JPH10148614A - 三次元温度・濃度計測装置 - Google Patents

三次元温度・濃度計測装置

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JPH10148614A
JPH10148614A JP30939296A JP30939296A JPH10148614A JP H10148614 A JPH10148614 A JP H10148614A JP 30939296 A JP30939296 A JP 30939296A JP 30939296 A JP30939296 A JP 30939296A JP H10148614 A JPH10148614 A JP H10148614A
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fluorescence
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Yoshihiro Deguchi
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Seiji Iwasaki
誠司 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】時間的に変化する対象にも適用でき、瞬時に対
象の三次元的現象解析を行なえる三次元温度・濃度計測
装置を提供すること。 【解決手段】レーザ光17を二本以上に分離し、分離さ
れた各レーザ光17a〜17dに光路差を設けることに
より各レーザ光17a〜17dに照射時間差を設け、さ
らに各レーザ光17a〜17dをシート状にし照射位置
をずらしながら三次元的に測定場Aに照射する照射手段
(1〜5)と、各レーザ光17a〜17dから発生する
蛍光の中で、それぞれが特定の一つのレーザ光から発生
する蛍光のみを検出する複数の検出手段10a〜10d
と、これら検出手段10a〜10dで検出された照射時
間の異なる複数のレーザ光による蛍光を各々分離して計
測することで生じる複数の二次元断面分布を組み合わせ
て、測定場Aの三次元的な温度及び濃度を計測する計測
手段(11)と、を具備。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いた
三次元温度・濃度計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の一般的なレーザ誘起蛍光
法(LIF:Laser Induced Fluor
escence)を用いた温度・濃度解析装置の構成を
示す図である。LIFでは、計測分子が有している吸収
線と同一な周波数を持つレーザ光で測定場を照射する必
要があるため、励起用パルスレーザ1で色素レーザ等の
波長可変レーザ2を発振させ、計測分子の電子エネルギ
ー差に対応した波長のレーザ光17を出力させる。
【0003】レーザ光17はビームエキスパンダ6にて
シート状のレーザ光17aにされた後、測定場Aに照射
される。励起された計測分子から生じる蛍光は、レンズ
8で集光され、CCDカメラ10で計測される。同期ラ
イン20は、励起用パルスレーザ1の発振とCCDカメ
ラ10を同期させるラインである。CCDカメラ10か
ら出力された信号はコンピュータ11へ転送され、コン
ピュータ11で温度、濃度が解析される。
【0004】図9は、従来の三次元計測法を説明するた
めの図である。従来、LIFを用いて三次元分布を計測
する場合、図9に示すようにミラー18a,18bなど
を用いて測定場A上のレーザ照射位置を順次ずらし、各
レーザ光照射断面17a,17bをCCDカメラを用い
て計測し、これら各断面の二次元分布を組み合わせ三次
元分布を求めていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したLIFを用い
た三次元計測法のように、ミラーなどを用いてレーザ照
射位置を順次ずらして各レーザ光照射断面をCCDカメ
ラを用いて計測する方法は、各断面における計測に時間
差が生じるため、時間的に変化する対象には適用できな
かった。本発明の目的は、時間的に変化する対象にも適
用でき、瞬時に対象の三次元的現象解析を行なえる三次
元温度・濃度計測装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の三次元温度・濃度計測装置は
以下の如く構成されている。本発明の三次元温度・濃度
計測装置は、レーザ光を測定場に入射し、三次元で温度
及び濃度を計測する三次元温度・濃度計測装置におい
て、前記レーザ光を二本以上に分離し、分離された各レ
ーザ光に光路差を設けることにより前記各レーザ光に照
射時間差を設け、さらに前記各レーザ光をシート状にし
照射位置をずらしながら三次元的に前記測定場に照射す
る照射手段と、前記各レーザ光から発生する蛍光の中
で、それぞれが特定の一つのレーザ光から発生する蛍光
のみを検出する複数の検出手段と、これら検出手段で検
出された照射時間の異なる複数のレーザ光による蛍光を
各々分離して計測することで生じる複数の二次元断面分
布を組み合わせて、前記測定場の三次元的な温度及び濃
度を計測する計測手段と、から構成されている。
【0007】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。本発明の三次元温度・濃度計測装置は、三次元
的に測定場に照射された各レーザ光から発生する蛍光の
中で、特定の一つのレーザ光から発生する蛍光のみを検
出し、それら照射時間の異なる複数のレーザ光による蛍
光を各々分離して計測することで生じる複数の二次元断
面分布を組み合わせて、前記測定場の三次元的な温度及
び濃度を計測するので、前記二次元断面分布を四断面組
み合わせることで短い時間で三次元情報を得ることが可
能になる。よって各断面における計測に時間差がほぼ生
じなくなるため、時間的に変化する対象にも当該計測装
置を適用でき、LIF法を用いた三次元濃度、温度計測
が可能となり、例えばボイラー、エンジン、タービンな
どの燃焼場、流れ場等の三次元的現象を解析することが
可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態) 図1は、本発明の第1の実施の形態に係るLIF計測法
を用いた三次元温度・濃度計測装置の構成を示す図であ
る。励起用パルスレーザ1から波長可変レーザ(色素レ
ーザ等)2が発振される。波長設定装置3は、レーザ波
長が測定分子(原子)の吸収線波長に一致するよう、波
長可変レーザ2をコントロールする。ビームスプリッタ
ー4及びミラー5は、各レーザ光17a〜17dに例え
ば10mの光路差(ビームスプリッター4とミラー5の
間隔を5mとした時、30nsの時間差に対応)を設け
てレーザ光を4本に分離し、各レーザ光17a〜17d
をビームエキスパンダー6を用いてシート状にして照射
位置をずらしながら三次元的に測定場Aへ照射する。
【0009】測定場Aから生じる蛍光は、シート状レー
ザ光面に直交する方向にフィルター7a,7bを介して
それぞれレンズ8a,8bで集光される。光路差を設け
た各レーザ光から発生する蛍光はそれぞれビームスプリ
ッター9a,9bで分割され、高速シャッターが可能な
4台のCCDカメラ10a〜10dに入射される。
【0010】タイミングユニット12は、各CCDカメ
ラ10a〜10dが4本のレーザ光の中の一つのレーザ
光から発生する蛍光のみを検出するよう、各CCDカメ
ラ10a〜10dのシャッタータイミング及び露光時間
をコントロールする。このように、照射時間の異なるレ
ーザ光17a〜17dによる蛍光を各々分離し、各レー
ザ光が照射されている断面の蛍光分布がそれぞれCCD
カメラ10a〜10dで計測される。各計測結果はコン
ピュータ11に転送され、温度、濃度の三次元分布(二
次元分布を四断面組み合わせたもの)が解析される。
【0011】このような構成により、四断面の二次元温
度・濃度情報から、1μs(μs=10-6秒)程度以下
の短い時間で瞬間的に三次元情報を得ることが可能にな
る。 (第2の実施の形態)図2は、本発明の第2の実施の形
態に係るLIF計測法を用いた三次元温度・濃度計測装
置の構成を示す図である。図2には、二台のレーザ装置
を用いた構成が示されている。基本構成は図1と同様で
あり、図1と同一な部分には同一符号を付してある。
【0012】二台のレーザ装置La,Lbは、それぞれ
励起用レーザ1aと波長可変レーザ2a、励起用レーザ
1bと波長可変レーザ2bからなる。これら二台のレー
ザ装置La,Lbにより、計8本のレーザ光が測定場A
に入射する。
【0013】レーザ装置Laからは、波長aのレーザ光
が照射され4本のシート状レーザー光25a〜25dに
分割され、同様にレーザ装置Lbからは、波長bのレー
ザ光が照射され4本のシート状レーザー光26a〜26
dに分割される。これら8本のシート状レーザー光を測
定場Aへ照射する際、シート状レーザー光25a〜25
dとシート状レーザー光26a〜26dが測定場A上で
交互に配置されるようにする。
【0014】波長aのレーザ光からは蛍光kaが、波長
bのレーザ光からは蛍光kbが発生する。これら二つの
蛍光ka,kbを受光するために、シート状レーザー光
面に直交し相対する方向に二組の受光光学系が配置され
ている。
【0015】一方の受光光学系は、集光レンズ8a、ビ
ームスプリッター9c,9d、ミラー24c,24d、
波長aの蛍光kaを通すフィルター23a、波長bの蛍
光kbを通すフィルター7a、シート状レーザ光25
a,26aからの蛍光を受光するCCDカメラ10c、
シート状レーザー光25b,26bからの蛍光を受光す
るCCDカメラ10dから構成される。
【0016】同様に他方の受光光学系は、集光レンズ8
b、ビームスプリッター9a,9b、ミラー24a,2
4b、波長aの蛍光kaを通すフィルター23b、波長
bの蛍光kbを通すフィルター7b、シート状レーザー
光25c,26cからの蛍光を受光するCCDカメラ1
0b、シート状レーザー光25d,26dからの蛍光を
受光するCCDカメラ10aから構成される。
【0017】蛍光ka及び蛍光kbは、CCDカメラの
受光面の異なった領域に受光されるようにビームスプリ
ッター、ミラー及びCCDカメラを調整し、一組の受光
光学系により四断面、二組の受光光学系を用いることに
より合計8断面の温度、濃度分布が計測される。これら
のデータはコンピュータ11に転送され、三次元温度、
濃度分布が解析される。OH計測例では、レーザ波長a
が309nm、レーザ波長bが268nm、フィルター
7a、7bとして305〜320nmのみを透過する特
性を有するもの、フィルター23a,23bとして28
0〜300nmのみを透過する特性を有するものを使用
すれば良い。
【0018】図3は、上記フィルターの特性と上記CC
Dカメラの特性を示す図である。図3の(a)には、フ
ィルター7(7a,7b)の透過領域とフィルター23
(23a,23b)の透過領域が示されており、フィル
ター7の透過領域にはレーザ装置Laから出力されるレ
ーザ光から発生する蛍光スペクトルaが示されており、
フィルター23の透過領域にはレーザ装置Lbから出力
されるレーザ光から発生する蛍光スペクトルbが示され
ている。また図3の(b)には、CCDカメラの受光部
におけるフィルター7を透過した信号光の結像エリア画
面101と、フィルター23を透過した信号光の結像エ
リア画面102が示されている。
【0019】以下、上記した一組の受光光学系により四
断面の蛍光を計測する方法を述べる。上記第1の実施の
形態では、一台のCCDカメラにて一断面の蛍光を受光
していたが、本第2の実施の形態では、図3の(b)に
示すように異なる二断面からの異なる波長の蛍光を一台
のCCDカメラにて受光し、その際CCDカメラの受光
面が二分割され、ある断面の波長aの蛍光kaと別断面
の波長bの蛍光kbが受光できる光学系をなしている。
【0020】図4は、本第2の実施の形態に係るCCD
カメラによる蛍光受光を説明するための図である。以
下、図4に示すCCDカメラ10cにて受光する際の異
なる二断面からの蛍光受光の状況を述べる。CCDカメ
ラ10cは、シート状レーザー光25aと26aの断面
からの蛍光を受光する。なお、シート状レーザー光25
aと26aは、図2に示したタイミングユニット12か
らの同期信号により、それぞれレーザ装置La,レーザ
装置Lbから同時に照射され、かつ同一光路長であるの
で同一時刻に計測断面に照射される。
【0021】波長aのシート状レーザー光25aによる
断面からの蛍光kaは、集光レンズ8aにより集光さ
れ、ビームスプリッター9cにより二方向に分割され
る。ビームスプリッター9cを透過した波長aの蛍光k
aはミラー30bにより光路が変更され、波長aを透過
させるフィルター7aに達する。フィルター7aを透過
した蛍光kaは、ビームスプリッター9dで二方向に分
割され、その中の透過光がCCDカメラ10cの受光面
の半分の領域に集光される。他方、ビームスプリッター
9cにより反射された波長aの蛍光kaは、波長bを透
過させるフィルター23aにより遮断され、透過できな
い。
【0022】次に、波長bのシート状レーザー光26a
による断面からの蛍光kbは、集光レンズ8aにより集
光され、ビームスプリッター9cにより二方向に分割さ
れる。ビームスプリッター9cにより反射された波長b
の蛍光kbは、波長bを透過させるフィルター23aに
達する。フィルター23aを透過した蛍光は、ミラー3
0aにより光路が変更されビームスプリッター9dに達
し、二方向に分割される。ビームスプリッター9dによ
り反射された波長bの蛍光kbは、CCDカメラ10c
の受光面の残り半分の領域に集光される。他方、ビーム
スプリッター9cを透過した波長bの蛍光kbは、ミラ
ー30bにより光路が変更され、波長aを透過させるフ
ィルター7aに達するが、フィルター7aにより遮断さ
れ、透過できない。
【0023】CCDカメラ10cは、タイミングユニッ
ト12によりシート状レーザー光25aと26aの照射
時刻と同期して作動している。なお図示はしていない
が、CCDカメラ10dにもビームスプリッター9dに
より反射された波長aの蛍光kaおよび透過した波長b
の蛍光kbが集光されるが、同期信号がないので動作し
ない。
【0024】図5は、本第2の実施の形態に係るCCD
カメラによる蛍光受光を説明するための図である。以
下、図5に示すCCDカメラ10dにて受光する際の異
なる二断面からの蛍光受光の状況を述べる。CCDカメ
ラ10dは、シート状レーザー光25bと26bの断面
からの蛍光を受光する。なお、シート状レーザー光25
bと26bは、図2に示したタイミングユニット12か
らの同期信号により、それぞれレーザ装置La,レーザ
装置Lbから同時に照射され、かつ同一光路長であるの
で同一時刻に計測断面に照射される。
【0025】波長aのシート状レーザー光25bによる
断面からの蛍光kaは、集光レンズ8aにより集光さ
れ、ビームスプリッター9cにより二方向に分割され
る。ビームスプリッター9cを透過した波長aの蛍光k
aはミラー30bにより光路が変更され、波長aを透過
させるフィルター7aに達する。フィルター7aを透過
した蛍光は、ビームスプリッター9dで二方向に分割さ
れ、その中の反射光がCCDカメラ10dの受光面の半
分の領域に集光される。他方、ビームスプリッター9c
により反射された波長aの蛍光kaは、波長bの透過さ
せるフィルター23aにより遮断され、透過できない。
【0026】次に、波長bのシート状レーザー光26b
による断面からの蛍光kbは、集光レンズ8aにより集
光され、ビームスプリッター9cにより二方向に分割さ
れる。ビームスプリッター9cにより反射された波長b
の蛍光kbは、波長bを透過させるフィルター23aに
達する。フィルター23aを透過した蛍光は、ミラー3
0aにより光路が変更されビームスプリッター9dに達
し、二方向に分割される。ビームスプリッター9dを透
過した波長bの蛍光kbは、CCDカメラ10dの受光
面の残り半分の領域に集光される。他方、ビームスプリ
ッター9cを透過した波長bの蛍光kbは、ミラー30
bにより光路が変更され、波長aを透過させるフィルタ
ー7aに達するが、フィルター7aにより遮断され、透
過できない。
【0027】CCDカメラ10dは、タイミングユニッ
ト12によりシート状レーザー光25bと26bの照射
時刻と同期して作動している。なお図示はしていない
が、CCDカメラ10cにもビームスプリッター9dを
透過した波長aの蛍光kaおよび反射した波長bの蛍光
kbが集光されるが、同期信号がないので動作しない。
同様な動作が、図2に示す測定場Aを挟んだ反対側の光
学系およびCCDカメラ10a,10bでも行なわれて
いる。
【0028】このように1台のCCDカメラの受光面を
二分割し受光できるような光学系を構成したことによ
り、4台のCCDカメラにて8断面の温度・濃度の三次
元分布を瞬時に解析することが可能になった。
【0029】図6は、本発明の実施の形態に係る三次元
温度・濃度計測の原理を示す図である。レーザ装置(図
6では不図示)から出力されるレーザ光17aをビーム
スプリッター9等を使用して数本(図6では、レーザ光
17a,17b,17cの3本)に分離し、各レーザ光
に数m〜数十mの光路差Lを設けることにより、各レー
ザ光に照射時間差を付け、各レーザ光をシート状にして
照射位置をずらしながら三次元的に計測場Aに照射する
(図中レーザ17a〜17c)。
【0030】レーザ光17aとレーザ光17bでは、ミ
ラー30とビームスプリッター9との間の距離(L)に
よりレーザ光の伝搬距離に差(2L)が生じる。レーザ
光の速度は3×108 (m/s)であるため、レーザ光
17aとレーザ光17bが計測場Aに照射される時間に
2L/C(C:光速)の差が生じる。
【0031】図7の(a)は、CCDカメラ10a〜1
0cのシャッタータイミングのチャート図である。図7
の(a)に示すように、各レーザ光17a〜17cから
発生する蛍光を、高速シャッターが可能なCCDカメラ
10a〜10cを使用し、数本のレーザ光の中の一つの
レーザ光から発生する蛍光のみを検出するよう、CCD
カメラ10a〜10cの各シャッタータイミング21a
〜21c及び露光時間τをコントロールする。そして、
照射時間の異なるレーザ光17a〜17cによる蛍光を
各々分離してCCDカメラ10a〜10cを用いて計測
し、各レーザ光が照射されている断面の蛍光分布を計測
する。図7の(b)には、CCDカメラ10a〜10c
により得られた各画像22a〜22cが示されている。
【0032】レーザ光の速度は3×108 (m/s)で
あるため、レーザ光に数m〜数十mの光路差を設けるこ
とにより、レーザ光が測定場に照射される時間に十数n
s(ns=10-9秒)〜数十nsの時間差が生じる。各
レーザ光から発生する蛍光は、高速シャッターが可能な
CCDカメラを使用することで、それぞれを分離して計
測することが可能になる。レーザ光を測定場に数十本入
射しても、一番早く測定場に入射されるレーザ光と一番
遅いレーザ光との時間差は1μs(μs=10-6秒)程
度であり、エンジン、ボイラ、タービンなどに表れる流
体的現象の変化(数十μ以上)と比べ十分に速いため、
光路差を付けた複数のレーザ光から発生する蛍光から得
られる二次元温度・濃度情報は時間的に同一とみなして
良く、瞬間的に三次元情報を得ることが可能になる。
【0033】なお、本発明は上記各実施の形態のみに限
定されず、要旨を変更しない範囲で適時変形して実施で
きる。 (実施の形態のまとめ)実施の形態に示された構成およ
び作用効果をまとめると次の通りである。
【0034】実施の形態に示された三次元温度・濃度計
測装置は、レーザ光17を測定場Aに入射し、三次元で
温度及び濃度を計測する三次元温度・濃度計測装置にお
いて、前記レーザ光17を二本以上に分離し、分離され
た各レーザ光17a〜17dに光路差を設けることによ
り前記各レーザ光17a〜17dに照射時間差を設け、
さらに前記各レーザ光17a〜17dをシート状にし照
射位置をずらしながら三次元的に前記測定場Aに照射す
る照射手段(1,2,3,4,5)と、前記各レーザ光
17a〜17dから発生する蛍光の中で、それぞれが特
定の一つのレーザ光から発生する蛍光のみを検出する複
数の検出手段10a〜10dと、これら検出手段10a
〜10dで検出された照射時間の異なる複数のレーザ光
による蛍光を各々分離して計測することで生じる複数の
二次元断面分布を組み合わせて、前記測定場Aの三次元
的な温度及び濃度を計測する計測手段(11)と、から
構成されている。
【0035】このように上記三次元温度・濃度計測装置
においては、三次元的に測定場Aに照射された各レーザ
光17a〜17dから発生する蛍光の中で、特定の一つ
のレーザ光から発生する蛍光のみを検出し、それら照射
時間の異なる複数のレーザ光による蛍光を各々分離して
計測することで生じる複数の二次元断面分布を組み合わ
せて、前記測定場Aの三次元的な温度及び濃度を計測す
るので、前記二次元断面分布を四断面組み合わせること
で短い時間で三次元情報を得ることが可能になる。よっ
て各断面における計測に時間差がほぼ生じなくなるた
め、時間的に変化する対象にも当該計測装置を適用で
き、LIF法を用いた三次元濃度、温度計測が可能とな
り、例えばボイラー、エンジン、タービンなどの燃焼
場、流れ場等の三次元的現象を解析することが可能にな
る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、時間的に変化する対象
にも適用でき、瞬時に対象の三次元的現象解析を行なえ
る三次元温度・濃度計測装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るLIF計測法
を用いた三次元温度・濃度計測装置の構成を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るLIF計測法
を用いた三次元温度・濃度計測装置の構成を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るフィルターの
特性とCCDカメラの特性を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るCCDカメラ
による蛍光受光を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るCCDカメラ
による蛍光受光を説明するための図。
【図6】本発明の実施の形態に係る三次元温度・濃度計
測の原理を示す図。
【図7】本発明の実施の形態に係る図であり、(a)は
CCDカメラのシャッタータイミングのチャート図、
(b)はCCDカメラにより得られた各画像を示す図。
【図8】従来の一般的なレーザ誘起蛍光法を用いた温度
・濃度解析装置の構成を示す図。
【図9】従来の三次元計測法を説明するための図。
【符号の説明】
1…励起用パルスレーザ 2…波長可変レーザ 3…波長設定装置 4…ビームスプリッター 5…ミラー 6…ビームエキスパンダー 7a,7b…フィルター 8a,8b…レンズ 9…ビームスプリッター 9a〜9d…ビームスプリッター 10a〜10d…CCDカメラ 11…コンピュータ 12…タイミングユニット La,Lb…レーザ装置 A…測定場 17…レーザ光 17a〜17d…レーザ光 23a,23b…フィルター 24a〜24d…ミラー 25a〜25d…シート状レーザー光 26a〜26d…シート状レーザー光 30…ミラー 30a,30b…ミラー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を測定場に入射し、三次元で温度
    及び濃度を計測する三次元温度・濃度計測装置におい
    て、 前記レーザ光を二本以上に分離し、分離された各レーザ
    光に光路差を設けることにより前記各レーザ光に照射時
    間差を設け、さらに前記各レーザ光をシート状にし照射
    位置をずらしながら三次元的に前記測定場に照射する照
    射手段と、 前記各レーザ光から発生する蛍光の中で、それぞれが特
    定の一つのレーザ光から発生する蛍光のみを検出する複
    数の検出手段と、 これら検出手段で検出された照射時間の異なる複数のレ
    ーザ光による蛍光を各々分離して計測することで生じる
    複数の二次元断面分布を組み合わせて、前記測定場の三
    次元的な温度及び濃度を計測する計測手段と、 を具備したことを特徴とするた三次元温度・濃度計測装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002050614A (ja) * 2000-08-03 2002-02-15 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JP2012145365A (ja) * 2011-01-07 2012-08-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスの温度及び成分濃度計測装置
JP2015045614A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 日本電信電話株式会社 空間温度推定方法および装置
CN104568214A (zh) * 2015-01-26 2015-04-29 上海交通大学 光致等离子体三维温度场的测量装置和测量方法
JP2018530736A (ja) * 2016-08-24 2018-10-18 アカデミー オブ オプト−エレクトロニクス,チャイニーズ アカデミー オブ サイエンシズ マルチパルスレーザー誘起プラズマスペクトル分析機器を採用して鉄鋼サンプル成分を検出する方法

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