JPH1014944A - 永久磁石構造体の製造方法および義歯固定用磁性アタッチメント - Google Patents
永久磁石構造体の製造方法および義歯固定用磁性アタッチメントInfo
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- JPH1014944A JPH1014944A JP19279696A JP19279696A JPH1014944A JP H1014944 A JPH1014944 A JP H1014944A JP 19279696 A JP19279696 A JP 19279696A JP 19279696 A JP19279696 A JP 19279696A JP H1014944 A JPH1014944 A JP H1014944A
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Abstract
を向上するとともに、磁性アタッチメントの溶接部の残
留応力による応力腐食割れを防止すること目的とする。 【解決手段】 一方に開口部を有するケースと、ケース
内部に収納される永久磁石と、ケース開口部を密封する
シール部材とからなる永久磁石構造体の製造方法であっ
て、ケースとシール部材の突き合わせ部を溶接により固
定した後、熱処理する永久磁石構造体の製造方法。
Description
いて、義歯の固定に使用される磁性アタッチメントに関
する。
磁石組立体とキーパーとから構成される。このうち磁石
組立体は、永久磁石と、これから発生する磁束をキーパ
ー側に誘導するヨークを基本構成部品としている。これ
を軟磁性材料からなるキーパーに対向させ、磁石組立体
とキーパーとの間の磁気吸引力によって、義歯を固定す
るものである。従来、図2のような種々の形式の磁性ア
タッチメントが検討されていた(木内ほか「閉磁路型磁
性アタッチメントの吸引力解析」電気学会研究会資料,
SA−84−10(1984),図2を引用)。図2において、1
0は永久磁石、11は磁性材料からなるヨーク、12は
磁性材料からなるキーパーであり、(a)はカップヨー
ク型、(b),(c)および(d)はスプリットポール
型、(e)および(f)はサンドイッチ型と呼ばれてい
る。図2(a)のカップヨーク型は、図5に示すよう
に、磁石外側のキーパー3に対向するシール部材を同心
構造とし、シール部材中央部に磁性材料からなるディス
クヨーク4、また周辺部は非磁性材料からなるシールド
リング5とした構造が主流となっている。磁石からの磁
束は点線の経路を通って流れ、磁束の大部分は磁性材料
からなるディスクヨークを通る。吸引力のほとんどはデ
ィスクヨークと、カップヨーク2、キーパー3の対向部
で発生する。
ーク型の磁性アタッチメントは実用上十分な吸引力を有
し、現在広く使用されているが、磁性アタッチメントは
義歯内に埋設されて用いられるため、小型化、大吸引力
化の要望がより強まってくると、磁気回路の一層の効率
化が望ましいことは明らかである。また、磁性アタッチ
メントは、口腔内で使用されるため優れた耐食性が求め
られており、ケース材料として耐食性に優れた材料を用
いることに加えて、永久磁石をケース内に密封し腐食を
防止する。永久磁石をケース内に密封する手段として溶
接が用いられており、特公平6−6128号には、サン
ドイッチ型の磁性アタッチメントの突き合わせ部をレー
ザー溶接により接着し密封することが開示されている。
また、特開平4−227253号には、カップヨーク型
磁性アタッチメントの突き合わせ部をシーム溶接により
接着し密封することが開示されている。溶接による接着
により、永久磁石は密封されるが、溶接時の残留応力の
ために応力腐食割れを起こすことがある。したがって、
本発明は、磁性アタッチメントの磁気吸引力を向上する
とともに、磁性アタッチメントの溶接部の残留応力によ
る応力腐食割れを防止すること目的とする。
部を有するケースと、ケース内部に収納される永久磁石
と、ケース開口部を密封するシール部材とからなる永久
磁石構造体の製造方法であって、ケースとシール部材の
突き合わせ部を溶接により固定した後、熱処理する永久
磁石構造体の製造方法である。また、本発明は、一方に
開口部を有するケースと、ケース内部に収納される永久
磁石と、ケース開口部を密封するシール部材とからな
り、ケースとシール部材の突き合わせ部が溶接により固
定された永久磁石構造体と、磁性材料からなるキーパー
とから構成される義歯固定用磁性アタッチメントであっ
て、前記溶接部の少なくとも一部に柱状組織を有する義
歯固定用磁性アタッチメントである。本発明において、
溶接後、熱処理を行うのは、溶接部の応力を緩和するた
めである。熱処理は、クロムの析出を抑えるため還元性
雰囲気中で行うことが好ましい。熱処理温度は400℃
以上であれば、溶接部の応力を緩和することができる
が、熱処理により磁石の磁気特性を低下させないために
は450℃〜1000℃の範囲で行うことが好ましい。
チメントの断面模式図を示す。図1において、1は永久
磁石、2はケース、3はキーパー、6はシール部材であ
り、シールドプレート4、シールリング5とからなる。
永久磁石1には、最大エネルギー積45MGOeのNd
FeB系磁石を用い、ケース、シールドプレートおよび
キーパーに、磁束密度Bsが1.28TのSUS447
J1を用い、シールドリングに磁気抵抗の大きなSUS
316Lを用いた。図1において、ケースとシールドリ
ングとの突き合わせ部およびシールドリングとシールド
プレートの突き合わせ部をレーザー溶接した。
久磁石構造体の外径3.0mm、高さ1.3mm(外径
2.3mm、高さ0.5mmの永久磁石を使用)、キー
パーの外径3.0mm、高さ0.8mmである義歯用磁
性アタッチメントを作製して熱処理の有無による溶接部
の繰り返し加荷重試験および吸引力の測定を行った。な
お、熱処理は不活性雰囲気中、900℃×2hrおよび460℃
×1hrの2段階熱処理を行った。繰り返し加重試験は、
溶接部に50kgの加重を行い、クラックの発生した回
数を測定した。繰り返し加重試験においては、熱処理無
の永久磁石構造体は200万回でクラックが発生し、熱
処理を施した永久磁石構造体は300万回でクラックが
発生した。このことから、熱処理有無にかかわらず実用
上十分な耐久性を有するが、熱処理を施すことにより、
より耐久性が向上し信頼性に優れることがわかった。ま
た、吸引力の測定においてが、熱処理を行わない場合の
吸引力は292gfであり、熱処理を施した場合の吸引
力は323gfであった。熱処理により、吸引力が向上
することがわかった。熱処理前後の溶接部(図1のA
部)の組織をSEMにより観察(×400)し、図3、
図4に示す。図3は、熱処理前(レーザー溶接後)の溶
接部の組織であり、図4は熱処理後の溶接部の組織であ
る。図3、4より、熱処理により柱状組織が形成される
ことがわかった。
久磁石構造体の外径4.5mm、高さ1.3mm(外径
3.5mm、高さ0.5mmの永久磁石を使用)、キー
パーの外径4.5mm、高さ0.8mmである義歯用磁
性アタッチメントを作製して熱処理の有無による吸引力
を測定した。熱処理を行わない場合の吸引力は732g
fであり、不活性雰囲気中、700℃×3hrの熱処理施し
た場合の吸引力は776gfであった。また、実施例1
と同様の方法で繰り返し加重試験を行ったところ、熱処
理後のアタッチメントは300万回を超えてもクラック
が発生せず良好な耐久性が得られることがわかった。
接部の応力を取り除くことができ耐久性が向上するとと
もに、磁石構造体とキーパーとの磁気吸引力が向上す
る。
式図である。
図である。
属組織写真である。
属組織写真である。
式図である。
ドプレート、5 シールリング、6 シール部材
Claims (2)
- 【請求項1】 一方に開口部を有するケースと、ケース
内部に収納される永久磁石と、ケース開口部を密封する
シール部材とからなり、ケースとシール部材の突き合わ
せ部が溶接により固定された永久磁石構造体と、磁性材
料からなるキーパーとから構成される義歯固定用磁性ア
タッチメントであって、前記溶接部の少なくとも一部に
柱状組織を有することを特徴とする義歯固定用磁性アタ
ッチメント。 - 【請求項2】 一方に開口部を有するケースと、ケース
内部に収納される永久磁石と、ケース開口部を密封する
シール部材とからなる永久磁石構造体の製造方法であっ
て、ケースとシール部材の突き合わせ部を溶接により固
定した後、熱処理することを特徴とする永久磁石構造体
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8192796A JP3023315B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | 永久磁石構造体の製造方法および義歯固定用磁性アタッチメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8192796A JP3023315B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | 永久磁石構造体の製造方法および義歯固定用磁性アタッチメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1014944A true JPH1014944A (ja) | 1998-01-20 |
JP3023315B2 JP3023315B2 (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=16297141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8192796A Expired - Lifetime JP3023315B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | 永久磁石構造体の製造方法および義歯固定用磁性アタッチメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3023315B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100401044B1 (ko) * | 2000-10-25 | 2003-10-10 | 최한철 | 치과 어태치먼트용 자석구조체의 제조방법 |
-
1996
- 1996-07-03 JP JP8192796A patent/JP3023315B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100401044B1 (ko) * | 2000-10-25 | 2003-10-10 | 최한철 | 치과 어태치먼트용 자석구조체의 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3023315B2 (ja) | 2000-03-21 |
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