JPH06203395A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

Info

Publication number
JPH06203395A
JPH06203395A JP35867292A JP35867292A JPH06203395A JP H06203395 A JPH06203395 A JP H06203395A JP 35867292 A JP35867292 A JP 35867292A JP 35867292 A JP35867292 A JP 35867292A JP H06203395 A JPH06203395 A JP H06203395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
speed
moving speed
filter
optical pickup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35867292A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Muraoka
宏治 村岡
Hiroyuki Gondo
浩之 権藤
Kiyoyuki Suenaga
清幸 末永
Shingo Sakata
信吾 佐方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP35867292A priority Critical patent/JPH06203395A/ja
Publication of JPH06203395A publication Critical patent/JPH06203395A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度が高く安定且つ高速にアクセス可能な速
度制御手段を提供する。 【構成】 光ピックアップ3の移動速度を検出する速度
検出手段12と、光ピックアップの移動速度の目標速度
信号Vrを出力する目標速度信号発生手段13と、目標
速度信号の高周波成分を減衰して疑似目標速度信号Vt
を出力する低域透過性の第1フィルタ19と、速度検出
手段からの光ピックアップ速度検出値Veと疑似目標速
度信号との偏差信号eを出力する比較手段15と、偏差
信号eを入力して進相し制御信号U1を出力する第2フ
ィルタ20および信号増幅手段22と、疑似目標速度信
号を入力して微分し制御信号U2を生成する第3フィル
タ21と、制御信号U1とU2を加算して光ピックアッ
プの駆動を制御する駆動信号Uを出力する加算手段23
とから成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータの外部記
憶装置等に用いられる光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置の記録媒体である光ディ
スクのトラックピッチは1ないし2μm程度と極めて狭
いため、光ピックアップをこのトラック上を横切り高速
アクセスさせ、精密なトラッキングサーボ動作を行わせ
るには相当高度な制御技術が必要とされる。そのため、
光ディスク装置が始めて市場に出た当初は、アクセス時
間が遅いということが光ディスク装置の1つの大きな欠
点であった。近年、アクセス時間の遅さもかなり改善さ
れ、光ディスク装置は一般に普及しつつあるが、それで
もなお、ハードディスク装置と比較すると2倍以上のア
クセス時間がかかるため、更に改善することが望まれて
いる。
【0003】光ピックアップのアクセス動作は、光スポ
ットを目的のトラック上へ移動し、それをトラックに沿
って追従させる一連の動作である。アクセス動作時にお
いては、光ピックアップは次のように制御される。ま
ず、現在のトラックから目標トラックまでの距離、すな
わち目標トラックまでの残りトラック数に応じた目標速
度値を設定し、この値を光ピックアップをディスク半径
方向に移動させるサーボ手段の目標速度信号として供給
し、光ピックアップの移動速度を目標速度信号に追従す
るように制御して位置決めを行う。
【0004】以下、添付図面、図10,11,12に基
づき、従来採用されてきたアクセス制御に対する速度制
御手段の構成について説明する。図10は従来の光ピッ
クアップのアクセス制御を行う速度制御手段のハードウ
ェア構成の概略を示す図である。図10において、1は
光ディスクであって、その円周方向に微小幅の溝で区分
されたトラック2が形成され、そこにはアドレス又は位
置信号及びデータ信号等が記録されている。
【0005】3は光ピックアップであって、それはレー
ザ光4を射出する半導体レーザ5と、レーザ光を集光し
トラック2上に光スポット6を形成する対物レンズ7
と、ディスク1の反射光8から光スポット6の位置信号
及びデータ信号等を検出するセンサ9と、トラッキング
アクチュエータ10とで構成されている。
【0006】又、12は移動速度検出手段、13は目標
速度信号発生手段、及び14は速度制御手段である。半
導体レーザ5から射出されたレーザ光4は対物レンズ7
を通してトラック2に照射され、そこに光スポット6を
形成する。そのトラック2から位置信号及びデータ信号
等を読出し、反射光8として再び対物レンズ7を通して
センサ9に入射する。センサ9は反射光8を検出してそ
れを光ピックアップの移動速度に比例した周波数の正弦
波信号に変換して光ピックアップの移動速度検出手段1
2に出力する。移動速度検出手段12は受信した正弦波
信号11を処理し、光ピックアップの移動速度検出信号
Veを出力して速度制御手段14に伝送する。
【0007】一方、目標速度信号発生手段13は速度制
御手段14が制御する光ピックアップ3の目標速度を設
定してそれを目標速度信号Vrとして出力し、速度制御
手段14に送る。速度制御手段14は、移動速度検出手
段12から受信した光ピックアップ3の移動速度検出信
号Veを目標速度信号Vrに一致させるようトラッキン
グアクチュエータ10を駆動する駆動信号Uをトラッキ
ングアクチュエータ10に出力して光ピックアップのア
クセス速度制御を行う。
【0008】図11は従来の速度制御手段14の構成を
例示する。この速度制御手段14は、目標速度信号Vr
と光ピックアップの出力(ここでは、光ピックアップの
移動速度V)から得られた移動速度検出信号Veとを比
較して速度偏差信号eを出力する比較手段15と、速度
偏差信号eの位相を進めて移動速度検出手段12の速度
検出遅れにより制御系が不安定になる現象を防ぐための
安定化フィルタ16と、安定化フィルタ16の出力を増
幅してトラッキングアクチュエータ10に対し駆動信号
Uを出力する信号増幅手段17とにより構成される。
【0009】そして、目標速度信号発生手段13から出
力した目標速度信号Vrと光ピックアップ3の移動速度
検出信号Veとを受信した比較手段15は安定化フィル
タ16に対し速度偏差信号eを出力し、更に信号増幅手
段17を通してトラッキングアクチュエータ10に対し
駆動信号Uを出力する。このようにして、光ピックアッ
プの移動速度を目標速度に一致させるよう制御する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したような従
来の速度制御手段においては、さらにアクセス速度を高
速化しようとする場合、信号増幅手段(例えば、上記信
号増幅手段17)の増幅率を大きくし速度制御帯域(図
6)を広くすれば可能ではあるが、その増幅率を大きく
するとそれに伴い速度検出ノイズによる悪影響が大きく
なるという問題があった。
【0011】その上、速度検出に検出遅れがある場合、
信号増幅手段の増幅率を大きくするにしたがって制御系
の安定余裕が減少して不安定になり易くなり、そのこと
からも増幅率を大きくするには限界があった。
【0012】図12に基づきこの点について説明する。
図12は速度検出手段が検出遅れ時間τをもつ場合にお
ける従来の速度制御手段の目標速度信号Vrから光ピッ
クアップの移動速度V(図11)までの開ループ伝達特
性曲線(ゲイン/周波数、及び位相/周波数)の例を表
わす図である。そこで、破線aは光ピックアップ3の伝
達特性曲線、破線bは安定化フィルタ16の特性曲線と
信号増幅手段17との合特性曲線、破線cは光ピックア
ップの移動速度検出手段12の伝達特性曲線である。そ
して、実線dがこれらの全ての特性の合特性曲線である
開ループ特性曲線である。
【0013】図12において、制御手段の安定性を得る
ためには、ゲイン交点周波数fcにおいて、位相余裕θ
(−180°との差)が40度以上必要である。しか
し、図12に示した例の場合、移動速度検出手段の検出
遅れのために実線dの位相曲線が1kHz以上で大きく
下降しているため、ゲイン交点周波数fcの周波数を上
げて制御帯域を上げようとしても、位相余裕を得ること
ができず、制御手段が不安定になってしまうという問題
があった。
【0014】従って、本発明の目的は制御系の広い速度
制御帯域を得ることにより、速度制御の精度が高く安定
であり、且つアクセス速度の速い光ピックアップの速度
制御手段を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による光ディスク
装置は、上記の課題を解決するため、光ディスク上のト
ラックを光スポットにより走査し該走査から生じた信号
を再生する光ピックアップと、前記光ピックアップを光
ディスクの略半径方向に移動させる駆動手段と、前記光
ピックアップの移動速度を検出する移動速度検出手段
と、前記光ピックアップ移動の目標速度を指令する目標
速度信号を発生する目標速度信号発生手段と、前記光ピ
ックアップの移動速度を前記目標速度に対応して制御す
る速度制御手段とを含み、光ピックアップの移動速度を
制御して目標トラックヘアクセスするようにした光ディ
スク装置であって、前記速度制御手段は、目標速度信号
の高周波帯域を減衰させた疑似目標速度信号を出力する
低域透過性の第1フィルタと、疑似目標速度信号と実際
の移動速度とを比較し偏差信号を出力する比較手段と、
前記偏差信号の位相を進めて第1の信号を出力する第2
フィルタと、前記疑似目標速度信号を微分して第2の信
号を出力する第3フィルタと、前記第1及び第2の信号
を加算して光ピックアップの駆動信号を出力する加算手
段とを含むことを特徴とする。
【0016】更に、本発明による光ディスク装置は、上
記の課題を解決するため、前記移動速度検出手段は移動
速度の検出遅れを持ち、前記第3フィルタは前記移動速
度の検出遅れを相殺する移動速度検出遅れの予測手段と
微分手段との直列結合を含み、前記第1フィルタは低域
透過手段と前記移動速度の検出遅れと等価の遅延を有す
る移動速度検出遅れの等価回路との直列結合を含むこと
を特徴とする。
【0017】
【作用】上記のように構成した本発明によれば、第2フ
ィルタは速度制御手段の安定余裕を確保し、第1フィル
タは目標速度信号が急峻に変化しようとしたときに必要
以上の周波数成分を減衰させて滑らかに変化する疑似目
標速度信号を出力して光ピックアップの移動速度の安定
性を維持し、第3フィルタは疑似目標速度信号から光ピ
ックアップの移動速度までの伝達特性を補償するように
したので広い速度制御帯域を得ることができる。その結
果、光ピックアップの移動速度は疑似目標速度信号に高
い精度で追従することができる。
【0018】また、信号増幅手段の増幅率が低くて良い
ためノイズの悪影響を受けず、光ピックアップの移動速
度検出手段に検出遅れがある場合でも、移動速度検出遅
れの予測手段を用いることにより制御手段を安定に動作
させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づき詳
細に説明する。第一実施例 まず、図1乃至図6を参照し、本発明の第一実施例につ
いて詳細に説明する。図1は光ピックアップの速度制御
手段の構成を示すブロック図である。図1において、光
ピックアップ3、移動速度検出手段12、及び目標速度
信号発生手段13は図10に示した従来例と同様のもの
である。
【0020】18は本発明によるアクセス又は速度制御
手段であり、それは第1フィルタ19、比較手段15、
第2フィルタ20、第3フィルタ21、信号増幅手段2
2、加算手段23で構成される。それら各要素を更に詳
細に説明すると、第1フィルタ19は目標速度信号Vr
を入力して高周波数成分を減衰して疑似目標速度信号V
tを出力する低域透過性のフィルタである。この目標速
度信号Vrは、例えば、目標トラックまでのトラック数
に応じた階段状に変化する波形を有し、複数の周波数成
分を含む波形である。
【0021】又、比較手段15は疑似目標速度信号Vt
と移動速度検出手段からの光ピックアップの移動速度検
出信号Veとを比較して、その差に相当する速度偏差信
号eを出力する比較手段、第2フィルタ20は速度偏差
信号eの位相を進めて制御信号U0を出力するフィル
タ、信号増幅手段22は制御信号U0を増幅して制御信
号U1を出力する増幅手段である。
【0022】更に、第3フィルタ21は疑似目標速度信
号Vtを入力してそれを微分し制御信号U2を出力する
フィルタであり、加算手段23は2つの制御信号U1及
びU2を加算して光ピックアップ3に対しその移動速度
を制御する制御信号Uを出力する加算手段である。前述
のように、移動速度検出手段12は光ピックアップ3の
移動速度V(図1)を検出して移動速度検出信号Veを
出力する。
【0023】尚、図1において、光ピックアップ3、移
動速度検出手段12、比較手段15、第2フィルタ2
0、信号増幅手段22、及び加算手段23はフィードバ
ックループを構成し、第3フィルタ21はフィードフォ
ワードループを構成する。
【0024】以下、本発明の速度制御手段の動作原理に
ついて説明する。図1のブロック図に示す速度制御手段
の、目標速度信号Vrから光ピックアップ3の移動速度
Vまでの伝達特性W(S)は(数1)によって示され
る。
【0025】
【数1】
【0026】光ピックアップ3の駆動手段であるトラッ
キングアクチュエータ10(図10)の入力電流から移
動速度Vまでの伝達特性Gp(S)は一階積分の特性で
あり、次の式で表される。 Gp(S)=a/S ここで、aは伝達ゲイン、Sはラプラス演算子である。
【0027】また、第3フィルタ21の伝達特性H3
(S)は一階微分の特性に設計し、その際、フィルタゲ
インは1/aに設定する。このとき、第3フィルタ21
の伝達特性H3(S)は次の式で表される。 H3(S)=S/a 移動速度検出手段12の伝達特性はその検出感度Mを1
に設定する。進相フィルタである第2フィルタ20の伝
達特性H2(S)は、フィードバックループのループゲ
インが0dBになる周波数の入力信号Vtに対する出力
信号U2の位相値を数十度進相させる特性に設定する。
そして、以上の各要素の設定値を(数1)に代入すると
速度制御手段の伝達特性W(S)は(数2)で表され
る。
【0028】
【数2】
【0029】すなわち、第2フィルタ20の伝達特性H
2(S)は上記のように設定したので、(数2)の(1
+a/S・K・H2(S)・1)の項は安定多項とな
る。従って、(数2)の分母の項と分子の( )内の項
とは安定なダイポールとなる。したがって、これらを消
去又は約することができるから、その結果、 W(S)=H1(S) となる。
【0030】すなわち、上式から、速度制御手段の伝達
特性W(S)は第1フィルタ19のVrからVtまでの
伝達特性H1(S)と一致するということがわかる。従
って、ピックアップ3の移動速度Vは疑似目標速度信号
Vtに完全に追従し、移動速度Vは無限大の帯域で疑似
目標速度信号Vtに偏差0の制御が可能となる。しか
し、実際の制御では、対ノイズ性や許容偏差を勘案して
必要十分な移動速度Vの制御帯域を設定する。したがっ
て、第1フィルタ19を希望する制御帯域の低域透過性
フィルタにすればアクセス制御手段の安定性を保持しつ
つアクセスを高速に行うことができる。
【0031】図2は図1に示した本発明の第一実施例に
よる速度制御手段を演算増幅器を使用したアナログ回路
で実現した場合の設計例を示す。図2において、24は
現在のトラックから目標トラックまでの距離(横断トラ
ック数)に応じた目標速度を記憶するRAMであって、
アクセス動作開始の時に、目標トラックのトラック番号
を受け、現在のトラックから目標トラックまでの横断ト
ラック数に対応した目標速度軌跡を逐次デジタル目標速
度信号として出力する。このデジタル目標速度信号はデ
ジタル−アナログ変換され、信号レベルが階段状に変化
するアナログの目標速度信号Vr′となる。25はRA
Mから出力したデジタルの目標速度信号を階段状に変化
するアナログ目標速度信号Vr′に変換するDA(ディ
ジタル−アナログ)コンバータ(DAC)である。
【0032】26はバタワース型二次低域アクティブフ
ィルタ(以下、BWFと略記する)である。BWFは、
階段状の目標速度信号Vr′の周波数成分のうち、速度
サーボの必要な制御帯域以上の周波数成分を減衰させ、
連続的に変化する疑似目標速度信号Vt′を出力する。
疑似目標速度信号Vt′を新たな速度制御目標値とする
ことにより制御系の不要な応答を除去することができ
る。図3(イ)にバタワース型二次低域アクティブフィ
ルタ26の周波数特性曲線の例を示す。
【0033】27は差動増幅器であり、疑似目標速度信
号Vt′と移動速度検出信号Ve′との偏差を示す偏差
信号e′を生成する。28は図1の第2フィルタ20に
対応し、速度制御手段のフィードバックループのゲイン
交点周波数fc付近の位相を進相させる位相進みフィル
タである。位相進みフィルタ28の補償帯域はフィード
バックループのゲイン交点周波数近傍の500Hzから
5kHz程度までに設定され、この周波数帯域でフィー
ドバックループの開ループの位相余裕が得られるように
設計する。図3(ロ)に位相進みフィルタ28の周波数
特性曲線の例を示す。
【0034】29のフィルタは図1の第3フィルタ21
に対応する微分器である。微分器29のゲインは制御信
号U′から光ピックアップの移動により検出された信号
11(図1の移動速度Vに対応する)までの伝達ゲイン
の逆数に設定する。図4(イ)には光ピックアップの周
波数特性曲線を示し、図4(ロ)には微分器29の周波
数特性曲線を示す。
【0035】30は制御信号U1′と制御信号U2′と
を加算して制御信号U′を出力する加算器であり、31
は制御信号U′を増幅してトラッキングアクチュエータ
コイル32に対して駆動電流を供給するドライブアンプ
である。トラッキングアクチュエータコイル32は受け
た駆動電流の大きさに比例して光ピックアップ3を駆動
し、光ピックアップ3と共に移動するセンサ9は光ピッ
クアップ3の移動速度、すなわち、一定時間に横断した
トラック数に比例した周波数の正弦波信号11を出力す
る。
【0036】また、33は光ピックアップ3の移動速度
を検出する周波数電圧変換器(以下FVCと略記する)
である。FVCは光ピックアップが移動したときにセン
サ9から発生した移動速度に反比例した周期の正弦波の
電気信号11を周波数−電圧変換し、移動速度検出信号
Ve′として出力する。
【0037】図5(イ),(ロ)は前述の正弦波信号1
1と移動速度検出信号Ve’の例を示す。すなわち、図
5(イ)は、正弦波信号11は電圧の最大値が一定で、
光ピックアップの速度が速くなるとその周波数が高くな
ることを示し、その高周波数部分は、図5(ロ)に示す
ように、周波数−電圧変換すると出力電圧、すなわち、
移動速度検出信号Ve′の電圧が高くなるということが
わかる。尚、以上の説明において使用した各信号V
r’,Vt’,e’,U1’,U2’,U’は図1に示
した各信号Vr,Vt,e,U1,U2,U に対応す
る。
【0038】上記の如く構成されたアナログ制御回路に
よる本発明に基づく光ピックアップの速度制御手段の周
波数特性曲線は図6(イ)に示す。フィードバック補償
とフィードフォワード補償の両補償手段を備えた本実施
例による速度制御手段の速度制御帯域は図6(ロ)に示
すようなフィードバック補償のみである従来の速度制御
手段の周波数特性曲線のものより大きく向上しており、
目標速度への追従特性が非常に良くなるということが分
かる。
【0039】また、本発明の速度制御手段のフィードバ
ックループ部の周波数特性曲線は、図6(ロ)に示した
ものと同様である。したがって、高周波のノイズ成分は
フィードバックしないので、ノイズの悪影響を受けるこ
とはない。以上、説明したように、本実施例による光ピ
ックアップは、安定性を維持しつつ目標速度に追従して
移動することができる。
【0040】第二実施例 次に、図7,8,9を参照して本発明の第二実施例につ
いて詳細に説明する。本実施例における速度検出手段は
M(S)で表される伝達特性を持ち、移動速度検出手段
12に速度検出遅れがある場合に制御の安定性を確保す
ることができる方法を提供するものである。
【0041】本実施例の光ピックアップの速度制御手段
の構成は、図7に示すように、図1に示す第一実施例の
ものとは第1フィルタ19′と第3フィルタ21′の構
成が異なる以外、他のものは第一実施例と同様である。
【0042】まず、以下で本実施例による速度制御手段
の動作原理について説明する。速度検出手段12に速度
検出遅れがあるときの速度制御手段の、目標速度信号V
rから光ピックアップ3の移動速度Vまでの伝達特性W
(S)は(数3)によって示される。
【0043】
【数3】
【0044】ここで、第3フィルタ21の伝達特性H3
(S)をH3(S)=S/a・M(S)-1、及び第1フ
ィルタ19の伝達特性H1(S)をH1(S)=H0
(S)・M(S)とし、第2フィルタ20の伝達特性H
2(S)を、フィードバックループのループゲインが0
dBとなる周波数の入力信号(疑似目標速度信号)V
t″に対する出力信号(制御信号)U2″の位相を十分
進相させるような特性に設定する。
【0045】以上の各要素の設定値を(数3)に代入す
ると、速度制御手段の伝達特性W(S)は(数4)とな
る。
【0046】
【数4】
【0047】すなわち、第2フィルタ20の伝達特性H
2(S)を上記のように設定すると、(数4)の(1+
a/S・K・H2(S)・M(S))の項は安定多項式
となる。従って、第一実施例の場合と同様に、これらを
約することができるから、その結果、 W(S)=H0(S) となるので、目標速度信号Vrから移動速度Vまでの伝
達特性W(S)は第1フィルタ19′で設定する伝達特
性H0(S)と一致する。したがって、第1フィルタ1
9′の伝達特性H0(S)を希望する制御帯域を有する
低域透過性フィルタとすれば、本発明の目的は達せられ
る。
【0048】図7は上記の原理に基づいて構成した本第
二実施例の速度制御手段のブロック図である。まず、以
下で本実施例の構成について説明する。図7において、
3は光ピックアップ、12は光ピックアップの移動速度
検出手段、13は目標速度信号発生手段、20は第2フ
ィルタ、及び22は信号増幅手段であり、これらは第一
実施例のものと同様な構成である。
【0049】しかし、本実施例による第1フィルタ1
9′は移動速度検出遅れの等価回路37と第一実施例の
第1フィルタ19と同様な低域透過性のフィルタ36と
から成り、第3フィルタ21′は移動速度検出遅れの予
測手段35と、第一実施例の第3フィルタ21と同様な
微分手段34とから成り、これらの構成が本実施例と第
一実施例との異なる点である。
【0050】すなわち、移動速度検出遅れの予測手段3
5は移動速度検出手段12の検出遅れが速度制御手段の
伝達特性に与える影響を相殺するような影響を入力信号
に与える回路であり、移動速度検出遅れの等価回路37
は移動速度検出手段12の検出遅れと同一の時間だけ入
力信号を遅延する回路である。
【0051】以下、これらの第一実施例と異なる部分に
ついて詳細に説明する。移動速度検出手段12の伝達特
性M(S)は、第一実施例の周波数電圧変換による速度
検出の場合と同様、時間τの検出遅れとすると、M
(S)は下式で表される。 M(S)=exp(−sτ)
【0052】従って、移動速度検出遅れの予測手段35
を上式の逆系により構成すればよい。すなわち、移動速
度検出遅れの予測手段35の伝達特性N(S)を、下式
で表される特性を有するように構成する。 N(S)=exp(sτ) 上式の伝達特性は直接実現することはできないので、近
似式として、例えば、3次の展開式である(数5)で表
されるような伝達特性に基づき、移動速度検出遅れの予
測手段35を構成する。
【0053】
【数5】
【0054】移動速度検出遅れの等価回路37は、低域
透過性のフィルタ36の出力をτ時間遅延させる遅延器
で構成する。次に、各ブロックの伝達特性に基づき、本
実施例の動作について説明する。まず、図7に示したフ
ィードバックループの開ループ特性曲線を図8に示す。
【0055】破線aは光ピックアップ3の伝達特性曲
線、破線bは第2フィルタ20の特性曲線と信号増幅手
段22の合特性曲線、破線cは光ピックアップの移動速
度検出手段12の伝達特性曲線である。そして、実線d
が、これらの全ての特性の合特性曲線である開ループ特
性曲線である。フィードバックループの特性は従来の手
法と同様であるので、このループでの制御帯域は2kH
z程度となる。以上の説明により、フィードバックルー
プは常に速度偏差e″が0に近づくように動作する。
【0056】次に、図7に示したフィードフォワードル
ープの、伝達特性曲線を図9に示す。破線aは光ピック
アップ3の伝達特性曲線、破線bは第3フィルタ21′
の微分手段34の伝達特性曲線、破線cは移動速度検出
遅れの予測手段35の伝達特性N(S)、破線dはτ時
間遅延させる遅延手段(移動速度検出遅れの等価回路)
37の特性曲線、最後に実線fは低域透過性のフィルタ
36の伝達特性H0(S)の特性曲線である。
【0057】すなわち、これら特性曲線aとb、特性曲
線cとdの特性が互いに打ち消し合うので、その結果、
これらの全ての特性の合特性曲線である速度目標値Vr
から光ピックアップの移動速度Vまでの伝達特性曲線は
実線fのようになり、低域透過性のフィルタ36の伝達
特性H0(S)の特性曲線と一致する。
【0058】本発明による速度制御手段の動作原理の説
明において述べたように、図7のフィードバックループ
が安定になると、本発明の速度制御手段の伝達特性は低
域透過性のフィルタ36の伝達特性H0(S)の特性曲
線と同一曲線を描くようになる。したがって、低域透過
性のフィルタ36を目標とする制御帯域をもつ速度制御
手段に設計することで、任意な制御帯域を持つ制御系を
設計することができる。なお、本実施例では、移動速度
検出遅れの予測手段35を近似式に基づき構成している
ので、広い制御帯域が要求されるときはそれに応じて近
似の度合いを上げる必要がある。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような第1、第
2及び第3フィルタを使用して構成したことにより、速
度検出ノイズによる悪影響がなく、制御系の広い速度制
御帯域を得るようにしたため、アクセス速度が速く、精
度が高い安定な速度制御を行うことができる。その上、
移動速度検出遅れを推定しうるようにして、安定性に優
れた光ピックアップの速度制御装置を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例による速度制御手段の概略
構成図
【図2】図1の実施例による速度制御手段をアナログ回
路で実現した場合の構成を示す回路図
【図3】(イ)二次低域アクティブフィルタ26の周波
数特性曲線図 (ロ)位相進みフィルタ28の周波数特性曲線図
【図4】(イ)光ピックアップの周波数特性曲線図 (ロ)微分器29の周波数特性曲線図
【図5】(イ)光ピックアップから検出された正弦波信
号の例を示す波形図 (ロ)移動速度検出手段により正弦波信号を周波数−電
圧変換した後の電圧波形図
【図6】(イ)本発明の速度制御手段の周波数特性曲線
図 (ロ)従来の速度制御手段の周波数特性曲線図
【図7】本発明の第二実施例による速度制御手段の概略
構成図
【図8】図7の実施例によるフィードバックループの開
ループ特性曲線図
【図9】図7の実施例によるフィードフォワードループ
の特性曲線図
【図10】従来の光ピックアップのアクセス制御の速度
制御手段のハードウェア構成の概略図
【図11】従来の速度制御手段の構成図
【図12】従来の速度制御手段の開ループ特性曲線図
【符号の説明】
1 光ディスク 2 トラック 3 光ピックアップ 4 レーザ光 5 半導体レーザ 6 光スポット 7 対物レンズ 8 ディスクの反射光 9 センサ 10 トラッキングアクチュエータ 11 電気信号 12 移動速度検出手段 13 目標速度信号発生手段 14 速度制御手段 15 比較手段 16 安定化フィルタ 17 信号増幅手段 18 アクセス制御手段 19 第1フィルタ 19′ 第1フィルタ 20 第2フィルタ 21 第3フィルタ 21′ 第3フィルタ 22 信号増幅手段 23 加算手段 24 RAM 25 DAコンバータ 26 バタワース型二次低域アクティブフィルタ 27 差動増幅器 28 位相進みフィルタ 29 微分器 30 加算器 31 ドライブアンプ 32 トラッキングアクチュエータコイル 33 周波数電圧変換器 34 微分手段 35 移動速度検出遅れの予測手段 36 低域透過性のフィルタ 37 移動速度検出遅れの等価回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐方 信吾 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスク上のトラックを光スポットによ
    り走査し該走査から生じた信号を再生する光ピックアッ
    プと、前記光ピックアップを光ディスクの略半径方向に
    移動させる駆動手段と、前記光ピックアップの移動速度
    を検出する移動速度検出手段と、前記光ピックアップ移
    動の目標速度を指令する目標速度信号を発生する目標速
    度信号発生手段と、前記光ピックアップの移動速度を前
    記目標速度に対応して制御する速度制御手段とを含み、
    光ピックアップの移動速度を制御して目標トラックヘア
    クセスするようにした光ディスク装置であって、前記速
    度制御手段は、 目標速度信号の高周波帯域を減衰させた疑似目標速度信
    号を出力する低域透過性の第1フィルタと、 疑似目標速度信号と実際の移動速度とを比較し偏差信号
    を出力する比較手段と、 前記偏差信号の位相を進めて第1の信号を出力する第2
    フィルタと、 前記疑似目標速度信号を微分して第2の信号を出力する
    第3フィルタと、 前記第1及び第2の信号を加算して光ピックアップの駆
    動信号を出力する加算手段とを含むことを特徴とする光
    ディスク装置。
  2. 【請求項2】前記移動速度検出手段は移動速度の検出遅
    れを持ち、前記第3フィルタは前記移動速度の検出遅れ
    を相殺する移動速度検出遅れの予測手段と微分手段との
    直列結合を含み、前記第1フィルタは低域透過手段と前
    記移動速度の検出遅れと等価の遅延を有する移動速度検
    出遅れの等価回路との直列結合を含むことを特徴とする
    請求項1記載の光ディスク装置。
JP35867292A 1992-12-28 1992-12-28 光ディスク装置 Pending JPH06203395A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35867292A JPH06203395A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 光ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35867292A JPH06203395A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06203395A true JPH06203395A (ja) 1994-07-22

Family

ID=18460528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35867292A Pending JPH06203395A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06203395A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020157839A1 (ja) * 2019-01-29 2021-11-25 ギガフォトン株式会社 レーザ装置の波長制御方法及び電子デバイスの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020157839A1 (ja) * 2019-01-29 2021-11-25 ギガフォトン株式会社 レーザ装置の波長制御方法及び電子デバイスの製造方法
US11467502B2 (en) 2019-01-29 2022-10-11 Gigaphoton Inc. Wavelength control method of laser apparatus and electronic device manufacturing method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0408392B1 (en) Optical disk recording and reproducing apparatus
JPH06111345A (ja) 光ヘッド制御装置
US5623138A (en) Method and apparatus for focusing control of an object lens for focusing light on an optical disk
EP0605239B1 (en) Information recording and/or reproducing apparatus
JPS61250849A (ja) 光学的情報記録再生装置
US5875162A (en) Optical information recording and/or reproducing apparatus improved in servo characteristics
CN100373475C (zh) 跟踪误差信号产生装置和方法及光盘设备和跟踪控制方法
JPH06203395A (ja) 光ディスク装置
USRE42067E1 (en) Method for controlling optical pickup head upon switching from following mode to seeking mode
JPH0348308A (ja) デジタルサーボ制御装置
JPS61217939A (ja) 光学的情報記録再生装置
JPS6166267A (ja) トラツクアクセス装置
JPH08235597A (ja) トラックアクセス制御方法及びこれを利用した光ディスク装置
JP3313516B2 (ja) 光ディスク制御装置
JP3669053B2 (ja) トラッキングサーボ回路とその方法
JPH0714202A (ja) 光ディスク装置
EP0442712B1 (en) Optical information recording and/or reproducing apparatus
JP2728063B2 (ja) 光ディスク装置
JPH04176023A (ja) 光学式情報記録再生装置
JPH03254424A (ja) 光ディスク装置の制御方法
JPH05342610A (ja) 光学式情報記録再生装置
JPH0498622A (ja) 光学式情報記録再生装置のトラックサーボ装置
JPS63152030A (ja) 光デイスクのトラツキング制御方法
JPS63288426A (ja) 光ディスク装置の光スポット位置決め方法
KR940016076A (ko) 고속위치 설정 서보장치