JPH06332110A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀写真感光材料Info
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- JPH06332110A JPH06332110A JP16679493A JP16679493A JPH06332110A JP H06332110 A JPH06332110 A JP H06332110A JP 16679493 A JP16679493 A JP 16679493A JP 16679493 A JP16679493 A JP 16679493A JP H06332110 A JPH06332110 A JP H06332110A
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- Japan
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- silver halide
- sensitive material
- halide photographic
- photographic light
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Abstract
(57)【要約】
【目的】巻癖カールがつきにくく、強度および透明性に
優れかつ乳剤との密着が良好なロール状ハロゲン化銀写
真感光材料を提供する。 【構成】ポリエステル支持体上に少なくとも一層の感光
層を有しているハロゲン化銀写真感光材料において、該
ポリエステル支持体がくり返し単位としてエチレンナフ
タレートを含み、その縦方向のヤング率(EMとする)
が650kg/mm2であり、横方向のヤング率(ETとす
る)も650kg/mm2 未満であり、両者の差|EM−E
T|が200kg/mm2 であることを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料。
優れかつ乳剤との密着が良好なロール状ハロゲン化銀写
真感光材料を提供する。 【構成】ポリエステル支持体上に少なくとも一層の感光
層を有しているハロゲン化銀写真感光材料において、該
ポリエステル支持体がくり返し単位としてエチレンナフ
タレートを含み、その縦方向のヤング率(EMとする)
が650kg/mm2であり、横方向のヤング率(ETとす
る)も650kg/mm2 未満であり、両者の差|EM−E
T|が200kg/mm2 であることを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻癖カールが付きにく
く強度および透明性に優れかつ乳剤と支持体の接着性が
良好なロール状ハロゲン化銀写真感光材料に関するもの
である。
く強度および透明性に優れかつ乳剤と支持体の接着性が
良好なロール状ハロゲン化銀写真感光材料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に写真感光材料としては、代表的に
はXレイ用フイルム、製版用フイルム及びカットフイル
ムの如くシート状態の形態のものとロール状の形態のも
のがある。ロールフイルムの代表的なものとしては、3
5mm巾又はそれ以下の巾でパトローネ内に収められてお
り、一般のカメラに装填して撮影に用いられるカラーフ
ィルム又は黒白ネガフィルムが挙げられる。ロールフイ
ルムには主としてTACフィルムからなる支持体が用い
られている。TACフィルムの写真用支持体としての特
徴は、光学的に異方性が無く透明度が高いこと、更には
現像処理後のカール解消性についても優れた性質を有し
ていることである。
はXレイ用フイルム、製版用フイルム及びカットフイル
ムの如くシート状態の形態のものとロール状の形態のも
のがある。ロールフイルムの代表的なものとしては、3
5mm巾又はそれ以下の巾でパトローネ内に収められてお
り、一般のカメラに装填して撮影に用いられるカラーフ
ィルム又は黒白ネガフィルムが挙げられる。ロールフイ
ルムには主としてTACフィルムからなる支持体が用い
られている。TACフィルムの写真用支持体としての特
徴は、光学的に異方性が無く透明度が高いこと、更には
現像処理後のカール解消性についても優れた性質を有し
ていることである。
【0003】巻ぐせカールのある支持体を用いた写真感
光材料では、ロール状態で用いられた際に、例えば現像
後写真印画紙に画像を形成させる焼き付け工程等で、ス
リ傷の発生、焦点ボケ、搬送時のジャミング等の問題が
生じてしまう。近年写真感光材料の用途は多様化してお
り撮影時のフィルム搬送の高速化、撮影倍率の高倍率
化、ならびに撮影装置の小型化が著しく進んでいる。そ
のためには、写真感光材料用の支持体としては、強度、
寸度安定性、薄膜化等の性質が要求される。
光材料では、ロール状態で用いられた際に、例えば現像
後写真印画紙に画像を形成させる焼き付け工程等で、ス
リ傷の発生、焦点ボケ、搬送時のジャミング等の問題が
生じてしまう。近年写真感光材料の用途は多様化してお
り撮影時のフィルム搬送の高速化、撮影倍率の高倍率
化、ならびに撮影装置の小型化が著しく進んでいる。そ
のためには、写真感光材料用の支持体としては、強度、
寸度安定性、薄膜化等の性質が要求される。
【0004】このようなパトローネの小型化を行うため
には、2つの問題が存在する。第1の課題は、フィルム
の薄層化に伴う力学強度の低下である。第2の課題は、
スプールの小型化に伴う経時保存中に発生する強い巻き
ぐせである。
には、2つの問題が存在する。第1の課題は、フィルム
の薄層化に伴う力学強度の低下である。第2の課題は、
スプールの小型化に伴う経時保存中に発生する強い巻き
ぐせである。
【0005】しかし、TACフィルムは剛直な分子構造
を有するので、製膜後のフィルムの膜質が脆弱であり、
上記課題を解決できない。ポリエステルでは巻きぐせカ
ールを改良するため、米国特許第4141735号明細
書に記載されているように、フィルムを加熱処理する方
法がある。一方、支持体と感光層の接着力を改良するた
め、フィルムに真空グロー放電処理を行うことは知られ
ている。例えば、特公昭35−7578号、同36−1
0336号に記載されているように、少なくとも微量酸
素の存在下でグロー放電処理を行うもの、米国特許3,
462,335号に記載されているように、不活性ガス
雰囲気中で高周波励起プラズマで表面処理を施すもの、
米国特許3,761,299号、同4,072,769
号に記載されているように反応性ガス(NO2 、H2O 、有
機物ガス) とこれらを活性化させるガスとを組み合わ
せ、高周波プラズマ雰囲気で表面処理を施すもの等、プ
ラズマ雰囲気組成を変化させ処理を行う事に注目し、塗
膜との接着性、親水性の良化を図る特許は数多くみられ
る。
を有するので、製膜後のフィルムの膜質が脆弱であり、
上記課題を解決できない。ポリエステルでは巻きぐせカ
ールを改良するため、米国特許第4141735号明細
書に記載されているように、フィルムを加熱処理する方
法がある。一方、支持体と感光層の接着力を改良するた
め、フィルムに真空グロー放電処理を行うことは知られ
ている。例えば、特公昭35−7578号、同36−1
0336号に記載されているように、少なくとも微量酸
素の存在下でグロー放電処理を行うもの、米国特許3,
462,335号に記載されているように、不活性ガス
雰囲気中で高周波励起プラズマで表面処理を施すもの、
米国特許3,761,299号、同4,072,769
号に記載されているように反応性ガス(NO2 、H2O 、有
機物ガス) とこれらを活性化させるガスとを組み合わ
せ、高周波プラズマ雰囲気で表面処理を施すもの等、プ
ラズマ雰囲気組成を変化させ処理を行う事に注目し、塗
膜との接着性、親水性の良化を図る特許は数多くみられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ポリエステル系フィル
ムはTACに比べ弾性率が高く穿孔した場合に穿孔屑が
発生しやすいという問題があった。屑が画面に付着する
とスポット故障となり商品価値上致命的な問題となる。
従って、本発明の目的は、巻癖カールが付きにくく、強
度に優れ、かつ穿孔において屑が発生しにくいロール状
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。さら
に、ポリエステル系フィルムをカラーネガやカラーリバ
ーサルなどの乳剤膜厚が厚い場合、TACに比べ乳剤と
支持体との接着性が劣るという問題があるが、本発明の
目的は、巻癖カールが付きにくく、強度にすぐれ乳剤と
支持体の接着性が良好でかつ穿孔において屑が発生しに
くい穿孔されたロール状ハロゲン化銀写真感光材料を提
供することにある。
ムはTACに比べ弾性率が高く穿孔した場合に穿孔屑が
発生しやすいという問題があった。屑が画面に付着する
とスポット故障となり商品価値上致命的な問題となる。
従って、本発明の目的は、巻癖カールが付きにくく、強
度に優れ、かつ穿孔において屑が発生しにくいロール状
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。さら
に、ポリエステル系フィルムをカラーネガやカラーリバ
ーサルなどの乳剤膜厚が厚い場合、TACに比べ乳剤と
支持体との接着性が劣るという問題があるが、本発明の
目的は、巻癖カールが付きにくく、強度にすぐれ乳剤と
支持体の接着性が良好でかつ穿孔において屑が発生しに
くい穿孔されたロール状ハロゲン化銀写真感光材料を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ポリエ
ステル支持体上に少なくとも一層の感光層を有してなる
ハロゲン化銀写真感光材料において、該ポリエステル支
持体がくり返し単位としてエチレンナフタレートを含
み、その縦方向のヤング率(EMとする)が650kg/
mm2 であり、横方向のヤング率(ETとする)も650
kg/mm2 未満であり、両者の差|EM−ET|が200
kg/mm2 であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料により達成された。本発明にいうくり返し単位とし
てエチレンナフタレートを含むポリエステル支持体は、
その繰返し構造単位が実質的にエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位から構成されているものであればよ
く、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートのみな
らず繰返し構造単位の数の10%以下、好ましくは5%
以下が他の成分で変性されたような共重合体、及び他の
ポリマーとの混合物、組成物をも含むものである。ポリ
エチレンナフタレートはナフタリン−2,6−ジカルボ
ン酸、またはその機能的誘導体、およびエチレングリコ
ールまたはその機能的誘導体とを触媒の存在下で適当な
反応条件の下に結合せしめることによって合成される
が、本発明にいうポリエチレンナフタレートには、この
ポリエチレンナフタレートの重合完結前に適当な1種又
は2種以上の第三成分(変性剤)を添加し、共重合また
は混合ポリエステルとしたものであってもよい。適当な
第三成分としては、2価のエステル形成官能基を有する
化合物、例えばシュウ酸、アジピン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,7−ジカル
ボン酸、コハク酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等
のジカルボン酸、またはその低級アルキルエステル、p
−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸の如き
オキシカルボン酸、またはその低級アルキルエステル、
あるいはプロピレングリコール、トリメチレングリコー
ルの如き2価アルコール類等の化合物があげられる。ポ
リエチレン−2,6−ナフタレートまたはその変性重合
体は、例えば安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベンジル
オキシ安息香酸、メトキシポリアルキレングリコールな
どの1官能性化合物によって末端の水酸基および/また
はカルボキシル基を封鎖したものであってもよく、ある
いは、例えば極く少量のグリセリン、ペンタエリスリト
ールの如き3官能、4官能エステル形成化合物で実質的
に線状の共重合体が得られる範囲内で変性されたもので
もよい。本発明では、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートが特に好ましい。
ステル支持体上に少なくとも一層の感光層を有してなる
ハロゲン化銀写真感光材料において、該ポリエステル支
持体がくり返し単位としてエチレンナフタレートを含
み、その縦方向のヤング率(EMとする)が650kg/
mm2 であり、横方向のヤング率(ETとする)も650
kg/mm2 未満であり、両者の差|EM−ET|が200
kg/mm2 であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料により達成された。本発明にいうくり返し単位とし
てエチレンナフタレートを含むポリエステル支持体は、
その繰返し構造単位が実質的にエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位から構成されているものであればよ
く、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートのみな
らず繰返し構造単位の数の10%以下、好ましくは5%
以下が他の成分で変性されたような共重合体、及び他の
ポリマーとの混合物、組成物をも含むものである。ポリ
エチレンナフタレートはナフタリン−2,6−ジカルボ
ン酸、またはその機能的誘導体、およびエチレングリコ
ールまたはその機能的誘導体とを触媒の存在下で適当な
反応条件の下に結合せしめることによって合成される
が、本発明にいうポリエチレンナフタレートには、この
ポリエチレンナフタレートの重合完結前に適当な1種又
は2種以上の第三成分(変性剤)を添加し、共重合また
は混合ポリエステルとしたものであってもよい。適当な
第三成分としては、2価のエステル形成官能基を有する
化合物、例えばシュウ酸、アジピン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,7−ジカル
ボン酸、コハク酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等
のジカルボン酸、またはその低級アルキルエステル、p
−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸の如き
オキシカルボン酸、またはその低級アルキルエステル、
あるいはプロピレングリコール、トリメチレングリコー
ルの如き2価アルコール類等の化合物があげられる。ポ
リエチレン−2,6−ナフタレートまたはその変性重合
体は、例えば安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベンジル
オキシ安息香酸、メトキシポリアルキレングリコールな
どの1官能性化合物によって末端の水酸基および/また
はカルボキシル基を封鎖したものであってもよく、ある
いは、例えば極く少量のグリセリン、ペンタエリスリト
ールの如き3官能、4官能エステル形成化合物で実質的
に線状の共重合体が得られる範囲内で変性されたもので
もよい。本発明では、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートが特に好ましい。
【0008】一方、本発明における縦方向ヤング率は6
50kg/mm2 未満50kg/mm2 以上であり、好ましくは
620kg/mm2 未満、更に好ましくは600kg/mm2 未
満である。他方、横方向のヤング率は650kg/mm2 未
満50kg/mm2 以上であり、好ましくは620kg/mm2
であり、更に好ましくは600kg/mm2 である。縦横の
ヤング率に差がありすぎると、いずれかの方向の引き裂
き強度が悪化するため、縦方向ヤング率(EM)と横方
向のヤング率(ET)の差は、200kg/mm2以下であ
り、好ましくは100kg/mm2 以下であり、更に好まし
くは50kg/mm 2 以下である。上記ポリエステルは、オ
ルソクロルフェノールの溶液中にて35℃で測定した固
有粘度が1.2以下0.45以上であり、好ましくは
0.50以上であり更に好ましくは0.55以上であ
る。固有粘度が0.45より小さいと、ポリマーの強度
が不十分で写真用支持体として不適である。本発明のポ
リエステルは、110℃30分放置した際の熱収縮率が
0.3%以下0以上であり、好ましくは、0.2%以下
であり更に好ましくは、0.15%以下である。紫外線
照射処理の方法は、従来公知の何れかの方法、例えば特
公昭41−10385号、同43−2603号、同43
−2604号、同45−3828号等に開示された方法
により達成することができる。光源は、被支持体の表面
温度が150℃前後にまで上昇する事が支持体性能上問
題無ければ、主波長が365nmの高圧水銀ランプを使
用する事ができる。低温度処理が必要とされる場合には
主波長が254nmの低圧水銀ランプを使用するのが好
ましい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及び
低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量に
関しては、処理光量が多い程支持体と被接着層との接着
力は向上するが、光量の増加に伴い支持体が着色し、ま
た支持体が脆くなるという問題が発生する。従って、通
常のポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチックフ
ィルムには、365nmを主波長とする高圧水銀ランプ
で、照射光量20〜10000(mJ/cm2 )が良く、
より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )である。
254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合には、
照射光量100〜10000(mJ/cm2 )が良く、よ
り好ましくは300〜1500(mJ/cm2 )である。
50kg/mm2 未満50kg/mm2 以上であり、好ましくは
620kg/mm2 未満、更に好ましくは600kg/mm2 未
満である。他方、横方向のヤング率は650kg/mm2 未
満50kg/mm2 以上であり、好ましくは620kg/mm2
であり、更に好ましくは600kg/mm2 である。縦横の
ヤング率に差がありすぎると、いずれかの方向の引き裂
き強度が悪化するため、縦方向ヤング率(EM)と横方
向のヤング率(ET)の差は、200kg/mm2以下であ
り、好ましくは100kg/mm2 以下であり、更に好まし
くは50kg/mm 2 以下である。上記ポリエステルは、オ
ルソクロルフェノールの溶液中にて35℃で測定した固
有粘度が1.2以下0.45以上であり、好ましくは
0.50以上であり更に好ましくは0.55以上であ
る。固有粘度が0.45より小さいと、ポリマーの強度
が不十分で写真用支持体として不適である。本発明のポ
リエステルは、110℃30分放置した際の熱収縮率が
0.3%以下0以上であり、好ましくは、0.2%以下
であり更に好ましくは、0.15%以下である。紫外線
照射処理の方法は、従来公知の何れかの方法、例えば特
公昭41−10385号、同43−2603号、同43
−2604号、同45−3828号等に開示された方法
により達成することができる。光源は、被支持体の表面
温度が150℃前後にまで上昇する事が支持体性能上問
題無ければ、主波長が365nmの高圧水銀ランプを使
用する事ができる。低温度処理が必要とされる場合には
主波長が254nmの低圧水銀ランプを使用するのが好
ましい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及び
低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量に
関しては、処理光量が多い程支持体と被接着層との接着
力は向上するが、光量の増加に伴い支持体が着色し、ま
た支持体が脆くなるという問題が発生する。従って、通
常のポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチックフ
ィルムには、365nmを主波長とする高圧水銀ランプ
で、照射光量20〜10000(mJ/cm2 )が良く、
より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )である。
254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合には、
照射光量100〜10000(mJ/cm2 )が良く、よ
り好ましくは300〜1500(mJ/cm2 )である。
【0009】放電周波数は50Hz〜5000KHz、
好ましくは5KHz〜数100KHzが適当である。放
電周波数が小さすぎると、安定な放電が得られずかつ被
処理物にピンホールが生じ、好ましくない。又周波数が
高すぎると、インピーダンスマッチングのための特別な
装置が必要となり、装置の価格が大となり、好ましくな
い。被処理物の処理強度に関しては、通常のポリエステ
ル、ポリオレフィン等のプラスチックフィルムの濡れ性
改良の為には、0.001KV・A・分/m2〜5KV・
A・分/m2、好ましくは0.01KV・A・分/m2〜1
KV・A・分/m2が適当である。電極と誘電体ロールの
ギャップクリアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは
1.0〜2.0mmが適当である。
好ましくは5KHz〜数100KHzが適当である。放
電周波数が小さすぎると、安定な放電が得られずかつ被
処理物にピンホールが生じ、好ましくない。又周波数が
高すぎると、インピーダンスマッチングのための特別な
装置が必要となり、装置の価格が大となり、好ましくな
い。被処理物の処理強度に関しては、通常のポリエステ
ル、ポリオレフィン等のプラスチックフィルムの濡れ性
改良の為には、0.001KV・A・分/m2〜5KV・
A・分/m2、好ましくは0.01KV・A・分/m2〜1
KV・A・分/m2が適当である。電極と誘電体ロールの
ギャップクリアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは
1.0〜2.0mmが適当である。
【0010】グロー放電処理は圧力を0.005〜20
Torr、好ましくは0.02〜2Torrが適当である。圧力
が低過ぎると表面処理効果が低下し、また圧力が高過ぎ
ると過大電流が流れ、スパークが起こり易く、危険であ
り、被処理物を破壊する恐れもある。放電は真空槽中
に、空間をおいて配置された一対以上の金属板或いは金
属棒間に高電圧を印加することにより生じる。この電圧
は、雰囲気気体の組成、圧力により色々な値を取り得る
が、通常上記圧力範囲では500〜5000Vの間で安
定な定常グロー放電が起こる。接着性を向上せしめるの
に特に好適な電圧範囲は500〜3000Vである。
又、放電周波数として、従来技術に見られるように、直
流から数1000MHz、好ましくは50Hz〜20M
Hzが適当である。放電処理強度に関しては、所望の接
着性能が得られることから0.01KV・A・分/m2〜
5KV・A・分/m2、好ましくは0.15KV・A・分
/m2〜1KV・A・分/m2が適当である。フィルムをあ
らかじめ加熱しておくと黄変着色をある程度抑制できる
が、例えば本発明の2軸延伸ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレートフィルムでは190℃以下
にすることが好ましい。さらに、好ましくは本発明の二
軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムの巻癖カール
特性を悪化させないガラス転移温度以下即ち120℃以
下であるが、接着性を考慮すると85℃〜120℃であ
る。真空中でポリマー表面温度を上げる具体的方法とし
ては、赤外線ヒータによる加熱、熱ロールに接触させる
方法がある。例えばフィルム面を100℃に加熱したい
場合、100℃の熱ロールにフィルムを高々1秒間接触
するだけで十分である。
Torr、好ましくは0.02〜2Torrが適当である。圧力
が低過ぎると表面処理効果が低下し、また圧力が高過ぎ
ると過大電流が流れ、スパークが起こり易く、危険であ
り、被処理物を破壊する恐れもある。放電は真空槽中
に、空間をおいて配置された一対以上の金属板或いは金
属棒間に高電圧を印加することにより生じる。この電圧
は、雰囲気気体の組成、圧力により色々な値を取り得る
が、通常上記圧力範囲では500〜5000Vの間で安
定な定常グロー放電が起こる。接着性を向上せしめるの
に特に好適な電圧範囲は500〜3000Vである。
又、放電周波数として、従来技術に見られるように、直
流から数1000MHz、好ましくは50Hz〜20M
Hzが適当である。放電処理強度に関しては、所望の接
着性能が得られることから0.01KV・A・分/m2〜
5KV・A・分/m2、好ましくは0.15KV・A・分
/m2〜1KV・A・分/m2が適当である。フィルムをあ
らかじめ加熱しておくと黄変着色をある程度抑制できる
が、例えば本発明の2軸延伸ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレートフィルムでは190℃以下
にすることが好ましい。さらに、好ましくは本発明の二
軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムの巻癖カール
特性を悪化させないガラス転移温度以下即ち120℃以
下であるが、接着性を考慮すると85℃〜120℃であ
る。真空中でポリマー表面温度を上げる具体的方法とし
ては、赤外線ヒータによる加熱、熱ロールに接触させる
方法がある。例えばフィルム面を100℃に加熱したい
場合、100℃の熱ロールにフィルムを高々1秒間接触
するだけで十分である。
【0011】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートフィルムはそのフィルム表面に多数の微細な突起を
有している。それらの多数の微細な突起は本発明によれ
ばポリエステル中に分散して含有される多数の球状シリ
カ粒子に由来するものである。かかる球状シリカ粒子を
分散含有するポリエステルは、通常ポリエステルの重合
反応時、球状シリカ粒子を反応系中に添加することによ
り製造することができる。好ましくは、重縮合反応の初
期例えば固有粘度が約0.3に至るまでの間に、該球状
シリカ粒子を反応系中に添加するのが好ましい。
ートフィルムはそのフィルム表面に多数の微細な突起を
有している。それらの多数の微細な突起は本発明によれ
ばポリエステル中に分散して含有される多数の球状シリ
カ粒子に由来するものである。かかる球状シリカ粒子を
分散含有するポリエステルは、通常ポリエステルの重合
反応時、球状シリカ粒子を反応系中に添加することによ
り製造することができる。好ましくは、重縮合反応の初
期例えば固有粘度が約0.3に至るまでの間に、該球状
シリカ粒子を反応系中に添加するのが好ましい。
【0012】また、本発明に使用できるシリカの球状微
粒子は、下記式 f=V/D3 ここで、Vは粒子1ケ当りの平均体積(μm3 )であ
り、そしてDは粒子の平均最大粒径(μm)である。で
定義される体積形状係数(f)が0.2より大きくそし
てπ/6以下であるものである。上記定義において、D
の粒子の平均最大粒径は粒子を横切る任意の直線が粒子
の周囲と交叉する2点間の距離のうち最大の長さを持つ
距離をいうものと理解すべきである。本発明における微
粒子の好ましいfの値は0.3〜π/6であり、より好
ましいfの値は、0.4〜π/6である。fの値がπ/
6である粒子は真球である。下限よりも小さいf値をも
つ微粒子の使用ではフィルム表面諸特性の制御が極めて
困難となる。
粒子は、下記式 f=V/D3 ここで、Vは粒子1ケ当りの平均体積(μm3 )であ
り、そしてDは粒子の平均最大粒径(μm)である。で
定義される体積形状係数(f)が0.2より大きくそし
てπ/6以下であるものである。上記定義において、D
の粒子の平均最大粒径は粒子を横切る任意の直線が粒子
の周囲と交叉する2点間の距離のうち最大の長さを持つ
距離をいうものと理解すべきである。本発明における微
粒子の好ましいfの値は0.3〜π/6であり、より好
ましいfの値は、0.4〜π/6である。fの値がπ/
6である粒子は真球である。下限よりも小さいf値をも
つ微粒子の使用ではフィルム表面諸特性の制御が極めて
困難となる。
【0013】本発明においてポリエステル中に分散含有
させる球状粒子は粒径比(長径/短径)が1.0〜1.
2、好ましくは1.0〜1.15、更に好ましくは1.
0〜1.1であり、個々の形状が極めて真球に近いもの
である。そして、この球状シリカ粒子は平均粒径が0.
003〜2.5μm、好ましくは0.05〜1.0μ
m、更に好ましくは0.1〜0.8μmである。かかる
球状粒子は、従来から滑剤として知られているシリカ粒
子が10nm程度の超微細な塊状粒子か、これらが凝集し
て0.5μm程度の凝集物(凝集粒子)を形成している
のとは著しく異なる点に特徴がある。
させる球状粒子は粒径比(長径/短径)が1.0〜1.
2、好ましくは1.0〜1.15、更に好ましくは1.
0〜1.1であり、個々の形状が極めて真球に近いもの
である。そして、この球状シリカ粒子は平均粒径が0.
003〜2.5μm、好ましくは0.05〜1.0μ
m、更に好ましくは0.1〜0.8μmである。かかる
球状粒子は、従来から滑剤として知られているシリカ粒
子が10nm程度の超微細な塊状粒子か、これらが凝集し
て0.5μm程度の凝集物(凝集粒子)を形成している
のとは著しく異なる点に特徴がある。
【0014】シリカ粒子の平均粒径が0.03μm以下
では、フィルムの充分な滑り性が得られず好ましくな
い。また平均粒径が2.5μmを超えると、フィルム表
面の突起が高くなりヘイズが高くなり引っかき強度が低
下するため好ましくない。平均粒径、粒径比は次式で求
められる。 平均粒径=測定粒子の面積円相当径の総和/測定粒子の
数 粒径比=シリカ粒子の平均長径/該粒子の平均短径 また、これら球状シリカ粒子は粒径分布がシャープであ
ることが好ましく、分布の急峻度を表わす相対標準偏差
が0.5以下、更には0.4以下、特に0.3以下であ
ることが好ましい。この相対標準偏差は次式で表わされ
る
では、フィルムの充分な滑り性が得られず好ましくな
い。また平均粒径が2.5μmを超えると、フィルム表
面の突起が高くなりヘイズが高くなり引っかき強度が低
下するため好ましくない。平均粒径、粒径比は次式で求
められる。 平均粒径=測定粒子の面積円相当径の総和/測定粒子の
数 粒径比=シリカ粒子の平均長径/該粒子の平均短径 また、これら球状シリカ粒子は粒径分布がシャープであ
ることが好ましく、分布の急峻度を表わす相対標準偏差
が0.5以下、更には0.4以下、特に0.3以下であ
ることが好ましい。この相対標準偏差は次式で表わされ
る
【0015】
【数2】
【0016】
【数3】
【0017】を表わす。相対標準偏差が0.5以下の球
状シリカ粒子を用いると、該粒子が真球状で且つ粒度分
布が極めて急峻であることから、フィルムの表面に形成
される突起の分布は極めて均一性が高く、突起高さのそ
ろった滑り性の優れたポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートフィルムが得られる。球状シリカ粒子の添加量は、
ポリエチレン−2,6−ナフタレートに対して0.00
1〜0.8重量%であり、好ましくは0.005〜0.
6重量%、更に好ましくは0.01〜0.5重量%であ
る。一方、シリコーン樹脂微粒子については、実質的に
球状であり、その粒度分布がシャープで単分散に近いも
のが好ましく、その製法、その他に何ら限定されるもの
ではない。特に、下記式で表わされる粒度分布比(γ)
が1〜1.4であることが望ましい。 γ=D25/D75
状シリカ粒子を用いると、該粒子が真球状で且つ粒度分
布が極めて急峻であることから、フィルムの表面に形成
される突起の分布は極めて均一性が高く、突起高さのそ
ろった滑り性の優れたポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートフィルムが得られる。球状シリカ粒子の添加量は、
ポリエチレン−2,6−ナフタレートに対して0.00
1〜0.8重量%であり、好ましくは0.005〜0.
6重量%、更に好ましくは0.01〜0.5重量%であ
る。一方、シリコーン樹脂微粒子については、実質的に
球状であり、その粒度分布がシャープで単分散に近いも
のが好ましく、その製法、その他に何ら限定されるもの
ではない。特に、下記式で表わされる粒度分布比(γ)
が1〜1.4であることが望ましい。 γ=D25/D75
【0018】この粒径比(γ)は更に好ましくは1〜
1.3の範囲であり、特に好ましくは1〜1.15の範
囲にある。ここで、D25は粒子の積算重量が25%のと
きの平均粒径(μm)であり、そしてD75は粒子の積算
重量が75%のときの平均粒径(μm)である。球状シ
リコーン樹脂微粒子は下記式(A) Rx SiO2-x/2 (A) ここで、Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、そして
xは1〜1.2の数である。で表わされる組成を有す
る。
1.3の範囲であり、特に好ましくは1〜1.15の範
囲にある。ここで、D25は粒子の積算重量が25%のと
きの平均粒径(μm)であり、そしてD75は粒子の積算
重量が75%のときの平均粒径(μm)である。球状シ
リコーン樹脂微粒子は下記式(A) Rx SiO2-x/2 (A) ここで、Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、そして
xは1〜1.2の数である。で表わされる組成を有す
る。
【0019】上記(A)におけるRは炭素数1〜7の炭
化水素基であり、例えば炭素数1〜7のアルキル基、フ
ェニル基あるいはトリル基が好ましい。炭素数1〜7の
アルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよ
く、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso −プロ
ピル、n−ブチル、iso −ブチル、tert−ブチル、n−
ペンチル、n−ヘプチル等を挙げることができる。これ
らのうち、Rとしてはメチル及びフェニルが好ましく、
就中メチルが特に好ましい。上記式(A)におけるxは
1〜1.2の数である。上記式(A)においてxが1で
あるとき、上記式(A)は、下記式(A)−1 RSiO1.5 …(A)−1 ここで、Rの定数は上記に同じである。で表わすことが
できる。上記式(A)−1の組成は、シリコン樹脂の三
次元重合体鎖構造における下記構造部分;
化水素基であり、例えば炭素数1〜7のアルキル基、フ
ェニル基あるいはトリル基が好ましい。炭素数1〜7の
アルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよ
く、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso −プロ
ピル、n−ブチル、iso −ブチル、tert−ブチル、n−
ペンチル、n−ヘプチル等を挙げることができる。これ
らのうち、Rとしてはメチル及びフェニルが好ましく、
就中メチルが特に好ましい。上記式(A)におけるxは
1〜1.2の数である。上記式(A)においてxが1で
あるとき、上記式(A)は、下記式(A)−1 RSiO1.5 …(A)−1 ここで、Rの定数は上記に同じである。で表わすことが
できる。上記式(A)−1の組成は、シリコン樹脂の三
次元重合体鎖構造における下記構造部分;
【0020】
【化1】
【0021】に由来するものである。又、上記式(A)
においてxが1.2であるとき、上記式(A)は下記式
(A)−2 R1.2 SiO1.4 …(A)−2 ここで、Rの定義は上記に同じである。で表わすことが
できる。上記式(A)−2の組成は、上記式(A)−1
の構造0.8モルと下記式(A)′ R2 SiO …(A)′ ここで、Rの定義は上記に同じである。で表わされる構
造0.2モルとからなると理解することができる。上記
式(A)′は、シリコン樹脂の三次元重合体鎖における
下記構造部分;
においてxが1.2であるとき、上記式(A)は下記式
(A)−2 R1.2 SiO1.4 …(A)−2 ここで、Rの定義は上記に同じである。で表わすことが
できる。上記式(A)−2の組成は、上記式(A)−1
の構造0.8モルと下記式(A)′ R2 SiO …(A)′ ここで、Rの定義は上記に同じである。で表わされる構
造0.2モルとからなると理解することができる。上記
式(A)′は、シリコン樹脂の三次元重合体鎖における
下記構造部分;
【0022】
【化2】
【0023】に由来する。球状のシリコン樹脂微粒子
は、好ましくは上記式(A)において、xが1〜1.1
の間の値を有する。このシリコーン樹脂微粒子は、例え
ば、下記式 RSi(OR′)3 ここで、Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、そして
R′は低級アルキル基である。で表わされるトリアルコ
キシシランまたはこの部分加水分解縮合物を、アンモニ
アあるいはメチルアミン、ジメチルアミン、エチレンジ
アミン等の如きアミンの存在下、攪拌下に、加水分解及
び縮合せしめることによって製造できる。上記出発原料
を使用する上記方法によれば、上記式(A)−1で表わ
される組成を持つシリコーン樹脂微粒子を製造すること
ができる。
は、好ましくは上記式(A)において、xが1〜1.1
の間の値を有する。このシリコーン樹脂微粒子は、例え
ば、下記式 RSi(OR′)3 ここで、Rは炭素数1〜7の炭化水素基であり、そして
R′は低級アルキル基である。で表わされるトリアルコ
キシシランまたはこの部分加水分解縮合物を、アンモニ
アあるいはメチルアミン、ジメチルアミン、エチレンジ
アミン等の如きアミンの存在下、攪拌下に、加水分解及
び縮合せしめることによって製造できる。上記出発原料
を使用する上記方法によれば、上記式(A)−1で表わ
される組成を持つシリコーン樹脂微粒子を製造すること
ができる。
【0024】また、上記方法において、例えば下記式 R2 Si(OR′)2 ここで、R及びR′の定義は上記に同じである。で表わ
されるジアルコキシシランを上記トリアルコキシシラン
と一緒に併用し、上記方法に従えば、上記式(A)−2
で表わされる組成を持つシリコーン樹脂微粒子を製造す
ることができる。
されるジアルコキシシランを上記トリアルコキシシラン
と一緒に併用し、上記方法に従えば、上記式(A)−2
で表わされる組成を持つシリコーン樹脂微粒子を製造す
ることができる。
【0025】又、球状架橋ポリスチレン粒子を分散含有
することにより同様の効果を発現させることができる。
球状架橋ポリスチレン粒子も球状シリカと同様にポリエ
ステルに添加できる。本発明において球状架橋ポリスチ
レン粒子は、(i)真球状に近い形状、(ii)小さな粒
径、(iii)狭い粒度分布及び(iv) ポリエステルとの良
好なる親和性の4つの特性により特徴づけられる。即
ち、本発明における球状架橋ポリスチレン粒子は(a)
最大径対最小径の比で定義される粒径比の範囲は球状シ
リカの場合と同じであり、より好ましい粒径比は1.0
〜1.12の範囲にある。
することにより同様の効果を発現させることができる。
球状架橋ポリスチレン粒子も球状シリカと同様にポリエ
ステルに添加できる。本発明において球状架橋ポリスチ
レン粒子は、(i)真球状に近い形状、(ii)小さな粒
径、(iii)狭い粒度分布及び(iv) ポリエステルとの良
好なる親和性の4つの特性により特徴づけられる。即
ち、本発明における球状架橋ポリスチレン粒子は(a)
最大径対最小径の比で定義される粒径比の範囲は球状シ
リカの場合と同じであり、より好ましい粒径比は1.0
〜1.12の範囲にある。
【0026】球状架橋ポリスチレン粒子の平均粒径は、
0.3〜2.5μm、好ましくは0.4〜1.0μmで
ある。この平均粒径が0.3μm未満では、滑り性や耐
削れ性の向上効果が不十分であり好ましくない。また平
均粒径2.5μmを超えると、フィルム表面が粗れすぎ
て好ましくない。また架橋ポリスチレン微粒子も粒度分
布はシャープであることが好ましく、分布の急峻度を表
わす相対標準偏差が0.5以下、更に好ましくは0.3
以下、特に0.12以下が好ましい。相対標準偏差値は
シリカ粒子やシリコーン粒子の場合と全く同様に定義さ
れる。
0.3〜2.5μm、好ましくは0.4〜1.0μmで
ある。この平均粒径が0.3μm未満では、滑り性や耐
削れ性の向上効果が不十分であり好ましくない。また平
均粒径2.5μmを超えると、フィルム表面が粗れすぎ
て好ましくない。また架橋ポリスチレン微粒子も粒度分
布はシャープであることが好ましく、分布の急峻度を表
わす相対標準偏差が0.5以下、更に好ましくは0.3
以下、特に0.12以下が好ましい。相対標準偏差値は
シリカ粒子やシリコーン粒子の場合と全く同様に定義さ
れる。
【0027】球状架橋ポリスチレン粒子は、スチレンモ
ノマー、メチルスチレンモノマー、α−メチルスチレン
モノマー、ジクロルスチレンモノマー等のスチレン誘導
体モノマーの他に、ブタジエンの共役ジエンモノマー、
アクリロニトリルのような不飽和ニトリルモノマー、メ
チルメタアクリレートのようなメタアクリル酸エステル
等のようなモノマー、不飽和カルボン酸のような官能性
モノマー、ヒドロキシエチルメタクリレートのようなヒ
ドロキシルを有するモノマー、グリシジルメタクリレー
トのようなエポキシド基を有するモノマー、不飽和スル
ホン酸等から選ばれる1種若しくは2種以上のモノマー
と、重合体粒子を三次元構造にするための架橋剤とし
て、多官能ビニル化合物、例えばジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ジアリルフタレート等とを、
水溶性高分子が保護コロイドとして溶存した水性媒体中
で乳化重合させて重合体粒子のエマルジョンを調整し、
このエマルジョンから重合体粒子を回収して乾燥し、し
かる後にこれをジェットミルにて解砕し、次いで分級す
ることによって得られる。
ノマー、メチルスチレンモノマー、α−メチルスチレン
モノマー、ジクロルスチレンモノマー等のスチレン誘導
体モノマーの他に、ブタジエンの共役ジエンモノマー、
アクリロニトリルのような不飽和ニトリルモノマー、メ
チルメタアクリレートのようなメタアクリル酸エステル
等のようなモノマー、不飽和カルボン酸のような官能性
モノマー、ヒドロキシエチルメタクリレートのようなヒ
ドロキシルを有するモノマー、グリシジルメタクリレー
トのようなエポキシド基を有するモノマー、不飽和スル
ホン酸等から選ばれる1種若しくは2種以上のモノマー
と、重合体粒子を三次元構造にするための架橋剤とし
て、多官能ビニル化合物、例えばジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ジアリルフタレート等とを、
水溶性高分子が保護コロイドとして溶存した水性媒体中
で乳化重合させて重合体粒子のエマルジョンを調整し、
このエマルジョンから重合体粒子を回収して乾燥し、し
かる後にこれをジェットミルにて解砕し、次いで分級す
ることによって得られる。
【0028】球状架橋ポリスチレン粒子の添加量は、芳
香族ポリエステルに対して0.001〜0.8重量%と
する必要があり、好ましくは0.005〜0.6重量
%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。添加
量が0.001重量%未満では、フィルム形成時におい
て巻き性が悪化し、巻きしわが発生する。一方0.8重
量%を超えると透明性が低下し、さらに引っかき強度が
低下するため好ましくない。同時に含有し得る不活性固
体微粒子は本発明においては、好ましくは、イ.従来か
らの二酸化ケイ素;ロ.アルミナ;ハ.SiO2 分を3
0重量%以上含有するケイ酸塩(例えば非晶質あるいは
結晶質の粘土鉱物、アルミノシリケート(焼生物や水和
物を含む)、温石綿、ジルコン、フライアッシュ等);
ニ.Hg、Zn、Zr及びTiの酸化物;ホ.Ca及び
Baの硫酸塩;ヘ.Li、Ba及びCaのリン酸塩(1
水素塩や2水素塩を含む);ト.Li、Na及びKの安
息香酸塩;チ.Ca、Ba、Zn及びHnのテレフタル
酸塩;リ.Mg、Ca、Ba、Zn、Cd、Pb、S
r、Hn、Fe、Co及びNiのチタン酸塩;ヌ.Ba
及びPbのクロム酸塩;ル.炭素(例えばカーボンブラ
ック、グラファイト等);ヲ.ガラス(例えばガラス
粉、ガラスビーズ等);ワ.Ca及びMgの炭素塩;
カ.ホタル石;及びヨ.ZnSが例示される。更に好ま
しくは、無水ケイ酸、含水ケイ酸、酸化アルミニウム、
ケイ酸アルミニウム(焼成物、水和物等を含む)、燐酸
1リチウム、燐酸3リチウム、燐酸ナトリウム、燐酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、安息香酸リチウ
ム、これらの化合物の複塩(水和物を含む)、ガラス
粉、粘土(カオリン、ベントナイト、白土等を含む)、
タルク、ケイ藻土、炭酸カルシウム等が例示される。特
に好ましくは二酸化ケイ素、炭酸カルシウムが挙げられ
る。
香族ポリエステルに対して0.001〜0.8重量%と
する必要があり、好ましくは0.005〜0.6重量
%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。添加
量が0.001重量%未満では、フィルム形成時におい
て巻き性が悪化し、巻きしわが発生する。一方0.8重
量%を超えると透明性が低下し、さらに引っかき強度が
低下するため好ましくない。同時に含有し得る不活性固
体微粒子は本発明においては、好ましくは、イ.従来か
らの二酸化ケイ素;ロ.アルミナ;ハ.SiO2 分を3
0重量%以上含有するケイ酸塩(例えば非晶質あるいは
結晶質の粘土鉱物、アルミノシリケート(焼生物や水和
物を含む)、温石綿、ジルコン、フライアッシュ等);
ニ.Hg、Zn、Zr及びTiの酸化物;ホ.Ca及び
Baの硫酸塩;ヘ.Li、Ba及びCaのリン酸塩(1
水素塩や2水素塩を含む);ト.Li、Na及びKの安
息香酸塩;チ.Ca、Ba、Zn及びHnのテレフタル
酸塩;リ.Mg、Ca、Ba、Zn、Cd、Pb、S
r、Hn、Fe、Co及びNiのチタン酸塩;ヌ.Ba
及びPbのクロム酸塩;ル.炭素(例えばカーボンブラ
ック、グラファイト等);ヲ.ガラス(例えばガラス
粉、ガラスビーズ等);ワ.Ca及びMgの炭素塩;
カ.ホタル石;及びヨ.ZnSが例示される。更に好ま
しくは、無水ケイ酸、含水ケイ酸、酸化アルミニウム、
ケイ酸アルミニウム(焼成物、水和物等を含む)、燐酸
1リチウム、燐酸3リチウム、燐酸ナトリウム、燐酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、安息香酸リチウ
ム、これらの化合物の複塩(水和物を含む)、ガラス
粉、粘土(カオリン、ベントナイト、白土等を含む)、
タルク、ケイ藻土、炭酸カルシウム等が例示される。特
に好ましくは二酸化ケイ素、炭酸カルシウムが挙げられ
る。
【0029】本発明によれば比較例大粒子としてシリカ
微粒子、架橋ポリスチレン微粒子を用い、それと一緒に
ポイドの発生が極めて少ない内部析出微粒子を併用し
て、2種類の粒子を用いる利点を有しつつ、巻きとり性
および透明性等に優れたフィルムを提供しうることが明
らかとなった。
微粒子、架橋ポリスチレン微粒子を用い、それと一緒に
ポイドの発生が極めて少ない内部析出微粒子を併用し
て、2種類の粒子を用いる利点を有しつつ、巻きとり性
および透明性等に優れたフィルムを提供しうることが明
らかとなった。
【0030】内部析出粒子の形成は、通常上述した化合
物の存在する系に燐化合物を添加することによって行
う。燐化合物としては例えば燐酸、亜燐酸、これらのエ
ステル(例えばアルキルエステル、アリールエステル
等)等を挙げることができる。また、内部析出粒子の生
成、粒径、安定化等のために他の添加剤(例えば燐酸リ
チウム等)を用いることができる。内部析出粒子におい
て、カルシウム、リチウム及び燐を含むものは粒径が比
較的大きく、またリチウム及び燐を含むものは粒径が比
較的小さいから、所望粒径によってその組成を変更する
ことができる。内部析出粒子の好ましいものとして、リ
チウム元素0.03〜5重量%、カルシウム元素0.0
3〜5重量%及び燐元素0.03〜10重量%を含む粒
子を挙げることができる。
物の存在する系に燐化合物を添加することによって行
う。燐化合物としては例えば燐酸、亜燐酸、これらのエ
ステル(例えばアルキルエステル、アリールエステル
等)等を挙げることができる。また、内部析出粒子の生
成、粒径、安定化等のために他の添加剤(例えば燐酸リ
チウム等)を用いることができる。内部析出粒子におい
て、カルシウム、リチウム及び燐を含むものは粒径が比
較的大きく、またリチウム及び燐を含むものは粒径が比
較的小さいから、所望粒径によってその組成を変更する
ことができる。内部析出粒子の好ましいものとして、リ
チウム元素0.03〜5重量%、カルシウム元素0.0
3〜5重量%及び燐元素0.03〜10重量%を含む粒
子を挙げることができる。
【0031】本発明において内部析出粒子は平均粒径が
0.01〜2.5μm、好ましくは0.05〜2.0μ
m、更に好ましくは0.1〜1.5μm、特に好ましく
は0.1〜1.0μmのものである。平均粒径が0.0
1μm未満のものでは滑り性を満足するに足る表面凹凸
がフィルム表面に現れず、かつ白粉の発生を防止でき
ず、一方2.5μmを超えるものは白粉の発生が著しく
なるので、好ましくない。本発明のフィルムは内部析出
粒子を0.005〜2.0重量%(芳香族ポリエステル
に対し)を含有することができる。該粒子の量が0.0
05重量%未満では滑り性付与が十分でなく、一方0.
2重量%を超えるとフィルムの表面平坦性が低下するの
で好ましくない。該粒子の量は、0.01〜1重量%
(芳香族ポリエステルに対し)、更には0.01〜0.
5重量%(同)、特には0.05〜0.3重量%(同)
が好ましい。本発明における内部析出粒子は、例えば後
述する方法でポリマーから分離し、その粒径、量等を求
めることができる。
0.01〜2.5μm、好ましくは0.05〜2.0μ
m、更に好ましくは0.1〜1.5μm、特に好ましく
は0.1〜1.0μmのものである。平均粒径が0.0
1μm未満のものでは滑り性を満足するに足る表面凹凸
がフィルム表面に現れず、かつ白粉の発生を防止でき
ず、一方2.5μmを超えるものは白粉の発生が著しく
なるので、好ましくない。本発明のフィルムは内部析出
粒子を0.005〜2.0重量%(芳香族ポリエステル
に対し)を含有することができる。該粒子の量が0.0
05重量%未満では滑り性付与が十分でなく、一方0.
2重量%を超えるとフィルムの表面平坦性が低下するの
で好ましくない。該粒子の量は、0.01〜1重量%
(芳香族ポリエステルに対し)、更には0.01〜0.
5重量%(同)、特には0.05〜0.3重量%(同)
が好ましい。本発明における内部析出粒子は、例えば後
述する方法でポリマーから分離し、その粒径、量等を求
めることができる。
【0032】なお、内部析出粒子中には本発明の効果を
妨げない範囲で微量の他の金属成分、例えば亜鉛、マン
ガン、マグネシウム、コバルト、あるいはアンチモン、
ゲルマニウム、チタンなどが含まれていてもよい。
妨げない範囲で微量の他の金属成分、例えば亜鉛、マン
ガン、マグネシウム、コバルト、あるいはアンチモン、
ゲルマニウム、チタンなどが含まれていてもよい。
【0033】本発明の二軸配向フィルムを製造する際
に、球状シリカ粒子、あるいはそれと不活性粒子又は内
部析出粒子を芳香族ポリエステルの重合前又は重合中に
重合釜中で、重合終了後ペレタイズするとき、押出機中
であるいはシート状に溶融押出しする際押出機中で該芳
香族ポリエステルと充分に混練すればよい。
に、球状シリカ粒子、あるいはそれと不活性粒子又は内
部析出粒子を芳香族ポリエステルの重合前又は重合中に
重合釜中で、重合終了後ペレタイズするとき、押出機中
であるいはシート状に溶融押出しする際押出機中で該芳
香族ポリエステルと充分に混練すればよい。
【0034】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートフィルムは、例えば融点(Tm:℃)ないし(Tm
+70)℃の温度で芳香族ポリエステルを溶融押出して
固有粘度0.45〜0.9の未延伸フィルムを得、該未
延伸フィルムを一軸方向(縦方向又は横方向)に(Tg
−10)〜(Tg+70)℃の温度(但し、Tg:芳香
族ポリエステルのガラス転移温度)で2.5〜5.0倍
の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一段
目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向とな
る)にTg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で2.5〜
5.0倍の倍率で延伸することで製造できる。この場
合、面積延伸倍率は9〜22倍、更には12〜22倍に
するのが好ましい。延伸手段は同時二軸延伸、逐次二軸
延伸のいずれでもよい。
ートフィルムは、例えば融点(Tm:℃)ないし(Tm
+70)℃の温度で芳香族ポリエステルを溶融押出して
固有粘度0.45〜0.9の未延伸フィルムを得、該未
延伸フィルムを一軸方向(縦方向又は横方向)に(Tg
−10)〜(Tg+70)℃の温度(但し、Tg:芳香
族ポリエステルのガラス転移温度)で2.5〜5.0倍
の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一段
目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向とな
る)にTg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で2.5〜
5.0倍の倍率で延伸することで製造できる。この場
合、面積延伸倍率は9〜22倍、更には12〜22倍に
するのが好ましい。延伸手段は同時二軸延伸、逐次二軸
延伸のいずれでもよい。
【0035】更に、二軸配向フィルムは、(Tg+7
0)℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することができる。
例えばポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムに
ついては190〜250℃で熱固定することが好まし
い。熱固定時間は例えば1〜60秒である。また弾性率
をさらにあげたい場合にはこれ等の二軸延伸フィルムに
ついて、熱固定温度を(Tg+20)℃〜(Tg+7
0)℃として熱固定し、更にこの熱固定温度より10〜
40℃高い温度で縦又は横に延伸し、続いて更にこの温
度より20〜50℃高い温度で更に横又は縦に延伸し、
縦方向の場合延伸倍率5.0〜6.9倍、横方向の綜合
延伸倍率を5.0〜6.9倍とすることにより得られ
る。延伸方法は逐次二軸延伸であっても同時二軸延伸で
あってもよい。また縦方向・横方向の延伸回数は限定さ
れるものではない。本発明の熱処理は、50℃以上ガラ
ス転移温度以下の温度で0.1〜1500時間行う必要
がある。この効果は熱処理温度が高いほど速く進む。
0)℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することができる。
例えばポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムに
ついては190〜250℃で熱固定することが好まし
い。熱固定時間は例えば1〜60秒である。また弾性率
をさらにあげたい場合にはこれ等の二軸延伸フィルムに
ついて、熱固定温度を(Tg+20)℃〜(Tg+7
0)℃として熱固定し、更にこの熱固定温度より10〜
40℃高い温度で縦又は横に延伸し、続いて更にこの温
度より20〜50℃高い温度で更に横又は縦に延伸し、
縦方向の場合延伸倍率5.0〜6.9倍、横方向の綜合
延伸倍率を5.0〜6.9倍とすることにより得られ
る。延伸方法は逐次二軸延伸であっても同時二軸延伸で
あってもよい。また縦方向・横方向の延伸回数は限定さ
れるものではない。本発明の熱処理は、50℃以上ガラ
ス転移温度以下の温度で0.1〜1500時間行う必要
がある。この効果は熱処理温度が高いほど速く進む。
【0036】また、この熱処理は、ガラス転移温度を少
し下廻る温度で行うことが処理時間短縮のために望まし
く、50℃以上ガラス転移温度以下、より好ましくは、
ガラス転移温度を30℃下廻る温度以上ガラス転移温度
以下である。さらにまた本発明のポリエステルを熱処理
する方法において、時間を短縮するために予めTg以上
に短時間加熱(好ましくはTgの20℃以上100℃以
下の5分〜3時間処理する)することが、好ましい。又
加熱方法においては、加熱倉庫にフィルムのロールをそ
のまま放置して加熱処理してもよいが、加熱による収縮
および収縮むらにおけるシワなどの平面性故障を防止す
るためにグラスウールのような断熱材で二重ないし三重
に包装することが好ましい。更には加熱ゾーンを搬送し
て熱処理してもよく製造適性を考慮すると後者のほうが
好ましい。さらに熱処理で用いられるロール巻き芯は、
そのフィルムへの温度伝播が効率よくいくために中空か
ないしは加熱出来るように電気ヒーター内蔵または高温
液体を流液できるような構造を有するものが好ましい。
ロール巻き芯の材質は熱による強度ダウンや変形のない
ものが好ましく、例えばステンレス、ガラスファイバー
入樹脂を挙げることが出来る。
し下廻る温度で行うことが処理時間短縮のために望まし
く、50℃以上ガラス転移温度以下、より好ましくは、
ガラス転移温度を30℃下廻る温度以上ガラス転移温度
以下である。さらにまた本発明のポリエステルを熱処理
する方法において、時間を短縮するために予めTg以上
に短時間加熱(好ましくはTgの20℃以上100℃以
下の5分〜3時間処理する)することが、好ましい。又
加熱方法においては、加熱倉庫にフィルムのロールをそ
のまま放置して加熱処理してもよいが、加熱による収縮
および収縮むらにおけるシワなどの平面性故障を防止す
るためにグラスウールのような断熱材で二重ないし三重
に包装することが好ましい。更には加熱ゾーンを搬送し
て熱処理してもよく製造適性を考慮すると後者のほうが
好ましい。さらに熱処理で用いられるロール巻き芯は、
そのフィルムへの温度伝播が効率よくいくために中空か
ないしは加熱出来るように電気ヒーター内蔵または高温
液体を流液できるような構造を有するものが好ましい。
ロール巻き芯の材質は熱による強度ダウンや変形のない
ものが好ましく、例えばステンレス、ガラスファイバー
入樹脂を挙げることが出来る。
【0037】本発明のポリエステルのヘイズは3%以下で
あり、好ましくは、2%以下、さらに好ましくは1.5%
以下である。ヘイズが3%以上になると、写真画像の鮮
鋭度が劣るようになる。また、本発明のポリエステル支
持体同志の摩擦係数は0.6以上であり、好ましくは
0.7以上、さらに好ましくは0.75以上である。摩
擦係数が0.6より小さいと製造工程のロールでスリッ
プを起こし擦傷の原因となる。また、長尺のフィルムを
巻取る際にスリップを起こし巻ずれの原因となる。本発
明のポリエステルの厚みは、50〜100μmであり、
これより薄いと乳剤の収縮力に耐えきれず、樋状カール
となり、これ以上厚いとカメラやパトローネを薄く小さ
くすることができない。
あり、好ましくは、2%以下、さらに好ましくは1.5%
以下である。ヘイズが3%以上になると、写真画像の鮮
鋭度が劣るようになる。また、本発明のポリエステル支
持体同志の摩擦係数は0.6以上であり、好ましくは
0.7以上、さらに好ましくは0.75以上である。摩
擦係数が0.6より小さいと製造工程のロールでスリッ
プを起こし擦傷の原因となる。また、長尺のフィルムを
巻取る際にスリップを起こし巻ずれの原因となる。本発
明のポリエステルの厚みは、50〜100μmであり、
これより薄いと乳剤の収縮力に耐えきれず、樋状カール
となり、これ以上厚いとカメラやパトローネを薄く小さ
くすることができない。
【0038】次に本発明のポリエステルについて、その
写真支持体としての機能を更に高める為に、種々の添加
剤を共存させることが好ましい。ポリエステルフィルム
中に練り込む紫外線吸収剤としては、可視領域に吸収を
持たないものが望ましく、かつその添加量はポリエステ
ルフィルムの重量に対して通常0.01重量%ないし2
0重量%、好ましくは0.05重量%ないし10重量%
程度である。0.01重量%未満では紫外線劣化を抑え
る効果が期待できない。紫外線吸収剤としては2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒド
ロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−
4,4′−ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェ
ノン系、2(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒドロキシ3′,5′
−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
(2′−ヒドロキシ−3′−ジ−t−ブチル−5′−メ
チルフェニル)ベンゾドリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系、サリチル酸フェニル、サリチル酸メチル等のサ
リチル酸系紫外線吸収剤が挙げられる。
写真支持体としての機能を更に高める為に、種々の添加
剤を共存させることが好ましい。ポリエステルフィルム
中に練り込む紫外線吸収剤としては、可視領域に吸収を
持たないものが望ましく、かつその添加量はポリエステ
ルフィルムの重量に対して通常0.01重量%ないし2
0重量%、好ましくは0.05重量%ないし10重量%
程度である。0.01重量%未満では紫外線劣化を抑え
る効果が期待できない。紫外線吸収剤としては2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒド
ロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−
4,4′−ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェ
ノン系、2(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒドロキシ3′,5′
−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
(2′−ヒドロキシ−3′−ジ−t−ブチル−5′−メ
チルフェニル)ベンゾドリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系、サリチル酸フェニル、サリチル酸メチル等のサ
リチル酸系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0039】本発明のポリエステルの屈折率は、1.6
〜1.7と高いのに対し、この上に塗設する感光層の主
成分であるゼラチンの屈折率は1.50〜1.55とこ
の値より小さい。従って、光がフィルムエッジから入射
した時、ベースと乳剤層の界面で反射しやすい。従っ
て、ポリエステル系のフィルムはいわゆるライトパイピ
ング現象(ふちかぶり)を起こす。この様なライトパイ
ピング現象を回避する方法としてはフィルムに不活性無
機粒子等を含有させる方法ならびに染料を添加する方法
等が知られている。フィルム染色に使用する染料につい
ては特に限定を加えるものでは無いが色調は感光材料の
一般的な性質上グレー染色が好ましく、また染料はポリ
エステルフィルムの製膜温度域での耐熱性に優れ、かつ
ポリエステルとの相溶性に優れたものが好ましい。染料
としては、上記観点から三菱化成製のDiaresi
n、日本化薬製のKayaset等ポリエステル用とし
て市販されている染料を混合することにより目的を達成
することが可能である。染色濃度に関しては、マクベス
社製の色濃度計にて可視光域での色濃度を測定し少なく
とも0.01以上であることが必要である。更に好まし
くは0.03以上である。これらのポリマーフィルム支
持体にゼラチンを主とした保護コロイドからなる写真層
(例えば感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルタ
ー層等)を強固に接着させるため、(1)表面活性化処
理をしたのち、直接写真乳剤を塗布して接着力を得る方
法、(2)一旦これらの表面処理をした後、下塗層を設
けこの上に写真乳剤層を塗布する方法との二法がある。
(例えば米国特許第2,698,241号、同2,76
4,520号、同2,864,755号、同3,46
2,335号、同3,475,193号、同3,14
3,421号、同3,501,301号、同3,46
0,944号、同3,674,531号、英国特許第7
88,365号、同804,005号、同891,46
9号、特公昭48−43122号、同51−446号
等)。
〜1.7と高いのに対し、この上に塗設する感光層の主
成分であるゼラチンの屈折率は1.50〜1.55とこ
の値より小さい。従って、光がフィルムエッジから入射
した時、ベースと乳剤層の界面で反射しやすい。従っ
て、ポリエステル系のフィルムはいわゆるライトパイピ
ング現象(ふちかぶり)を起こす。この様なライトパイ
ピング現象を回避する方法としてはフィルムに不活性無
機粒子等を含有させる方法ならびに染料を添加する方法
等が知られている。フィルム染色に使用する染料につい
ては特に限定を加えるものでは無いが色調は感光材料の
一般的な性質上グレー染色が好ましく、また染料はポリ
エステルフィルムの製膜温度域での耐熱性に優れ、かつ
ポリエステルとの相溶性に優れたものが好ましい。染料
としては、上記観点から三菱化成製のDiaresi
n、日本化薬製のKayaset等ポリエステル用とし
て市販されている染料を混合することにより目的を達成
することが可能である。染色濃度に関しては、マクベス
社製の色濃度計にて可視光域での色濃度を測定し少なく
とも0.01以上であることが必要である。更に好まし
くは0.03以上である。これらのポリマーフィルム支
持体にゼラチンを主とした保護コロイドからなる写真層
(例えば感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルタ
ー層等)を強固に接着させるため、(1)表面活性化処
理をしたのち、直接写真乳剤を塗布して接着力を得る方
法、(2)一旦これらの表面処理をした後、下塗層を設
けこの上に写真乳剤層を塗布する方法との二法がある。
(例えば米国特許第2,698,241号、同2,76
4,520号、同2,864,755号、同3,46
2,335号、同3,475,193号、同3,14
3,421号、同3,501,301号、同3,46
0,944号、同3,674,531号、英国特許第7
88,365号、同804,005号、同891,46
9号、特公昭48−43122号、同51−446号
等)。
【0040】下塗層の構成としても種々の工夫が行なわ
れており、第1層として支持体によく接着する層(以
下、下塗第1層と略す)を設け、その上に第2層として
写真層とよく接着する親水性の樹脂層(以下、下塗第2
層と略す)を塗布する所謂重層法と、疎水性基と親水性
基との両方を含有する樹脂層を一層のみ塗布する単層法
とがある。
れており、第1層として支持体によく接着する層(以
下、下塗第1層と略す)を設け、その上に第2層として
写真層とよく接着する親水性の樹脂層(以下、下塗第2
層と略す)を塗布する所謂重層法と、疎水性基と親水性
基との両方を含有する樹脂層を一層のみ塗布する単層法
とがある。
【0041】(2)の下塗法は、重層法における下塗第1
層で、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエ
ン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料とする共
重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹
脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ポリ臭化
ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、臭素化ポリエチレ
ン、塩化ゴム、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビ
ニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重
合体、塩化イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイ
ン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニ
トリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩
化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プ
ロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸
ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル
共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、
塩化ビニルメタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリ
デン、塩化ビニリデン−メタクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化
ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、クロロエチ
ルビニルエーテル−アクリル酸エステル共重合体、ポリ
クロロプレン、などの含ハロゲン合成樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブ
テン、ポリ−1,2−ブタジエン、などのα−オレフィ
ン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−ビニルエーテル共重合体、エチレン−プロピレン−
1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、コポリブテン−1−プロピレン共重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体およびこれらの共
重合体とハロゲン含有樹脂とのブレンド品、アクリル酸
メチルエステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル
酸エチルエステル−スチレン共重合体、メタクリル酸メ
チルエステル−アクリロニトリル共重合体、ポリメタク
リル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエステル−
スチレン共重合体、メタクリル酸ブチルエステル−スチ
レン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリ−α−クロ
ルアクリル酸メチル、ポリアクリル酸メトキシエチルエ
ステル、ポリアクリル酸グリシジルエステル、ポリアク
リル酸ブチルエステル、ポリアクリル酸メチルエステ
ル、ポリアクリル酸エチルエステルアクリル酸−アクリ
ル酸ブチル共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン
−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体、などの如きアクリル樹脂、ポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−フマ
ル酸ジメチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ−2,6−ジ
メチルフェニレンオキサイド、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリ−p−キ
シリレン、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルフタレート、3
酢酸スルロース、酪酸セルロース、酪酸酸セルロース、
セルローズフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン12、メトキシメチル−6−ナイロン、ナイロン
6,10ポリカプラミド、ポリ−N−ブチル−ナイロン
−6−ポリエチレンセバケート、ポリブチレングルタレ
ート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリブチレンイ
ソフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンアジペート、ポリエチレンアジペートテレフタレー
ト、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリジエチレ
ングリコールテレフタレート、ポリエチレンオキシベン
ゾエート、ビスフエノールA−イソフタレート、ポリア
クリロニトリル、ビスフエノールA−アジペート、ポリ
ヘキサメチレン−m−ベンゼンジスルホンアミド、ポリ
テトラメチレンヘキサメチレンカーボネート、ポリジメ
チルシロキサン、ポリエチレンメチレンビス−4−フエ
ニレンカーボネート、ビスフエノールA−ポリカーボネ
ート等のオリゴマーもしくはポリマーなどがあり、(こ
れらについてはE.H.Immergut "Polymer Handbook" IV1
87−231、Intersciense Pub. New York1966な
どに詳しい)下塗第2層では主としてゼラチンの使用が
検討されてきた。
層で、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエ
ン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料とする共
重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹
脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ポリ臭化
ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、臭素化ポリエチレ
ン、塩化ゴム、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビ
ニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重
合体、塩化イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイ
ン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニ
トリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩
化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プ
ロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸
ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル
共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、
塩化ビニルメタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリ
デン、塩化ビニリデン−メタクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化
ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、クロロエチ
ルビニルエーテル−アクリル酸エステル共重合体、ポリ
クロロプレン、などの含ハロゲン合成樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブ
テン、ポリ−1,2−ブタジエン、などのα−オレフィ
ン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−ビニルエーテル共重合体、エチレン−プロピレン−
1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、コポリブテン−1−プロピレン共重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体およびこれらの共
重合体とハロゲン含有樹脂とのブレンド品、アクリル酸
メチルエステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル
酸エチルエステル−スチレン共重合体、メタクリル酸メ
チルエステル−アクリロニトリル共重合体、ポリメタク
リル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエステル−
スチレン共重合体、メタクリル酸ブチルエステル−スチ
レン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリ−α−クロ
ルアクリル酸メチル、ポリアクリル酸メトキシエチルエ
ステル、ポリアクリル酸グリシジルエステル、ポリアク
リル酸ブチルエステル、ポリアクリル酸メチルエステ
ル、ポリアクリル酸エチルエステルアクリル酸−アクリ
ル酸ブチル共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン
−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体、などの如きアクリル樹脂、ポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−フマ
ル酸ジメチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ−2,6−ジ
メチルフェニレンオキサイド、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリ−p−キ
シリレン、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルフタレート、3
酢酸スルロース、酪酸セルロース、酪酸酸セルロース、
セルローズフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン12、メトキシメチル−6−ナイロン、ナイロン
6,10ポリカプラミド、ポリ−N−ブチル−ナイロン
−6−ポリエチレンセバケート、ポリブチレングルタレ
ート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリブチレンイ
ソフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンアジペート、ポリエチレンアジペートテレフタレー
ト、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリジエチレ
ングリコールテレフタレート、ポリエチレンオキシベン
ゾエート、ビスフエノールA−イソフタレート、ポリア
クリロニトリル、ビスフエノールA−アジペート、ポリ
ヘキサメチレン−m−ベンゼンジスルホンアミド、ポリ
テトラメチレンヘキサメチレンカーボネート、ポリジメ
チルシロキサン、ポリエチレンメチレンビス−4−フエ
ニレンカーボネート、ビスフエノールA−ポリカーボネ
ート等のオリゴマーもしくはポリマーなどがあり、(こ
れらについてはE.H.Immergut "Polymer Handbook" IV1
87−231、Intersciense Pub. New York1966な
どに詳しい)下塗第2層では主としてゼラチンの使用が
検討されてきた。
【0042】単層法においては、多くの支持体を膨潤さ
せ、親水性下塗ポリマーと界面混合させることによって
良好な接着性を達成している場合が多い。本発明に使用
する親水性下塗ポリマーとしては、水溶性ポリマー、セ
ルロースエステル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエ
ステルなどが例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼ
ラチン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸
ソーダ、でんぷん、ポリビニールアルコール、ポリアク
リル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、
セルロースエステルとしてはカルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラテック
スポリマーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニ
リデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合
体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体
などである。この中でも最も好ましいのはゼラチンであ
る。これ以外にも、下塗液には、必要に応じて各種の添
加剤を含有させることができる。例えば界面活性剤、帯
電防止剤、アンチハレーション剤、着色用染料、顔料、
塗布助剤、カブリ防止剤等である。
せ、親水性下塗ポリマーと界面混合させることによって
良好な接着性を達成している場合が多い。本発明に使用
する親水性下塗ポリマーとしては、水溶性ポリマー、セ
ルロースエステル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエ
ステルなどが例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼ
ラチン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸
ソーダ、でんぷん、ポリビニールアルコール、ポリアク
リル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、
セルロースエステルとしてはカルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラテック
スポリマーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニ
リデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合
体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体
などである。この中でも最も好ましいのはゼラチンであ
る。これ以外にも、下塗液には、必要に応じて各種の添
加剤を含有させることができる。例えば界面活性剤、帯
電防止剤、アンチハレーション剤、着色用染料、顔料、
塗布助剤、カブリ防止剤等である。
【0043】しかしながら、本発明であるグロー放電処
理以外の表面処理方法は、カラーネガ、カラーリバーサ
ルなどの従来のTACベースが用いられていた乳剤は、
膜厚が15μm以上あり十分な接着性が得られなかっ
た。本発明のグロー放電処理以外の方法との組合せで接
着力を増大させるために膨潤剤としてフェノールやパラ
クロルフェノールやレゾルシンなどを用いることも考え
られるが、これらの膨潤剤は一般に取扱いにくく、人体
にも有害なことが知られている。さらに排水、排気など
にこれらの物質が含まれると環境破壊の原因になるた
め、充分な回収が不可欠である。そしてその為には付帯
設備が必要となる。また、これら膨潤剤は一般に沸点が
高く下塗層の乾燥のためにかなり長時間の乾燥が必要と
なる。従って乾燥の工程中、とくにその初期には、溶剤
の支持体中への浸透による結晶化度が増加により、ポリ
エステルの膨潤と収縮が起こり、その後期にはポリエス
テルの収縮が起こるので著しく平面性が損なわれる。本
発明においては、膨潤剤を下塗液中に含有させる必要は
ない。しかし、必要に応じて含有させることは差し支え
ない。
理以外の表面処理方法は、カラーネガ、カラーリバーサ
ルなどの従来のTACベースが用いられていた乳剤は、
膜厚が15μm以上あり十分な接着性が得られなかっ
た。本発明のグロー放電処理以外の方法との組合せで接
着力を増大させるために膨潤剤としてフェノールやパラ
クロルフェノールやレゾルシンなどを用いることも考え
られるが、これらの膨潤剤は一般に取扱いにくく、人体
にも有害なことが知られている。さらに排水、排気など
にこれらの物質が含まれると環境破壊の原因になるた
め、充分な回収が不可欠である。そしてその為には付帯
設備が必要となる。また、これら膨潤剤は一般に沸点が
高く下塗層の乾燥のためにかなり長時間の乾燥が必要と
なる。従って乾燥の工程中、とくにその初期には、溶剤
の支持体中への浸透による結晶化度が増加により、ポリ
エステルの膨潤と収縮が起こり、その後期にはポリエス
テルの収縮が起こるので著しく平面性が損なわれる。本
発明においては、膨潤剤を下塗液中に含有させる必要は
ない。しかし、必要に応じて含有させることは差し支え
ない。
【0044】本発明の下びき層には公知の種々のゼラチ
ン硬化剤を用いることができる。ゼラチン硬化剤として
はクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシア
ネート類、エピクロルヒドリン樹脂、シアヌルクロリド
系化合物(例えば、特公昭47−6151号、同47−
33380号、同54−2541号、特開昭56−13
0740号に記載の化合物)、ビニルスルホンあるいは
スルホニル系化合物(例えば、特公昭47−24259
号、同50−35807号、特開昭49−24435
号、同53−41221号、同59−18944号に記
載の化合物)、カルバモイルアンモニウム塩素化合物
(例えば、特公昭56−12853号、同58−326
99号、特開昭49−51945号、同51−5962
5号、同61−9641号に記載の化合物)、アミジニ
ウム塩系化合物(例えば、特開昭60−225148号
に記載の化合物)、カルボジイミド系化合物(例えば、
特開昭51−126125号、同52−48311号に
記載の化合物)、ピリジニウム塩系化合物(例えば特公
昭58−50699号、特開昭52−54427号、特
開昭57−44140号、同57−46538号に記載
の化合物)、その他ベルギー特許第825,726号、
米国特許第3,321,313号、特開昭50−385
40号、同52−93470号、同56−43353
号、同58−113929号に記載の化合物などを挙げ
ることができる。
ン硬化剤を用いることができる。ゼラチン硬化剤として
はクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシア
ネート類、エピクロルヒドリン樹脂、シアヌルクロリド
系化合物(例えば、特公昭47−6151号、同47−
33380号、同54−2541号、特開昭56−13
0740号に記載の化合物)、ビニルスルホンあるいは
スルホニル系化合物(例えば、特公昭47−24259
号、同50−35807号、特開昭49−24435
号、同53−41221号、同59−18944号に記
載の化合物)、カルバモイルアンモニウム塩素化合物
(例えば、特公昭56−12853号、同58−326
99号、特開昭49−51945号、同51−5962
5号、同61−9641号に記載の化合物)、アミジニ
ウム塩系化合物(例えば、特開昭60−225148号
に記載の化合物)、カルボジイミド系化合物(例えば、
特開昭51−126125号、同52−48311号に
記載の化合物)、ピリジニウム塩系化合物(例えば特公
昭58−50699号、特開昭52−54427号、特
開昭57−44140号、同57−46538号に記載
の化合物)、その他ベルギー特許第825,726号、
米国特許第3,321,313号、特開昭50−385
40号、同52−93470号、同56−43353
号、同58−113929号に記載の化合物などを挙げ
ることができる。
【0045】本発明の下びき層には、画像の透明性な粒
状性を実質的に損なわない程度に無機または有機の微粒
子をマット剤として含有させることができる。無機の微
粒子のマット剤としてはシリカ(SiO2)、二酸化チタン
(TiO2)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使
用することができる。有機の微粒子のマット剤として
は、ポリメチルメタアクリレート、セルロースアセテー
トプロピオネート、ポリスチレン、米国特許第4,14
2,894号に記載されている処理液可溶性のもの、米
国特許第4,396,706号に記載されているポリマ
ーなどを用いることができる。これら微粒子マット剤の
平均粒子径は0.01〜10μmのものが好ましい。
状性を実質的に損なわない程度に無機または有機の微粒
子をマット剤として含有させることができる。無機の微
粒子のマット剤としてはシリカ(SiO2)、二酸化チタン
(TiO2)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使
用することができる。有機の微粒子のマット剤として
は、ポリメチルメタアクリレート、セルロースアセテー
トプロピオネート、ポリスチレン、米国特許第4,14
2,894号に記載されている処理液可溶性のもの、米
国特許第4,396,706号に記載されているポリマ
ーなどを用いることができる。これら微粒子マット剤の
平均粒子径は0.01〜10μmのものが好ましい。
【0046】本発明に係わる下塗液は、一般によく知ら
れた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフ
コート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイ
ヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許
第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用
するエクストルージョンコート法により塗布することが
出来る。所望により、米国特許第2,761,791
号、同3,508,947号、同2,941,898
号、及び同3,526,528号明細書、原崎勇次著、
「コーティング工学」253頁(1973年、朝倉書店
発行)などに記載された方法により2層以上の層を同時
に塗布することが出来る。
れた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフ
コート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイ
ヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許
第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用
するエクストルージョンコート法により塗布することが
出来る。所望により、米国特許第2,761,791
号、同3,508,947号、同2,941,898
号、及び同3,526,528号明細書、原崎勇次著、
「コーティング工学」253頁(1973年、朝倉書店
発行)などに記載された方法により2層以上の層を同時
に塗布することが出来る。
【0047】バック層のバインダーとしては、疎水性ポ
リマーでもよく、下びき層に用いる如き親水性ポリマー
であってもよい。本発明の感光材料のバック層には、帯
電防止剤、易滑剤、マット剤、界面活性剤、染料等を含
有することができる。本発明のバック層で用いられる帯
電防止剤としては、特に制限はなく、たとえばアニオン
性高分子電解質としてはカルボン酸及びカルボン酸塩、
スルホン酸塩を含む高分子で例えば特開昭48−220
17号、特公昭46−24159号、特開昭51−30
725号、特開昭51−129216号、特開昭55−
95942号に記載されているような高分子である。カ
チオン性高分子としては例えば特開昭49−12152
3号、特開昭48−91165号、特公昭49−245
82号に記載されているようなものがある。またイオン
性界面活性剤もアニオン性とカチオン性とがあり、例え
ば特開昭49−85826号、特開昭49−33630
号、米国特許第2,992,108、米国特許第3,2
06,312、特開昭48−87826号、特公昭49
−11567号、特公昭49−11568号、特開昭5
5−70837号などに記載されているような化合物を
挙げることができる。
リマーでもよく、下びき層に用いる如き親水性ポリマー
であってもよい。本発明の感光材料のバック層には、帯
電防止剤、易滑剤、マット剤、界面活性剤、染料等を含
有することができる。本発明のバック層で用いられる帯
電防止剤としては、特に制限はなく、たとえばアニオン
性高分子電解質としてはカルボン酸及びカルボン酸塩、
スルホン酸塩を含む高分子で例えば特開昭48−220
17号、特公昭46−24159号、特開昭51−30
725号、特開昭51−129216号、特開昭55−
95942号に記載されているような高分子である。カ
チオン性高分子としては例えば特開昭49−12152
3号、特開昭48−91165号、特公昭49−245
82号に記載されているようなものがある。またイオン
性界面活性剤もアニオン性とカチオン性とがあり、例え
ば特開昭49−85826号、特開昭49−33630
号、米国特許第2,992,108、米国特許第3,2
06,312、特開昭48−87826号、特公昭49
−11567号、特公昭49−11568号、特開昭5
5−70837号などに記載されているような化合物を
挙げることができる。
【0048】本発明のバック層の帯電防止剤として最も
好ましいものは、ZnO、TiO2、SnO2 、Al2
O3 、In2 O3 、SiO2 、MgO、BaO、MoO
3 V 2 O5 の中から選ばれた少くとも1種の結晶性の金
属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。
本発明に使用される導電性の結晶性酸化物又はその複合
酸化物の微粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以下、
より好ましくは105 Ωcm以下である。またその粒子
サイズは0.002〜0.7μm、特に0.005〜
0.3μmとすることが望ましい。本発明のフィルム一
体型カメラ内で用いられるフィルムのカメラ内での中心
部の空あるいはスプールは小さい程好ましいが、3mm
以下では感材の圧力による写真性の悪化が著しく実用上
使用できない。従って本発明では好ましいフィルムのカ
メラ内での中心部の空あるいはスプールは3mm以上で
あり、叉上限は12mmが好ましく、より好ましくは3
mmから12mm、更に好ましくは3mmから10m
m、特に好ましくは4mmから9mmである。叉,スプ
ールの巻き込み内径は同様に小さい程好ましいが、5m
m以下では感材の圧力による写真性の悪化が著しく叉多
数枚の駒数を装填出来ず実用上使用できない。従って本
発明では好ましいカメラ内のスプールの巻き込み内径は
スプールは5mm以上であり、叉上限は15mmが好ま
しく、より好ましくは6mmから13.5mm、更に好
ましくは7mmから13.5mm、特に好ましくは7m
mから13mmである。
好ましいものは、ZnO、TiO2、SnO2 、Al2
O3 、In2 O3 、SiO2 、MgO、BaO、MoO
3 V 2 O5 の中から選ばれた少くとも1種の結晶性の金
属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。
本発明に使用される導電性の結晶性酸化物又はその複合
酸化物の微粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以下、
より好ましくは105 Ωcm以下である。またその粒子
サイズは0.002〜0.7μm、特に0.005〜
0.3μmとすることが望ましい。本発明のフィルム一
体型カメラ内で用いられるフィルムのカメラ内での中心
部の空あるいはスプールは小さい程好ましいが、3mm
以下では感材の圧力による写真性の悪化が著しく実用上
使用できない。従って本発明では好ましいフィルムのカ
メラ内での中心部の空あるいはスプールは3mm以上で
あり、叉上限は12mmが好ましく、より好ましくは3
mmから12mm、更に好ましくは3mmから10m
m、特に好ましくは4mmから9mmである。叉,スプ
ールの巻き込み内径は同様に小さい程好ましいが、5m
m以下では感材の圧力による写真性の悪化が著しく叉多
数枚の駒数を装填出来ず実用上使用できない。従って本
発明では好ましいカメラ内のスプールの巻き込み内径は
スプールは5mm以上であり、叉上限は15mmが好ま
しく、より好ましくは6mmから13.5mm、更に好
ましくは7mmから13.5mm、特に好ましくは7m
mから13mmである。
【0049】次に本発明の写真感光材料の写真層につい
て記載する。ハロゲン化銀乳剤層としては黒白用カラー
用何れでもよい。ここではカラーハロゲン化銀写真感光
材料について説明する。本発明の感光材料は、支持体上
に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも1層が設けられていればよく、ハロ
ゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特
に制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質
的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲ
ン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有する
ハロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色
光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単
位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材
料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側
から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置
される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であって
も、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたよ
うな設置順をも取り得る。
て記載する。ハロゲン化銀乳剤層としては黒白用カラー
用何れでもよい。ここではカラーハロゲン化銀写真感光
材料について説明する。本発明の感光材料は、支持体上
に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも1層が設けられていればよく、ハロ
ゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特
に制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質
的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲ
ン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有する
ハロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色
光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単
位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材
料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側
から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置
される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であって
も、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたよ
うな設置順をも取り得る。
【0050】上記、ハロゲン化銀感光性層の間および最
上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号に記載されて
いるようなカプラー、DIR化合物等が含まれていても
よく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいても
よい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳
剤層は、西独特許第1,121,470号あるいは英国
特許第923,045号、特開昭57−112751
号、同62−200350号、同62−206541
号、同62−206543号、同56−25738号、
同62−63936号、同59−202464号、特公
昭55−34932号、同49−15495号に記載さ
れている。
上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号に記載されて
いるようなカプラー、DIR化合物等が含まれていても
よく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいても
よい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳
剤層は、西独特許第1,121,470号あるいは英国
特許第923,045号、特開昭57−112751
号、同62−200350号、同62−206541
号、同62−206543号、同56−25738号、
同62−63936号、同59−202464号、特公
昭55−34932号、同49−15495号に記載さ
れている。
【0051】ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十
四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状
のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結
晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよ
い。ハロゲン化銀の粒径は、約0.2ミクロン以下の微
粒子でも投影面積直径が約10ミクロンに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよ
い。
四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状
のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結
晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよ
い。ハロゲン化銀の粒径は、約0.2ミクロン以下の微
粒子でも投影面積直径が約10ミクロンに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよ
い。
【0052】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約5以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,Photographic Science
and Engineering)、第14巻、248
〜257頁(1970年);米国特許第4,434,2
26号、同4,414,310号、同4,433,04
8号、同4,439,520号および英国特許第2,1
12,157号などに記載の方法により簡単に調製する
ことができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外部
とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構
造をなしていてもよい。また、エピタキシャル接合によ
って組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよ
く、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以
外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形
の粒子の混合物を用いてもよい。ハロゲン化銀乳剤は、
通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったもの
を使用する。本発明の効率は、金化合物と含イオウ化合
物で増感した乳剤を使用したときに特に顕著に認められ
る。このような工程で使用される添加剤はリサーチ・デ
ィスクロージャーNo. 17643および同No. 18
716に記載されており、その該当箇所を後掲の表にま
とめた。
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約5以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,Photographic Science
and Engineering)、第14巻、248
〜257頁(1970年);米国特許第4,434,2
26号、同4,414,310号、同4,433,04
8号、同4,439,520号および英国特許第2,1
12,157号などに記載の方法により簡単に調製する
ことができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外部
とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構
造をなしていてもよい。また、エピタキシャル接合によ
って組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよ
く、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以
外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形
の粒子の混合物を用いてもよい。ハロゲン化銀乳剤は、
通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったもの
を使用する。本発明の効率は、金化合物と含イオウ化合
物で増感した乳剤を使用したときに特に顕著に認められ
る。このような工程で使用される添加剤はリサーチ・デ
ィスクロージャーNo. 17643および同No. 18
716に記載されており、その該当箇所を後掲の表にま
とめた。
【0053】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 (添加剤種類) (RD176439)(RD187169) 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、強色増感剤 23〜24頁 648頁右欄 〜649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 5 かぶり防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄〜 6 光吸収剤、フィルター染料、 紫外線吸収剤 25〜26頁 649頁右欄 〜650頁左欄 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12 塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 650頁右欄 また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防
止するために、米国特許4,411,987号、や同第
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと
反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加するこ
とが好ましい。
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 (添加剤種類) (RD176439)(RD187169) 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、強色増感剤 23〜24頁 648頁右欄 〜649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 5 かぶり防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄〜 6 光吸収剤、フィルター染料、 紫外線吸収剤 25〜26頁 649頁右欄 〜650頁左欄 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12 塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 650頁右欄 また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防
止するために、米国特許4,411,987号、や同第
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと
反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加するこ
とが好ましい。
【0054】本発明には種々のカラーカプラーを使用す
ることができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスク
ロージャー(RD)No. 17643、VII −C〜Gに
記載された特許に記載されている。イエローカプラーと
しては、例えば米国特許第3,933,501号、同第
4,022,620号、同第4,326,024号、同
第4,401,752号、同第4,248,961号、
特公昭58−10739号、英国特許第1,425,0
20号、同第1,476,760号、米国特許第3,9
73,968号、同第4,314,023号、同第4,
511,649号、欧州特許第249,473A号、等
に記載のものが好ましい。
ることができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスク
ロージャー(RD)No. 17643、VII −C〜Gに
記載された特許に記載されている。イエローカプラーと
しては、例えば米国特許第3,933,501号、同第
4,022,620号、同第4,326,024号、同
第4,401,752号、同第4,248,961号、
特公昭58−10739号、英国特許第1,425,0
20号、同第1,476,760号、米国特許第3,9
73,968号、同第4,314,023号、同第4,
511,649号、欧州特許第249,473A号、等
に記載のものが好ましい。
【0055】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同第3,725,067号、リサーチ・
ディスクロージャーNo. 24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo. 24230(1984年6月)、特開
昭60−43659号、同61−72238号、同60
−35730号、同55−118034号、同60−1
85951号、米国特許第4,500,630号、同第
4,540,654号、同第4,556,630号、W
O(PCT)88/04795号等に記載のものが特に
好ましい。
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同第3,725,067号、リサーチ・
ディスクロージャーNo. 24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo. 24230(1984年6月)、特開
昭60−43659号、同61−72238号、同60
−35730号、同55−118034号、同60−1
85951号、米国特許第4,500,630号、同第
4,540,654号、同第4,556,630号、W
O(PCT)88/04795号等に記載のものが特に
好ましい。
【0056】シアンカプラーとしては、フェノール系及
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同第4,146,396号、同第4,
228,233号、同第4,296,200号、同第
2,369,929号、同第2,801,171号、同
第2,772,162号、同第2,895,826号、
同第3,772,002号、同第3,758,308
号、同第4,334,011号、同第4,327,17
3号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許
第121,365A号、同第249,453A号、米国
特許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,753,871号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号等に記載のものが
好ましい。
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同第4,146,396号、同第4,
228,233号、同第4,296,200号、同第
2,369,929号、同第2,801,171号、同
第2,772,162号、同第2,895,826号、
同第3,772,002号、同第3,758,308
号、同第4,334,011号、同第4,327,17
3号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許
第121,365A号、同第249,453A号、米国
特許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,753,871号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号等に記載のものが
好ましい。
【0057】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o. 17643のVII −G項、米国特許第4,163,
670号、特公昭57−39413号、米国特許第4,
004,929号、同第4,138,258号、英国特
許第1,146,368号に記載のものが好ましい。発
色色素が過度な拡散性を有するカプラーとしては、米国
特許第4,366,237号、英国特許第2,125,
570号、欧州特許第96,570号、西独特許(公
開)第3,234,533号に記載のものが好ましい。
ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特
許第3,451,820号、同第4,080,211
号、同第4,367,282号、同第4,409,32
0号、同第4,576,910号、英国特許2,10
2,137号等に記載されている。
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o. 17643のVII −G項、米国特許第4,163,
670号、特公昭57−39413号、米国特許第4,
004,929号、同第4,138,258号、英国特
許第1,146,368号に記載のものが好ましい。発
色色素が過度な拡散性を有するカプラーとしては、米国
特許第4,366,237号、英国特許第2,125,
570号、欧州特許第96,570号、西独特許(公
開)第3,234,533号に記載のものが好ましい。
ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特
許第3,451,820号、同第4,080,211
号、同第4,367,282号、同第4,409,32
0号、同第4,576,910号、英国特許2,10
2,137号等に記載されている。
【0058】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出するカプラーもまた本発明で好ましく使用でき
る。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のR
D17643、VII 〜F項に記載された特許、特開昭5
7−151944号、同57−154234号、同60
−184248号、同63−37346号、米国特許
4,248,962号に記載されたものが好ましい。
を放出するカプラーもまた本発明で好ましく使用でき
る。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のR
D17643、VII 〜F項に記載された特許、特開昭5
7−151944号、同57−154234号、同60
−184248号、同63−37346号、米国特許
4,248,962号に記載されたものが好ましい。
【0059】現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同第2,131,188号、特開昭59
−157638号、同59−170840号に記載のも
のが好ましい。その他、本発明の感光材料に用いること
のできるカプラーとしては、米国特許第4,130,4
27号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,28
3,472号、同第4,338,393号、同第4,3
10,618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60
−185950号、特開昭62−24252号等に記載
のDIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラ
ー放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物
もしくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州
特許第173,302A号に記載の離脱後復色する色素
を放出するカプラー、R.D.No. 11449、同2
4241、特開昭61−201247号等に記載の漂白
促進剤放出カプラー、米国特許第4,553,477号
等に記載のリガンド放出するカプラー、特開昭63−7
5747号に記載のロイコ色素を放出するカプラー等が
挙げられる。
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同第2,131,188号、特開昭59
−157638号、同59−170840号に記載のも
のが好ましい。その他、本発明の感光材料に用いること
のできるカプラーとしては、米国特許第4,130,4
27号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,28
3,472号、同第4,338,393号、同第4,3
10,618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60
−185950号、特開昭62−24252号等に記載
のDIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラ
ー放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物
もしくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州
特許第173,302A号に記載の離脱後復色する色素
を放出するカプラー、R.D.No. 11449、同2
4241、特開昭61−201247号等に記載の漂白
促進剤放出カプラー、米国特許第4,553,477号
等に記載のリガンド放出するカプラー、特開昭63−7
5747号に記載のロイコ色素を放出するカプラー等が
挙げられる。
【0060】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。水中油滴分散法に用い
られる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の
具体例としては、フタル酸エステル類、リン酸またはホ
スホン酸のエステル類、安息香酸エステル類、アミド
類、アルコール類またはフェノール類、脂肪族カルボン
酸エステル、アニリン誘導体、炭化水素類などが挙げら
れる。また補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好
ましくは50℃以上約160℃以下の有機溶剤などが使
用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロ
ピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムア
ミドなどが挙げられる。
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。水中油滴分散法に用い
られる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の
具体例としては、フタル酸エステル類、リン酸またはホ
スホン酸のエステル類、安息香酸エステル類、アミド
類、アルコール類またはフェノール類、脂肪族カルボン
酸エステル、アニリン誘導体、炭化水素類などが挙げら
れる。また補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好
ましくは50℃以上約160℃以下の有機溶剤などが使
用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロ
ピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムア
ミドなどが挙げられる。
【0061】ラテックス分散法の工程、効果および含浸
用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,3
63号、西独特許出願(OLS)第2,541,274
号および同第2,541,230号などに記載されてい
る。本発明の感光材料は乳剤層を有する側の全親水性コ
ロイド層の膜厚の総和が28μm以下であり、かつ、膜
膨潤速度T1/2 が30秒以下が好ましい。膜厚は、25
℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味
し、膜膨潤速度T1/ 2 は、当該技術分野において公知の
手法に従って測定することができる。例えばエー・グリ
ーン(A.Green)らによりフォトグラフィック・
サイエンス・アンド・エンジニアリング(Photog
r.Sci.Eng.)、19巻、2号、124〜12
9頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用する
ことにより測定でき、T1/2 は発色現像液で30℃、3
分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を
飽和膜厚とし、このT1/2 の膜厚に到達するまでの時
間と定義する。
用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,3
63号、西独特許出願(OLS)第2,541,274
号および同第2,541,230号などに記載されてい
る。本発明の感光材料は乳剤層を有する側の全親水性コ
ロイド層の膜厚の総和が28μm以下であり、かつ、膜
膨潤速度T1/2 が30秒以下が好ましい。膜厚は、25
℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味
し、膜膨潤速度T1/ 2 は、当該技術分野において公知の
手法に従って測定することができる。例えばエー・グリ
ーン(A.Green)らによりフォトグラフィック・
サイエンス・アンド・エンジニアリング(Photog
r.Sci.Eng.)、19巻、2号、124〜12
9頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用する
ことにより測定でき、T1/2 は発色現像液で30℃、3
分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を
飽和膜厚とし、このT1/2 の膜厚に到達するまでの時
間と定義する。
【0062】本発明に用いる穿孔方法は、特に制限はな
いが特開昭57−41195号、特開昭61−2149
99号、特開昭62−136399号、特開平1−27
1197号、特開平3−239497号、特開平2−2
69598号、特公平1−210299号などの方法を
用いることができる。そして必要に応じてフィルムの片
側、あるいは両側に穿孔する。
いが特開昭57−41195号、特開昭61−2149
99号、特開昭62−136399号、特開平1−27
1197号、特開平3−239497号、特開平2−2
69598号、特公平1−210299号などの方法を
用いることができる。そして必要に応じてフィルムの片
側、あるいは両側に穿孔する。
【0063】
実施例 以下実施例により本発明を更に説明する。なお、本発明
における種々の物性値及び特性の測定法及び定義は以下
の如くである。 (1)ヤング率 フィルムを試料巾10mm、長さ15cmに切り、チャック
間100mmにして、引張速度10mm/分、チャート速度
500mm/分の条件でインストロンタイプの万能引張試
験装置にて引張った。得られた荷重−伸び曲線の立上り
部の接線よりヤング率を計算した。 (2)熱収縮率 まず、試料の長さを測定し、次にその試料を70℃に保
持された空気恒温槽中に張力フリーの状態で1時間放置
して熱処理を行い、冷却後の長さを室温において測定す
る。そして、その熱処理前後の各長さから熱収縮率を求
める。 (3)スキュー特性 スキュー特性は常温(20℃)常湿下で録画したビデオ
テープを70℃で1時間加熱処理した後、再び常温常湿
下で再生し、ヘッド切換点におけるズレ量を読み取る。
における種々の物性値及び特性の測定法及び定義は以下
の如くである。 (1)ヤング率 フィルムを試料巾10mm、長さ15cmに切り、チャック
間100mmにして、引張速度10mm/分、チャート速度
500mm/分の条件でインストロンタイプの万能引張試
験装置にて引張った。得られた荷重−伸び曲線の立上り
部の接線よりヤング率を計算した。 (2)熱収縮率 まず、試料の長さを測定し、次にその試料を70℃に保
持された空気恒温槽中に張力フリーの状態で1時間放置
して熱処理を行い、冷却後の長さを室温において測定す
る。そして、その熱処理前後の各長さから熱収縮率を求
める。 (3)スキュー特性 スキュー特性は常温(20℃)常湿下で録画したビデオ
テープを70℃で1時間加熱処理した後、再び常温常湿
下で再生し、ヘッド切換点におけるズレ量を読み取る。
【0064】(4)粒子の粒径等 (4−1)球状シリカ粒子、球状シリコーン粒子、球状
架橋ポリスチレン粒子について粒子粒径の測定には次の
状態がある。 1)球状微粉体から、平均粒径、粒径比等を求める場
合。 2)フィルム中の微粉体粒子の平均粒径、粒径比等を求
める場合。 1)球状粒子粉体からの場合:電顕試料台上に球状微粉
体を個々の粒子ができるだけ重ならないように散在せし
め、金スパッター装置によりこの表面に金薄膜蒸着層を
厚み200〜300Åで形成せしめ、走査型電子顕微鏡
にて10000〜30000倍で観察し、日本レギュレ
ーター(株)製ルーゼックス500にて、少くとも10
0個の粒子の最大径(Dli)、最小径(Dsi)及び面積
円相当径(Di)を求める。そして、これらの次式で表
わされる数平均値をもって、球状微粉体粒子の最大径
(Dl)、最小径(Ds)、平均粒径(D- ) を表わ
す。
架橋ポリスチレン粒子について粒子粒径の測定には次の
状態がある。 1)球状微粉体から、平均粒径、粒径比等を求める場
合。 2)フィルム中の微粉体粒子の平均粒径、粒径比等を求
める場合。 1)球状粒子粉体からの場合:電顕試料台上に球状微粉
体を個々の粒子ができるだけ重ならないように散在せし
め、金スパッター装置によりこの表面に金薄膜蒸着層を
厚み200〜300Åで形成せしめ、走査型電子顕微鏡
にて10000〜30000倍で観察し、日本レギュレ
ーター(株)製ルーゼックス500にて、少くとも10
0個の粒子の最大径(Dli)、最小径(Dsi)及び面積
円相当径(Di)を求める。そして、これらの次式で表
わされる数平均値をもって、球状微粉体粒子の最大径
(Dl)、最小径(Ds)、平均粒径(D- ) を表わ
す。
【0065】
【数4】
【0066】2)フィルム中の球状微粒子の場合:試料
フィルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定し、日
本電子(株)製スパッターリング装置(JFC−110
0型イオンスパッターリング装置)を用いてフィルム表
面に下記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件は
ベルジャー内に試料を装置し、約10-3 Torrの真
空状態まで真空度を上げ、電圧0.25kV、電流12.
5mAにて約10分間イオンエッチングを実施する。更に
同装置にてフィルム表面に金スパッターを施し、走査型
電子顕微鏡にて10000〜30000倍で観察し、日
本レギュレーター(株)製ルーゼックス500にて少く
とも100個の粒子の最大径(Dli) 、最小径(Dsi)
及び面積円相当径(Di)を求める。以下、上記イ)と
同様に行う。 (8−2)他の不活性粒子について 1)粒子の平均粒径(DP) 島津製作所製CP−50型セントリフュグル パーティ
クル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle S
ize Analyser) を用いて測定する。得られた遠心沈降曲
線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲
線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取
り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技
術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242〜24
7参照)。
フィルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定し、日
本電子(株)製スパッターリング装置(JFC−110
0型イオンスパッターリング装置)を用いてフィルム表
面に下記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件は
ベルジャー内に試料を装置し、約10-3 Torrの真
空状態まで真空度を上げ、電圧0.25kV、電流12.
5mAにて約10分間イオンエッチングを実施する。更に
同装置にてフィルム表面に金スパッターを施し、走査型
電子顕微鏡にて10000〜30000倍で観察し、日
本レギュレーター(株)製ルーゼックス500にて少く
とも100個の粒子の最大径(Dli) 、最小径(Dsi)
及び面積円相当径(Di)を求める。以下、上記イ)と
同様に行う。 (8−2)他の不活性粒子について 1)粒子の平均粒径(DP) 島津製作所製CP−50型セントリフュグル パーティ
クル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle S
ize Analyser) を用いて測定する。得られた遠心沈降曲
線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲
線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取
り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技
術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242〜24
7参照)。
【0067】(5)相対標準偏差 上記1)項の積算曲線より差分粒度分布を求め、次の相
対標準偏差の定義式にもとづいて相対標準偏差を算出す
る。
対標準偏差の定義式にもとづいて相対標準偏差を算出す
る。
【0068】
【数5】
【0069】(6)フィルム表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さ(Ra)としてJIS−BO601で定
義される値であり、本発明では(株)小坂研究所の触針
式表面粗さ計(SURFCORDER SE−30C)
を用いて測定する。測定条件等は次の通りである。 (a)触針先端半径:2μm (b)測定圧力:30mg (c)カットオフ:0.25mm (d)測定長:0.5mm (e)データーのまとめ方 同一試料について5回繰返し測定し、最も大きい値を1
つ除き、残り4つのデーターの平均値の少数点以下4桁
目を四捨五入し、小数点以下3桁目まで表示する。
義される値であり、本発明では(株)小坂研究所の触針
式表面粗さ計(SURFCORDER SE−30C)
を用いて測定する。測定条件等は次の通りである。 (a)触針先端半径:2μm (b)測定圧力:30mg (c)カットオフ:0.25mm (d)測定長:0.5mm (e)データーのまとめ方 同一試料について5回繰返し測定し、最も大きい値を1
つ除き、残り4つのデーターの平均値の少数点以下4桁
目を四捨五入し、小数点以下3桁目まで表示する。
【0070】(7)滑り性 平滑なガラス板上にフィルム同志を2枚重ね、その上に
ゴム板を更にその上に荷重を載せ、2枚のフィルムの接
圧を2g/cm2 として20mm/min でフィルム同志を滑
らせて摩擦力を測定した。5mm滑らせた点で摩擦係数を
動摩擦係数とした。
ゴム板を更にその上に荷重を載せ、2枚のフィルムの接
圧を2g/cm2 として20mm/min でフィルム同志を滑
らせて摩擦力を測定した。5mm滑らせた点で摩擦係数を
動摩擦係数とした。
【0071】(8)引裂伝播抵抗 軽荷重式引裂試験機(東洋精機(株)製)を用いて、A
STM−D−1922に従って測定した。サンプルサイ
ズは、51×64mmで13mmの切れ込みを入れ、残り5
1mmを引き裂いた時の指示値を読み取った。 (1)コアセット フィルムをスプールに巻き付けて巻きぐせを付けるこ
と。 (2)コアセットカール コアセットにより付けた長さ方向の巻きぐせ。巻きぐせ
の程度は、ANSI/ASC pH1.29−1985
のTest Method Aに従って測定し、1/R
〔m〕(Rはカールの半径)で表示した。
STM−D−1922に従って測定した。サンプルサイ
ズは、51×64mmで13mmの切れ込みを入れ、残り5
1mmを引き裂いた時の指示値を読み取った。 (1)コアセット フィルムをスプールに巻き付けて巻きぐせを付けるこ
と。 (2)コアセットカール コアセットにより付けた長さ方向の巻きぐせ。巻きぐせ
の程度は、ANSI/ASC pH1.29−1985
のTest Method Aに従って測定し、1/R
〔m〕(Rはカールの半径)で表示した。
【0072】平均粒径0.5μmでその相対標準偏差が
0.09でかつその体積形状係数が0.5の球状シリカ
微粒子を0.05重量%含有してなる極限粘度0.60
のポリエチレンナフタレート(ホモポリマー)のペレッ
トを170℃4時間乾燥した。このポリエチレン−2,
6−ナフタレートを通常の方法で溶融押し出し、縦及び
横の延伸倍率及び熱固定の温度と時間を適宜変更して、
種々の弾性率の90μmのベースを製膜した。ヘイズ
は、0.9〜1.5%で支持体−支持体間の摩擦係数
は、0.75〜0.90、表面粗さは、いずれも0.0
03であった。
0.09でかつその体積形状係数が0.5の球状シリカ
微粒子を0.05重量%含有してなる極限粘度0.60
のポリエチレンナフタレート(ホモポリマー)のペレッ
トを170℃4時間乾燥した。このポリエチレン−2,
6−ナフタレートを通常の方法で溶融押し出し、縦及び
横の延伸倍率及び熱固定の温度と時間を適宜変更して、
種々の弾性率の90μmのベースを製膜した。ヘイズ
は、0.9〜1.5%で支持体−支持体間の摩擦係数
は、0.75〜0.90、表面粗さは、いずれも0.0
03であった。
【0073】支持体の表面処理 グロー、コロナ、紫外線処理を支持体の両面に支持体温
度95℃にて各々下記条件にて行った。 グロー放電処理 断面が直径3cmの円柱状の長さ40cmのSUS棒電極を
10cm間隔に4本絶縁板状に固定した。この電極板を真
空室内に固定し、この電極面から、15cm離れ、電極面
に正対する様に厚さ9.0μm幅30cmの2軸延伸ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィ
ルムを2秒間の表面処理が行われるように走行させた。
フィルムが電極を通過する直前に、フィルムが直径50
cmの温度コントローラー付き加熱ロールに3/4周接触
する様に熱ローラーを配置し、さらに加熱ローラーと電
極ゾーンの間のフィルム面に熱電体温度計を接触させる
ことにより、フィルム面温度を所望の温度にコントロー
ルできるようにし、フィルム温度が100℃になるよう
に加熱した。グロー放電は、タンク内の圧力を0.2To
rrに維持しつつ、上記電極に3000Vの電圧を印加し
た。この時、電極電流は0.4Aであった。 コロナ放電処理 コロナ放電書はピラー社製ソリッドステートコロナ放電
機6KVAモデルを用い、30cm幅支持体を20m/2
分で処理する。このとき、電流・電圧の読み取り値より
被処理物は、0.375KV・A・分/m2の処理がなさ
れた。処理時の放電周波数は、9.6KHz、電極と誘
電体ロールのギャップクリアランスは、1.6mmであっ
た。
度95℃にて各々下記条件にて行った。 グロー放電処理 断面が直径3cmの円柱状の長さ40cmのSUS棒電極を
10cm間隔に4本絶縁板状に固定した。この電極板を真
空室内に固定し、この電極面から、15cm離れ、電極面
に正対する様に厚さ9.0μm幅30cmの2軸延伸ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィ
ルムを2秒間の表面処理が行われるように走行させた。
フィルムが電極を通過する直前に、フィルムが直径50
cmの温度コントローラー付き加熱ロールに3/4周接触
する様に熱ローラーを配置し、さらに加熱ローラーと電
極ゾーンの間のフィルム面に熱電体温度計を接触させる
ことにより、フィルム面温度を所望の温度にコントロー
ルできるようにし、フィルム温度が100℃になるよう
に加熱した。グロー放電は、タンク内の圧力を0.2To
rrに維持しつつ、上記電極に3000Vの電圧を印加し
た。この時、電極電流は0.4Aであった。 コロナ放電処理 コロナ放電書はピラー社製ソリッドステートコロナ放電
機6KVAモデルを用い、30cm幅支持体を20m/2
分で処理する。このとき、電流・電圧の読み取り値より
被処理物は、0.375KV・A・分/m2の処理がなさ
れた。処理時の放電周波数は、9.6KHz、電極と誘
電体ロールのギャップクリアランスは、1.6mmであっ
た。
【0074】紫外線処理 1KW高圧水銀灯を用い20cmの距離から30秒間照射
した。 支持体の熱処理 上記表面処理した支持体を下塗及びバック層塗設前に後
記表2、3、5、6に示す条件にて熱処理を実施した。
熱処理は全て直径30cmの巻芯に支持体を巻き付けてお
こなった。その後、外巻面に下塗層を内巻面にバック層
を塗設した。上記表面処理した支持体に下記下塗布液A
を10ml/m2塗布して6分間乾燥した。 下塗液A ゼラチン 1.0重量部 サリチル酸 0.3重量部 ホルムアルデヒド 0.05重量部 p-C9H19C6H4O(CH2CH2O)10H 0.1重量部 蒸留水 2.2重量部 メタノール 96.35重量部
した。 支持体の熱処理 上記表面処理した支持体を下塗及びバック層塗設前に後
記表2、3、5、6に示す条件にて熱処理を実施した。
熱処理は全て直径30cmの巻芯に支持体を巻き付けてお
こなった。その後、外巻面に下塗層を内巻面にバック層
を塗設した。上記表面処理した支持体に下記下塗布液A
を10ml/m2塗布して6分間乾燥した。 下塗液A ゼラチン 1.0重量部 サリチル酸 0.3重量部 ホルムアルデヒド 0.05重量部 p-C9H19C6H4O(CH2CH2O)10H 0.1重量部 蒸留水 2.2重量部 メタノール 96.35重量部
【0075】TAC支持体には下記下塗り液Bを25ml
/m2塗布し、115℃で6分間乾燥した。 下塗り液B ゼラチン 275重量部 ホルムアルデヒド 12.1重量部 サリチル酸 82.4重量部 メタノール 4372重量部 メチレンクロライド 22200重量部 アセトン 31000重量部 蒸留水 626重量部
/m2塗布し、115℃で6分間乾燥した。 下塗り液B ゼラチン 275重量部 ホルムアルデヒド 12.1重量部 サリチル酸 82.4重量部 メタノール 4372重量部 メチレンクロライド 22200重量部 アセトン 31000重量部 蒸留水 626重量部
【0076】下塗後の上記支持体の下塗層を設けた側と
は反対側の面に下記組成のバック層を塗設した。 3−1)導電性微粒子分散液(酸化スズ−酸化アンチモ
ン複合物分散液)の調製:塩化第二スズ水和物230重
量部と三塩化アンチモン23重量部をエタノール300
0重量部に溶解し均一溶液を得た。この溶液に1Nの水
酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のpHが3になるまで
滴下し、コロイド状酸化第二スズと酸化アンチモンの共
沈澱を得た。得られた共沈澱を50℃に24時間放置
し、赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
は反対側の面に下記組成のバック層を塗設した。 3−1)導電性微粒子分散液(酸化スズ−酸化アンチモ
ン複合物分散液)の調製:塩化第二スズ水和物230重
量部と三塩化アンチモン23重量部をエタノール300
0重量部に溶解し均一溶液を得た。この溶液に1Nの水
酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のpHが3になるまで
滴下し、コロイド状酸化第二スズと酸化アンチモンの共
沈澱を得た。得られた共沈澱を50℃に24時間放置
し、赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
【0077】赤褐色コロイド状沈澱を遠心分離により分
離した。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心分
離によって水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオ
ンを除去した。過剰イオンを除去したコロイド状沈澱2
00重量部を水1500重量部に再分散し、600℃に
加熱した焼成炉に噴霧し、青味がかった平均粒径0.1
μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物の微粒子粉末を
得た。この微粒子粉末の比抵抗は25Ω・cmであった。
離した。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心分
離によって水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオ
ンを除去した。過剰イオンを除去したコロイド状沈澱2
00重量部を水1500重量部に再分散し、600℃に
加熱した焼成炉に噴霧し、青味がかった平均粒径0.1
μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物の微粒子粉末を
得た。この微粒子粉末の比抵抗は25Ω・cmであった。
【0078】上記微粒子粉末40重量部と水60重量部
の混合液をpH7.0に調製し、攪拌機で粗分散の後、横
型サンドミル(商品名ダイノミル;WILLYA.BA
CHOFENAG製)で滞留時間が30分になるまで分
散して調製した。
の混合液をpH7.0に調製し、攪拌機で粗分散の後、横
型サンドミル(商品名ダイノミル;WILLYA.BA
CHOFENAG製)で滞留時間が30分になるまで分
散して調製した。
【0079】3−2)バック層の調製:下記処方〔A〕
を乾燥膜厚が0.3μmになるように塗布し、115℃
で60秒間乾燥した。この上に更に下記の被覆層用塗布
液(B)を乾燥膜厚が1μmになるように塗布し、11
5℃で3分間乾燥した。 〔処方A〕 上記導電性微粒子分散液 10重量部 ゼラチン 1重量部 水 27重量部 メタノール 60重量部 レゾルシン 2重量部 ポリオキシエチレンキニルフェニルエーテル 0.01重量部 〔被覆層用塗布液(B)〕 セルローストリアセテート 1重量部 アセトン 70重量部 メタノール 15重量部 ジクロルメチレン 10重量部 p−クロルフェノール 4重量部 シリカ粒子(平均粒径0.2μm) 0.01重量部 ポリシロキサン 0.005重量部 C15H31COOC40H81/C50H101O(CH2CH2O)16H=(8/2 重量比) 0.01重量部 分散物(平均粒径20nm)
を乾燥膜厚が0.3μmになるように塗布し、115℃
で60秒間乾燥した。この上に更に下記の被覆層用塗布
液(B)を乾燥膜厚が1μmになるように塗布し、11
5℃で3分間乾燥した。 〔処方A〕 上記導電性微粒子分散液 10重量部 ゼラチン 1重量部 水 27重量部 メタノール 60重量部 レゾルシン 2重量部 ポリオキシエチレンキニルフェニルエーテル 0.01重量部 〔被覆層用塗布液(B)〕 セルローストリアセテート 1重量部 アセトン 70重量部 メタノール 15重量部 ジクロルメチレン 10重量部 p−クロルフェノール 4重量部 シリカ粒子(平均粒径0.2μm) 0.01重量部 ポリシロキサン 0.005重量部 C15H31COOC40H81/C50H101O(CH2CH2O)16H=(8/2 重量比) 0.01重量部 分散物(平均粒径20nm)
【0080】4)感光層の塗設 上記方法で得た支持体上に特願平5−82の実施例1と
全く同様な組成の各層を重層塗布し、多層カラー感光材
料を作成した。 5)写真フィルムサンプルの加工 このうよにして作成した写真フィルムサンプルを35mm
幅で1.8mの長さにスリットし、特開平1−2711
97号の方法の両サイドに穿孔した。 サンプル評価 このようにして作成した写真フィルムについて巻癖の評
価を実施した。評価は下記の手順に従って行った。 コアセット サンプルフィルムを35mm幅で1.8mの長さにスリッ
トした。これを25℃60%RHで1晩調湿後、感光層
を内巻にして11.5mmと7mmのスプールに巻きつけ
た。これを密封容器にいれ40℃24時間と80℃2時
間加熱して巻癖をつけた。40℃2時間は夏季の室外を
80℃2時間は夏季に日中に車中にフィルムが置かれた
ことを想定した条件である。 現像処理、カール測定 上記条件で巻癖をつけたフィルムを、1晩25℃の部屋
の中で放冷した後、密封容器からサンプルフィルムを取
り出し、これを自動現像機(ミニラボFP−550B:
富士写真フイルム製)で現像処理し、直ちに25℃60
RH下にてカール測定を行った。現像処理条件はやは
り、特願平5−82の実施例1に記載の現像処理方法に
従って実施した。
全く同様な組成の各層を重層塗布し、多層カラー感光材
料を作成した。 5)写真フィルムサンプルの加工 このうよにして作成した写真フィルムサンプルを35mm
幅で1.8mの長さにスリットし、特開平1−2711
97号の方法の両サイドに穿孔した。 サンプル評価 このようにして作成した写真フィルムについて巻癖の評
価を実施した。評価は下記の手順に従って行った。 コアセット サンプルフィルムを35mm幅で1.8mの長さにスリッ
トした。これを25℃60%RHで1晩調湿後、感光層
を内巻にして11.5mmと7mmのスプールに巻きつけ
た。これを密封容器にいれ40℃24時間と80℃2時
間加熱して巻癖をつけた。40℃2時間は夏季の室外を
80℃2時間は夏季に日中に車中にフィルムが置かれた
ことを想定した条件である。 現像処理、カール測定 上記条件で巻癖をつけたフィルムを、1晩25℃の部屋
の中で放冷した後、密封容器からサンプルフィルムを取
り出し、これを自動現像機(ミニラボFP−550B:
富士写真フイルム製)で現像処理し、直ちに25℃60
RH下にてカール測定を行った。現像処理条件はやは
り、特願平5−82の実施例1に記載の現像処理方法に
従って実施した。
【0081】接着性の評価 以上の様にして作成したサンプルの接着性の評価を下記
の様に行った。 乾燥時の接着性評価 資料表面にカミソリで縦横5mm間隔に7本ずつ切り目を
入れて36ケのます目をつくりこの上に粘着テープ(日
東電気工業(株)製、ニットーテープ)を張り付け18
0度方向に素早く引き剥がす。この方法において未剥離
部分が95%以上の場合をA級、90%以上の場合をB
級、60%以上の場合をC級、60%未満をD級とす
る。以降、現像処理前のサンプルを生サンプル、現像処
理後のサンプルを乾後サンプルと称する。 湿潤時の接着性の評価 現像、定着、水洗の各段階において処理液中でフィルム
の乳剤面に鉄筆を用いて引掻く傷をX印につけこれを指
頭で強く5回こすりXの線によって剥がれた最大の剥離
幅により接着力を評価する。乳剤層が傷以上に剥離しな
い場合をA級、最大剥離幅が2mm以内のときをB級、最
大剥離幅が5mm以内のときをC級、他をD級とする。以
降、湿潤時のサンプルをウェットサンプルと称する。
の様に行った。 乾燥時の接着性評価 資料表面にカミソリで縦横5mm間隔に7本ずつ切り目を
入れて36ケのます目をつくりこの上に粘着テープ(日
東電気工業(株)製、ニットーテープ)を張り付け18
0度方向に素早く引き剥がす。この方法において未剥離
部分が95%以上の場合をA級、90%以上の場合をB
級、60%以上の場合をC級、60%未満をD級とす
る。以降、現像処理前のサンプルを生サンプル、現像処
理後のサンプルを乾後サンプルと称する。 湿潤時の接着性の評価 現像、定着、水洗の各段階において処理液中でフィルム
の乳剤面に鉄筆を用いて引掻く傷をX印につけこれを指
頭で強く5回こすりXの線によって剥がれた最大の剥離
幅により接着力を評価する。乳剤層が傷以上に剥離しな
い場合をA級、最大剥離幅が2mm以内のときをB級、最
大剥離幅が5mm以内のときをC級、他をD級とする。以
降、湿潤時のサンプルをウェットサンプルと称する。
【0082】6)測定結果 以上の結果を表1、2に示す。本発明のハロゲン化銀写
真感光材料は、カール回復性がよく強度および透明性に
優れかつ乳剤と支持体の接着性が良好でかつ不均一現像
や後端折れが発生しなかった。
真感光材料は、カール回復性がよく強度および透明性に
優れかつ乳剤と支持体の接着性が良好でかつ不均一現像
や後端折れが発生しなかった。
【0083】実施例2 実施例1と全く同一の支持体を用いて、特開平2−38
190の実施例1に記載の組成の各層を重層塗布し多層
カラー感材を作成した。処理は前記実施例に従って行っ
た。 測定結果 以上の結果を表1、2、3及び4に示した。本発明の写
真用支持体は、透明性および強度に優れ乳剤と支持体の
密着に優れかつカール回復性に優れ現像処理工程におい
て後端折れのトラブルもなく強度も問題ないことがわか
った。
190の実施例1に記載の組成の各層を重層塗布し多層
カラー感材を作成した。処理は前記実施例に従って行っ
た。 測定結果 以上の結果を表1、2、3及び4に示した。本発明の写
真用支持体は、透明性および強度に優れ乳剤と支持体の
密着に優れかつカール回復性に優れ現像処理工程におい
て後端折れのトラブルもなく強度も問題ないことがわか
った。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】
【0088】
【表5】
【0089】
【表6】
【0090】
【表7】
【0091】
【表8】
【0092】
【表9】
【0093】
【表10】
【0094】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は巻
きぐせカールがつきにくく、カメラやパトローネの小型
化に効果があり、同一の大きさであれば従来よりも多く
の数の駒数が得られて、多くの数の写真を撮影する際に
便利である。
きぐせカールがつきにくく、カメラやパトローネの小型
化に効果があり、同一の大きさであれば従来よりも多く
の数の駒数が得られて、多くの数の写真を撮影する際に
便利である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ポリエ
ステル支持体上に少なくとも一層の感光層を有してなる
ハロゲン化銀写真感光材料において、該ポリエステル支
持体がくり返し単位としてエチレンナフタレートを含
み、その縦方向のヤング率(EMとする)が650kg/
mm2 であり、横方向のヤング率(ETとする)も650
kg/mm2 未満であり、両者の差|EM−ET|が200
kg/mm2 以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料により達成された。本発明にいうくり返し単位
としてエチレンナフタレートを含むポリエステル支持体
は、その繰返し構造単位が実質的にエチレンナフタレン
ジカルボキシレート単位から構成されているものであれ
ばよく、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートの
みならず繰返し構造単位の数の10%以下、好ましくは
5%以下が他の成分で変性されたような共重合体、及び
他のポリマーとの混合物、組成物をも含むものである。
ポリエチレンナフタレートはナフタリン−2,6−ジカ
ルボン酸、またはその機能的誘導体、およびエチレング
リコールまたはその機能的誘導体とを触媒の存在下で適
当な反応条件の下に結合せしめることによって合成され
るが、本発明にいうポリエチレンナフタレートには、こ
のポリエチレンナフタレートの重合完結前に適当な1種
又は2種以上の第三成分(変性剤)を添加し、共重合ま
たは混合ポリエステルとしたものであってもよい。適当
な第三成分としては、2価のエステル形成官能基を有す
る化合物、例えばシュウ酸、アジピン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,7−ジカ
ルボン酸、コハク酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸
等のジカルボン酸、またはその低級アルキルエステル、
p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸の如
きオキシカルボン酸、またはその低級アルキルエステ
ル、あるいはプロピレングリコール、トリメチレングリ
コールの如き2価アルコール類等の化合物があげられ
る。ポリエチレン−2,6−ナフタレートまたはその変
性重合体は、例えば安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベ
ンジルオキシ安息香酸、メトキシポリアルキレングリコ
ールなどの1官能性化合物によって末端の水酸基および
/またはカルボキシル基を封鎖したものであってもよ
く、あるいは、例えば極く少量のグリセリン、ペンタエ
リスリトールの如き3官能、4官能エステル形成化合物
で実質的に線状の共重合体が得られる範囲内で変性され
たものでもよい。本発明では、ポリエチレン−2,6−
ナフタレートが特に好ましい。
ステル支持体上に少なくとも一層の感光層を有してなる
ハロゲン化銀写真感光材料において、該ポリエステル支
持体がくり返し単位としてエチレンナフタレートを含
み、その縦方向のヤング率(EMとする)が650kg/
mm2 であり、横方向のヤング率(ETとする)も650
kg/mm2 未満であり、両者の差|EM−ET|が200
kg/mm2 以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料により達成された。本発明にいうくり返し単位
としてエチレンナフタレートを含むポリエステル支持体
は、その繰返し構造単位が実質的にエチレンナフタレン
ジカルボキシレート単位から構成されているものであれ
ばよく、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートの
みならず繰返し構造単位の数の10%以下、好ましくは
5%以下が他の成分で変性されたような共重合体、及び
他のポリマーとの混合物、組成物をも含むものである。
ポリエチレンナフタレートはナフタリン−2,6−ジカ
ルボン酸、またはその機能的誘導体、およびエチレング
リコールまたはその機能的誘導体とを触媒の存在下で適
当な反応条件の下に結合せしめることによって合成され
るが、本発明にいうポリエチレンナフタレートには、こ
のポリエチレンナフタレートの重合完結前に適当な1種
又は2種以上の第三成分(変性剤)を添加し、共重合ま
たは混合ポリエステルとしたものであってもよい。適当
な第三成分としては、2価のエステル形成官能基を有す
る化合物、例えばシュウ酸、アジピン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,7−ジカ
ルボン酸、コハク酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸
等のジカルボン酸、またはその低級アルキルエステル、
p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸の如
きオキシカルボン酸、またはその低級アルキルエステ
ル、あるいはプロピレングリコール、トリメチレングリ
コールの如き2価アルコール類等の化合物があげられ
る。ポリエチレン−2,6−ナフタレートまたはその変
性重合体は、例えば安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベ
ンジルオキシ安息香酸、メトキシポリアルキレングリコ
ールなどの1官能性化合物によって末端の水酸基および
/またはカルボキシル基を封鎖したものであってもよ
く、あるいは、例えば極く少量のグリセリン、ペンタエ
リスリトールの如き3官能、4官能エステル形成化合物
で実質的に線状の共重合体が得られる範囲内で変性され
たものでもよい。本発明では、ポリエチレン−2,6−
ナフタレートが特に好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】一方、本発明における縦方向ヤング率は6
50kg/mm2 未満50kg/mm2 以上であり、好ましくは
620kg/mm2 未満、更に好ましくは600kg/mm2 未
満である。他方、横方向のヤング率は650kg/mm2 未
満50kg/mm2 以上であり、好ましくは620kg/mm2
未満であり、更に好ましくは600kg/mm2 未満であ
る。縦横のヤング率に差がありすぎると、いずれかの方
向の引き裂き強度が悪化するため、縦方向ヤング率(E
M)と横方向のヤング率(ET)の差は、200kg/mm
2 以下であり、好ましくは100kg/mm2 以下であり、
更に好ましくは50kg/mm2 以下である。縦・横の弾性
率が650kg/mm2 よりも大きいとポリマーの面内
配向が進み、縦・横の引き裂き強度が極端に低下し、カ
メラにフイルムを装填し、パーフォレーション部で駆動
する場合、ちょっとしたクラックでフイルムの切断につ
ながり、撮影が続行できなくなるというトラブルを引き
起こす。引き裂き強度をアップさせるために膜厚をアッ
プすることになりカメラ及びパトローネの小型化が達成
出来ない。また、広幅のフイルムを35mm幅などに裁
断する際、弾性率が高いとヒゲ状の屑が生じやすくな
り、穿孔時には穿孔屑の発生が多くさらに刃の摩耗も早
く穿孔刃の研磨および交換頻度が高くなり生産性が極端
に悪化する。また、弾性率が高いベースはベースフイル
ム成形時に生じた歪が残存し、寸法安定性が悪化する。
縦・横の弾性率の差が大きすぎると一方の引き裂き強度
が極端に悪化するため好ましくない。上記ポリエステル
は、オルソクロルフェノールの溶液中にて35℃で測定
した固有粘度が1.2以下0.45以上であり、好まし
くは0.50以上であり更に好ましくは0.55以上で
ある。固有粘度が0.45より小さいと、ポリマーの強
度が不十分で写真用支持体として不適である。本発明の
ポリエステルは、110℃30分放置した際の熱収縮率
が0.3%以下0以上であり、好ましくは、0.2%以
下であり更に好ましくは、0.15%以下である。紫外
線照射処理の方法は、従来公知の何れかの方法、例えば
特公昭41−10385号、同43−2603号、同4
3−2604号、同45−3828号等に開示された方
法により達成することができる。光源は、被支持体の表
面温度が150℃前後にまで上昇する事が支持体性能上
問題無ければ、主波長が365nmの高圧水銀ランプを
使用する事ができる。低温度処理が必要とされる場合に
は主波長が254nmの低圧水銀ランプを使用するのが
好ましい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及
び低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量
に関しては、処理光量が多い程支持体と被接着層との接
着力は向上するが、光量の増加に伴い支持体が着色し、
また支持体が脆くなるという問題が発生する。従って、
通常のポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック
フィルムには、365nmを主波長とする高圧水銀ラン
プで、照射光量20〜10000(mJ/cm2 )が良
く、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )であ
る。254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合に
は、照射光量100〜10000(mJ/cm2 )が良
く、より好ましくは300〜1500(mJ/cm2 )で
ある。
50kg/mm2 未満50kg/mm2 以上であり、好ましくは
620kg/mm2 未満、更に好ましくは600kg/mm2 未
満である。他方、横方向のヤング率は650kg/mm2 未
満50kg/mm2 以上であり、好ましくは620kg/mm2
未満であり、更に好ましくは600kg/mm2 未満であ
る。縦横のヤング率に差がありすぎると、いずれかの方
向の引き裂き強度が悪化するため、縦方向ヤング率(E
M)と横方向のヤング率(ET)の差は、200kg/mm
2 以下であり、好ましくは100kg/mm2 以下であり、
更に好ましくは50kg/mm2 以下である。縦・横の弾性
率が650kg/mm2 よりも大きいとポリマーの面内
配向が進み、縦・横の引き裂き強度が極端に低下し、カ
メラにフイルムを装填し、パーフォレーション部で駆動
する場合、ちょっとしたクラックでフイルムの切断につ
ながり、撮影が続行できなくなるというトラブルを引き
起こす。引き裂き強度をアップさせるために膜厚をアッ
プすることになりカメラ及びパトローネの小型化が達成
出来ない。また、広幅のフイルムを35mm幅などに裁
断する際、弾性率が高いとヒゲ状の屑が生じやすくな
り、穿孔時には穿孔屑の発生が多くさらに刃の摩耗も早
く穿孔刃の研磨および交換頻度が高くなり生産性が極端
に悪化する。また、弾性率が高いベースはベースフイル
ム成形時に生じた歪が残存し、寸法安定性が悪化する。
縦・横の弾性率の差が大きすぎると一方の引き裂き強度
が極端に悪化するため好ましくない。上記ポリエステル
は、オルソクロルフェノールの溶液中にて35℃で測定
した固有粘度が1.2以下0.45以上であり、好まし
くは0.50以上であり更に好ましくは0.55以上で
ある。固有粘度が0.45より小さいと、ポリマーの強
度が不十分で写真用支持体として不適である。本発明の
ポリエステルは、110℃30分放置した際の熱収縮率
が0.3%以下0以上であり、好ましくは、0.2%以
下であり更に好ましくは、0.15%以下である。紫外
線照射処理の方法は、従来公知の何れかの方法、例えば
特公昭41−10385号、同43−2603号、同4
3−2604号、同45−3828号等に開示された方
法により達成することができる。光源は、被支持体の表
面温度が150℃前後にまで上昇する事が支持体性能上
問題無ければ、主波長が365nmの高圧水銀ランプを
使用する事ができる。低温度処理が必要とされる場合に
は主波長が254nmの低圧水銀ランプを使用するのが
好ましい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及
び低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量
に関しては、処理光量が多い程支持体と被接着層との接
着力は向上するが、光量の増加に伴い支持体が着色し、
また支持体が脆くなるという問題が発生する。従って、
通常のポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック
フィルムには、365nmを主波長とする高圧水銀ラン
プで、照射光量20〜10000(mJ/cm2 )が良
く、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )であ
る。254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合に
は、照射光量100〜10000(mJ/cm2 )が良
く、より好ましくは300〜1500(mJ/cm2 )で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/765 1/81 3/02
Claims (14)
- 【請求項1】 ポリエステル支持体上に少なくとも一層
の感光層を有してなるハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該ポリエステル支持体がくり返し単位としてエチレ
ンナフタレートを含み、その縦方向のヤング率(EMと
する)が650kg/mm2 であり、横方向のヤング率(E
Tとする)も650kg/mm2 未満であり、両者の差|E
M−ET|が200kg/mm2 であることを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項2】 該支持体の少なくとも一方の側にグロー
放電処理、コロナ処理又は紫外線照射処理されたことを
特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項3】 該支持体が110℃において、30分放
置した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴と
する請求項1、2のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項4】 該支持体の表面粗さが、0.001μm
以上0.05μm以下であることを特徴とする、請求項
1、2、3のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項5】 体積形状係数が0.2〜π/6であり、
かつ下記式で定義される粒子の相対標準偏差が0.5以
下である微細粒子であって、その粒径(D)が0.05
〜3μmのものを0.001〜0.8wt%含有すること
を特徴とする請求項1〜4のハロゲン化銀写真感光材
料。 【数1】 - 【請求項6】 微細粒子がシリカ、シリコーン樹脂及び
架橋ポリスチレンの群より選ばれたものからなることを
特徴とする請求項1〜5のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項7】 請求項6に記載の微細粒子と同時に他成
分として、他の不活性粒子及び/または内部析出粒子を
含有してなることを特徴とする請求項1〜6記載のハロ
ゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項8】 該支持体のヘイズが3%以下であること
を特徴とする請求項1〜7のハロゲン化銀写真感光材
料。 - 【請求項9】 該支持体の支持体−支持体間の摩擦係数
が0.6以上であることを特徴とする請求項1〜8のハ
ロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項10】 該支持体が乳剤塗布前までに50℃以
上ガラス転移温度以下の温度で熱処理することを特徴と
する請求項1〜9のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項11】 該ポリエステル支持体の厚みが50〜
100μmであることを特徴とする請求項1〜10のハ
ロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項12】 該ハロゲン化銀写真感光材料が12mm
以下3mm以上のスプールに巻かれたことを特徴とする請
求項1〜11のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項13】 該ハロゲン化銀写真感光材料の片側あ
るいは、両側が穿孔されていることを特徴とする請求項
1〜12のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項14】 該ポリエステル支持体がポリエチレン
−2,6−ナフタレートであることを特徴とする請求項
1〜13に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16679493A JPH06332110A (ja) | 1993-03-23 | 1993-07-06 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
JP6032094A JPH0772584A (ja) | 1993-03-23 | 1994-03-04 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6387993 | 1993-03-23 | ||
JP5-63879 | 1993-07-06 | ||
JP16679493A JPH06332110A (ja) | 1993-03-23 | 1993-07-06 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06332110A true JPH06332110A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=26405017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16679493A Pending JPH06332110A (ja) | 1993-03-23 | 1993-07-06 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06332110A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006022306A (ja) * | 2004-06-07 | 2006-01-26 | Konica Minolta Opto Inc | セルロースエステルフィルム及びその製造方法、光学フィルム、偏光板、液晶表示装置 |
JP2006342226A (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Konica Minolta Opto Inc | セルロースエステルフィルム、及びそれを用いた偏光板、表示装置 |
JP2021172808A (ja) * | 2020-04-24 | 2021-11-01 | 南亞塑膠工業股▲分▼有限公司Nan Ya Plastics Corporation | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP16679493A patent/JPH06332110A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4687162B2 (ja) * | 2004-06-07 | 2011-05-25 | コニカミノルタオプト株式会社 | セルロースエステルフィルム及びその製造方法、光学フィルム、偏光板、液晶表示装置 |
KR101067521B1 (ko) * | 2004-06-07 | 2011-09-27 | 코니카 미놀타 옵토 인코포레이티드 | 셀룰로스 에스테르 필름 및 그의 제조 방법, 광학 필름,편광판 및 액정 표시 장치 |
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