JPH10152030A - 移動体自動制御システム - Google Patents

移動体自動制御システム

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Publication number
JPH10152030A
JPH10152030A JP8311948A JP31194896A JPH10152030A JP H10152030 A JPH10152030 A JP H10152030A JP 8311948 A JP8311948 A JP 8311948A JP 31194896 A JP31194896 A JP 31194896A JP H10152030 A JPH10152030 A JP H10152030A
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JP
Japan
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antenna
signal
vehicle
circuit
receiving
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Application number
JP8311948A
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English (en)
Inventor
Susumu Teranishi
進 寺西
Shigeatsu Katayama
重厚 片山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】路面の状況等に影響されずに、常に安定した移
動体の位置検出を可能として、自動運転制御としての信
頼性を高める。 【解決手段】道路1の車線に沿って反射アンテナ11を
所定の間隔で設置し、車両3の先頭部位のバンパ4部分
にアンテナアセンブリ12を設け、このアンテナアセン
ブリ12を送受信部13に接続する。アンテナアセンブ
リ12には車両3の車幅方向に送信アンテナ12aと受
信アンテナ12b、12cが所定の間隔で配設される。
車両3の走行時に送信アンテナ12aから位置検出用の
高周波信号を送信し、反射体11からの反射波を受信ア
ンテナ12b、12cで受信する。送受信部13はこの
ときの位相差とその位相のずれの方向に基づいて車両の
車幅方向の位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等の移動体を
自動運転制御する移動体自動制御システムに係り、特に
電波を用いた移動体の位置検出方法に特徴を有する移動
体自動制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、道路交通制御システムとして、自
動車や新物流用トラックなどの自動運転道路システムが
研究開発されている。車両を自動運転制御するために
は、その進行すべき道路の状態、走行位置等を知るため
に位置検出装置が必要である。位置検出には、(1)誘
導ケーブルのように連続しているものと、(2)ある間
隔でマーカが設置されるものがある。
【0003】上記(2)のように、ある間隔で設置され
たマーカを検出して車両を運転制御する場合、従来では
図14に示す方法が考えられている。すなわち、道路1
の車線に沿ってマーカ、例えば柱状の磁気ネイル2を所
定の間隔で埋設すると共に、車両3の先頭位置、つま
り、バンパ4の部分に横方向に3つの磁気センサ5a〜
5cを一定間隔で設置する。そして、車両3の走行中、
磁気センサ5a〜5cは、センシングエリアに入った磁
気ネイル2の車線方向に対する横方向の相対位置を検出
し、その相対位置情報を車両制御装置(上位機器)6へ
入力する。車両制御装置6は、磁気センサ5a〜5cに
より検出した磁気ネイル2の相対位置情報に基づいて、
車両3の車線に対する変位量を算出し、変位を小さくす
るように車両3の操舵を行ない、車両3を磁気ネイル2
に沿って走行させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従
来、走行中に磁気センサ5a〜5cによって順次検出さ
れる磁気ネイル2の相対位置情報を用いて、車両3の車
線に対する変位量を算出し、その変位を小さくするよう
に車両3の操舵を行いながら車両3を磁気ネイル2に沿
って走行させていた。しかしながら、このような磁気ネ
イル2を用いた場合には、例えば道路1の路面状況が悪
いと、安定した磁気が得られない可能性がある。安定し
た磁気が得られないと、位置検出の精度が悪くなり、自
動運転制御としての信頼性が低下する等の問題がある。
【0005】本発明は上記のような点に鑑みなされたも
ので、路面の状況等に影響されずに、常に安定した移動
体の位置検出を可能として、自動運転制御としての信頼
性を高めることのできる移動体自動制御システムを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の移動体自動制御
システムは、移動体の移動経路上に設けられた反射体
と、上記移動体に搭載された、少なくとも1つの送信ア
ンテナと2つの受信アンテナと、上記送信アンテナを通
じて位置検出用の信号を高周波信号に変換して送信する
信号送信手段と、この信号送信手段によって送信された
上記高周波信号が上記反射体に反射して上記2つの受信
アンテナで受信されたときの2種類の信号を検出する信
号受信手段と、この信号受信手段によって検出された上
記2種類の信号の位相差とその位相のずれの方向から上
記移動体の上記移動経路の幅方向の位置を検出する位置
検出手段とを具備したものである。
【0007】このような構成によれば、車両等の移動体
に設けられたアンテナアセンブリの送信アンテナから位
置検出用の高周波信号が送信される。この高周波信号は
移動経路上に設けられた反射体に反射し、2つの受信ア
ンテナで受信される。ここで、移動体が移動経路に沿っ
て移動していれば、2種類の受信信号の位相差はない。
一方、移動体が移動経路の幅方向に右側あるいは左側に
ずれていれば、そのずれに応じて2種類の受信信号に位
相差が生じることになる。したがって、このときの位相
差とその位相のずれの方向を検出することにより、移動
体の移動経路の幅方向の位置を検出することができる。
【0008】また、上記反射体として同調形アンテナを
用いれば、反射率に周波数選択性を持ち、かつ、反射率
が高められるという利点がある。このため、アンテナア
センブリ側で反射波を受信した際に、路面等からの反射
成分(ノイズ成分)と反射体からの反射体とを容易に弁
別することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
移動体自動制御システムの概略を示す外観構成図、図2
は同側面図である。ここでは、移動体として車両を自動
制御する車両自動制御システムを想定している。
【0010】図1及び図2に示すように、道路1の車線
に沿って反射体となる同調形の反射アンテナ11を所定
の間隔で設置すると共に、移動体である車両3の先頭部
位のバンパ4部分にアンテナアセンブリ12を設け、こ
のアンテナアセンブリ12を送受信部13に接続する。
この送受信部13により処理された情報は、車両制御装
置6へ送られる。
【0011】上記アンテナアセンブリ12には、車両3
の車幅方向に1つの送信アンテナ12aと2つの受信ア
ンテナ12b、12cが所定の間隔で配設されている。
図1の例では、送信アンテナ12aがアンテナアセンブ
リ12の車両3の車幅方向の中央部に設けられ、受信ア
ンテナ12b、12cがその両端部に設けられている。
送信アンテナ12aは、高周波信号を道路1上の反射ア
ンテナ11に向けて送信するためのものである。受信ア
ンテナ12b、12cは、その高周波信号が反射アンテ
ナ11に反射して戻ってきた信号を受信するためのもの
である。
【0012】また、反射アンテナ11は、送信アンテナ
12aから送信された高周波信号を受信アンテナ12b
と受信アンテナ12cに向けて反射させるためのもので
あり、道路1の車線に沿って所定間隔で設置される。な
お、この反射アンテナ11としては指向性の良い同調形
アンテナが用いられるが、その具体的な構成については
後に説明する。
【0013】送受信部13は、車両3に内蔵される。こ
の送受信部13は、送信アンテナ12aから送信された
高周波信号が反射アンテナ11に反射して受信アンテナ
12b、12cで受信されたときの2種類の信号を検出
し、その2種類の信号の位相差とその位相のずれの方向
に基づいて車両3の車幅方向(移動経路の幅方向)の位
置を検出するものである。
【0014】ここで、送受信部13の構成を説明する前
に、理解を容易にするため、図3を用いて本発明による
電波を用いた位置検出の原理を説明する。図3は本発明
による電波を用いた位置検出の原理を説明するための図
である。図3に示すように、車両3を正面から見た場合
に、バンパ4部分に設けられたアンテナアセンブリ12
の送信端が中央、受信端がその両側に配置されていると
する。なお、送信端とは送信アンテナ12aの設置位
置、受信端とは受信アンテナ12b、12cの設置位置
である。図3(a)は位置ずれのない場合、同図(b)
は進行方向左側にずれている場合、同図(c)は進行方
向右側にずれている場合を示している。
【0015】今、送信端の位置をT、受信端の位置をR
R 、RL 、反射体の位置をAとすると、パスT→A→R
R とパスT→A→RL に関しては、受信アンテナ12
b、12cに誘起される電圧の信号分の電圧位相に着目
するならば、パスT→Aは共通路なので、パスA→RR
とパスA→RL を考えれば良い。
【0016】ここで、パスA→RR の長さをLR 、到達
信号をER Sinωs t(基準位相)とし、パスA→R
L の長さをLL 、到達信号をEL Sin(ωs t−α)
とすると、上記2つのパスを通る信号の位相差αは、以
下のような式で表わせる。
【0017】α=2π・(LL −LR )/λs λs は信号の波長 この式により、反射体からの反射波経路はパスの長さの
差は位相差に比例することが分かる。したがって、反射
波の位相差とその方向を検出すれば、車両3が車幅方向
右側にどれくらいずれているか、あるいは、左側にどれ
くらいずれているかといったかを検出することができ
る。
【0018】なお、送信端と受信端の配置を図4に示す
ように変えても、上記同様の原理を適用することができ
る。すなわち、送信アンテナ12aをアンテナアセンブ
リ12の一端に設置し、他端と中心部に受信アンテナ1
2b、12cをそれぞれ設置した場合でも、反射波の位
相差とその方向を検出することで、車両3の車幅方向の
位置を検出することができる。
【0019】また、このような配置の場合には、図3の
ように送信端が中央にある場合と比べると、送信アンテ
ナ12aから送信された電波が反射アンテナ11で反射
したときの垂直成分が少ないため、受信アンテナ12
b、12cでの電波受信が良好になるといった利点があ
る。
【0020】次に、図5乃至図7を用いて上記送受信部
13の構成を説明する。図5は同実施形態における送受
信部13の構成を示すブロック図である。図6及び図7
は同送受信部13の各部の信号波形を示す図である。
【0021】図5に示すように、送受信部13には、送
信系としてキャリア発振回路21、信号発振回路22、
変調回路23、電力増幅回路24が設けられている。キ
ャリア発振回路21は、図7に示すような搬送波(g)
を発振するためのものである。この搬送波(g)の周波
数は、例えば10GHzである。信号発振回路22は、
図7に示すようなパルス信号(i)を発振するためのも
のである。このパルス信号(i)の周波数は、例えば5
0MHzである。変調回路23は、キャリア発振回路2
1から発せられる搬送波(g)と信号発振回路22から
発せられるパルス信号(i)を用いて、図7に示すよう
な高周波信号(j)を生成する。ここで生成された高周
波信号(j)は、電力増幅回路24を介して増幅された
後、位置検出用の信号として送信アンテナ12aにより
外部に送信される。
【0022】一方、受信系として、包絡線検波回路2
5、波形整形回路26、包絡線検波回路27、波形整形
回路28、ゲート信号発生回路29、ゲート回路30、
カウンタ回路31、演算回路32が設けられている。
【0023】包絡線検波回路25および波形整形回路2
6は、一方の受信アンテナ12bにて受信された反射波
(a)を波形整形して、図6に示すような反射波(a)
のピーク幅分のパルス信号(c)を生成する。同様に、
包絡線検波回路27および波形整形回路28は、他方の
受信アンテナ12cにて受信された反射波(b)を波形
整形して、図6に示すような反射波(b)のピーク幅分
のパルス信号(d)を生成する。
【0024】ここで生成されたパルス信号(c)とパル
ス信号(d)は、ゲート信号発生回路29に与えられ
る。ゲート信号発生回路29は、この2つの信号の論理
積(AND)を取ることにより、図6に示すような位相
のずれに応じたパルス幅を有するゲート信号(e)を出
力する。この場合、位相のずれが少ない程、ゲート信号
(e)のパルス幅は狭くなる。また、ゲート信号発生回
路29は、パルス信号(c)とパルス信号(d)の立上
がりの差に基づいて、図6に示すようなずれ方向を示す
信号(k)を出力する。ずれ方向信号(k)は、極性付
きの論理信号であり、右ずれ/左ずれを示している
(+:左ずれ、−:右ずれ)。
【0025】ゲート回路30は、ゲート信号発生回路2
9からゲート信号(e)が出力されている間、キャリア
発振回路21から出力される搬送波(g)に基づいて図
6に示すようなクロック信号(h)を生成し、これをカ
ウンタ回路31に出力する。すなわち、搬送波(g)を
基本カウントとした最小分解能でクロック信号(h)を
カウンタ回路31に与える。
【0026】カウンタ回路31は、ゲート信号発生回路
29からリセット信号(f)が出力されるまでの間、ク
ロック信号(h)に基づいてカウント動作を行い、その
値を演算回路32に出力する。なお、リセット信号
(f)はパルス信号(c)またはパルス信号(d)の立
下がりのタイミングで出力される。
【0027】このカウンタ回路31のカウント値は反射
波(a)と反射波(b)との位相のずれ量を表すもので
あり、そのカウント値がMAX値(例えば100カウン
ト)のとき、ずれ量=0、つまり、車両3が中央に位置
していると判断できる。一方、カウント値がMAX値よ
り少なければ、当該カウント値に応じた分だけ、左側ま
たは右側にずれていると判断できる。この場合、ずれ方
向はゲート信号発生回路29から出力されるずれ方向信
号(k)によって定められている。例えば、ずれ方向信
号(k)が「+」のとき左ずれ、「−」のとき右ずれと
なる。
【0028】演算回路32は、カウンタ回路31のカウ
ント値とゲート信号発生回路29のずれ方向信号(k)
を入力することにより、車両3の車幅方向の位置を判断
し、その結果をパス差信号(l)として出力する。この
ときのパス差信号(l)のデータ形式を図7に示す。パ
ス差信号(l)は例えば4ビットのデータからなり、そ
の先頭ビットはずれ方向、下位3ビットはずれの大きさ
を表わす。このパス差信号(l)は送受信部13の出力
信号として図2に示す車両制御装置(上位機器)6へ与
えられる。
【0029】次に、同実施形態の動作を説明する。車両
3の走行時において、その車両3のバンパ4部分に設け
られたアンテナアセンブリ12の送信アンテナ12aか
ら、上記図5の変調回路23にて生成された高周波信号
(j)が位置検出用の信号として出力される。この高周
波信号(j)は、道路1に設けられた反射アンテナ11
に反射して、アンテナアセンブリ12の受信アンテナ1
2bと受信アンテナ12cにて受信される。
【0030】この場合、車両3が反射アンテナ11に沿
って走行していれば、受信アンテナ12bと受信アンテ
ナ12cとで受信される2種類の信号の位相は同じであ
り(つまり、両者のパス距離差はなしであり)、車両3
が左側あるいは右側にずれて走行していれば、そのずれ
に応じた分、上記2種類の信号に位相差が生じることに
なる。
【0031】図5で説明したように、送受信部13では
このときの位相のずれ量とその方向を検出し、具体的な
数値データに変えて車両制御装置6に出力する。すなわ
ち、送受信部13において、受信アンテナ12bを通じ
て受信された反射波(a)は包絡線検波回路25および
波形整形回路26によりパルス信号(c)に変換されて
ゲート信号発生回路29に与えられる。一方、受信アン
テナ12bを通じて受信された反射波(b)は包絡線検
波回路27および波形整形回路28によりパルス信号
(d)に変換されてゲート信号発生回路29に与えられ
る。ゲート信号発生回路29では、この2つの信号
(c)、(d)の論理積を取ってゲート信号(e)を生
成し、これをゲート回路30に出力する。
【0032】このゲート回路30には、キャリア発振回
路21からの搬送波(g)が与えられている。これによ
り、搬送波(g)を基本カウントとした最小分解能でゲ
ート回路30からクロック信号(h)が生成され、その
クロック信号(h)がカウンタ回路31に与えられるこ
とになる。このカウンタ回路31のカウント値は反射波
(a)と反射波(b)との位相のずれ量を表す。すなわ
ち、カウント値がMAX値(例えば100カウント)の
とき、ずれ量=0、つまり、車両3が中央に位置してい
ると判断できる。一方、MAX値より少なければ、当該
カウント値に応じた分だけ、左側または右側にずれてい
ると判断できる。また、ずれの方向はずれ方向信号
(k)によって判断できる。
【0033】なお、キャリア発振周波数(搬送波(g)
の周波数)をfc とすると、以下のようなパス差距離の
最小分解能を与えることになる。 λc =3×108 /fc ΔLmin =λc 上記の式により、例えばfc が10GHzならば、パス
差距離の最小分解能ΔLmin は3cmとなる。
【0034】また、信号発振周波数(パルス信号(i)
の周波数)をfs とすると、以下のようなパス差距離の
計数スパン(車幅方向の計測範囲)を与えることにな
る。 λs =3×108 /fs ΔLspan=λs /2 上記の式により、例えばfs が50MHzならば、パス
差距離の計数スパンΔLspanは3mとなる。
【0035】演算回路32では、カウンタ回路31のカ
ウント値とゲート信号発生回路29のずれ方向信号
(k)に基づいて車両3の車幅方向の位置を判断し、そ
の結果をパス差信号(l)として出力する。このパス差
信号(l)は送受信部13の出力信号として車両制御装
置6へ与えられる。この場合、例えば進行方向左側に何
cmあるいは進行方向右側に何cmずれているとかいっ
た具体的な数値データとして与えられる。これにより、
車両制御装置6では、このパス差信号(l)に基づいて
車両3が常に中心に位置するようにコントロールするこ
とができる。
【0036】このように、送信アンテナ12aから送信
された高周波信号を反射アンテナ11で反射させ、これ
を受信アンテナ12bと受信アンテナ12cとで受信す
ることにより、車両3の車幅方向の位置を検出すること
ができる。この場合、電波を用いてディジタル的に処理
しているため、従来のような磁気を用いた方法と違っ
て、道路状況等に影響されず、常に安定かつ正確な位置
検出を行い得ることができる。
【0037】次に、本発明で用いられる反射体の構造に
ついて説明する。図8は同実施形態におけるアンテナア
センブリと反射体との関係を示す図である。図8に示す
ように、1つの送信アンテナ12aと2つの受信アンテ
ナ12b、12cを有するアンテナアセンブリ12が車
両3のバンパ4部分に設けられた場合において、反射体
である反射アンテナ11は道路1の車線に沿って所定の
間隔で設置される。この反射アンテナ11は、例えば同
調形アンテナからなり、送信アンテナ12aから送信さ
れた高周波信号を受信アンテナ12bと受信アンテナ1
2cに向けて反射させるためのものである。
【0038】ここで、図9を用いて反射体の原理を説明
する。図9は同実施形態における反射体の体の原理を説
明するための図である。図9に示すように、反射アンテ
ナ11の入力インピーダンスをZin、アンテナ出力端解
放での誘起電圧をein、負荷インピーダンスをZL とし
た場合に、Zin=ZLでは完全な整合状態で反射がない
ため、出力eout =0となる。
【0039】一方、Zin≠ZL では反射が生じ、このと
きの定在波のエネルギ(eout に相当)により、反射ア
ンテナ11は受信アンテナでありながら輻射が生じる。
これは、受信エネルギの一部を反射させることであり、
当該アンテナの固有周波数における反射体として動作す
る。
【0040】また、反射アンテナ11としては、同調形
アンテナ(共振型アンテナ)が用いられる。これは、同
調形アンテナと散乱形アンテナとを比べると、同調形ア
ンテナの方が指向性が良く、反射波をアンテナアセンブ
リ12方向(0度方向)に放射させることができるため
である。図10に円形マイクロストリップアンテナの放
射パターンを示す。この図から分かるように、この種の
アンテナでは、0度方向に放射特性がある。
【0041】さらに、同調形アンテナの場合には、反射
率に周波数選択性を持ち、かつ、反射率が高められると
いう利点がある。このため、アンテナアセンブリ12側
で反射波を受信した際に、路面からの反射成分(ノイズ
成分)と反射体からの反射体とを容易に弁別することが
できる。つまり、信号対ノイズ比(SN比)を大きくと
ることができる。図11に同調形アンテナを用いた場合
と散乱形アンテナを用いた場合の反射特性を示す。図1
1(a)は同調形アンテナを用いた場合、同図(b)は
散乱形アンテナを用いた場合を示している。この図から
分かるように、同調形アンテナでは反射率に周波数選択
性を持ち、かつ、反射率が高いために、路面からの反射
成分(ノイズ成分)を判別しやすい。
【0042】図12に反射アンテナ11として同調形ア
ンテナを用いた場合の構造例を示す。図12(a)は平
面ダイポールアンテナを用いた場合、同図(b)は円形
マイクロストリップアンテナを用いた場合、同図(c)
は方形マイクロストリップアンテナを用いた場合、同図
(d)は板状逆Lアンテナを用いた場合を示している。
【0043】マイクロストリップアンテナは、銅箔付き
プリント基板(銅箔付き誘電対基板)上に、円形、方形
などの開放境界を有する平面回路用共振素子をエッチン
グ技術などにより構成し、放射器としての機能を持たせ
たものである。例えば方形マイクロストリップアンテナ
での反射率は、キャリア周波数2.45GHzで63%
である。
【0044】なお、上記実施形態では、車両の走行制御
における位置検出を例にして説明したが、本発明の手法
を他の分野に応用することも可能である。例えば水槽中
での船の走行実験において、模型船の先端に送信アンテ
ナ12a、受信アンテナ12b、受信アンテナ12cを
設け、その船の先頭を移動する誘導体に反射アンテナ1
1を設けるようにすれば、上記同様の手法にて船の移動
経路の幅方向の位置を検出することができる。
【0045】また、図13に示すようなクレーンの移動
制御にも適用可能である。この場合には、レーン51
a、51b上を移動する移動体52に送信アンテナ12
a、受信アンテナ12b、受信アンテナ12cを設け、
その移動体52にレーン幅方向に移動自在に支持された
クレーン53に反射アンテナ11を設けるようにすれ
ば、上記同様の手法にてクレーン53の移動経路の幅方
向の位置を検出することができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両等の
移動体に設けられた送信アンテナから位置検出用の高周
波信号を送信し、移動経路上に設けられた反射体からの
反射波を2つの受信アンテナで受信することにより、こ
のときの位相差とその位相のずれの方向に基づいて移動
体の移動経路の幅方向の位置を検出するようにしたた
め、路面の状況等に影響されずに、常に安定した位置検
出が可能となり、自動運転制御としての信頼性を高める
ことができるものである。
【0047】また、上記反射体として同調形アンテナを
用いれば、反射率に周波数選択性を持ち、かつ、反射率
が高められるという利点があり、アンテナアセンブリ側
で反射波を受信した際に、路面等からの反射成分(ノイ
ズ成分)と反射体からの反射体とを容易に弁別すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る移動体自動制御シス
テムの概略を示す外観構成図。
【図2】同実施形態における側面図。
【図3】本発明による電波を用いた位置検出の原理を説
明するための図。
【図4】本発明による電波を用いた位置検出の原理を説
明するための図。
【図5】同実施形態における送受信部の構成を示すブロ
ック図。
【図6】上記送受信部の各部の信号波形を示す図。
【図7】上記送受信部の各部の信号波形を示す図。
【図8】同実施形態におけるアンテナアセンブリと反射
体との関係を示す図。
【図9】同実施形態における反射体の体の原理を説明す
るための図。
【図10】円形マイクロストリップアンテナの放射パタ
ーンを示す図。
【図11】同調形アンテナを用いた場合と散乱形アンテ
ナを用いた場合の反射特性を示す図。
【図12】同調形アンテナの構造例を示す図。
【図13】他の実施形態として本発明をクレーンの走行
制御に適用した場合の図。
【図14】従来の移動体自動制御システムの概略を示す
外観構成図。
【符号の説明】
1…道路 3…車両 6…車両制御装置 11…反射アンテナ 12…アンテナアセンブリ 12a…送信アンテナ 12b…受信アンテナ 12c…受信アンテナ 13…送受信部 21…キャリア発振回路 22…信号発振回路 23…変調回路 24…電力増幅回路 25…包絡線検波回路 26…波形整形回路 27…包絡線検波回路 28…波形整形回路 29…ゲート信号発生回路 30…ゲート回路 31…カウンタ回路 32…演算回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の移動経路上に設けられた反射体
    と、 上記移動体に搭載された、少なくとも1つの送信アンテ
    ナと2つの受信アンテナと、 上記送信アンテナを通じて位置検出用の信号を高周波信
    号に変換して送信する信号送信手段と、 この信号送信手段によって送信された上記高周波信号が
    上記反射体に反射して上記2つの受信アンテナで受信さ
    れたときの2種類の信号を検出する信号受信手段と、 この信号受信手段によって検出された上記2種類の信号
    の位相差とその位相のずれの方向から上記移動体の上記
    移動経路の幅方向の位置を検出する位置検出手段とを具
    備したことを特徴とする移動体自動制御システム。
  2. 【請求項2】 上記反射体は、同調形アンテナからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の移動体自動制御システ
    ム。
JP8311948A 1996-11-22 1996-11-22 移動体自動制御システム Pending JPH10152030A (ja)

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Citations (4)

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