JP3313516B2 - 光ディスク制御装置 - Google Patents

光ディスク制御装置

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JP3313516B2
JP3313516B2 JP20209794A JP20209794A JP3313516B2 JP 3313516 B2 JP3313516 B2 JP 3313516B2 JP 20209794 A JP20209794 A JP 20209794A JP 20209794 A JP20209794 A JP 20209794A JP 3313516 B2 JP3313516 B2 JP 3313516B2
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正行 芝野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収束した光スポットを
用いて記録担体面に信号を記録または再生する光学式記
録再生装置の光ディスク制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク制御装置は、光ディスクの記
録担体に設けられた1.6μmピッチの情報トラックに形成
する約1μmφの光スポットを、記録担体面に垂直方向
に約±0.5μm精度で追従させる高精度なフォーカス制御
を行い、また情報トラックと光スポットのトラックずれ
を約±0.1μm精度で追従させる高精度なトラッキング制
御を行う。
【0003】ここで制御回路にオフセットがあったり、
光ヘッドの調整がずれていたりすると、高精度な制御が
行えない。例えば、トラッキングエラー信号は、図2に
示すようにオフセットaがあると制御位置がbだけずれ
ていることになる。また、この値a,bはレーザパワー
によっても変化する。
【0004】従来は、このオフセットaを補正する手段
としてボリュームを用いていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、トラックずれ信号の回路オフセットお
よび光ヘッドの調整ずれが経時変化または温度により変
化すると、オフセットを精度よく補正することができな
いという問題点があった。
【0006】また、レーザパワーを高くしてオフセット
を測定しようとすると、光ディスクに誤記録または記録
されているデータを消去してしまう恐れもある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑み、オフセット
を補正して光ディスクへの記録再生を安定にできる光デ
ィスク制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、記録担体に形成された記録面と光スポッ
トとの焦点ずれを検出するフォーカスずれ検出手段と、
前記光スポットを記録面に対して略垂直方向に移動させ
るフォーカス移動手段と、前記フォーカスずれ検出手段
の信号に応じて前記フォーカス移動手段を制御するフォ
ーカス制御手段と、前記記録面に形成された情報トラッ
クと光スポットとの位置ずれを検出するトラックずれ検
出手段と、前記情報トラックに対して略垂直方向に移動
させるトラック移動手段と、前記トラックずれ検出手段
の信号に応じて前記トラック移動手段を制御するトラッ
ク制御手段と、前記フォーカスずれ検出手段および/ま
たはトラックずれ検出手段の出力信号のオフセットを検
出するオフセット検出手段と、フォーカスずれ検出手段
および/またはトラックずれ検出手段からのオフセット
値を補正するオフセット補正手段と、前記記録担体の回
転を制御する回転制御手段と、前記記録担体に照射する
レーザパワーの強度を制御するレーザパワー制御手段
と、前記オフセット検出手段を動作させるに際し、前記
レーザパワー制御手段にレーザパワーのアップを指示す
る場合には、前記回転制御手段に回転数の増加を指示す
る演算処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記した構成によれば、レーザパワーを高くし
たとき記録担体の回転数を高くすることにより、単位面
積あたりに受ける光量の変化が抑えられ、レーザパワー
が記録時のレーザパワーであっても、記録担体に情報が
記録されることなくオフセット値を検出できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例の回路構成を示す
ブロック図であり、1は半導体レーザ、2はコリメータ
レンズ、3はビームスプリッタ、4は絞りレンズ、5は
光ディスク、6は光ディスク5の情報記録面に形成され
た情報トラック、7は1/2波長板、8はビームスプリ
ッタ、9はシリンドリカルレンズ、10は非点収差形のフ
ォーカスずれ検出を構成するフォーカスずれ検出器、11
はファーフィールド形のトラックずれ検出を構成するト
ラックずれ検出器、12は光ディスク5を回転させるモー
タを示す。
【0012】半導体レーザ1から出た光ビームは、コリ
メータレンズ2により平行光となり、ビームスプリッタ
3を介し絞りレンズ4によって光ディスク5の情報トラ
ック6に集光される。次に、光ディスク5より反射され
た光は、再び絞りレンズ4を通って平行光となり、ビー
ムスプリッタ3,1/2波長板7を透過し、ビームスプ
リッタ8によって透過光と反射光に分けられる。ビーム
スプリッタ8を透過した光は、シリンドリカルレンズ9
を介してフォーカスずれ検出器10に入り、フォーカスず
れが検出される。一方、ビームスプリッタ8で反射され
た光ビームはトラックずれ検出器11に入り、トラックず
れが検出される。
【0013】また、図1において、13,14はフォーカス
ずれ検出器10からの信号を増幅または電流電圧変換をす
る増幅回路、15,16はトラックずれ検出器11からの信号
を増幅または電流電圧変換をする増幅回路、17,18は差
動増幅回路、19,20はオフセット補正手段であるオフセ
ット補正回路、21はA/D変換回路、22はフォーカス制
御手段,トラック制御手段,オフセット検出手段および
演算処理手段としての機能を有するディジタル信号処理
回路、23はフォーカス移動手段を駆動させる駆動回路、
24はフォーカス移動手段であるフォーカスアクチュエー
タ、25はトラック移動手段を駆動させる駆動回路、26は
トラック移動手段であるトラッキングアクチュエータ、
27はモータ12の回転数を制御するモータ制御回路、28は
半導体レーザ1のレーザパワーを制御するレーザ制御回
路を示す。
【0014】増幅回路13,14で増幅された検出信号を入
力した差動増幅回路17より、光ディスク5の記録面と光
スポットとの焦点ずれを示すフォーカスエラー信号が出
力される。また、増幅回路15,16で増幅された検出信号
を入力した差動増幅回路18より、光ディスク5の情報ト
ラック6と光スポットとのずれを示すトラッキングエラ
ー信号が出力される。さらに、フォーカスエラー信号
は、オフセット補正回路19にてオフセットが加算され、
A/D変換回路21にてアナログ信号からディジタル信号
に変換されてディジタル信号処理回路22に入力される。
同様に、トラッキングエラー信号は、オフセット補正回
路20にてオフセットが加算され、A/D変換回路21を介
してディジタル信号処理回路22に入力される。
【0015】フォーカスエラー信号を入力したディジタ
ル信号処理回路22は、フォーカス制御系の位相補償処理
を行い、駆動回路23を介してフォーカスアクチュエータ
24を駆動させ、光ビームを光ディスク5の記録面に集束
させる。また、トラッキングエラー信号を入力したディ
ジタル信号処理回路22は、トラック制御系の位相補償処
理を行い、駆動回路23を介してトラッキングアクチュエ
ータ26を駆動させ、光ビームを情報トラック6に追従さ
せる。さらに、ディジタル信号処理回路22は、モータ制
御回路27およびレーザ制御回路28を介してモータ12の回
転数および半導体レーザ1のレーザパワーを制御する。
【0016】図3はオフセット補正回路の一例を示す回
路図である。オペアンプAに入力するフォーカスエラー
信号またはトラッキングエラー信号には、可変抵抗器C
の電圧がオペアンプBを介して加算されており、この可
変抵抗器Cの設定値はディジタル信号処理回路22の指令
によって変化する。このように、ディジタル信号処理回
路22の制御によって加算値が変化し、その結果、オフセ
ットが補正された信号が、オペアンプAより出力され
る。
【0017】図4は光スポットが光ディスクの径方向に
移動した場合のトラッキングエラー信号を示す波形図で
ある。トラッキングエラー信号にオフセットcを加算す
ることによりサーボの基準レベルが、図4に示すように
DからD′に変化する。このことにより、トラッキング
制御装置がdだけトラッキングアクチュエータ26を移動
させることで、オフセット補正できたことになる。
【0018】なお、トラッキングエラーに関するオフセ
ット補正は増幅回路15,16の増幅率を変化させることに
よっても可能である。同様に、フォーカスエラーに関す
るオフセット補正は増幅回路13,14の増幅率を変化させ
ることによってなすことができる。
【0019】図5は光スポットが光ディスクに近づく場
合のフォーカスエラー信号を示す波形図である。図5
(b),(c)において、F,Gは増幅回路13,14に入力する
信号を示し、この信号F,Gを差動増幅することによっ
てフォーカスエラー信号Iが得られる。例えば、一方の
増幅回路を変化させて信号GをG′(図5(c)参照)とす
ることにより、図5(a)に示すようにフォーカスエラー
信号のサーボ基準位置がHだけ移動し、差動増幅回路1
3,14の出力信号がIからI′になることで、オフセッ
ト補正が行われる。
【0020】また、オフセット補正のためのオフセット
値はディジタル信号処理回路22で検出される。すなわ
ち、トラッキングエラー信号のオフセット値cについて
は、図4に示す最大値eと最小値fを求め、式:c=
(e−f)/2によって得られる。また、フォーカスエラ
ー信号のオフセット値は、例えば図3に示したオフセッ
ト回路において、オフセットを加算して再生信号の信号
のレベルが最大値(図示せず)となる値を求めることによ
って得られる。
【0021】ところで、再生状態のレーザパワーでオフ
セット値を検出する場合は前記した要領でオフセット値
が得られる。しかし、情報記録のための所定のレーザパ
ワーでオフセット値の検出を行う場合は、記録時のレー
ザパワーは再生状態のレーザパワーよりも大きいため、
レーザパワーの増加に応じて光ディスク5の記録担体に
影響を与え、光ディスク5への誤記録,誤消去が生ずる
恐れがある。
【0022】そこで本実施例では、記録時のオフセット
値を求める場合は、光ディスク5の回転数をアップさせ
ている。すなわち、ディジタル信号処理回路22によりレ
ーザ制御回路28を介して半導体レーザ1のパワーをアッ
プさせるとき、そのアップした値に応じてモータ制御回
路27をコントロールし、モータ12の回転数を増加させ
る。
【0023】なお、記録時のオフセット値を求める際、
所定のレーザパワーまで高くしなくとも、レーザパワー
が上昇する途上における2ポイント以上のオフセット値
を求めることにより、記録時の所定のレーザパワーにお
けるオフセット値を演算によって求めることができる。
例えば、2ポイントで求めたオフセット値が、レーザパ
ワーに比例しているとすると、記録時のレーザパワーの
オフセット値を比例計算で求めることができる。なお、
このときもレーザパワーの増加に応じて光ディスク5に
影響が出ることを防止するため、モータ12の回転数をア
ップさせるとよい。
【0024】このように構成した本実施例によれば、レ
ーザパワーの増加による光ディスク5に対する誤記録,
誤消去の発生を低減させることが可能となり、その結
果、信頼性を高くすることが可能となる。
【0025】
【発明の効果】以上、説明したとおりに構成された本発
明によれば、次に記載する効果を奏する。
【0026】レーザパワーを高くしたとき記録担体の回
転数を高くすることにより、レーザパワーが所定の記録
パワーであっても、記録担体に誤記録,誤消去の発生を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光ディスク制御装置
のブロック図である。
【図2】トラッキングずれ信号のオフセットを示す波形
図である。
【図3】オフセット補正回路を示す回路図である。
【図4】オフセット補正を説明するためのトラッキング
エラー信号を示す波形図である。
【図5】オフセット補正を説明するためのフォーカスエ
ラー信号を示す波形図である。
【符号の説明】
1…半導体レーザ、 5…光ディスク、 10…フォーカ
スずれ検出器、 11…トラックずれ検出器、 13,14
…増幅回路、 17,18…差動増幅回路、 21…A/D変
換回路、 22…ディジタル信号処理回路、 24…フォー
カスアクチュエータ、 26…トラッキングアクチュエー
タ、 27…モータ制御回路、 28…レーザ制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−235072(JP,A) 特開 平7−6384(JP,A) 特開 平6−309681(JP,A) 特開 平3−141038(JP,A) 特開 平4−186532(JP,A) 特開 昭63−155425(JP,A) 特開 昭63−306540(JP,A) 特開 平4−177621(JP,A) 特開 平4−85730(JP,A) 特開 平5−144052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/22 G11B 19/20 - 19/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録担体に形成された記録面と光スポッ
    トとの焦点ずれを検出するフォーカスずれ検出手段と、 前記光スポットを記録面に対して略垂直方向に移動させ
    るフォーカス移動手段と、 前記フォーカスずれ検出手段の信号に応じて前記フォー
    カス移動手段を制御するフォーカス制御手段と、 前記記録面に形成された情報トラックと光スポットとの
    位置ずれを検出するトラックずれ検出手段と、 前記情報トラックに対して略垂直方向に移動させるトラ
    ック移動手段と、 前記トラックずれ検出手段の信号に応じて前記トラック
    移動手段を制御するトラック制御手段と、 前記フォーカスずれ検出手段および/またはトラックず
    れ検出手段の出力信号のオフセットを検出するオフセッ
    ト検出手段と、 フォーカスずれ検出手段および/またはトラックずれ検
    出手段からのオフセット値を補正するオフセット補正手
    段と、 前記記録担体の回転を制御する回転制御手段と、前記記録担体に照射するレーザパワーの強度を制御する
    レーザパワー制御手段と、 前記オフセット検出手段を動作させるに際し、前記レー
    ザパワー制御手段にレーザパワーのアップを指示する場
    合には、前記回転制御手段に回転数の増加を指示する演
    算処理手段と を備えたことを特徴とする光ディスク制御
    装置。
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