JPH10157091A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH10157091A
JPH10157091A JP8324062A JP32406296A JPH10157091A JP H10157091 A JPH10157091 A JP H10157091A JP 8324062 A JP8324062 A JP 8324062A JP 32406296 A JP32406296 A JP 32406296A JP H10157091 A JPH10157091 A JP H10157091A
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JP
Japan
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processing liquid
recording
dot
ink
head
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JP8324062A
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English (en)
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Takehiko Kasamatsu
健彦 笠松
Shinji Takagi
真二 高木
Hideki Tanaka
秀樹 田中
Hiroyuki Tawaraya
啓之 俵谷
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクのにじみ等をなくする処理液のドット
を形成する、処理液ドット形成ヘッドの各ノズルの使用
率を平均化できるインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 主走査方向へ数えた偶数の2,4,6…
…の画素列に処理液吐出の制御を行うこととする。記録
ドット吐出なしから吐出ありのエッジ、たとえば6の画
素例では座標(6,b)のエッジを検出し、このエッジ
に最初の処理液ドットを吐出し、後は2画素に1画素の
割合で、座標(6,d),(6,f),(6,h)……
に処理液を吐出するようにする。このように処理液をエ
ッジで吐出し、後は処理液ドット−記録ドット比率に応
じた割合(この場合25%で、2画素の1画素の割合)
で吐出するので、処理液吐出ノズルは、記録データによ
り変化し、処理液ドット形成ヘッドの各ノズルの使用率
は平均化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関し、詳しくは、記録ヘッドからインクを吐出
して記録媒体上に記録(印字ともいう)ドットを形成す
る前、またはその後に、記録媒体上に、インク中の色素
剤(着色剤ともいう)を、不溶化または凝集させるため
の処理液を吐出するインクジェット記録装置に関するも
のである。
【0002】
【関連の技術】従来、インクジェット記録方式で普通紙
等の記録媒体に記録する場合、インクのにじみ等の影響
で記録画像の画質が低下することがある。また、記録画
像の耐水性が不十分で、保存性に欠けるという問題もあ
った。
【0003】これらの問題の解決策として、例えば、特
開昭58−128862号公報には、記録インクの吐出
による記録ドットの形成動作に先だって、あるいは記録
ドットの形成後に、記録インクを良好に定着させる効果
のある処理液を吐出させて処理液ドットを形成して、そ
れらのドットを重ねる技術が開示されている。また、特
開昭64−63185号公報には、インク中の染料を不
溶化させるための化合物を記録媒体に付着させた後に、
記録インクを吐出させて記録ドットを形成する技術が開
示されている。さらに、特開平5−202328号公報
には、記録ドットの形成動作に先だって、記録インクを
良好に定着させて耐水性をもたせるための処理液をイン
クジェット方式により吐出して記録媒体に付着させる方
法、その処理液をローラ塗布により記録媒体に記録させ
る方法、および記録インクと処理液を噴射器からの飛翔
中に混合させた上、記録媒体に付着させて記録インクの
耐水性と定着性を向上させる方法が開示されている。
【0004】また、前述の従来例は、いずれも記録媒体
上における記録ドットの形成位置の全てに対して処理液
を付着させるために、必要以上に処理液を消費すること
があり、また、特に多色インクを使用するカラー記録の
場合には、必要以上の処理液によって混色が起きる問題
があるために、特開平8−52867号公報(以下関連
技術例という)においては、インクの定着性や、耐水性
を向上させるための処理液を最適な位置に適量だけ付着
させて、その処理液の機能を最大限に発揮させることの
できる技術が開示されている。
【0005】ここで、図を用いて前述の関連技術例にお
ける画像形成方法をカラーインクジェットプリンタに適
用した例を説明する。図1はカラーインクジェットプリ
ンタの概略斜視図である。
【0006】図1において、111はヘッドであり、記
録ヘッド101,102,103,104と処理液用ヘ
ッド105が備えられている。それらのヘッド101〜
105のそれぞれは、記録媒体としての記録紙7と対向
する面に、記録紙7の搬送方向に例えば64個づつの吐
出口を有している。また、それらのヘッド101〜10
5においては、64個づつの吐出口のそれぞれに連通す
るインク路または処理液路が設けられており、それぞれ
の吐出口への流路に対応して、それらのヘッド101〜
105を構成する基板に、インクまたは処理液を吐出す
るための熱エネルギを発生する電気熱変換体が形成され
ている。電気熱変換体は、記録データに応じて印加され
る電気パルスによって熱を発生し、これによりインクま
たは処理液に膜沸騰を生じさせ、この膜沸騰による気泡
の生成に伴って吐出口からインクまたは処理液を吐出さ
せる。ヘッド101〜105のそれぞれにおいて、各流
路には、これらに共通に連通する共通液室が設けられて
おり、これに貯溜されるインクまたは処理液は各流路か
らの吐出動作に応じて、その流路に供給される。
【0007】ヘッド111はキャリッジ2に搭載され、
そのキャリッジ2は、記録紙7の記録面7Aと平行に延
在する1対のガイドレール3と摺動可能に係合する。こ
れにより、ヘッド111は、ガイドレール3に沿って移
動することができ、この移動に伴って、後述するタイミ
ングでインクや処理液を吐出することにより記録を行
う。そのヘッド111の移動後、記録紙7を矢印の方向
に所定量搬送してから、再び記録動作をする。このよう
な動作を繰り返すことにより、記録紙7に対して順次記
録を行っていく。
【0008】記録紙7の搬送は、その記録面7Aの上下
に配設されたそれぞれ1対の搬送ローラ4および5が回
転することによって行われる。また、記録紙7の記録面
7Aの裏側には、記録面7Aの平面性を保つためのプラ
テン6が配設されている。
【0009】なお、キャリッジ2の移動は、例えば、こ
れに取付けられる不図示のベルトがモータによって駆動
されることによって可能となり、また、搬送ローラ4お
よび5の回転も同様にモータの回転がこれらに伝達され
ることによって可能となる。
【0010】図2は図1に示したプリンタにおける制御
系のブロック構成図である。図2において、CPU10
0は、後述するような処理液ドットを形成するための処
理を含め、この装置各部を動作させるための制御処理や
データ処理等を実行する。ROM100Aには、その処
理手順等が格納され、また、RAM100Bは、その処
理実行のためのワークエリアとして用いられる。
【0011】ヘッド111からのインクや処理液の吐出
は、CPU100が記録データに基づいて、電気熱変換
体の駆動データおよび駆動制御(吐出タイミング)信号
をヘッドドライバ1Aに供給することにより行われる。
さらにCPU100は、キャリッジ2を移動させるため
のキャリッジモータ20や、搬送ローラ4,5を回転さ
せるための紙送り(PF)モータ50を、モータドライ
バ20Aおよび50Aを介して制御する。
【0012】図3はヘッド111を示し、101はシア
ンのインク(C)を吐出するための記録ヘッド、以下同
様に、102はマゼンタのインク(M)の記録ヘッド、
103はイエロ(Y)の記録ヘッド、104はブラック
(K)の記録ヘッドである。また、105はインク中の
色素剤としての染料を不溶化させるための処理液を吐出
する処理液用ヘッドである。インクや処理液の組成につ
いては後述する。なお、単色プリンタの場合には、例え
ばブラックのインクを吐出するための記録ヘッドに、処
理液用ヘッド105を備えればよい。
【0013】図4は、ヘッド111と記録紙7との対向
関係を説明するための図である。ヘッド111から各色
のインクおよび処理液を吐出しつつ、ヘッド111を矢
印A方向に主走査し、かつ記録紙7を矢印B方向(副走
査方向)に紙送りすることによって、記録紙7の記録面
7Aに画像を記録する。この例では主走査方向の前側に
処理液用ヘッド105が位置しており、そのヘッド10
5から処理液を吐出した後に、記録ヘッド101,10
2,103,104から各色のインクが吐出されるよう
になっている。つまり、記録面7Aに処理液を付着させ
て処理液ドットを形成した後に、各色のインクを吐出さ
せて記録ドットを形成することによって、画像を記録す
る。なお、これとは逆に、記録ドットを形成した後に、
処理液を吐出させて処理液ドットを形成するように構成
することも可能である。
【0014】次に、インクと処理液の吐出動作について
説明する。
【0015】今、図5のような記録データがあるとす
る。このデータは、C,M,Y,Kの各色のインクのそ
れぞれに対応する記録データの論理和をとり、それに対
応するインクの全吐出位置、つまりそれらのインクによ
り形成されるべき記録ドットの位置を○によって表して
いる。これをD1とする。図5中の1〜10の数字は、
主走査方向Aにおけるドット記録位置を表し、また、a
〜hは紙送り方向Bにおける記録位置を表している。
【0016】図6は、図5の記録データに対して、図6
中11〜30のような判定領域を設定する方法を説明す
る図である。この場合、その判定領域は、2ドット×2
ドット相当の小領域としており、各小領域内の所定の位
置に記録ドット形成データが存在する場合には、その位
置に処理液ドット(D2とする)を記録面7Aに形成し
てから、記録ドットD1を形成する。すなわち、記録デ
ータに対して2ドット×2ドットのマスクバターンを作
用させることによって処理液データを作成している。例
えば領域11については、図6における座標(2,b)
(領域の右下)において記録ドット形成データが存在
し、かつ図6中の判定領域16の対応する位置に○が存
在するため、領域11の座標(2、b)の位置に処理液
を吐出し処理液ドットD2を形成する。すなわち本例で
は、記録画像のC,M,Y,Kの各色のインクのそれぞ
れに対応する記録データの論理和に対して概略25%の
処理液を吐出し、後に、記録ドットを吐出する構成とな
っている。後述する処理液およびインクの組成には、こ
の程度の処理液吐出量でよいことが実験で求められてい
る。この場合処理液吐出用のヘッド105は、その他の
記録用ヘッド101〜104と同一のものを使用してい
るものであり、各ノズルの吐出量も同一である。
【0017】なお、判定領域の設定は2ドット×2ドッ
ト相当のみに限らず1つの処理液ドットD2の効果が及
ぶ範囲内で、処理液用ヘッドの吐出量に応じて任意に設
定が可能である。
【0018】次に、インク中の色素剤としての染料を不
溶化する処理液は、一例として以下のようにして得るこ
とができる。
【0019】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電工製)にて加熱
濾過した後、NaOHでpHを4.8に調整し、無色の
処理液A1を得ることができる。
【0020】 A1の成分 カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトメチルアンモニウムクロライド 2.0部 (商品名:エレクトロストッパQE、花王製) カチオン性化合物の高分子成分 ポリアミンスルホン(平均分子量:5000) 3.0部 (商品名:PAS−92、日東紡績製) チオジグリコール 10部 水 残部 また、前述の無色の処理液と混合し不溶化するインクの
好適な例として以下のものを挙げることができる。
【0021】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:フロロポアフィルタ、住友電工製)にて加熱濾過し
てイエロ,マゼンタ,シアン,ブラックのインクY1,
M1,C1,K1を得ることができる。
【0022】 Y1の成分 C.I.ダイレクトイエロー142 2.0部 チオジグリコール 10部 アセチレールEH(川研ファインケミカル) 0.05部 水 残部 M1の成分 染料をC.I.アシッドレッド−289の2.5部に変
えた以外はY1と同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー−9の2.5部に変えた
以外はY1と同じ組成 K1 染料をC.I.アシッドブラック−2の3部に変えた以
外はY1と同じ組成以上示したそれぞれ無色の処理液と
インクの混合において、本例では、前述した無色の液体
とインクが被プリント材上あるいは被プリント材に浸透
した位置で混合する結果、反応の第1段階として無色の
処理液中に含まれているカチオン性物質のうち、低分子
量の成分とインクに使用しているアニオン性基を有する
水溶性染料とがイオン的相互作用により会合を起こし、
瞬間的に溶液相から分離を起こす。
【0023】次に、反応の第2段階として、前述した染
料と低分子カチオン性物質との会合体が無色の処理液中
に含まれる高分子成分により吸着されるために、会合で
生じた染料の凝集体のサイズがさらに大きくなり、被プ
リント材の繊維間の隙間に入り込みにくくなり、その結
果として固液分離した液体部分のみが記録紙中にしみこ
むことにより、プリント品位と定着性との両立が達成さ
れる。同時に前述したようなメカニズムにより生成した
カチオン性物質とで形成される凝集体は粘性が大きくな
り、液媒体の動きとともに移動することがないので、フ
ルカラーの画像形成時のように隣接したインクドットが
異色のインクで形成されていたとしても互いに混じり合
うようなことはなく、ブリーディングも起こらない。ま
た、前述の凝集体は本質的に水不溶性であり、形成され
た画像の耐水性は完全なものとなる。また、ポリマの遮
蔽効果により形成された画像の耐光堅牢性も向上すると
いう効果も有する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の関連
技術例では、処理液ドットが最適な位置に適量吐出して
いるとは言えず、かつ記録媒体上における処理液ドット
の形成位置は常に同一位置に決定されてしまい、例えば
処理液ドット形成ヘッド105と記録ドット形成ヘッド
101〜104を同一のものを使用する場合には、処理
液ドット形成ヘッド105の処理液吐出ノズルは常に同
じノズルが使用されてしまい、使用ノズルに極端な片寄
がでてしまう。また、処理液ドット形成ヘッド105と
記録ドット形成ヘッド101〜104を異なったヘッド
を用いると、あらたに新規のヘッドを用意する必要があ
りコストアップになってしまい、かつ固定した処理液ド
ットしか形成されず特別な処理液吐出モードに対応する
ことが不可能になってしまうという問題がある。
【0025】また、処理液の吐出量をC,M,Y,Kす
べての印字箇所に対して約25%程度に抑える制御をし
た場合、処理液の吐出制御を色インクの吐出制御と同様
に行った場合では、ある吐出箇所に関しては、4ドット
の内のどれか1ドットについて、完全にドットオンドッ
トとなり、他の3つの吐出箇所については、基本的には
処理液の吐出されていない箇所に吐出されることにな
る。処理液はその吐出目的からも、できるだけ多くの色
インク吐出箇所に吐出されることが好ましい。しかし、
色インクと同様の過程で吐出信号を生成することでは、
C,M,Y,Kすべての吐出箇所に吐出する、つまり記
録箇所に対して100%吐出する以外には、基本的には
処理液が吐出されていない箇所に色インクが吐出される
ことになる。
【0026】本発明は、このような状況のもとでなされ
たもので、処理液ドット形成ヘッドに記録ドット形成ヘ
ッドと同一のものを使用しても処理液ドット形成ヘッド
の各ノズルの使用率を平均化できるインクジェット記録
装置を提供することを目的とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、インクジェット記録装置を次の(1)
〜(7)のとおりに構成する。
【0028】(1)インクを記録媒体上に吐出して記録
ドットを形成する記録ヘッドと、前記インク中の色素剤
を不溶化または凝集させる処理液を前記記録媒体上に吐
出して処理液ドットを形成する処理液用ヘッドとを有す
るインクジェット記録装置において、前記記録媒体上に
形成される記録ドットのエッジを検出するエッジ検出手
段と、このエッジ検出手段で検出したエッジを基準にし
て処理液ドット−記録ドット比率で前記処理液用ヘッド
による処理液ドット形成位置を制御する制御手段とを備
えたインクジェット記録装置。
【0029】(2)処理液の吐出タイミング信号を生成
する吐出タイミング信号生成手段と、この吐出タイミン
グ信号生成手段で生成した吐出タイミング信号を遅延さ
せる遅延手段とを備えた前記(1)記載のインクジェッ
ト記録装置。
【0030】(3)エッジ検出手段は、副走査方向の画
素列における記録ドットのエッジを検出するものである
前記(1)記載のインクジェット記録装置。
【0031】(4)エッジ検出手段は、主走査方向およ
び副走査方向の画素列の記録ドットのエッジを検出する
ものである前記(1)記載のインクジェット記録装置。
【0032】(5)制御手段は、エッジ検出手段で検出
したエッジを最初の処理液ドット形成位置とするもので
ある前記(1)記載のインクジェット記録装置。
【0033】(6)遅延手段は、半画素幅相当の時間の
遅延を行うものである前記(2)記載のインクジェット
記録装置。
【0034】(7)遅延手段は、エッジ位置にもとづく
適宜の時間の遅延を行うものである前記(2)記載のイ
ンクジェット記録装置。
【0035】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を“カラ
ーインクジェットプリンタ”の実施例により詳しく説明
する。
【0036】
【実施例】
(実施例1)本実施例を、関連技術例同様にカラーイン
クジェットプリンタの例により説明する。本実施例の概
略的構成は図1〜図4で説明した構成と同様であり、詳
細な説明は省略する。また、本実施例においても図5の
記録データに対してどのように処理液のデータが制御さ
れるかを説明する。
【0037】図7は、本実施例の要部構成を示すブロッ
ク図である。図7において、701,702,703お
よび704はそれぞれシアンインク,マゼンタインク,
イエロインクおよびブラックインクの記録データ(吐出
データともいう)メモリであり、各記録ヘッド101,
102,103および104の少なくとも記録直前の記
録データを格納しており、記録のタイミングに合わせて
順次読み出される。705,706,707および70
8はメモリ701〜704から読み出されたパラレルの
データを、各ヘッドのそれぞれのノズルに対応したシリ
アルのデータに変換するパラシリ変換器であり、この場
合ノズル数64のシリアルデータに変換する。711,
712,713および714は各シアンヘッド101,
マゼンタヘッド102,イエロヘッド103およびブラ
ックヘッド104に対応したヘッド駆動回路で、シリア
ルで送られたデータを、シフトレジスタに格納し、吐出
タイミングに合わせてラッチし記録データとする。
【0038】721は記録データメモリ701,70
2,703および704からのデータの論理和を行う回
路である。722は705,706,707および70
8同様パラシリ変換器であり、論理和回路721からの
信号をシリアルデータに変換する。723はエッジ検出
回路で、パラシリ変換回路722からの信号のデータが
0から1に変化する点を捉える。724は比率制御部で
あり、エッジ信号を基準にして処理液ドット−記録ドッ
ト比率に対応した信号を出力するものである。725は
処理液用ヘッド105に対応したヘッド駆動回路で、比
率制御部724からのシリアルで送られたデータを、シ
フトレジスタに格納し、吐出タイミングに合わせてラッ
チし記録データとする。709はデータコントローラ
で、ヘッド111の動きに合わせて読み出されるべき各
記録データメモリ701,702,703および704
に信号を出力する。
【0039】前述の構成で、処理液用ヘッド105が紙
面上のある位置に到達したとする。データコントロール
部709はヘッド111の移動に伴うエンコーダ(不図
示)等の信号により紙面上のヘッド105の位置に対応
する、各ヘッドの記録データを各メモリ701,70
2,703および704から読み出すべく各記録データ
メモリ701〜704に対してアドレスと読出しの信号
を出力する。次に各メモリ701〜704から読み出さ
れたデータは、各色64ビットのデータであり、各デー
タのそれぞれのビットについて論理和回路721におい
て論理和がとられる。すなわち、紙面上の各画素につい
て各色のデータの論理和が演算され64ビットのデータ
が出力され、次のパラシリ変換器722でシリアルデー
タに変換される。このシリアルデータは、エッジ検出回
路723と比率制御回路724とに出力される。
【0040】エッジ検出回路723では、このシリアル
データから、データ0(吐出なし)からデータ1(吐出
あり)に変化する点を検出する。検出されたエッジ信号
は、比率制御回路724に入力され、その出力を1にセ
ットする。すなわちエッジ部(吐出なしから吐出ありの
変化点の吐出ありの部分)は常に1にセットされる。次
にエッジ検出信号から、処理液ドット−記録ドット比率
に対応し、あらかじめ設定されたデータ間隔に従い、比
率制御回路724内部において形成された1の信号と、
そのときのパラシリ変換器722の出力との論理積が比
率制御回路724の出力となる。すなわち、エッジ検出
信号があってから、処理液ドット−記録ドット比率に応
じたデータ間隔のデータ位置と、記録データの論理和信
号がある位置が一致した場合に、比率制御回路724の
出力が1になる。このようにして処理されたデータは、
シリアルデータとしてそのままヘッド駆動回路725に
転送される。ヘッド駆動回路725では、シリアルのデ
ータをシフトレジスタ(不図示)に入力し、64ビット
転送された段階でラッチされる。そのデータにより、吐
出に必要な吐出タイミング信号のタイミングで処理液が
吐出される。
【0041】また、他のヘッドについては、記録するべ
きヘッドが記録紙上のある位置に到達した場合、そのヘ
ッドの記録紙上の位置に対応する、データをメモリ70
1〜704から読み出し出力する。このデータはパラシ
リ変換器705〜708でシリアルデータに変換され、
ヘッド駆動回路711〜714に転送され、吐出に必要
な吐出タイミング信号のタイミングで各インクが吐出さ
れる。
【0042】各吐出タイミング信号生成部742〜74
5は、エンコーダ等の信号にもとづく吐出タイミング制
御部741からの信号から、各ヘッドのノズル間隔,各
色インクの組成などを考慮に入れた、各色の吐出タイミ
ングに合った吐出タイミング信号を生成して各ヘッド駆
動回路711〜714に出力し、そのタイミングで出力
1のノズルから吐出が行われる。
【0043】次にここで例えば、関連技術例同様に記録
データに対して約25%の処理液を記録紙に吐出して、
図5の画像を構成する場合について、処理液吐出データ
の制御方法を、図7で説明する。はじめに、データコン
トローラ709はエンコーダ等のパルスにより、2回に
1回の処理を行うように、偶数アドレスと読出しの信号
を出力する。すなわち、図5中、主走査方向へ数えたと
きの偶数の各画素列2,4,6,8および10につい
て、処理液吐出の制御を行うことにする。処理液用ヘッ
ド105が画素列6に到達した場合、データコントロー
ラ709はその画素列に対応する各色のデータメモリ7
01,702,703および704の記録データを出力
するようにアドレスと読出し信号を出力する。各色デー
タメモリ701〜704からの信号は論理和回路721
に入力され64ビットの論理和が演算される。図5では
その一部であるが、○に相当する部分が論理和で1とな
る画素である。この64ビットのデータはパラシリ変換
器722でシリアルデータに変換され、エッジ検出回路
723で0から1へ変化するエッジが検出される。図5
では(6,b)の位置である。ここのデータにより比率
制御回路724がエッジ信号を受けるので1にセットさ
れる(吐出あり)。ここで比率制御回路724には、2
が設定されており、2つの転送画素に1回の信号を出力
し、記録画像論理和信号と論理積が演算される。すなわ
ち(6,d)及び(6,f)及び(6,h)の位置で出
力1となる。以下同様に、エッジ信号から2画素に1画
素の画素について論理和出力を検出し出力がある場合に
は、比率制御回路724の出力を1に設定する。以上を
繰り返し処理したものが図8の処理液吐出データとな
る。図8は●が処理液吐出を行う画素を表したものであ
る。
【0044】このとき、各色のデータに関し、エンコー
ダ等のパルスにより、吐出タイミングによりそれぞれの
吐出タイミングに合わせて吐出タイミング信号を作成
し、ヘッドに転送する。そこで、各色について出力デー
タが1のノズルのみ出力している。図8はこれらの過程
を経た上で吐出された結果を表わしたものである。
【0045】以上説明したように、本実施例によれば、
記録データのエッジで必ず処理液の吐出が行われ、イン
クの定着性や耐水性を向上するための処理液を最適に適
量だけ記録紙上に付着することができ、かつ画像形成記
録ヘッドと同一の処理液用ヘッドを使用しており、その
使用ノズルは記録画像によって決定されるために、その
処理液用ヘッドの各ノズルの使用率を平均化できる。
【0046】(実施例2)実施例1によれば、処理液の
吐出箇所については、ある色インク吐出箇所に対して行
われるものであり、処理液の効果が一様に発揮されるも
のとは限らない。この問題を解決するための図7の処理
液の吐出タイミング信号生成部746において、実施例
1のインクを吐出するタイミングを生成する回路に加え
て遅延部を設け、キャリッジ速度に合わせて吐出箇所を
主走査方向に半画素ずらせて吐出する例を実施例2とし
て説明する。図9はこの手法をとることにより、記録を
行った結果を示している。実施例1で(2,b)に吐出
していた処理液は、(2,b)と(3,b)の中間に吐
出されており、双方のドットに関して均等に打たれるこ
とになる。また、(2,c)及び(3,c)のドットに
関しても図8の結果と比べて処理液との距離が近づくこ
とになり、処理液をより効果的に使用することができ
る。
【0047】このとき、処理液の吐出タイミングを色イ
ンクに対して半画素程度ずらすことになる。そうするこ
とにより、色インクの吐出箇所2画素分に対して処理液
が均等に吐出されることになる。
【0048】以上説明したように、本実施例によれば、
データの処理方向のエッジ近傍でかならず処理液の吐出
が行われ、インクの定着性や耐水性を向上するための処
理液を最適に適量だけ記録紙上に付着することができ、
かつ画像形成記録ヘッドと同一の処理液用ヘッドを使用
しており、その使用ノズルは記録画像によって決定され
るために、その処理液用ヘッドの各ノズルの使用率を平
均化できる。
【0049】また、処理液の吐出タイミング信号につい
て遅延手段を用いることにより、吐出箇所を色インクと
は別の手段で定め、色インク吐出箇所に対してより均等
に吐出させることにより、少量の処理液で処理液の効果
を発揮させることができる。
【0050】図10は処理液の吐出タイミングを通常の
色インクと同じ制御をした場合、及び本実施例で示すよ
うに処理液の吐出タイミング信号のタイミングを遅延さ
せた場合の説明図である。1001は色インクと同様の
制御をした場合の吐出タイミング信号の一例を示すもの
で、1002は遅延を含んだ場合の吐出タイミング信号
の一例である。また、1003,1004は1001,
1002の信号により色インク及び処理液の印字箇所を
2×2のマトリクス(2画素分は省略)で示すものであ
る。それぞれ○は色インク、●は処理液の吐出箇所を示
している。
【0051】また、図11は処理液吐出タイミング信号
発生部746の概要構成を示しており、1101は色イ
ンクと同様の吐出タイミング信号発生部で、1102は
吐出タイミング信号の遅延部であり、この遅延部でキャ
リッジの速度等に合わせて設定することで、処理液の吐
出タイミングを半画素遅延させる構成になっている。
【0052】以上の各実施例では、処理液専用の記録デ
ータメモリを使用せずに、ハードウエアで実現したが、
処理液専用の記録データメモリを使用すれば、エッジ検
出の方向は任意であり、また、全てのエッジにて処理液
を吐出する設定も可能である。
【0053】吐出タイミング信号についても同様に、前
述の処理液データ制御により、エッジが確実に検出され
ることから、吐出タイミング信号の遅延時間をコントロ
ールすることにより、データにより効果的な吐出箇所を
設定することが可能である。また、吐出箇所制御につい
ても半画素遅延に限らず任意に設定でき、記録データや
記録モードに各々最適な遅延が可能となる。
【0054】また、各実施例では64ノズルについて、
説明を行ったが、ノズルの切れ目については、そこに記
録データがあった場合でも、エッジとして検出して、処
理を行ってもその効果は同様である。
【0055】また、インクジェット記録装置において
は、通常記録ヘッドのムラ,ヨレの影響を低減するため
に、副走査方向の画素列の各画素を、違ったノズルで形
成する方法がとられるが、この場合には、各実施例で示
した比率制御部の比率を変更することで同じ効果が得ら
れる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
処理液用ヘッドの各ノズルの使用率を平均化できる。ま
た、請求項2,6,7の発明によれば、記録ドットに対
する処理液の吐出がより均等に近づいた形で行われ、よ
り少量の処理液の吐出で処理液の効果を発揮させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インクジェットプリンタの要部の斜視図
【図2】 インクジェットプリンタの制御系のブロック
【図3】 ヘッドの概略的斜視図
【図4】 ヘッドと記録紙の位置関係を示す説明図
【図5】 関連技術例で形成される記録ドットの例を示
す図
【図6】 関連技術例で形成される記録ドットと処理液
ドットの例を示す図
【図7】 実施例1の要部のブロック図
【図8】 実施例1による処理を示す図
【図9】 実施例2による処理を示す図
【図10】 吐出タイミング信号の遅延の説明図
【図11】 処理液の吐出タイミング信号生成部の概略
構成を示すブロック図
【符号の説明】
101,102,103,104 記録ヘッド 105 処理液用ヘッド 721 論理和回路 723 エッジ検出回路 724 比率制御回路 742,743,744,745 色インク用吐出タイ
ミング信号生成部 746 処理液用吐出タイミング信号生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 俵谷 啓之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを記録媒体上に吐出して記録ドッ
    トを形成する記録ヘッドと、前記インク中の色素剤を不
    溶化または凝集させる処理液を前記記録媒体上に吐出し
    て処理液ドットを形成する処理液用ヘッドとを有するイ
    ンクジェット記録装置において、 前記記録媒体上に形成される記録ドットのエッジを検出
    するエッジ検出手段と、このエッジ検出手段で検出した
    エッジを基準にして処理液ドット−記録ドット比率で前
    記処理液用ヘッドによる処理液ドット形成位置を制御す
    る制御手段とを備えたことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 処理液の吐出タイミング信号を生成する
    吐出タイミング信号生成手段と、この吐出タイミング信
    号生成手段で生成した吐出タイミング信号を遅延させる
    遅延手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 エッジ検出手段は、副走査方向の画素列
    における記録ドットのエッジを検出するものであること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 エッジ検出手段は、主走査方向および副
    走査方向の画素列の記録ドットのエッジを検出するもの
    であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は、エッジ検出手段で検出した
    エッジを最初の処理液ドット形成位置とするものである
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装
    置。
  6. 【請求項6】 遅延手段は、半画素幅相当の時間の遅延
    を行うものであることを特徴とする請求項2記載のイン
    クジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 遅延手段は、エッジ位置にもとづく適宜
    の時間の遅延を行うものであることを特徴とする請求項
    2記載のインクジェット記録装置。
JP8324062A 1996-02-21 1996-12-04 インクジェット記録装置 Withdrawn JPH10157091A (ja)

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JP8324062A JPH10157091A (ja) 1996-12-04 1996-12-04 インクジェット記録装置
US08/802,688 US6113290A (en) 1996-02-21 1997-02-19 Ink jet recording apparatus having improved edge detecting and edge formation
EP97301110A EP0791470B1 (en) 1996-02-21 1997-02-20 Ink jet recording apparatus using a fixing liquid
DE69714800T DE69714800T2 (de) 1996-02-21 1997-02-20 Tintenstrahlaufzeichnungsgerät mit Verwendung einer Fixierungsflüssigkeit

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008055852A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Fujifilm Corp インクジェット記録装置
JP2015526322A (ja) * 2012-10-24 2015-09-10 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. プリンタ及び印刷方法

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US9321280B2 (en) 2012-10-24 2016-04-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Spatial misalignment of a pre-treatment composition relative to an ink composition

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