるロイコ染料は電子供与
性を示す化合物であり、単独または2種以上混合して適
用されるが、それ自体無色あるいは淡色の染料前駆体で
あり、特に限定されず従来公知のもの、例えばトリフェ
ニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラ
ン系、フェノチジアン系、チオフェルオラン系、キサン
テン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタ
リド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミン
アニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリ
ン系、ジアゾキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ
化合物が好ましく用いられる。以下にこのような化合物
の例示するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0010】2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メ
チルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブ
チル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N
−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3
−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピル
アミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p
−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2
−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメ
チルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−
メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−
3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N
−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−
エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−メチル−p−
トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−
トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n
−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o
−クロルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−ブロモアニリノ)−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルア
ミノフルオラン、2−(o−フロロアニリノ)−6−ジ
ブチルアミノフルオラン、2−(m−トルフルオロメチ
ルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N
−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ
−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2
−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチ
ルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−
(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラ
ン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−
(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ
−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p
−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチル
アミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオ
ラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)
フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニ
リノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロ
ピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−
(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチ
ルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル
−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチ
ルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2
−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオ
ラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N
−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジプロピ
ルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2
−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フル
オラン、2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フル
オラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フル
オラン、2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フ
ルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p
−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プ
ロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6
−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2
−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フ
ルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−エチ
ルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチ
ル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミ
ノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フ
ルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−
ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N
−メチル−p−クロルアニリノ)フルオラン、2−アミ
ノ−6−(N−エチル−p−クロルアニリノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−クロルアニ
リノ)フルオラン、2,3−ジメチル−6−ジメチルア
ミノフルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−
トルイジノ)フルオラン、2−クロル−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−クロル−6−ジプロピルアミノフルオラ
ン、3−クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラ
ン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラ
ン、2−クロル−6−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)フルオラン、2−クロル−3−メチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロル−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロルアニリ
ノ)−3−クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラ
ン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロ
ル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジ
クロルアニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソア
ミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチ
ルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチ
ル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−
ベンゾ−6−(N−エチル−トルイジノ)フルオラン、
その他。
【0011】本発明において好ましく用いられる他の発
色剤の具体例を示すと以下のとおりである。2−アニリ
ノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプロピル−N
−エチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロルアニリ
ノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、2
−(p−クロルアニリノ)−6−(N−n−パルチミル
アミノ)フルオラン、2−(p−クロルアニリノ)−6
−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−ベンゾ
イルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フル
オラン、2−(o−メトキシベンゾイルアミノ)−6−
(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベ
ンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキシ−6−(N
−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジ
ルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)
−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6−(N−
メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メト
キシカルボニルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m
−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、4−メト
キシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロル−6−ジブ
チルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−ク
ロル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジル−
p−トリフロロメチルアニリノ)−4−クロル−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−クロル
−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルア
ミノ)フルオラン、2−メシジノ−4’,5’−ベンゾ
−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロ
ロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノフル
オラン、2−(α−ナフチルアミノ)−3,4−ベンゾ
−4’−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロヘキ
シルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジエチ
ルアミノフルオラン、2−(N−n−プロピル−p−ト
リフロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラ
ン、2−(ジ−N−p−クロルフェニル−メチルアミ
ノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−n−プロ
ピル−m−トリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォ
リノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−
N−n−オクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6
−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラ
ン、ベンゾロイコメチレンブルー、2−〔3,6−ビス
(ジエチルアミノ)〕−6−(o−クロルアニリノ)キ
サンチル安息香酸ラクタム、2−〔3,6−ビス(ジエ
チルアミノ)〕−9−(o−クロルアニリノ)キサンチ
ル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメチルアミ
ノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名ク
リスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−
ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノ
フェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−
ジクロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−
4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−
5−クロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ
−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−(2−メトキ
シ−5−クロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロ
キシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メト
キシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−(2−ヒド
ロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(2−メ
トキシ−5−メチルフェニル)フタリド、3,6−ビス
(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−
6’−ジメチルアミノフタリド、6’−クロロ−8’−
メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブ
ロモ−2’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラ
ン等。
【0012】次に本発明で用いられる顕色剤は電子受容
性の化合物であり、従来公知の種々の電子受容性顕色剤
を用いることができるが、本発明でより好ましいのは、
特願平3−355078等で示した長鎖アルキル基を分
子内に含む電子受容性顕色剤である。例えば炭素数12
以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物や脂肪族カルボ
ン酸化合物やフェノール化合物、または炭素数10〜1
8の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、あるいは
炭素数5〜8のアルキル基を持つカフェー酸のアルキル
エステルや炭素数16以上の脂肪族基を持つ酸性リン酸
エステル等である。脂肪族基には直鎖状または分岐状の
アルキル基、アルケニル基が包含され、ハロゲン、アル
コキシ基、エステル等の置換基を持っていても良い。以
下にその顕色剤について具体例を例示する。 (a)有機リン酸化合物 下記一般式(1)で表わされるものが好ましく用いられ
る。
【0013】
【化3】
【0014】(R1は炭素数16〜24の直鎖状アルキ
ル基を表わす) 一般式(1)で表わされる有機リン酸化合物の具体例と
しては、例えば以下のようなものが挙げられる。ドデシ
ルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシル
ホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホス
ホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン
酸、ヘキサコシルホスホン酸、オクタコシルホスホン酸
等。有機リン酸化合物としては、下記一般式(2)で表
わされるα−ヒドロキシアルキルホスホン酸も好ましく
使用される。
【0015】
【化4】
【0016】(ただし、R2は炭素数11〜29の脂肪
族基である。) 一般式(2)で表わされるα−ヒドロキシアルキルホス
ホン酸を具体的に示すと、α−ヒドロキシドデシルホス
ホン酸、α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−
ヒドロキシヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオ
クタデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホス
ホン酸、α−ヒドロキシドコシルホスホン酸、α−ヒド
ロキシテトラコシルホスホン酸等が挙げられる。有機リ
ン酸化合物としては、下記一般式(3)で表わされる酸
性有機リン酸エステルも使用される。
【0017】
【化5】
【0018】(式中、R3は炭素数16以上の脂肪族基
を、R4は水素原子または炭素数1以上の脂肪族基を表
わしている。) 一般式(3)で表わされる酸性有機リン酸エステルを具
体的に示すと、ジヘキサデシルホスフェート、ジオクタ
デシルホスフェート、ジエイコシルホスフェート、ジド
コシルホスフェート、モノヘキサデシルホスフェート、
モノオクタデシルホスフェート、モノエイコシルホスフ
ェート、モノドコシルホスフェート、メチルヘキサデシ
ルホスフェート、メチルオクタデシルホスフェート、メ
チルエイコシルホスフェート、メチルドコシルホスフェ
ート、アミルヘキサデシルホスフェート、オクチルヘキ
サデシルホスフェート、ラウリルヘキサデシルホスフェ
ート等が挙げられる。
【0019】(b)脂肪族カルボン酸化合物 下記一般式(4)で表わされるα−ヒドロキシ脂肪酸類
が好ましく用いられる。
【0020】R5−CH(OH)−COOH (4) (ただし、R5は炭素数12以上の脂肪族基を表わ
す。) 一般式(4)で表わされるα−ヒドロキシ脂肪族カルボ
ン酸化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。
α−ヒドロキシデカン酸、α−ヒドロキシテトラデカン
酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−ヒドロキシオ
クタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカン酸、α−ヒ
ドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコサン酸、α
−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロキシヘキサコ
サン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸等。
【0021】脂肪族カルボン酸化合物としては、ハロゲ
ン元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位またはβ
位の炭素にハロゲン元素を持つものも好ましく用いられ
る。このような化合物の具体例としては、例えば以下の
ものを挙げることができる。2−ブロモヘキサデカン
酸、2−ブロモヘプタデカン酸、2−ブロモオクタデカ
ン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン
酸、2−ブロモテトラコサン酸、3−ブロモオクタデカ
ン酸、3−ブロモエイコサン酸、2,3−ジブロモオク
タデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロテ
トラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フル
オロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2−
フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−
ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3
−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸
等。
【0022】脂肪族カルボン酸としては、炭素中にオキ
ソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基を有する脂肪族カ
ルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位またはγ
位の炭素がオキソ基となっているものが好ましく用いら
れる。このような化合物の具体例としては、例えば以下
のようなものを挙げることができる。2−オキソドデカ
ン酸、2−オキソテトラデカン酸、2−オキソヘキサデ
カン酸、2−オキソオクタデカン酸、2−オキソエイコ
サン酸、2−オキソテトラコサン酸、3−オキソドデカ
ン酸、3−オキソテトラデカン酸、3−オキソヘキサデ
カン酸、3−オキソオクタデカン酸、3−オキソエイコ
サン酸、3−オキソテトラコサン酸、4−オキソヘキサ
デカン酸、4−オキソオクタデカン酸、4−オキソドコ
サン酸等。脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一般
式(5)で表わされる二塩基酸も好ましく用いられる。
【0023】
【化6】
【0024】(ただし、R6は炭素数12以上の脂肪族
基を表わし、Xは酸素原子または硫黄原子を表わし、n
は1または2を表わす。) 一般式(5)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のものが挙げられる。ドデシルリンゴ酸、テ
トラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オクタデ
シルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ドコシルリンゴ
酸、テトラコシルリンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、テ
トラデシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ酸、
オクタデシルチオリンゴ酸、エイコシルチオリンゴ酸、
ドコシルチオリンゴ酸、テトラコシルチオリンゴ酸、ド
デシルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチオリンゴ酸、
エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシルジチオリンゴ酸、
テトラコシルジチオリンゴ酸等。脂肪族カルボン酸化合
物としては、下記一般式(6)で表わされる二塩基酸も
好ましく用いられる。
【0025】
【化7】
【0026】(ただし、R7,R8,R9は水素又は脂肪
族基を表わし、このうち少なくとも一つは炭素数12以
上の脂肪族基である。) 一般式(6)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のようなものが挙げられる。ドデシルブタン
二酸、トリデシルブタン二酸、テトラデシルブタン二
酸、ペンタデシルブタン二酸、オクタデシルブタン二
酸、エイコシルブタン二酸、ドコシルブタン二酸、2,
3−ジヘキサデシルブタン二酸、2,3−ジオクタデシ
ルブタン二酸、2−メチル−3−ドデシルブタン二酸、
2−メチル−3−テトラデシルブタン二酸、2−メチル
−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−エチル−3−ドデ
シルブタン二酸、2−プロピル−3−ドデシルブタン二
酸、2−オクチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−
テトラデシル−3−オクタデシルブタン二酸等。脂肪族
カルボン酸化合物としては、下記一般式(7)で表わさ
れる二塩基酸も好ましく用いられる。
【0027】
【化8】
【0028】(ただし、R10,R11は水素又は脂肪族基
を表わし、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の
脂肪族基である。) 一般式(7)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のものが挙げられる。ドデシルマロン酸、テ
トラデシルマロン酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデ
シルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン
酸、テトラコシルマロン酸、ジドテシルマロン酸、ジテ
トラデシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオク
タデシルマロン酸、ジエイコシルマロン酸、ジドコシル
マロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、メチルドコシ
ルマロン酸、メチルテトラコシルマロン酸、エチルオク
タデシルマロン酸、エチルエイコシルマロン酸、エチル
ドコシルマロン酸、エチルテトラコシルマロン酸等。脂
肪族カルボン酸化合物としては、下記一般式(8)で表
わされる二塩基酸も好ましく用いられる。
【0029】
【化9】
【0030】(ただし、R12は炭素数12以上の脂肪族
基を表わし、nは0または1を表わし、mは1,2また
は3を表わし、nが0の場合、mは2または3であり、
nが1の場合はmは1または2を表わす。) 一般式(8)で表わされる二塩基酸の具体例としては、
例えば以下のようなものが挙げられる。2−ドデシル−
ペンタン二酸、2−ヘキサデシル−ペンタン二酸、2−
オクタデシルペンタン二酸、2−エイコシル−ペンタン
二酸、2−ドコシル−ペンタン二酸、2−ドデシル−ヘ
キサン二酸、2−ペンタデシル−ヘキサン二酸、2−オ
クタデシル−ヘキサン二酸、2−エイコシル−ヘキサン
二酸、2−ドコシル−ヘキサン二酸等。脂肪族カルボン
酸化合物としては、長鎖脂肪酸によりアシル化されたク
エン酸などの三塩基酸も好ましく用いられる。その具体
例としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0031】
【化10】
【0032】(c)フェノール化合物 下記一般式(9)で表わされる化合物が好ましく用いら
れる。
【0033】
【化11】
【0034】(ただし、Yは−S−、−O−、−CON
H−、−NHSO2−、CH=CHCONH−、−NH
CO−、NHCONH−または−COO−を表わし、R
13は炭素数12以上の脂肪族基を表わし、nは1,2ま
たは3の整数である。) 一般式(9)で表わされるフェノール化合物の具体例と
しては、例えば以下のようなものが挙げられる。p−
(ドデシルチオ)フェノール、p−(テトラデシルチ
オ)フェノール、p−(ヘキサデシルチオ)フェノー
ル、p−(オクタデシルチオ)フェノール、p−(エイ
コシルチオ)フェノール、p−(ドコシルチオ)フェノ
ール、p−(テトラコシルチオ)フェノール、p−(ド
デシルオキシ)フェノール、p−(テトラデシルオキ
シ)フェノール、p−(ヘキサデシルオキシ)フェノー
ル、p−(オクタデシルオキシ)フェノール、p−(エ
イコシルオキシ)フェノール、p−(ドコシルオキシ)
フェノール、p−(テトラコシルオキシ)フェノール、
p−ドデシルカルバモイルフェノール、p−テトラデシ
ルカルバモイルフェノール、p−ヘキサデシルカルバモ
イルフェノール、p−オクタデシルカルバモイルフェノ
ール、p−エイコシルカルバモイルフェノール、p−ド
コシルカルバモイルフェノール、p−テトラコシルカル
バモイルフェノール、没食子酸ヘキサデシルエステル、
没食子酸オクタデシルエステル、没食子酸エイコシルエ
ステル、没食子酸ドコシルエステル、没食子酸テトラコ
シルエステル、N−ドデシル−p−ヒドロキシシンナム
アミド、N−テトラデシル−p−ヒドロキシシンナムア
ミド、N−オクタデシル−p−ヒドロキシシンナムアミ
ド、N−ドコシル−p−ヒドロキシシンナムアミド、N
−ドデシル−p−ヒドロキシシンナムアミド、N−オク
タコシル−p−ヒドロキシシンナムアミド、4’−ヒド
ロキシトリデカンアニリド、4’−ヒドロキシヘプタデ
カンアニリド、4’−ヒドロキシノナデカンアニリド、
3’−ヒドロキシノナデカンアニリド、4−(N−ドコ
シルスルホニルアミノ)フェノール、4−(N−オクタ
デシルスルホニルアミノ)フェノール、N−(4−ヒド
ロキシフェニル)−N’−ドデシルウレア、N−(4−
ヒドロキシフェニル)−N’−オクタデシルウレア、N
−(4−ヒドロキシフェニル)−N’−ドコシルウレア
等。
【0035】フェノール化合物としては、下記一般式
(10)で表わされるカフェー酸アルキルエステルを使
用することもできる。
【0036】
【化12】
【0037】(ただし、R14は炭素数5〜8のアルキル
基である。) 一般式(10)で表わされるカフェー酸アルキルエステ
ルの具体例を示すと、カフェー酸−n−ペンチル、カフ
ェー酸−n−ヘキシル、カフェー酸−n−オクチル等が
挙げられる。
【0038】(d)メルカプト酢酸の金属塩 一般式(11)で表わされるアルキルまたはアルケニル
メルカプト酢酸の金属塩を好ましく用いることができ
る。 (R15−S−CH2−COO)2M (11) (ただし、R15は炭素数10〜18の脂肪族基を表わ
し、Mはスズ、マグネシウム、亜鉛又は銅を表わす。) 一般式(11)で表わされるメルカプト酢酸金属塩の具
体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0039】デシルメルカプト酢酸スズ塩、ドデシルメ
ルカプト酢酸スズ塩、テトラデシルメルカプト酢酸スズ
塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸スズ塩、オクタデシル
メルカプト酢酸スズ塩、デシルメルカプト酢酸マグネシ
ウム塩、ドデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、テト
ラデシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ヘキサデシル
メルカプト酢酸マグネシウム塩、オクタデシルメルカプ
ト酢酸マグネシウム塩、デシルメルカプト酢酸亜鉛塩、
ドデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、テトラデシルメルカプ
ト酢酸亜鉛塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、オ
クタデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、デシルメルカプト酢
酸銅塩、ドデシルメルカプト酢酸銅塩、テトラデシルメ
ルカプト酢酸銅塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸銅塩、
オクタデシルメルカプト酢酸銅塩等。本発明においては
顕色剤として上記に記載した化合物に限られるものでは
なく、その他の電子受容性の種々の化合物を使用するこ
とができる。
【0040】本発明の感熱記録媒体において顕色剤は発
色剤1部に対して1〜20部好ましくは2〜10部であ
る。顕色剤は単独もしくは二種以上混合して適用するこ
とができ、発色剤についても同様に単独もしくは二種以
上混合して適用することができる。感熱記録層に用いる
バインダー樹脂としては、1種又は2種以上の公知の種
々の樹脂を使用でき、例えばポリアクリルアミド、マレ
イン酸共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタク
リル酸エステル類、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、
スチレン共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ
ビニルブチラール、エチルセルロース、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルアセトアセタール、ポリカーボネー
ト、エポキシ樹脂、ポリアミド等がある。以上本発明の
感熱記録材料の感熱発色層中の主成分である、ロイコ染
料、顕色剤、バインダー樹脂の具体例を挙げたがこれら
に限るものではない。また、必要に応じ公知の填料、顔
料、界面活性剤、熱可融性物質を添加することができ
る。
【0041】本発明の保護層に用いる樹脂は、有機溶媒
(トルエン、メチルエチルケトン、アルコール類等)に
溶解して用いることが多いため、これを感熱発色層上に
塗布すると、ロイコ染料、顕色剤が溶解、接触すること
により塗布直後に発色してしまう。この発色を防ぐた
め、用いる溶媒に不溶、もしくは微溶のロイコ染料及び
または顕色剤を選択して用いる。ロイコ染料及びまたは
顕色剤をマイクロカプセルにより被覆し、染料と顕色剤
が接触しにくくする。感熱発色層上に樹脂層を設け、染
料と顕色剤が接触しにくくする。等の方法をとることが
望ましい。この中で顕色剤として前記一般式(1)で表
わされる有機リン酸化合物を用いることが、溶媒による
カブリ、発色感度、発色濃度、ヘッドマッチング性の点
で好ましい。感熱記録層は発色剤、顕色剤をバインダー
樹脂とともに有機溶剤中に均一に分散もしくは溶解し、
これを透明支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗工
方式は特に限定されない。記録層塗布液が顕色剤を分散
した分散液の場合、顕色剤の粒径が保護層の表面粗さ、
ひいては印字時のドット再現性に大きく関与するので、
粒径は0.5μm以下が好ましい。記録層の膜厚は記録
層の組成や感熱記録媒体の用途にもよるが1〜50μm
程度、好ましくは3〜20μm程度である。また記録層
塗布液には必要に応じて塗工性の向上あるいは記録特性
の向上を目的に通常の感熱記録紙に用いられている種々
の添加剤を加えることもできる。
【0042】本発明の記録媒体において、保護層は熱印
加時の熱と圧力による表面の変形や変色を防止すること
から、多数回使用には極めて有用である。保護層の他、
耐薬品性、耐水性、耐摩擦性、ヘッドマッチング性等を
向上させる役割もある。本発明の感熱記録層は発色剤及
び顕色剤をバインダー樹脂とともに水もしくは有機溶剤
中に均一に分散もしくは溶解しこれを支持体上に塗布、
乾燥して作製するが、塗工方式は特に限定されない。記
録層塗布液が顕色剤を分散した分散液の場合、顕色剤の
粒径が保護層の表面粗さ、ひいては印字時のドット再現
性に大きく関与するので、粒径は0.5μm以下が好ま
しい。記録層の膜厚は記録層の組成や感熱記録媒体の用
途にもよるが1〜50μm程度、好ましくは3〜20μ
m程度である。また、記録層塗布液には必要に応じて、
塗工性の向上あるいは記録特性の向上を目的に通常の感
熱記録紙に用いられている種々の添加剤を加えることも
できる。
【0043】なお、本発明においては、支持体と感熱発
色層との間に、平滑性の向上などの必要に応じて中間層
として顔料、バインダー、熱可融性物質などを含有する
層を設けることができる。本発明においては感熱発色層
上に耐薬品性、耐水性、耐摩耗性、耐光性及びサーマル
ヘッドに対するヘッドマッチング性の向上のために保護
層が設けられる。本発明に用いられるアクリルゴム微粒
子は特に限定されず、例えばアクリル酸ブチルモノマー
を乳化重合した平均粒径0.2〜1.0μmのものが用
いられる。この保護層にはアクリルゴム微粒子の分散性
を考えるとエポキシ樹脂が好ましいが、分散性が維持で
きればこれに限定されるわけではなく、ヘッドマッチン
グ性など他の保護層に求められる特性を満足させるた
め、他の樹脂及びそれらにシリコーンセグメントがブロ
ック状又はグラフト状に結合させた樹脂を単独、もしく
は混合して用いてもよい。ブロック状またはグラフト状
に結合していることにより、サーマルヘッドとの滑りが
良好となり、また樹脂にシリコーンが共重合されている
ためカスが付着しにくい。
【0044】樹脂に共重合させるシリコーンセグメント
としては、シロキサン結合を有すると共にケイ素原子に
結合したメチル基などのアルキル基を有し、分子末端ま
たは分子内に水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、ア
ミノ基、メルカプト基などの反応性官能基を有するオル
ガノポリシロキサンなどが使用できる。これらの樹脂と
してはポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、
エチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテー
トプロピオネート、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等の
熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。これらの中で耐熱
性、溶剤可溶性の点で好ましい樹脂は、ポリ(メタ)ア
クリル酸エステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リビニルアセトアセタール樹脂、セルロースアセテート
プロピオネート、エチルセルロース、ポリウレタン系樹
脂である。これらの樹脂をシリコーンで変性する場合の
樹脂中のシリコーンセグメントの量は、1〜30重量%
が好ましい。シリコーンセグメントの含有量が少なすぎ
ると滑性が低く、スティッキングが発生しやすく、多す
ぎると樹脂の結合性および下層との接着性が低くカス付
着が発生しやすい。またこれらのシリコーンで変性され
た樹脂は、従来から提案されているようなエマルジョン
もしくは分散体で用いるのではなく溶媒に溶解させて用
いるので結着能力が高く、保護層として単独でまたは主
成分として用いることができる。必要に応じこれら樹脂
の耐熱性を向上させるための架橋剤、従来から公知の無
機及び有機填料や滑剤、樹脂を透明性を損なわない、ヘ
ット摩耗が悪くならない程度に添加することができる。
【0045】これらの無機または/及び有機填料として
は、この種の感熱記録材料に慣用される填料中の一種ま
たは二種以上を選択することができる。その具体例とし
ては炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、
水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無
機填料の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタク
リル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂な
どの有機を挙げることができる。滑剤の具体例としては
ステアリン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、オレイ
ン酸アマイド、ラウリン酸アマイド、エチレンビスステ
アロアマイド、メチレンビスステアロアマイド、メチロ
ールステアロアマイド、パラフィンワックス、ポリエチ
レン、カルナバワックス、酸化パラフィン、ステアリン
酸亜鉛等が挙げられる。保護層の塗工方式は透明性が得
られる条件内であれば特に制限はなく、従来公知の方法
で塗工することができる。好ましい保護層厚は0.1〜
20μm、より好ましくは0.5〜10μmである。保
護層厚が薄すぎると、記録媒体の保存性やヘッドマッチ
ング等の保護層としての機能が不充分であり、厚すぎる
と記録媒体の熱感度が低下するし、コスト的にも不利で
ある。本発明の感熱記録媒体の記録方法は使用目的によ
って熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等特に限定
されない。
【0046】
〔A液〕
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 4部 オクタデシルホスホン酸 12部 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製、デンカブチラール #3000−2) 6部 トルエン 57部 メチルエチルケトン 57部 以上のようにして調製した塗布液を厚さ75μmのポリ
エステルフィルム上に〔A液〕を塗布した後乾燥して厚
さ10μmの感熱記録層を形成した。
【0047】次にこの記録層上に〔B液〕を塗布・乾燥
して厚さ3mの保護層を設け、50℃にて48時間硬化
させ、感熱記録媒体を作製した。 〔B液〕 アクリルゴム微粒子分散エポキシ樹脂個体(日本触媒製、CX −MN110、ゴム粒径0.3μm) 20部 シリコン変成ポリビニルブチラール樹脂(大日精化製、SP− 712、固形分、12.5%) 60部 メチルエチルケトン 30部 比較例1 実施例1と同様にしてポリエステルフィルム上に感熱記
録層を形成した。さらにこの記録層上に〔C液〕を撹
拌、溶解した後、塗布・乾燥して厚さ3μmの保護層を
設け、感熱記録媒体を作製した。 〔C液〕 シリコン変成ポリビニルブチラール樹脂(大日精化製、SP− 712、固形分、12.5%) 50部 メチルエチルケトン 40部 比較例2 下記組成物をボールミルで体積平均粒径0.2μmまで
粉砕・分散し保護層塗布液用分酸液(E液)を作製し
た。
【0048】 〔D液〕 シリカ粉末(水沢化学製、ミズカシルP−527) 30部 シリコン変成ポリビニルブチラール樹脂(大日精化製、SP− 712、固形分、12.5%) 24部 メチルエチルケトン 146部 さらに下記組成物を十分に撹拌し保護層塗布液を作製し
た。 〔E液〕 D液 24部 シリコン変成ポリビニルブチラール樹脂(大日精化製、SP− 712、固形分、12.5%) 70部 メチルエチルケトン 88部 以上のようにして調製した保護層塗布液を、先に得られ
た感熱記録層上に塗布、乾燥して、厚さ3μmの保護層
を設け、本発明の感熱記録媒体を作製した。以上のよう
にして作製した感熱記録媒体を以下のようにして評価し
た。
【0049】<白スジ>大倉電機製感熱印字シミュレー
ターを用い、下記印字条件で黒ベタを印字した。 (印字条件)サーマルヘッドドット密度:8dot/mm 印加電力 :0.68W/dot パルス巾 :0.30msec ライン周期 :10msec/line 印字長 :30cm 印字巾 :20cm 目視にて印字画像中にある白スジを数えた。
【0050】<ヘッド摩耗>TEC(東京電気)製ラベ
ルプリンターB30にて無印画画像を500m流した際
のヘッドの摩耗量を測定した。評価結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】上記のとおり、本発明の感熱記録材料
は、保護層中にアクリルゴム微粒子及び結着剤としての
バインダー樹脂を含有することで白スジの発生がなくヘ
ッド摩耗が少ない優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明もしくは半透明支持体上にロイコ染
    料、該ロイコ染料を加熱発色せしめる顕色剤及び結着剤
    としてのバインダー樹脂を主成分とする感熱発色層、更
    にその上に保護層を設けてなる感熱記録材料において、
    アクリルゴム微粒子を含有する結着剤としてのバインダ
    ー樹脂からなる保護層を設けたことを特徴とする感熱記
    録材料。
  2. 【請求項2】 バインダー樹脂がエポキシ樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 顕色剤が下記一般式(1)で表わされる
    有機リン酸化合物を用いることを特徴とする請求項1又
    は2記載の感熱記録材料。 【化1】 (R1は炭素数16〜24の直鎖状アルキル基を表わ
    す)
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