JPH11113929A - 歯科用磁性アタッチメントおよびその製造方法 - Google Patents

歯科用磁性アタッチメントおよびその製造方法

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JPH11113929A
JPH11113929A JP9282352A JP28235297A JPH11113929A JP H11113929 A JPH11113929 A JP H11113929A JP 9282352 A JP9282352 A JP 9282352A JP 28235297 A JP28235297 A JP 28235297A JP H11113929 A JPH11113929 A JP H11113929A
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denture base
dental
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denture
magnetic attachment
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Tadashi Furuya
匡 古谷
Kenji Akihama
賢治 秋浜
Kazumi Noguchi
一美 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯科用磁性アッタチメントの磁石構造体と義
歯床との接着強度が低下する。 【解決手段】 歯科用磁性アタッチメントの義歯床に対
向する磁石構造体の装着面の一部もしくは全面に膜層を
形成する。アクリル系樹脂を用いると、作業性が良好で
あると共に、強固な膜層を形成可能である。その膜層の
下部である磁石構造体表面には機械的あるいは化学的な
密着手段を施して、更に密着力を高める。膜層を設けた
磁石構造体をこの膜面を介して義歯または義歯床に固着
する構成にすることによって、従来問題になっていた磁
石構造体の脱落、あるいは隙間に食物などが挟まること
がなくなり、一層衛生的になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科医療分野にお
ける義歯の固定に永久磁石の磁気吸引力を利用した磁性
アタッチメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】義歯を口腔内に固定するに際して、永久
磁石と軟磁性合金との間に作用する磁気吸引力を利用す
る試みは従来からなされている。この方法は着脱が無理
なく簡単にでき、構造も複雑にならないことから、加え
て衛生面からのメリットも認められ、最近その適用例が
急速に増加している。図5に従来の歯科用磁性アタッチ
メントの概略構造を示す。義歯床10の底部のほぼ中央
に設けられた穴に磁石構造体7が接着固定され、歯牙残
根11の頂部に軟磁性合金材からなるキーパー8が配置
固定される構成である。図に示すように磁石構造体7を
キーパー8に接近させると、磁石構造体7の内部に配置
された永久磁石(図示せず)の発生する磁束によって両
者の間に距離を縮めようとする磁気吸引力が作用し、最
終的には磁石構造体7とキーパー8とはお互いに吸着さ
れ、義歯9は歯根側に磁気力で固定されることになる。
一方、この吸着力以上の引き離し力を義歯に加えれば、
義歯を歯根側から外すことができる。このように、義歯
を必要な時に着装したり、不要時に外すことが可能とな
る構成が図5である。以上述べた構成要素において、歯
科用磁性アタッチメントとは磁気力で義歯を着脱可能に
する構成要素を意味し、特に磁石構造体7、キーパー8
あるいはその組み合わせたものを指す場合が多い。
【0003】しかし、歯科用磁性アタッチメントは口腔
内で使用されるため、限られたスペースに設置でき衛生
的にも問題ないようにしなければならない。例えば、磁
石構造体とキーパーとの磁気吸着力が不十分のまま使用
していると、義歯が歯根側からズレたり最悪外れたりし
て義歯の機能を喪失するか著しく低下してしまう恐れが
ある。このため、所要の磁気吸着力が得られるように永
久磁石の種類や寸法あるいは磁気回路の構成方法などに
特別の配慮がなされている。また、口腔内で使用される
ため、毒物あるいは毒性を生じる恐れのない材料、また
食物、唾液などに直接触れても腐食しない材質で構成す
る必要がある。このため、磁石構造体の外殻は磁性のス
テンレス鋼などが適用されている。この外殻を使って永
久磁石を内部に封じ込めた構造がとられる。一方、キー
パー8は軟磁性合金材を所要の形状に加工した扁平の円
盤形である。材質的には、ステンレス鋼と同等以上の耐
食性と磁気特性を持つものが使われる。また、咬合時の
安定性の確保と磁気回路における磁気抵抗の低減等を目
的にキーパー8と磁石構造体7との対向面は、大きさが
ほぼ同一で且つ凹凸がない平滑な平面となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】歯科用磁性アタッチメ
ントは現在広く使用されているが、磁石構造体が義歯床
から外れて脱落することが起きたり、噛み合わせ時に違
和感を感じることがあった。これは磁石構造体が義歯床
に充分接着されておらず、接着強度が大幅に低下してい
たためで、位置ズレを起こしたり接着剥がれが生じてい
た。このような接着不良の発生原因は組立作業方法に問
題があることがわかった。歯科用磁性アタッチメントを
義歯床に装着する歯科技工作業において、次に説明する
方法が一般的に行われている。即ち、磁石構造体のステ
ンレス鋼製の外殻に接着剤を塗布した後、義歯床の底部
に設けた穴に挿入し接着するものである。ところが、歯
科臨床や技工現場では磁石構造体表面に唾液、皮脂ある
いはその他接着剤の性能を低下させる不要なものが付着
しやすい環境下で作業を行うことが多いため、これらの
異物が磁石構造体の表面に付着する場合があった。不要
な異物が表面に付着したまま接着を行うと、磁石構造体
と義歯床との接着強度が著しく低下してしまい、当然な
がら前述したような不具合が生じることは明らかであ
る。また、接着不良によって磁石構造体が義歯床から脱
落しないまでも、磁石構造体と義歯床の間に隙間が生じ
ているため、義歯の装着時に食べカスなどがこの隙間に
侵入堆積して、衛生上の問題やステンレス鋼外殻に腐食
を生じる等の問題があった。
【0005】このように接着不良に対する問題は以前か
ら指摘され、この防止方法として磁石構造体の表面の汚
染を防ぐ処置の他に、予めステンレス鋼製外殻に接着剤
が付着しやすいようにショットブラストなどの下地加工
を施したり、プライマーと呼ばれる下塗剤などを塗布す
るなどの煩雑な手順が必要であった。また、特開平9-22
495号公報に開示されている図6の方法がある。これは
プラスチック製キャップ15を永久磁石3とキーパー8
1に被せた磁石構造体を用いるものであるが、プラスチ
ック製キャップ15を外側に設けるため磁石構造体のサ
イズが大きくなり、義歯に装着する場合に適用できる義
歯のサイズに制限を生じたり、義歯床に装着する場合も
取付け穴の大きさを拡大する必要が生じて、義歯床の歯
ぐきに相当する部分を必要以上に厚くするなどの措置を
行わざるを得なかった。本発明は磁石構造体の義歯また
は義歯床への装着の信頼性の向上を図るとともに、歯科
臨床および歯科技工上の煩雑な操作を軽減することがで
きる歯科用磁性アタッチメントを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、歯科用磁性アタッチメントの磁石構造体
と義歯床との接着面に予め膜層を形成し、その膜層を介
して義歯床への装着を図る構成を想到したものである。
本発明は従来技術の課題を解決すると共に、装着時の工
程を簡単化し、同時に信頼性を高めるための方法を開示
するものであるが、本発明による技術は単に装着時の改
善に止まるものではないことは以下の説明から明らかで
ある。従来から行われている方法は、歯科用接着剤によ
る磁石構造体を義歯もしくは義歯床に固定する場合、先
に磁石構造体を固定用の穴に設置してから接着剤を塗布
あるいは注入していた。即ち、金属である磁石構造体と
義歯の隙間には歯科用接着剤が充填されるため、歯科用
接着剤以外の部材は存在しなかった。しかし、本発明で
は歯科用接着剤の下層には膜層を設けているため、従来
技術と比較すると異なる薄い層が存在することになる。
この膜層は磁石構造体に強固に接着しているため、容易
に磁石構造体から剥離しないものである。しかも、下層
側の膜層は磁石構造体と相性の良い材質を適宜に選択で
き信頼性を増すと共に、製造上あるいは設計的な面から
も選択肢が大幅に拡がることは容易に理解されるところ
である。また、作業工程の単純化、作業ミスの絶滅等の
工程上の改良につながる。
【0007】一般に、歯科用接着剤で代表する樹脂は、
金属との接着性が樹脂との場合より劣ることは、その接
着メカニズムを考えれば明らかである。即ち、高分子の
鎖状または環状形の接着剤は接着時に共有結合である架
橋を形成して固化するため、樹脂同士の接合は強固にな
る。しかし、金属と接着剤との界面において接着剤は金
属の内部に侵入して共有結合ができないため、強度的に
は低くまた表面の状態に大きく影響されてしまう。した
がって、本発明の実施の説明から容易にわかるように、
磁石構造体に設ける膜層は製造条件を一定にした環境下
で一律に形成されるため、接着強度をその条件の範囲内
で最大限の値が得られ、その値のバラツキも小さくでき
ると共に、薄い膜厚を形成するため余分なスペースが不
要で嵩張ることがないという特長がある。また、この膜
層は歯科用接着剤の下層に非常に強固に固着させている
ため、磁石構造体に対して機械的あるいは耐環境的なバ
ッファ層もしくは保護層の役目を果たすことも可能であ
る。本発明の技術思想はこのように全く単純な構成によ
って従来の課題を解消できるところにある。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係わる歯科用磁性
アタッチメントの一実施例を示す。図は磁石構造体の断
面である。なお、従来技術と同じ機能あるいは部品等は
同一番号で示した。磁石構造体7は永久磁石3、外殻を
成す磁気回路を兼ねた磁性のステンレス鋼製のカップヨ
ーク2およびディスクヨーク6で構成される。構造上、
カップヨーク内に唾液等の侵入を防ぐために、レーザビ
ーム溶接などで封止される構造である。溶接部5でカッ
プヨーク2とディスクヨーク6とは機械的に接合され
る。この溶接部5は非磁性化されているため、非磁性ギ
ャップ4を形成することになる。永久磁石3は図示する
ように上面にN極と下面にS極の磁極が形成されるよう
な着磁が行われる。磁石3のN極から出た磁束はカップ
ヨーク2に導かれ、カップヨーク2の側面部を通過して
下側に達すると、そこからキーパー(図示せず)に入射
し、再び磁石構造体のディスクヨーク6に戻りS極に到
達するように構成される。以上説明した磁束の流れを得
るために、非磁性ギャップ4がディスクヨーク6とカッ
プヨーク2の接合部に設ける。この非磁性ギャップ4を
設けないと磁束がバイパスしてしまい充分な量の磁束が
キーパーに入射できなくなり、その結果キーパーと磁石
構造体間で発生する磁気吸引力を著しく弱めてしまう。
【0009】図1において、本発明による一実施態様を
詳述する。ポイントは磁石構造体7の外側に膜層1を形
成することである。この膜層1はキーパーと対向接触す
るディスクヨーク6面には形成されないことは言うまで
もない。本発明に関わる実施例の製造方法は以下の如く
である。磁石構造体の義歯床との装着面にアクリルモノ
マー液を薄く塗布して、重合硬化させることにより樹脂
膜層を形成する。重合硬化の際には、できる限り均一の
膜特性を持たせると同時に、一様な膜厚が得られるよう
に重合条件を十分に調査して決めたことは言うまでもな
い。実施例では、60〜90℃、3時間の加熱重合条件で実
施し、膜厚は100μmを中心に試験したものである。重
合方法は各種有るが、本実施例では加熱重合を採用し
た。しかし、工程との関係から室温における重合も可能
である。膜厚の効果は余り顕著に現れなかったが、薄い
ほど2次的効果が大きいため、100μm以下が適してい
ると考えられる。
【0010】このようにカップヨーク2の義歯床との装
着面に予め膜層を形成しておくことにより、歯科技工所
または歯科臨床現場ではこの膜層上に少量の接着剤を塗
布して義歯または義歯床に接着すれば、前述したように
磁石構造体と義歯床の間で信頼性の高い接着が可能であ
る。また、この膜層をアクリル系樹脂とすることによ
り、この膜層はステンレス鋼との親和性が良く接着剤に
よる義歯または義歯床との接着もより強固となり、義歯
床との隙間をなくし食べカスなどの侵入を防ぐことがで
きる。その場合、予めショットブラストなどの下地加工
により面粗さを粗くしたり、反応性を高めるプライマー
などの下塗りを施しておけば膜層とステンレス鋼との密
着性をさらに改善できる。なお、図1に示す膜層1はデ
ィスクヨーク6面側を除いて全面にわたって一様な厚さ
で形成するようになっているが、部分的な形成でも良く
ここまでの詳細な説明から図1が本発明の全てではな
く、発明の一実施形態に過ぎないことは容易に了解され
るところである。また、膜層が限られた一部に多く付着
するかあるいは部分的に厚くなったり、不要な箇所に形
成される場合は、機械的もしくは化学的な処理を行い、
適正な形状寸法に製造することは可能である。
【0011】次に、本発明を実施した場合の接着強度に
ついて評価を行った。図2は引っ張り試験のによる評価
法の概略を示す。直径4mmの円筒状の磁石構造体7に
膜層1を形成後、義歯床を模擬して歯科用レジンで製作
した棒状試料14の端面に磁石構造体7の反キーパー側
を歯科用接着剤21で接着した。さらに、キーパー側に
引っ張り治具13を取り付け、両側から力F加えて引き
離すことによって接着強度を測定することにした。接着
前処理の効果を明らかにするため、ショットブラストお
よびプライマー処理の有無についてそれぞれの試料を作
り、各試料の接着強度を測定した。表1にそれぞれの実
験条件における接着強度の測定結果をまとめて示す。
【0012】実施例1〜3と従来技術による比較例4お
よび5の接着強度を検討すると、その改善は歴然であ
る。本発明では接着前には磁石構造体の装着面に下地処
理を施さずにそのまま膜層を形成し歯科用接着剤で接着
した場合、40Kg以上の接着力が得られる。また、本発明
にショットブラストあるいはプライマー処理による下地
処理の有無による接着強度の差は膜層の有無の場合より
その効果が少ないが、改善されることは表1の結果から
わかる。また、本発明のよるいずれの実施例においても
磁石構造体の装着面から剥がれるものでなく、歯科用接
着剤の内部で破断しており、接着強度は接着剤自体の強
度で決まっていることがわかった。即ち、外部条件で決
まるような接着強度ではないことである。その状態を図
3に示す。比較例の場合ではショットブラストあるいは
プライマーによる接着前処理を施さない場合は、磁石構
造体の外殻であるステンレス鋼と接着剤の界面から剥離
を生じて、十分な接着強度を示さなかった。しかし、従
来の方法では接着前処理を施した場合でも技工操作時に
生じる皮脂等の汚染のため、一部に界面剥離が生じ理想
的な接着強度を得ることはできなかった。
【0013】
【表1】
【0014】さらに、接着後の隙間の有無とその状態に
について観察することにした。図4は模擬試験試料の断
面を示す。磁石構造体7を義歯床に固着する場合と等価
にするため、義歯床用レジン22に直径4.5mm穴を設
け、直径4mmの磁石構造体7を歯科用接着剤21で膜層
1の表面に塗布し挿入接着したものである。この時の膜
層は100μm前後であった。したがって、歯科用接着剤
による接着剤層厚は約150μmである。これを4℃の水
と、60℃の水に各1分間づつ交互に繰り返し、1万回浸
漬させて熱疲労を加えたものである。1万回後、赤イン
ク中に10分間浸漬して、隙間に赤インクが侵入したかど
うかを確認して評価したものである。サンプルを表1に
示す条件の実施例と比較例について、それぞれ各10個づ
つ作成し試験を行った。表2に隙間が認められた個数を
示す。本発明に関わる製品、即ち実施例1〜3において
隙間は全数発生しなかったが、比較例では半数以上に隙
間が認められた。本発明を実施したものはいずれも熱疲
労後の隙間の発生は認められず、改善効果は顕著である
ことがこの実験からわかる。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】以上、本発明の詳細から明らかなように
本発明によれば、歯科技工所または歯科臨床現場での煩
雑な手順を行うことなく、磁石構造体と義歯または義歯
床との間の接着不良を対策できるものである。また、熱
疲労試験を行うことにより接着部に隙間を生じないこと
を確認でき、従来にない信頼性の高い接着性能を証明で
きた。これは、従来磁石構造体と義歯床との隙間に食物
などの一部が侵入したりあるいは残り衛生上問題であっ
たが、本発明を実施することにより隙間をなくすことが
可能になり、一挙に解決することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁石構造体の断面図である。
【図2】接着強度測定方法である。
【図3】接着強度試験片の破断面である。
【図4】熱疲労による接着すき間の評価方法である。
【図5】従来の歯科用アタッチメントの概略構成図であ
る。
【図6】従来による磁石構造体の断面図である。
【符号の説明】
1 、膜層、2 カップヨーク、3 永久磁石、4 非
磁性ギャップ、5 溶接部、6 ディスクヨーク、7
磁石構造体、8 キーパー、9 義歯、10 義歯床、
11 歯牙残根、13 引張り治具、14 義歯用レジ
ン、15 プラスチック製キャップ、16 界面剥離
面、17 接着剤内部破壊面、21 歯科用接着剤、2
2 義歯床レジン、81 キーパー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼からなる外殻によって内部
    に永久磁石を配置した磁石構造体を、義歯を固定した義
    歯床の底部に設けた穴に装着すると共に、歯牙の残根も
    しくは人工歯根に固定した軟磁性材料からなるキーパー
    に対向させ、前記磁石構造体と前記キーパー間で作用す
    る磁気吸引力により前記義歯床を歯根に固定するように
    構成した口腔内で使用される歯科用磁性アタッチメント
    であって、前記磁石構造体の前記義歯床の穴との装着面
    の少なくとも一部に膜層を設けることを特徴とする歯科
    用磁性アタッチメント。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記装着面の少なく
    とも一部は機械的または化学的処理による密着手段が施
    されていることを特徴とする歯科用磁性アタッチメン
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかにおいて、
    前記膜層はアクリル系樹脂であることを特徴とする歯科
    用磁性アタッチメント。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
    膜層の接着強度が40kg以上であることを特徴とする歯
    科用磁性アタッチメント。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記
    磁石構造体を前記義歯床の穴に歯科用接着剤などにより
    装着し、前記磁石構造体と義歯床の間に前記歯科用接着
    剤以外の膜層を有することを特徴とする歯科用磁性アタ
    ッチメント。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記磁石構造体と前
    記義歯床の隙間は口腔内の異物が侵入して堆積しない程
    度に小さいことを特徴とする歯科用磁性アタッチメン
    ト。
  7. 【請求項7】 ステンレス鋼からなる外殻によって内部
    に永久磁石を配置した磁石構造体を、義歯を固定した義
    歯床の底部に設けた穴に装着すると共に、歯牙の残根も
    しくは人工歯根に固定した軟磁性材料からなるキーパー
    に対向させ、前記磁石構造体と前記キーパー間で作用す
    る磁気吸引力により前記義歯床を固定するように構成し
    た口腔内で使用される歯科用磁性アタッチメントの製造
    方法であって、前記磁石構造体の義歯または義歯床との
    装着面の一部もしくは全面に膜層を形成する工程の前に
    機械的または化学的処理を前記装着面の少なくとも一部
    に施す工程を含むことを特徴とする歯科用磁性アタッチ
    メントの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記膜層を前記磁石
    構造体の表面の全面または一部に形成した後、機械的ま
    たは化学的処理を施すことにより不要部分を除去するこ
    とを特徴とする歯科用磁性アタッチメントの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8のいずれかにおいて、
    前記磁石構造体は全ての工程が終了した後に前記永久磁
    石を着磁してから接着剤で前記義歯床の穴に装着する工
    程を含むことを特徴とする歯科用磁性アタッチメントの
    製造方法。
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