JP2709832B2 - 複波長照明を用いた扇形フレネルゾーンプレートによる位置検出装置 - Google Patents

複波長照明を用いた扇形フレネルゾーンプレートによる位置検出装置

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JP2709832B2
JP2709832B2 JP63202857A JP20285788A JP2709832B2 JP 2709832 B2 JP2709832 B2 JP 2709832B2 JP 63202857 A JP63202857 A JP 63202857A JP 20285788 A JP20285788 A JP 20285788A JP 2709832 B2 JP2709832 B2 JP 2709832B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、超精密位置計測(0.01μmオーダー)装
置、特にマスクとウエハーを0.01μmオーダーで位置検
出可能な、複波長照明を用いたダブル扇形フレネルゾー
ンプレートによる位置検出装置に関する。
[従来の技術] 本出願人は、昭和63年6月29日に「複波長照明を用い
たダブルリニアフレネルゾーンプレートによる位置検出
装置」という名称で、新規な位置検出装置の特許出願を
している。この位置検出装置は、X線露光光の光軸方向
に微小距離離間したマスクとウエハーの光軸に直交する
方向の相対位置を検出する位置検出装置であり、マスク
とウエハーそれぞれにリニアフレネルゾーンプレート
(以下、LFZPと記す)からなるアライメントマークを設
け、これらLFZPを斜め上方の同一方向から同時に複数の
波長の光により照明し、上記LFZPの波長ごとに位置の異
なる回折焦点面にその波長の焦点面が一致するような色
収差を有する対物レンズを照明方向とは反対の斜め上方
に配置し、この対物レンズによって上記LFZPの波長ごと
に位置の異なる直線状の回折焦点を同一結像面上に重ね
合せて結像させ、この直線状の回折焦点像は上記結像面
状に配置されたリニアセンサーによって、その長手方向
に対して直角な方向に1次元走査されて電気信号に変換
されるようになっており、上記直線状の回折焦点像をそ
の長手方向に圧縮して状態リニアセンサー上に結像する
ように、シリンドリカルレンズを上記対物レンズと上記
リニアセンサーの間に配置し、上記リニアセンサーから
得られた信号を処理することにより上記各アライメント
マークの位置を検出するものである。
しかしながら、リニアフレネルゾーンプレート(LFZ
P)の直線状の焦点は、第20図に示すように、LFZP面と
平行になるため、各アライメントマークの焦点面はマス
ク及びウヘハー面と平行な面になることになる。露光中
の位置合せサーボを可能にするためには、ウエハー(マ
スク)面の法線に対する対物レンズ以降の検出光学系の
検出角を大きくとる必要があるが、この角度を大きくと
ると、検出光学系の光軸と各アライメントマークの焦点
面のなす角度が90°から大きく外れることになり、検出
光学系の結像範囲が狭くなってしまう。そのため、リニ
アセンサーによって十分な回折光強度を検出することが
極めて困難となる。これらの問題を解決する1つの手段
として、特公昭44-23794号公報に基づいた検出光学系の
設計変更を提案したが、 光学設計製造が煩雑になる 光学性能が低下する 光学性能の低下によって分解能が低下する 検出角度の傾斜に限界がある 等の理由から、この設計変更は必ずしも好ましいものと
は言いがたい。
[発明が解決しようとする課題] したがって、この発明の目的は、上記した先願の欠点
を解決して、半導体の超高集積化が急ピッチで進む中
で、今後量産される16M,64M,256Mなどのメモリー素子の
生産に使われるSOR光などを線源に持つX線アライナー
において、マスクとウエハーを0.01μmオーダーで位置
検出可能なアライメント装置を提供することである。
現在使用されている光ステッパー及びX線アライナー
におけるアライメント方式は、 パターン計測法(コントラスト法,エッジ検出
法)、 回折光を利用した方式 の2つに大別される。これらの各々の方式においてはそ
れぞれ長所、短所があり優劣はつけがたいが、この発明
は上記との方式の長所を融合させたハイブリッドな
アライメント方式を採用した位置検出装置を提供しよう
とするものである。
[課題を解決するための手段] この発明の位置検出装置は、X線露光光の光軸方向に
微小距離離間した第一の物体と第二の物体の光軸に直交
する方向の相対位置を検出する位置検出装置であって、
各物体上にリニアフレネルゾーンプレート(LFZP)に代
えて扇形(Sector)フレネルゾーンプレート(以下、SF
ZPと記す)からなるアライメントマークを設け、これら
SFZPを同一方向から同時に複数の波長の光により照明す
るように照明装置を構成し、第一の物体上のSFZPの波長
ごとに位置の異なる回折焦点面と第二の物体上のSFZPの
波長ごとに位置の異なる回折焦点面とが、少なくとも一
つの波長の光において一致するように各SFZPを構成し、
第二の物体上のSFZPの波長ごとに位置の異なる回折焦点
面にその波長の焦点面が一致するような色収差を有する
対物レンズを備え、上記対物レンズによって同一結像面
上に重ね合せて結像された上記SFZPの直線状の回折焦点
像を、その長手方向に対して直角な方向に1次元走査し
て電気信号に変換するリニアセンサーを上記結像面上に
備え、上記直線状の回折焦点像をその長手方向に圧縮し
て上記リニアセンサー上に結像するように、シリンドリ
カルレンズを上記対物レンズと上記リニアセンサーの間
に配置し、上記リニアセンサーから得られた信号を処置
して上記各アライメントマークの位置を検出する手段を
有する、複波長照明を用いたダブル扇形フレネルゾーン
プレートによる位置検出装置である。
第一の物体のアライメントマークとして単一のSFZPを
用い、第二の物体のアライメントマークとして一対のSF
ZPを用い、第一の物体の単一のSFZPを第二の物体の一対
のSFZPの間に入るような配置とすると都合がよい。
第一の物体はマスクであり、第二の物体はウエハーで
あり、ウエハーのアライメントマークの入射光及び回折
光が通るマスク部分に透明なウィンドウ領域を設けるこ
とが現実的である。
照明装置及び対物レンズを、第一の物体のアライメント
マーク及び第二の物体のアライメントマークのの左右斜
上方の対向する位置に配置し、これらアライメントマー
クの面に対して、照明装置の照射角が対物レンズを含む
検出光学系の検出角に等しくなるように配置することに
よって、この発明の位置検出装置をX線露光領域外に配
置することができる。
リニアセンサーから得られた信号を処理して上記各ア
ライメントマークの位置を検出する手段が、相似性パタ
ーンマッチング処理を行う手段であると高精度の位置検
出が可能である。
[作用] 各物体上に設けられたSFZPを複数の波長の光で同時に
照明すると、これら波長に応じて焦点距離の異なる位置
にSFZPの回折焦点が形成される。少なくとも一つの波長
の光に対して、両物体のSFZPの回折焦点が同一焦点面上
に位置するように、各SFZPの焦点距離は選ばれる。第二
の物体上のSFZPの各波長の回折焦点面に対物レンズのそ
の波長の焦点が一致するように色収差を有する対物レン
ズが配置され、各波長の回折焦点像はこの対物レンズに
よって同一結像面上に重ね合せて結像される。同一結像
面上の重ね合わせて結像されたた各SFZPの直線状の回折
焦点像は、上記結像面上に配置されたリニアセンサーに
よって、その長手方向に対して直角な方向に1次元走査
されて電気信号に変換される。この際上記対物レンズと
上記リニアセンサーの間に配置されたシリンドリカルレ
ンズによって、上記直線状の回転焦点像はその長手方向
に圧縮して上記リニアセンサー上に結像される。上記リ
ニアセンサーから得られた信号は処理されて上記各アラ
イメントマークの位置が検出され、両者はアライメント
される。
アライメントマークとしてSFZPを用いるので、検出光
学系を傾けても、その回折焦点面は対物レンズの光軸に
対して垂直になり、リニアセンサー上に全ての回折光が
結像光として入射させることができる。
[実施例] 第1図から第19図を参照して、この発明の複波長照明
を用いたセクター(扇形)フレネルゾーンプレート(SF
ZP)による位置検出装置の構成と作用を説明する。第1
図はマスク及びウエハーに対してこの発明の位置検出装
置を適用する場合の側面概略図であり、第2図はその上
面概略図である。数10μmのギャップ18をもって重ね合
されたウエハー15とマスク14の左右斜め上方には照明光
学装置5と検出光学装置10が対向する位置に配置され
る。照明光学装置5の光軸Aのマスク14の面又はウエハ
ー15の面に対する斜入射照明角度19と検出光学装置10の
光軸A′の斜方検出角度20とは等しく、通常は45°〜80
°の範囲から選択される(図の場合は65°)。この発明
においては、このように、照明光と検出光をマスク及び
ウエハーに対して傾けることにより、X線露光領域13内
にあるアライメントマーク16(マスク)、17(ウエハ
ー)を照明光学装置5、検出光学装置10を動かすことな
く検出できるようにするものである。このことは、特に
第2図を参照にすると明瞭である。検出光学装置10は、
露光領域13の光路外に設けられているため、露光中もア
ライメントマーク16(17)を検出することができ、ま
た、検出光学装置10をアライメント毎に動かす必要がな
いので高スループットが可能となる。
さて、照明光学装置5は、第1図においてはレーザー
光を使用しているが、他の照明光でも半値幅の狭い輝線
が得られるものであれば種類は問わない。第1図の場
合、レーザー1からの波長λ1のレーザー光とレーザー
3からの波長λ2のレーザー光(λ1<λ2)とを、ビー
ムスプリッター2で合成してミラー4で斜下方へ平行光
として反射させて照明を行なっている。検出光学装置10
は軸上色収差を有する対物レンズ9を備えており、この
対物レンズ9が波長λ1とλ2の光では異なる焦点距離を
有しているために、異なる物体位置にある波長λ1の光
の物点と波長λ2の光の物点とを同じ像点位置に重ね合
わせて結像できること(後述)を利用して、セクターフ
レネルゾーンプレート(SFZP)からなるマスク14のアラ
イメントマーク16とウエハー15のアライメントマーク17
の波長λ1,λ2の光によって位置の異なる焦点(直線上
の焦点)を対物レンズ9のλ1の光の焦点とλ2の光の焦
点に一致させ、対物レンズ9とリレーレンズ8によって
図のY方向に細長い検出領域を有するリニアセンサー6
上に重ね合わせて結像させるようになっている。なお、
リレーレンズ8は必ずしも必要ではない。リレーレンズ
8とリニアセンサー6の間には、第1図の平面内に位置
し、検出光学系10の光軸A′に直交する直線上のマーク
16,17の焦点をこの直線方向に圧縮してリニアセンサー
6上に結像されるシリンドリカルレンズ7(後述)が配
置されており、高速検出を可能にしている。リニアセン
サー6からの検出信号は後記する信号処理がほどこさ
れ、アライメントマーク16のY方向の位置とアライメン
トマーク17のY方向の位置がそれぞれ検出される。以
下、マスク14,ウエハー15面上のアライメントマーク16,
17、対物レンズ9、シリンドリカルレンズ7、リニアセ
ンサー6からの信号の処理等について詳しく説明する。
まず、この発明の最大の特徴であるマスク14のアライ
メントマーク(マスクマーク)16とウエハー15のアライ
メントマーク17について第3図を参照にして説明する。
マスクマーク16及びクエハーマーク17としては、この発
明の先願にあっては、リニアフレネルゾーンプレート
(LFZP)を用いていたが、この発明においては、マスク
マーク16、ウエハーマーク17とも第1図のX方向に中心
線を有するセクターフレネルゾーンプレート(SFZP)か
らなっている。SFZP23は、第4図(a)に示すように、
扇形に伸びる透明部23aと不透明部23bからなる縞(ゾー
ン)からなるフレネルゾーンプレートの一種であり、第
4図(b)に示すように、SFZP23面に垂直でSFZPの中心
線(中心の縞の対称軸)を含む平面内に位置しZ方向と
一定の角度θをなす直線上の焦点24(フレネル焦点)を
有するものである。その焦点距離は、X方向において、
縞の間隔が狭まるに従って比較的に短くなり、かつ、波
長に依存して異なるものである。さて、第3図にもどる
と、ウエハー15上には、図に示すように、第4図に示し
たようなSFZPからなるウエハーマーク17がY方向に所定
距離離れて一対設けられている。マスク14上には、SFZP
からなるマスクマーク16が2つのウエハーマーク17の中
間に設けられている。
マスク14上には、ウエハーSFZP17からの回折光が透過
できるように、ウエハーSFZP17上の対応位置に透明なマ
スクウィンドウ22が用意されている。なお、ウエハーマ
ーク17は、レジストやその他の薄膜によりウエハー15上
に形成されている。
このようなマスク14とウエハー15を第5図,第6図に
示すように、ギャップ18(δμm)だけ離して重ね合わ
せ、第1図に示すように波長λ1とλ2の光29で同時に照
射すると、マスクマーク16、ウエハーマーク17のそれぞ
れについて、入射波長λ1、λ2の光によるフレネル回折
が起き、各波長により2つの焦点面が形成される。マス
クSFZP16の光軸A′上の焦点距離fmとウエハーSFZP17の
光軸A′上の焦点距離fwとは、光軸A′方向のギャップ
(δ/Sinθ)だけ異なるように選択する(δ/Sinθ=fw
−fm)。SFZPの焦点距離は波長によって異なるので、図
示したように、波長λ1の光の焦点面は符号25の面に、
波長λ2の光の焦点面は符号26の面に形成される(λ1
λ2)。SFZP16と17の焦点距離fm,fwともδに比較して大
きく選択する場合は、両者の波長λ1,λ2の各焦点面δ
/Sinθ=fw−fmの関係から、図示のように相互に一致す
ると考えてもよい(必ずしも一致しない場合は後述す
る)。そして、マーク16,17によるX−Z平面における
焦点面25,26(焦点はこの平面内で直線上となる)は、
第6図に示すように、検出光学系の光軸A′に対して垂
直な面になるようにSFZP16,17の形状を選ぶ。
以下に、SFZPの形状を検討する。フレネルゾーンプレ
ート(FZP)は、通常下式(1)に基づいて設計され
る。
ここで、m :次数 rm:FZPのm次のゾーンエッジの中心からの距離 f :FZPの焦点距離 λ:入射光波長 この発明においては、FZPとしてリニアフレネルゾー
ンプレート(LFZP)を用いているが、この発明において
はこの先願のLFZPを改良してSFZPを用いる。SFZPは、先
に述べたとおり、回折焦点をLFZPの面に対してある角度
(10°〜45°)を持たせるために、LFZPを扇形に変形し
たものである。例えば、通常のLFZPは、第7図に示すよ
うに、LFZP51の中心線方向に、同じ焦点距離f53の回折
焦点面52を有する。これに対して、改良した扇形FZP(S
FZP)23は、第8図に示したように、焦点距離fが54か
ら55(ただし、f1>f2)まで連続的に変化しているた
め、結果的にその回折焦点面52は、SFZP23の面に対して
任意の角度(図面中のθは、SFZPの光軸と回折焦点面52
のなす角度)を持つことになる。
このようなSFZPは、第4図(a)に示したように縞の
形状が扇形になっている。第4図(a)においてマーク
の左側における縞の形状は下式(2)で表される。
また、第4図(a)においてマークの右側における縞の
形状は下式(3)で表される。
ただし、上記(2),(3)式において、 m :次数 rm:FZPのm次のゾーンエッジの中心からの距離 f1:SFZPの左側の焦点距離 f2:SFZPの右側の焦点距離 λ:入射光波長 また、回折焦点面の光軸となす角度θは、SFZPの長さを
Lとして、次の(4)式 で表される。
この角度θは検出光学系10(第1図)の検出角度20に等
しくすると(回折焦点面のSFZP光軸となす角度=検出光
学系の検出角度)、第6図に示したように、SFZP16,17
による焦点面25,26は、検出光学系の光軸A′に対して
垂直な面になる。なお、焦点距離f1,f2をマスクのSFZP
の焦点距離とすると、ウエハーのSFZPの対応する焦点距
離f3,f4は、f1,f2にギャップ分だけ足せばよく、次の
(5)、(6)式で求められる。
3=f1+δ/Sinθ‥‥(5) f4=f2+δ/Sinθ‥‥(6) (ただし、f3>f4) 説明が前後するが、第8図において、マークの左側か
ら任意の距離aだけ離れた場所における焦点距離faは下
式(7)で表される。
fa=f1+a/Tanθ‥‥(7) そして、場所aにおける縞の形状は下式(8)で求めら
れる。
上記(8)式で求められるSFZPの縞の形状は、前記
(2),(3)式で求めた両側の点を直線で結んだマー
ク形状と一致する。
ところで、先の第6図に関する説明では、マスクマー
ク16の2つの波長λ1,及びλ2の光の焦点面とウエハー
マーク17の2つの波長λ1及びλ2の光の焦点面とは一致
すると考えていたが、次にこの点を検討する。
第6図において2つの波長をλ1及びλ2(λ1<λ2
とすると、マスクマーク16については、λ1の光に関し
て、焦点距離f1,f2は、上記(2),(3)式に基づい
て、下式(9),(10)により求まる。
一方、ウエハーマーク17については、λ1の光に関し
て、前記(5),(6)式を前提にして焦点距離f3,f4
は、下式(11),(12)により求まる。
λ1の光に関して、マスクマーク16の焦点面とウエハー
マーク17の焦点面とを一致させるように、上記(9)式
から(12)式によりマスクマーク16、ウエハーマーク17
の形状が決定される。次に、2番目の波長λ2の光に対
する各マークの焦点距離f5,f6,f7,f8を求める。上記
(9)式より、m=1におけるマスクマーク16のゾーン
エッジの中心からの距離径をr1とすると、 上記(10)式より、m=1におけるマスクマーク16のゾ
ーンエッジの中心からの距離径をr1とすると、 次に、ウエハーマーク17について同様にして、上記(1
1)式より、m=1におけるゾーンエッジの中心からの
距離径をr1とすると、 上記(12)式より、m=1におけるゾーンエッジの中心
からの距離径をr1とすると、 なお、上記(13)式から(16)式においては、全て同じ
1で表しているが、これは、式表現の繁雑さを避ける
ために便宜的にそうしたまでで、本来はそれぞれ違う値
を持つものである。
以上(9)式から(16)式で求めた焦点距離f1〜f8
の関係を第9図に示す。図中、焦点面55は波長λ1の光
にたいするもの、焦点面56,57は波長λ2の光にたいする
マスクマーク16、ウエハーマーク17の焦点面である。こ
のようにマスクマーク16の2つの波長λ1、λ2の光の焦
点面とウエハーマーク17の2つの波長λ1、λ2の光の焦
点面とは必ずしも一致しない。しかしながら、マスクマ
ーク16からの回折光は、ウエハーマーク17に比べて必要
充分な強度が得られることから、単波長(λ1)の光に
よる回折光を検出するようにし、ウエハーマーク17の方
は、波長λ1とλ2の複波長の光による回折光の和を検出
するようにすればよい。これは、使用する波長が3波長
以上になった場合も原則的に同じである。なお、第9図
において、入射光軸Aとウエハー(マスク)16,17の面
がなす角度と、検出光軸A′とウエハー(マスク)面が
なす角度とは等しく、その大きさは、回折焦点面の光軸
に対する角度θに等しい。そして、厳密に言えば光軸
A′に対して垂直になるのは波長λ1の光の焦点面のみ
である。2番目の波長λ2の光に対する回折焦点面は、
光軸に対して完全には90°とはならず多少大きい角度と
なるが、検出光学系の対物レンズ9(第1図参照)の焦
点深度範囲でほぼ完全にカバーできるため、90°と考え
て問題はない。図中で90°とならないのは角度58、59で
ある。
次に、第1図の色収差を利用した2重焦点検出系12に
ついて説明する。この検出系の基本的なものは本出願人
によってすでに出願されているものである(特願昭62-1
96174号)。まずこれを第10図を用いて説明すると、対
物レンズObは波長の異なる光線に対し色収差を有し、例
えば、g線(λ=435nm)、e線(λ=546nm)の2種の
光線に対し異なる焦点距離をもっている。したがって、
同一物点上にあるマークをg線を使用して結像させた像
点とe線を使用したときに生ずる像点は異なることにな
る。例えば、開口数NA=0.4、倍率n=10倍の対物レン
ズObの焦点距離はe線、g線に対しそれぞれFe=12.5m
m、Fg=12.741mmとなり、物点距離Sを13.75mmとしたと
きに生ずる像点距離S″はそれぞれS″g=137.5mm、
S″e=137.615mmとなる。このような対物レンズObを
使用して微小間隔δ離れた物点、例えば、マスクMAとウ
エハーWAが図に示すようにそれぞれ光軸上M,M′にある
とすると、g線,e線の焦点距離Fg,Feが異なるため、2
つの光線によるマスクMA上のマークの像はD,B点に生
じ、ウエハーWA上のマークの像はB,C点にそれぞれ生じ
ることになる。つまり対物レンズ系の色収差によってB
点にはマスクMA上のマークとウエハーWA上のマークの像
が同一位置に生じている。ただし、マスクMA上のマーク
はg線によって形成された像である。今、B点に例えば
テレビカメラ等の検出系を置いて観察すると、マスクMA
上のマークとウエハーWA上のマークを同時に観察するこ
とができるが、色収差のためにそれぞれにじみの像を伴
って観察される。このにじみの像をg線をカットしてe
線を透過するフィルターおよび逆にg線を透過しe線を
カットするフィルターを組み合わせたフィルター(パタ
ーンバリアフィルターと称す)を使用することにより、
それぞれの色収差ににじみを除去することによって同一
のB点においてそれぞれ異なった位置におけるマスクウ
エハー上のアライメントマークの像を観察することが可
能となる(特開昭62-196174号参照)。
以上が先願発明の内容であるが、この発明で使用する
対物レンズは、このように色収差を積極的に生じさせ、
かつ諸収差をよく補正した色収差対物レンズである。以
下、その光学系スペックの一例を第1表に示す。ただ
し、この発明に関しては、上記色収差2重焦点光学系の
構成において、パターンバリアフィルターはSFZPの性質
から使用しない。
この発明において、使用する対物レンズ9は第10図に
示した対物レンズObと同様な性質を有するもので、第5
図の波長λ1の光の焦点面25を第10図Mの位置に、光の
波長λ2の光の焦点面26を第10図のM′の位置に又は第
9図の波長λ1の光の焦点面55と第10図のMの位置に波
長λ2の光の焦点面57を第10図のM′の位置に配置する
と、第10図のBの位置にはSFZP16,17のそれぞれλ1の光
の焦点像とλ2の光の焦点像が重なって結像される。こ
れを第11図を用いて説明すると、アライメントマーク1
6,17のλ1の光による回折焦点面25とλ2の光による回折
焦点面26は対物レンズ9の波長λ1,λ2の光に対する2
重焦点面と位置関係が完全に一致するように配置されて
いる。したがって、両方の焦点面25と26は対物レンズ9
とリレーレンズ8を通ってリニアセンサー6上に重ね合
わされて結像する。
また、第9図にも、検出光学系の焦点面と回折焦点面
との位置関係を示してある。この図面を用いて更に上記
のことを詳しく説明すると、検出光学系の軸上色収差を
有する対物レンズ9は、2つの波長λ1とλ2の光に対し
ては、図に示すように2つの焦点面を持っており、波長
の長いλ2の光が対物レンズ9からより遠い位置に焦点
を持つ。2つの焦点間の距離はα(μm)とする。一
方、SFZP16,17の回折焦点面55、56、57の位置は対物レ
ンズ9と逆の性質を持ち、長い波長程焦点距離が短く、
波長λ1の光の方が波長λ2の光に比べて、焦点距離が長
い(λ1<λ2)。これは、FZPの基本式[(2),
(3)式等]から明らかで、例えば、あるFZPに、波長
λ1とλ2の光を入射させ、波長λ1とλ2の光の焦点距離
1,f2を考えてみればよい。つまり、m=1、ゾーンエ
ッジの中心からの距離r1において、 r1 2=f1λ1+λ1 2/4‥‥(17) r1 2=f2λ2+λ2 2/4‥‥(18) となる。
上記(17),(18)式より、 となり、上記(19),(20)式より、 である。
上記(21)式で示されるSFZPの性質は、検出光学系と
の組み合わせて用いるのに極めて都合が良い。図に示す
ように、FZPの性質により、波長λ1とλ2の光に対して
対物レンズ9の焦点面と、SFZP16,17の焦点面55(マス
クマーク16の波長λ1の光の焦点面、ウエハーマーク17
の波長λ2の焦点面)、57(ウエハーマーク17の波長λ2
の光の焦点面)が一致する。ここで重要なことは、焦点
面56(マスクマーク16の波長λ2の光の焦点面)が対物
レンズの焦点面から外れていて検出されないことであ
る。これは、基本的に、マスクマーク16からの回折光
は、ウエハーマーク17に比べて必要十分な強度が得られ
ることから、単波長(λ1)の光による回折光を検出す
ることを前提としている。一方、ウエハーマーク17の方
は、波長λ1とλ2の複波長の光による回折光の和を検出
している。これは、使用する波長が3波長以上なった場
合も、原則的に同じであり、マスクマーク16に対しては
波長λ1の回折光を検出し、ウエハーマーク17に対して
は波長λ1、λ2、λ3‥‥の複波長による回折光を検出
する。
次に、第12図を用いて、第11図のリニアセンサー6上
の光強度分布の様子を説明する。図の(a)はマスクマ
ーク16及びウエハーマーク17からの波長λ1の焦点面25
(55)における回析光強度分布を示しており、波長λ1
の光の焦点面25は当然のことながら波長λ1の光による
フレネル焦点なので、波長λ1による回折光強度31がピ
ークを示す。
一方、波長λ2の光による回折光は、その焦点から遠
く離れているため、その光強度32は大変弱く、図中で点
線で示すように低くなだらかな光強度分布となる。図の
(b)は(マスクマーク16及び)ウエハーマーク17から
の波長λ2、の光の焦点面26(57)における回折強度分
布を示しており、波長λ1の光の焦点面26は波長λ2の光
のフレネル焦点なので、波長λ2の光による回析光強度3
1′がピークとなる。一方、波長λ1の光による回折光
は、その焦点から遠く離れているため、その光強度32′
は大変弱く、図中で実線で示すように低なだらかな光強
度分布となる。図の(c)はマスクマーク及びウエハー
マークからの波長λ1とλ2の光による回折光の結像面6
での光強度分布を示しており、結像面6での光強度分布
は、各波長による光がインコヒーレントで互いに干渉す
ることがないため、基本的に波長λ1とλ2の光の焦点面
での光強度の和31″,32″として得られる。すなわち、
光強度は、 の加算として表現されるので、この加算のため、リニア
センサー6から得られるアライメント信号として使用す
るピーク信号のゲインは2倍に増幅されることになり、
S/N比も改善される。
次に、第1図、第11図におけるシリンドリカルレンズ
7の作用を説明する。色収差を利用した2重焦点検出系
12で拡大されたマスクマーク16とウエハーマーク17のフ
レネル回折焦点像を2次元カメラで検出すると、カメラ
の検出速度が30Hzのため、それ以上に検出速度を上げる
ことが困難である。その上、焦点像が第11図(b)の面
内において光軸A′に垂直に延びる直線であり、ディジ
タル的なラスター圧縮処理も必要となるため、処理速度
は大きく低下する。そこで、2次元カメラの代りに1次
元カメラ、すなわち、電荷結合電子(CCD)等からなる
リニアセンサー6でこの焦点像を検出するようにすると
検出速度を10kHz前後まで飛躍的に高めることができ
る。リニアセンサー6を焦点の直線に直交する方向(Y
方向)に配置したため、直線上の焦点像は一部しかリニ
アセンサー6によって検出されない。そこで、第11図
(b)の面内において光軸A′に垂直に延びる直線焦点
像をその直線方向に圧縮するシリンドリカルレンズ7を
用いてより有効に焦点像を検出できるようにする。
この点を第13図を用いて説明する。この図において
は、SFZPの1つを例にとって示してあり、対物レンズ9
は省略してある。SFZP16又は17の中心の縞と直交する方
向(Y方向)に母線を有するシリンドリカルレンズ7を
配置することによって、SFZP16又は17の光軸A′に垂直
に延びる直線上の焦点の光強度分布33をその直線方向に
圧縮すると、符号34で示したような分布になり、全ての
光をY方向に配置したリニアセンサー6に入射させるこ
とができる。シリンドリカルレンズ7の母線に直角な方
向の圧縮を10とすると、シリンドリカルレンズ7を用い
ない場合に比べて光量は10倍になり、そのため信号強度
は基本的に10倍になるので、十分な信号強度が得られ
る。また、シリンドリカルレンズ7を用いることで、デ
ィジタル的に行なっていたラスター圧縮を光学的に行な
わせることができ、実質上ラスター圧縮時間はゼロにな
り、ラスター圧縮と信号検出に要する検出速度は10kHz
前後と極めて高速化される。その上、ラスター走査にお
いて混入する不必要な白色雑音成分も低減され、結果と
して高S/N比が得られる。
なお、以上のシリンドリカルレンズを用いる点につい
ては、本出願人によって「アライメントマークの位置検
出装置」という名称で特願昭63-63921号として特許出願
している。
次に、リニアセンサー6によって得られた信号を処理
して位置検出を行なう信号処理方法について説明する。
その1つの方法として相似性パターンマッチング手法が
ある(同一出願人による特願昭62-243194号)。この方
法は、第14図(a)に示すように、同じ形の2つのマー
クを所定間隔離して配置し、これをマークの間隔方向へ
走査して同図(b)に示すように入力画像信号V(j)
を得、この入力画像信号V(j)を微分して同図(c)
のようなエッジ抽出信号V′(j)を求め、次の式
(5)で定義される自己相関関数A(W,P,R)を求め
る。
ここで、P:相関区間の開始点 R:相関区間 W:左右パターンの幅 V′(j):画像jにおける画像入力値V
(j)の1次微分値 第14図(a)のマーク間の距離はA(W,P,R)が最大
値を取るW1と2番目の値を取るW2の中間に存在する。
従来のパターンマッチング法による中心位置検出方法
においては、第14図(a)における各マークの対称性を
前提としているが、例えば半導体処理プロセスの影響で
その対称性は簡単に崩れてしまい、そのため中心検出精
度は低下してしまう。しかしながら、上記した相似性パ
ターンマッチングの手法によると、近接したマークは処
理プロセスにより相似性を保ちながら同時に崩れるとい
うプロセス上の特性に基づき、その位置を求める方法に
なっているめ、半導体処理プロセス依存性の極めて低い
方法となっている。さて、リニアセンサー6から得られ
る信号は第15図(a)のようなものである。これらの位
置関係はマスクマーク16の対応する信号42を中心にその
両側にウエハーマーク信号41,43が存在する。この出力
信号はA/Dコンバータでディジタル化され、1次微分処
理を受けて、第15図(b)のような信号が得られる。
(b)図において、符号44,46の信号はウエハーマーク
に、45はマスクマークにそれぞれ対応している。この
(b)図の信号を、例えば上記した相似性パターンマッ
チングの手法を適用し、マスク14とウエハー15のY方向
(第2図,第5図等)の位置関係が検出でき、両者のア
ライメントが可能となる。
ここで、この発明の位置検出装置を用いてマスクマー
ク16とウエハーマーク17をアライメントする原理を説明
しておく。セクターフレネルゾーンプレート(SFZP)
は、焦点距離fを有する凸シリンドリカルレンズとほぼ
同じ作用をする。第16図において、紙面に対してθの角
度をなすSFZP23は紙面に垂直方向の直線上の焦点24を有
しており、したがってマスク又はウエハー上のSFZPがそ
の中心線に対して直角方向(Y方向)にΔδμm動く
と、焦点も同じ方向に同じ量Δμm動く。この焦点の移
動量をSFZPのずれ量(Δδμm)のみなすことができ
る。したがって、焦点のずれ量を検出することによって
マスク又はウエハーのずれ量を知ることができるので、
マスクとウエハーそれぞれにSFZPからなるマークを設け
ておき、それぞれの焦点の位置を同時に検出することに
よってマスクマークとウエハーマークのアライメントマ
ークを行なうことができる。この発明においては、SFZP
を複数(原理上必ずしも2色に限定する必要はない)の
波長の光で同時に照射し、SFZPの焦点距離が波長によっ
て異なるのを色収差を有する対物レンズで補正して同一
焦点面へ結像させ、かつ、この対物レンズによって上記
ずれ量を拡大倍率分(N)だけ拡大して、Y方向に走査
するリニアセンサー上に結像させるものであり、第17図
に示すように、結像面(リニアセンサー)6上における
マスクマーク16又はウエハーマーク17の焦点の移動量は
(Δδ×N)μmと拡大される。この移動量をマスク14
及びウエハー15について同時にリニアセンサー6からの
信号を処理することによって求め、両者のマークの位置
を一致させる。なお、シリンドリカルレンズ7はSFZP1
6,17の紙面及び光軸A′に直角な方向に延びる焦点をこ
の方向へ圧縮して処理速度の高速化、信号強度の増幅等
を行なうものである。
この発明の位置検出装置を利用した第1図のアライメ
ント装置の概略的なスペックは次のとおりである。
1.アライメントマーク:ウエハーマーク =SFZP×2 マスクマーク =SFZP×1 2.検出信号:フレネル回析による集光焦点面における波
長λ1及びλ2の光による回折光強度 3.検出装置:複波長による色収差を利用した2重焦点検
出装置とシリンドリカルレンズによる光学的ラスタ圧縮
光学系 4.受光素子:リニアセンサー 5.信号処理方法:相似性パターンマッチング等によるア
ライメントマークの位置検出 また、第4図(a)に示した扇形フレネルゾーンプレ
ート(SFZP)23の実際の設計例を示す。
設計例 マスクとウエハーのギャップ δ=40μm 入射波長 λ1=488nm (ブルー光) λ2=632.8nm (グリーン光) 扇形FZPの長さ L=60μm 入射角度 θ=60° 以上を初期条件とし、f3=100μmについて設計した例
を示す。
以下、エッジ寸法は、第4図(a)に示した要領でと
る。
また、最高次数=21として、r21までのエッジ寸法を
求める。なお、表中の括弧内の数字はエッジ間の間隔を
表す。
3=100(単位μm) f1= 53.81 f5=41.43 f2= 23.81 f6=18.30 f3=100 f7=77.05 f4= 70 f8=53.92 次に、マスクに設ける透明なウィンドウ部について、
若干説明する。第3図において、ウエハーのアライメン
トマーク17を照射する光が通るウィンドウ22と反射する
回折光が通るウィンドウ22部分は、おおよそ第18図のよ
うになる。マスクマーク16の両側にウィンドウ部22が設
けられ、このウィンドウ部22が通って、ウエハーマーク
17(第3図)に照明光が入射され、かつそれからの反射
回折光が通っていく(野球のベースプレートとバッター
ボックスの形に良く似ている)。最近のX線マスクの動
向を見ていると、透明なウィンドウ部は、SiN(厚さ1
〜2μm),不透明な部分はTa(0.8μm前後)となっ
ている。
最後に、検出光学装置の配置について説明する。この
発明においては、扇形FZPを用いることで、検出光学装
置の対物レンズを大きく傾けてX線露光領域外に配置で
きるため、その構成は、非常に簡単となることを第19図
に示す。この図において作動距離=13mm、NA=0.4相当
の市販の対物レンズを用いることを想定して、その外形
図及びウエハー15との配置を示してある。なお、検出角
度20は、ウエハー及びマスク面14,15に対して60°であ
る。
[発明の効果] この発明の効果は、本質的には、先願発明の効果と同
様であり、特に、 (1)露光エリア中に設けたアライメントマークを検出
する露光中サーボ制御が可能である、 (2)プロセス依存性が極めて低い、 マークの対称性に依存しない 薄膜などの光の干渉による定在波効果の影響を受
けにくい (3)ギャップ依存性が極めて低い、 (4)高速検出が可能、 である点ににおいて効果が大きい。
したがって、以上のことから、この発明によれば、超
精密位置計測(0.01μmオーダー)、特に、マスクとウ
エハーを0.01μmオーダーで位置検出可能であり、ま
た、高スループットが可能になる。
さらに、この発明においては、先願発明のLFZPに代え
てSFZPを用いているため、次のような大きな効果を有す
る。
(1)検出光学装置の対物レンズを大きな角度で傾けて
検出することが可能となる。
(2)検出光学装置をX線露光領域外に傾けて配置する
ことが可能となる。
(3)露光中も、アライメントマークを検出することが
可能となる。
(4)X線露光領域内に、アライメントマークを用いる
ことが可能となる。
(5)検出光学装置の対物レンズは、光学的分解能を上
げるためにその開口数(NA)を大きくしなければならな
いが、SFZPを適用することで対物レンズを大きく傾ける
ことが可能になり、露光領域と干渉しない範囲でこれを
行なうことが極めて容易になるため、斜方角度から設定
できるNAの限界を通常極めて高く設定できるようにな
る。
(6)露光領域内にアライメントマークを設け、そのマ
ークを露光波長(X線)と干渉することなく、露光中も
検出することが可能になるため、露光中も検出光学系を
退避させることなく、マスク/ウエハー位置を検出して
補正でき、ウエハー全面をステップ・リピート露光でき
るため、アライメント精度の向上及びスループットの大
幅な向上が可能となる。
(7)LFZPに比べて、マークに角度の要素が加わった
分、マーク形状は多少複雑になったが、円形フレネルゾ
ーンと比べるとはるかにシンプルで、簡素化されている
ため、プロセス変化に基づくパターン変化が起きにく
い。
(8)斜入射角度を扇形FZPが担当するため、検出光学
系は、斜入射に関わる一切の設計上の工夫及び製造上の
困難さを負担する必要がないため、設計・製造の簡単化
及びコストダウンが極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の位置検出装置の側面概略図、 第2図は、その上面概略図、 第3図は、アライメントマークの上面図、 第4図(a),(b)は、SFZPの平面図とその作用の説
明図、 第5図、第6図は、SFZPからなるアライメントマークの
フレネル回析の説明図、 第7図、第8図は、LFZPとSFZPの焦点面の位置の説明
図、 第9図、第11図(a),(b)は、フレネル回折焦点と
2重焦点検出装置の関係の説明図、 第10図は、色収差を有する対物レンズの作用を示す光路
図、 第12図(a),(b),(c)はフレンル焦点面及び結
像面における回折光強度分布図、 第13図は、シリンドリカルレンズによる光学的ラスター
圧縮の説明図、 第14図(a),(b),(c)は、相似性パターンマッ
チングの説明図、 第15図(a),(b)は、検出信号及びその1次微分信
号の波形図、 第16、第17図は、本発明のアライメント原理の説明図、 第18図は、マスクのウィンドウ部の配置説明図、 第19図は、検出光学装置の配置の外形図、 第20図は、LFZPによるフレンル回析焦点の説明図であ
る。 1:レーザー(波長λ1)、2:ビームスプリッター、3:レ
ーザー(波長λ2)、4:ミラー、5:照明光学装置、6:リ
ニアセンサー、7:シリンドリカルレンズ、8:リレーレン
ズ、9:対物レンズ、10:検出光学装置、11:シリンドリカ
ルレンズとリニアセンサーからなる高速検出系、12:色
収差を利用した2重焦点検出系、13:X線露光領域、14:
マスク、15:ウエハー、16:アライメントマーク=SFZP、
17:アライメントマーク=SFZP×2、18:ギャップ、19:
斜入射照明角度(θ)、20:斜方検出角度(θ)、21:不
透明部、22:マスクウィンドウ(透明部分)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線露光光の光軸方向に微小距離離間した
    第一の物体と第二の物体の光軸に直交する方向の相対位
    置を検出する位置検出装置において、 各物体上に扇形(Sector)フレネルゾーンプレート(SF
    ZP)からなるアライメントマークを設け、 これら扇形フレネルゾープレート(SFZP)を同一方向か
    ら同時に複数の波長の光により照明するように照明装置
    を構成し、 第一の物体上の扇形フレネルゾーンプレート(SFZP)の
    波長ごとに位置の異なる回折焦点面と第二の物体上の扇
    形フレネルゾープレート(SFZP)の波長ごとに位置の異
    なる回析焦点面とが、少なくとも一つの波長において一
    致するように各扇形フレネルゾーンプレート(SFZP)を
    構成し、 第二の物体上の扇形フレネルゾーンプレート(SFZP)の
    波長ごとに位置の異なる回折焦点面にその波長の焦点面
    が一致するような色収差を有する対物レンズを備え、 上記対物レンズによって同一結像面上に重ね合せて結像
    されて上記扇形フレネルゾーンプレート(SFZP)の直線
    状の回折焦点像を、その長手方向に対して直角な方向に
    1次元走査して電気信号に変換するリニアセンサーを上
    記結像面上に備え、 上記直線状の回析焦点像をその長手方向に圧縮して上記
    リニアセンサー上に結像するように、シリンドリカルレ
    ンズを上記対物レンズと上記リニアセンサーの間に配置
    し、 上記りニアセンサーから得られた信号を処理して上記各
    アライメントマークの位置を検出する手段を有する、 ことを特徴とする複波長照明を用いたダブル扇形フレネ
    ルゾーンプレートによる位置検出装置。
  2. 【請求項2】第一の物体のアライメントマークとして単
    一の扇形フレネルゾーンプレート(SFZP)を用い、第二
    の物体のアライメントマークとして一対の扇形フレネル
    ゾーンプレート(SFZP)を用い、第一の物体の単一の扇
    形フレネルゾーンプレート(SFZP)を第二の物体の一対
    の扇形フレネルゾーンプレート(SFZP)の間に入るよう
    な配置とすることを特徴とする請求項1記載の位置検出
    装置。
  3. 【請求項3】第一の物体はマスクであり、第二の物体は
    ウエハーであり、ウエハーのアライメントマークの入射
    光及び回析光が通るマスク部分に透明なウィンドウ領域
    を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の位置検
    出装置。
  4. 【請求項4】照明装置及び対物レンズを、第一物体アラ
    イメントマークの左右斜上方の対向する位置に配置し、
    これらアライメントマークの面に対して、照明装置の照
    明角が対物レンズを含む検出光学系の検出角に等しくな
    るように配置したことを特徴とする請求項1から3いず
    れかに記載の位置検出装置。
  5. 【請求項5】リニアセンサーから得られた信号を処理し
    て上記各アライメントマークの位置を検出する手段が、
    相似性パターンマッチング処理を行う手段であることを
    特徴とする請求項1から4いずれかに記載の位置検出装
    置。
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