JPH10153227A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH10153227A
JPH10153227A JP8324568A JP32456896A JPH10153227A JP H10153227 A JPH10153227 A JP H10153227A JP 8324568 A JP8324568 A JP 8324568A JP 32456896 A JP32456896 A JP 32456896A JP H10153227 A JPH10153227 A JP H10153227A
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push rod
cylinder hole
cam
rod
caliper
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信一 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プッシュロッド等の組付け作業を容易に行
い、組付け時の作業性を向上させると共に、プッシュロ
ッドの耐久性や寿命等を延ばすようにする。 【解決手段】 キャリパ1にはシリンダ穴4の底部側に
底穴部6を設け、底穴部6の周壁には軸方向に延びる各
凹溝部6Aを形成する。プッシュロッド13の鍔部14
には外周側に各係合凸部14Aを一体形成し、これらの
係合凸部14Aをキャリパ1の各凹溝部6Aに係合させ
ることにより、キャリパ1の底部奥所側でプッシュロッ
ド13の回転を規制し、プッシュロッド13が軸方向に
摺動変位するのを許すようにする。そして、前記各係合
凸部14Aは鍔部14の外周側でビッカーズ硬さHv が
350以上の硬度を有するように焼入れ処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両等に制
動力を付与するのに好適に用いられるディスクブレーキ
に関し、特に、通常のサービスブレーキとしても、また
駐車ブレーキとしても使用できるようになったディスク
ブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリンダ穴を有するキャリパ
と、該キャリパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ摩
擦パッドをディスクに押圧するピストンと、該ピストン
内に設けられたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナ
ットを介して前記ピストンをシリンダ穴内で摺動させる
ため先端側が該ナットに螺合する多条ねじとなり基端側
が前記キャリパのシリンダ穴底部側に挿嵌されたプッシ
ュロッドと、前記シリンダ穴の底部奥所側に位置して前
記キャリパに設けられ手動ブレーキの操作時に回動され
るカムと、該カムの回動に応じて前記プッシュロッドを
軸方向に変位させるため該カムの回転を前記プッシュロ
ッドに伝える伝達部材とからなるディスクブレーキは知
られている。
【0003】この種の従来技術によるディスクブレーキ
では、車両の走行中にブレーキ操作を行うと、マスタシ
リンダからのブレーキ液圧がシリンダ穴内に供給され、
該シリンダ穴内でピストンを摺動変位させることによ
り、摩擦パッドをディスクに押圧して制動作用が与えら
れる。
【0004】一方、車両の停止中に駐車ブレーキとして
使用する場合には、手動ブレーキを操作することにより
ワイヤ等を介してカムを回転させつつ、ロッドを介して
プッシュロッドを軸方向に押動することにより、ナット
を介してピストンを摺動変位させ、摩擦パッドをディス
クに押圧することによって制動作用が与えられる。
【0005】しかし、この従来技術にあっては、プッシ
ュロッドがキャリパ等に対して回転するのを規制するた
めに、プッシュロッドの基端側に両面取りを施してキー
プレートを係脱可能に係合させると共に、該キープレー
トに設けた突起を、前記シリンダ穴の底部側に設けた凹
部に係止させた状態で、シリンダ穴の最深部位に止め輪
を装着することよりキープレートの抜止めを行わなけれ
ばならず、シリンダ穴の最深部位に位置する前記凹部に
キープレートの突起を係止させる作業、並びに前記止め
輪を取付ける作業に非常な手間と熟練とを要し、作業性
を向上できないという欠点がある。
【0006】そこで、本出願人は上記欠点を解消するた
めに、例えば特開平1−164825号公報等に記載の
ディスクブレーキ(以下、他の従来技術という)を先に
提案した。他の従来技術によるディスクブレーキでは、
前記プッシュロッドの基端側に大径の鍔部を設けると共
に、該鍔部の外周側には前記シリンダ穴の底部側に係合
する単一の係合部を設け、該係合部によって前記プッシ
ュロッドの回転を規制し軸方向の摺動を許す構成として
いる。
【0007】そして、この他の従来技術では、鍔部の外
周側に形成した係合部をシリンダ穴の底部側に係合させ
るだけで前記プッシュロッドの回転を容易に規制でき、
先の従来技術のように手間のかかるキープレートの取付
け、抜止め作業を不要にできる等の利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した他
の従来技術では、プッシュロッドの基端側に一体形成し
た鍔部の外周側に単一の係合部を設け、該係合部をシリ
ンダ穴の底部側に係合させることによって、前記プッシ
ュロッドの回転を規制し軸方向の摺動を許す構成として
いるため、例えば手動ブレーキを操作する度毎に前記鍔
部の係合部がシリンダ穴の底部側に対して摺動を繰返す
ようになり、前記鍔部の外周側で単一の係合部が早期に
摩耗、損傷されるという問題がある。
【0009】また、前記各従来技術では、シリンダ穴の
底部奥所側に手動ブレーキの操作によって回動されるカ
ムと、該カムの回転を前記プッシュロッドに伝える伝達
部材とを設ける構成としている。しかし、この伝達部材
はシリンダ穴の底部奥所側に挿入したときに任意の方向
に傾くことがあり、この状態でプッシュロッドをシリン
ダ穴の底部側に挿嵌しようとすると、プッシュロッドの
端面に伝達部材の端部が傾いた状態で当接し、シリンダ
穴の底部側でプッシュロッドを正規の位置まで挿嵌する
のが難しいという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の欠点に鑑みな
されたもので、本発明はプッシュロッド等の組付け作業
を容易に行うことができ、組付け時の作業性を大幅に向
上できる上に、プッシュロッドの回転を確実に規制で
き、耐久性や寿命等を延ばすことができるようにしたデ
ィスクブレーキを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、シリンダ穴を有するキャリパと、該キ
ャリパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ摩擦パッド
をディスクに押圧するピストンと、該ピストン内に設け
られたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナットを介
して前記ピストンをシリンダ穴内で摺動させるため、先
端側が該ナットに螺合する多条ねじとなり基端側が前記
キャリパのシリンダ穴底部側に挿嵌されたプッシュロッ
ドとからなるディスクブレーキに適用される。
【0012】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記シリンダ穴の周方向に離間して該シリンダ
穴の底部側周壁に形成され該シリンダ穴の軸方向にそれ
ぞれ延びた複数の凹溝部と、前記プッシュロッドの基端
側に設けられ該各凹溝部側に向けて径方向に延在した大
径の鍔部と、該鍔部の外周側に一体形成され前記各凹溝
部に係合することにより、前記プッシュロッドの回転を
規制し軸方向の摺動を許す複数の係合凸部とを備え、少
なくとも該各係合凸部は焼入れによりビッカーズ硬さH
v が350以上の硬度を有する構成としたことを特徴と
している。
【0013】上記構成によれば、シリンダ穴の底部側周
壁に形成した各凹溝部に、鍔部外周側の各係合凸部を係
合させることにより、キャリパのシリンダ穴底部側でプ
ッシュロッドの回転を規制しつつ、該プッシュロッドが
軸方向に摺動変位するのを許すことができる。そして、
前記各係合凸部はプッシュロッドの鍔部外周側でビッカ
ーズ硬さHv が350以上の硬度を有するように焼入れ
されているから、手動ブレーキを操作する度毎に前記各
係合凸部が各凹溝部に対して摺動を繰返したとしても、
各係合凸部が早期に摩耗、損傷されるのを防止できる。
【0014】また、請求項2の発明では、前記キャリパ
に、前記シリンダ穴の底部奥所側に位置し前記手動ブレ
ーキの操作時に回動されるカムと、該カムの回動に応じ
て前記プッシュロッドを軸方向に変位させるため該カム
の回転を前記プッシュロッドに伝える伝達部材とを設
け、該伝達部材には前記シリンダ穴の底部側の位置で該
伝達部材を前記プッシュロッドとカムとの間に弾性的に
仮止めする仮止め手段を設ける構成としている。
【0015】これにより、シリンダ穴の底部側の位置で
プッシュロッドとカムとの間に伝達部材を弾性的に仮止
めすることができるから、前記プッシュロッドをシリン
ダ穴の底部側に挿嵌するときに、プッシュロッドの端面
に伝達部材の端部が傾いた状態で当接したりするのを防
止でき、プッシュロッドを正規の位置まで容易に挿嵌す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳述する。
【0017】ここで、図1ないし図5は本発明の第1の
実施例を示している。図中、1は取付ブラケット2に摺
動可能に支持されたキャリパで、該キャリパ1は鋳鉄等
の金属材料により図1に示す如く形成されている。そし
て、キャリパ1にはディスク3を跨ぐようにインナ脚部
1Aとアウタ脚部1Bとが設けられ、該アウタ脚部1B
には二又状の爪部1Cが設けられている。
【0018】また、前記インナ脚部1Aには、ブレーキ
液の供給口1Dと連通するシリンダ穴4と、該シリンダ
穴4の底部側に位置して該シリンダ穴4よりも小径に形
成された取付穴部5と、該取付穴部5の底部側寄りに位
置して該取付穴部5よりも小径に形成され底穴部6と、
該底穴部6の底部側に位置して該底穴部6よりも小径に
形成され、後述するプッシュロッド13の摺動軸部15
が挿通される挿通穴7と、該挿通穴7よりもさらに前記
シリンダ穴4の奥所側に形成され、後述のカム19を収
容したカム室8とが設けられ、該カム室8はシリンダ穴
4に挿通穴7、底穴部6等を介して連通している。
【0019】ここで、該底穴部6の周壁には図2中に示
す如く周方向に180°程度離間して、図1に示す如く
軸方向にそれぞれ延びた一対の凹溝部6A,6Aが断面
U字形状に形成され、該各凹溝部6Aには後述するプッ
シュロッド13の各係合凸部14Aが軸方向に摺動可能
に係合している。また、取付穴部5の周壁には後述の止
め輪23が係止される係止溝が形成されている。そし
て、取付穴部5内には後述するばね受22のフランジ部
22A側が止め輪23を介して係止され、ばね受22の
先端側は後述するプッシュロッド13の鍔部14との間
で後述のスプリング21を支承している。
【0020】9は前記シリンダ穴4内に摺動可能に挿嵌
されたピストンで、該ピストン9はマスタシリンダ(図
示せず)からのブレーキ液圧が供給口1Dを介してシリ
ンダ穴4内に供給されると、このときのブレーキ液圧に
よりシリンダ穴4内を摺動変位し、アウタ脚部1Bの爪
部1Cとの間で摩擦パッド10,10をディスク3の両
面に押圧するものである。また、ピストン9内には中ぐ
り9Aが施され、該中ぐり9Aには後述のナット11や
回転制御装置12およびばね受22等が収容されてい
る。
【0021】11は前記ピストン9の中ぐり9A内に回
転可能に配設されたナットで、該ナット11は後述する
プッシュロッド13の多条ねじ13Aに相対変位可能に
螺合している。そして、ピストン9がブレーキ液圧によ
りシリンダ穴4内を摺動変位するときに、ナット11は
ピストン9およびプッシュロッド13に対して相対回転
しつつ、ピストン9の摺動に追従するように回転制御装
置12を介して軸方向に移動する。
【0022】また、ナット11はブレーキ操作が解除さ
れ、シリンダ穴4内からブレーキ液が排出されるときに
回転制御装置12を介してピストン9の戻り位置を規制
し、自動的に前記ディスク3と摩擦パッド10との間の
隙間を調整する。一方、手動ブレーキの操作によってプ
ッシュロッド13が軸方向に押動されるときには、該プ
ッシュロッド13の多条ねじ13Aによってナット11
はピストン9に押付けられ、該ピストン9やプッシュロ
ッド13に対して相対回転することなく該ピストン9を
軸方向に摺動変位させる。
【0023】12はナット11とピストン9との間に配
設された回転制御装置で、該回転制御装置12は、ピス
トン9が液圧によって摺動変位されるときに該ピストン
9とナット11との相対回転を許し、該ナット11をプ
ッシュロッド13の多条ねじ13Aに沿って回転させ
る。一方、プッシュロッド13が軸方向に押動されると
きには、回転制御装置12によりナット11とピストン
9とが摩擦接触するようになり、ナット11の相対回転
は規制される。
【0024】13は手動ブレーキの操作時にナット11
を軸方向に押動してピストン9を摺動変位させるプッシ
ュロッドを示し、該プッシュロッド13は軟鋼等の金属
材料からなる棒状体に切削加工または鍛造等の加工を施
すことにより図3に示す如く成形され、その先端側には
ナット11に螺合し、例えば約10mm程度のリードを
有する多条ねじ13Aが一体形成されている。
【0025】また、プッシュロッド13の基端側には、
インナ脚部1Aの底穴部6内に摺動可能に挿嵌され、外
周側に底穴部6の各凹溝部6Aと係合する各係合凸部1
4Aが突設された大径の鍔部14と、該鍔部14からカ
ム室8側へと軸方向に延び、挿通穴7内に摺動可能に挿
嵌された摺動軸部15とが一体形成されている。
【0026】ここで、プッシュロッド13の鍔部14は
インナ脚部1Aの底穴部6に対応する外径をもって円板
状に形成され、外周側の各係合凸部14Aは底穴部6の
各凹溝部6Aと対応して断面U字形状に形成されてい
る。また、各係合凸部14Aの周方向両側には半円形状
をなす小径の切込み部14B,14Bが形成され、該各
切込み部14Bは凹溝部6Aに対する係合凸部14Aの
係合を円滑化させる構成となっている。
【0027】そして、鍔部14の各係合凸部14Aは図
2に示す如く底穴部6の各凹溝部6Aに係合することに
より、キャリパ1に対するプッシュロッド13の回転を
規制し、軸方向の摺動を許すようになっている。さら
に、鍔部14の各係合凸部14Aは、例えば高周波焼入
れ等の手段を用いて少なくとも各係合凸部14Aの外周
面が350以上で、500以下のビッカーズ硬さHv
(Hv =350〜500程度)、好ましくは390〜4
80程度のビッカーズ硬さHv を有するように熱処理さ
れている。
【0028】また、プッシュロッド13の摺動軸部15
外周には図3に示す如く環状溝15Aが形成され、該環
状溝15A内にはOリング等のシール部材16が装着さ
れている。そして、このシール部材16はシリンダ穴4
内のブレーキ液がプッシュロッド13と挿通穴7との間
からカム室8へと漏洩するのを防止している。
【0029】さらに、摺動軸部15の基端側端面15B
には略円錐形状の窪み部15Cが形成され、該窪み部1
5Cとカム19との間には該カム19の回転によってプ
ッシュロッド13を軸方向に摺動変位させる後述のロッ
ド17が配設されている。また、鍔部14の端面は後述
のスプリング21に対するばね受面となり、このスプリ
ング21によりプッシュロッド13は非制動側に常時付
勢されている。
【0030】17は摺動軸部15の窪み部15Cとカム
19との間に配設された伝達部材としてのロッドで、該
ロッド17は高い剛性をもった金属材料により図5に示
す如く形成され、その両端側は半球形状の当接部17
A,17Bとなっている。ここで、ロッド17は当接部
17Aが図1に示す如く、後述するカム19のカム溝1
9A内に配設され、当接部17Bは摺動軸部15の窪み
部15C内に配設されている。そして、ロッド17はカ
ム19の回転をプッシュロッド13に伝え、該プッシュ
ロッド13をカム19の回転に応じて軸方向に移動させ
るものである。
【0031】18はロッド17を摺動軸部15の窪み部
15C内に仮止めする仮止め手段としての弾性リング
で、該弾性リング18はゴム等の弾性樹脂材料からなる
環状平板として形成され、その内周側はロッド17の外
径よりも僅かに小径で、外周側は窪み部15Cの周壁よ
りも僅かに大径に形成されている。そして、弾性リング
18は図5に示すように、予めロッド17の外周側に締
代をもって装着され、その後にロッド17を図4に示す
如く摺動軸部15の窪み部15C内に挿入するときに
は、弾性リング18の外周側が窪み部15Cの周壁に締
代をもって装着される。
【0032】19はインナ脚部1Aのカム室8内にベア
リング20等を介して回動可能に配設されたカムで、該
カム19は図1に示す如く「し」字形状をなすカム溝1
9Aを有し、該カム溝19Aにはロッド17の当接部1
7Aが装入されている。そして、カム19はワイヤ等を
介して手動ブレーキのハンドル(いずれも図示せず)に
連結され、手動ブレーキの操作時にはカム室8内で時計
方向に回転される。このとき、カム19はロッド17を
介してプッシュロッド13を軸方向に押動すると共に、
シリンダ穴4内でピストン9をナット11等を介して摺
動変位させ、各摩擦パッド10をディスク3の両面に押
圧することにより、駐車ブレーキとして作動させる。
【0033】21は鍔部14を介してプッシュロッド1
3を非制動側に向けて常時付勢したスプリングで、該ス
プリング21は、例えば10〜30kg程度のプリセッ
ト荷重をもってプッシュロッド13の鍔部14とばね受
22の一端側との間に配設されている。
【0034】22はプッシュロッド13の鍔部14との
間でスプリング21を支承したばね受で、該ばね受22
は一端側がナット11の外周側に挿通され、スプリング
21の一端側を支承している。また、ばね受22の他端
側には径方向外向きに延びるフランジ部22Aが一体形
成され、該フランジ部22Aは後述の止め輪23により
キャリパ1の取付穴部5に抜止め状態で保持されてい
る。
【0035】さらに、23はばね受22のフランジ部2
2Aをキャリパ1の取付穴部5内に固定するための止め
輪で、該止め輪23は図1に示す如く、取付穴部5の周
壁側に掛止めされ、ばね受22をキャリパ1に対して位
置決めしている。そして、この状態ではばね受22を介
してスプリング21にプリセット荷重が付与され、プッ
シュロッド13の鍔部14等はスプリング21によって
底穴部6内に抜止め状態に保持される。
【0036】本実施例によるディスクブレーキは上述の
如き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0037】まず、車両の走行中はブレーキペダルを踏
込むことにより、マスタシリンダからのブレーキ液圧が
シリンダ穴4内に供給され、このときのブレーキ液圧で
ピストン9がシリンダ穴4内を摺動変位することによ
り、各摩擦パッド10をディスク3に押圧して車両に制
動力が付与される。
【0038】一方、車両の停止中に駐車ブレーキとして
使用する場合には、例えば運転者が手動ブレーキのハン
ドルを操作すると、シリンダ穴4の最深部位側でカム1
9がワイヤ等を介して時計方向に回転され、これにより
ロッド17を介してプッシュロッド13が軸方向に押動
される。そして、シリンダ穴4内のピストン9はナット
11を介して軸方向に摺動変位し、各摩擦パッド10を
ディスク3の両面に押圧することにより、駐車ブレーキ
としての制動作用が与えられる。
【0039】而して、本実施例によれば、キャリパ1の
シリンダ穴4底部側に、カム室8側の挿通穴7との間に
位置して取付穴部5と底穴部6とを設け、該底穴部6の
周壁には図2に示す如く径方向で対向する位置に一対の
凹溝部6A,6Aを形成し、該各凹溝部6Aをシリンダ
穴4の軸方向に伸長させると共に、プッシュロッド13
の基端側には底穴部6内に摺動可能に挿嵌され、外周側
に各凹溝部6Aと係合する一対の係合凸部14A,14
Aを有した鍔部14を一体形成する構成としている。
【0040】この結果、例えば手動ブレーキの操作時に
シリンダ穴4の底部側でプッシュロッド13を軸方向に
摺動変位させても、鍔部14の各係合凸部14Aを底穴
部6の各凹溝部6Aに係合させることによって、プッシ
ュロッド13の回転を確実に規制でき、プッシュロッド
13を軸方向に円滑に摺動変位させることができる。ま
た、プッシュロッド13の回転を確実に規制できるか
ら、ピストン9の戻り位置をナット11および回転制御
機構12により適正化でき、各摩擦パッド10とディス
ク3との隙間を自動調整することができると共に、ガタ
付き等の発生をなくすことができる。
【0041】そして、本実施例の場合には、プッシュロ
ッド13の鍔部14外周側には径方向で対向する位置に
一対の係合凸部14A,14Aを一体に設け、該各係合
凸部14Aを底穴部6の各凹溝部6Aと対応させて断面
U字形状に形成すると共に、各係合凸部14Aの周方向
両側には半円形状をなす小径の切込み部14B,14B
を形成しているから、鍔部14の各係合凸部14Aをキ
ャリパ1の各凹溝部6A内に滑らかに係合させることが
できると共に、プッシュロッド13が受ける回転力を各
係合凸部14Aと各凹溝部6Aとによって確実に受承で
き、このときに係合凸部14Aが受ける面圧を小さく抑
えることができる。
【0042】さらに、鍔部14の各係合凸部14Aに
は、例えば高周波焼入れ等の熱処理を施すことにより、
各係合凸部14Aの少なくとも外周面側の硬度を350
〜500程度のビッカーズ硬さHv 、好ましくは390
〜480程度のビッカーズ硬さHv まで高めるようにし
たから、各係合凸部14Aの耐摩耗性や耐久性を確実に
高めることができ、例えば手動ブレーキの操作を長期に
亘って繰返すうちに、鍔部14の各係合凸部14Aがキ
ャリパ1の各凹溝部6Aに対して摺動を繰返しても、各
係合凸部14Aが摩耗、損傷されるのを抑えることがで
き、鍔部14の各係合凸部14Aとキャリパ1の各凹溝
部6Aとの間にガタ等が発生するのを防止できる。
【0043】また、当該ディスクブレーキの組立時にあ
っては、シリンダ穴4の底部奥所側に位置するカム室8
内にカム19を組付けた状態で、該カム19のカム溝1
9A内に向けロッド17をシリンダ穴4の最深部位へと
挿通穴7を介して挿入し、この上から挿通穴7内にプッ
シュロッド13の摺動軸部15を挿嵌するようにしてい
る。
【0044】しかし、ロッド17はシリンダ穴4の底部
奥所側で半球形状をなす当接部17Aがカム19のカム
溝19Aに当接することによって任意の方向に傾くこと
があり、このままの状態でプッシュロッド13の摺動軸
部15を挿通穴7内に挿嵌すると、摺動軸部15の端面
15Bにロッド17の当接部17Bが傾いたまま状態で
突当たり、ロッド17の当接部17Bを摺動軸部15の
窪み部15C内に装入するのが困難になることがある。
【0045】そこで、本実施例にあっては、弾性樹脂材
料からなる環状平板として形成された弾性リング18を
図5に示す如く、予めロッド17の外周側に締代をもっ
て装着しておき、その後にロッド17を図4に示す如く
摺動軸部15の窪み部15C内に挿入するときには、弾
性リング18の外周側を窪み部15Cの周壁に締代をも
って装着し、このサブアッシー状態で摺動軸部15をロ
ッド17と共に挿通穴7内に挿嵌するようにしている。
【0046】この結果、シリンダ穴4の底部奥所側では
カム室8内のカム19に対してロッド17を容易に組付
けることができ、半球形状をなす当接部17Aをカム1
9のカム溝19A内に確実に装入できると共に、ロッド
17の当接部17B側をも摺動軸部15の窪み部15C
内に正確に装入することができ、摺動軸部15の窪み部
15Cとカム19のカム溝19Aとの間にロッド17を
自動的に組付けることができる。
【0047】なお、ロッド17の当接部17B側を摺動
軸部15の窪み部15C内に挿入するときに、この窪み
部15C内に予めグリース等を必要に応じて注入してお
き、ロッド17の当接部17B側に対する窪み部15C
内での保持力をグリースにより付与するようにしてもよ
い。
【0048】従って、本実施例によれば、ロッド17を
プッシュロッド13の摺動軸部15に対し弾性リング1
8を用いて図4に示す如くサブアッシー化した状態で、
カム室8内のカム19に対してロッド17を容易に組付
けることができ、当該ディスクブレーキの組立作業を自
動化することが可能になると共に、組立時の作業性を大
幅に高めることができ、製品の歩留り等を向上できる。
【0049】また、手動ブレーキの操作時にはシリンダ
穴4の最深部位側でカム19がワイヤ等を介して時計方
向に回転されると、ロッド17が摺動軸部15の窪み部
15C内で弾性リング18を弾性変形させつつ、プッシ
ュロッド13を軸方向に押動するようになり、シリンダ
穴4内のピストン9をナット11を介して軸方向に摺動
変位させることにより、各摩擦パッド10をディスク3
の両面に押圧して、駐車ブレーキとして作動させること
ができる。
【0050】さらに、本実施例によれば、鍔部14の各
係合凸部14Aに高周波焼入れ等を施すことにより、各
係合凸部14Aの硬度を350以上のビッカーズ硬さH
v になるまで高めるようにしたから、各係合凸部14A
の耐摩耗性や耐久性を確実に高めることができ、例えば
手動ブレーキの操作を長期に亘り繰返した場合でも、各
係合凸部14Aの摩耗、損傷を抑えてガタ等の発生を確
実に防止できる。これにより、手動ブレーキの無効スト
ロークが増加する等の問題も解消でき、駐車ブレーキ操
作時のストロークフィーリング等を良好に保つことがで
きる。
【0051】次に、図6は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、ロッド17を摺動軸部15の
窪み部15C内に仮止めする仮止め手段を段付き筒状の
弾性ホルダ31により形成したことにある。
【0052】ここで、弾性ホルダ31は弾性樹脂材料に
より形成され、凸湾曲状をなす筒部31Aと、該筒部3
1Aの小径端側に位置しロッド17の外径よりも小径と
なった保持部31Bと、筒部31Aの大径端側に位置し
外周側が窪み部15Cの周壁よりも僅かに大径に形成さ
れた挿嵌部31Cと、該挿嵌部31Cから一定寸法だけ
離間した位置で筒部31Aの外周側から径方向外向きに
突出形成された環状の鍔部31Dとから構成されてい
る。
【0053】そして、弾性ホルダ31は保持部31Bが
ロッド17の外周側に締代をもって装着され、鍔部31
Dが摺動軸部15の端面15Bに当接する位置まで挿嵌
部31Cが摺動軸部15の窪み部15C内に締代をもっ
て装着されている。なお、ロッド17の当接部17B側
を摺動軸部15の窪み部15C内に挿入するときに、こ
の窪み部15C内に予めグリース等を必要に応じて注入
しておき、ロッド17の当接部17B側に対する窪み部
15C内での保持力をグリースにより付与するようにし
てもよい。
【0054】かくして、このように構成される本実施例
でも、ロッド17をプッシュロッド13の摺動軸部15
に対し弾性ホルダ31を用いて図示の如くサブアッシー
化した状態で、カム室8内のカム19に対してロッド1
7を容易に組付けることができ、当該ディスクブレーキ
の組立作業を自動化することが可能になり、前記第1の
実施例とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0055】特に本実施例では、弾性ホルダ31に凸湾
曲状の筒部31A等を設けることにより、弾性ホルダ3
1に柔軟性を与えることができ、手動ブレーキの操作時
に摺動軸部15の窪み部15C内でロッド17が揺動す
るように動作しても、これに追従させて弾性ホルダ31
を容易に弾性変形させつつ、プッシュロッド13の軸方
向移動を補償することができる。
【0056】次に、図7および図8は本発明の第3の実
施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。しか
し、本実施例の特徴は、ロッド17を摺動軸部15の窪
み部15C内に仮止めする仮止め手段を筒状の弾性体4
1により形成したことにある。
【0057】ここで、弾性体41は弾性樹脂材料により
形成され、その内周側がロッド17の外径よりも小径と
なり、外周側が窪み部15Cの周壁よりも大径に形成さ
れてる。また、弾性体41は全長寸法が長く、その端部
41A側は摺動軸部15の窪み部15Cから外側に突出
するようになっている。そして、弾性体41は図8に示
すように内周側がロッド17の外周側に締代をもって装
着され、この状態で弾性体41の外周側が摺動軸部15
の窪み部15C内に締代をもって装着されている。
【0058】次に、ロッド17をプッシュロッド13の
摺動軸部15に対し弾性体41を用いて図8に示す如く
サブアッシー化した状態で、摺動軸部15を挿通穴7内
に挿嵌することにより、ロッド17の当接部17A側を
カム19のカム溝19A内に装入する。そして、このと
きには弾性体41の端部41A側がカム19のベアリン
グ20等に接触することがある。しかし、ゴム等の弾性
樹脂材料からなる弾性体41は緩衝作用を有しているか
ら、例えばベアリング20の保持具等が弾性体41の端
部41A等で損傷されることはない。
【0059】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、弾性体41の端部4
1A等でベアリング20の保持具等を保護でき、カム1
9の円滑な回転を補償することができる。
【0060】次に、図9は本発明の第4の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、伝達部材となるロッド51の
両端側を半球形状の当接部51A,51Bとし、ロッド
51の長さ方向中間部には径方向外向きに突出する環状
のストッパ部51Cを一体に設けると共に、摺動軸部1
5の窪み部15Cとカム19のカム溝19Aとの間に
は、キャリパ1の挿通穴7に対してロッド51を仮止め
する仮止め手段としての弾性リング52を設けたことに
ある。
【0061】ここで、弾性リング52は前記第1の実施
例で述べた弾性リング18とほぼ同様に形成されている
ものの、該弾性リング52は外周側が挿通穴7の穴径よ
りも僅かに大径に形成されてる。そして、弾性リング5
2は内周側がロッド17の外周側にストッパ部51Cに
当接する位置まで締代をもって装着され、この状態で弾
性リング52の外周側が挿通穴7の周壁内に締代をもっ
て装着されている。
【0062】この場合、弾性リング52は、摺動軸部1
5を挿通穴7内に挿嵌する前に、予めロッド51と共に
挿通穴7の周壁内に装着しておくようにしてもよい。ま
た、ロッド51の外周側に弾性リング52を予め装着し
た後に、ロッド51の当接部51B側を摺動軸部15の
窪み部15C内に挿入するように弾性リング52の表面
側を摺動軸部15の端面15Bに当接させ、このサブア
ッシー状態で摺動軸部15を挿通穴7内に挿嵌すること
によって、ロッド51の当接部51A側をカム19のカ
ム溝19A内に装入するようにしてもよい。
【0063】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、弾性リング52を用
いることによりロッド51を挿通穴7の周壁内に仮止め
しておくことができ、手動ブレーキの操作時に摺動軸部
15の窪み部15C内でロッド51が揺動するように動
作しても、これに追従させて弾性リング52を挿通穴7
内で容易に弾性変形させつつ、プッシュロッド13の軸
方向移動を補償することができる。
【0064】なお、前記各実施例では、プッシュロッド
13の鍔部14に一対の係合凸部14A,14Aを設け
るものとして述べたが、本発明はこれに限るものではな
く、例えば鍔部14の外周側に3個以上の係合凸部を周
方向に間隔をもって設けるようにしてもよい。そして、
この場合には底穴部6の周壁に各係合凸部に対応する複
数の凹溝部を形成するようにすればよい。
【0065】また、前記各実施例では、プッシュロッド
13のうち鍔部14の各係合凸部14Aを高周波焼入れ
等の手段により硬化処理するものとして述べたが、本発
明はこれに限るものではなく、例えばプッシュロッド全
体に焼入れ処理を施すようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、請
求項1に記載の如く、シリンダ穴の周方向に離間して該
シリンダ穴の底部側周壁には軸方向にそれぞれ延びた複
数の凹溝部を設けると共に、プッシュロッドの基端側に
設けた鍔部の外周側には前記各凹溝部に係合することに
より、前記プッシュロッドの回転を規制し軸方向の摺動
を許す複数の係合凸部を一体形成し、該各係合凸部を焼
入れによりビッカーズ硬さHv が350以上の硬度とす
る構成としたから、手動ブレーキを操作する度毎に前記
各係合凸部が各凹溝部に対して摺動を繰返したとして
も、各係合凸部が早期に摩耗、損傷されるのを防止で
き、耐久性や寿命等を大幅に延ばすことができる。ま
た、プッシュロッド等の組付け作業を容易に行うことが
でき、組付け時の作業性を大幅に向上できる上に、プッ
シュロッドの回転を確実に規制でき、ガタ等の発生をな
くすことができる。
【0067】また、請求項2の発明では、シリンダ穴の
底部側の位置でプッシュロッドとカムとの間に伝達部材
を弾性的に仮止めする構成としたから、前記プッシュロ
ッドをシリンダ穴の底部側に挿嵌するときに、プッシュ
ロッドの端面に伝達部材の端部が傾いた状態で当接した
りするのを防止でき、シリンダ穴の底部奥所側でプッシ
ュロッドを正規の位置まで容易に挿嵌することができ
る。そして、伝達部材の一端側をカムのカム溝内に確実
に装入できると共に、伝達部材の他端側をプッシュロッ
ドの端部内へと容易に装入することができ、プッシュロ
ッドとカムとの間に伝達部材を自動的に組付けることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるディスクブレーキ
を示す縦断面図である。
【図2】キャリパ側の各凹溝部およびプッシュロッドの
係合凸部等を示す図1中の矢示II−II方向からみた断面
図である。
【図3】プッシュロッドを示す斜視図である。
【図4】図1中のプッシュロッドに弾性リングを用いて
ロッドを仮止めした状態を示す一部破断の正面図であ
る。
【図5】プッシュロッドの窪み部内にロッドを挿入する
前の状態を示す一部破断の正面図である。
【図6】本発明の第2の実施例によるディスクブレーキ
に用いるプッシュロッド、弾性ホルダおよびロッドを示
す一部破断の正面図である。
【図7】本発明の第3の実施例によるディスクブレーキ
に用いるプッシュロッド、弾性ホルダおよびロッド等を
示す部分断面図である。
【図8】図7中のプッシュロッドをキャリパの挿通穴内
に挿嵌する前の状態を示す部分断面図である。
【図9】本発明の第4の実施例によるディスクブレーキ
に用いるプッシュロッド、弾性リングおよびロッド等を
示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 キャリパ 3 ディスク 4 シリンダ穴 5 取付穴部 6 底穴部 6A 凹溝部 7 挿通穴 8 カム室 9 ピストン 10 摩擦パッド 11 ナット 12 回転制御装置 13 プッシュロッド 13A 多条ねじ 14 鍔部 14A 係合凸部 15 摺動軸部 15B 端面 15C 窪み部 17,51 ロッド(伝達部材) 18,52 弾性リング(仮止め手段) 19 カム 19A カム溝 20 ベアリング 21 スプリング 22 ばね受 31 弾性ホルダ(仮止め手段) 41 弾性体(仮止め手段) 51C ストッパ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ穴を有するキャリパと、該キャ
    リパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ摩擦パッドを
    ディスクに押圧するピストンと、該ピストン内に設けら
    れたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナットを介し
    て前記ピストンをシリンダ穴内で摺動させるため、先端
    側が該ナットに螺合する多条ねじとなり基端側が前記キ
    ャリパのシリンダ穴底部側に挿嵌されたプッシュロッド
    とからなるディスクブレーキにおいて、 前記シリンダ穴の周方向に離間して該シリンダ穴の底部
    側周壁に形成され該シリンダ穴の軸方向にそれぞれ延び
    た複数の凹溝部と、前記プッシュロッドの基端側に設け
    られ該各凹溝部側に向けて径方向に延在した大径の鍔部
    と、該鍔部の外周側に一体形成され前記各凹溝部に係合
    することにより、前記プッシュロッドの回転を規制し軸
    方向の摺動を許す複数の係合凸部とを備え、 少なくとも該各係合凸部は焼入れによりビッカーズ硬さ
    Hv が350以上の硬度を有する構成としたことを特徴
    とするディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記キャリパには、前記シリンダ穴の底
    部奥所側に位置し前記手動ブレーキの操作時に回動され
    るカムと、該カムの回動に応じて前記プッシュロッドを
    軸方向に変位させるため該カムの回転を前記プッシュロ
    ッドに伝える伝達部材とを設け、該伝達部材には前記シ
    リンダ穴の底部側の位置で該伝達部材を前記プッシュロ
    ッドとカムとの間に弾性的に仮止めする仮止め手段を設
    ける構成としてなる請求項1に記載のディスクブレー
    キ。
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