JPH10152880A - 衛生洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水タンクからの水抜きをきわめて容易に行
える衛生洗浄装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 止水栓５をしっかりと締めた後、洗浄強
さ調節スイッチ１７と水温調節スイッチ２０とを同時に
且つ所定時間以上（例えば５秒以上）押し続ける。そう
すると、三方弁９がポンプ８と注水配管１１とを連通す
るように流路選択作動すると共に、ポンプ８が作動す
る。これにより、温水タンク７内の温水が注水配管１１
を介して便鉢２へ排出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、便器に設置され、
人体臀部を温水で洗浄する衛生洗浄装置に関する。詳し
くは、温水タンクからの水抜き機構を有する衛生洗浄装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】温水タンク内の温水をノズルに供給し、
該ノズル先端部から人体臀部に向けて噴出させ、該人体
臀部を洗浄する衛生洗浄装置は既に広く使用されてい
る。

【０００３】この衛生洗浄装置として、温水タンク内の
水を抜き出す水抜き機構を有したものがある。この水抜
き機構は、引越し時、温水タンクを外して清掃する時、
寒冷地で凍結を防止する時、長期間衛生洗浄装置を使用
しない時などに使用される。温水タンクの水抜き機構と
しては、温水タンクに手動式水抜き栓を設け、タンク下
方に配置したバケツ等に水を流出させる簡易な構成のも
のがある。別の水抜き機構として、水を加温するための
熱交換器に水抜き栓を設け、この水抜き栓からの水を便
器に導くようにすると共に、この水抜き栓に操作レバー
を設けたものがある（特開平６−８４７３号公報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように手動式の
栓を開いて温水から水抜きする場合には、作業姿勢が苦
しいだけでなく、手が汚れたりするという不便がある。

【０００５】本発明は、温水タンクからの水抜きをきわ
めて容易に行える衛生洗浄装置を提供することを目的と
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の衛生洗浄装置
は、温水タンクと、該温水タンクから温水が供給される
ノズルと、該温水タンク内の水を便器に排出する水抜き
手段とを有する衛生洗浄装置において、該水抜き手段を
水抜き作動させるためのスイッチを設けたことを特徴と
するものである。

【０００７】この水抜き手段は、該温水タンク内の水を
該ノズル又はノズル洗浄配管を介して排出するものであ
ることが好ましい。

【０００８】このスイッチは、水抜き専用のスイッチで
あっても良い。また、洗浄作動条件変更用のスイッチを
複数個操作したり、所定時間以上操作したり、あるいは
所定時間以内に所定回数以上操作することにより水抜き
作動させるようにしたものであっても良い。

【０００９】かかる衛生洗浄装置においては、スイッチ
操作によって温水タンクの水を便器へ排出することがで
き、きわめて便利である。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１は実施の形態に係る衛生洗浄
装置を備えた洋風便器を示すものであり、（ａ）図は模
式的な側面図、（ｂ）図は通水系統図である。

【００１１】洋風便器１の便鉢２の上側に便座３が設置
されており、この便座３は洋風便器１の後部上面のカバ
ーボックス４に対し起倒方向へ回動自在に支持されてい
る。このカバーボックス４内にロータンク６が設置され
ると共に、人体臀部の温水洗浄装置が設置されている。
この温水洗浄装置は、温水タンク７、ポンプ８、三方弁
９、洗浄ノズル１０、該洗浄ノズル１０へ掃除水を注ぎ
かける注水配管（ノズル洗浄配管）１１及び制御回路１
２等を備えている。

【００１２】水道水は、止水栓５を介してロータンク６
と温水タンク７の双方に供給される。ロータンク６内の
水は、洗浄レバー（図示略）の操作により便鉢２へ供給
される。

【００１３】温水タンク７内に導入された水は、ヒータ
（図示略）によって加温されて温水となり、ポンプ８か
らノズル１０又は注水配管１１へ供給される。ノズル１
０は、シリンダ部１０ａとノズル部１０ｂとを備えてお
り、シリンダ部１０ａへ温水が供給されると、その水圧
によってノズル部１０ｂが前進し、その先端から上方に
温水が噴出される。なお、ノズル部１０ｂはリターンス
プリング（図示略）により後退方向に付勢されている。

【００１４】これらの温水タンク７のヒータと、ポンプ
８及び三方弁９とはリモコン１３からの制御信号を受信
した制御回路１２によって制御される。

【００１５】このリモコン１３は、洗浄を開始させるＯ
Ｎスイッチ１５、洗浄を停止させるＯＦＦスイッチ１
６、洗浄強さを強める洗浄強さ調節スイッチ１７、洗浄
強さを弱める洗浄強さ調節スイッチ１８、温水温度を高
める水温調節スイッチ１９、温水温度を低くする水温調
節スイッチ２０及び洗浄強さの表示ランプ群２１、水温
の表示ランプ群２２を備えている。

【００１６】このように構成された衛生洗浄装置におい
ては、リモコン１３のＯＮスイッチ１５を押すと、ポン
プ８が作動すると共に三方弁９がポンプ８と洗浄ノズル
１０とを連通するように流路選択作動し、温水タンク７
内の温水が洗浄ノズル１０へ供給され、ノズル部１０ｂ
が前進し、その先端から温水が噴出し、臀部洗浄が行わ
れる。

【００１７】ＯＦＦスイッチ１６を押すと、ポンプ８が
停止すると共に、三方弁９がノズル１０と注水配管１１
とを連通させる。そうすると、ノズル部１０ｂがリター
ンスプリングの付勢力によってシリンダ部１０ａ内に後
退すると共に、シリンダ部１０ａ内に残存していた温水
が三方弁９を経て注水配管１１から流出し、後退しつつ
あるノズル部１０ｂに対し該温水が注ぎかけられ、その
洗浄が行われる。

【００１８】なお、洗浄強さ調節スイッチ１７又は１８
を押すことにより洗浄強さを調節することができ、水温
調節スイッチ１９又は２０を押すことにより水温を調節
することができる。

【００１９】温水タンク７内から水抜きする場合には、
まず止水栓５をしっかりと締めた後、洗浄強さ調節スイ
ッチ１７と水温調節スイッチ２０とを同時に且つ所定時
間以上（例えば５秒以上）押し続ける。そうすると、三
方弁９がポンプ８と注水配管１１とを連通するように流
路選択作動すると共に、ポンプ８が作動する。

【００２０】これにより、温水タンク７内の温水が注水
配管１１を介して便鉢２へ排出される。

【００２１】この実施の形態では、既存の２個のスイッ
チ１７、２０を押すことにより温水タンク７内の水抜き
を行うようにしており、水抜き専用スイッチが不要であ
る。このスイッチ１７、２０を同時に且つ所定時間以上
押すことは、通常の洗浄強さ調節及び水温調節操作の際
にはまったく実行されないので、誤って水抜きすること
がない。またスイッチ１７、２０は、長方形の４頂点に
位置するように配置されたスイッチ１７〜２０のうち該
長方形の対角線上に位置するものであり、相互間の距離
も比較的離隔しているので、この点からも誤って２個の
スイッチ１７、２０を同時に押す操作が未然に防止され
る。なお、スイッチ１７〜２０のうちスイッチ１７、２
０の組合せ以外の複数個のスイッチの同時押圧操作によ
って水抜きを行うようにしても良いことは明らかであ
る。

【００２２】本発明では、１個又は複数個のスイッチを
所定時間以上（例えば５秒以上）押し続けることによっ
て水抜きを行うようにしても良い。さらに、１個又は複
数個のスイッチを所定時間内（例えば５秒以内）に所定
回数以上（例えば３回以上）押すことによって水抜きを
行うようにしても良い。

【００２３】上記のリモコン１３は、ＯＮスイッチ１
５、ＯＦＦスイッチ１６、洗浄強さ調節スイッチ１７、
１８、水温調節スイッチ１９、２０のみを備えている
が、その他の各種機能（例えば温風乾燥装置、暖房便
座、トイレ室内エアコン、便器洗浄等）の操作スイッチ
を備えている場合には、これらの各種のスイッチを２個
以上組み合わせて水抜きを行わせるようにしても良い。

【００２４】上記実施の形態ではリモコン１３にスイッ
チが設けられているが、便器に設置されたボックス等に
スイッチを設けてあっても良いことは明らかである。

【００２５】上記実施の形態では、注水配管１１から便
鉢へ水抜き排水するようにしているが、ノズル１０から
温水タンク８内の水抜き排水を流出させるようにしても
良い。この場合、ノズル部１０ａから水が噴出しないよ
うに、ポンプ８を低速作動させる等してノズル１０への
給水速度を落し、ノズル部１０ａから湧出する如くゆっ
くりと水を流出させるのが好ましい。

【００２６】本発明では、水抜き専用のスイッチを設け
ても良い。この場合、誤って水抜きされないようにする
ために、水抜きスイッチを所定時間内に複数回押すこと
により水抜きが行われるようにしたり、水抜きスイッチ
を開閉式のカバープレートで覆っておく等の対策を施す
のが好ましい。

【００２７】上記実施の形態では、ポンプ８によって温
水をノズル１０へ供給しているが、ポンプを省略し、水
道水圧によって温水をノズルへ供給しても良い。この場
合、温水タンク内の水は重力によって便鉢へ流出するこ
とになる。

【００２８】

【発明の効果】以上の通り、本発明によると、スイッチ
操作により温水タンク内の水抜きを行うことができ、水
抜き作業がきわめて楽である。また、温水タンクに水抜
き栓を設けることも不要であり、水抜き栓からの漏水と
いう事態も完全に防止される。

【００２９】なお、ノズル又はノズル洗浄配管から水を
排出する場合は、さらに特別な水抜き用水路を設ける必
要もないため簡単な構造で安価に実現することが可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係る衛生洗浄装置を備えた洋風便
器を示すものであり、（ａ）図は模式的な側面図、
（ｂ）図は通水系統図である。

【符号の説明】

１ 洋風便器 ２ 便鉢 ３ 便座 ４ カバーボックス ５ 止水栓 ６ ロータンク ７ 温水タンク ８ ポンプ ９ 電磁弁 １０ ノズル １０ａ シリンダ部 １０ｂ ノズル部 １１ 注水配管（ノズルの洗浄配管） １２ 制御回路 １３ リモコン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 温水タンクと、該温水タンクから温水が
   供給されるノズルと、該温水タンク内の水を該ノズル又
   は該ノズルの洗浄配管から便器に排出する水抜き手段
   と、該水抜き手段を水抜き作動させるためのスイッチと
   を有する衛生洗浄装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記スイッチは水抜
   き専用のスイッチであることを特徴とする衛生洗浄装
   置。
3. 【請求項３】 温水タンクと、該温水タンクから温水が
   供給されるノズルと、該温水タンク内の水を便器に排出
   する水抜き手段とを有する衛生洗浄装置において、衛生
   洗浄装置の洗浄作動条件を変更するためのスイッチが複
   数個設けられており、これらのスイッチのうち複数個の
   ものを操作することにより前記水抜き手段を水抜き作動
   させることを特徴とする衛生洗浄装置。
4. 【請求項４】 温水タンクと、該温水タンクから温水が
   供給されるノズルと、該温水タンク内の水を便器に排出
   する水抜き手段とを有する衛生洗浄装置において、衛生
   洗浄装置の洗浄作動条件を変更するためのスイッチが設
   けられており、該スイッチを所定時間以上操作すること
   により前記水抜き手段を水抜き作動させることを特徴と
   する衛生洗浄装置。
5. 【請求項５】 温水タンクと、該温水タンクから温水が
   供給されるノズルと、該温水タンク内の水を便器に排出
   する水抜き手段とを有する衛生洗浄装置において、衛生
   洗浄装置の洗浄作動条件を変更するためのスイッチが設
   けられており、該スイッチを所定時間内に所定回数以上
   操作することにより前記水抜き手段を水抜き作動させる
   ことを特徴とする衛生洗浄装置。