JPH10156976A - 片面段ボール製造装置 - Google Patents

片面段ボール製造装置

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Publication number
JPH10156976A
JPH10156976A JP36714997A JP36714997A JPH10156976A JP H10156976 A JPH10156976 A JP H10156976A JP 36714997 A JP36714997 A JP 36714997A JP 36714997 A JP36714997 A JP 36714997A JP H10156976 A JPH10156976 A JP H10156976A
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JP
Japan
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roll
liner
core paper
stage
introduction
Prior art date
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Application number
JP36714997A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Isowa
英一 磯輪
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Isowa Corp
Original Assignee
Isowa Industry Co Ltd
Isowa Corp
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Publication date
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  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面段ボールの製造時に生ずる振動や騒音お
よびライナ側に生ずるプレスマークを低減すると共に、
中芯紙とライナとを確実に貼合わせる。 【解決手段】 第2段ロール14の外周面に沿って送給
される中芯紙16の送給方向上流側に位置する導入ロー
ル30は、第2段ロール14と同一周速で従動回転す
る。導入ロール30の配設位置から中芯紙16の送給方
向下流側に離間して位置する巻掛けロール34は、第2
段ロール14に対して中芯紙16およびライナ26を圧
接しない位置関係で配設される。巻掛けロール34は、
第2段ロール14の周速より速い周速で回転され、導入
ロール30と巻掛けロール34との間に臨む中芯紙16
およびライナ26を第2段ロール14に圧接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、円周面に夫々波
形の段部を形成した第1段ロールおよび第2段ロールの
間に通紙されて段形成された中芯紙に、ライナを貼合わ
せて片面段ボールを製造する片面段ボール製造装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】片面段ボール製造装置(所謂シングルフ
ェーサ)は、円周面に夫々波形の段部を形成した第1段
ロールおよび第2段ロールが、前記段部において相互に
噛合するようフレームに上下の関係で回転自在に配設さ
れ、前記第2段ロールにプレスロールが、片面段ボール
の原料紙となる中芯紙およびライナを介して圧接される
ようになっている。すなわち中芯紙は第1段ロールおよ
び第2段ロールの間に供給され、両ロール間を通過する
際に所要の段部(フルート)が形成される。得られた波形
の段頂部には、糊付機構に設けた糊付ロールにより澱粉
系の糊料が塗布される。また中芯紙の反対側からプレス
ロールを経て供給されるライナは、当該プレスロールと
第2段ロールとの間で前記中芯紙の段頂部に挟圧され、
これら中芯紙とライナとの貼合わせによって片面段ボー
ルが製造される。
【0003】従来の片面段ボール製造装置に使用される
プレスロールは、大径の金属ロール体からなり、該ロー
ルは第2段ロールに向けて常に付勢されて、両ロールの
間を通過する段頂部に糊料が塗布された中芯紙とライナ
に所要のニップ圧を付与することにより片面段ボールを
製造するようになっている。この場合に、第2段ロール
の外周面には山部と谷部との連続からなる段部が所要ピ
ッチで形成されているため、両ロールの圧接位置が山部
から谷部または谷部から山部へ移動した際にその回転中
心が僅かではあるが変化する。このように両ロールの回
転に伴い、両ロールの回転中心が周期的に近接離間する
結果として、片面段ボール製造時に大きな振動と高い騒
音とを発生し、従って工場環境を大きく損なう原因とな
っている。また、両ロールの回転中心が周期的に近接離
間することで、第2段ロールの山部がプレスロールの表
面に当接して衝撃(所謂ハンマー現象)を周期的に与えて
いる。従って製造された片面段ボールのライナ面には、
第2段ロールの山部のピッチで横方向にライン状の押圧
条(所謂プレスマーク)が付いてしまうという問題があっ
た。
【0004】前述した各種問題は、中芯紙とライナとを
第2段ロールとプレスロールとが対向する1点でのみ挟
圧して貼合わせる必要があるために、そのニップ圧を大
きく設定していることに起因するものであった。そこ
で、これに対処する手段として、第2段ロールの周方向
に離間する2本のプレスロールを第2段ロールに近接し
て配設し、第2段ロールと各プレスロールとの間で中芯
紙とライナとを挟圧して貼合わせる提案がなされてい
る。すなわち、第2段ロールの外周面に沿って送給され
る中芯紙の送給方向上流側に位置する第1プレスロール
で、中芯紙とライナとの初期接着を行ない、次いで中芯
紙の送給方向下流側に位置する第2プレスロールで、中
芯紙とライナとの完全な接着を行なわせるようにしてい
る。この構成によれば、2本のプレスロールのニップ圧
の総和が従来の1本のプレスロールのニップ圧と同等で
あればよいので、各プレスロールのニップ圧を小さく設
定することができ、これにより第2段ロールと各プレス
ロールとのニップ圧等に起因して発生する振動や騒音を
減少させることができると共に、片面段ボールにプレス
マークが付くのを抑制し得るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した2本のプレス
ロールを使用する片面段ボール製造装置では、確かに1
本のプレスロールでのみ中芯紙とライナとを貼合わせる
構成よりは、各プレスロールでのニップ圧を低く設定す
ることはできる。従って、第2段ロールと各プレスロー
ルとの関係では、振動や騒音を減少させると共に、プレ
スマークが付くのを抑制することはできる。しかるに、
第2段ロールには各プレスロールが夫々所要のニップ圧
で押圧されているから、各プレスロールでの前述したハ
ンマー現象を生ずるのは避けられず、各プレスロールで
は小さな振動や騒音が発生し、これが相乗作用となって
大きな振動と高い騒音を招く新たな問題が派生してい
る。また、中芯紙およびライナには小さなニップ圧では
あるけれども、第2段ロールとプレスロールとによる挟
圧が2回なされるため、依然としてライナ側にプレスマ
ークが付いていた。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前述した従来の技術に内在
している課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、中芯紙とライナとを貼合わせた片面
段ボールを製造するに際し、その製造時に生ずる振動や
騒音およびライナ側に生ずるプレスマークをなくし得る
片面段ボール製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した問題点を解決
し、所期の目的を好適に達成するため本発明は、外周面
に波形段部を形成した第1段ロールと、この波形段部に
噛合する波形段部が外周面に形成され、前記第1段ロー
ルとの間に通紙される中芯紙に所要の段形成を行なう第
2段ロールと、段形成をされた前記中芯紙の段頂部に糊
付けを行なう糊付機構とからなり、この糊付けした段頂
部の部分で前記中芯紙とライナとを貼合わせて片面段ボ
ールを製造する片面段ボール製造装置において、前記ラ
イナの送給経路を挟んで第2段ロールと対向する位置に
配設され、第2段ロールの周速と同一周速で回転する導
入ロールと、前記導入ロールの配設位置より前記中芯紙
およびライナの送給方向下流側で、ライナの送給経路を
挟んで第2段ロールと対向し、前記第2段ロールに対し
て中芯紙およびライナを圧接しない位置関係で配設され
る巻掛けロールとを備え、前記導入ロールと巻掛けロー
ルとの間に臨む中芯紙およびライナを、前記第2段ロー
ルの外周面に圧接して貼合わせるよう構成したことを特
徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る片面段ボール
製造装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参
照しながら以下説明する。
【0009】
【第1実施例について】図1は、第1実施例に係る片面
段ボール製造装置の構成を概略的に示すもので、所要間
隔離間して対向する主フレーム10,10(図1には一方
のみ図示)間には、外周面に波形段部を形成した第1段
ロール12と、同じく外周面に波形段部を形成した第2
段ロール14とが回転自在に枢支されている。第1段ロ
ール12の回転軸は、第2段ロール14の回転軸に対し
下方に位置し、夫々の波形段部は中芯紙16(後述)を介
して噛合可能になっている。また前記第1段ロール12
の側方で、かつ前記第2段ロール14の斜め下方には、
糊付ロール18およびドクターロール20からなる糊付
機構22が配設されている。中芯紙16は、図1で右側
の原紙供給源(図示せず)から複数の案内ロール(加熱手
段)24を経て第1段ロール12と第2段ロール14と
の噛合領域へ供給され、該領域を通過することにより所
要の段形成がなされる。段形成がなされた中芯紙16
は、その段頂部に前記糊付機構22により糊付けがなさ
れた後、第2段ロール14の外周面に沿って送給方向を
反転されて上方へ向かう。またライナ26は、図1で左
側の原紙供給源(図示せず)から蒸気で加熱されている2
基のロール状のプレヒータ(加熱手段)28,28を経て
第2段ロール14に供給され、中芯紙16の糊付けがな
された段頂部に接合された状態で上方へ送給される。な
お、案内ロール24の内部にも、図示しない供給源から
の高温蒸気が流通されて、中芯紙16を加熱するよう構
成されている。
【0010】前記糊付機構22は、第1段ロール12と
第2段ロール14側に開放すると共に、その開口部と、
第1段ロール12および第2段ロール14の斜め上方に
位置する導入ロール30(後述)との間がシールされた略
密閉状態の加圧室32に収納されている。この加圧室3
2には、図示しない供給源から圧縮空気が供給され、室
内を大気圧より僅か(例えば0.15気圧)だけ高い気圧
となるよう設定してある。この場合において、加圧室3
2に臨む第2段ロール14の外表面側は、軸方向に所定
間隔で形成した周溝(図示せず)により大気圧となってい
る。従って、第1段ロール12と第2段ロール14との
間を通過して段形成された中芯紙16は、加圧室32と
第2段ロール14の外表面との圧力差によってロール表
面に押付けられた状態で、安定した移送が達成される。
そして、第2段ロール14の外表面に沿って送給方向を
反転されて上方へ向かう中芯紙16は、後述する導入ロ
ール30および巻掛けロール34を介してライナ26と
確実に貼合わされる。
【0011】前記第2段ロール14の上方に、導入ロー
ル30と巻掛けロール34が第2段ロール14の周方向
に離間して配置される。すなわち、第2段ロール14の
外周面に沿って送給される中芯紙16の送給方向上流側
(図1の左側)に、前記ライナ26の送給経路を挟んで第
2段ロール14と対向して導入ロール30が回転自在に
配設され、第2段ロール14の外周面に沿って送給され
る前記中芯紙16およびこれに貼合わされるライナ26
を、当該第2段ロール14に向け所要のニップ圧で圧接
するようになっている。この導入ロール30は、中芯紙
16とライナ26とを初期接着するべく機能するもので
あって、そのニップ圧は、ライナ側にプレスマークが付
かない程度に小さな値に設定されている。
【0012】また導入ロール30は、主フレーム10,
10に自由回転自在に枢支されており、中芯紙16およ
びライナ26を介して圧接される第2段ロール14に追
従して同一周速で従動回転するよう構成されている。な
お導入ロール30は、ギヤ等により第2段ロール14の
駆動系に接続して、該ロール14の周速と同一周速で積
極駆動するようにしてもよい。
【0013】前記導入ロール30から中芯紙16の送給
方向下流側(図1の右側)に離間する位置には、前記ライ
ナ26の送給経路を挟んで第2段ロール14と対向して
巻掛けロール34が回転自在に配設され、該巻掛けロー
ル34は、第2段ロール14に対して中芯紙16および
ライナ26を圧接しない関係で位置している。また巻掛
けロール34は、第2段ロール14の周速よりも速い周
速で回転するよう構成され、前記導入ロール30と巻掛
けロール34との周速差によって、両ロール30,34
の間に臨む中芯紙16およびライナ26に張力を付与す
るようになっている。すなわち、巻掛けロール34によ
り付与される張力は、図2に示す如く、第2段ロール1
4の外周面に沿って送給される中芯紙16をライナ26
が第2段ロール14に向けて押圧する力として作用し、
これにより中芯紙16とライナ26とを貼合わせるよう
構成される。なお、巻掛けロール34の周面には、ライ
ナ26に対して確実に張力を付与し得るように、接触抵
抗を大きくし得る梨地加工を施したり、またはウレタン
等を巻回する等の処理を施すことが推奨される。
【0014】前記導入ロール30および巻掛けロール3
4は、図示しない高温蒸気の供給源に接続され、該ロー
ル内に高温蒸気を流通させてロール表面を所要温度にま
で昇温させるよう構成されている。そしてロール30,
34に接触するライナ26を加熱し、前記中芯紙16と
ライナ26との糊付け部分に熱を与えて澱粉系糊料のゲ
ル化を促進させて中芯紙16との接着を確実に行なわせ
るようになっている。なお、前記巻掛けロール34は、
図3に示す位置調整機構36により第2段ロール14の
周方向に移動可能に構成され、中芯紙16やライナ26
の送給速度、種類、材質、厚み等の各種生産条件に応じ
て、中芯紙16およびライナ26の第2段ロール14に
対する圧接領域を可変し得るよう構成されている。
【0015】前記位置調整機構36としては、例えば図
3に示す構成のものが採用される。前記第2段ロール1
4は、主フレーム10,10に対してその回転軸38が
軸受40,40を介して回転自在に枢支されており、駆
動側(図3の左側)の主フレーム10から延出する回転軸
38の端部に、軸継手42を介して図示しない駆動源に
接続する駆動軸44が連結されて、第2段ロール14を
中芯紙16およびライナ26の送給速度(ライン速度)と
一致する周速で回転駆動するよう構成されている。この
第2段ロール14の回転軸38における駆動側の主フレ
ーム10から延出する部位に、駆動側回動フレーム46
の一端が軸受48を介して回動自在に枢支されると共
に、この駆動側回動フレーム46の他端に、軸受50を
介して前記巻掛けロール34の回転軸52が回動自在に
枢支されている。また、第2段ロール14における操作
側(図3の右側)の主フレーム10から延出する回転軸3
8に、軸受54を介して大径のギヤ56が該回転軸38
に対して自由回転可能に枢支されている。この大径ギヤ
56に、巻掛けロール34の操作側に延出する回転軸5
2に軸受58を介して自由回転自在に枢支された操作側
回動フレーム60が固定されて、大径ギヤ56の回転に
伴って操作側回動フレーム60が回動するよう構成され
ている。すなわち、第2段ロール14に対して巻掛けロ
ール34は、駆動側回動フレーム46と操作側回動フレ
ーム60および大径ギヤ56を介して所要間隔離間して
平行に配設されると共に、大径ギヤ56の回転に伴って
巻掛けロール34は第2段ロール14と一定間隔を保持
した状態で周方向に移動するようになっている。
【0016】前記操作側の主フレーム10にブラケット
62を介して正逆回転可能なモータ64が設置され、該
モータ64の出力軸に配設したギヤ66が、前記大径ギ
ヤ56に噛合している。すなわち、モータ64を正逆方
向に回転駆動することにより、大径ギヤ56の回転に伴
って巻掛けロール34は、図2に示すように第2段ロー
ル14の周方向に移動する。これにより、前記導入ロー
ル30と巻掛けロール34との離間距離が変化し、両ロ
ール30,34の間に臨む中芯紙16およびライナ26
の第2段ロール14に対する圧接領域が可変する。
【0017】前記第2段ロール14の駆動側の回転軸3
8にベルト車68が一体回転可能に外嵌されると共に、
該ベルト車68に巻掛けられたベルト70は、前記巻掛
けロール34の回転軸52に外嵌したベルト車72に巻
掛けられている。巻掛けロール34の回転軸52とベル
ト車72とは、図示しない差動装置を介して連結されて
おり、第2段ロール14の周速より所要の割合だけ速い
周速で巻掛けロール34が回転するよう構成されてい
る。なお、巻掛けロール34の回転軸52に配設したギ
ヤと第2段ロール14の回転軸38に配設したギヤとを
噛合することにより、巻掛けロール34を回転させるよ
うにすることもできる。なおこの場合は、各ギヤのギヤ
比を、第2段ロール14の周速より巻掛けロール34の
周速が速くなるよう設定する必要がある。
【0018】
【第1実施例の作用について】次に、前述した第1実施
例に係る片面段ボール製造装置の作用につき説明する。
片面段ボールの製造に際し、前記導入ロール30を第2
段ロール14に近接して、第2段ロール14の外周面に
沿いつつ送給される中芯紙16およびライナ26を導入
ロール30で段ロール表面に圧接可能な状態とする。な
お、この場合の導入ロール30のニップ圧は、中芯紙1
6およびライナ26の初期接着をなし得ると共に、ライ
ナ26にプレスマークが付かない程度の小さいニップ圧
に設定されている。また巻掛けロール34は、中芯紙1
6やライナ26の送給速度、種類、材質、厚み等の各種
生産条件に応じて適切な圧接領域が得られるように、前
記位置調整機構36を介して第2段ロール14の周方向
に移動される。
【0019】前記第1段ロール12および第2段ロール
14を回転駆動すると共に、前記巻掛けロール34を、
第2段ロール14からベルト70を介して伝達される動
力により、該第2段ロール14の周速より速い周速で回
転駆動させる。この状態で、原紙供給源から案内ロール
24を経て第1段ロール12と第2段ロール14との噛
合領域へ供給された中芯紙16は、該領域を通過するこ
とにより所要の段形成がなされる。段形成がなされた中
芯紙16は、その段頂部に前記糊付機構22により糊付
けがなされた後、第2段ロール14の外周面に沿って送
給方向を反転されて上方へ向かう(図1参照)。
【0020】また、原紙供給源から前記プレヒータ2
8,28を経て供給されるライナ26は、第2段ロール
14と導入ロール30との貼合領域に供給される。この
ライナ26は、導入ロール30と第2段ロール14との
間で前記中芯紙16の段頂部に挟圧され、両者16,2
6の初期接着がなされる。前述した如く、導入ロール3
0に設定されるニップ圧は小さいから、中芯紙16とラ
イナ26との初期接着においてライナ側にプレスマーク
が付くことは殆どない。なお、導入ロール30は、中芯
紙16およびライナ26を挟んで圧接される第2段ロー
ル14に追従して、該ロール14の周速と同一周速で従
動回転している。
【0021】前記第2段ロール14と導入ロール30と
により挟圧されて初期接着された中芯紙16とライナ2
6は、第2段ロール14の外周面に沿って巻掛けロール
34の配設位置まで供給される。この場合において、巻
掛けロール34の周速は、第2段ロール14、すなわち
導入ロール30の周速よりも速くなっているから、導入
ロール30を経た中芯紙16およびライナ26は、両ロ
ール30,34の周速差によって巻掛けロール34側に
引張られる。これにより、第2段ロール14の外周面に
沿って送給される中芯紙16およびライナ26は、図2
に示す如く、張力によって第2ロール14に圧接され、
中芯紙16とライナ26とが完全に接着されて、片面段
ボールが製造される。しかも、中芯紙16とライナ26
とは、その送給方向に所要長さで設定される圧接領域の
間に亘って圧接されるから、中芯紙16とライナ26と
の確実な貼合が達成される。また、中芯紙16およびラ
イナ26は、第2段ロール14と導入ロール30との貼
合領域に供給される前に、前記案内ロール24およびプ
レヒータ28で予め加熱されるから、導入ロール30の
ニップ圧を低くすることにより該ロール30から付与さ
れる熱が少なくなったとしても、これを補うことがで
き、両者16,26は確実に貼合される。
【0022】このように第1実施例では、導入ロール3
0と巻掛けロール34との周速差により生ずる張力によ
って、中芯紙16およびライナ26を第2段ロール14
に圧接して貼合わせるので、導入ロール30でのニップ
圧を初期接着に必要な最小限に設定することができ、片
面段ボール製造時に生ずる振動や騒音を殆どなくし得る
と共に、片面段ボールのライナ側に生ずるプレスマーク
もなくすことができる。しかも、中芯紙16およびライ
ナ26は送給方向に所要長さの圧接領域の間に亘って第
2段ロール14に圧接されるから、中芯紙16およびラ
イナ26における糊付け接着を確実に達成することがで
きる。
【0023】
【変形例について】前記第1実施例では、巻掛けロール
34を第2段ロール14にベルト等の機械的手段で接続
して回転駆動する場合につき説明したが、独立した可変
速モータにより巻掛けロール34を回転するようにして
もよい。例えば、図4に示す如く、前記第2段ロール1
4を回転駆動するモータM1に、生産速度指令装置74
から発生させる制御信号をドライブユニットDU1を介
して与え、中芯紙16およびライナ26の送給速度と一
致する周速で回転駆動させるよう制御する。また巻掛け
ロール34に駆動手段としての可変速モータM2を接続
し、該モータM2に、生産速度指令装置74から発生さ
せる制御信号を、ドライブユニットDU2および速度比
率設定器76を介して与えるようにする。そしてこの速
度比率設定器76に、第2段ロール14の周速より所要
の割合だけ速く巻掛けロール34を回転させるようモー
タM2を制御するデータを入力しておく。これにより、
巻掛けロール34の周速は第2段ロール14、すなわち
導入ロール30の周速より常に速くなり、両ロール3
0,34の間に臨む中芯紙16およびライナ26に張力
を付与することができる。また速度比率設定器76に
は、中芯紙16やライナ26の送給速度、種類、材質、
厚み等の各種生産条件が入力されるようになっている。
なお、中芯紙16やライナ26の送給速度、種類、材
質、厚み等の各種生産条件が変わった場合は、前記速度
比率設定器76に入力するデータを変更することによ
り、各条件に応じた適切な張力を中芯紙16およびライ
ナ26に付与することが可能である。
【0024】また、前述した第1実施例では、導入ロー
ル30を、中芯紙16およびライナ26を介して第2段
ロール14に所要のニップ圧で圧接して中芯紙16とラ
イナ26とを初期接着する場合につき説明したが、本願
はこれに限定されるものではない。例えば図5に示す如
く、導入ロール30を第2段ロール14から離間するよ
う配置し、前記巻掛けロール34による張力によっての
み中芯紙16とライナ26とを貼合わせるようにしても
よい。この場合は、第2段ロール14に対して導入ロー
ル30は圧接されないから、前述したハンマー現象を生
ずることはなく、片面段ボールのライナ側にプレスマー
クが付くおそれは全くない。
【0025】更に、前記第1実施例および変形例では、
前記巻掛けロール34を積極的に回転駆動する場合につ
き説明したが、巻掛けロール34に巻掛けられている片
面段ボールの下流側への移送に伴って該ロール34が従
動回転する構成を採用することもできる。すなわち、従
来から実施されている片面段ボール製造装置では、一般
に第2段ロールとプレスロールとの貼合領域を通過して
得られた片面段ボールは、サンドイッチコンベヤ等の搬
送手段により下流側に向けて移送されるよう構成されて
いる。そして、この場合における搬送手段による片面段
ボールの移送速度は、第2段ロールとプレスロールとの
貼合領域へ送給される中芯紙16およびライナ26の送
給速度より速くなるよう設定され、これによって第2段
ロールの外周に沿って送給される中芯紙16およびライ
ナ26に弛みを発生させないようにしている。従って、
第1実施例のロール配列において、巻掛けロール34に
巻掛けられる片面段ボールの移送に伴って該ロール34
を従動回転するよう構成しても、導入ロール30と巻掛
けロール34との間に臨む中芯紙16およびライナ26
に張力を付与することができる。
【0026】また、前記中芯紙16およびライナ26の
第2段ロール14に対する圧接領域を可変するために前
記巻掛けロール34を移動させる手段については、実施
例のように巻掛けロール34を第2段ロール14の周方
向に移動させる構成に限られるものではない。例えば、
巻掛けロール34を、第2段ロール14に対して近接・
離間移動させることでも、該巻掛けロール34と導入ロ
ール30との間に臨む中芯紙16やライナ26の第2段
ロール14に対する圧接領域を可変することができる。
【0027】
【第2実施例について】図6は、第2実施例に係る片面
段ボール製造装置の構成を概略的に示すものであって、
前述した第1実施例とは2本の段ロール12,14の配
置関係が異なっている。すなわち、主フレーム10,1
0に回転自在に枢支した第1段ロール12の斜め下方
に、第2段ロール14が回転自在に枢支されて、夫々の
波形段部は中芯紙16を介して噛合可能になっている。
また第1段ロール12の直下で第2段ロール14の斜め
下方には、加圧室32に収納された糊付機構22が配設
されている。中芯紙16は、図6で左側の原紙供給源
(図示せず)から複数の案内ロール24を経て第1段ロー
ル12と第2段ロール14との噛合領域へ供給され、該
領域を通過することにより所要の段形成がなされる。段
形成がなされた中芯紙16は、その段頂部に前記糊付機
構22により糊付けがなされた後、第2段ロール14の
外周面に沿って送給方向を反転されて上方へ向かう。ま
たライナ26は、図6で右側の原紙供給源(図示せず)か
ら複数のプレヒータ28を経て第2段ロール14に供給
され、中芯紙16の糊付けがなされた段頂部に接合され
た状態で上方へ送給される。なお、第2実施例では前記
加圧室32は、第1段ロール12と第2段ロール14の
直下に配置したシールロール78との間がシールされる
ようになっている。
【0028】前記第2段ロール14を挟んで第1段ロー
ル12と反対側に、第2段ロール14と協働して中芯紙
16とライナ26とを貼合わせる導入ロール30および
巻掛けロール34が、第2段ロール14の周方向に離間
して配設されている。すなわち、中芯紙16およびライ
ナ26の送給方向上流側に、中芯紙16とライナ26を
第2段ロール14との間で挟圧可能な導入ロール30が
配置されると共に、送給方向下流側に、中芯紙16およ
びライナ26を第2段ロール14に対して圧接しない位
置関係で巻掛けロール34が配置される。そして前記プ
レヒータ28を経たライナ26は、先ず導入ロール30
の外周面に沿って中芯紙16との貼合領域へ供給された
後、巻掛けロール34に供給されるようになっている。
なお、導入ロール30は、前記シールロール78に当接
して、前記加圧室32を密閉状態に保持し得るようにし
てある。
【0029】前記導入ロール30は、第2段ロール14
と同一の周速で回転すると共に、巻掛けロール34は、
第2段ロール14の周速より速い周速で回転するよう設
定されて、導入ロール30と巻掛けロール34との間に
臨む中芯紙16およびライナ26に所要の張力を付与す
るよう構成されている。すなわち、第2段ロール14の
外周面に沿って送給される前記中芯紙16およびこれに
貼合わされるライナ26を、先ず導入ロール30と第2
段ロール14との間で挟圧して初期接着すると共に、巻
掛けロール34の引張り作用により中芯紙16およびラ
イナ26を第2段ロール14に圧接して貼合わせるよう
構成されている。
【0030】なお、前記巻掛けロール34は、前述した
第1実施例と同一の位置調整機構36を介して第2段ロ
ール14の周方向に位置調整可能に構成されており、中
芯紙16やライナ26の送給速度、種類、材質、厚み等
の各種生産条件に応じて適切な圧接領域が得られるよう
になっている。
【0031】この第2実施例においても、中芯紙16お
よびライナ26を、巻掛けロール34により作用される
張力によって、送給方向に所要長さで設定される圧接領
域の間に亘って第2段ロール14に圧接するから、中芯
紙16およびライナ26における糊付け接着を確実に達
成することができる。また片面段ボール製造時に生ずる
振動や騒音および片面段ボールのライナ側に生ずるプレ
スマークをなくすことができることは、第1実施例と同
様である。
【0032】なお、第2実施例においても、図4や図5
に示す第1実施例の変形例を採用することが可能であ
る。更には、巻掛けロール34は積極的に回転駆動され
るものでなく、片面段ボールの移送に伴って該ロール3
4が従動回転する構成であってもよい。
【0033】
【変更例について】また、第2段ロールの外周面に中芯
紙を保持する手段としては、該ロール内を負圧として、
周溝内に穿設した通孔を介して第2段ロールの外周面に
中芯紙を吸引保持する構成も採用可能である。
【0034】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る片面
段ボール製造装置によれば、中芯紙およびライナの送給
方向上流側に配設されて第2段ロールとの間で中芯紙と
ライナとを挟圧する導入ロールに対して、該ロールから
送給方向下流側に離間して第2段ロールに圧接しない位
置関係で巻掛けロールを配設し、中芯紙およびライナを
送給方向に所要長さで設定された圧接領域の間に亘って
第2段ロールに圧接するよう構成したから、該中芯紙と
ライナとの確実な貼合わせを達成し得る。しかも、導入
ロールについては、中芯紙とライナを初期接着し得る最
小限のニップ圧に設定したり、または中芯紙およびライ
ナを第2段ロールに圧接しない位置関係で配設すること
ができるので、前記ハンマー現象を起因とする片面段ボ
ール製造時に生ずる振動や騒音をなくし得ると共に、片
面段ボールのライナ側に生ずるプレスマークを併せてな
くすことができる。
【0035】また、中芯紙およびライナの送給速度、種
類、材質、厚み等の各種生産条件に応じて、中芯紙およ
びライナの圧接領域を調整し得るから、中芯紙とライナ
との貼合わせを常に確実に行なうことができる。更に
は、中芯紙およびライナを貼合する前に予め加熱手段で
加熱するよう構成したので、導入ロールのニップ圧を最
小限に設定したもとにおいても、中芯紙とライナとの確
実な貼合わせを達成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る片面段ボール製造装
置を示す概略構成図である。
【図2】導入ロールと巻掛けロールとの関係を示す説明
図である。
【図3】巻掛けロールの位置調整機構を示す一部切欠正
面図である。
【図4】第1実施例に係る製造装置における巻掛けロー
ルの駆動手段の変形例を示すブロック図である。
【図5】第1実施例に係る製造装置における導入ロール
の配設位置の変形例を示す要部説明図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る片面段ボール製造装
置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
12 第1段ロール 14 第2段ロール 16 中芯紙 22 糊付機構 24 案内ロール(加熱手段) 26 ライナ 28 プレヒータ(加熱手段) 30 導入ロール 34 巻掛けロール 36 位置調整機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に波形段部を形成した第1段ロー
    ル(12)と、この波形段部に噛合する波形段部が外周面に
    形成され、前記第1段ロール(12)との間に通紙される中
    芯紙(16)に所要の段形成を行なう第2段ロール(14)と、
    段形成をされた前記中芯紙(16)の段頂部に糊付けを行な
    う糊付機構(22)とからなり、この糊付けした段頂部の部
    分で前記中芯紙(16)とライナ(26)とを貼合わせて片面段
    ボールを製造する片面段ボール製造装置において、 前記ライナ(26)の送給経路を挟んで第2段ロール(14)と
    対向する位置に配設され、第2段ロール(14)の周速と同
    一周速で回転する導入ロール(30)と、 前記導入ロール(30)の配設位置より前記中芯紙(16)およ
    びライナ(26)の送給方向下流側で、ライナ(26)の送給経
    路を挟んで第2段ロール(14)と対向し、前記第2段ロー
    ル(14)に対して中芯紙(16)およびライナ(26)を圧接しな
    い位置関係で配設される巻掛けロール(34)とを備え、 前記導入ロール(30)と巻掛けロール(34)との間に臨む中
    芯紙(16)およびライナ(26)を、前記第2段ロール(14)の
    外周面に圧接して貼合わせるよう構成したことを特徴と
    する片面段ボール製造装置。
  2. 【請求項2】 前記巻掛けロール(34)は、前記中芯紙(1
    6)およびライナ(26)の送給速度や種類、材質、厚み等の
    各種生産条件に応じて、位置調整機構(36)によって中芯
    紙(16)およびライナ(26)の第2段ロール(14)に対する圧
    接領域を可変するよう移動調整される請求項1記載の片
    面段ボール製造装置。
  3. 【請求項3】 前記ライナ(26)と貼合わされる中芯紙(1
    6)を予め加熱する加熱手段(24)および中芯紙(16)と貼合
    わされるライナ(26)を予め加熱する加熱手段(28)を備え
    る請求項1または2記載の片面段ボール製造装置。
  4. 【請求項4】 前記導入ロール(30)は、前記第2段ロー
    ル(14)に対して中芯紙(16)およびライナ(26)を圧接する
    位置関係で配設される請求項1〜3の何れかに記載の片
    面段ボール製造装置。
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