JP2020101472A - パターン検査装置及びパターン検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明光及び検出光のパワー損失を低減することができるパターン検査装置及びパターン検査方法を提供する。【解決手段】本発明に係るパターン検査装置1は、第1直線偏光を含む照明光L4の一部の偏光状態を変化させ、第1直線偏光を含む第1ビームL1a及び円偏光を含む第2ビームL1cを有する照明光L5を生成する分割部20と、第1ビームL1a及び第2ビームL1cを有する照明光L5を集光することによって検査対象を照明するとともに、第1ビームL1aで照明された検査対象からの第1光D1a、及び、第2ビームL1cで照明された検査対象からの第2光D1cを透過させる対物レンズ15と、第1光D1aを検出する第1検出器16a及び第2光D2cを検出する第2検出器16cと、を備え、分割部20は、第1光D1aを第1検出器16aに導くとともに、第2直線偏光を含むように変換した第2光D1cを第2検出器16cに導く。【選択図】図9

Description

本発明は、パターン検査装置及びパターン検査方法に関するものであり、例えば、半導体製造工程で利用されるフォトマスクの欠陥を検査するパターン検査装置及びパターン検査方法に関する。
一般に、パターンが形成されたマスクの欠陥を検査する方法には、マスクパターンと設計データとの比較検査法(一般に、Die−to−Database比較法と呼ばれる。)と、2つの同形状の回路パターンを比較する比較検査法(一般に、Die−to−Die比較法と呼ばれる。)の2通りの方法が広く知られている。
どちらの方式においても、マスクパターンにおける微小な一部分(以下、観察領域と呼ぶ。)を対物レンズによって拡大し、その拡大された光学像をCCDカメラで検出することにより検査を行っている。CCDカメラとして、TDI(Time Delay Integration)が用いられる場合が多い。このため、CCDカメラは、TDIカメラ、あるいはTDIセンサなどと呼ばれている。
また、観察領域を照明するための光源としては、紫外域で連続動作するレーザや紫外域にスペクトルを有する点光源ランプが用いられている。これらのレーザやランプから取り出された紫外光を照明光として用いる方法としては、透過照明及び反射照明があげられる。透過照明は、マスクに対して対物レンズと反対側から照明する。一方、反射照明は、マスクに対して対物レンズ側から照明する。これらの透過照明及び反射照明は、検出する欠陥の種類に応じて使い分けられる。透過照明及び反射照明によって、TDIカメラ等に結像させた場合に、パターンの光学像の見え方が異なるため、検出できる欠陥が異なるからである。
ここで、一般的なパターン検査装置における反射照明を用いた光学系の構成を、図1を参照して説明する。図1は、パターン検査装置800を例示した構成図である。図1では、検査光源としてレーザ装置(図示せず)を用いた場合を示している。レーザ装置から発生されたS波の直線偏光を含むレーザ光L801は、検査対象を照明する照明光として光学系内に入射する。光学系に入射したレーザ光L801は、偏光ビームスプリッタ(PBS)801によって反射し、下方に進む。なお、レーザ光L801をS波の直線偏光とするのは、偏光ビームスプリッタ801で効率良く反射する偏光方向とするためである。
偏光ビームスプリッタ801で反射したレーザ光L801は、λ/4波長板802を透過することで、S波の直線偏光から円偏光に変換される。ここでは、S波は、右回りの円偏光に変換される。円偏光を含むように変換されたレーザ光L801は、対物レンズ803を介して、マスク804のパターン面を照明する。パターン面からの光は、逆回りの偏光方向、すなわち、左回りの円偏光を含むようになる。レーザ光L801により照明されたパターン面からの光は、反射光及び回折光の少なくともいずれかを含んでいる。
円偏光を含むパターン面からの光は、対物レンズ803を介して、再び、λ/4波長板802を透過する。これにより、円偏光は直線偏光に戻される。その場合に、今度は、P波の直線偏光に変換される。P波の直線偏光は、偏光ビームスプリッタ801を透過する。P波の直線偏光を含むパターン面からの光は、リレーレンズ805を通ってTDIカメラ806に到達する。この際に、対物レンズ803とリレーレンズ805とで、マスク804のパターン面がTDIカメラ806に投影される。これにより、対物レンズ803の視野内の拡大像が撮像され、パターンにおける欠陥の検査をすることができる。したがって、偏光ビームスプリッタ801等の光学素子の内部損失等を考えなければ、レーザ光L801は損失なく検査に利用されることになる。
一方、特許文献1には、マスクの観察領域に対して、異なる偏光状態の照明光を照明することにより、マスクパターンの異なる見え方をする光学像を作り出すことが記載されている。特許文献1のパターン検査装置は、異なる見え方をする光学像を、それぞれ別のTDIカメラを用いて検査している。特許文献1のパターン検査装置では、例えば、対物レンズの視野の半分側に反射照明を用い、もう一方に透過照明を用いている。これにより、異なる見え方をする光学像を同時に観察することができる。
ところで、EUVマスクは、露光光である波長13.5nmのX線を反射させてウエハ上にパターンを露光させるため、反射型マスクと呼ばれている。図2は、EUVマスクを例示した断面図である。図2に示すように、EUVマスク807は、基板810、多層膜811、保護膜812及び吸収体813を含んでいる。基板810上には、X線を反射させるMo/Siからなる多層膜811が設けられている。多層膜811上には、X線を反射させない吸収体813が保護膜812を介して設けられている。
EUVマスク807のパターン検査には、一般的なパターン検査装置を利用することができる。しかしながら、EUVマスク807は光を透過させないため、照明方式として反射照明でしか検査することができない。つまり、照明光が照明されるパターン面において、多層膜811からの反射光が検出される。この反射光によるパターン面の光学像をTDIカメラに投影することで、パターン形状が撮像され、欠陥の検査が行われる。
また、高速あるいは高感度に検査する目的で、偏光状態を変えた2種類の照明光でEUVマスク807を照明し、EUVマスク807からの反射光を2台の検出器を用いて検査する場合がある。このような反射照明だけを用いる場合でも、異なる偏光状態の照明光を照明することにより、マスクパターンの異なる見え方をする光学像を観察することができる。
特に、直交する2つの偏光方向(P波及びS波とする)を用いることで、マスクパターン面における縦方向のライン(垂直方向のライン)と横方向のライン(水平方向のライン)のどちらに対しても高感度に検出できるようになる。例えば、ライン形状を有するパターンのライン方向に対して平行な方向の偏光(これはS波になる)を用いると、結像性能が良く、高感度で検出することができる。以上に関しては、例えば、下記特許文献2あるいは3において説明されている。
ここで、このようなEUVマスク807のパターン検査を対象とした従来のEUVマスク検査装置に関して、図3を用いて説明する。図3は、EUVマスク検査装置900の光学系を示した構成図である。図示しないレーザ装置から取り出された直線偏光のレーザ光L901は、集光レンズ901によって集光され、ホモジナイザー902内に入射する。ホモジナイザー902に入射したレーザ光L901は、内部で全反射を繰り返す。これにより、空間的に均一な強度分布のレーザ光L902は、ホモジナイザー902の射出端面から射出する。
ホモジナイザー902から出射したレーザ光L902は、リレーレンズ903a及びリレーレンズ903bによって、ホモジナイザー902の射出端面の光学像が中間像904として投影されるため、ここでのビームは均一な光強度になる。
この中間像904において、λ/2波長板905がビーム断面の半分まで挿入されている(図3の下部に示した補足説明図を参照)。これにより、ビーム断面で半分は偏光方向が90度回転する。例えば、中間像904の手前でのレーザ光L903が水平偏光の場合は、λ/2波長板905を通過する部分のみ垂直偏光になる。すなわち、中間像904から進んだレーザ光L904は、直交する2方向の偏光方向を有するようになる。レーザ光L904は、リレーレンズ903cを通り、2枚のミラー906a、906bで折り返される。2枚のミラー906a、906bで折り返されたレーザ光L905は、無偏光ハーフミラー907に入射する。レーザ光L905が無偏光ハーフミラー907に入射する際に、パワーの半分が反射して、レーザ光L906のように下方に進むように2分割される。無偏光ハーフミラー907を透過する半分のパワーのレーザ光(ただし図示していない)は何も利用されずに損失になる。例えば、レーザ光905のパワーを100とすると、レーザ光906のパワーは、50である。
なお、無偏光ハーフミラー907とは、入射するレーザ光がS波であってもP波であっても、透過率及び反射率が共にほぼ50%となる特性を有するビームスプリッタのことである。ただし50%というのは、基板の内部吸収、コーティング膜による吸収、及び表面での散乱などの損失を無視した場合の値である。
一方、無偏光ハーフミラー907から下方に進むレーザ光L906は、対物レンズ908を通ってEUVマスク807を照明する。この際に、対物レンズ908とリレーレンズ903cとによって、中間像904がEUVマスク807のパターン面に縮小投影されるようになっている。その結果、対物レンズ908の視野内では、均一な照明光が照射される。ただし、中間像904から進むレーザ光L904は、直交する2方向の偏光方向を有している。
図4は、対物レンズで観察される視野内の偏光状態を例示した平面図である。図4に示すように、対物レンズ908の視野内の照明光の偏光状態は、対物レンズ908の円形状の視野内の左半分と右半分とで異なっている。例えば、右半分は、水平偏光の状態であり、左半分は、垂直偏光の状態となっている。
一方、レーザ光L906で照明されたEUVマスク807のパターンから発生する、パターン情報を有する光D901は、対物レンズ908を通り、無偏光ハーフミラー907を透過する。無偏光ハーフミラー907を透過した光D902は、ミラー909で折り返されてから、リレーレンズ903dを通る。リレーレンズ903dを通った光D903は、2台のTDIカメラ911a、911bが配置されている方に進む。ただし、これらの直前に空間分割ミラー910がビーム断面の半分まで挿入されている。このため、ビームの下半分は、空間分割ミラー910で反射してTDIカメラ911aに向かい、上半分はTDIカメラ911bに進む。その際に、対物レンズ908とリレーレンズ903dとで投影光学系が形成されているため、EUVマスク807のパターン面がTDIカメラ911aと911bに投影されることになる。
特許第4701460号明細書 特開2009−223095号公報 特開平05−109601号公報 特開2013−024772号公報 特開2017−009379号公報 特開2017−090147号公報 特開2014−048217号公報 特開平4−289409号公報 特開2003−344306号公報 特開2009−216648号公報 特開2010−092984号公報 特開2012−127856号公報
図3に示した従来の光学系の場合には、レーザ光L905が無偏光ハーフミラー907に入射する際に、パワーの半分は、無偏光ハーフミラー907を透過して損失になる。また、無偏光ハーフミラー907で反射して下方に向かうレーザ光L906は、照明光として利用される。しかしながら、EUVマスク807から発生して上方に進む回折光D901は、無偏光ハーフミラー907を再び通過することになる。このため、パワーの半分は、無偏光ハーフミラー907で反射して損失になる。したがって、TDIカメラ911a、及び911bに到達する光D903は、無偏光ハーフミラー907手前のレーザ光L905を基準に考えると、無偏光ハーフミラー907を2回通過することになるため、パワーの3/4が無駄になってしまう。
以上を定量的に説明する。レーザ光L905の相対パワーを100とする。無偏光ハーフミラー907の反射率を50%、透過率を50%(基板の内部吸収、コーティング膜による吸収、及びミラー表面での散乱による損失を無視する)とする。そうすると、レーザ光L906の相対パワーは50となる。また、対物レンズ908の透過率を100%とし(レンズ硝材の内部吸収、コーティング膜による吸収、及びレンズ表面での散乱による損失を無視する)、EUVマスク807のパターン面を100%の反射面とする。そうすると、EUVマスク807のパターン面から発生する光D901の相対パワーは、理想的には、50になる。
光D901が無偏光ハーフミラー907を透過した光D903の相対パワーは25となる。光D903は、空間分割ミラー910によって2つに分かれる。空間分割ミラー910の反射面の反射率を100%とすると、TDIカメラ911aに到達する光D903aの相対パワーは12.5になり、TDIカメラ911bに到達する光D903bの相対パワーは12.5になる。すなわち、光D903aと光D903bの相対パワーの合計は25になる。よって、EUVマスク807を検査するTDIカメラ911が用いる検出光は、元の相対パワーの1/4しか利用できないことになる。
このようなTDIカメラに到達する検出光の低減は、直線偏光を含む照明光を用いた場合に限らず、円偏光を含む照明光を用いた場合にも発生することが考えられる。
本発明の目的は、照明光及び検出光のパワー損失を低減することができるパターン検査装置及びパターン検査方法を提供することである。
本発明に係るパターン検査装置は、第1直線偏光を含む照明光の一部の偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含む第1ビーム及び円偏光を含む第2ビームを有する前記照明光を生成する分割部と、前記第1ビーム及び前記第2ビームを有する前記照明光を集光することによって検査対象を照明するとともに、前記第1ビームで照明された前記検査対象からの第1光、及び、前記第2ビームで照明された前記検査対象からの第2光を透過させる対物レンズと、前記第1光を検出する第1検出器及び前記第2光を検出する第2検出器と、を備え、前記分割部は、前記対物レンズを透過させた前記第1光を前記第1検出器に導くとともに、前記対物レンズを透過させた前記第2光の前記偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光と異なる偏光方向の第2直線偏光を含むように変換した前記第2光を前記第2検出器に導く。このような構成によって、照明光及び検出光のパワー損失を低減することができる。
また、本発明に係るパターン検査方法は、第1直線偏光を含む照明光の一部の偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含む第1ビーム及び円偏光を含む第2ビームを有する前記照明光を生成するステップと、前記第1ビーム及び前記第2ビームを有する前記照明光を対物レンズにより集光することにより検査対象を照明するステップと、前記第1ビームで照明された前記検査対象からの第1光、及び、前記第2ビームで照明された前記検査対象からの第2光を前記対物レンズに対して透過させるステップと、前記検査対象からの前記第1光を第1検出器に導くステップと、前記検査対象からの前記第2光の前記偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光と異なる偏光方向の第2直線偏光を含むように変換された前記第2光を第2検出器に導くステップと、前記第1検出器で検出された前記第1光及び前記第2検出器で検出された前記第2光を用いて前記検査対象を検査するステップと、を備える。このような構成によって、照明光及び検出光のパワー損失を低減することができる。
本発明によれば、照明光及び検出光のパワー損失を低減することができ、必要となる元のレーザ装置のパワーを低減することができるパターン検査装置及びパターン検査方法を提供することができる。
パターン検査装置を例示した構成図である。 EUVマスクを例示した断面図である。 EUVマスク検査装置の光学系を示した構成図である。 対物レンズで観察される視野内の偏光状態を例示した平面図である。 比較例に係るパターン検査装置を例示した構成図である。 比較例に係るパターン検査装置の偏光制御部を例示した構成図である。 比較例に係るパターン検査装置の対物レンズにおける視野内の偏光状態を例示した図である。 実施形態1に係るパターン検査装置を例示した構成図である。 実施形態1に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。 実施形態1に係るパターン検査方法を例示したフローチャート図である。 実施形態2に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。 実施形態3に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。 実施形態4に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
(比較例)
実施形態に係るパターン検査装置を説明する前に、比較例に係るパターン検査装置を説明する。これにより、実施形態をより明確にする。図5は、比較例に係るパターン検査装置を例示した構成図である。
図5に示すように、パターン検査装置100は、レンズ101a〜101d、ホモジナイザー102、偏光制御部103、ハーフミラー104、対物レンズ105、ミラー107a〜107c、投影レンズ108、偏光分割部109、検出器120a〜120cを備えている。
パターン検査装置100は、検査対象として、例えば、EUVマスク106のパターンとし、パターンの欠陥を検査する。検査対象を照明する照明光は、例えば、レーザ光である。図示しないレーザ装置から直線偏光を含む照明光L101が出射される。ここで、パターン検査装置100の説明のために、XYZ直交座標系を導入する。例えば、便宜上、+Z軸方向を上方、−Z軸方向を下方と呼ぶ。照明光L101は、例えば、−Y軸方向に出射される。出射されたレーザ光L101は、レンズ101aによって集光され、ホモジナイザー102に入射する。
ホモジナイザー102は、例えば、ガラスロッドを含む光学部材であり、Y軸方向に延びた形状をしている。ホモジナイザー102のY軸方向の両端は、矩形の端面を有している。ホモジナイザー102は、入射した照明光の強度分布を空間的に均一にする。具体的には、ホモジナイザー102に入射した照明光L101は、内部で全反射を繰り返しながら進む。ホモジナイザー102の出射面から、空間的に均一な強度分布の照明光L102が出射する。
ホモジナイザー102から出射した照明光L102は、レンズ101bに入射する。照明光L102は、例えば、発散光である。レンズ101bを通った照明光L102は、平行ビームに変換される。平行ビームに変換された照明光L102は、レンズ101cを通ることにより集光される。レンズ101cにより集光された照明光L103は、収束光である。レンズ101b及びレンズ101cによって、ホモジナイザー102の出射面での像がレンズ101cの集光部に投影される。よって、レンズ101cの集光部に中間投影像が形成される。
レンズ101cの集光部の位置には、偏光制御部103が配置されている。すなわち、偏光制御部103は、ホモジナイザー102の出射面と共役な位置に配置されている。ホモジナイザー102を透過した照明光L103は、偏光制御部103に入射する。
図6は、比較例に係るパターン検査装置100の偏光制御部103を例示した構成図である。図6に示すように、偏光制御部103は、λ/4波長板103a及び103bを含んでいる。λ/4波長板103a及び103bは、照明光L103の光軸LC方向に部分的に重なっている。
例えば、λ/4波長板103aは、照明光L103の光軸LCに直交する断面の下側2/3を受光するように、下方から光路に挿入されている。λ/4波長板103bは、照明光L103の光軸LCに直交する断面の下側1/3を受光するように、下方から光路に挿入されている。よって、断面の下側1/3で、λ/4波長板103a及びλ/4波長板103bは重なっている。また、λ/4波長板103aの上端は、λ/4波長板103bの上端よりも、上方にずれている。例えば、照明光L103の集光部におけるビーム径が1[mm]の場合には、λ/4波長板103aの上端は、λ/4波長板103bの上端よりも、0.3[mm]だけ上方にずれている。
レンズ101cで集光された照明光L103は、偏光制御部103に入射する。照明光L103の光軸LCに直交する断面の下側2/3の部分は、λ/4波長板103aを透過する。一方、照明光L103の断面の上側1/3の部分は、λ/4波長板103a及びλ/4波長板103bを通らない。照明光L104の上側1/3の部分は、照明光の偏光状態は変化しない。照明光L104の上側1/3の部分は、偏光制御部103に入射前の照明光L103と位相差0[°]の直線偏光を含むビームL100aとなっている。
λ/4波長板103aを透過した照明光L103の下側半分は、λ/4波長板103bを透過する。よって、照明光L103の断面の下側1/3の部分は、λ/4波長板103a及びλ/4波長板103bを透過する。これにより、照明光L104の下側1/3の部分は、λ/2波長板を透過するのと同じ作用を受ける。すなわち、照明光L104の下側1/3の部分は、ビームL100aと偏光方向が異なった直線偏光を含むビームL100bとなっている。例えば、ビームL100bの偏光方向は、ビームL100aの偏光方向に対して、90度回転する。したがって、偏光制御部103に入射前の照明光L103の偏光方向と直交する方向の直線偏光になる。
λ/4波長板103aを透過した照明光L103の上側半分は、そのまま通り抜ける。よって、照明光L104の中央部1/3の部分は、λ/4波長板103aのみを通る。これにより、照明光L104の中央部1/3の部分は、円偏光を含むビームL100cとなっている。
このように、偏光制御部103は、入射した照明光の一部の偏光状態を変化させ、入射前と同じ直線偏光を含むビームL100a、入射前と偏光方向が異なる直線偏光を含むビームL100b、及び、円偏光を含むビームL100cを有する照明光L104を生成する。本実施形態において、ビームL100aは、λ/4波長板103a及びλ/4波長板103b以外の部分を透過した照明光であり、ビームL100bは、λ/4波長板103a及びλ/4波長板103bが重なった部分を透過した照明光であり、ビームL100cは、λ/4波長板だけの部分を透過した照明光である。
偏光制御部103により一部の偏光状態が変化した照明光L104は、レンズ101dを通って平行なビームに変換される。レンズ101dで平行光に変換された照明光L105は、ミラー107aで反射する。例えば、ミラー107aで反射された照明光L105は、+Z軸方向に進む。ミラー107aで反射した照明光L105は、ミラー107bで反射する。例えば、ミラー107bで反射した照明光L105は、+Y軸方向に進む。ミラー107bで反射した照明光L105は、ハーフミラー104に入射する。
ハーフミラー104に入射した照明光L105の一部は、ハーフミラー104によって反射し、下方、すなわち、−Z軸方向に進む。例えば、照明光L105のうち、パワー的に約50%の照明光L106は、下方に進む。
下方に進む照明光L106は、対物レンズ105を通って、検査対象であるEUVマスク106のパターン面の微小領域に集光する。本実施形態では、レンズ101dと対物レンズ105とでリレー光学系が構成されている。そして、偏光制御部103は、検査対象と共役な位置に配置されている。このため、偏光制御部103の近傍における中間投影像が、EUVマスク106の表面、すなわち、パターン面に投影される。よって、EUVマスク106のパターン面には、均一な強度分布の照明光L106が照明される。
図7は、比較例に係るパターン検査装置100の対物レンズ105における視野110内の偏光状態を例示した図である。対物レンズ105の視野110内においては、図7に示すような偏光状態で、EUVマスク106のパターン面が照明される。例えば、対物レンズ105の視野110内には、ビームL100aで照明された部分、ビームL100bで照明された部分及びビームL100cで照明された部分を含んでいる。ビームL100aは、例えば、パターン面に平行な面内における横方向の偏光方向(水平偏光)を含んでいる。ビームL100bは、例えば、パターン面に平行な面内における縦方向の偏光方向(垂直偏光)を含んでいる。ビームL100cは、例えば、パターン面に平行な面内における円偏光を含んでいる。
対物レンズ105の視野110内には、検査対象の検査領域111が含まれている。検査領域111は、視野110内において、例えば、矩形状の領域である。例えば、検査領域111を三等分したときに、検査領域111の1/3は、ビームL100aで照明された部分であり、1/3は、ビームL100bで照明された部分であり、1/3は、ビームL100cで照明された部分である。ビームL100cで照明された部分は、ビームL100aで照明された部分及びビームL100bで照明された部分の間に配置されている。
このように、対物レンズ105は、検査対象に対して、ビームL100a、ビームL100b及びビームL100cを有する照明光を集光することにより検査対象を照明する。
照明光L106で照明された検査対象からの光D101は、照明光L106が検査対象で反射した反射光、検査対象で回折された回折光、検査対象からの蛍光等を含んでもよい。検査対象からの光D101は、検査対象であるEUVマスク106のパターン情報を含んでいる。検査対象からの光D101は、ビームL100aで照明された部分からの光D100a、ビームL100bで照明された部分からの光D100b及びビームL100cで照明された部分からの光D100cを含んでいる。
対物レンズ105は、ビームL100aで照明された検査対象からの光D100a、ビームL100bで照明された検査対象からの光D100b及びビームL100cで照明された検査対象からの光D100cを透過させる。したがって、対物レンズ105は、光D100a、光D100b及び光D100cを含む光D101を透過させる。
対物レンズ105を透過した光D101は、上方、すなわち、+Z軸方向に進み、ハーフミラー104に入射する。ハーフミラー104に入射した光D101の一部は、ハーフミラー104を透過する。ハーフミラー104を透過した光D102は、ミラー107cで反射され、例えば、−Y軸方向に進む。ミラー107cで反射された光D102は、投影レンズ108により集光される。投影レンズ108の集光部の近傍には、偏光分割部109が配置されている。投影レンズ108により集光された光D103は、偏光分割部109に入射する。投影レンズ108は、対物レンズ105及びレンズ101dとリレー光学系を構成している。よって、EUVマスク106のパターン面及び偏光制御部103と共役な位置の近傍に、偏光分割部109が配置されている。なお、対物レンズ105の倍率は数100倍なので、偏光分割部109が配置される共役な位置の近傍の範囲は、光軸に沿って拡がっている。よって、投影レンズ108により集光された光D103は、偏光分割109において、平行に近い状態になっている。
偏光分割部109は、空間分割ミラー109a及び109bを含んでいる。空間分割ミラー109aは、検査対象からの光D103の上側1/3の部分が反射するように配置されている。よって、空間分割ミラー109aは、ビームL100aで照明された検査対象からの光D100aを反射する。空間分割ミラー109bは、検査対象からの光D103の下側1/3の部分が反射するように配置されている。よって、空間分割ミラー109bは、ビームL100bで照明された検査対象からの光D100bを反射する。検査対象からの光D103の中央部分は、空間分割ミラー109a及び109bに入射せず、空間分割ミラー109a及び109bの間を通り抜ける。
空間分割ミラー109aで反射した光D100aは、検出器120aに入射する。なお、検出器120a〜120cは、例えば、TDIカメラ、または、TDIカメラのセンサである。空間分割ミラー109bで反射した光D100bは、検出器120bに入射する。空間分割ミラー109a及び109bに入射せず、空間分割ミラー109a及び109bの間を通り抜けた光D100cは、検出器120cに入射する。
このように、偏光分割部109は、対物レンズ105を透過した光D100a、光D100b及び光D100cを、それぞれ、検出器120a、検出器120b及び検出器120cに導く。具体的には、偏光分割部109によって、水平偏光を含む光D100a、垂直偏光を含む光D100b、及び、円偏光を含む光D100cを有する光D103の断面の各1/3は、それぞれ、各TDIカメラのセンサに投影される。
パターン検査装置100は、検出器120aにより検出された光D100a、検出器120bで検出された光D100b及び検出器120cで検出された光D100cに基づいて検査対象を検査する。例えば、パターン検査装置100は、PC(Personal Computer)等の図示しない処理部を備え、各検出器により検出された各光を用いて処理した画像から検査対象を検査する。
比較例においても、照明光のパワーを定量的に説明する。図5に示すように、照明光L105の相対パワーを100とする。ハーフミラー104の反射率を50%、透過率を50%(基板の内部吸収、コーティング膜による吸収、及びミラー表面での散乱による損失を無視する)とする。そうすると、照明光L106の相対パワーは50となる。また、対物レンズ105の透過率を100%とし(レンズ硝材の内部吸収、コーティング膜による吸収、及びレンズ表面での散乱による損失を無視する)、EUVマスク106のパターン面を100%の反射面とする。そうすると、EUVマスク106のパターン面から発生する光D101の相対パワーは、理想的には、50になる。
光D101がハーフミラー104を透過した光D102の相対パワーは25となる。光D102は、偏光分割部109によって3つに分かれる。偏光分割部109の各ミラーの反射面の反射率を100%とすると、TDIカメラ120aに到達する光D100a、TDIカメラ120bに到達する光D100b及びTDIカメラ120cに到達する光D100cの各相対パワーは8.3になる。すなわち、光D100a〜光D100cの相対パワーの合計は25になる。よって、EUVマスク106を検査するTDIカメラ120a〜120cが用いる検出光は、元の相対パワーの1/4しか利用できないことになる。
(実施形態1)
次に、実施形態1に係るパターン検査装置を説明する。図8は、実施形態1に係るパターン検査装置を例示した構成図である。図8に示すように、パターン検査装置1は、集光レンズ11、ホモジナイザー12、リレーレンズ13a、13b、13c、ミラー14、分割部20、対物レンズ15、検出器16a〜16cを備えている。
パターン検査装置1は、検査対象を検査する。検査対象は、例えば、EUVマスク17のパターンである。具体的には、パターン検査装置1は、EUVマスク17のパターンにおける欠陥を検査する。EUVマスク17は、そのパターン面が上向きになるように配置されている。検査対象を照明する照明光は、例えば、レーザ光である。図示しないレーザ装置から直線偏光の照明光L1が出射される。
ここで、パターン検査装置1の説明のために、XYZ直交座標系を導入する。例えば、便宜上、+Z軸方向を上方、−Z軸方向を下方と呼ぶ。なお、XYZ直交座標軸系は、パターン検査装置1の説明のためのものであり、実際に使用されるパターン検査装置1及び各光学部材の方向を示すものではない。照明光L1は、例えば、+Z軸方向に出射される。出射された照明光L1は、レンズ11によって集光され、ホモジナイザー12に入射する。照明光L1は、直線偏光を含んでいる。直線偏光は、例えばS波である。
S波の直線偏光をS偏光ともいう。なお、直線偏光は、P波の直線偏光、すなわち、P偏光でもよい。P偏光は、S偏光と異なる偏光方向である。例えば、P偏光は、S偏光と直交した偏光方向である。直線偏光は、S偏光及びP偏光以外の方向の直線偏光でもよい。また、S偏光を第1直線偏光といい、P偏光を第2直線偏光という場合もあるし、S偏光を第2直線偏光といい、P偏光を第1直線偏光という場合もある。さらに、S偏光及びP偏光以外の相互に異なる2つの方向の直線偏光を、第1直線偏光及び第2直線偏光という場合もある。
ホモジナイザー12から出射した照明光L2は、リレーレンズ13aに入射する。照明光L2は、例えば、発散光である。リレーレンズ13aを通った照明光L3は、平行光に変換される。平行光に変換された照明光L3は、ミラー14で折り曲げられて、リレーレンズ13bを通り、レーザ光L4のように投影光学系P内に進む。
次に投影光学系P内での構成を、部分的に拡大して描かれた図9を用いて説明する。図9は、実施形態1に係るパターン検査装置1の投影光学系を例示した構成図である。図9に示すように、リレーレンズ13bの集光部の位置には、分割部20が配置されている。すなわち、分割部20は、ホモジナイザー12の出射面と共役な位置の近傍に配置されている。リレーレンズ13bで集光された照明光L4は、分割部20に入射する。
分割部20は、ハーフミラー21、偏光ビームスプリッタ22、λ/4波長板23、λ/2板24、ミラー25b、ミラー25cを有している。分割部20は、S偏光を含む照明光L4の一部の偏光状態を変化させ、S偏光を含むビームL1a、P偏光を含むビームL1b及び円偏光を含むビームL1cを有する照明光L5を生成する。
ハーフミラー21は、S偏光を含む照明光L4の一部をビームL1aとして反射する。また、ハーフミラー21は、S偏光を含む照明光L4の一部をビームL1bとして反射する。それとともに、ハーフミラー21は、S偏光を含む照明光L4の一部をビームL1cとして透過させる。ハーフミラー21で反射及び透過した直後において、ビームL1a、ビームL1b及びビームL1cは、S偏光を含んでいる。
偏光ビームスプリッタ22は、ハーフミラー21を透過した照明光L4を反射させる。具体的には、偏光ビームスプリッタ22には、ハーフミラー21を透過した照明光L4が入射する。偏光ビームスプリッタ22は、例えば、S偏光を反射させ、P偏光を透過させる。ハーフミラー21を透過した照明光L4は、S偏光を含む。よって、偏光ビームスプリッタ22で反射して、下方に進む。
λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22で反射した照明光L4の偏光状態を変化させ、円偏光を含むビームL1cに変換させる。具体的には、λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22で反射した照明光L4を透過させる際に、その偏光状態を、S偏光を含むビームから、円偏光を含むビームL1cに変換させる。
λ/2波長板24は、ハーフミラー21で反射した照明光L4の偏光状態を変化させ、P偏光を含むビームL1bに変換させる。
ビームL1a、ビームL1b及びビームL1cを有する照明光L5は、下方、すなわち、−Z軸方向に進む。下方に進む照明光L5は、リレーレンズ13cに入射する。リレーレンズ13cに入射する照明光L5は、S偏光のビームL1a、P偏光のビームL1b及び円偏光のビームL1cを含んでいる。リレーレンズ13cは、照明光L5を平行光に変換する。リレーレンズ13cによって平行光に変換された照明光L5は、対物レンズ15に入射する。
照明光L5は、対物レンズ15を通って、検査対象であるEUVマスク17のパターン面の微小領域に集光する。本実施形態では、レンズ13cと対物レンズ15とでリレー光学系が構成されている。そして、分割部20は、検査対象と共役な位置の近傍に配置されている。このため、分割部20の近傍における中間投影像が、EUVマスク17の表面、すなわち、パターン面に投影される。よって、EUVマスク17のパターン面には、均一な強度分布の照明光L6が照明される。
図9には、対物レンズ15における視野110内の偏光状態を例示している。対物レンズ15の視野110内のパターン面は、S偏光のビームL1a、P偏光のビームL1b及び円偏光のビームL1cによって照明されている。
このように、対物レンズ15は、ビームL1a、ビームL1b及びビームL1cを有する照明光L6を集光することにより検査対象を照明する。それとともに、対物レンズ15は、ビームL1aで照明された検査対象からの光D1a、ビームL1bで照明された検査対象からの光D1b、及び、ビームL1cで照明された検査対象からの光D1cを透過させる。光D1aは、S偏光を含んでいる。光D1bは、P偏光を含んでいる。光D1cは、円偏光を含んでいる。ただし、光D1cは、ビームL1cに含まれた円偏光と逆回転の円偏光を含んでいる。
照明光L6で照明された検査対象からの光D1は、光D1a、光D1b及びD1cを含んでいる。検査対象からの光D1は、照明光L6が検査対象で反射した反射光、検査対象で回折された回折光、検査対象からの蛍光等を含んでもよい。検査対象からの光D1は、検査対象であるEUVマスク17のパターン情報を含んでいる。
検査対象からの光D1は、平行光に変換され、上方、すなわち、+Z軸方向に進む。そして、リレーレンズ13cを透過した光D1は、分割部20に入射する。リレーレンズ13cは、対物レンズ15とリレー光学系を構成している。よって、EUVマスク17のパターン面と共役な位置の近傍に、分割部20が配置されている。なお、対物レンズ15の倍率は数100倍なので、分割部20が配置される共役な位置の近傍の範囲は、光軸に沿って拡がっている。よって、リレーレンズ13cを透過した光D1は、分割部20において、平行に近い状態になっている。
分割部20は、検査対象からの光D1aを検出器16aに導く。また、分割部20は、検査対象からの光D1bの偏光状態を変化させ、S偏光を含むように変換した光D1bを検出器16bに導く。さらに、分割部20は、検査対象からの光D1cの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換した光D1cを検出器16cに導く。
具体的には、ハーフミラー21は、光D1aを透過させる。光D1aは、S偏光を含んでいる。ハーフミラー21を透過した光D1aは、+Z軸方向に進み、検出器16aにより検出される。
λ/2波長板24は、検査対象からの光D1bの偏光状態を変化させ、S偏光を含むように変換する。すなわち、λ/2波長板24を透過する際に、P偏光を含む光D1bは、S偏光を含むように変換される。ハーフミラー21は、光D1bを透過させる。ハーフミラー21を透過した光D1bは、+Z軸方向に進み、ミラー25bで反射される。ミラー25bで反射された光D1bは、検出器16bにより検出される。
λ/4波長板23は、検査対象からの光D1cの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換する。すなわち、λ/4波長板23を透過する際に、円偏光を含む光D1cは、P偏光を含むように変換される。偏光ビームスプリッタ22は、P偏光を含む光D1cを透過させる。偏光ビームスプリッタ22を透過した光D1cは、+Z軸方向に進み、ミラー25cで反射される。ミラー25cで反射された光D1cは、検出器16cにより検出される。
パターン検査装置1は、検出器16aにより検出された光D1a、検出器16bで検出された光D1b及び検出器16cで検出された光D1cに基づいて検査対象を検査する。例えば、パターン検査装置1は、PC(Personal Computer)等の図示しない処理部を備え、各検出器により検出された各光を用いて処理した画像から検査対象を検査する。
本実施形態においても、照明光のパワーを定量的に説明する。図9に示すように、照明光L4の相対パワーを100とする。ハーフミラー21の反射率を50%、透過率を50%(基板の内部吸収、コーティング膜による吸収、及びミラー表面での散乱による損失を無視する)とする。そうすると、照明光L5の相対パワーは100となる。すなわち、ビームL1aは25、ビームL1bは25、ビームL1cは50である。
また、対物レンズ105の透過率を100%とし(レンズ硝材の内部吸収、コーティング膜による吸収、及びレンズ表面での散乱による損失を無視する)、EUVマスク17のパターン面を100%の反射面とする。そうすると、EUVマスク17のパターン面から発生する光D1の相対パワーは、理想的には、100になる。
光D1のうち、ハーフミラー21を透過した光D1aの相対パワーは12.5となる。光D1のうち、ハーフミラー21を透過した光D1bの相対パワーは12.5となる。光D1のうち、偏光ビームスプリッタ22を透過した光D1cは、50のままである。すなわち、光D1a〜光D1cの相対パワーの合計は75になる。よって、照明光及び検出光のパワー損失を大幅に低減することができる。また、円偏光を含むビームL1cのパワーを、S偏光及びP偏光を含むビームL1a及びL1bのパワーに対して、2倍とすることができる。
<パターン検査方法>
次に、パターン検査方法を説明する。図10は、実施形態1に係るパターン検査方法を例示したフローチャート図である。図10のステップS11に示すように、偏光状態が異なる複数の偏光を含む照明光を生成する。例えば、S偏光を含む照明光L4の一部の偏光状態を変化させ、S偏光を含むビームL1a、P偏光を含むビームL1b及び円偏光を含むビームL1cを有する照明光L5を生成する。
具体的には、照明光L5を生成する際には、S偏光を含む照明光L4の一部をビームL1aとしてハーフミラー21で反射させる。また、S偏光を含む照明光L4の一部をビームL1bとしてハーフミラー21で反射させる。ハーフミラー21で反射させたビームL1bを、λ/2波長板24に透過させ、P偏光を含むビームL1bに変換させる。さらに、S偏光を含む照明光L4の一部をビームL1cとして、ハーフミラー21を透過させる。ハーフミラー21を透過したビームL1cを偏光ビームスプリッタ22で反射させ、λ/4波長板23を透過させる。これにより、ビームL1cの偏光状態を変化させ、円偏光を含むビームL1cに変換させる。
次に、ステップS12に示すように、検査対象を照明する。具体的には、ビームL1a、ビームL1b及びビームL1cを有する照明光L6を対物レンズ15によって集光することにより、検査対象を照明する。
次に、ステップS13に示すように、検査対象からの光D1を検出器に導く。具体的には、ビームL1aで照明された検査対象からの光D1a、ビームL1bで照明された検査対象からの光D1b及びビームL1cで照明された検査対象からの光D1cを有する光D1を、対物レンズ15に対して透過させ、検出器に導く。
次に、ステップS14に示すように、偏光状態が異なる検査対象からの各光を検出する。例えば、対物レンズ15で集光された光D1aを検出器16aに導く。具体的には、ハーフミラー21を透過させた光D1aを検出器16aに導く。
また、対物レンズ15を透過した光D1bの偏光状態を変化させ、S偏光を含むように変換された光D1bを検出器16bに導く。具体的には、対物レンズ15を透過した光D1bを、λ/2波長板24に対して透過させる。これにより、P偏光を含む光D1bの偏光状態を変化させ、S偏光を含むように変換する。そして、S偏光を含む光D1bを、ハーフミラー21に対して透過させ、検出器16bに導く。
さらに、対物レンズ15を透過した光D1cの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換された光D1cを検出器16cに導く。具体的には、対物レンズ15を透過した光D1cを、λ/4波長板23に対して透過させる。これにより、円偏光を含む光D1cの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換する。そして、P偏光を含む光D1cを偏光ビームスプリッタ22に対して透過させ、検出器16cに導く。
次に、ステップS15に示すように、検査対象を検査する。具体的には、検出器16aで検出された光D1a、検出器16bで検出された光D1b、及び、検出器16cで検出された光D1cを用いて検査対象を検査する。このようにして、検査対象を検査する。
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態のパターン検査装置1及びパターン検査方法は、偏光方向が異なる複数の直線偏光及び円偏光を含む照明光を用いている。これにより、欠陥の検出精度を向上させることができる。
例えば、マスクのパターンのピッチが、一般のパターン検査装置における解像限界を下回るような場合には、P偏光及びS偏光のどちらの偏光を用いても、欠陥の検出感度を向上することができないことがある。しかしながら、そのような場合でも、円偏光の照明光を用いることにより、欠陥の検出感度を向上させることができる。本実施形態の照明光は、円偏光を含むので、パターンのピッチが、解像限界以下の場合でも欠陥の検出感度を向上させることができる。
分割部20は、検査対象と共役な位置の近傍に配置されているので、ビームL1a、ビームL1b及びビームL1cを含む照明光で検査対象を照明する際に、各ビームを微小な検査領域111に投影させることができる。よって、欠陥の検出感度を向上させ、検査精度を向上させることができる。
強度分布を空間的に均一にするホモジナイザー12を透過した照明光を、分割部20に入射させている。また、中間投影像を有するリレー光学系によって、検査対象のマスク面を照明している。よって、強度分布が均一な光学面を、マスク面上に投影させることができる。これにより、欠陥の検出感度を向上させ、検査精度を向上させることができる。
本実施形態のパターン検査装置1は、比較例に対して、照明光及び検出光のパワー損失を低減することができ、必要となる元のレーザ装置のパワーを低減することができる。元のレーザ装置のパワーが同じであれば、従来に比べて、2倍の信号を得ることができる。よって、EUVマスクのスキャンスピードを2倍にすることができ、1枚のEUVマスクの検査時間を約半分程度に短縮することができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るパターン検査装置を説明する。本実施形態のパターン検査装置は、S偏光またはP偏光のいずれか一方の直線偏光、及び、円偏光を含む照明光で、検査対象を照明している。図11は、実施形態2に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。
図11に示すように、パターン検査装置2の分割部27は、パターン検査装置1の分割部20と比べて、λ/2波長板24、ミラー25b及び検出器16bが設けられていない。したがって、実施形態1におけるビームL1bに相当するビームが形成されていない。
分割部27は、ハーフミラー21、偏光ビームスプリッタ22、λ/4波長板23、ミラー25cを有している。分割部27は、S偏光を含む照明光L24の一部の偏光状態を変化させ、S偏光を含むビームL2a及び円偏光を含むビームL2cを有する照明光L25を生成する。
ハーフミラー21は、S偏光を含む照明光L24の一部をビームL2aとして反射する。それとともに、ハーフミラー21は、S偏光を含む照明光L24の一部をビームL2cとして透過させる。ハーフミラー21で反射及び透過した直後において、ビームL2a及びビームL2cは、S偏光を含んでいる。
偏光ビームスプリッタ22は、ハーフミラー21を透過したビームL2cを反射させる。λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22で反射したビームL2cを透過させる際に、ビームL2cの偏光状態を、S偏光を含むビームL2cから、円偏光を含むビームL2cに変換させる。
ビームL2a及びビームL2cを有する照明光L25は、下方に進む。下方に進む照明光L25は、リレーレンズ13cに入射する。リレーレンズ13cによって平行光に変換された照明光L25は、対物レンズ15に入射する。
対物レンズ15は、ビームL2a及びビームL2cを有する照明光L26を集光することにより、検査対象を照明する。それとともに、対物レンズ15は、ビームL2aで照明された検査対象からの光D2a、及び、ビームL2cで照明された検査対象からの光D2cを透過させる。光D2aは、S偏光を含んでいる。光D2cは、円偏光を含んでいる。検査対象からの光D2は、リレーレンズ13cを介して、分割部27に入射する。
分割部27は、検査対象からの光D2aを検出器16aに導く。また、分割部27は、検査対象からの光D2cの偏光状態をλ/4波長板23により変化させ、P偏光を含むように変換した光D2cを検出器16cに導く。このようにして、パターン検査装置2は、検出器16aにより検出された光D2a、及び、検出器16cで検出された光D2cに基づいて検査対象を検査する。
本実施形態においても、図11に示すように、照明光L24の相対パワーを100とする。そうすると、光D2のうち、ハーフミラー21を透過した光D2aの相対パワーは25となる。光D2のうち、偏光ビームスプリッタ22を透過した光D2cは、50のままである。すなわち、光D2a及び光D2cの相対パワーの合計は75になる。よって、照明光及び検出光のパワー損失を大幅に低減することができる。これ以外の構成、動作及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
(実施形態3)
次に、実施形態3を説明する。本実施形態のパターン検査装置では、偏光ビームスプリッタ22の位置を変更している。図12は、実施形態3に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。図12に示すように、本実施形態のパターン検査装置3において、分割部28は、ハーフミラー21、偏光ビームスプリッタ22、λ/4波長板23、λ/2板24、ミラー25b、ミラー26を有している。また、本実施形態の照明光L34は、P偏光を含んでいる。
分割部28は、例えば、P偏光を含む照明光L34の一部の偏光状態を変化させ、P偏光を含むビームL3a、S偏光を含むビームL3b及び円偏光を含むビームL3cを有する照明光L35を生成する。
ハーフミラー21は、P偏光を含む照明光L34の一部をビームL3aとして反射する。また、ハーフミラー21は、P偏光を含む照明光L34の一部をビームL3bとして反射する。それとともに、ハーフミラー21は、P偏光を含む照明光L34の一部をビームL3cとして透過させる。ハーフミラー21で反射及び透過した直後において、ビームL3a、ビームL3b及びビームL3cは、P偏光を含んでいる。
ミラー26は、ハーフミラー21を透過した照明光L34を反射させる。例えば、ミラー26は、ハーフミラー21を透過したビームL3cを、検査対象のEUVマスク17に向けて下方に反射する。
偏光ビームスプリッタ22は、ミラー26で反射したビームL3cを含む照明光L34を透過させる。ミラー26で反射した直後のビームL3cは、P偏光を含む。よって、ビームL3cは、偏光ビームスプリッタ22を透過する。
λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22を透過したビームL3cの偏光状態を変化させ、円偏光を含むビームL3cに変換させる。具体的には、λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22を透過したビームL3cを透過させる際に、ビームL3cの偏光状態を、P偏光を含むビームL3cから、円偏光を含むビームL3cに変換させる。
λ/2波長板24は、ハーフミラー21で反射したビームL3bの偏光状態を変化させ、S偏光を含むビームL3bに変換させる。
ビームL3a、ビームL3b及びビームL3cを有する照明光L35は、下方、すなわち、−Z軸方向に進む。下方に進む照明光L35は、リレーレンズ13cに入射する。リレーレンズ13cに入射する照明光L35は、P偏光のビームL3a、S偏光のビームL3b及び円偏光のビームL3cを含んでいる。リレーレンズ13cは、照明光L35を平行光に変換する。リレーレンズ13cによって平行光に変換された照明光L35は、対物レンズ15に入射する。
対物レンズ15によって集光された照明光L36は、検査対象を照明する。照明光L36で照明された検査対象からの光D3は、光D3a、光D3b及びD3cを含んでいる。検査対象からの光D3は、平行光に変換され、上方に進む。そして、リレーレンズ13cで集光される。リレーレンズ13cで集光された光D3は、分割部28に入射する。
分割部28は、検査対象からの光D3aを検出器16aに導く。また、分割部28は、検査対象からの光D3bの偏光状態を変化させ、光D3bを検出器16bに導く。さらに、分割部28は、検査対象からの光D3cの偏光状態を変化させ、光D3cを検出器16cに導く。
具体的には、ハーフミラー21は、光D3aを透過させる。光D3aは、P偏光を含んでいる。ハーフミラー21を透過した光D3aは、+Z軸方向に進み、検出器16aにより検出される。
λ/2波長板24は、対物レンズ15で集光された光D3bの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換する。すなわち、λ/2波長板24を透過する際に、S偏光を含む光D3bは、P偏光を含むように変換される。ハーフミラー21は、光D3bを透過させる。ハーフミラー21を透過した光D3bは、+Z軸方向に進み、ミラー25bで反射される。ミラー25bで反射された光D3bは、検出器16bにより検出される。
λ/4波長板23は、対物レンズ15で集光された光D3cの偏光状態を変化させ、S偏光を含むように変換する。すなわち、λ/4波長板23を透過する際に、円偏光を含む光D3cは、S偏光を含むように変換される。偏光ビームスプリッタ22は、S偏光を含む光D3cを反射させる。偏光ビームスプリッタ22で反射した光D3cは、+Y軸方向に進み、検出器16cにより検出される。
パターン検査装置3は、検出器16aにより検出された光D3a、検出器16bで検出された光D3b及び検出器16cで検出された光D3cに基づいて検査対象を検査する。
本実施形態においても、図12に示すように、照明光L34の相対パワーを100とする。そうすると、光D3のうち、ハーフミラー21を透過した光D3aの相対パワーは12.5となる。光D3のうち、ハーフミラー21を透過した光D3bの相対パワーは12.5となる。光D3のうち、偏光ビームスプリッタ22で反射した光D3cは、50のままである。すなわち、光D3a〜光D3cの相対パワーの合計は75になる。よって、照明光及び検出光のパワー損失を大幅に低減することができる。
本実施形態によれば、P偏光を含む照明光L34を用いて、EUVマスク17を検査することができる。よって、ビームL3a〜L3cを有する照明光を生成する際において、光学部材の構成の自由度を向上させることができる。これ以外の構成、動作及び効果は、実施形態1及び2の記載に含まれている。
(実施形態4)
次に、実施形態4を説明する。本実施形態のパターン検査装置では、ハーフミラー21とミラー26との間にλ/2波長板46を備えている。また、偏光ビームスプリッタ22aは、S偏光を透過し、P偏光を反射するものを使用する。図13は、実施形態4に係るパターン検査装置の投影光学系を例示した構成図である。図13に示すように、本実施形態のパターン検査装置4において、分割部29は、ハーフミラー21、偏光ビームスプリッタ22a、λ/4波長板23、λ/2板24、ミラー25b、ミラー26、λ/2波長板46を有している。また、本実施形態の照明光L44は、P偏光を含んでいる。
分割部29は、例えば、P偏光を含む照明光L44の一部の偏光状態を変化させ、P偏光を含むビームL4a、S偏光を含むビームL4b及び円偏光を含むビームL4cを有する照明光L45を生成する。
ハーフミラー21は、P偏光を含む照明光L44の一部をビームL4aとして反射する。また、ハーフミラー21は、P偏光を含む照明光L44の一部をビームL4bとして反射する。それとともに、ハーフミラー21は、P偏光を含む照明光L44の一部をビームL4cとして透過させる。ハーフミラー21で反射及び透過した直後において、ビームL4a、ビームL4b及びビームL4cは、P偏光を含んでいる。
λ/2波長板46は、ハーフミラー21を透過したビームL4cの偏光状態を変化させ、S偏光を含むビームL4cに変換する。具体的には、λ/2波長板46は、ハーフミラー21を透過したビームL4cを透過させる際に、ビームL4cの偏光状態を、P偏光を含むビームL4cから、S偏光を含むビームL4cに変換させる。ミラー26は、λ/2波長板46を透過したビームL4cを、検査対象のEUVマスク17に向けて下方に反射する。
偏光ビームスプリッタ22aは、ミラー26で反射したビームL4cを含む照明光L44を透過させる。ミラー26で反射した直後のビームL4cは、S偏光を含む。よって、ビームL4cは、偏光ビームスプリッタ22aを透過する。
λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22aを透過したビームL4cの偏光状態を変化させ、円偏光を含むビームL4cに変換させる。具体的には、λ/4波長板23は、偏光ビームスプリッタ22aを透過したビームL4cを透過させる際に、ビームL4cの偏光状態を、S偏光を含むビームL4cから円偏光を含むビームL4cに変換させる。
λ/2波長板24は、ハーフミラー21で反射したビームL4bの偏光状態を変化させ、S偏光を含むビームL4bに変換させる。
ビームL4a、ビームL4b及びビームL4cを有する照明光L45は、下方、すなわち、−Z軸方向に進む。下方に進む照明光L45は、リレーレンズ13cに入射する。リレーレンズ13cに入射する照明光L45は、P偏光のビームL4a、S偏光のビームL4b及び円偏光のビームL4cを含んでいる。リレーレンズ13cは、照明光L45を平行光に変換する。リレーレンズ13cによって平行光に変換された照明光L45は、対物レンズ15に入射する。
対物レンズ15によって集光された照明光L46は、検査対象を照明する。照明光L46で照明された検査対象からの光D4は、光D4a、光D4b及びD4cを含んでいる。対物レンズ15を透過させた光D4は、平行光に変換され、上方に進む。そして、リレーレンズ13cで集光される。リレーレンズ13cで集光された光D4は、分割部29に入射する。
分割部29は、検査対象からの光D4aを検出器16aに導く。また、分割部29は、検査対象からの光D4bの偏光状態を変化させ、光D4bを検出器16bに導く。さらに、分割部29は、検査対象からの光D4cの偏光状態を変化させ、光D4cを検出器16cに導く。
具体的には、ハーフミラー21は、光D4aを透過させる。光D4aは、P偏光を含んでいる。ハーフミラー21を透過した光D4aは、+Z軸方向に進み、検出器16aにより検出される。
λ/2波長板24は、対物レンズ15で集光された光D4bの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換する。すなわち、λ/2波長板24を透過する際に、S偏光を含む光D4bは、P偏光を含むように変換される。ハーフミラー21は、光D4bを透過させる。ハーフミラー21を透過した光D4bは、+Z軸方向に進み、ミラー25bで反射される。ミラー25bで反射された光D4bは、検出器16bにより検出される。
λ/4波長板23は、対物レンズ15で集光された光D4cの偏光状態を変化させ、P偏光を含むように変換する。すなわち、λ/4波長板23を透過する際に、円偏光を含む光D4cは、P偏光を含むように変換される。偏光ビームスプリッタ22aは、P偏光を含む光D4cを反射させる。偏光ビームスプリッタ22aで反射した光D4cは、+Y軸方向に進み、検出器16cにより検出される。
パターン検査装置4は、検出器16aにより検出された光D4a、検出器16bで検出された光D4b及び検出器16cで検出された光D4cに基づいて検査対象を検査する。
本実施形態においても、図13に示すように、照明光L44の相対パワーを100とする。そうすると、光D4のうち、ハーフミラー21を透過した光D4aの相対パワーは12.5となる。光D4のうち、ハーフミラー21を透過した光D4bの相対パワーは12.5となる。光D4のうち、偏光ビームスプリッタ22aで反射した光D4cは、50のままである。すなわち、光D4a〜光D4cの相対パワーの合計は75になる。よって、照明光及び検出光のパワー損失を大幅に低減することができる。これ以外の構成、動作及び効果は、実施形態1〜3の記載に含まれている。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。また、実施形態1〜3における構成は、適宜、組み合わせてもよい。
1 パターン検査装置
11 集光レンズ
12 ホモジナイザー
13a、13b、13c リレーレンズ
14 ミラー
15 対物レンズ
16a、16b、16c 検出器
17 EUVマスク
20、27、28、29 分割部
21 ハーフミラー
22 偏光ビームスプリッタ
23 λ/4板
24、46 λ/2板
25b、25c ミラー
26 ミラー
100 パターン検査装置
101a、101b、101c、101d レンズ
102 ホモジナイザー
103 偏光制御部
103a、103b λ/4波長板
103f −λ/4波長板
104 ハーフミラー
105 対物レンズ
106 EUVマスク
107a、107b、107c ミラー
108 投影レンズ
109 偏光分割部
109a、109b 空間分割ミラー
110 視野
111 検査領域
112、113 反射面
120a、120b、120c 検出器
800、900 パターン検査装置
801 偏光ビームスプリッタ
802 λ/4波長板
803 対物レンズ
804 マスク
805 リレーレンズ
806 TDIカメラ
807 EUVマスク
810 基板
811 多層膜
812 保護膜
813 吸収体
901 集光レンズ
902 ホモジナイザー
903a、903b、903c、903d リレーレンズ
904 中間像
905 λ/2板
906a、906b ミラー
907 無偏光ハーフミラー
908 対物レンズ
909 ミラー
910 空間分割ミラー
911a、911b TDIカメラ

Claims (10)

  1. 第1直線偏光を含む照明光の一部の偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含む第1ビーム及び円偏光を含む第2ビームを有する前記照明光を生成する分割部と、
    前記第1ビーム及び前記第2ビームを有する前記照明光を集光することによって検査対象を照明するとともに、前記第1ビームで照明された前記検査対象からの第1光、及び、前記第2ビームで照明された前記検査対象からの第2光を透過させる対物レンズと、
    前記第1光を検出する第1検出器及び前記第2光を検出する第2検出器と、
    を備え、
    前記分割部は、前記対物レンズを透過させた前記第1光を前記第1検出器に導くとともに、前記対物レンズを透過させた前記第2光の前記偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光と異なる偏光方向の第2直線偏光を含むように変換した前記第2光を前記第2検出器に導く、
    パターン検査装置。
  2. 前記分割部は、
    前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を前記第1ビームとして反射するとともに、前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を透過させるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーを透過した前記照明光を反射させる偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタで反射した前記照明光の前記偏光状態を変化させ、前記円偏光を含む前記第2ビームに変換させるλ/4波長板と、
    を有し、
    前記λ/4波長板は、前記対物レンズを透過させた前記第2光の前記偏光状態を変化させ、前記第2直線偏光を含むように変換し、
    前記偏光ビームスプリッタは、前記第2直線偏光を含む前記第2光を透過させ、
    前記ハーフミラーは、前記第1直線偏光を含む前記第1光を透過させる、
    請求項1に記載のパターン検査装置。
  3. 前記分割部は、
    前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を前記第1ビームとして反射するとともに、前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を透過させるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーを透過した前記照明光を反射させるミラーと、
    前記ミラーで反射した前記照明光を透過させる偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタを透過した前記照明光の前記偏光状態を変化させ、前記円偏光を含む前記第2ビームに変換させるλ/4波長板と、
    を有し、
    前記λ/4波長板は、前記対物レンズを透過させた前記第2光の前記偏光状態を変化させ、前記第2直線偏光を含むように変換し、
    前記偏光ビームスプリッタは、前記第2直線偏光を含む前記第2光を反射させ、
    前記ハーフミラーは、前記第1直線偏光を含む前記第1光を透過させる、
    請求項1に記載のパターン検査装置。
  4. 前記分割部は、前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部の偏光状態を変化させ、前記第2直線偏光を含む第3ビームをさらに有する前記照明光を生成し、
    前記対物レンズは、前記第3ビームをさらに有する前記照明光を集光することによって検査対象を照明するとともに、前記第3ビームで照明された前記検査対象からの第3光を透過させ、
    前記分割部は、前記対物レンズで集光された前記第3光の偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含むように変換した前記第3光を第3検出器に導く、
    請求項2または3に記載のパターン検査装置。
  5. 前記ハーフミラーは、前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を前記第3ビームとして反射し、
    前記分割部は、前記ハーフミラーで反射した前記第3ビームの前記偏光状態を変化させ、前記第2直線偏光を含む前記第3ビームに変換させるλ/2波長板をさらに有し、
    前記λ/2波長板は、前記検査対象からの前記第3光の前記偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含むように変換し、
    前記ハーフミラーは、前記第3光を透過させる、
    請求項4に記載のパターン検査装置。
  6. 前記分割部は、前記検査対象と共役な位置の近傍に配置されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン検査装置。
  7. 前記照明光の強度分布を均一にするホモジナイザーをさらに備え、
    前記ホモジナイザーを透過した前記照明光は、前記分割部に入射する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のパターン検査装置。
  8. 第1直線偏光を含む照明光の一部の偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含む第1ビーム及び円偏光を含む第2ビームを有する前記照明光を生成するステップと、
    前記第1ビーム及び前記第2ビームを有する前記照明光を対物レンズにより集光することにより検査対象を照明するステップと、
    前記第1ビームで照明された前記検査対象からの第1光、及び、前記第2ビームで照明された前記検査対象からの第2光を前記対物レンズに対して透過させるステップと、
    前記検査対象からの前記第1光を第1検出器に導くステップと、
    前記検査対象からの前記第2光の前記偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光と異なる偏光方向の第2直線偏光を含むように変換された前記第2光を第2検出器に導くステップと、
    前記第1検出器で検出された前記第1光及び前記第2検出器で検出された前記第2光を用いて前記検査対象を検査するステップと、
    を備えたパターン検査方法。
  9. 前記照明光を生成するステップは、
    前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を前記第1ビームとしてハーフミラーで反射するとともに、前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部を前記ハーフミラーに対して透過させるステップと、
    前記ハーフミラーを透過した前記照明光を偏光ビームスプリッタで反射させるステップと、
    前記偏光ビームスプリッタで反射した前記照明光をλ/4波長板に透過させることにより、前記照明光の前記偏光状態を変化させ、前記円偏光を含む前記第2ビームに変換させるステップと、
    を有し、
    前記第2光を第2検出器に導くステップは、
    前記検査対象からの前記第2光を、前記λ/4波長板に透過させることにより、前記偏光状態を変化させ、前記第2直線偏光を含むように変換するステップと、
    前記第2直線偏光を含む前記第2光を前記偏光ビームスプリッタに対して透過させるステップと、
    を有し、
    前記第1光を第1検出器に導くステップは、
    前記ハーフミラーを透過させた前記第1光を前記第1検出器に導く、
    請求項8に記載のパターン検査方法。
  10. 前記照明光を生成するステップは、
    前記第1直線偏光を含む前記照明光の一部の偏光状態を変化させ、前記第2直線偏光を含む第3ビームをさらに有する前記照明光を生成し、
    前記検査対象を照明するステップは、
    前記第3ビームをさらに有する前記照明光を前記対物レンズで集光することによって検査対象を照明するステップと、
    前記第3ビームで照明された前記検査対象からの第3光を前記対物レンズに対して透過させるステップと、
    を有し、
    前記検査対象からの前記第3光の偏光状態を変化させ、前記第1直線偏光を含むように変換された前記第3光を第3検出器に導くステップをさらに備えた、
    請求項8または9のいずれか1項に記載のパターン検査方法。
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