JPH10147435A - シート積重ね体のパレット積替え方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パレット積みされたシート積重ね体を、例え
重量が重くても一括して短時間に自動的に他のパレット
に積替えることができる。 【解決手段】 第２コンベヤ１１が下方にある状態で空
のｂパレットが第２コンベヤ１１上に供給され、保持用
ガイド３０と位置決めガイド２９とで位置決めして固定
する。次いで、積替え装置本体が反転し、ａ実パレット
８４が第１コンベヤ２上に搬入され、フロントゲージ８
０及び位置決め装置により位置決めして固定する。その
後、ジャッキ装置５１により第２コンベヤ１１がしてシ
ート体をａパレットとｂパレットとで挟み付けて固定す
る。この状態で積替え装置本体１が１８０°反転し、ジ
ャッキ装置５１が復帰作動することによって、シート積
重ね体８０はａパレットからｂパレットに積替えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パレットに積載さ
れた金属板等のシート積重ね体を他のパレットに一括し
て積替えるパレット積替え方法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば製缶ラインにおいて、図９（ａ）
に示すように多数のブランクをパレット積みした状態で
印刷機等の処理装置への供給位置に搬入しているが、処
理装置によってはシート積重ね体８０の補給時にも処理
が中断することなくシートが連続的に供給できるよう
に、例えば図９（ｂ）に示すようにパレット８２上面に
フォーク挿入溝８３を有する装置固有の特殊形状のパレ
ットを使用している場合がある。そのため、図９（ａ）
に示すような従来形式のパレット８１にブランクが積載
されている場合は、図９（ｂ）に示すように該装置に適
合する形式のパレットに積替えする必要が生じてくる。

【０００３】しかしながら、従来この種シート材をパレ
ットに積載状態のまま他のパレットに一括して移し換え
る専用の自動移し換え装置は未だ提供されていない。従
って、従来の積替え作業は、シート積重ね体を所定枚数
づつに分割して適宜の持ち上げ装置を利用して手動で行
なっているのが実情である。しかしながら、シート積重
ね体は重量が重く、しかもシート自体は可撓性で且つ製
缶用ブランクの場合はシート周縁がエッジ状態になって
いて危険であり、手作業や他の一般的な移し換え装置で
は取扱が困難であるという問題点がある。また、従来一
般的に知られている反転装置を採用した場合は、パレッ
トの位置決め作業、シートの上に積替え先のパレットを
位置決めして載せる作業、及び反転後の積替え元のパレ
ットを取り除く作業等を全て手動で行なわなければなら
ず、作業効率が悪く、専用の自動パレット積替え装置が
要求されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑み創案されたものであって、パレット積みされたブラ
ンク等のシート材を、例え重量が重くても一括して自動
的に他のパレット上に積替えることができるシート積重
ね体のパレット積替え方法及びその装置を提供すること
を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のシート積重ね体のパレット積替え方法は、パレット
上に積載されたシート積重ね体を他のパレットに一括し
て積替えるパレット積替え方法であって、積替え元パレ
ット上にシート積重ね体を積載した実パレットの搬送面
上方に積替え先パレットを保持する積替え先パレット保
持工程、該積替え先空パレットの下方に前記実パレット
を搬入する実パレット搬入工程、実パレット上面に前記
積替え先パレットを圧接して前記シート積重ね体を前記
積替え元パレットと前記積替え先パレットで挟み付けて
保持するシート積重ね体挟み付け工程、シート積重ね体
を積替え元パレットと前記積替え先パレットで挟み付け
た状態で反転する反転工程、積替え元パレットをシート
積重ね体から分離する積替え元パレット分離工程からな
ることを特徴とする。

【０００６】実パレット搬入工程後に、前記実パレット
を搬送面からスライドローラにより持ち上げることによ
り、容易に幅方向の位置決めを行なうことができる。

【０００７】また、本発明のシート積重ね体のパレット
積替え装置は、少なくとも１８０°以上回転駆動可能に
設けられた回転フレーム体と、該回転フレーム体に支持
された第１コンベヤと、該第１コンベヤと所定間隔離れ
て平行に配置された第２コンベヤとからなり、該第２コ
ンベヤ及び前記第１コンベヤに各コンベヤ上にパレット
を位置決めして保持するパレット保持装置が設けられ、
且つ前記第１コンベヤ又は第２コンベンヤの少なくとも
何れかがジャッキ装置により他のコンベヤ方向に変位可
能に設けられ、前記第１コンベヤ上に搬入される積替え
元パレットに積載されたシート積重ね体を、積替え元パ
レットと積替え先パレットで挟みつけるように、前記ジ
ャッキ装置により、前記第１コンベヤと第２コンベヤと
の間隔を狭めることができるように構成されていること
を特徴とするものである。

【０００８】第１コンベヤ又は第２コンベヤの何れか一
方又は両方をジャッキ装置により変位可能に設けること
によって、シート積重ね体を積替え元パレットと積替え
先パレットで挟みつけることができるが、前記第２コン
ベヤを、ジャッキ装置により上下変位駆動可能に支持す
ることが構造が簡単で望ましい。

【０００９】また、前記第１コンベヤをドライブローラ
群とスライドローラ群とで構成し、該スライドローラ群
を、駆動装置により前記ドライブローラ群の搬送面より
上方に変位駆動可能に支持することによって、重量物で
ある実パレットを簡単に幅方向に変位させて位置決めす
ることができる。前記スライドローラは、ローラ軸に対
して軸方向にスライド可能なスライド外輪を有している
ことが望ましい。また、前記第１コンベヤと前記第２コ
ンベヤとの間に、パレット及びシート積重ね体の搬送方
向端面に当接して搬送方向の位置決めをするフロントゲ
ージを設けることによって、パレットを正確に位置決め
ができ、且つ反転時のパレット及びシート積重ね体の保
持にも役立つので望ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図１〜図６は、本実施形態の
パレット積替え装置を示している。以下の説明では便宜
上、特にことわりが無い限り、図１の状態を基準にして
左右方向が搬送方向、紙面に垂直方向が幅方向、紙面の
上下方向が上下方向をそれぞれ表す。

【００１１】図中１は積替え装置本体、２は該積替え装
置本体に積替え元パレット（以下、ａパレットという）
８１にシート積重ね体８０を積載したａ実パレット８４
を供給するための第３コンベヤ、３は空の積替え先パレ
ット（以下、ｂパレットという）８２を積替え装置本体
１に供給し且つａパレットから積替えられたシート積重
ね体を積載したｂ実パレットを積替え装置本体から排出
して次の処理装置に送り出す第４コンベヤである。

【００１２】積替え装置本体１は、図２に明示するよう
に、一対の回転円盤８の回転軸７がベース５に設けられ
た軸受６に軸受されてなる回転フレーム体９を有し、該
回転フレーム体に、ローラコンベヤからなる第１コンベ
ヤ１０及び第２コンベヤ１１が回転軸７の軸線を挟んで
離間して平行に配置されている。第１コンベヤ１０は、
搬送面が第３コンベヤ及び第４コンベヤの搬送面の延長
上に位置するように配置され、且つその状態(図１の状
態)から回転フレーム体９が１８０°回転することによ
って、第２コンベヤ１１の搬送面が第３コンベヤ２及び
第４コンベヤ３の搬送面の延長上に位置するように配置
されている。

【００１３】なお、図中１２は回転フレーム体９に設け
られたスプロケットであり、ベース５に設けられた駆動
モータ１３と減速機１４を介してチェーン伝動され、駆
動モータ１３により回転フレーム体が正逆に１８０°回
転駆動されるようになっている。１５は回転円盤８を回
転自在に支持する一対の受けローラである。

【００１４】第１コンベヤ１０は、回転円盤８、８間に
固定された第１回転ベース１６上に複数本（本実施形態
では９本）のドライブローラ１７が設けられ、且つドラ
イブローラ間に設けられた複数本（本実施形態では４
本）のスライドローラ１８とからなり、スライドローラ
１８はドライブローラの搬送面から実パレットを上方に
持ち上げることができるように図５、図６に示すカム機
構によって上方に変位可能に設けられている。

【００１５】スライドローラ１８は、図６に示すよう
に、幅方向両端部がカムフォロワーを兼ねる転がり軸受
２０を介してカムブロック２１に支持されている。カム
ブロック２１は、図５に示すように、第１コンベヤの搬
送方向に沿って変位可能に設けられ、各スライドローラ
１８に対応して、スライドローラ１８の搬送面をドライ
ブローラ１７の搬送面（レベルＬ）よりも上方のレベル
Ｈに変位させる山部２２と、スライドローラの搬送面を
ドライブローラの搬送面と同レベルＬもしくは下方に維
持する谷部２３とからなるカム面を有し、その一方端
は、該カムブロックを変位駆動するシリンダ装置２４に
連結されている。また、カムブロック２１は、スライド
ローラ上に重量物である実ブロックを載せた状態でも容
易にスライドできるように、カム面と反対側が第１回転
ベース１６に適宜間隔で配置されたベアリング２６に支
持されている。

【００１６】第１コンベヤ１０の搬送方向両側部には、
該第１コンベヤに搬入された実パレットを幅方向に位置
決めして保持するためのパレット保持装置が配置されて
いる。本実施形態のパレット保持装置は、図２において
第１コンベヤの左側に配置されたネジ式位置決め機構２
７と右側に配置された保持用シリンダ装置２８とで構成
されている。ネジ式位置決め機構２７は、パレットの側
面に当接する位置決めガイド２９を有し、該位置決めガ
イドをモータ２５により回転駆動されるガイド移動用ネ
ジの先端部に設けて、ガイド移動用ネジが回転してコン
ベヤの幅方向に変位することによって位置決めガイド２
９がパレット側面を押圧してコンベヤ幅方向の所定位置
に移動させるように構成されている。また、保持用シリ
ンダ装置２８は、シリンダロッドの先端部に前記位置決
めガイド２９と同様な保持用ガイド３０を固定し、前記
ネジ式位置決め機構で所定位置に変位されたパレットの
他側側面を押圧して、パレットを所定位置に位置決め固
定するようになっている。

【００１７】ネジ式位置決め機構２７でパレットの側面
を押圧して第１コンベヤの幅方向に移動させる際に、重
量物である実パレットはコンベヤローラの軸方向には摩
擦力が大きいので、実パレットを幅方向に移動させるに
は大きな力が必要であるが、本実施形態では、実パレッ
トを小さい力で簡単に幅方向に変位させることができる
ように以下に説明する技術手段を採用した。即ち、本実
施形態ではカムブロック２１により、ローラ軸方向にス
ライド可能なスライド外輪３５を有するスライドローラ
１８を上方に変位させて、スライド外輪のみで実パレッ
トを支持し、その状態で横方向に押圧することにより、
スライド外輪軸方向にスライドするように構成されてい
る。

【００１８】より詳しく説明すると、スライドローラ１
８は、図６に示すように、両端部寄りにカムブロック２
１のカムフォロワーを兼ねる転がり軸受２０が固定され
ている第１段差部３１、スリーブ３２が嵌装されている
第２段差部３３が形成されているローラ軸３４を有し、
該ローラ軸３４の外周部にスライド外輪３５が軸方向に
スライド可能に嵌合している。該スライド外輪３５は、
その端部に軸方向にスライド可能なスライド軸受３６が
固定され、該スライド軸受３６がローラ軸３４のスリー
ブ３２外周にスライド可能に嵌合している。なお、図６
において３７はスライド外輪３５の外周面に嵌合された
緩衝用のライナーロールであり、該ライナロールの外周
面が直接パレットに接触してパレットを持ち上げる持ち
上げ面を形成する。該ライナーロールは、パレットがス
ライドローラ上にコンベヤ軸線方向と平行に載らなかっ
た場合、パレットの角度を修整し易くするために、図６
に示すように複数個に分割され、個々に独立して自由に
回転できるようになっている。３８は、前記ライナーロ
ール３７及びスライド軸受３６をスライド外輪３５と一
体化するためのスライド外輪端部材である。また、３９
は後述するように、第１コンベヤが反転したとき、スラ
イドローラ体が動かないように支える上側支持部材であ
る。

【００１９】第２コンベヤ１１は、図２及び図３に示す
ように回転円盤間に設けられた第２回転フレーム５０に
ジャッキ装置５１によって上下動可能に設けられた可動
ベース５２に設けられ、複数（図の例では８個）のドラ
イブローラ５３からなり、その搬送方向両側部には、前
記第１コンベヤと同様にパレット保持装置が配置されて
いる。該パレット保持装置は、前記第１コンベヤに配置
したものと同様な構成であるので、同じ符号を用い詳細
な説明は省く。

【００２０】ジャッキ装置５１は、本実施形態ではスク
リュージャッキ装置を採用し、第２回転フレーム５０に
固定されたモータ５７で該スクリュージャッキ装置のス
クリューを回転させることによって、上下方向に変位さ
せて該スクリュー軸の下端部に支持されている可動ベー
ス５２を上下に変位せるものであり、それによりシート
積重ね体をａパレットからｂパレットに積替えるとき、
第１コンベヤと第２コンベヤとでａパレット、シート積
重ね体及びｂパレットを一緒に挟み付けて反転を行なう
ようにした。なお、図２及び図３において、５４、５４
は可動ベースを水平状態で上下動させるために可動ベー
スに立設されたガイドポストであり、５５、５５は回転
円盤８に固定されたそのためのガイドである。また、５
６は可動ベース上に設けられた第２コンベアのドライブ
ローラ駆動用のモータである。

【００２１】また、本実施形態の積替え装置本体には、
該積替え装置本体内に送られてきた実パレットを所定位
置に保持するために搬送方向の位置決め装置が設けられ
ている。搬送方向の位置決め装置は、図１、図３及び図
４に示すように、第１コンベヤが第３コンベヤ及び第４
コンベヤと同一搬送面上にある状態で第３コンベヤで送
られてきた実パレットの先端面に当接して位置決めする
フロントゲージ６０が、回転円盤８、８間に掛け渡され
た梁６１に対して、図３の状態において上下に変位駆動
可能に設けられている。該フロントゲージは、進入して
きた実パレットの前面を受けて実パレットの搬送方向位
置決め機能を有すると共に、積替え装置本体が反転して
ｂパレットへの積み替えを行なう際に、シート積重ね体
のシートがずり落ちないように支持するストッパーの機
能も果たすものであり、実パレットの略前面を覆う大き
さに形成されている。本実施形態では、積替え後の空の
パレットを図１において第１コンベヤから第４コンベヤ
に排出入する際、ａパレットがフロントゲージの下方を
通過して排出できるように、図３において上方に変位す
る変位機構を介してフロントゲージは梁６１に支持され
ている。

【００２２】図３及び図４にその変位機構が明示されて
おり、梁６１と直角方向に一対のガイドレール６２を有
するブラケット６３を梁６１に固定し、該ブラケットに
上向きにエアシリンダ６４を固定し、そのシリンダロッ
ドにフロントゲージ６０の背面に突出している取付片６
５を固定してある。なお、図中、６６、６６はガイドレ
ール、６２、６２に嵌合してスライドするリニアスライ
ドである。

【００２３】本実施形態のパレット積替え装置は、以上
のように構成され、該装置による積重ねシート体のパレ
ット積替え方法を図７を基に説明する。ここでは、本実
施形態のパレット積替え装置を、図８に示す製缶ライン
における金属シート多色印刷機７０に、製缶用ブランク
である金属シートのシート積重ね体を、積替え元パレッ
トであるａパレット８１から積替え先パレットであるｂ
パレット８０に積替えして供給するのに適用した場合を
示す。図８において、７１が本実施形態に係るパレット
積替え装置であり、７２が空のｂパレット搬入コンベ
ヤ、７３が切替えコンベヤ、７４は空のａパレット搬出
コンベヤ、７５はｂ実パレット搬出コンベヤ、７６が金
属シート多色印刷機７０へのｂ実パレット搬入コンベヤ
である。

【００２４】積替え作業開始時には、積替え装置本体１
は図１の状態から１８０°反転した状態にあり、第２コ
ンベヤ１１が下方にある状態で待機している。この状態
で空のｂパレット８２がｂパレット搬入コンベヤ７２及
び切替えコンベヤ７３を介して、第２コンベヤ１１上に
供給され、該コンベヤにより積替え装置本体１内に進入
し、フロントゲージ６０に当接して、搬送方向の位置決
めがなされ第２コンベヤの駆動が停止する。次いで第２
コンベヤに設けられたネジ式位置決め機構２７が作動し
て、位置決めガイド２９がｂパレットの側面を押して幅
方向の位置決めを行ない、保持用ガイド３０と位置決め
ガイド２９とでｂパレットの側面を挟み付けて固定する
（図７(ａ))。

【００２５】次いで、積替え装置本体が時計方向に１８
０°回転することにより、第１コンベヤ１０が下方側に
くる(図７(ｂ))。この状態で図９に示すようにａパレッ
トにシート群を積載してなるａ実パレット８４が第３コ
ンベヤ２上に搬入され、該第３コンベヤ２及び第１コン
ベヤ１０が駆動されることによって積替え装置本体１内
に進入し、フロントゲージ６０に当接して搬送方向の位
置決めがなされる。

【００２６】搬送方向の位置決めがなされると、図５に
示すシリンダ装置２４が作動してカムブロック２１を搬
送方向に変位させることによりスライドローラ１８群が
一斉に上昇し、ａ実パレット８４をドライブローラ１７
面から持ち上げて、スライドローラ群のみでａ実パレッ
ト８４を支持する。この状態でネジ式位置決め機構２７
が作動してａ実パレット側面を押して幅方向の位置決め
を行ない、且つ保持用ガイド３０が作動して、位置決め
ガイド２９とでａ実パレットをその位置で固定して保持
する。その際、ａ実パレットは重量物であるが、スライ
ドローラ１８はローラ軸３４に対してスライド外輪３５
がローラ軸方向にスライド自在に設けられているので、
例え重量物であっても簡単に幅方向に変位させることが
でき、容易に位置決めすることができる。位置決め後
は、カムブロック２１が復帰してスライドローラが下降
することにより、ａ実パレット８４は下降し元の位置に
戻る(図７(ｃ)，図３)。

【００２７】次いで、ジャッキ装置５１が作動して第２
コンベヤ１１を下降させ、該コンベヤに保持されている
空のｂパレット８２をａ実パレット８４のシート体上に
押圧し、シート体をａパレットとｂパレットとで挟み付
けて固定する(図７(ｄ))。

【００２８】この状態で積替え装置本体１が反時計方向
に１８０°反転しすることによって、第２コンベヤ１１
が下側の状態となる(図７(ｅ))。そして、ジャッキ装置
５１が復帰作動することによって、第２コンベヤ１１は
下降して、第１コンベヤ及び第２コンベヤと同じ搬送面
上に復帰する。その際、ａパレットは第１コンベヤの幅
方向の位置決め機構によって保持された状態にあるの
で、第１コンベヤに固定された状態で保持される。従っ
て、シート積重ね体８０はａパレットからｂパレットに
積替えられたことになり、ｂ実パレット８５が実現する
(図７(ｆ))。ｂ実パレット８５は切替えコンベヤ７３か
らｂ実パレット供給コンベヤ７５を介して実パレット搬
入コンベヤ７６により、印刷機７０への供給位置に搬入
される。

【００２９】積替え後、第２コンベヤの幅方向の位置決
め装置が復帰し、第２コンベヤ１１が駆動されることに
よって、ｂ実パレット８５は積替え装置本体から第４コ
ンベヤ３上に搬出される(図７(ｇ))。次いで積替え装置
本体が、時計方向に１８０°反転して、第１コンベヤ１
０が下側の状態となり、該コンベヤの幅方向の位置決め
装置が復動して、空のａパレット８４の保持を解除する
(図７(ｈ))。それと同時に図３及び図４に示すエアシリ
ンダ６４が作動してフロントゲージ６０を上方に変位さ
せ、第１コンベヤ１０を駆動することにより、空のａパ
レット８１はフロントゲージの下方の隙間を通って積替
え装置本体から第２コンベヤ３に搬出される(図７
(ｉ))。そして、ａパレット８１は切替えコンベヤ７３
を介してａパレット排出コンベヤに排出される。

【００３０】以上、本発明のパレット積替え方法及び装
置の一実施形態を示したが、本発明は必ずしも該実施形
態に限定されるものでなく、その技術思想の範囲内で種
々の設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では
第１コンベヤをドライブローラとスライドローラとで構
成し、スライドローラを上昇させて実パレットの幅方向
の位置決めを行ったが、ドライブローラ自体をローラ軸
方向にスライド可能に構成すれば、別個にスライドロー
ラを設ける必要がなく、且つ搬送面で幅方向の位置決め
が容易にできる。また、第３コンベヤと第４コンベヤ
は、必ずしも両方設ける必要はなく、何れか一方だけ設
けて、片方よリ空パレットと実パレットの搬入・搬出を
行うようにすることも可能である。

【００３１】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成され、パレ
ット積みされたブランク材等のシート積重ね体を、例え
重量が重くても一括して短時間に自動的に他のパレット
に積替えることができ、パレット積替え作業能率を飛躍
的に向上させることができると共に省力化と安全性が図
れる。また、実パレットを搬送面からスライドローラに
より上方に持ち上げることによって、重量物である実パ
レットを簡単に幅方向に変位させることができて正確に
位置決めできるので、確実に且つ良好にシート積重ね体
のパレット積替えができる。

【００３２】本発明のパレット積替え装置は、回転フレ
ーム体に固定された２つのコンベヤ間でシート積重ね体
のパレット間の積み換えを行うので、単独の装置内でパ
レット積替えができ、他のリフト装置等を必要とせず構
成が簡単であり、且つ作業員を要することなく、自動的
に安全にパレット積替えができ、積替え装置としてイン
ライン化が可能となる。また、積替えはジャッキ装置に
より２つのコンベアを介してシート積重ね体を積替え元
パレットと積替え先パレットで強く挾み込んだ状態で行
うので、確実に反転させて積替えを行うことができる。
さらに、第１コンベヤと第２コンベヤとの間に、パレッ
ト及びシート積み重ね体の搬送方向端面に当接するフロ
ントゲージを設けることにより、パレットの搬送方向の
位置決めが正確にできると共に、反転時にはパレット及
びシート積重ね体の搬送方向端面を支持するので、シー
トが滑り落ちるのを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係るパレット積替え装置の
正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。

【図３】図２のＢ−Ｂ矢視図である。

【図４】フロントゲージ部の平面図である。

【図５】第１コンベヤの要部正面図である。

【図６】スライドローラの要部側面図である。

【図７】（ａ）〜（ｉ）は本発明の実施形態に係るパレ
ット積替え装置の作動説明図である。

【図８】本発明の実施形態に係るパレット積替え装置を
製缶における多色印刷ラインに適用した場合の配置模式
図である。

【図９】(ａ)はａ実パレットの側面図、(ｂ)はｂ実パレ
ットの側面図である。

【符号の説明】

１ 積替え装置本体 ２ 第３コンベヤ ３ 第４コンベヤ ５ ベース ８ 回転円盤 ９ 回転フレーム体 １０ 第１コンベヤ １１ 第２コンベヤ １６ 第１回転ベース １７ ドライブロー
ラ １８ スライドローラ ２０ 転がり軸受 ２１ カムブロック ２６ ベアリング ２７ ネジ式位置決め機構 ２８ 保持用シリン
ダ装置 ２９ 位置決めガイド ３２ スリーブ ３４ ローラ軸 ３５ スライド外輪 ３９ 上側支持部材 ４９ 第２回転ベー
ス ５１ ジャッキ装置 ５２ 可動ベース ６０ フロントゲージ ６２ ガイドレール ７０ 金属シート多色印刷機 ７１ パレット積替
え装置 ８０ シート積重ね体 ８１ ａパレット ８２ ｂパレット

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パレット上に積載されたシート積重ね体
   を他のパレットに一括して積替えるパレット積みの積替
   え方法であって、積替え元パレットにシート積重ね体を
   積載した実パレットの搬送面上方に積替え先パレットを
   保持する積替え先パレット保持工程、該積替え先空パレ
   ットの下方に前記実パレットを搬入する実パレット搬入
   工程、実パレット上面に前記積替え先パレットを圧接し
   て前記シート積重ね体を前記積替え元パレットと前記積
   替え先パレットで挟み付けて保持するシート積重ね体挟
   み付け工程、シート積重ね体を積替え元パレットと前記
   積替え先パレットで挟み付けた状態で反転する反転工
   程、積替え元パレットをシート積重ね体から分離する積
   替え元パレット分離工程からなることを特徴とするシー
   ト積重ね体のパレット積替え方法。
2. 【請求項２】 実パレット搬入工程後に、前記実パレッ
   トを搬送面からスライドローラにより持ち上げて幅方向
   の位置決めを行なう請求項１の積替え方法。
3. 【請求項３】 少なくとも１８０°以上回転駆動可能に
   設けられた回転フレーム体と、該回転フレーム体に支持
   された第１コンベヤと、該第１コンベヤと所定間隔離れ
   て平行に配置された第２コンベヤとからなり、該第２コ
   ンベヤ及び前記第１コンベヤに各々パレットを位置決め
   して保持するパレット保持装置が設けられ、且つ前記第
   １コンベヤ又は第２コンベンヤの少なくとも何れかがジ
   ャッキ装置により他のコンベヤ方向に変位可能に設けら
   れ、該ジャッキ装置により前記第１コンベヤと第２コン
   ベヤとの間隔を狭めることにより、前記第１コンベヤ上
   に搬入される積替え元パレットに積載されたシート積重
   ね体を、積替え元パレットと積替え先パレットで挟みつ
   けるように構成されていることを特徴とするシート積重
   ね体のパレット積替え装置。
4. 【請求項４】 前記第２コンベヤがジャッキ装置により
   上下変位駆動可能に支持されている請求項３記載の積替
   え装置。
5. 【請求項５】 前記第１コンベヤがドライブローラ群と
   スライドローラ群とを有し、該スライドローラ群は、駆
   動装置により前記ドライブローラ群の搬送面より上方に
   変位駆動可能に支持されている請求項３又は４記載の積
   替え装置。
6. 【請求項６】 前記スライドローラは、ローラ軸に対し
   て軸方向にスライド可能なスライド外輪を有している請
   求項５記載の積替え装置。
7. 【請求項７】 前記第１コンベヤと前記第２コンベヤと
   の間に、パレット及びシート積重ね体の搬送方向端面に
   当接して搬送方向の位置決めをするフロントゲージが設
   けられている請求項３〜５何れか記載の積替え装置。