JP4654349B2 - 位相シフトマスクの欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相シフトマスクの欠陥検査装置に関するものであり、より詳細には、位相シフトマスクに存在する様々な欠陥、特に微分干渉画像を用いて欠陥を検出する方式における死角をなくして微小欠陥を確実に検出できる位相シフトマスクの欠陥検査装置に関するものである。尚、ここでいう「位相シフトマスク」とは、透明基板上に複数の光透過開口を規定する遮光パターンを具え、互いに隣接する光透過開口のいずれか一方に、これらを透過する露光光間に位相差を与える位相シフタを形成してなるフォトマスク(図3(a) 参照)を意味する。
【0002】
【従来の技術】
位相シフトマスクは、例えば図3(a),(b)に示すように、ガラスのような透明基板1上に遮光パターン2及び光透過開口パターン3が形成されており、光透過開口パターン3は、位相シフタを形成したシフタ部3aと、位相シフタを形成しない非シフタ部3bとをX及びY方向に交互に配置したものであり、非シフタ部3bは透明基板1の表面がそのまま露出し、シフタ部3aは、d=λ/{2(n−1)}(λは露光波長、nは透明基板の屈折率)の関係を満足する深さの凹部として形成され、シフタ部3aを通過する光と非シフタ部3bを通過する光との間に、例えばλ/2の位相差が与えられている。
【0003】
位相シフトマスクに発生する欠陥としては、図2(a),(b)に示すように、シフタ部3aでは主としてエッチングが局部的に不足することによって発生する凸状欠陥4があり、また、非シフタ部3bでは主として局部的にエッチングされることによって発生する凹状欠陥5が挙げられる。さらに、これらの欠陥4及び5を発生位置で大別すると、シフタ部3a及び非シフタ部3bのそれぞれの中央位置に孤立して発生する中央凸状欠陥4a及び中央凹状欠陥5aと、シフタ部3a及び非シフタ部3bのそれぞれの周辺位置に接して発生する周辺凸状欠陥4b及び周辺凹状欠陥5bとがある。
【0004】
位相シフトマスク6に上記欠陥が存在すると、シフタ部3aを透過した光と非シフタ部3bを透過した光との間の位相差が設計値 (例えばλ/2)からずれを生じるようになり、このずれ量の増加に伴って解像度が低下し露光パターンの品質が悪化する。このため、位相シフトマスクの製造工程において位相シフトパターンに発生した欠陥を正確に検出できる手段を開発することが強く要請されている。
【0005】
従来の位相シフトマスクの欠陥検査装置は、特開平5−142754号公報や特開平9−145628号公報に記載があり、前者の公報に記載された装置は、2つのダイ間の比較、いわゆるDie to Die方式による位相シフトマスクの透過光間の干渉を利用したものであり、後者の公報に記載された装置は、ダイと設計データ間の比較、いわゆるDie to Database 方式による位相シフトマスクの透過光を利用したものである。
【0006】
しかしながら、上掲公報記載の装置はいずれも、透過光を利用したものであるため、位相シフトマスクの厚み方向の情報を得る場合には適しているものの、位相シフトマスクのシフタ部3aに存在する凸状欠陥4や、非シフタ部3bに存在する凹状欠陥5のような表面における情報を得る場合には十分な検出感度が得られず、また、透過率を高めるには、露光波長と等しい検査波長の光源を準備する必要があるため装置が大がかりになるというという問題点があった。加えて、後者のDie to Database 方式は、波長を変化させる手段や、検出データと比較するため設計データに基づく参照データを予め作成することが必要となるため、装置が大がかりになるという問題点もある。
【0007】
また、上記装置のように透過光を利用するのではなく、反射光を利用した欠陥検査装置としては、本出願人によって出願し既に公開されている特開平10−177246号公報に記載されており、この装置は、1個のダイに、特定方向に大きく(具体的には位相シフタの寸法のほぼ半分の寸法だけ)横ずらしした偏光状態にある2個の光を照射し、位相シフトマスクからの2個の反射光によって得られる干渉画像を合成し、これを、別のダイで同様な方法によって得られた干渉画像と比較することによって欠陥を検出することができる。また、反射光を利用した欠陥検査装置のもう一つのメリットは、往復光路による情報が得られるため、透過方式に比べて高い感度が得られることである。例えば、露光するときの波長を248nmとし、欠陥を検査するときの波長(検査波長)を488nm とすれば、透過方式に比べて約2倍の感度が得られることになる。
【0008】
しかしながら、特開平10−177246号公報に記載された装置は、位相シフタを凹部で構成する場合の疑似欠陥の発生を最小にするため、2個の光の横ずらし量を大きく設定しているが、本願人がその後さらに検討を進めたところ、より小さな平面サイズの複数個の微小欠陥が近接した位置に存在するような場合には、これらの微小欠陥から得られる信号が重なり合ってしまい、十分な面分解能が得られず、欠陥アドレスの特定が難しいことが判明した。さらに、ある特定の位相量を有する欠陥だと、検査画像と基準画像の信号レベルが一致してしまい、欠陥として検出できない場合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、位相シフトマスクの欠陥検査装置、より詳細には、位相シフトマスクに存在する様々な欠陥、特に微分干渉画像を用いて欠陥を検出する方式における死角をなくして微小欠陥を確実に検出できる位相シフトマスクの欠陥検査装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の位相シフトマスクの欠陥検査装置は、透明基板上に複数の光透過開口を規定する遮光パターンを具え、互いに隣接する光透過開口のいずれか一方に、これらを透過する露光光間に位相差を与える位相シフタを形成してなる位相シフトマスクの欠陥検査装置であって、
特定波長域の光を放出する光放出手段と、
この光放出手段から放出された光を受光し異なる偏光状態にある2個の光を、位相シフトマスクの表面上に互いに対し特定方向に僅かに横ずらしさせて照射し、前記位相シフトマスクの表面からの2個の反射光の合成によって得られる干渉光を出射させる微分干渉光学系と、
前記微分干渉光学系から出射した干渉光を第1及び第2の検査画像光に分割するビームスプリッタと
前記第1の検査画像光を受光する第1の画像検出器と、
第1の画像検出器からの出力信号と、基準画像光学系から出力される基準画像信号又はメモリに記憶されている基準画像信号とを比較してエッジ情報を抽出して欠陥を検出する第1の信号処理回路と、
前記微分干渉光学系から出射した第2の検査画像光を受光し、この第2の検査画像光に含まれる2つの偏光した光間に所定の位相差を与える位相板と
前記位相板から出射した光を受光する第2の画像検出器と、
第2の画像検出器からの出力信号と、基準画像光学系から出力される基準画像信号又はメモリに記憶されている基準画像信号とを比較してエッジ情報を抽出して欠陥を検出する第2の信号処理回路とを具えることを特徴とする
【0011】
前記光放出手段は、前記光放出手段は、光源としての水銀ランプと、この水銀ランプから放出された光を集光する集光レンズと、この集光レンズを透過した光のうち特定の波長域の光を選択的に透過させるバンドパスフィルタとを有する構成にするか、又は、光源としてのレーザ発振器と、このレーザ発振器から放出されるレーザ光を主走査方向に振動させる音響光学素子と、リレーレンズとを有する構成にすることが好ましい。
【0012】
微分干渉光学系は、光放出手段から放出された光のうち特定の光のみを選択的に透過させる偏光子と、この偏光子を透過した光のうちのほぼ半分だけを反射させる第1ハーフミラーと、この第1ハーフミラーによって反射した光を透過させることで2個の光に変化させるノマルスキープリズムと、このノマルスキープリズムを透過した光を集束する対物レンズとを有する構成にすることが好ましい。
【0014】
前記画像検出器は、主走査方向と対応する方向に複数の受光素子をライン状に配列したリニアイメージセンサであるか、又は複数の受光素子を2次元アレイ状に配列した2次元撮像装置であることが好ましい。
【0015】
また、偏光状態にある2個の光を、位相シフトマスクの表面上に互いに対し45°の方向に横ずらしして照射することが好ましく、さらに、偏光状態にある2個の光を、位相シフトマスクの表面上に互いに対し位相シフタの寸法の1/2よりも小さな寸法の範囲内で横ずらしして照射することがより好適である。
【0017】
加えて、照射する2個の光を位相シフトマスク表面上を走査させる手段としては、位相シフトマスクを、主走査方向及びこれと直交する方向に移動可能なx−yステージ上に載置し、このx−yステージを移動させることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に従う実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に従う位相シフトマスクの欠陥検査装置の構成の一例を概略的に示したものであり、図2は、凸状欠陥4と凹状欠陥5の欠陥が存在する位相シフトマスクの表面形状を示したもの、図3は、欠陥のない位相シフトマスクの表面形状を示したものであって、図2(a)及び図3(a)が線図的平面図、図2(b)が同図(a) のII−II線断面図、図3(b)が同図(a) のIII −III 線断面図である。
【0019】
位相シフトマスク6は、透明基板1上に、遮光パターン2と、この遮光パターン2によって規定された複数の光透過開口パターン3を具えている。
【0020】
光透過開口パターン3は、図2(a)に示すように、位相シフタを形成したシフタ部3aと、位相シフタを形成しない非シフタ部3bとをX及びY方向に交互に配置したものであり、非シフタ部3bは透明基板1の表面がそのまま露出し、シフタ部3aは、d=λ/{2(n−1)}の関係を満足する深さの凹部として位相シフタを形成し、シフタ部3aを通過する光と非シフタ部3bを通過する光との間にλ/2の位相差が生じる設計下で形成したものである。尚、図2(a)及び図3(a)では、シフタ部3aと非シフタ部3bとを区別するため、シフタ部3aには斜線を付してある。
【0021】
図1に示す欠陥検査装置7は、検査画像を得るための検査画像光学系8と、基準画像を得るための基準画像光学系9とを具え、検査画像光学系8からの画像情報と基準画像光学系9からの基準画像とを比較して欠陥検査を行なうことができる。尚、図1では、検査画像光学系8と基準画像光学系9は同一構成の画像光学系とし、これらの画像光学系は、同一の位相シフトマスク内の隣接するチップ又はダイを撮像するものとする。
【0022】
図1の場合では、右側に示す光学系が検査画像光学系8であり、左側に示す光学系が基準光学系9である。
これらの光学系8及び9は、それぞれ、光放出手段10と、微分干渉光学系11と、画像分解系12と、第1及び第2の画像検出器13a,13b と、第1及び第2の信号処理回路14a,14b とで主に構成されている。
【0023】
光放出手段10は、例えば図1に示すように、光源としての水銀ランプ15と、この水銀ランプ15から放出された光を集光する集光レンズ16と、この集光レンズ16を透過した光のうち特定の波長域の光、例えばi線の場合は365 nm、g線の場合は436 nmの特定波長の光だけを選択的に透過させるバンドパスフィルタ17とで主に構成するか、あるいは、図13に示すように、光源としてのレーザ発振器18と、このレーザ発振器18から放出されるレーザ光、例えば488nm のArレーザ光を主走査方向に振動させる音響光学素子19と、リレーレンズ20とで主に構成することが好ましいが、これらの構成には特に限定されず、同様に特定波長域の光を放出できるのであれば、他の光放出手段を用いてもよい。尚、後者の場合は、レーザ光を主走査方向に走査させる手段として、音響光学素子19を用いているが、位相シフトマスク6を主走査方向及びこれと直交する方向に移動可能なx−yステージ上に載置して、x−yステージを主走査方向にも移動させる構成にすれば、音響光学素子19の配設は省略することができる。
【0024】
微分干渉光学系11は、光放出手段10から放出された光を特定の振動面をもつ放射光にするため、例えば図1に示す偏光子21を透過させた後、第1のハーフミラー22に入射させ、この入射光のうちの約半分の光量は第1ハーフミラー22で反射してノマルスキープリズム23 に入射し、残りの光量は第1ハーフミラー22を透過した後に吸収される。ノマルスキープリズム23は、偏光状態にある2個の光に変化させ、これらの光を位相シフトマスク6の表面上に互いに対し特定方向(好ましくは45°の方向)に横ずらししてに僅かに(好ましくは位相シフタを形成したシフト部3aの開口寸法の1/2よりも小さな寸法の範囲内で)横ずらしして照射し、前記位相シフトマスク6の表面からの2個の反射光の合成によって得られる位相シフトマスク6の表面形状を表わすエッジ情報から微分干渉画像を形成する(図5参照)。
【0025】
尚、上記横ずらし量は、マスクデザインルールや許容欠陥サイズ等に依存するが、シフト部3aの開口寸法の1/4以上1/2未満にすることが好適であり、例えば最先端デバイスにおける130 nmルールの場合には150 〜300nm にすることがより好適である。
【0026】
図4は、位相シフトマスク6の表面上に互いに対し45°の方向に横ずらした2個の光を照射して得られる2つの像を画像検出器に投影したときの像を示した一例であり、図5は、この投影像によって得られる微分干渉画像の例を示したものである。
尚、ここでいう「エッジ情報」とは、光透過開口であるシフタ部3a及び非シフタ部3bの輪郭線や、凸状欠陥や凹状欠陥の輪郭線等の情報を意味し、具体的には、図5に示すように前記横ずらし量に対応したある線幅をもった情報である。
【0027】
画像分解系12は、図 1に示すように、微分干渉光学系11で形成した微分干渉画像を透過光及び反射光として第1及び第2検査画像にそれぞれ分解する第2ハーフミラー24と、前記第2ハーフミラー24と第1又は第2画像検出器13a,13b との間(図1では、第2ハーフミラー24と第2画像検出器13b との間)に配設され、入射光に位相差を生じさせる位相板25とを有する構成にすることが好ましいが、この構成だけには限定されない。
【0028】
画像検出器13a,13b は、前記微分干渉画像を電子的な像に変換するためのものであって、複数の受光素子を2次元アレイ状に配列した2次元撮像装置26a,26b(図1)か、又は主走査方向と対応する方向に複数の受光素子をライン状に配列したリニアイメージセンサ26c,26d (図13)であることが好ましい。
【0029】
信号処理回路14a,14b は、それぞれ第1及び第2画像検出器13a,13b の出力画像である検査画像27a,27b を別の手段によって得られた基準画像28a,28b と比較する比較回路29a,29b を有し、これらの比較回路29a,29b は、前記検査画像27a,27b から前記基準画像28a,28b に対する異なるエッジ情報だけを抽出して位相シフトマスク6の欠陥を検出することができる。また、前記検査画像27a,27b と基準画像28a,28b は、図1に示すように画像信号増幅器31a,31b で画像信号を増幅してから比較回路29a,29b で比較することが好ましい。
【0030】
図6は、各比較回路29a 又は29b において、第1又は第2の検査画像27a 又は27b から第1又は第2の基準画像28a 又は28b に対する異なるエッジ情報、すなわち欠陥部の第1又は第2のエッジ情報30a 又は30b だけを抽出したときの画像の例を示したものである。
【0031】
また、図7(a)〜(d) は、シフタ部3aの基準画像と代表的な各欠陥の検査画像の一例を示したものであり、図8(a)〜(d) は、非シフタ部3bの基準画像と代表的な各欠陥の検査画像の一例を示したものである。
図7(a)〜(d) におけるシフタ部3aの基準画像と前記検査画像から、図6に示すような欠陥抽出画像を抽出するとき、検査画像における各欠陥部分の信号強度は2つのエッジ情報成分の強度によって表すことができ、各エッジ情報成分の信号強度をIi (i は図7では1-1a〜1-3a及び1-1b〜1-3b)とし、基準画像に対応する部分の信号強度をIrefi(iは図7では1) とし、欠陥抽出画像における欠陥部分の各エッジ情報成分の信号強度をRとすると、
R=Ii −Irefiと定義することができる。
さらに、図8(a)〜(d) に示す非シフタ部3bの場合も同様に定義することができる。
【0032】
このとき、欠陥抽出画像における欠陥部分の各エッジ情報成分の信号強度を欠陥位相量(°)に対してプロットしたものを図9に示す. 尚、図9は、本発明の第1画像検出器によって欠陥信号が得られたときの一例を示したものである。
【0033】
図9に示す結果から、中央凸状欠陥から得られた2つのエッジ情報の信号強度I1-1a及びI1-1bと、中央凹状欠陥から得られた2つのエッジ情報の信号強度I2-1a及びI2-1bとを比較すると、同じ欠陥位相量の場合、中央凸状欠陥からの一のエッジ情報の信号強度I1-1aと、中央凹状欠陥からの一のエッジ情報の信号強度I2-1bとが同一になるとともに(すなわち、図9に示すそれぞれの波形が位相差零で一致していることを意味する。)、中央凸状欠陥からの他のエッジ情報の信号強度I1-1bと、中央凹状欠陥からの他のエッジ情報の信号強度I2-1aとが同一になることがわかる。
【0034】
また、左側周辺凸状欠陥、右側周辺凸状欠陥、左側周辺凹状欠陥及び右側周辺凹状欠陥の場合には、それぞれの2個のエッジ情報成分のうち、一のエッジ情報成分の信号強度I1-2a、I1-3b、I2-2a及びI2-3bは、同じ欠陥位相量の場合、信号強度I1-2a及びI2-3bが中央欠陥の前記信号強度I1-1a及びI2-1bと同一になるとともに、信号強度I1-3b及びI2-2aが中央欠陥の前記信号強度I1-1b及びI2-1aと同一になるものの、他のエッジ成分の信号強度I1-2b、I1-3a、I2-2b及びI2-3aは、いずれも他の信号強度とは異なる波形を有することがわかる。
【0035】
さらに、これらの結果から、欠陥の各エッジ情報成分がR=0となる位相量の位置で交差(一致)する場合には、欠陥の種類及び位相量においては、欠陥検出信号が検出できないことを意味する。
すなわち、図9の場合、欠陥位相量が90°であると、中央凸状欠陥のエッジ成分の信号強度I1-1a及びI1-1bと、中央凹状欠陥のエッジ成分の信号強度I2-1a及びI2-1bとがともに零となり、中央凸状欠陥及び中央凹状欠陥の両エッジ情報成分はいずれもそれぞれの基準画像に対応する部分の信号強度Iref1及びIref2と同じになって欠陥の検出ができないからである。
【0036】
図10(a),(b) は、シフタ部3aに存在する中央凸状欠陥が存在する場合に、第1画像検出器では中央凸状欠陥が検出できなかったときの基準画像と検査画像の例を示したものである。この場合、基準画像と検査画像は同一のものとなっていることがわかる。
【0037】
図11は、本発明の第2画像検出器によって得られた欠陥抽出画像における欠陥部分の各エッジ情報成分の信号強度を欠陥位相量(°)に対してプロットしたものである。尚、図11では、位相板の働きにより、正常光と異常光の間に90°の位相差を与えた場合を示している。
【0038】
図12(a),(b) は、シフタ部3aに存在する中央凸状欠陥が存在する場合の、基準画像と検査画像の一例を示したものであり、同図から、第1画像検出器では検出できなかった中央凸状欠陥が検出されているのがわかる。また、中央凹状欠陥についても同様の試験を行い、中央凸状欠陥と同様に検出されることも確かめられた。
【0039】
以上のことから、特定の欠陥位相量(上述の場合では90°)の中央凸状欠陥は、第1画像検出器から得られたエッジ情報からは検出できないものの、特定の位相差を与えることによって、第2画像検出器から得られたエッジ情報によって検出することができ、よって、本発明では、2つの画像検出器を同時に動作させて欠陥を検出する方式であるため、一方の画像検出器が有する不感帯を他方の画像検出器で補うことができ、この結果、あらゆる位相量を有する微小欠陥についても、本発明の欠陥検査装置を用いれば、1回の検査によって確実に欠陥を検出することが可能となり、位相シフトマスクの欠陥、特に微分干渉画像を用いて欠陥を検出する方式における死角をなくして微小欠陥を確実に検出することができる。
【0040】
尚、図1では、前記検査画像27a,27b と前記基準画像28a,28b を別々の画像光学系8,9を用いて得る場合を示してあるが、図13に示すように、検査画像27a,27b と基準画像28a,28b の双方を同一の画像光学系8を用いて得ることもできる。
【0041】
また、照射する光を位相シフトマスク表面上で走査させる手段として、主走査方向及びこれと直交する方向に移動可能なx−yステージ32を用いることが好ましい。
【0042】
【実施例】
次に、本発明に従う位相シフトマスクの欠陥検出装置の実施例について詳細に説明する。
【0043】
・実施例1
実施例1の欠陥検査装置は、図1に示すような構成を有する。
すなわち、同一構成を有する検査画像光学系8と基準画像光学系9を具え、各画像光学系8,9は、照明光を発生する光源としては水銀ランプ15を用い、水銀ランプ15から放出された光ビームは集光レンズ16を経てバンドパスフィルタ17及び偏光子21に入射し、例えばi線、g線、その他の波長(e線など)の特定波長で特定の振動面をもった放射光だけが選択的に透過する。尚、本実施例では、選択的に透過させる光の波長(検査波長)を365 nmとした。
【0044】
次に、選択的に透過した光は第1のハーフミラー22に入射し、約半分の光量が第
1ハーフミラー22で反射し、残りの光量は第1ハーフミラー22の透過後に吸収される。第1ハーフミラー22で反射した光は、対物レンズ33と共に画像光学系8,9を構成するノマルスキープリズム23に入射させる。
ノマルスキープリズ23は、偏光の方向に対して楔の角度が45°になるようにセットする。従って、ノマルスキープリズム23から45°だけ横方向にずれた互いにコヒーレントな2個の照明光(正常光による照明光と異常光による照明光)が出射し、これら照明光は対物レンズ33に入射する。尚、対物レンズ33の後側焦点はノマルスキープリズム23の正常光と異常光との交点と一致するように配置する。
【0045】
従って、対物レンズ33から互いに平行で横方向に僅かにずれた2個の照明光が出射し、x−yステージ32上に配置した欠陥検査されるべき位相シフトマスク6に垂直に入射する。この結果、位相シフトマスク6は互いにコヒーレントで互いにずれた2個の照明光により照明されることになる。
【0046】
位相シフトマスク6からの2個の反射光は、対物レンズ33を経てノマルスキープリズム23により合成される。
さらに、ノマルスキープリズム23によって合成された光は、第1ハーフミラー22によって、約半分の光量だけが透過して第2のハーフミラー24に入射し、第2ハーフミラー24では、第1ハーフミラー22の場合と同様に、約半分の光が透過し、残りの光が反射する。
【0047】
第2ハーフミラー24を透過した光は、検光子34a によって、正常光と異常光から選択される偏光成分を抽出することにより干渉が発生し、結像レンズ35a を経て第1の画像検出器13a である2次元撮像装置26a に入射する。
一方、第2ハーフミラー24を反射した光は、位相板25によって正常光と異常光の間に特定の位相差を与える。さらに、検光子34b によって正常光と異常光から選択される偏光成分を抽出することにより干渉が発生し、結像レンズ35b を経て第2の画像検出器13b である2次元撮像装置26b に入射する。
【0048】
第1及び第2の画像検出器13a,13b のそれぞれには、ノマルスキープリズム23によって合成された合成画像が投影されることになる。
合成される2個の画像は互いにコヒーレントな照明光による画像であるから、合成された画像は干渉画像となる。従って、第1及び第2の画像検出器13a,13bの出力信号は、反射光の振幅と位相情報により決定される強度に基づくものとなり、第1画像検出器13a によって得られる干渉画像と、第2画像検出器13b によって得られる干渉画像とは、正常光と異常光の間に異なる位相差を付与した結果であるから、両干渉画像は異なったものとなる。
【0049】
その後、それぞれの2次元撮像装置26a,26b の出力信号を順次読み出し、それぞれの画像信号増幅器31a,31b を経て比較回路29a,29b に供給する。また、基準画像光学系9からの基準画像信号も画像信号増幅器を経て比較回路29a,29b に供給する。そして、比較回路29a,29b において、検査画像信号と基準画像信号とを比較して欠陥検出信号を出力する。
【0050】
ノマルスキープリズム23は、偏光方向に対して楔の角度が45°になるように設定されているから、2個の画像は45°だけ横方向にずれて合成される。この横ずらし量は、ノマルスキープリズム23による正常光線と異常光線とのなす偏角と対物レンズ33の焦点距離とによって自在に設定でき、また、ノマルスキープリズム23の楔の角度を変えることにより、検出対象となる欠陥の平面上の大きさに応じて任意に設定できる。この結果、図4に示す合成画像が2次元撮像装置26a,26b上に投影されることになる。
【0051】
合成画像は、互いにコヒーレントな照明光により形成された2個の画像からなる合成画像であるから、2次元撮像装置26a,26b から出力される画像信号は、振幅だけでなく位相情報も含む干渉画像信号となる。このような画像の干渉は、横ずらしした方向に対して、位相シフトマスク6からの反射光の位相の変化に応じた干渉が発生することから、一般に微分干渉と呼ばれており、得られた画像は同方向に対する微分干渉画像となる。
【0052】
このようにして得られた微分干渉画像では、位相シフトマスク6の表面形状の変化する輪郭の信号強度が遮光パターン2、シフタ部3a及び非シフタ部3bにおける信号強度に対して変化した画像が得られることになる。この画像は、位相シフトマスク6における、シフタ部3a及び非シフタ部3bの輪郭に対して得られるだけではなく、シフタ部3a及び非シフタ部3bにおいて、それらの中央位置に存在する欠陥や、周辺に存在する欠陥の輪郭等に対しても得られる。
【0053】
これらの信号強度は、正常光線と異常光線との間の位相差に応じて変化し、ノマルスキープリズム23の位置を調整することによって自在に変化させることができるので、これを適切に調整することにより、欠陥の輪郭に応じて生じる信号の強度と、シフタ部3a及び非シフタ部3bの輪郭に応じて生じる信号の強度との間に大きな変化を与えることができる。
【0054】
そして、検査画像光学系8によって得られた2個の検査画像27a,27b と基準画像光学系9によって得られた2個の基準画像28a,28b は比較回路29a,29b でそれぞれ比較され、図6に示すように、検査画像27a,27b から基準画像28a,28b に対する異なるエッジ情報30a,30b だけを抽出して、これらを画像として出力し、これらの画像は、欠陥部分の輪郭のみを取り出すことができるから、それらの欠陥位置を特定するためのアドレス、欠陥の大きさ及び欠陥の深さ方向に応じた信号が得られ、これによって、位相シフトマスクの欠陥を検出することができる。
【0055】
・実施例2
実施例2の欠陥検査装置は、実施例1の装置に比べてより一層解像力が高い欠陥検査装置であって、図13及び図14に示すような構成を有する。
すなわち、検査画像27a,27b と基準画像28a,28b の双方を同一の画像光学系を用いて得るとともに、照明光を発生する光源として波長が488nm であるArレーザビームを発生させるレーザ発振器18を用いたものであり、レーザ発振器18から放出されたレーザビームをエクスパンダ及びコリメータレンズ(図示せず)を経て音響光学素子19に入射させ、主走査方向(x方向)に高速で振動させる。
【0056】
このレーザビームはリレーレンズ20を経て第1ハーフミラー22に入射し、その約半分の光量が第1ハーフミラー22で反射し、微分干渉光学系を構成するノマルスキープリズム23に入射する。
レーザー光は、ノマルスキープリズ23により、僅かに横ずらしされた2本のビーム光となり、これら2本のビーム光は、ノマルスキープリズ23と共に対物レンズ33に集束され、x−yステージ32上に配置した欠陥検査されるべき位相シフトマスク6に垂直に入射する。この結果、位相シフトマスク6は互いに微小変位した2本の集束ビーム光により形成された2個の微小スポットにより2次元的に走査される。
【0057】
位相シフトマスク6からの2個の反射光は、対物レンズ33を経てノマルスキープリズム23により合成される。
さらに、ノマルスキープリズム23によって合成された光は、第1ハーフミラー22によって、約半分の光量だけが透過して第2のハーフミラー24に入射し、第1ハーフミラー22の場合と同様に、約半分の光が透過し、残りの光が反射する。
【0058】
第2ハーフミラー24を透過した光は、検光子34a によって、正常光と異常光から選択される偏光成分を抽出することにより干渉が発生し、結像レンズ35a を経て第1の画像検出器13a であるリニアイメージセンサ26c に入射する。
一方、第2ハーフミラー24を反射した光は、位相板25によって正常光と異常光の間に特定の位相差を与える。さらに、検光子34b によって正常光と異常光から選択される偏光成分を抽出することにより干渉が発生し、結像レンズ35b を経て第2の画像検出器13b であるリニアイメージセンサ26d に入射する。
【0059】
リニアイメージセンサ26c,26d は、主走査方向と対応する方向にライン上に配列した複数の受光素子を有する。従って、位相シフトマスク6からの反射ビームがリニアイメージセンサ26c,26d を高速で走査することになる。リニアイメージセンサ26c,26d の各受光素子は、マスクされた微小な光入射面を有する共焦点光学系を形成しているため、フレア光が除去された高い分解能の微分干渉画像を撮像することができる。
【0060】
リニアイメージセンサ26c,26d からの出力信号は、図14に示すように、1ライン毎に読み出してそれぞれ画像信号増幅器31a,31b に供給され、 2ラインの出力信号のうち、一方の出力信号は、遅延回路36a,36b を経て比較回路29a,29b に供給され、他方の出力信号は、遅延回路36a,36b を経由させずに直接比較回路29a,29b に供給される。
【0061】
遅延回路36a,36b の遅延量は、検査すべきパターンの周期性を考慮して自在に設定でき、また、比較回路29a,29b は、直接供給された画像信号と遅延回路36経由して供給された画像信号とを比較し、この両者の信号波形の差から欠陥検出信号を発生させる。
【0062】
この欠陥検査装置の駆動制御は、同期信号発生回路37から供給される同期信号により行なう。同期信号発生回路37からAOドライバ38にAO同期信号を供給し、AOドライバ38により音響光学素子19を駆動制御する。また、同期信号発生回路37からステージ駆動回路39に同期信号を供給して、駆動機構(図示せず)によりx−yステージ32をx及びy方向に移動させる。さらに、同期信号発生回路37からCCDドライバ40に同期信号を供給して各リニアイメージセンサ26c,26d の各受光素子に蓄積された電荷を1ライン毎に読み出す。さらにまた、欠陥座標記憶回路41に同期信号発生回路37から同期信号を供給すると共に欠陥検出信号も供給し、欠陥が存在するアドレスを特定すると共にそのアドレスを記憶する。
【0063】
従って、実施例2の欠陥検査装置では、このように構成することにより、欠陥が存在するアドレスを正確に検出することができる。
【0064】
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変更や変形が可能である。例えば基準画像情報として、検査すべき位相シフトマスク6の全体の画像信号をメモリ記憶しておき、検査工程で得られた画像信号をメモリに記憶されている画像信号と比較することにより欠陥の存在を検出することもできる。
【0065】
また、図4の場合では、位相シフトマスク6の検査すべきパターンの周期性に着目し、この周期変化方向(x、y方向)に対して45°方向に横ずらしした場合について示してあるが、種々の検査対象となる位相シフトマスク6のパターン形状及び周期方向あるいは欠陥のパターンによっては、45°とは異なる方向に横ずらしするように装置構成してもよい。
【0066】
さらに、上述した実施例では、第2画像検出器で得られる微分干渉画像は、位相板の働きによって、第1画像検出器で得られる微分干渉画像に対して90°の位相差を与えた場合を示したが、90°以外の位相差を与える場合であってもよく、加えて、本発明の装置構成を、第1及び第2の画像検出器から得られるエッジ情報ばかりでなく、異なる位相差を与えて画像を得ることができる第3以降の画像検出器を具えた装置構成にしてもよい。
【0067】
さらにまた、上述した実施例ではいずれも、画像光学系8,9を構成する光学素子としてノマルスキープリズム23を用いているが、ウォラストンプリズムやロッションプリズムのような2光束を発生させる光学素子を用いることもできる。
【0068】
加えて、上述した実施例では、λ/2の位相差を与える位相シフタを有する位相シフトマスク6の欠陥検査について説明したが、λ/6、λ/3、2λ/3等の所望の位相差を与える位相シフタが形成されている位相シフトマスクの欠陥検査にも本発明が適用できることは言うまでもない。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上述した構成の画像光学系を用いて位相シフトマスク表面からの僅かに横ずらしした2個の反射光の合成によって得られる位相シフトマスクの表面形状を表わすエッジ情報が得られ、2種類の検査画像からそれぞれの基準画像に対する異なるエッジ情報だけを抽出することによって、シフタ部と非シフタ部に、従来の欠陥検査装置では検出できないような微小欠陥が存在している場合であっても、その欠陥の輪郭を信号強度の変化として確実に検出することができるという顕著な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う位相シフトマスクの欠陥検査装置(実施例1)の概略構成の一例を示す線図である。
【図2】 シフタ部及び非シフタ部に欠陥を有する位相シフトマスクの構成を示したものであり、(a) は平面図、(b) は(a) のII−II線断面図である。
【図3】 シフタ部及び非シフタ部に欠陥が存在しない位相シフトマスクの構成を示したものであり、(a) は平面図、(b) は(a) のIII −III 線断面図である。
【図4】 2個の反射光によって合成された画像の一例を示す線図である。
【図5】 画像検出器上に投影される位相シフトマスクの微分干渉画像の一例を示す線図である。
【図6】 画像検出器上に投影された検査画像と基準画像から欠陥を検出する信号処理を示す線図である。
【図7】 シフタ部3aの基準画像と種々の凸状欠陥が存在する場合の検査画像の一例を示す図である。
【図8】 非シフタ部3bの基準画像と種々の凹状欠陥が存在する場合の検査画像の一例を示す図である。
【図9】 第1画像検出器によって得られた各欠陥のエッジ情報成分の欠陥信号強度Rを欠陥位相量に対してプロットした図である。
【図10】 中央凸状欠陥が存在するシフタ部3aにおいて、第1画像検出器により得られた基準画像と検査画像の例を示した図である。
【図11】 第1画像検出器によって得られた各欠陥のエッジ情報成分の欠陥信号強度Rを欠陥位相量に対してプロットした図である。
【図12】 中央凸状欠陥が存在するシフタ部3aにおいて、第2画像検出器により得られた基準画像と検査画像の例を示した図である。
【図13】 実施例2の位相シフトマスクの欠陥検査装置の概略構成の一例を示す線図である。
【図14】 実施例2の位相シフトマスクの欠陥検査装置の概略構成の一例を示す線図である。
【符号の説明】
1 透明基板
2 遮光パターン
3 光透過開口パターン
3a シフタ部
3b 非シフタ部
4 凸状欠陥
4a 中央凸状欠陥
4b 周辺凸状欠陥
5 凹状欠陥
5a 中央凹状欠陥
5b 周辺凹状欠陥
6 位相シフトマスク
7 欠陥検査装置
8 検査画像光学系
9 基準画像光学系
10 光放出手段
11 微分干渉光学系
12 画像分解系
13a 第1画像検出器
13b 第2画像検出器
14a 第1信号処理回路
14b 第2信号処理回路
15 水銀ランプ
16 集光レンズ
17 バンドパスフィルタ
18 レーザ発振器
19 音響光学素子
20 リレーレンズ
21 偏光子
22 第1ハーフミラー
23 ノマルスキープリズム
24 第2ハーフミラー
25 位相板
26a,26b 2次元撮像装置
26c,26d リニアイメージセンサ
27a 第1検査画像
27b 第2検査画像
28a 第1基準画像
28b 第2基準画像
29a 第1比較回路
29b 第2比較回路
30a,30b 欠陥のエッジ情報
31a,31b 画像信号増幅器
32 x−yステージ
33 対物レンズ
34a,34b 検光子
35a,35b 結像レンズ
36a,36b 遅延回路
37 同期信号発生回路
38 AOドライバ
39 x−yステージ用駆動回路
40 CCDドライバ
41 欠陥座標記憶回路

Claims (9)

  1. 透明基板上に複数の光透過開口を規定する遮光パターンを具え、互いに隣接する光透過開口のいずれか一方に、これらを透過する露光光間に位相差を与える位相シフタを形成してなる位相シフトマスクの欠陥検査装置であって、
    特定波長域の光を放出する光放出手段と、
    この光放出手段から放出された光を受光し、異なる偏光状態にある2個の光を、位相シフトマスクの表面上に互いに対し特定方向に僅かに横ずらしさせて照射し、前記位相シフトマスクの表面からの2個の反射光の合成によって得られる干渉光を出射させる微分干渉光学系と、
    前記微分干渉光学系から出射した干渉光を第1及び第2の検査画像光に分割するビームスプリッタと、
    前記第1の検査画像光を受光する第1の画像検出器と、
    第1の画像検出器からの出力信号と、基準画像光学系から出力される基準画像信号又はメモリに記憶されている基準画像信号とを比較してエッジ情報を抽出して欠陥を検出する第1の信号処理回路と、
    前記微分干渉光学系から出射した第2の検査画像光を受光し、この第2の検査画像光に含まれる2つの偏光した光間に所定の位相差を与える位相板と、
    前記位相板から出射した光を受光する第2の画像検出器と、
    第2の画像検出器からの出力信号と、基準画像光学系から出力される基準画像信号又はメモリに記憶されている基準画像信号とを比較してエッジ情報を抽出して欠陥を検出する第2の信号処理回路とを具えることを特徴とする位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  2. 前記光放出手段は、光源としての水銀ランプと、この水銀ランプから放出された光を集光する集光レンズと、この集光レンズを透過した光のうち特定の波長域の光を選択的に透過させるバンドパスフィルタとを有する請求項1に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  3. 前記光放出手段は、光源としてのレーザ発振器と、このレーザ発振器から放出されるレーザ光を主走査方向に振動させる音響光学素子と、リレーレンズとを有する請求項1に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  4. 前記微分干渉光学系は、ノマルスキープリズムを有する請求項1、2又は3に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  5. 前記第1及び第2の画像検出器は、主走査方向と対応する方向に複数の受光素子をライン状に配列したリニアイメージセンサである請求項1〜4のいずれか1項に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  6. 前記第1及び第2の画像検出器は、複数の受光素子を2次元アレイ状に配列した2次元撮像装置である請求項1〜4のいずれか1項に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  7. 前記微分干渉光学系は、異なる偏光状態にある2個の光を、位相シフトマスクの表面上に互いに対し45°の方向に横ずらしさせて照射する請求項1〜6のいずれか1項に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  8. 前記微分干渉光学系は、異なる偏光状態にある2個の光を、位相シフトマスクの表面上に互いに対し位相シフタの寸法の1/2よりも小さい寸法の範囲内で横ずらしさせて照射する請求項1〜7のいずれか1項に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
  9. 前記位相シフトマスクを、主走査方向及びこれと直交する方向に移動可能なx−yステージ上に載置する請求項1〜8のいずれか1項に記載の位相シフトマスクの欠陥検査装置。
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