JPH10149535A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH10149535A
JPH10149535A JP8321050A JP32105096A JPH10149535A JP H10149535 A JPH10149535 A JP H10149535A JP 8321050 A JP8321050 A JP 8321050A JP 32105096 A JP32105096 A JP 32105096A JP H10149535 A JPH10149535 A JP H10149535A
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JP
Japan
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magnetic
group
layer
recording medium
diketone compound
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Application number
JP8321050A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kurihara
研一 栗原
Yuichi Sasaki
勇一 佐々木
Mayumi Miyashita
真由美 宮下
Takahiro Kamei
隆広 亀井
Noriyuki Kishii
典之 岸井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜化した磁性層を有し、高密度記録に好適
な高い電磁変換特性を有する磁気記録媒体及びその製造
方法を提供すること。 【解決手段】 非磁性粉末が結合剤中に分散された非磁
性層からなる下層4aと、磁性粉末が結合剤中に分散さ
れた磁性層からなる上層2aとが非磁性支持体1上に設
けられ、下層4aにジケトン化合物の金属キレートから
なる分散剤が含有されている磁気記録媒体。この磁気記
録媒体を製造するに際し、下層4aを形成するための非
磁性塗料と上層2aを形成するための磁性塗料とを非磁
性支持体1上に同時重層塗布する、磁気記録媒体の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性粉末が結合
剤中に分散された非磁性層からなる下層と、磁性粉末が
結合剤中に分散された磁性層からなる上層とが非磁性支
持体上に設けられている磁気記録媒体及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体は、オーディオ用テ
ープ、ビデオテープ、バックアップ用データカートリッ
ジ、フロッピーディスク等として広く利用され、その需
要は著しく伸びてきている。
【0003】特に、最近では、記録波長の短波長化、或
いはデジタル記録方式等、高密度記録の検討が盛んに行
われており、電磁変換特性の優れた磁気記録媒体の開発
が要求されている。
【0004】このような磁気記録媒体としては、酸化物
磁性粉末又は合金磁性粉末等の粉末磁性材料を塩化ビニ
ル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機バインダー(結合
剤)中に分散せしめた磁性塗料を非磁性支持体上に塗
布、乾燥することにより作成されるいわゆる塗布型の磁
気記録媒体が広く使用されている。
【0005】こうした塗布型磁気記録媒体においては、
電磁変換特性を向上させるために、磁性層の薄膜化が検
討されている。
【0006】これは、磁性層の薄膜化によって記録時の
自己減磁損失を低減させ、電磁変換特性を向上させるも
のであり、近年、種々の塗布方式が検討されている。
【0007】特に、非磁性支持体上に、厚さ0.5μm
以下の薄い磁性層を単層で設けた場合、非磁性支持体の
表面形状の影響が現れやすく、平滑な表面を得ることは
困難であるため、具体的には、磁性層と非磁性支持体と
の間に非磁性の下塗り層を設け、磁性層を薄膜化すると
共に、その表面の平滑性を実現する構造が考案されてい
る。
【0008】一方、非磁性支持体上に上記の如き2層を
有する磁気記録媒体においては、電磁変換特性の向上や
ノイズの低減等の目的のため、塗布欠陥や塗り筋がな
く、均一な塗膜に各層を形成することが要求される。こ
れを実現できる方法として、ダイコーター(エクストル
ージョン型の押し出し方式のダイを使用)により磁性層
(上層)と非磁性層(下層)とを非磁性支持体上に同時
に塗布する、いわゆる同時重層塗布方式が提案されてい
る。
【0009】また、この塗布方式は、上下層の界面の接
着性を向上させる方法としても有効であり、近年の重層
塗布型の磁気記録媒体の中心的な塗布方式になりつつあ
る。
【0010】更に、一般に、記録再生時のスペーシング
ロスを最小限にするために、磁性層表面の平滑化が図ら
れている。高密度記録においては、使用する記録波長が
短いため、表面の粗さの影響を受けやすく、この表面粗
さの制御が特に重要である。
【0011】磁気記録媒体が良好な電磁変換特性を発揮
するためには、磁性層中の強磁性粉末が結合剤中で均一
に分散され、かつ、長手方向に配向されていなければな
らないことは言うまでもないが、これに加えて、磁性層
からなる上層の薄膜化、平滑化が不可欠となる場合が多
い。
【0012】従って、これらの薄膜化、平滑化等の目的
を達成するためには、前述したように、その影響を大き
く及ぼす非磁性層からなる下層を平滑化することが必要
となる。
【0013】非磁性層からなる下層を平滑にするために
は、使用する非磁性粉末を特に比表面積50m2 /g以
上と微細化し、結合剤中に均一に分散させればよいが、
粉末の微細化に伴って、結合剤中への粉末の分散が困難
になる傾向がある。
【0014】このような課題を解決する手法として、下
層中の非磁性塗料を調製する際に行う混練や分散の所要
時間を長くすることが考えられるが、非磁性粉末の損傷
や製造効率の低下等の問題が生じることがあり好ましく
ない。
【0015】一方、結合剤中に−SO3 M、−OSO3
M、−COOM、−P=O(OM)2 、−NR1 2
−NR1 2 3+- 、>NR1 2+- 等の官能基を
含有させることによって、結合剤と非磁性粉末との相互
作用を強化し、非磁性粉末の分散性を向上させる試みも
なされている。
【0016】しかしながら、これらの官能基を有する結
合剤は従来の結合剤に比べて優れた性能を発揮するもの
の、高密度記録用として開発された微細な非磁性粉末を
十分に分散させることは未だ困難であるというのが現状
である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした従
来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高
密度記録に好適な高い電磁変換特性を有する磁気記録媒
体及びその製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、非磁性
粉末が結合剤中に分散された非磁性層からなる下層と、
磁性粉末が結合剤中に分散された磁性層からなる上層と
が非磁性支持体上に設けられ、ジケトン化合物の金属キ
レートからなる分散剤が前記下層に含有されている磁気
記録媒体(以下、本発明の磁気記録媒体と称する。)に
係るものである。
【0019】本発明の磁気記録媒体によれば、非磁性粉
末が結合剤中に分散された非磁性層からなる前記下層に
ジケトン化合物の金属キレートからなる分散剤が含有さ
れているので、前記下層(即ち、非磁性層)中の非磁性
粉末を結合剤及び溶剤中に均一に分散させることがで
き、前記上層(即ち、磁性層)の平均厚み(カレンダー
処理後)が特に0.5μm以下と薄くても、その表面を
平滑化し、高密度記録に好適な高い電磁変換特性を有す
る磁気記録媒体を提供することができる。
【0020】本発明の磁気記録媒体においては、詳しく
は後述するが、非磁性層内に添加する金属キレートにお
けるジケトンが非磁性粉末の表面に結合したり、一部ジ
ケトン化合物が脱離して非磁性粉末の表面に吸着し、或
いは、脱離したジケトン化合物も錯形成能を有すること
から、非磁性粉末に配位吸着するものと考えられる。こ
れらの吸着反応によって、ジケトン化合物の金属キレー
トが非磁性粉の分散剤として機能し、非磁性粉末の分散
性を向上させる。しかも、この金属キレートは、ジケト
ン部のR1 〜R3 及びカルボニル部分によって結合剤と
の親和性が良好であって、結合剤に対して上記の非磁性
粉末を吸着した状態で十分に分散可能である。
【0021】従って、非磁性粉末の特性が充分に発揮さ
れ、非磁性層の表面が平滑になると共に、磁性層の表面
の平滑化が実現され、本発明の磁気記録媒体の電磁変換
特性が向上すると考えられる。
【0022】また、本発明は、非磁性粉末が結合剤中に
分散された非磁性層からなる下層と、磁性粉末が結合剤
中に分散された磁性層からなる上層とが非磁性支持体上
に設けられ、ジケトン化合物の金属キレートからなる分
散剤が前記下層に含有されている磁気記録媒体を製造す
るに際し、前記下層を形成するための非磁性塗料と前記
上層を形成するための磁性塗料とを前記非磁性支持体上
に重層塗布する、磁気記録媒体の製造方法(以下、本発
明の製造方法と称する。)に係るものである。
【0023】本発明の製造方法によれば、本発明の磁気
記録媒体を製造するに際し、前記下層を形成するための
非磁性塗料と前記上層を形成するための磁性塗料とを前
記非磁性支持体上に重層塗布(特に、塗布された非磁性
塗料が未乾燥状態のまま磁性塗料を塗布するウエット・
オン・ウエット方式の塗布)するので、前記上層を表面
性良好に形成することができる。特に、ウエット・オン
・ウエット塗布方式の場合には、前記下層の表面(即
ち、前記上層との境界面)が平滑になり易いと共に、前
記上層の表面性が一層良好となり、かつ、上下両層間の
接着性も向上する。
【0024】この結果、特に高密度記録のために高出
力、低ノイズ等の要求される磁気記録媒体の性能を満た
すものとなり、膜(層)剥離が減少し、膜(層)強度が
向上する。また、ドロップアウト等も低減することが可
能となり、磁気記録媒体の信頼性も向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体及びその製
造方法(以下、単に「本発明」と称することがある。)
において、非磁性粉末の分散剤として使用されるジケト
ン化合物としては、次の一般式(I)で表されるもので
あることが望ましい。
【化3】 (但し、前記一般式(I)中、R1 、R2 及びR3 はそ
れぞれ、互いに異なるか若しくは少なくと2種が同一で
あり、水素原子、炭化水素基(炭素原子数1〜10のア
ルキル基等)、ハロゲン原子(F、Cl、Br等)、水
酸基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミ
ノ基、アミド基、スルホン酸基、及びこれらのいずれか
の原子又は官能基で置換された炭化水素基(炭素原子数
1〜10のアルキル基等)、アリール基(フェニル基、
ナフチル基等)、複素芳香族基(複素環式化合物を有す
る基:例えばフラン、ピリジン等)からなる群より選ば
れた基である。)
【0026】また、本発明において、ジケトン化合物は
下記のように金属元素と結合し、キレートを形成する。
【化4】 (但し、xは1以上、例えば1〜4の自然数であり、M
は後述する金属元素である。)
【0027】また、前記金属キレートを形成する金属元
素は、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、遷移
金属元素、周期表3B族金属元素及び4B族金属元素か
らなる群より選ばれた金属元素であることが好ましく、
また、その配位数は金属元素によって異なるが、配位数
が多い金属元素の方がジケトン化合物の金属キレートか
らなる分散剤としての効果を充分に発揮することができ
る。
【0028】例えば、上記アルカリ金属元素としては、
リチウム元素、ナトリウム元素、カリウム元素等があ
り、アルカリ土類金属元素として、マグネシウム元素、
カルシウム元素、ストロンチウム元素、バリウム元素、
ラジウム元素等がある。遷移金属元素としては、周期表
3A族〜7A族、1B族又は8族に属するチタン元素、
ジルコニウム元素、クロム元素、ニッケル元素、鉄元
素、コバルト元素、マンガン元素等があり、周期表3B
族金属元素として、アルミニウム元素、ガリウム元素
等、4B族金属元素としてスズ元素等が挙げられる。
【0029】本発明においては、磁性層からなる上層の
平均厚み(実際には、カレンダ処理後の平均厚み:単位
面積当たりの平均厚み)を0.5μm以下にすることが
充分に可能であり、0.5μm以下にすれば、自己減磁
損失(記録減磁)の低減が可能であり、短波長における
出力の向上、オーバーライト特性の向上等のように、電
磁変換特性が向上する。
【0030】特に、本発明のような重層塗布型の磁気記
録媒体の場合、磁性層からなる上層の平均厚みが0.5
μmを超えると、下層(非磁性層:下地層)の上層(磁
性層)に対する影響が顕著に現れにくいが、磁性層から
なる上層の平均厚みが約0.5μm以下であると、前記
下層を上記金属キレートの分散作用で平滑にすることに
より、磁性層が薄くてもその表面を平滑化できる等、本
発明の効果が顕著に現れることが多い。
【0031】本発明において、非磁性層に含有するジケ
トン化合物の金属キレートの含有量は、非磁性粉末10
0重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ま
しい。この含有量(又は添加量)が10重量部より多い
場合には、結合剤と未反応の官能基とが非磁性層中に多
く残存し、これらが相互作用を及ぼし合う(例えば結合
剤の極性基と反応して粘度上昇する)ため、分散性が低
下し易い。一方、ジケトン化合物の金属キレートの含有
量が0.1重量部より少ない場合には、粉体の分散剤と
しての機能が発揮されにくい。また、分散剤としての機
能を充分に発揮させるためには、その添加量を0.5〜
5.0重量部とすることが更に好ましい。
【0032】また、ジケトン化合物の金属キレートを非
磁性層に添加する際、この添加量が上述した範囲内であ
れば、2種類以上のジケトン化合物の金属キレートを同
時添加しても構わないし、他の分散剤と併用しても構わ
ない。
【0033】更に、本発明において、非磁性粉末の比表
面積を30〜80m2 /g、更には40〜70m2 /g
の範囲内とすることが望ましい。
【0034】詳しくは後述するが、非磁性粉末の比表面
積を上記の範囲内とすることによって、微粒子化によっ
て非磁性層が平滑化し易く、これが上記の金属キレート
の分散作用によって促進されることになり、非磁性層中
で非磁性粉末は結合剤中に均一に分散され易くなる。非
磁性粉末の比表面積が上記範囲より小さい(即ち、非磁
性粉末のサイズが大きすぎる)と、非磁性層の表面に非
磁性粉末の形状の影響が現れ、磁性層表面の平滑化に支
障をきたすことがある。また、非磁性粉末の比表面積が
上記範囲より大きい(即ち、非磁性粉末のサイズが小さ
すぎる)と、本発明の手法を用いても、即ち金属キレー
トを添加しても、極微細な非磁性粉末を結合剤中に分散
させることが困難になる傾向がある。上記の非磁性粉末
の比表面積は、より好ましくは40〜70m2 /gであ
る。
【0035】また、本発明の製造方法において、非磁性
塗料を非磁性支持体上に塗布し、この塗料が未乾燥の状
態で磁性塗料を塗布することが好ましい。詳しくは後述
するが、非磁性層が未乾燥の状態(即ち、湿潤の状態)
で磁性層を塗布することにより、下層の表面が平滑にな
ると共に、上層の表面性が良好となり、かつ、上下両層
間の接着性も向上する。
【0036】また、詳しくは後述するが、ダイコーター
を用いて下層(非磁性層)と上層(磁性層)とを非磁性
支持体上に同時重層塗布することにより、上述のよう
に、非磁性層が未乾燥の状態(即ち、湿潤の状態)で磁
性層を塗布することができる。
【0037】本発明のジケトン化合物の金属キレートが
分散剤として機能するメカニズムを、図4を参照しなが
ら説明する。
【0038】図4(A)は、本発明に好適に使用可能な
ジケトン化合物の一例の構造式であり、R1 、R2 及び
3 は上記した原子又は官能基等を使用できる。
【0039】図4(B)に示すように、ジケトン化合物
が金属原子Mとキレートを形成する際(ここではジケト
ン1分子のキレートを示すが、複数のジケトン分子のキ
レートも可能である。)、一般式(II)のように、ジケ
トン化合物分子内で電子がシフトし、一般式(III)又は
一般式(IV)のような構造をとるものと考えられる。ま
た、一般式(III)と一般式(IV)とは平衡関係にあると
考えられ、図に示すように電子がシフトする。一般式(I
II)、一般式(IV)のいずれの場合も、非磁性粉末(例
えば、Fe−OHで示すように酸化鉄系の非磁性粉末で
OHは吸着水等の親水性表面を表す。)の親水性表面と
の間で水素結合(点線で示す)を生じ、非磁性粉末と結
合(吸着)する。或いは、一般式(III)又は(IV)のキ
レートからジケトンが一部脱離し、これが非磁性粉末の
親水性表面に吸着(一般式(VI)の異性体との脱水反応
を含む。)したり、一般式(V)のように非磁性粉末の
例えばFeに配位してキレートを形成することも考えら
れる。更に、一般式(VII)で示すように、ジケトン化合
物が脱離した金属原子のサイトにFe−O−が結合して
いることも考えられる。
【0040】また、ジケトン化合物はその構造から、結
合剤(有機高分子化合物)との親和性を有しており、結
果として、ジケトン化合物の金属キレートは、結合剤と
非磁性粉末との間をいわば結合し、分散剤として有効に
作用すると考えられる。但し、ジケトン化合物は2座配
位子として機能し、図4(B)は金属元素の配位数が2
の場合のモデル図である。
【0041】また、本発明において、非磁性層からなる
下層の原料として使用される非磁性塗料は、ジケトン化
合物の金属キレートと非磁性粉末と結合剤とを溶剤と共
に混練及び分散して非磁性塗料を作製する方法、或い
は、予めジケトン化合物の金属キレートで処理した非磁
性粉末を、結合剤及び溶剤と共に混練及び分散して非磁
性塗料を作製する方法等によって、調製することができ
る。
【0042】本発明において、非磁性支持体上の上記磁
性層が設けられていない面(裏面)には、磁気記録媒体
の走行性の向上や帯電防止及び転写防止等を目的とし
て、バックコート層を設けてもよい。また、下層と非磁
性支持体との間には、塗膜と支持体との接着性を強化す
る目的で、下塗り層を設けることも可能である。この下
塗り層は、本発明における上記の下層(非磁性層)とは
異なるものであることは言うまでもない。
【0043】本発明において、上記の上層及び下層に含
有させる結合剤は、従来から磁気記録媒体用の結合剤と
して使用される公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反
応型樹脂等が使用可能であり、数平均分子量が5,00
0〜100,000のものが好ましい。
【0044】熱可塑性樹脂の例としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−ア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化
ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニ
リデン共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニル共
重合体、メタクリル酸エステル−エチレン共重合体、ポ
リフッ化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリ
アミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体
(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイア
セテート、セルローストリアセテート、セルロースプロ
ピオネート、ニトロセルロース)、スチレンブタジエン
共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アミ
ノ樹脂、合成ゴム等が挙げられる。
【0045】また、熱硬化性樹脂又は反応型樹脂の例と
しては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、シリコーン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアル
デヒド樹脂等が挙げられる。
【0046】また、上記の全ての結合剤には、顔料の分
散性を向上させる目的で−SO3 M、−OSO3 M、−
COOM、−P=O(OM)2 等で表される極性官能基
が導入されていてもよい(ここで、Mは水素原子又はリ
チウム原子、カリウム原子、ナトリウム原子等のアルカ
リ金属原子である)。
【0047】更に、上記極性官能基としては、−NR1
2 、−NR1 2 3+- で表される末端基を有する
側鎖型のもの、>NR1 2+- で表される主鎖型のも
のがある(ここで、R1 、R2 、R3 は、水素原子又は
炭化水素基であり、X- はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等のハロゲン元素イオン或いは無機又は有機イオンであ
る。また、−OH、−SH、−CN、エポキシ基等の極
性官能基を導入してもよい)。
【0048】これらの極性官能基の量は、10-1〜10
-8mol/gが好ましく、より好ましくは10-2〜10
-6mol/gである。
【0049】上記した結合剤は、1種を単独で用いるこ
とが可能であるが、2種以上を併用することも可能であ
る。
【0050】塗膜におけるこれら結合剤の量は、上記強
磁性粉末又は非磁性粉末100重量部に対して、1〜2
00重量部が好ましく、より好ましくは10〜50重量
部である。
【0051】この結合剤の使用量が多すぎると、上層に
おいては、相対的に強磁性粉末の磁性層に占める割合が
低下して出力が低下し易く、また、ドライブでの繰り返
し摺動などにより塑性流動を起こし易く、媒体の走行耐
久性が低下する傾向がある。一方、結合剤の使用量が少
なすぎると、上下層共に塗膜が脆くなり、媒体の走行耐
久性が低下し易くなる。
【0052】本発明では、上記結合剤を架橋硬化させる
ポリイソシアネートを併用することが可能である。この
ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネー
ト又はその付加体、アルキレンジイソシアネート又はそ
の付加体等がある。
【0053】これらのポリイソシアネートの上記結合剤
への配合量は、上記結合剤100重量部に対して、5〜
80重量部が好ましく、より好ましくは10〜50重量
部である。
【0054】これらのポリイソシアネート類は、上下両
層に用いることが可能であるが、いずれか一層のみに限
定して用いることも可能である。上下両層に用いる場合
の配合量は、各層に等量投入することも可能であるし、
任意の比率で変えることも可能である。
【0055】本発明において、上層で用いられる強磁性
粉末としては、Fe、Co、Ni等の金属、Fe−C
o、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−Ni−Al、Fe
−Al−P、Fe−Ni−Si−Al、Fe−Ni−S
i−Al−Mn、Fe−Mn−Zn、Fe−Ni−Z
n、Co−Ni、Co−P、Fe−Co−Ni、Fe−
Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−P、Fe−Co
−B、Fe−Co−Cr−B、Mn−Bi、Mn−A
l、Fe−Co−V等の合金、窒化鉄、炭化鉄等が挙げ
られる。もちろん、還元時の焼結防止又は形状維持等の
目的で添加されるAl、Si、P、B等の軽金属元素が
適当量含有したとしても、本発明の効果を妨げるもので
はない。
【0056】また、γ−Fe2 3 、Fe3 4 、γ−
Fe2 3 とFe3 4 とのベルトライド化合物、Co
含有γ−Fe2 3 、Co含有Fe3 4 、Coを含有
するγ−Fe2 3 とFe3 4 とのベルトライド化合
物、CrO2 に1種またはそれ以上の金属元素、例えば
Te、Sb、Fe、B等を含有させた酸化物等がある。
【0057】更に、六方晶系板状フェライトも使用可能
であり、M型、W型、Y型、Z型のバリウムフェライ
ト、ストロンチウムフェライト、カルシウムフェライ
ト、鉛フェライト、及びこれらに、保磁力を制御する目
的で、Co−Ti、Co−Ti−Zn、Co−Ti−N
b、Co−Ti−Zn−Nb、Cu−Zr、Ni−Ti
等を添加したものも使用可能である。
【0058】これらの強磁性粉末は、それぞれ1種を用
いることも可能であるが、2種以上を併用することも可
能である。
【0059】また、本発明に用いる強磁性粉末の比表面
積は、30〜80m2 /gが好ましく、より好ましくは
40〜70m2 /gである。この比表面積が上記範囲に
あると、強磁性粉末の形状の微粒子化によって高密度記
録が可能となり、ノイズ特性の優れた磁気記録媒体を得
ることが可能である。
【0060】更に、本発明に用いられる強磁性粉末は、
長軸長が0.05〜0.50μm、軸比が2〜15であ
ることが好ましい。長軸長が0.05μm未満である
と、磁性塗料中の分散が困難となり、また長軸長が0.
50μmを超えると、ノイズ特性が劣化する恐れがあ
る。そして、軸比が2未満であると、強磁性粉末の配向
性が低下し、出力の低下となり、また軸比が15を超え
ると、短波長信号出力が低下する恐れがある。板状フェ
ライトの場合は、板径0.01〜0.5μm、板厚0.
001〜0.2μm程度が好ましい。但し、長軸長、軸
比、板径及び板厚は、透過型電子顕微鏡写真から無作為
に選んだ100個以上のサンプル粒子の平均値で示す。
【0061】本発明において、下層に含有させる非磁性
粉末として用いられるものは、例えば、α−Fe2 3
等の非磁性酸化鉄、ゲータイト、ルチル型酸化チタン、
アナターゼ型酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステ
ン、酸化珪素、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、
チタンカーバイト、窒化ホウ素、α−アルミナ、β−ア
ルミナ、γ−アルミナ、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、二硫化モリブデン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、チタン酸バ
リウム等があり、これらの粉末は、単独で用いることも
可能であるし、複数を混合して用いることも可能であ
る。
【0062】上記非磁性粉末は、目的に応じて、適当量
の不純物をドープすることも可能であるし、分散性の改
良、導電性の付与、色調の改善等の目的で、Al、S
i、Ti、Sn、Sb、Zr等の化合物で表面処理する
ことも可能である。
【0063】非磁性粉末の比表面積は、30〜80m2
/gが好ましく、より好ましくは40〜70m2 /gで
ある。
【0064】また、必要に応じて、ゴム用ファーネス、
熱分解カーボン、カラー用ブラック、アセチレンブラッ
ク等のカーボンブラックが含まれていてもよい。
【0065】これらのカ−ボンブラックの比表面積は1
00〜400m2 /g、ジブチルフタレート(DBP)
吸油量は20〜200ml/100gであることが好ま
しい。
【0066】非磁性粉末及びカーボンブラックの比表面
積が、上記範囲にあると、形状の微粒子化によって下層
が平滑化し、結果的に上層の平滑化が可能となるため、
変調ノイズ特性が優れ、スペーシングロスの影響の少な
い磁気記録媒体を得ることが可能である。非磁性粉末は
磁気的な凝集力を有さないので、強磁性粉末に比べて分
散が容易であるとはいえ、比表面積が上記の範囲より大
きい場合には、本発明の手法を用いても粉体の分散が困
難となることがあり、また比表面積が小さすぎると、高
密度記録に耐えられる表面平滑性が確保できないことが
ある。
【0067】本発明においては、必要に応じて潤滑剤を
前記磁性層及び前記非磁性層に含有させることが可能で
ある。上記潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブデン、
二硫化タングステン、シリコーンオイル、炭素原子数1
0〜22までの脂肪酸、この脂肪酸と炭素原子数2〜2
6までのアルコールとからなる脂肪酸エステル、テルペ
ン系化合物、ならびにこれらのオリゴマー等がある。上
記潤滑剤は、上層にのみ添加することも可能であるし、
上下両層に添加することも可能である。
【0068】また、本発明において、前記磁性層に研磨
剤粒子を含有させることが可能である。これらの例とし
ては、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、酸
化クロム、炭化珪素、ダイヤモンド、ガーネット、エメ
リー、窒化ホウ素、チタンカーバイト、炭化珪素、炭化
チタン、酸化チタン(ルチル、アナターゼ)等がある。
【0069】これらの粒子は、強磁性粉末100重量部
に対して、20重量部以下が好ましく、10重量部以下
が更によい。また、モース硬度は、4以上が好ましく、
5以上が更によく、比重は2〜6が好ましく、3〜5の
範囲が更によく、平均粒径は0.5μm以下が好まし
く、0.3μm以下が更によい。
【0070】但し、これらの非磁性研摩剤粒子の平均粒
径も、強磁性粉末の場合と同様に、透過型電子顕微鏡写
真から測定し、統計処理により求めた平均値とする。
【0071】本発明において、非磁性支持体としては、
公知の材料を使用できるが、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等の
ポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン
類、セルローストリアセテート、セルロースジアセテー
ト等のセルロース類、ビニル系樹脂、ポリイミド類、ポ
リカーボネート類に代表されるような高分子材料、或い
は、金属、ガラス、セラミックス等により形成される支
持体等である。
【0072】上記非磁性支持体上に塗膜を形成するに
は、前記上下層の形成材料を塗料としてそれぞれ塗布、
乾燥して形成されるが、この塗料化に用いられる溶剤
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、
乳酸エチル、エチレングリコールアセテート等のエステ
ル系溶媒、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2
−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒、メチレンクロライド、エチ
レンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等の公知溶媒がい
ずれも使用可能である。
【0073】上記塗料の作成には、混練工程、混合工
程、分散工程の各工程によって行われる。分散及び混練
には、ロールミル、ボールミル、サンドミル、アジタ
ー、ニーダー、エクストルーダー、ホモジナイザー、超
音波分散機等が用いられる。
【0074】更に、本発明の製造方法において、このよ
うに形成された塗料を非磁性支持体上に同時に重層塗布
するのが良いが、これには、高速及び定量塗布性の点で
主にダイコーターが用いられる。ダイコーターのリップ
構成は、2リップ方式、3リップ方式、4リップ方式等
が用いられる。
【0075】また、この重層塗布には上述のダイコート
方式が好適であるが、その他に、ダイレクトグラビア
法、リバースグラビア法、オフセットグラビア法等のグ
ラビア法によって重層塗布する方法も使用することがで
きる。
【0076】図2(A)は、本発明の磁気記録媒体の一
例(例えば8mmビデオテープ)の概略断面図を示すも
のであり、図2(C)は、図2(A)における上下層部
分の一部拡大概略断面図である。
【0077】即ち、この磁気記録媒体を製造するには、
非磁性支持体1上に上述した非磁性層からなる下層4a
を設け、この下層4a上に、下層4aが未乾燥のうちに
磁性層からなる上層2aを塗布する方式(いわゆる、ウ
エット・オン・ウエット方式=湿潤重層塗布方式:以
下、同様)を適用しているので、上下層間の接着力は充
分となる。
【0078】また、非磁性支持体1の上層2aとは反対
側の面(裏面)には、仮想線のようにバックコート層3
を有していてもよい。
【0079】図2(B)は、下層4b及び磁性層2bを
形成する場合、一層ずつ塗布及び乾燥を行う方式(いわ
ゆる、ウエット・オン・ドライ方式)によるものであ
る。この場合も、磁性層とは反対側の面に、バックコー
ト層3を有していてもよい。
【0080】図3は、本発明の製造方法に使用可能なウ
エット・オン・ウエット方式の押し出し塗布法(ダイコ
ーティング)を用いた重層塗布の三例(A)、(B)、
(C)を示すものである。
【0081】図3(A)は、コーターを2個用いた例
(4リップ方式)、図3(B)はコーターを1個用い、
別々のスリットから塗料を吐出させる例(3リップ方
式)、図3(C)はコーターを1個用い、単一のスリッ
トから各塗料を重ねて吐出させる例(2リップ方式)を
示す。
【0082】図3の塗布装置においては、例えば図2
(A)の磁気記録媒体を製造するに際し、供給された非
磁性支持体1を矢印Dの方へ送りながらエクストルージ
ョン方式のダイコーター10、11又は10によって、
下層用塗料4a’、磁性層用塗料2a’を吐出し、ウエ
ット・オン・ウエット方式で下層4a及び上層2aの2
層を形成するものである。
【0083】ダイコーターには、液溜まり部6、7が設
けられ、各塗料2a’、4a’をウエット・オン・ウエ
ット方式で同時に重ねる。
【0084】一般に、非磁性支持体上に下層4a及び上
層2aを形成する場合、1層づつ塗布及び乾燥を行う方
式(いわゆるウエット・オン・ドライ塗布方式)と、乾
燥されていない湿潤状態にある下層4a上に磁性層から
なる上層2bを重ねて塗布する方式(いわゆるウエット
・オン・ウエット塗布方式)とがある。
【0085】上記のウエット・オン・ウエット方式によ
る重層塗布においては、下層4aが湿潤(未乾燥)状態
のまま上層の磁性層2aを塗布するので、下層の表面
(即ち、上層との境界面)が滑らかになると共に上層の
表面性が良好になり、上層の塗料に対する下層の耐溶剤
性を考慮する必要がなく、かつ、上下層間の接着性も向
上するという利点がある。
【0086】この結果、特に高密度記録のために高出
力、低ノイズの要求される磁気記録媒体としての要求性
能を満たしたものとなり、かつ、膜(層)の剥離がなく
なり、膜(層)強度が向上する。またドロップアウトも
低減することが可能であり、信頼性も向上する。
【0087】また、例えば、特開平6−236543号
公報に示されているようなウエット・オン・ドライ塗布
方式による場合、下層4aとして、磁性層からなる上層
2aの塗料に対して、充分な耐溶剤性のあるものを選択
する必要がある。但し、上記のウエット・オン・ウエッ
ト塗布方式のように磁性層中の塗料成分が一部拡散して
下層中に混入し、磁性粉末の混入した遷移層が形成され
ることはない。
【0088】なお、上記ウエット・オン・ウエット重層
塗布方式によって形成される上下層間には、明確な境界
が実質的に存在する場合以外に、図5(A)に示したよ
うに一定の厚みを以て両層の成分が混在してなる境界領
域(遷移層5)が破線のように形成される場合がある
が、こうした境界領域を除いた上層又は下層の層を上記
磁性層、上記非磁性層としてよい。何れの場合も、本発
明の範囲に含まれる。
【0089】なお、上記の重層塗布後は、乾燥機に導入
し、更に必要とあれば、カレンダ装置に導き、巻取りロ
ールに巻き取る。更に、バックコート層を重層塗布層の
反対面に塗布した後、例えば8mm幅にスリットして磁
気テープを作成し、これをカセット内に収容してテープ
カセットを製造する。
【0090】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0091】下記の組成にて、上層(磁性層)及び下層
(非磁性層)用の塗料を調製した。即ち、常法に従い、
強磁性粉末又は非磁性粉末、結合剤、添加剤、溶剤及び
ジケトン化合物の金属キレートを所定の配合比で混合
し、エクストルーダーによって混練した後、サンドミル
で6時間混合、分散した。但し、以下の各実施例及び比
較例に使用したジケトン化合物の金属キレートの組成及
び添加量は下記の表1にそれぞれ示した。
【0092】 <上層(磁性層)用の磁性塗料組成> Fe系メタルの強磁性金属粉末(Fe80−Co20) 100重量部 (保磁力=160kA/m、飽和磁化量=145Am2 /kg、 比表面積=51m2 /g、長軸長=0.08μm、針状比=3、) ポリ塩化ビニル樹脂(−SO3 K含有) 14重量部 (日本ゼオン社製のMR−110) ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na含有) 3重量部 (東洋紡社製のUR8300) α−Al2 3 5重量部 ステアリン酸 1重量部 ヘプチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 150重量部 シクロヘキサノン 150重量部
【0093】 <下層(非磁性層)用の非磁性塗料組成> 針状α−Fe2 3 100重量部 (比表面積=53m2 /g、長軸長=0.15μm、針状比=5) ポリ塩化ビニル樹脂(−SO3 K基含有) 13重量部 (日本ゼオン社製のMR−110) ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有) 4重量部 (東洋紡社製のUR8300) ジケトン化合物の金属キレート (種類及び添加量は下記の表1に記載) ステアリン酸 1重量部 ヘプチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 105重量部 シクロヘキサノン 105重量部
【0094】以上の組成で得られた上層用磁性塗料及び
下層用磁性塗料に、硬化剤としてポリイソシアネート
(日本ポリウレタン社製のコロネートL)を各々3重量
部加え、図3(A)に示した如き4リップ方式のダイコ
ーターを用いて、非磁性支持体としての厚さ7μmのポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に同時
重層塗布し、しかる後にソレノイドコイルにより配向処
理した後、乾燥、カレンダ処理及び硬化処理を行った。
ここで、各層の塗布厚は、磁性層からなる上層を0.2
μm、非磁性層からなる下層を2.0μmとした。
【0095】更に、下記組成のバックコート層用塗料
を、上記塗布面とは反対側の非磁性支持体面(裏面)に
塗布し、しかる後に8mm幅にスリットしてテープ化し
た。
【0096】 <バックコート層の塗料組成> カーボンブラック 100重量部 (旭カーボン社製の旭#50) ポリエステルポリウレタン 100重量部 (日本ポリウレタン社製のニッポランN−2304) メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部
【0097】例1〜29 下記表1に示すような添加量(重量部)及び構造のジケ
トン化合物の金属キレートを分散剤として使用し、上述
した塗料組成で磁気テープ(例1〜29)を得た。な
お、例26はソニー社製の8mm Hi8テープを用い
た。この例26のサンプルテープは、非磁性層を設けな
いで磁性層を設けたテープである(従って、磁性層には
勿論、ジケトン化合物の金属キレートからなる分散剤は
含有されていない)。
【0098】また、例28のサンプルテープは、非磁性
層に分散剤として従来より使用されているチタネートカ
ップリング剤を使用したものであり、例29のサンプル
テープも、非磁性層に分散剤として従来より使用されて
いるシランカップリング剤を使用したものである。
【0099】また、例25のサンプルテープは例5のサ
ンプルテープとその組成及び膜厚において同様である
が、例25以外のサンプルテープの非磁性層(下層)用
の塗料は、ジケトン化合物の金属キレートと非磁性粉末
と結合剤とを溶剤と共に混練及び分散して作製されたも
のであるのに対して、例25のサンプルテープの非磁性
層(下層)用の塗料は、予めジケトン化合物の金属キレ
ートで処理した非磁性粉末を、結合剤及び溶剤と共に混
練及び分散して作製されたものである。
【0100】即ち、例25のサンプルテープの非磁性層
(下層)用塗料は、予め非磁性粉末(α−Fe2 3
とジケトン化合物の金属キレート(アセチルアセトンの
チタンキレート)とを溶液中で充分に混合し、この混合
溶液をポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステルポリウレタン
樹脂等の結合剤、及びメチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン等の溶剤や他の添加剤と共に混練及び分散して作
製したものである。
【0101】また、電磁変換特性の測定は、固定ヘッド
式電磁変換特性測定器(ソニー社製の改造ビデオデッ
キ)を用いて行った。この測定器は、回転するドラム
と、これに接触する磁気ヘッドから構成されており、磁
気テープは前記ドラムに巻き付けられる構成となる。実
際の測定は、まず、各サンプルテープの最適記録電流で
10MHzの矩形波信号を記録し、スペクトラムアナラ
イザーにより10MHzでの出力レベル(10MHz再
生出力)を検出したものである。なお、テープとヘッド
との間の相対速度は3.33m/sとし、例26のリフ
ァレンス(再生出力0dB)にはソニー社製の8mm
Hi8テープを用いた。
【0102】更に、表面粗さRaは、各サンプルテープ
について、レーザー光干渉方式による非接触型表面粗さ
計(ZYGO社製のレーザー干渉測定用顕微鏡(Maxim
3D Model 5700 ))を用いて、磁性層表面の中心線平均
粗さRa(nm)を測定した。
【0103】これらの結果を下記の表2に示す。また、
例1〜9、例27の各サンプルテープについて、ジケト
ン化合物の金属キレート〔特に、アセチルアセトン
(2,4−ペンタンジオン)のチタンキレート〕の添加
量(重量部)による上記10MHz再生出力(dB)及
び表面粗さRa(nm)の変化を示すグラフを図1にに
示した。
【0104】 表1
【化5】 例 添加量(重量部) M R1 2 3 1 0.05 Ti -CH3 -H -CH3 2 0.1 Ti -CH3 -H -CH3 3 0.5 Ti -CH3 -H -CH3 4 1 Ti -CH3 -H -CH3 5 3 Ti -CH3 -H -CH3 6 5 Ti -CH3 -H -CH3 7 7 Ti -CH3 -H -CH3 8 10 Ti -CH3 -H -CH3 9 15 Ti -CH3 -H -CH3 10 3 Zr -CH3 -H -CH3 11 3 Ni -CH3 -H -CH3 12 3 Sn -CH3 -H -CH3 13 3 Ca -CH3 -H -CH3 14 3 Co -CH3 -H -CH3 15 3 Na -CH3 -H -CH3 16 3 Cr -CH3 -H -CH3 17 3 Al -CH3 -H -CH3 18 3 Mn -CH3 -H -CH3 19 3 Ti -C6H5 -H -CH3 20 3 Ti -C(CH3)3 -H -C(CH3)3 21 3 Ti -C(CH3)3 -H -C(CF3)3 22 3 Ti -CH3 -CH3 -CH3 23 3 Ti -CH3 -C3H7 -CH3 24 3 Ti -CH3 -C3H7 -C3H7 25 3 Ti -CH3 -H -CH3 26 − − − − − 27 0 − − − − 28 3 − − − − 29 3 − − − − ──────────────────────────────────
【0105】 表2 例 10MHz 表面粗さ 例 10MHz 表面粗さ 再生出力(dB) Ra(nm) 再生出力(dB) Ra(nm) 1 +3.0 5.0 16 +5.3 3.6 2 +4.0 4.5 17 +4.5 4.0 3 +5.3 3.5 18 +4.8 3.8 4 +5.6 3.3 19 +5.2 3.6 5 +5.8 3.2 20 +5.3 3.5 6 +5.6 3.4 21 +5.5 3.4 7 +5.3 3.6 22 +5.7 3.3 8 +4.7 3.9 23 +5.9 3.2 9 +3.5 4.7 24 +5.8 3.3 10 +5.7 3.3 25 +6.0 3.1 11 +5.6 3.3 26 0 8.3 12 +5.3 3.5 27 +2.7 5.3 13 +4.2 4.4 28 +3.1 4.9 14 +5.2 3.5 29 +3.1 4.9 15 +4.0 4.5 − ────────────────────────────────────
【0106】結果 表2より、例1〜例25までの本実施例によるサンプル
テープは、例26のリファレンステープ、或いは分散剤
を添加していない例27のサンプルテープ等と比較し
て、磁性層の表面が平滑(即ち、表面粗さRaが小さ
い)であり、かつ、電磁変換特性に優れている(即ち、
10MHz再生出力が大きい)ことがわかる。なお、例
26のリファレンステープに比べて重層塗布の例27の
テープは出力及び表面性共に向上はしている。
【0107】例28及び例29のサンプルテープは、ジ
ケトン化合物ではなく、チタネートカップリング剤やシ
ランカップリング剤を使用した例であるが、非磁性粉末
への吸着がジケトン化合物ほど進んでいないようなの
で、粉末の分散性が向上しておらず、出力レベル、表面
性等が本実施例のサンプルテープほどは改善されていな
い。
【0108】また、図1に、例1〜例9及び例27の各
サンプルテープのジケトン化合物の金属キレート〔特
に、アセチルアセトン(2,4−ペンタンジオン)のチ
タンキレート〕の添加量(重量部)による10MHz再
生出力(dB)及び表面粗さRa(nm)の変化を示し
たが、特に、上記添加量が0.1〜10重量部の範囲内
にあるときは、再生出力及び表面粗さにおいて、非常に
優れた値を示している。また、0.5〜5重量部の範囲
内が更に優れていることがわかる。特に、3重量部程度
が最も効果がある。
【0109】即ち、上記添加量が0.1重量部より少な
くなると、分散剤の効果が充分に発揮されず、上記範囲
内のサンプルテープよりは磁性層の表面が平滑でなく、
再生出力が低くなる傾向がある。また、10重量部より
多くなると、分散剤の添加量が多くなりすぎて、結合剤
と未反応の官能基とが非磁性層中に多く残存し、これら
が相互作用を及ぼし合うため分散性が低下する傾向があ
る。
【0110】また、例5及び例10〜18の各サンプル
テープのように、ジケトン化合物の金属キレート中の金
属元素は、上述したような金属元素であれば、いずれも
優れた効果が得られており、また、配位数が多い金属元
素〔例えば、例5のチタン元素(配位数6)や例10の
ジルコニウム元素(配位数8)〕の方が、配位数の少な
い金属元素〔例えば、例15のナトリウム元素(配位数
2又は4)や例13のカルシウム元素(配位数4)〕等
に比べて、ジケトン化合物の金属キレートからなる分散
剤としての効果を顕著に発揮する傾向がある。
【0111】更に、例5及び例19〜25の各サンプル
テープのように、前記一般式(I)中の「R1 」、「R
2 」及び「R3 」がそれぞれ変化しても電磁変換特性や
表面粗さRa等の特性に大きく影響せず、いずれも結果
が良好であることがわかる。
【0112】また、例5及び例25の各サンプルテープ
の特性にはほとんど差がなく、むしろ例25の方が向上
しているようであることから、非磁性層(下層)用の塗
料は、ジケトン化合物の金属キレートと非磁性粉末と結
合剤とを溶剤と共に混練及び分散して作製されたもので
あってもよいし、予めジケトン化合物の金属キレートで
処理した非磁性粉末を、結合剤及び溶剤と共に混練及び
分散して作製されたものであってもよいこと、及び後者
の方が性能が優れる場合があることがわかる。
【0113】
【発明の作用効果】本発明の磁気記録媒体によれば、下
層(即ち、非磁性層)中の非磁性粉末をジケトン化合物
の金属キレートによって結合剤及び溶剤中に均一に分散
させることができると共に、上層(即ち、磁性層)の表
面を平滑にし、高密度記録に好適な高い電磁変換特性を
有する磁気記録媒体を得ることができる。
【0114】また、本発明の製造方法によれば、下層の
表面(即ち、上層との境界面)が平滑になると共に、上
層の表面性が良好となり、かつ、上下両層間の接着性も
向上する。この結果、特に高密度記録のために高出力、
低ノイズの要求される磁気記録媒体として要求される性
能を満たすものとなり、膜(層)剥離が減少し、膜
(層)強度が向上する。また、ドロップアウト等も低減
することが可能となり、磁気記録媒体の信頼性も向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジケトン化合物の金属キレートの含有量(重量
部)による10MHz再生出力(dB)及び表面粗さR
a(nm)の変化を示すグラフである。
【図2】本発明の磁気記録媒体の一例の概略断面図
(A)、同磁気記録媒体の他の一例の概略断面図
(B)、同磁気記録媒体の一部拡大概略断面図(C)で
ある。
【図3】同、磁気記録媒体の製造方法に使用可能な4リ
ップ方式のダイコート塗布装置(A)、同3リップ方式
のダイコート塗布装置(B)、同2リップ方式のダイコ
ート塗布装置(C)である。
【図4】本発明に使用できるジケトン化合物の構造式
(A)、ジケトン化合物の金属キレートと非磁性粉末と
が吸着(水素結合)するときの様子(B)である。
【符号の説明】
1…非磁性支持体、2a、2b…磁性層(上層)、2
a’、4a’…塗料(塗膜)、3…バックコート層、4
a、4b…非磁性層(下層)、5…遷移層、10、11
…押し出しコーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀井 隆広 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 岸井 典之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性粉末が結合剤中に分散された非磁
    性層からなる下層と、磁性粉末が結合剤中に分散された
    磁性層からなる上層とが非磁性支持体上に設けられ、ジ
    ケトン化合物の金属キレートからなる分散剤が前記下層
    に含有されている磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記ジケトン化合物が 【化1】 (但し、上記一般式中、R1 、R2 及びR3 はそれぞ
    れ、互いに異なるか若しくは少なくと2種が同一であ
    り、水素原子、炭化水素基、ハロゲン原子、水酸基、ニ
    トロ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、ア
    ミド基、スルホン酸基、及びこれらのいずれかで置換さ
    れた炭化水素基、アリール基、複素芳香族基からなる群
    より選ばれた基である。)で表される、請求項1に記載
    した磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記ジケトン化合物の金属キレートを形
    成する金属元素が、アルカリ金属元素、アルカリ土類金
    属元素、遷移金属元素、3B族金属元素及び4B族金属
    元素からなる群より選ばれた金属元素である、請求項1
    に記載した磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記下層に、前記一般式(I)で表され
    るジケトン化合物が少なくとも一種含有されている、請
    求項1に記載した磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記下層に、前記非磁性粉末100重量
    部に対して、前記ジケトン化合物の金属キレートが0.
    1〜10重量部含有されている、請求項1に記載した磁
    気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記非磁性粉末の比表面積が30〜80
    2 /gの範囲内である、請求項1に記載した磁気記録
    媒体。
  7. 【請求項7】 前記上層の平均厚みが0.5μm以下で
    ある、請求項1に記載した磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 非磁性粉末が結合剤中に分散された非磁
    性層からなる下層と、磁性粉末が結合剤中に分散された
    磁性層からなる上層とが非磁性支持体上に設けられ、ジ
    ケトン化合物の金属キレートからなる分散剤が前記下層
    に含有されている磁気記録媒体を製造するに際し、前記
    下層を形成するための非磁性塗料と前記上層を形成する
    ための磁性塗料とを前記非磁性支持体上に重層塗布す
    る、磁気記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記非磁性塗料を前記非磁性支持体上に
    塗布し、この塗料が未乾燥の状態で前記磁性塗料を塗布
    する、請求項8に記載した製造方法。
  10. 【請求項10】 ダイコーターを用いて前記下層と前記
    上層とを前記非磁性支持体上に同時重層塗布する、請求
    項9に記載した製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ジケトン化合物の金属キレートと
    前記非磁性粉末と前記結合剤とを溶剤と共に混練及び分
    散して前記非磁性塗料を作製する、請求項8に記載した
    製造方法。
  12. 【請求項12】 予め前記ジケトン化合物の金属キレー
    トで処理した前記非磁性粉末を、前記結合剤及び溶剤と
    共に混練及び分散して前記非磁性塗料を作製する、請求
    項8に記載した製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ジケトン化合物として、 【化2】 (但し、上記一般式中、R1 、R2 及びR3 はそれぞ
    れ、互いに異なるか若しくは少なくと2種が同一であ
    り、水素原子、炭化水素基、ハロゲン原子、水酸基、ニ
    トロ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、ア
    ミド基、スルホン酸基、及びこれらのいずれかで置換さ
    れた炭化水素基、アリール基、複素芳香族基からなる群
    より選ばれた基である。)で表されるジケトン化合物を
    使用する、請求項8に記載した製造方法。
  14. 【請求項14】 前記ジケトン化合物の金属キレートを
    形成する金属元素を、アルカリ金属元素、アルカリ土類
    金属元素、遷移金属元素、3B族金属元素及び4B族金
    属元素からなる群より選ばれた金属元素とする、請求項
    8に記載した製造方法。
  15. 【請求項15】 前記下層に、前記一般式(I)で表さ
    れるジケトン化合物を少なくとも一種含有させる、請求
    項8に記載した製造方法。
  16. 【請求項16】 前記下層に、前記非磁性粉末100重
    量部に対して、前記ジケトン化合物の金属キレートを
    0.1〜10重量部含有させる、請求項8に記載した製
    造方法。
  17. 【請求項17】 前記非磁性粉末の比表面積を30〜8
    0m2 /gの範囲内とする、請求項8に記載した製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記上層の平均厚みを0.5μm以下
    とする、請求項8に記載した製造方法。
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