JPH10143885A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH10143885A
JPH10143885A JP29550096A JP29550096A JPH10143885A JP H10143885 A JPH10143885 A JP H10143885A JP 29550096 A JP29550096 A JP 29550096A JP 29550096 A JP29550096 A JP 29550096A JP H10143885 A JPH10143885 A JP H10143885A
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JP
Japan
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gain
actuator
coarse
optical disk
correction
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JP29550096A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kawabe
享之 河辺
Toru Ikeda
亨 池田
Yasuyuki Ozawa
靖之 小沢
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータ等価回路による粗動モータ制
御系において必要な反作用補正量のゲイン調整を行っ
て、トラック追従制御を安定に動作させる。 【解決手段】 アクチュエータ3と等価な伝達関数を有
する等価フィルタ22から得られる記録/再生ヘッド1
0の移動量に基づいて粗動モータ5の駆動を制御する制
御系において、第3調整回路28は、粗動モータ5の駆
動の反作用によるアクチュエータ3への干渉を補正する
反作用補正器25における補正の誤差を検知し、その検
知結果に基づいて反作用補正器25のゲインを調整す
る。第1調整回路26は、トラック追従制御系の第1ゲ
イン補償器21のゲインを調整し、第2調整回路27
は、粗動モータ制御系の第2ゲイン補償器24のゲイン
を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク媒体に
対して記録・再生を行う光ディスク装置に関し、特に、
サーボループを用いて光ディスク媒体に対するトラック
追従を行う制御系に関する。
【0002】
【従来の技術】多数の記録トラックを有する光ディスク
媒体に対する記録・再生を行う光ディスク装置におい
て、所望の記録トラックへ記録・再生用の光学ユニット
を追従させるための追従制御系として種々のものが提案
されている。図8は、このような光ディスク装置の追従
制御系の従来の一例を示す構成図である。
【0003】図8において、1は光ディスク媒体であ
り、光ディスク媒体1の下方には、光ディスク媒体1に
対する情報の記録/再生を行う光学ヘッドとしての記録
/再生ヘッド10が設けられている。記録/再生ヘッド
10は、光ディスク媒体1の記録トラックに対する記録
/再生光の焦点合わせを行う対物レンズ2を備えてい
る。記録/再生ヘッド10は対物レンズ2を備えた状態
で、微動アクチュエータとしてのアクチュエータ3によ
り光ディスク媒体1の径方向への微小移動が可能であ
る。また、光学センサ4は、記録/再生ヘッド10の出
力(光ディスク媒体1からの反射光)に基づき、光ディ
スク媒体1の記録トラックに対する径方向への位置ずれ
を検知してトラッキング誤差信号を発生し、それをトラ
ック追従制御系の第1ゲイン/位相補償器51へ出力す
る。第1ゲイン/位相補償器51は、トラッキング誤差
信号に基づき、光スポットが所望の記録トラックに追従
できるように、アクチュエータ3の駆動量を決定してD
/A変換器8へ出力する。D/A変換器8はこの駆動量
をアクチュエータ3の駆動電流に変換してアクチュエー
タ3へ出力する。
【0004】記録/再生ヘッド10はキャリッジ6に搭
載されており、キャリッジ6は、粗動アクチュエータと
しての粗動モータ5の駆動により、対物レンズ2,アク
チュエータ3及び光学センサ4を含めた状態で記録/再
生ヘッド10を、光ディスク媒体1の径方向へ移動させ
る。レンズセンサ60は、キャリッジ6に対する記録/
再生ヘッド10の変位量を検知して粗動モータ制御系の
第2ゲイン/位相補償器52へ出力する。第2ゲイン/
位相補償器52は、レンズセンサ60の出力に基づき、
粗動モータ5の駆動量を決定してD/A変換器9へ出力
する。D/A変換器9はこの駆動量を粗動モータ5の駆
動電流に変換して粗動モータ5へ出力する。
【0005】図8に示す構成例では、記録/再生ヘッド
10のトラック追従においてトラッキング誤差信号のオ
フセットが生じないように、これを搭載したキャリッジ
6に対する記録/再生ヘッド10の変位量をレンズセン
サ60で検知し、これに対して粗動モータ5を追従させ
る制御を行っている。
【0006】また、近年では光ディスク装置の小型化を
実現するため、記録/再生ヘッド10の変位量を検知す
るレンズセンサ60を設けないで、記録再生ヘッド10
の等価回路を設け、この等価回路により記録/再生ヘッ
ド10の変位量を検知するようにした「等価フィルタ方
式」の制御系が公知である。図9は、このような制御系
を採用した従来の光ディスク装置の構成図である。
【0007】図9において図8と同一番号を付した部分
は同一な部分を示す。また、61はアクチュエータ3と
同じ伝達関数を有する等価フィルタであり、第1ゲイン
/位相補償器51の出力をこの等価フィルタ61に通す
ことにより、記録/再生ヘッド10の移動量を第2ゲイ
ン/位相補償器52へ入力できるようになっている。但
し、等価フィルタ61からの出力に応じて粗動モータ5
を駆動する際に生じるアクチュエータ3への干渉を相殺
するために、粗動モータ5に与えられる加速度成分をア
クチュエータ3に対する制御信号に加算する処理(反作
用補正)を行うことが必須であり、この干渉を補償する
ための反作用補正器62を設けている。この反作用補正
器62を設けることによって、初めて等価フィルタ61
はレンズセンサ60と同等の信号を出力することができ
る。
【0008】図10は、図9の「等価フィルタ方式」に
よる光ディスク装置のトラック追従制御系のモデルを示
す図である。図10において、ブロック70は、トラッ
ク追従制御系の第1ゲイン/位相補償器51,粗動モー
タ制御系の第2ゲイン/位相補償器52,等価フィルタ
61及び反作用補正器62を含む補償系に関するブロッ
クを示し、ブロック71は、アクチュエータ3及び粗動
モータ5を含むトラッキング機構部に関するブロックを
示す。また、G1 はトラック追従制御系の第1ゲイン/
位相補償器51の伝達関数、G2 は粗動モータ制御系の
第2ゲイン/位相補償器52の伝達関数、GA はアクチ
ュエータ3の伝達関数、GV は粗動モータ5の伝達関数
をそれぞれ表し、H0 は粗動モータ5からアクチュエー
タ3に干渉する反作用成分の係数であってアクチュエー
タ3と粗動モータ5との加速性能比(GV /GA )に相
当し、GE は等価フィルタ61の伝達関数を表していて
アクチュエータ3の伝達関数GA と等価であり、HはH
0 を相殺するための反作用補正係数でありH0 の見積り
値を表している。
【0009】図10において、第1ゲイン/位相補償器
51の入力側のA点で測定した一巡伝達関数GS0はトラ
ック追従制御系の総合一巡伝達関数を表しており、図1
1に示すトラック追従制御系のゲイン/周波数及び位相
/周波数の特性関係を表すグラフにおいて、この測定ゲ
インが0dBとなる周波数がトラック追従制御の制御帯
域となる。この一巡伝達関数GS0は、以下の式(1)で
表される。また、式(1)において、GE とGA とが等
価であり(GE =GA )、H0 に対するHの見積り値が
大きく異ならない(H0 ≒H)ことを考慮すると、式
(1′)が得られる。更に、トラック追従制御の制御帯
域付近ではG2 ・GV の値が十分小さくなるので、この
一巡伝達関数GS0は最終的には式(1″)に示す近似式
で表されることになる。
【0010】
【数1】
【0011】従って、式(1″)に示すように、この一
巡伝達関数GS0はG1 とGA との積に近似されるので、
アクチュエータ3の加速性能のばらつき等によってその
制御帯域が変動する場合には、第1ゲイン/位相補償器
51の伝達関数G1 の値を調整することにより制御帯域
付近での一巡伝達関数GS0のゲインを一定値に合わせる
ことができる。
【0012】また、図10において、第2ゲイン/位相
補償器52の出力側のB点で測定した一巡伝達関数GV1
は粗動モータ制御系の一巡伝達関数を表しており、図1
2に示す粗動モータ制御系のゲイン/周波数及び位相/
周波数の特性関係を表すグラフにおいて、この測定ゲイ
ンが0dBとなる周波数が粗動モータ制御帯域となる。
この一巡伝達関数GV1は、式(2)で表される。また、
式(2)において、H 0 がGV とGA との比(H0 =G
V /GA )を表すので、式(2′)が得られる。更に、
粗動モータの制御帯域付近ではG1 ・GA の値が十分大
きくなることから、この一巡伝達関数GV1は最終的には
式(2″)に示す近似式で表されることになる。
【0013】
【数2】
【0014】この式(2″)によると、粗動モータ制御
の一巡伝達関数GV1のゲインはG2とHとで決定される
ことがわかる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、粗動モータ制
御系の一巡伝達関数GV1には、粗動モータ5の加速性能
のばらつき要素(粗動モータ5の伝達関数GV )が反映
されず、反作用成分の係数H0 の見積り値Hを適正な値
に設定することができない。このため、粗動モータ5の
加速性能が見積り値からずれた値になった場合に、本来
適正な反作用補正を行うことによって実現される、レン
ズセンサ60の出力の代替信号である等価フィルタ61
の出力が誤った値となり、レンズセンサ60を用いない
「等価フィルタ方式」を採用した図9に示す従来の光デ
ィスク装置では制御系が不安定になるという問題があっ
た。
【0016】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、「等価フィルタ方式」を採用した制御系にあ
って、等価フィルタによるトラック追従制御の安定性に
おいて重要な要素である反作用補正量のゲイン補正を行
うことにより、トラック追従制御を安定に動作させるこ
とができる光ディスク装置を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の光ディスク装
置は、光ディスク媒体の記録トラックに追従する光学ヘ
ッドと、該光学ヘッドを前記光ディスク媒体の径方向へ
移動する微動アクチュエータと、前記光学ヘッド及び微
動アクチュエータを搭載するキャリッジと、該キャリッ
ジを前記光ディスク媒体の径方向へ移動する粗動アクチ
ュエータと、前記光ディスク媒体の目標記録トラックに
対する前記光学ヘッドの追従誤差を検出する誤差検出手
段と、該誤差検出手段の検出結果に基づいて前記微動ア
クチュエータの駆動量を求める微動アクチュエータ制御
手段と、求めた前記微動アクチュエータの駆動量が入力
され、前記微動アクチュエータと等価な伝達関数を有す
る等価回路と、該等価回路から得られる前記光学ヘッド
の移動量に基づいて前記粗動アクチュエータの駆動量を
求める粗動アクチュエータ制御手段と、前記粗動アクチ
ュエータの駆動に伴う前記微動アクチュエータへの干渉
を補正する干渉補正手段とを備える光ディスク装置にお
いて、前記微動アクチュエータへの干渉の補正の誤差を
検知する補正誤差検知手段と、該補正誤差検知手段の検
知結果に基づいて前記干渉補正手段の補正ゲインを調整
する干渉補正ゲイン調整手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0018】請求項2の光ディスク装置は、請求項1に
おいて、前記粗動アクチュエータ制御手段の制御ゲイン
を測定する手段と、測定した制御ゲインの測定値を用い
て、前記干渉補正手段の補正ゲインが調整された後に、
前記粗動アクチュエータ制御手段の制御ゲインを調整す
る粗動アクチュエータ制御ゲイン調整手段とを更に備え
たことを特徴とする。
【0019】請求項3の光ディスク装置は、請求項1に
おいて、前記干渉補正ゲイン調整手段が、前記粗動アク
チュエータ制御手段の制御ゲインを調整するように構成
したことを特徴とする。
【0020】本発明の光ディスク装置では、粗動アクチ
ュエータ(粗動モータ)の駆動に対する反作用による微
動アクチュエータ(アクチュエータ)への干渉を補正す
る際の誤差を検出し、その検出結果に応じて、その反作
用を補正する回路のゲインを調整する。よって、粗動ア
クチュエータ(粗動モータ)の加速性能にばらつきが生
じてもそのばらつきに対応して等価回路(等価フィル
タ)を適正に動作することができる。この結果、「等価
フィルタ方式」を採用したトラック追従制御系にあって
も、その制御系が不安定になるという虞がない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面を参照して具体的に説明する。
【0022】図1は、本発明の光ディスク装置の構成図
である。図1において、1は多数の記録トラックを有す
る光ディスク媒体であり、光ディスク媒体1の下方に
は、光ディスク媒体1の記録トラックにレーザ光を照射
してデータの記録/再生を行う光学ヘッドとしての記録
/再生ヘッド10が設けられている。記録/再生ヘッド
10は、光ディスク媒体1への記録トラックに対する記
録/再生光の焦点合わせを行う対物レンズ2を備えてい
る。記録/再生ヘッド10は対物レンズ2を備えた状態
で、微動アクチュエータとしてのアクチュエータ3によ
り光ディスク媒体1の径方向への微小移動が可能であ
る。また、光学センサ4は、記録/再生ヘッド10の出
力(光ディスク媒体1からの反射光)に基づいて、光デ
ィスク媒体1の記録トラックにおける径方向の位置ずれ
を検知してトラッキング誤差信号を発生して、A/D変
換器11へ出力する。記録/再生ヘッド10はキャリッ
ジ6に搭載されており、キャリッジ6は、粗動アクチュ
エータとしての粗動モータ5の駆動により、対物レンズ
2,アクチュエータ3,光学センサ4及び記録/再生ヘ
ッド10で構成される機構部全体を、光ディスク媒体1
の径方向へ移動させる。
【0023】A/D変換器11は、光学センサ4から出
力されたトラッキング誤差信号をディジタル値に変換し
てディジタルプロセッサ7へ出力する。ディジタルプロ
セッサ7は、A/D変換器11の出力に基づいて、アク
チュエータ3及び粗動モータ5の駆動量を計算によって
求め、前者の駆動量を示す信号をD/A変換器8へ、後
者の駆動量を示す信号をD/A変換器9へそれぞれ出力
する。D/A変換器8は、ディジタルプロセッサ7から
出力されたアクチュエータ駆動量をアクチュエータ駆動
電流に変換してアクチュエータ3へ出力する。また、D
/A変換器9は、ディジタルプロセッサ7から出力され
た粗動モータ駆動量を粗動モータ駆動電流に変換して粗
動モータ5へ出力する。
【0024】ディジタルプロセッサ7は、トラック追従
制御系の第1位相補償器20と、トラック追従制御系の
第1ゲイン補償器21と、アクチュエータ3と同じ伝達
関数を有する等価フィルタ22と、粗動モータ制御系の
第2位相補償器23と、粗動モータ制御系の第2ゲイン
補償器24と、粗動モータ5の駆動の反作用によるアク
チュエータ3への干渉を補正する反作用補正器25と、
第1ゲイン補償器21を調整する第1調整回路26と、
第2ゲイン補償器24を調整する第2調整回路27と、
反作用補正器25を調整する第3調整回路28と、第1
ゲイン補償器21及び反作用補正器25の出力を加算す
る加算器29とを有する。
【0025】図2は、図1のディジタルプロセッサ7内
の第1調整回路26,第2調整回路27,第3調整回路
28の内部構成を示す図である。これらの各第1,第
2,第3調整回路26,27,28は、同一の内部構成
をなしており、一巡応答ゲインを測定したい周波数の信
号(正弦波)を供給する正弦波発生回路30と、各調整
回路26,27,28の入力信号に正弦波発生回路30
から供給される正弦信号を加算する正弦波加算器31
と、正弦波加算器31の前後での信号から目標となる周
波数の信号成分を抽出してその振幅比を出力する比較器
32と、比較器32で求めた振幅比を第1ゲイン補償器
21,第2ゲイン補償器24,反作用補正器25の値に
積算または除算してその値を更新するゲイン書き換え器
33とを有する。
【0026】図3は、本発明の「等価フィルタ方式」に
よる光ディスク装置のトラック追従制御系のモデルを示
す図であり、前述した図10に示す従来例のモデルと同
様な部分には同一符号を付している。図3において、ブ
ロック70は、トラック追従制御系の第1位相補償器2
0及び第1ゲイン補償器21,粗動モータ制御系の第2
位相補償器23及び第2ゲイン補償器24,等価フィル
タ22並びに反作用補正器25を含む補償系に関するブ
ロックを示し、ブロック71は、アクチュエータ3及び
粗動モータ5を含むトラッキング機構部に関するブロッ
クを示す。また、G1 はトラック追従制御系の第1位相
補償器20/第1ゲイン補償器21の伝達関数、G2
粗動モータ制御系の第2位相補償器23/第2ゲイン補
償器24の伝達関数、GA はアクチュエータ3の伝達関
数、GV は粗動モータ5の伝達関数をそれぞれ表し、H
0 は粗動モータ5からアクチュエータ3に干渉する反作
用成分の係数であってアクチュエータ3と粗動モータ5
との加速性能比(GV /G A )に相当し、GE は等価フ
ィルタ22の伝達関数を表してアクチュエータ3の伝達
関数GA と等価であり、HはH0 を相殺するための反作
用補正係数でありH 0 の見積り値を表している。
【0027】本発明では、第1調整回路26にて、トラ
ック追従制御系(図3のA点)でのループゲインを測定
し、その測定結果に応じて第1ゲイン補償器21のゲイ
ン調整を行う。また、第2調整回路27にて、粗動モー
タ制御系(図3のB点)でのループゲインを測定し、そ
の測定結果に応じて第2ゲイン補償器24のゲイン調整
を行う。本発明では、これらのゲイン調整に加えて、第
3調整回路28にて、反作用補正後の粗動モータ駆動系
(図3のC点)でのループゲインを測定し、その測定結
果に応じて反作用補正器25のゲイン調整を行い、粗動
モータ5の加速性能のばらつきに対応して等価フィルタ
22を適正に動作させるようにする。
【0028】図3において、反作用補正後の粗動モータ
駆動系のC点で測定した一巡伝達関数GV2は反作用補正
後の粗動モータ駆動系の一巡伝達関数を表しており、図
4に示す反作用補正後の粗動モータ駆動系のゲイン/周
波数及び位相/周波数の特性関係を表すグラフにおい
て、この測定ゲインが0dBとなる周波数付近では、反
作用ゲインH0 に比例してゲイン/周波数曲線が増減す
る。この一巡伝達関数G V2は、以下の式(3)で表され
る。また、式(3)において、GE とGA とが等価であ
り(GE =GA )、この関数でゲイン曲線がゲイン値0
dBとなるときの周波数は比較的低域となってこの周波
数付近ではG1 ・GA が十分に大きい値になることを考
慮すると、式(3′)が得られる。また、粗動モータ駆
動制御の制御帯域付近ではG2 ・GE の値が十分に大き
いので、式(3′)における分母の1は無視でき、この
一巡伝達関数GV2は最終的には式(3″)に示す近似式
で表されることになる。
【0029】
【数3】
【0030】式(3″)に示すように、反作用補正後の
粗動モータ制御系の一巡伝達関数G V2は反作用補正量の
見積り値Hの関数になっている。従って、第3調整回路
28にて、該周波数でループゲインを測定し、その値が
規定値となるように反作用補正器25のHの値を合わせ
込む。
【0031】また、同様に、第1調整回路26にて、ト
ラック追従制御系の第1位相補償器20/第1ゲイン補
償器21の伝達関数G1 の値を合わせ込むと共に、第2
調整回路27にて、粗動モータ制御系の第2位相補償器
23/第2ゲイン補償器24の伝達関数G2 の値を合わ
せ込む。
【0032】このように、本発明では、設計値から若干
ずれた加速性能のアクチュエータ3と粗動モータ5とを
搭載している光ディスク装置について、これらのアクチ
ュエータ3及び粗動モータ5に対して一定の制御帯域を
与えるようなゲイン補償を行うことを目的とする。
【0033】このような目的を果たすために、ディジタ
ルプロセッサ7内の第1ゲイン補償器21,第2ゲイン
補償器24,反作用補正器25のゲイン値が特定のメモ
リアドレスに記憶されており、各メモリアドレスに記憶
される内容(ゲイン値)を第1調整回路26,第2調整
回路27,第3調整回路28にて書き換えることによっ
て第1ゲイン補償器21,第2ゲイン補償器24,反作
用補正器25のゲイン調整を行う。図5は、このような
ゲイン値の書き換えの動作手順を示すフローチャートで
ある。
【0034】最初、第1ゲイン補償器21,第2ゲイン
補償器24,反作用補正器25には、設計値G1
2 ,Hをそれぞれ書き込んでおく(ステップS1)。
なお、トラック追従制御帯域周波数をf1 、粗動モータ
制御帯域周波数をf2 とする。まず、周波数f1 の応答
をA点で測定する。この測定はディジタルプロセッサ7
中の第1調整回路26で行う。第1調整回路26内の正
弦波発生回路30が制御帯域周波数の信号を発生し、正
弦波加算器31前後での信号振幅比(GS0)を比較器3
2にて求め、その後、ゲイン書き換え器33にて、入力
されたGS0で書き込まれていたG1 を除算して新たな値
1 ′を得、第1ゲイン補償器21の値をそのG1 ′に
更新する(ステップS2)。
【0035】次に、反作用補正量を合わせ込むために、
参照周波数f3 での応答をC点で測定する。この測定は
ディジタルプロセッサ7中の第3調整回路28で行う。
第3調整回路28内の正弦波発生回路30が制御帯域周
波数の信号を発生し、正弦波加算器31前後での信号振
幅比(GV2)を比較器32にて求め、その後、ゲイン書
き換え器33にて、入力されたGV2を書き込まれていた
設計値Hに乗算して新たな値H′を得、反作用補正器2
5の値をそのH′に更新する(ステップS3)。
【0036】最後に周波数f2 の応答をB点で測定す
る。この測定はディジタルプロセッサ7中の第2調整回
路27で行う。第2調整回路27内の正弦波発生回路3
0が制御帯域周波数の信号を発生し、正弦波加算器31
前後での信号振幅比(GV1)を比較器32にて求め、そ
の後、ゲイン書き換え器33にて、入力されたGV1で書
き込まれていた設計値G2 を除算して新たな値G2 ′を
得、第2ゲイン補償器24の値をそのG2 ′に更新する
(ステップS4)。
【0037】以上のような手順に従って第1ゲイン補償
器21,反作用補正器25,第2ゲイン補償器24の各
ゲインを順次調整すれば、従来の方式で不可能だった反
作用補正量のばらつきを吸収することができ、「等価フ
ィルタ方式」を採用したトラック追従で安定な制御が可
能となる。
【0038】本発明の他の実施の形態について説明す
る。図6は、本発明による光ディスク装置の他の例の構
成を示す図であり、図6において、図1と同一番号を付
した部分は同一部分を示す。
【0039】図6に示す構成例では、光ディスク媒体1
からの反射光に基づいて、光ディスク媒体1の記録トラ
ックにおける径方向の位置ずれを検知してトラッキング
誤差信号を発生する光学センサ4を、記録/再生ヘッド
10に設けるのではなく、これと独立させて設置してい
る。また、キャリッジ6内には、光ディスク媒体1から
の反射光を光学センサ4へ導くためのミラー40を備え
ている。また、41,42はPWM(Pulse Width Modu
lation)駆動回路であり、各PWM駆動回路41,42
は、ディジタルプロセッサ7で求められた制御量をパル
ス幅変調させてコイル電流をアクチュエータ3,粗動モ
ータ5へ出力する。このようなPWM駆動方式を採用す
ることにより、1サンプリング時間内でのパルスのデュ
ーティ比を変化させて、平均コイル電流をサンプリング
時間単位で制御することができる。なお、ディジタルプ
ロセッサ7の内部構成は、前述した実施の形態(図1,
2参照)と同じである。
【0040】図7は、本発明の他の実施の形態における
ディジタルプロセッサ7の内部構成図である。図7に示
す構成例では、図1に示す構成例と比較して、粗動モー
タ制御系の第2ゲイン補償器24とアクチュエータ3へ
の干渉を補正する反作用補正器25とを共通に調整する
第4調整回路45を、第2調整回路27及び第3調整回
路28に代えて設けている。他の構成は、図1に示すも
のと同じである。
【0041】前述した式(2″)で示されるように、B
点での一巡伝達関数GV1はG2 に比例すると共に、Hに
も比例する。即ち、この一巡伝達関数GV1は、装置の加
速性能ばらつきに直接影響されず、反作用補正量Hを通
じて間接的に影響を受ける形になっている。従って、図
5のフローチャートのステップS3におけるC点での測
定結果を用いて設計値G2 を除算して新たな値G2 ′を
得るようにしても良い。このようにすれば、必ずしもB
点での応答を測定する必要はなく、C点での測定結果に
応じて第2ゲイン補償器24のゲイン調整も行うことが
可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
粗動モータ駆動の反作用によるアクチュエータへの干渉
の補正の誤差を検出して、その検出結果に応じて反作用
補正器のゲインを補正するようにしたので、製造時の誤
差等によるアクチュエータ及び粗動モータの加速性能の
ばらつきに対し、等価フィルタによる粗動モータ制御に
おいて必要な反作用補正量の適正化を行うことが可能と
なり、レンズセンサを使わない「等価フィルタ方式」の
光ディスク装置のトラック追従制御の安定化及び製造工
程における歩留り改善に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク装置の構成図である。
【図2】本発明の光ディスク装置における調整回路の内
部構成図である。
【図3】本発明の光ディスク装置のトラック追従制御系
のモデルを示す図である。
【図4】反作用補正後の粗動モータ駆動系のゲイン/周
波数及び位相/周波数の特性関係を表すグラフである。
【図5】本発明の光ディスク装置における調整回路の動
作手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の光ディスク装置の構成図である。
【図7】本発明の更に他の光ディスク装置におけるディ
ジタルプロセッサの内部構成図である。
【図8】従来の光ディスク装置の一例を示す構成図であ
る。
【図9】従来の光ディスク装置の他の例を示す構成図で
ある。
【図10】従来の光ディスク装置のトラック追従制御系
のモデルを示す図である。
【図11】トラック追従制御系のゲイン/周波数及び位
相/周波数の特性関係を表すグラフである。
【図12】粗動モータ制御系のゲイン/周波数及び位相
/周波数の特性関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1 光ディスク媒体 2 対物レンズ 3 アクチュエータ(微動アクチュエータ) 4 光学センサ 5 粗動モータ(粗動アクチュエータ) 6 キャリッジ 7 ディジタルプロセッサ 8,9 D/A変換器 10 記録/再生ヘッド 11 A/D変換器 20 第1位相補償器 21 第1ゲイン補償器 22 等価フィルタ 23 第2位相補償器 24 第2ゲイン補償器 25 反作用補正器 26 第1調整回路 27 第2調整回路 28 第3調整回路 30 正弦波発生回路 31 正弦波加算器 32 比較器 33 ゲイン書き換え器 45 第4調整回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク媒体の記録トラックに追従す
    る光学ヘッドと、該光学ヘッドを前記光ディスク媒体の
    径方向へ移動する微動アクチュエータと、前記光学ヘッ
    ド及び微動アクチュエータを搭載するキャリッジと、該
    キャリッジを前記光ディスク媒体の径方向へ移動する粗
    動アクチュエータと、前記光ディスク媒体の目標記録ト
    ラックに対する前記光学ヘッドの追従誤差を検出する誤
    差検出手段と、該誤差検出手段の検出結果に基づいて前
    記微動アクチュエータの駆動量を求める微動アクチュエ
    ータ制御手段と、求めた前記微動アクチュエータの駆動
    量が入力され、前記微動アクチュエータと等価な伝達関
    数を有する等価回路と、該等価回路から得られる前記光
    学ヘッドの移動量に基づいて前記粗動アクチュエータの
    駆動量を求める粗動アクチュエータ制御手段と、前記粗
    動アクチュエータの駆動に伴う前記微動アクチュエータ
    への干渉を補正する干渉補正手段とを備える光ディスク
    装置において、前記微動アクチュエータへの干渉の補正
    の誤差を検知する補正誤差検知手段と、該補正誤差検知
    手段の検知結果に基づいて前記干渉補正手段の補正ゲイ
    ンを調整する干渉補正ゲイン調整手段とを備えたことを
    特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記粗動アクチュエータ制御手段の制御
    ゲインを測定する手段と、測定した制御ゲインの測定値
    を用いて、前記干渉補正手段の補正ゲインが調整された
    後に、前記粗動アクチュエータ制御手段の制御ゲインを
    調整する粗動アクチュエータ制御ゲイン調整手段とを更
    に備えたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装
    置。
  3. 【請求項3】 前記干渉補正ゲイン調整手段が、前記粗
    動アクチュエータ制御手段の制御ゲインを調整するよう
    に構成したことを特徴とする請求項1記載の光ディスク
    装置。
JP29550096A 1996-11-07 1996-11-07 光ディスク装置 Withdrawn JPH10143885A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012059146A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Toshiba Corp 位置決め装置及び位置決め方法

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JP2012059146A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Toshiba Corp 位置決め装置及び位置決め方法

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