JPH10142735A - ポリエステル支持体および、それを用いたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ポリエステル支持体および、それを用いたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH10142735A
JPH10142735A JP8305167A JP30516796A JPH10142735A JP H10142735 A JPH10142735 A JP H10142735A JP 8305167 A JP8305167 A JP 8305167A JP 30516796 A JP30516796 A JP 30516796A JP H10142735 A JPH10142735 A JP H10142735A
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JP
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polyester support
polyester
less
young
silver halide
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JP8305167A
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English (en)
Inventor
Masahiko Murakami
雅彦 村上
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱い性に優れた、ハロゲン化銀写真感光材
料、および幅方向全域にわたり異方性の少ないポリエス
テル支持体を提供する。 【解決手段】 ねじれカ−ルが0度以上300度以下の
ハロゲン化銀写真感光材料、幅全域にわたってヤング率
異方性が0kg/mm2以上300kg/mm2以下のポリエステル
支持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は取扱い性に優れた、
ハロゲン化銀写真感光材料、および幅方向全域にわたり
異方性の少ないポリエステル支持体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル支持体を用いたハロゲン化
銀写真感光材料(以降感材と略することがある)は、特
開平6−035118等に記載されているが、この感材
を用いたところ低湿下において弦巻状にねじれが発生
し、現像所でのプリント作業等で搬送トラブルが発生
し、取扱い性に問題があった。このようなねじれカ−ル
は従来のTAC支持体では発生しない。これはTACが
非延伸フィルムであり、フィルム内の異方性が少ないた
めと類推される。一方延伸フィルムであるポリエステル
支持体は延伸に伴う異方性が大きく、これがねじれカ−
ルの原因と類推された。このような面内の異方性の小さ
なポリエステルフィルムは特公平6−25267に記載
されているが、この方法を実施したところ、支持体中央
部のみは極めて異方性の小さな支持体を達成できるが、
両端部の異方性が極めて大きく、得率が著しく低いとい
う問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は取扱い性に優
れた、ハロゲン化銀写真感光材料、および幅方向全域に
わたり異方性の少ないポリエステル支持体に関するもの
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの課題は、ねじれ
カ−ルが0度以上300度以下のハロゲン化銀写真感光
材料、幅全域にわたってヤング率異方性が0kg/mm2以上
300kg/mm2以下のポリエステル支持体によって達成さ
れた。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は鋭意検討の結果、感材の
ねじれが支持体の異方性、即ちヤング率面内異方性(面
内全方向にわたってヤング率を測定した場合の最大値と
最小値の差)、さらにには力学主軸の角度により引き起
こされていることを新たに見いだした。これは以下の理
由によると推定される。感材は片面に感光層を塗設さ
れ、厚み方向に非対称な構造を有している。感光層は吸
水性ポリマ−であるゼラチンを主成分としているため、
低湿下で収縮応力が発生する。このため感材は感光層を
内巻きにしてカ−ルが発生する。このとき、支持体は感
光層の収縮応力により引っ張られるが、支持体の力学特
性が面内に均一であれば、全方向均一に引っ張られるた
め、ねじれは発生しない。力学的に、特にヤング率が不
均一であれば、同じ収縮応力が加わっても強い方向の変
形量が小さくなりカ−ルが弱くなり不均一にカ−ルが発
生する。これが感材が低湿で発生するねじれである。従
って全方向にわたって測定したヤング率の最大値と最小
値の差、即ちヤング率面内異方性が0kg/mm2以上300
kg/mm2以下が好ましく、より好ましくは0kg/mm2以上2
50kg/mm2以下、さらに好ましくは0kg/mm2以上200
kg/mm2以下のポリエステル支持体を用いることが好まし
い。しかも、これらの値は、支持体の幅方向全域のどの
点で測定しても、この範囲内に入っていることが必要で
ある。この範囲外の部分はねじれ角が大きくなり易く、
感材用支持体として使用する場合得率が低下し好ましく
ない。
【0006】さらに力学主軸の角度、即ちもっとも力学
強度(ヤング率)の大きな方向とベ−ス直交(幅)方向
とが成す角度によっても、ねじれ角は大きく左右され
る。力学主軸の角度が0度では、ヤング率の最も弱い弱
い方向は長手(MD)方向であるため、長手方向(ロ−
ル感材の場合巻き方向)に向かってカ−ルが発生し、ね
じれカ−ルにはならない。力学主軸の角度が0度から次
第に大きくなるに従い、ねじれは大きくなり好ましくな
い。一方力学主軸が90度の場合、弱い幅(TD)方向
に向かいカ−ルするため、ロ−ルフィルムでは樋状にカ
−ルする。この樋状カ−ルはプリンタ−等でピントのボ
ケを発生することがあり、あまり好ましくない。従っ
て、支持体の幅方向全域のどの点で測定しても力学強度
の主軸が0度以上60度以下であることが好ましく、0
度以上50度以下がより好ましく、0度以上40度以下
がさらに好ましい。
【0007】このような支持体の作成方法を以下に詳細
に説明する。ポリエステルはジカルボン酸とジオ−ルか
ら構成されるが、好ましいジカルボン酸として、(2,
6−、1,5−、1,4−、2,7−)ナフタレンジカ
ルボン酸(NDCA)、テレフタル酸(TPA)、イソ
フタル酸(IPA)、オルトフタル酸(OPA)、パラ
フェニレンジカルボン酸(PPDC)およびそのエステ
ル形成体を挙げることができる。この中で、さらに2,
6−ナフタレンジカルボン酸(2,6−NDCA)およ
びそのエステル形成体が好ましい。しかし、3−スルフ
ォイソフタル酸塩やスルフォナフタレンジカルボン酸塩
のような親水性モノマ−を共重合させると、現像処理中
に吸水に起因する力学強度(特に曲げ弾性)の低下を引
き起こし好ましくない。ジオールは、エチレングリコー
ル(EG)、シクロヘキサンジメタノール(CHD
M)、ネオペンチルグリコール(NPG)、ビスフェノ
ールA(BPA)、ビフェノール(BP)が好ましく、
さらにエチレングリコ−ルが好ましい。ポリエチレング
リコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチ
レングリコ−ル等のポリアルキレングリコ−ルは、現像
処理中に吸水に起因する力学強度(特に曲げ弾性)の低
下を引き起こし好ましくない。ジオ−ルとジカルボン酸
以外にヒドロキシカルボン酸を用いてもポリエステルを
形成でき、パラヒドロキシ安息香酸(PHBA)、6−
ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸(HNCA)を
用いてもよい。
【0008】このようなポリエステルを達成する上で好
ましいのが、ポリエチレンナフタレ−トを主成分とする
ものである。ナフタレンジカルボン酸を含有するポリエ
ステルは、その剛直な分子構造のために、Tgを高くし
やすい上に、ヤング率等の力学強度も上昇させやすいた
めである。このような「ポリエチレンナフタレ−トを主
成分とする」ポリエステルとは、全ジカルボン酸残基中
に含まれるナフタレンジカルボン酸の含率が50mol
%以上であることが好ましい。より好ましくは、60m
ol%以上、さらに好ましくは、70mol%以上であ
る。これは、共重合体であってもよく、ポチマ−ブレン
ドであってもよい。共重合の場合、ナフタレンジカルボ
ン酸ユニットとエチレングリコ−ルユニット以外に、テ
レフタル酸、ビスフェノ−ルA、シクロヘキサンジメタ
ノ−ル等のユニットを共重合させたものも好ましい。こ
れらの中で力学強度、コストの観点から最も好ましいの
がテレフタル酸ユニットを共重合したものである。この
ようなナフイタレンジカルボン酸成分とテレフタル酸成
分を共重合して使用する場合、ポイントは両者の混合状
態である。共重合体の場合はこれらの成分がエチレング
リコ−ル成分ととなりあっている割合を1H−核磁気共
鳴法(NMR)で調べることができる。即ちナフタレン
ジカルボン酸成分(N)−エチレングリコ−ル成分
(E)−テレフタル酸成分(T):N/E/T、N/E
/N、T/E/Tの場合、エチレングリコ−ル成分の1
Hのシグナルがシフトし、おのおの4.7,4.75,
4.8ppmに現れることを利用し、これらの3本のピ
−ク面積の和に対するN/E/Tの占める割合が5%以
上50%以下、より好ましくは8%以上40%以下、さ
らに好ましくは10%以上35%以下にするのがポイン
トである。このような共重合体は原料のジカルボン酸と
ジアルコ−ルを1から2kg/mm2の加圧下あるいは大気圧
下で180〜280℃、より好ましくは230〜270
℃で0.5〜8時間、さらに好ましくは2〜4時間反応
させエステル交換させた後、50〜1mmHgの真空に
した240〜290℃で1〜3時間加熱することで重合
させてえることができる。ここでのポイントは反応時間
と反応温度であり、さらに、原材料の添加をスラリ−で
行うことで達成できる。即ちナフタレンジカルボン酸あ
るいはそのジエステルとテレフタル酸あるいはそのジエ
ステルを微粒子にし、エチレングリコ−ル中に分散させ
スラリ−として供給する。これにより、ナフタレンジカ
ルボン酸成分とテレフタル酸成分が次第に溶出しながら
反応するため、ランダムに共重合が進行しやすい。これ
に対し完全に溶解して反応させた場合は反応率(r1,r
2)のことなるモノマ−が急激に反応するため、ブロッ
ク状になり易く好ましくない。
【0009】ポリマ−ブレンドの好ましい相手は、相溶
性の観点からポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、
ポリアリレ−ト(PAr)、ポリカ−ボネイト(P
C)、ポリシクロヘキサンジメタノ−ルテレフテレ−ト
(PCT)等のポリエステルを挙げることができるが、
なかでも力学強度、コストの観点から好ましいのがPE
Tとのポリマ−ブレンドである。このようなポリマ−ブ
レンドの場合も、混練押し出しする間にエステル交換が
進行し、共重合に変化してゆく。この場合も、PETと
PENをブレンドした場合、N/E/Tの占める割合が
5%以上50%以下、より好ましくは8%以上40%以
下、さらに好ましくは10%以上35%以下にするのが
ポイントである。このようなポリマ−ブレンドを形成す
るには、押し出し機内で5分以上30分以下、より好ま
しくは8分以上25分以下、さらに好ましくは10分以
上20分以下混練するのが好ましい。これより短いと十
分なエステル交換が進行しない。一方これを越えると分
解が始まり好ましくない。このように混練時間を長くす
る上でのポイントは事前の乾燥を30分以上、より好ま
しくは1時間以上、さらに好ましくは3時間以上、Tg
以上200℃以下で実施することであり、不十分だと分
解が発生しやすく好ましくない。また、2軸押し出し機
を用いることも好ましい。
【0010】これらのポリエステルは、耐熱性の観点か
らガラス転移温度(Tg)が65℃以上のものが好まし
く、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは10
0℃以上である。一方汎用性を有しかつ透明なTgが2
00℃を越えるポリエステルはまだ開発されておらず、
この間のTgを持つポリマ−が好ましい。これらのホモ
ポリマーおよびコポリマーは、従来公知のポリエステル
の製造方法に従って合成できる。例えば酸成分をグリコ
ール成分と直接エステル化反応してもよく(直重法)、
または酸成分としてジアルキルエステル(例えばジメチ
ルエステル、やジエチルエステルが好ましい)を用い
て、グリコール成分とエステル交換反応をし、これを減
圧下で加熱して余剰のグリコール成分を除去してもよい
(エステル交換法)。あるいは、酸成分を酸ハライドと
しておき、グリコールと反応させてもよい。なかでも好
ましいのはエステル交換法である。これらの重合時、必
要に応じて、エステル交換反応触媒あるいは重合反応触
媒を用いたり、耐熱安定化剤(例えば亜リン酸、リン
酸、トリメチルフォスフェ−ト、トリエチルフォスフェ
−ト、テトラエチルアンモニウム)を添加してもよい。
これらのポリエステル合成法については、例えば、高分
子実験学第5巻「重縮合と重付加」(共立出版、198
0年)第103頁〜第136頁、“合成高分子V”(朝
倉書店、1971年)第187頁〜第286頁の記載や
特開平5−163337、同3−179052、同2−
3420、同1−275628、特開昭62−2907
22、同61−241316等を参考に行うことができ
る。このようにして重合したポリマ−は、オルソクロロ
フェノ−ル溶媒中にて、35℃で測定した極限粘度が
0.40以上,0.9以下のものが好ましく、0.45
〜0.70のものがさらに好ましい。
【0011】本発明に用いるポリエステルの好ましい具
体的化合物例を示すが、本発明がこれに限定されるもの
ではない。 ポリエステル ホモポリマ−例 HP−1:ポリエチレンナフタレ−ト(PEN) 〔2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)/エチレングリコー ル(EG)(100/100)〕(PEN) Tg=119℃ HP−2:ポリエチレンテレフタレ−ト(PET) {テレフタル酸(TPA)/エチレングリコ−ル(EG)(100/ 100)}(PET) Tg=69℃ ポリエステル コポリマ−例(括弧内の数字はモル比を示す) CP−1:2,6−NDCA/TPA/EG(70/30/100) Tg=98℃ CP−2:2,6−NDCA/TPA/EG(80/20/100) Tg=105℃ CP−3:2,6−NDCA/TPA/EG(90/10/100) Tg=110℃ CP−4:2,6−NDCA/TPA/EG/BPA(50/50/75/ 25) Tg=112℃ CP−5:2,6−NDCA/EG/BPA(100/25/75) Tg=155℃ CP−6:2,6−NDCA/EG/CHDM/BPA(100/25/25 /50) Tg=150℃ CP−7:2,6−NDCA/NPG/EG(100/70/30) Tg=145℃ CP−8:2,6−NDCA/EG/BP(100/20/80) Tg=130℃
【0012】 ポリエステル ポリマ−ブレンド例(括弧内の数字は重量比を示す) PB−1:PEN/PET(60/40) Tg= 95℃ PB−2:PEN/PET(80/20) Tg=104℃ PB−3:PEN/PET(90/10) Tg=109℃ PB−4:PAr/PEN(15/85) Tg=138℃ PB−5:PAr/PCT/PEN(10/10/80) Tg=135℃ PB−6:PAr/PC/PEN(10/10/80) Tg=140℃ これらのポリエステル中に経時安定性付与の目的で紫外
線吸収剤を添加しても良い。紫外線吸収剤としては、可
視領域に吸収を持たないものが望ましく、かつその添加
量はポリマーフィルムの重量に対して通常0.5重量%
ないし20重量%、好ましくは1重量%ないし10重量
%程度である。0.5重量%未満では紫外線劣化を抑え
る効果を期待できない。紫外線吸収剤としてはベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸系等の紫
外線収剤が挙げられる。
【0013】また、芳香族系ポリエステルの屈折率は、
1.6〜1.7と高いのに対し、この上に塗設する感光
層の主成分であるゼラチンの屈折率は1.50〜1.5
5とこの値より小さいので、光がフィルムエッジから入
射した時、ベースと乳剤層の界面で反射していわゆるラ
イトパイピング現象(縁被り)を起こす。この様なライ
トパイピング現象を回避するため、フィルムに不活性無
機粒子等を含有させる方法ならびに染料を添加する方法
等が知られている。染料添加による方法はフィルムヘイ
ズを著しく増加させないので好ましい。フィルム染色に
使用する染料については、色調は感光材料の一般的な性
質上グレー染色が好ましく、ポリエステルフィルムの製
膜温度域での耐熱性に優れ、かつポリエステルとの相溶
性に優れたものが好ましい。染料としては、上記の観点
から三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKa
yaset等ポリエステル用として市販されている染料
を混合することにより目的を達成することが可能であ
る。特に耐熱安定性の観点から、アントラキノン系の染
料を上げることができる。例えば、特開平特開平7−1
68309や特願平6−265180特許に記載されて
いるものを好ましく用いることができる。
【0014】本発明によるポリエステルフィルムは、用
途に応じて易滑性を付与することも可能であり、不活性
無機化合物の練り込み、あるいは界面活性剤の塗布等が
一般的手法として用いられる。このような不活性無機粒
子としてはSiO2 、TiO2 、BaSO4 、CaCO
3 、タルク、カオリン等が例示される。また、上記のポ
リエステル合成反応系に不活性な粒子を添加する外部粒
子系による易滑性付与以外にポリエステルの重合反応時
に添加する触媒等を析出させる内部粒子系による易滑性
付与方法も採用可能である。外部粒子系としてはポリエ
ステルフィルムと比較的近い屈折率をもつSiO2 、あ
るいは析出する粒子径を比較的小さくすることが可能な
内部粒子系を選択することが望ましい。好ましい添加量
は5ppm以上1000ppm以下、より好ましくは1
0ppm以上500ppm以下、さらに好ましくは20
ppm以上200ppm以下である。また添加する粒子
の大きさは0.01μm以上10μm以下が好ましく、
0.05μm以上5μm以下がより好ましく、0.1μ
m以上2μm以下がさらに好ましい。
【0015】次にこれらのポリエステルを用いた製膜法
について述べる。本発明のヤング率面内異方性、力学主
軸を有する支持体を作るポイントはは製膜工程にあり、
下記のようにまとめられる。 未延伸フィルムの厚みムラ 横延伸速度 熱固定中の温度分布 以下に製膜工程を順に記載する。上述のような方法で重
合したポリマ−をペレット化し、これを80℃〜200
℃で1時間以上乾燥する。この後、そのポリマ−の融点
温度(Tm)以上、330℃以下で溶融する。この後、
フィルタ−を用いて溶融ポリマ−をあらかじめろ過して
おくほうが好ましい。フィルタ−としては、金網、焼結
金網、焼結金属、サンド、グラスファイバ−などが挙げ
られる。これをT−ダイから溶融押し出しを行い未延伸
フィルムを製膜する。2種以上のポリマ−ブレンドを行
うときは、通常の多軸混練押し出し機を利用するのが好
ましい。また、積層体を製膜するときは、共押し出し
法、インラインラミネ−ト法、オフラインラミネ−ト法
いずれで行っても良い。ヤング率面内分布を小さくする
上でのポイントの一つは、厚みムラの少ない未延伸フィ
ルムを作ることにある。PEN系のポリエステルポリマ
−は延伸中にネッキングが発生しやすく、僅かな厚みむ
らも延伸ムラとなりやすい。これがヤング率異方性を大
きくする。未延伸フィルムの好ましい厚みムラは2%以
下、より好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1
%以下である。これには、押し出し機の振動、脈流を小
さくすること、キャスティングドラム温度をTg−50
℃〜Tg−10℃にしメルトをレベリングすること、さ
らには静電印加法あるいは水々の流体をキャスティング
ドラム上に塗布しメルトとドラの密着をよくすることで
実施できる。
【0016】このようにして得た未延伸フィルムは、同
時あるいは逐次2軸延伸、熱固定、熱緩和してフィルム
を形成する。縦方向・横方向の延伸回数は限定されるも
のではないが、なかでも好ましいのが縦延伸後横延伸、
熱固定を行う逐次2軸延伸法である。上記の方法で形成
した未延伸フィルムを一軸方向(縦方向または横方向)
に(Tg−10℃)〜(Tg+70℃)、より好ましく
は(Tg)〜(Tg+50℃)、さらに好ましくは(T
g+5℃)〜(Tg+35℃)で(但し、Tg:ポリエ
ステルのガラス転移温度)2.5〜4.5倍、より好ま
しくは2.7〜4.0倍、さらに好ましくは2.8〜
3.8倍に延伸する。このような延伸は、例えば出口の
ロ−ラ−速度を入り口のロ−ラ−速度を早くすることで
達成できる。次いで上記延伸方向と直角方向(一段目延
伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向となる)に
Tg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で2.0〜4.0
倍の倍率で延伸することで製造できる。好ましくは、縦
延伸は、2.3〜3.7倍、更に好ましくは、2.4〜
3.5倍、横延伸は好ましくは、2.0〜4.0倍、よ
り好ましくは、2.4〜3.8倍、さらに好ましくは
2.5〜3.6倍である。縦、横とも延伸倍率がこの範
囲以下では、弾性率が低下し、支持体の薄手化を達成す
ることができない。一方、延伸倍率がこの範囲以上で
は、熱収縮率が大きくなりやすく、好ましくない。本発
明のヤング率異方性を達成するうえでのポイントの一つ
は、横延伸時の延伸速度である。これは横延伸がテンタ
−クリップで延伸されるため、クリップで把持された端
部に比べ中央部が延伸され易いためである。好ましい横
延速度は300〜10000%/分、より好ましくは5
00〜5000%/分、さらに好ましくは1000〜3
000%/分である。この範囲を越えると中央と端部の
延伸ムラが大きくなり好ましくない。一方この範囲を下
回ると延伸配向させた分子が延伸中に再配列し無配向と
なるためヤング率が低下し好ましくない。
【0017】更に、二軸延伸フィルムは、(Tg+3
0)℃〜溶融温度(Tm)、より好ましくは、Tg+4
0℃〜Tm−10℃、さらに好ましくは、Tg+60℃
〜Tm−20℃の温度で熱固定する。好ましい熱固定時
間は10秒以上3分以下、より好ましくは15秒以上1
分30秒以下さらに好ましくは20秒以上60秒以下で
ある。本発明を実施する上でのポイントの一つは、この
熱固定ゾ−ン中の温度分布である。これが大きいと力学
主軸に影響しやすい。熱固定時にベ−スは結晶化をおこ
しこれに伴い収縮するが、ベ−ス温度が高いと収縮が大
きくなりやすく、低いと小さくなりやすい。このように
幅方向に温度差があると高温部のほうが、低温部に比べ
より引っ張られた状態になる。一般に熱固定ゾ−ンは、
テンタ−チャック近傍が外気に近く温度が低下しやす
い。この結果端部と中央部のほうが収縮により強く引っ
張られるためべ−す内に円弧状の応力が働く、この結果
フィルム面内の分子配向が直交方向から円弧に沿い斜め
方向に傾く。この結果、もっとも強いヤング率を有する
方向(力学主軸)がベ−ス幅(TD)方向に対し角度を
持つようになる。本発明のお力学主軸を達成するための
熱固定ゾ−ンの幅方向温度差を15℃以下、より好まし
くは10℃以下、さらに好ましくは7℃以下にするとよ
い。これは、熱固定ゾ−ンに吹き込む熱風の方向を幅方
向で調整することで達成できる。具体的にはチャック近
傍に流れ込む風量を、熱固定ゾ−ン内に設置した中央部
よりも多くすることで達成できる。風量の調整は各製膜
機により異なるため、温度センサ−をみながら適宜調整
する。
【0018】さらに熱固定に引き続き熱緩和を行うこと
も好ましい。(Tg+30)℃〜溶融温度(Tm)、よ
り好ましくは、Tg+40℃〜Tm−10℃、さらに好
ましくは、Tg+60℃〜Tm−20℃である。好まし
い緩和量は0%以上15%以下、より好ましくは2%以
上12%以下、さらに好ましくは3%以上10%以下で
ある。この後、冷却、トリミングを行いロ−ルに巻き取
る。このとき、ベ−ス端部に厚みだし加工(ナ−リン
グ)を付与することも好ましい。このようにして製膜し
たベ−スの幅は0.5m以上10m以下であることが好
ましい。より好ましくは0.8m以上8m以下、さらに
好ましくは1m以上6m以下である。この範囲以下では
乳剤塗布後もねじれ角が出現しにくく本発明の効果が少
ない。一方この範囲を越えると均一な厚みももった製膜
を行うことが困難であり実用的ではない。またベ−ス厚
みは80μm以上130μm以下が好ましい。より好ま
しくは85μm以上125μm以下が好ましく、さらに
好ましくは90μm以上120μm以下である。この範
囲を下回ると、ベ−スのスチフネス(腰の強さ)が弱く
なり低湿化で発生する感光層の収縮応力によるねじれカ
−ルが大きくなり易く好ましくない。一方この範囲を越
えると、腰が強くなりすぎ、カメラやラボ機器の巻き取
り軸に巻き付け難くなり、取扱い上好ましくない。また
このようにして製膜した支持体のヤング率が全幅にわた
りMD,TDとも400kg/mm2以上800kg/mm2以下で
あることが好ましく、420kg/mm2以上760kg/mm2
下であることがより好ましく、440kg/mm2以上720
kg/mm2以下であることがさらに好ましい。この範囲以下
では低湿化での感光層の収縮応力でねじれカ−ルが大き
くなり易くこのましくない。一方この範囲以上の支持体
はベ−スでのへきかいが発生しやしく好ましくない。こ
のような弾性率は上記延伸倍率、延伸温度にすることで
達成できる。
【0019】このようにして製膜した支持体の屈折率
は、長手(MD)方向、幅(TD)方向が1.67以上
1.82以下が好ましく、より好ましくは1.69以上
1.80以下、さらに好ましくは1.70以上1.79
以下であり、厚み方向(Z)が1.47以上1.53以
下が好ましく、1.48以上1.52以下がより好まし
く、1.49以上1.51以下がさらに好ましい。なか
でも厚み方向屈折率がポイントでありこの範囲以下では
ベ−ス内のへきかいが発生しやすく好ましくない。一方
この範囲以上ではベ−スの厚みむらが大きくなり易く好
ましくない。また、支持体の電子密度から見た配向の不
均一性(MOR)の値が幅方向いずれの点でも1以上9
以下が好ましく、1以上7以下が好ましく、1以上6以
下がさらに好ましい。この値も小さいほうがねじれカ−
ルを小さくする傾向にある。これも上記ヤング率面内異
方性と同じようにして達成できる。さらに、支持体のカ
−ルの面内異方性が少ないほうが好ましい。これは10
度きざみで全方向にわたって支持体のカ−ルを測定し、
最大値と最小値の比で規定される。好ましいカ−ルの面
内異方性は1.0以上2.0以下、より好ましくは1.
0以上1.5以下、さらに好ましくは1.0以上1.3
以下である。この範囲を越えるとねじれカ−ルが大きく
なりやすく好ましくない。これも上記ヤング率面内異方
性と同じようにして達成できる。
【0020】このようにして製膜した支持体に、50℃
以上Tg以下の温度で、より好ましくは55℃以上Tg
−2℃以下、さらに好ましくは60℃以上Tg−5℃以
下で熱処理(以下BTA処理と略することがある)を実
施するのが好ましい。ねじれカ−ルは、巻癖が強いほど
大きくなりやすいため、このBTA処理はねじれカ−ル
に有効である。好ましい熱処理時間は1時間以上500
時間以下、より好ましくは、5時間以上200時間以
下、さらに好ましくは10時間以上150時間以下であ
る。この範囲以下では巻癖が強くなり好ましくなく、こ
の範囲以上では、効果が飽和し、エネルギ−の無駄であ
る。このようなBTA処理を一定温度で行ってもよい
(定温BTA法)。さらにTgからゆっくり冷却しなが
ら熱処理してもよい(徐冷BTA法)。この場合Tg以
上の温度からTg未満の温度にまで徐冷する方法がさら
によい。この場合の平均冷却速度は−0.001℃/分
〜−100℃/分、より好ましくは−0.001℃/分
〜−10℃/分、さらに好ましくは−0.001℃/分
〜−1℃/分にするのが好ましい。またこの方法と前述
の定温BTA法を組み合わせることも好ましい。このよ
うな熱処理は製膜後の支持体に実施することも好まし
く、下記表面処理後に実施することも好ましい、さらに
導電層、下塗り、バック層塗設後に実施するのも好まし
い。これらのBTA処理の前に、BTA処理による巻癖
防止効果を上げる目的で、Tg以上、Tg+130℃以
下、より好ましくはTg+20℃以上、Tg+110℃
以下、さらに好ましくはTg+30℃以上、Tg+90
℃以下の温度で「BTA前熱処理」を施しても良い。好
ましい時間は、0.1分以上、1時間以下、より好まし
くは、0.2分以上、0.7時間以下、さらに好ましく
は、0.3分以上、0.4時間以下である。これ以上の
熱処理を行うと、ベースの着色が発生し好ましくない。
【0021】支持体上に、バック層、感光層を塗設する
前に表面処理を施すことが密着を確保するうえで好まし
い。表面処理とは、薬品処理、機械的処理、コロナ処
理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー処理、
活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸
化処理などが挙げられ、これらの中でもコロナ処理、紫
外線処理、グロー処理、火焔処理が特に効果があり、さ
らににグロ−処理が有効である。これらについては「発
明協会公開技法 公技番号94−6023号」に記載の
方法に従って実施することができる。
【0022】本発明の支持体には、帯電防止層を付与す
ることが好ましい。このような帯電防止剤は特に制限さ
れず、導電性の帯電防止剤でも良いし、帯電列調整作用
を有する化合物でも良い。導電性帯電防止剤としては、
金属酸化物やイオン性化合物などを挙げることができ、
本発明で好ましく用いられる導電性の帯電防止剤は、現
像処理後も帯電防止性が失活しない導電性金属酸化物及
びその誘導体,導電性金属,炭素繊維,π共役系高分子
(ポリアリーレンビニレン等)などであり、この中でも
特に好ましく用いられる導電性材料は結晶性の金属酸化
物粒子である。この導電性金属酸化物粒子の最も好まし
い物は、ZnO、TiO2 、SnO2、Al23 、In
23 、SiO2 、MgO、BaO、MoO3 、V25
の中から選ばれた少なくとも1種の結晶性の金属酸化物
或いはこれらの複合酸化物の微粒子である。この中で特
に好ましい物は、SnO2 を主成分とし酸化アンチモン
約5〜20%含有させ及び/又はさらに他成分(例えば
酸化珪素、ホウ素、リンなど)を含有させた導電性材料
である。これらの導電性の結晶性酸化物、或いはその複
合酸化物の微粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以
下、より好ましくは106 Ω以下、さらに好ましくは1
5 Ωcm以下である。これらの導電性素材および塗設
方法の詳細はは「発明協会公開技法 公技番号94−6
023号」に記載されており、これに従って実施するこ
とができる。このような導電層の付与は、密着向上の観
点から上記表面処理後に行うことが好ましい。
【0023】次に表面処理した支持体と感光層の間に設
ける下塗り層について述べる。下塗り層としては、第1
層として支持体によく接着する層(以下、下塗り第1層
と略す)を設け、その上に第2層として下塗り第1層と
写真層をよく接着する層(以下、下塗り第2層と略す)
を塗布するいわゆる重層法と、支持体と写真層をよく接
着する層を一層のみ塗布する単層法とがある。重層法に
おける下塗り第1層では、例えば、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、ブタジエン、酢酸ビニル、スチレン、アクリ
ロニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸、ア
クリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の中から選ば
れた単量体を出発原料とする共重合体、エポキシ樹脂、
ゼラチン、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニルなどが用
いられる。下塗り第2層では、主としてゼラチンが用い
られる。
【0024】単層法においては、多くは支持体を膨潤さ
せ、下塗りポリマーと界面混合させる事によって良好な
接着性を得る方法が多く用いられる。この下塗りポリマ
ーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒
天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体
などの水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエステル、
塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合
体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有
共重合体、酢酸ビニル含有共重合体等のラテックスポリ
マー、などが用いられる。これらのうち好ましいのはゼ
ラチンである。ゼラチンとしては、いわゆる石灰処理ゼ
ラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチン
誘導体及び変性ゼラチン等当業界で一般に用いられてい
るものはいずれも用いることができる。これらのゼラチ
ンのうち、最も好ましく用いられるのは石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチンである。上記の下塗りポリマーは、
硬化することができる。硬膜剤としては例えば、クロム
塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデ
ヒド、グルタールアルデヒドなど)、エポキシ化合物
類、イソシアネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−
ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、エ
ピクロルヒドリン樹脂、ポリアマイド−エピクロルヒド
リン樹脂、シアヌルクロリド系化合物)、ビニルスルホ
ンあるいはスルホニル系化合物、カルバモイルアンモニ
ウム塩系化合物、アミジニウム塩系化合物、カルボジイ
ミド系化合物、ピリジニウム塩系化合物などを挙げるこ
とができる。
【0025】本発明の下塗り層には、必要に応じて各種
の添加剤を含有させることができる。例えば、界面活性
剤、帯電防止剤、アンチハレーション剤着色用染料、顔
料、塗布助剤、カブレ防止剤等である。また、本発明の
下塗り層には画像の透明性や粒状性を実質的に損なわな
い程度に無機または、有機の微粒子をマット剤として含
有させることができる。無機の微粒子のマット剤として
はシリカ(SiO2 ),二酸化チタン(TiO2 ),炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用することが
できる。有機の微粒子マット剤としては、ポリメチルメ
タクリレ−ト、セルロ−スアセテ−トプロピオネ−ト、
ポリスチレン、米国特許第4、142、894号に記載
されている処理液可溶性のもの、米国特許第4、39
6、706号に記載されているポリマ−などを用いるこ
とができる。これらの微粒子マット剤の平均粒径は0.
01〜10μmのものが好ましい。より好ましくは、
0.05〜5μmである。また、その含有量は0.5〜
600mg/m2 が好ましく、更に好ましくは、1〜4
00mg/m2 である。本発明に使用される支持体を膨
潤させる化合物として、レゾルシン、クロルレゾルシ
ン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、フェノール、o−クロルフェノール、p−クロルフ
ェノール、ジクロルフェノール、トリクロルフェノー
ル、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢
酸、抱水クロラール等が用いられる。この中で好ましい
のはレゾルシンとp−クロルフェノールである。これら
の下塗り素材の詳細はは「発明協会公開技法 公技番号
94−6023号」に記載されており、これに従って実
施することができる。
【0026】これらの下塗り液は、一般によく知られた
塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフコー
ト法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤー
バーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許第
2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用す
るエクストルージョンコート法等により塗布することが
できる。また必要に応じて、米国特許第2,761,7
91号、3,508,947号、2,941,898
号、及び3,526,528号明細書、原崎勇次著「コ
ーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)
等に記載された方法により2層以上の層を同時に塗布す
ることができる。このような下塗り層の塗設は本発明の
熱処理後に実施するのが好ましい。これらの下塗り層
は、接着性を付与するための層であるため、粘着性を有
するものが多く、その結果ブロッキングを発生しやすく
好ましくない。
【0027】また、本発明においては感光性ハロゲン化
銀乳剤層を両面に有する感材、片面だけの感材のどちら
でもよい。片面に乳剤層を有する場合、本支持体の反対
側にバック層を付与することが好ましく用いられる。こ
のバック層には、種々の機能を発現させるために数層の
構成層を有するのが一般である。それらは、例えば密着
層、帯電防止層、耐傷性付与層、滑り層、耐くっつき防
止層、カ−ル防止層などを挙げることができる。さら
に、US3,782,947号やUS4,279,94
5号に記載されているような透明磁気記録層を塗設して
もよい。これらの層の構成順や、その厚さも特に限定さ
れなく、場合により同一機能層を2層以上にしてもよ
い。また、各層の厚さは、好ましくは、0.0001μ
m〜10μmであり、0.001μm〜5μmがより好
ましい。全層の厚さは、0.001〜10μmが好まし
い。バック側の構成層は、それぞれの機能を有する素材
のみからなってもよいが、一般にはバインダ−と共に用
いられる。このバインダ−は、疎水性のポリマ−でもよ
く、また下引き層に用いるような親水性のポリマ−であ
ってもよく、あるいはラテックスのように架橋されてい
てもよい。バック層の機能の一つに帯電防止層がある
が、これは上述した方法により設けることができる。
【0028】また、滑り層を付与する場合、用いられる
滑り剤としては、例えば、特公昭53−292号公報に
開示されているようなポリオルガノシロキサン、米国特
許第4、275、146号明細書に開示されているよう
な高級脂肪酸アミド、特公昭58−33541号公報、
英国特許第927、446号明細書或いは特開昭55−
126238号及び同58−90633号公報に開示さ
れているような高級脂肪酸エステル(炭素数10〜24
の脂肪酸と炭素数10〜24のアルコールのエステ
ル)、そして、米国特許第3、933、516号明細書
に開示されているような高級脂肪酸金属塩、また、特開
昭58−50534に開示されているような、直鎖高級
脂肪酸と直鎖高級アルコールのエステル、世界公開90
108115.8に開示されているような分岐アルキル
基を含む高級脂肪酸−高級アルコールエステル等が知ら
れている。
【0029】このうちポリオルガノシロキサンとして
は、一般的に知られている、ポリジメチルシロキサンポ
リジエチルシロキサン等のポリアルキルシロキサン、ポ
リジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン等のポリアリールシロキサンのほかに、特公昭53−
292,特公昭55−49294、特開昭60−140
341等に示されるような、C5 以上のアルキル基を持
つオルガノポリシロキサン、側鎖にポリオキシアルキレ
ン基を有するアルキルポリシロキサン、側鎖にアルコキ
シ、ヒドロキシ、水素、カルボキシル、アミノ、メルカ
プト基を有するようなオルガノポリシロキサン等の変性
ポリシロキサンを用いることもできる。また、シロキサ
ンユニットを有するブロックコポリマーや、特開昭60
−191240に示されるようなシロキサンユニットを
側鎖に持つグラフトコポリマーを用いることもできる。
高級脂肪酸及びその誘導体、高級アルコール及びその誘
導体としては、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級
脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の多価
アルコールエステル等、また、高級脂肪族アルコール、
高級脂肪族アルコールのモノアルキルフォスファイト、
ジアルキルフォスファイト、トリアルキルフォスファイ
ト、モノアルキルフォスフェート、ジアルキルフォスフ
ェート、トリアルキルフォスフェート、高級脂肪族のア
ルキルスルフォン酸、そのアミドこれらの滑り層を構成
する素材の詳細はは「発明協会公開技法 公技番号94
−6023号」に記載されており、これに従って実施す
ることができる。
【0030】これらの滑り剤の使用量は特に限定されな
いが、その含有量は十分な滑り、耐傷性を発現するため
には0.001〜0.1g/m2 が好ましく、より好ま
しくは0.005〜0.05g/m2 である。これらの
滑り剤は疎水性が高いため溶剤にたいして溶解性が悪い
ものが多い。そのためトルエンやキシレン等の非極性の
有機溶剤中に溶解する方法または塗布液中に分散する方
法があるが非極性有機溶剤は取扱い難いため分散する方
法が好ましい。滑り剤を分散する方法としては、一般的
に知られている乳化、分散法を利用する事が出来る。具
体的には、有機溶剤に溶解しておいて水中で乳化する方
法、滑り剤を高温で溶融して水中で乳化する方法、ボー
ルミル、サンドグラインダーによる固体分散法等であ
る。このような乳化分散法については、刈米、小石、日
高編集、「乳化・分散技術応用ハンドブック」(サイエ
ンスフォーラム版)等の成書に記載されている。
【0031】更に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
には、各種の情報を記録するために特開平6−0593
57に記載されているような磁気記録層を有していても
よい。磁気記録層は支持体層のバック面に用いるのが好
ましく、塗布または印刷によって設けることができる。
又、各種の情報を記録するために光学的に記録するスペ
ースを感光材料に与えてもよい。こようにして下塗り
層、バック層を塗設した支持体上にハロゲン化銀感光層
を塗設する。ハロゲン化銀乳剤層としてはカラー用黒白
用何れでもよく、「発明協会公開技法 公技番号94−
6023号」に記載されているような感光層を塗設する
とよい。ただし、感光層塗設前/後のヤング率の差が0
kg/mm2以上100kg/mm2以下になるように感光層を塗設
することが好ましく、10kg/mm2以上80kg/mm2以下に
することがより好ましく、20kg/mm2以上60kg/mm2
下にすることがさらに好ましい。一般にポリエステル支
持体に比べ感光層のヤング率は小さいため、感材塗設後
のヤング率は塗布前に比べて小さくなるため、この値が
大きいほど塗布した感光層の厚みが厚いことを示す。従
ってこの値がこの範囲以上では低湿化での感光層の収縮
応力が大きくなり、ねじれカ−ルが大きくなり易い。一
方この範囲以下では、感光層が薄くなりすぎ、良好な画
像を形成しにくい。
【0032】さらにこのようにして作成した感材をスリ
ットして使用する。スリット幅は0.5cm以上10cm以
下であることが好ましく、0.7cm以上8cm以下である
ことが好ましく、0.8cm以上7cm以下であることがさ
らに好ましい。この範囲以下では、画像面積が小さすぎ
るため、印画氏にプリントしたとき粒状が粗くなり好ま
しくない。この範囲以上では、ねじれカ−ルは小さく本
発明の効果が少ない。また、好ましいフィルム長は20
cm以上10m以下が好ましく、30cm以上5m以下がよ
り好ましく、40cm以上3m以下がさらに好ましい。こ
の範囲以下ではねじれカ−ルが現れ難く本発明の効果が
少ない。一方この範囲を越えるロ−ルフィルムは両端を
スプ−ルに固定して使用するため、ねじれカ−ルによる
悪影響が出にくい。さらにこの感材に135システム
用、110システム用、新写真システム(APS)用の
パ−フォレ−ションを付けることも好ましい。このよう
にしてスリットした感材をロ−ル状にして使用する。こ
の時巻芯に巻いてもよく、中空で巻いてもよい。さらに
ブロ−ニ−用感材で用いているように遮光紙を一緒に巻
き込むことも好ましい。このように巻き込んだ感材は、
135システム用、110システム用、新写真システム
(APS)用のカ−トリッジに収納して使用することも
好ましい。
【0033】最後に、本発明で採用した評価・測定法に
ついて説明する。 (1)ねじれカ−ル 感光層まで塗設した感材を原反フィルムの長手方向に1
500mm長、幅方向に24mm幅に裁断する。長手方
向を鉛直になるように、一方の端(A端)をまっすぐな
板に平行に固定して垂らす。この状態で25℃10%R
Hで3時間以上調湿する。この後10gの荷重を下方の
もう一方の端(B)端に固定する。A端のフィルム面と
B端のフィルム面のなす角度を分度器で測定し、これを
ねじれカ−ルの角度とする。これを全幅にわたって測定
し、その中の絶対値(右巻きでも左巻きでも良くその角
度のみを問題にする)の最大値を示す。ここでいう全域
とは、支持体製膜時の熱固定のチャックの幅から両端そ
れぞれ15%ずつ内側全域を指す(以下の測定において
も同様に定義する)。 (2)ヤング率 10mm幅、200mmに裁断後、25℃55%RHで
3時間以上調湿後、チャック間距離100mm、引っ張
り速度10mm/分で測定する(支持体も感材も同じ条
件で測定する)。これを全幅にわたり測定する。 (3)ヤング率面内異方性・力学主軸 サンプルを10度ずつ回転させながら、全周にわたっ
て、上記サイズに切り出す。これのヤング率を上記方法
で測定し、この最大値と最小値の差を求めた(これをΔ
Eとする)。これをベ−スの全幅にわたり測定し、ΔE
の最大値をヤング率面内異方性とした。さらに最大値を
示した角度(支持体の幅方向となす角)を力学主軸と
し、これをベ−スの全幅にわたり測定し、その中の最大
値を示した。
【0034】(4)エチレングリコ−ル成分を挟んだナ
フタレンジカルボン酸成分とテレフタル酸成分がとなり
あう割合 ポリエステル支持体を重水素化ヘキサフルオロイソプル
パノ−ル/重水素かクロロホルム(1/1容量比)の混
合溶媒に1g/800mlの割合で溶解させ、核磁気共
鳴(NMR)法で1Hのスペクトルを測定した。クロロ
ホルムのシグナルを7.26ppmに合わせた時、ナフ
タレンジカルボン酸成分(N)−エチレングリコ−ル成
分(E)−テレフタル酸成分(T):N/E/T、N/
E/N、T/E/Tのように重合した場合、エチレング
リコ−ル成分の1Hのシグナルがシフトし、おのおの
4.7,4.75,4.8ppmに現れる。これらの3
本のピ−ク面積の和に対するN/E/Tの占める割合
を、「エチレングリコ−ル成分を挟んだナフタレンジカ
ルボン酸成分とテレフタル酸成分がとなりあう割合」と
した。 (5)屈折率 ポリエステル支持体をアッベ屈折率計を用い、25℃に
おいてNaランプのD線下で測定して求める。この時中
間液として硫黄ヨウ化メチレンを用いる。これをベ−ス
の全幅にわたり測定し、その平均値を示した。 (6)配向の不均一性(MOR) ポリエステル支持体を分子配向計(MOA−3001
A:王子計測機器株式会社)を用いてMORを測定する
(これはマイクロ波と支持体の双極子相互作用を面内全
方向にわたり測定し、その異方性を数値化するものであ
る)。これをベ−スの全幅にわたり測定し、その中の絶
対値の最大値を示した。
【0035】(7)カ−ルの面内異方性 支持体を3mmX35mmの大きさに、10度ごとに全
周にわたり切り出す。これをANSI/ASC PH
1.29−1985のMethodAの方法に従い、カ−ル盤
を用いて測定する。カ−ルの大きさはカ−ル値=曲率半
径(m)の逆数で示す。全周にわたり測定したカ−ル値
の最大値を最小値で割り、これをベ−スの全幅にわたり
測定し、その中の絶対値の最大値をカ−ルの面内異方性
とした。 (8)ガラス転移温度(Tg) 下記方法に従い、示差熱分析計を用いて測定する。 (1) 窒素気流中で10mgのサンプルをアルミニウム製
のパンの中にセット。 (2) 20℃/分で300℃まで昇温(1st run ) (3) 室温まで急冷し、非晶とする (4) 再び20℃/分で昇温(2nd run ) 2nd run でベ−スラインから偏奇しはじめる温度と新
たなベ−スラインに戻る温度の算術平均をTgとした。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例−1〜14 (1)ポリエステルの調製 (1-1) PENの重合 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル10
0部、エチレングリコ−ル58部、酢酸マンガン4水和
物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均
粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%を加え、撹
拌しながら200℃に加熱した。副生するメタノ−ルを
除去しつつ235℃まで昇温した。メタノ−ルの副生が
終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃
に昇温しながら0.3Torrに減圧し2時間反応させ
た。さらに固形分に対して、特願平5−316676号
記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ
54ppm加えた。この固有粘度は0.62であった。 (1-2) ポリマ−ブレンド(PB−2)の作成 PB−2A :上方により調製した固有粘度0.58の
PETと上記方法で作成したPENを2:8の重量比で
混ぜた後160℃で19時間乾燥後、2軸押し出し機を
用い310℃で押しだした。押し出し機内の滞留時間は
4分であった。 PB−2B :1軸押し出し機を用い310℃で押しだ
し、押し出し機内の滞留時間を2分にした以外はPB−
2A と同様に行った。 (1-3) 共重合体(CB−1)の作成 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル:テ
レフタル酸ジメチルエステル(80部:20部)をエチ
レングリコ−ル58部に分散しスラリ−とした後、酢酸
マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.
028部、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.
1%を加え、撹拌しながら200℃に加熱した。副生す
るメタノ−ルを除去しつつ235℃まで昇温した。メタ
ノ−ルの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添
加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し
2時間反応させた。さらに固形分に対して、特願平5−
316676号記載の染料、化合物I−6と化合物I−
24をそれぞれ54ppm加えた。この固有粘度は0.
65であった。
【0037】(2)ポリエステル支持体の製膜 上記方法で調製したポリエステルをペレットに成形し、
160℃減圧化で19時間乾燥した。これを10μmの
メッシュフィルタ−を装着した押し出し機にを用い31
0℃で溶融した後、Tダイから50℃のキャスティング
ドラム上の押し出し未延伸フィルムを調製した。この時
の厚みムラを表1に示した。これを赤外線ヒ−タ−を用
い、PENの場合は130℃に加熱しながら、PB−
2、CP−2の場合は110℃に加熱しながら縦(M
D)方向に3.2倍延伸した。この時の延伸速度は20
00%/分であった。さらに、PENの場合は140℃
に加熱しながら、PB−2、CP−2の場合は130℃
に加熱しながら横(TD)方向に3.5倍延伸した。こ
の時の延伸速度を表1に示した。この後、PENの場合
は245℃に加熱しながら、PB−2、CP−2の場合
は235℃に加熱しながら10秒間熱固定した。この時
の熱固定ゾ−ンの温度ムラを表1に示した。得られたベ
−スの幅は表1に示した。このようにして製膜したポリ
エステル支持体のエチレングリコ−ル成分を挟んでナフ
タレンジカルボン酸成分とテレフタル酸成分がとなりあ
う割合(N/E/T比)、ヤング率およびその面内異方
性、力学主軸、厚み方向屈折率、MOR、カ−ルの面内
異方性を上記の方法で測定し、表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】(3)感材の作成 上記の方法で作成した支持体に、特開平8−57951
の実施例1の表面処理し、バック第1層を塗設した。こ
れに本発明の実施例−6を除いた水準に対し、特開平8
−57951の実施例1に従い、支持体の熱処理を行っ
た後下塗り層の塗設、バック第2層の塗設、バック第3
層の塗設、カラ−ネガ感材の調製を、この順番で行っ
た。但し、本発明の実施例−2,6は感光層の塗布厚み
を調整することで表1に示した感光層塗布前/後のヤン
グ率の差を達成している。 (4)感材の評価 このように調製した感材の、感光層塗布前/後のヤング
率の差を評価し表1に示した。この値は感光層塗布前の
MD,TD方向のヤング率の平均と感光層塗布後のM
D,TD方向のヤング率の平均の差を示している。この
後、表1に示した幅に、幅方向全幅にわたってスリット
しねじれカ−ルを測定した。 (5)結果 結果を表1に示しした。本発明を実施した感材のねじれ
カ−ルは小さく、取扱い性に優れていた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ねじれカ−ルが0度以
上300度以下のハロゲン化銀写真感光材料、幅全域に
わたってヤング率異方性が0kg/mm2以上300kg/mm2
下のポリエステル支持体によって、取扱い性に優れた、
ハロゲン化銀写真感光材料、および幅方向全域にわたり
異方性の少ないポリエステル支持体を提供することがで
きた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 7/04 CFD C08J 7/04 CFDG G03C 1/76 G03C 1/76 1/81 1/81

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじれカ−ルが0度以上300度以下の
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 感光層塗設前後のヤング率の差が0kg/m
    m2以上100kg/mm2以下の請求項1に記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 幅全域にわたって、ヤング率面内異方性
    が0kg/mm2以上300kg/mm2以下であることを特徴とす
    るポリエステル支持体。
  4. 【請求項4】 幅全域にわたって、力学主軸が60度以
    下であることを特徴とする請求項3に記載のポリエステ
    ル支持体。
  5. 【請求項5】 ヤング率が全幅にわたりMD,TDとも
    400kg/mm2以上800kg/mm2以下であることを特徴と
    する請求項3、4に記載のポリエステル支持体。
  6. 【請求項6】 製膜幅が0.5m以上10m以下である
    ことを特徴とする請求項3〜5に記載のポリエステル支
    持体。
  7. 【請求項7】 該ポリエステル支持体が、ポリエチレン
    ナフタレ−トを主成分とすることを特徴とする請求項3
    〜6に記載のポリエステル支持体。
  8. 【請求項8】 該ポリエステル支持体が、ポリエチレン
    −2,6−ナフタレ−トであることを特徴とする請求項
    6に記載のポリエステル支持体。
  9. 【請求項9】 該ポリエステル支持体が、ナフタレンジ
    カルボン酸成分とテレフタル酸成分とエチレングリコ−
    ル成分からなることを特徴とする請求項7に記載のポリ
    エステル支持体。
  10. 【請求項10】 該ポリエステル支持体の、エチレング
    リコ−ル成分を挟んでナフタレンジカルボン酸成分とテ
    レフタル酸成分がとなりあう割合が5%以上50%以下
    であることを特徴とする請求項9に記載のポリエステル
    支持体。
  11. 【請求項11】 該ポリエステル支持体の厚み方向屈折
    率が、幅方向どの点においても1.47以上1.53以
    下であることを特徴とする、請求項3〜10に記載のポ
    リエステル支持体。
  12. 【請求項12】 該ポリエステル支持体の配向の不均一
    性(MOR)が幅方向どの点でも1以上6以下であるこ
    とを特徴とする、請求項3〜11に記載のポリエステル
    支持体。
  13. 【請求項13】 該ポリエステル支持体のカ−ルの面内
    異方性が幅方向どの点でも1.0以上2.0以下である
    ことを特徴とする、請求項3〜12に記載のポリエステ
    ル支持体。
  14. 【請求項14】 該ポリエステル支持体の厚みが80μ
    m以上130μm以下であることを特徴とする、請求項
    3〜13に記載のポリエステル支持体。
  15. 【請求項15】 50℃以上、該ポリエステル支持体の
    ガラス転移温度(Tg)以下の温度で熱処理したことを
    特徴とする、請求項3〜14に記載のポリエステル支持
    体。
  16. 【請求項16】 請求項3〜15に記載のポリエステル
    支持体を用いたことを特徴とする請求項1、2に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  17. 【請求項17】 幅が0.5cm以上10cm以下のロ−ル
    フィルムであることを特徴とする請求項1、2、16に
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002301763A (ja) * 2001-04-05 2002-10-15 Toyobo Co Ltd 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法

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