JPH10141867A - 熱処理治具 - Google Patents

熱処理治具

Info

Publication number
JPH10141867A
JPH10141867A JP8318751A JP31875196A JPH10141867A JP H10141867 A JPH10141867 A JP H10141867A JP 8318751 A JP8318751 A JP 8318751A JP 31875196 A JP31875196 A JP 31875196A JP H10141867 A JPH10141867 A JP H10141867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
fitted
heat treatment
diameter portion
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8318751A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiyoshi Onishi
明義 大西
Takeyuki Ueno
健之 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP8318751A priority Critical patent/JPH10141867A/ja
Publication of JPH10141867A publication Critical patent/JPH10141867A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続炉等に被処理物を多段配列して搬入する
際に、安定した段積み構造を構築しうる熱処理治具を提
供する。 【解決手段】 セラミック質からなるプレート1に設け
られた孔1aに、セラミック質からなる支柱2の凸部2
bを接合して成る構造体21が、プレート1を貫通して
突出した凸部2bの先端を嵌合部として、また、凸部2
bと反対側の支柱2の端部に形成された凹部2cを被嵌
合部として、隣接する他の構造体21と嵌合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状コンデンサ等
の熱処理を行う際に使用する治具に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は、従来の熱処理治具を用いて、
熱処理前の被処理物を多段配列した状態を示す正面図で
ある。この熱処理治具は、支柱11と、支柱11を介し
て積み重ねられた複数のプレート8とから形成されてい
る。上記の熱処理治具を用いて、板状コンデンサ等を複
数枚積み重ねたユニット9を熱処理する場合、まず、台
板10上に四角形のプレート8を置き、その上に所定の
数だけ(図は2ユニットのみを示しているが実際はもっ
と多数である。)ユニット9を載置する。次に、円筒状
のセラミックチューブからなる支柱11をプレート8の
四隅に置き、その上にさらにプレート8を載せて、ユニ
ット9を所定の数だけ載置する。以下同様にしてプレー
ト8を多段積みした構成とし、これを台板10ごと連続
炉等に搬入して、大量のユニット9を一度に熱処理す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の熱処理治具では、支柱11がプレート8の四隅に
載置され、その上から上段のプレート8が載せられるだ
けの構造であるため、連続炉等の炉内を搬送されると
き、支柱11がずれ動いて所定位置から外れ、プレート
8及びそれに載置されているユニット9が崩れることが
ある。このような事態を避けるため、支柱11の一端と
プレート8とを接着することもできるが、支柱11の端
部の小さな接着部面積では強い接着力を得るには不十分
なため、熱処理中又はハンドリング若しくはユニット9
の取出し時に接着がはがれ易い。接着がはがれると、上
記と同様に、搬送時にプレート8及びユニット9が崩れ
ることがある。また、最下段のプレート8が下に凸にな
るように反った場合、プレート8の安定性が悪くなり、
台板10上で回転等をしやすくなる。従って、このよう
な場合はプレート8を多段に積むことができないので、
一度に1プレート分のユニット数しか熱処理できなくな
る。
【0004】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、安定した段積み構造を構築しうる熱処理治具を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の熱処理治具は、
被処理物が載置されるプレートを、支柱を介して複数段
積み重ねてなる熱処理治具であって、所定の位置に孔が
形成されたプレートと、プレートの孔にその一部が嵌入
し、他の一部がプレートの下面から突出するような態様
でプレートに嵌合された支柱とからなる構造体を複数段
積み重ねることにより形成されており、かつ、各構造体
が隣接する他の構造体と互いに嵌合する嵌合部及び被嵌
合部を備え、一つの構造体の嵌合部が隣接する構造体の
被嵌合部に嵌合し、これが繰り返されることにより構造
体が複数段積み重ねられていることを特徴とするもので
ある。上記のような構成においては、各構造体の嵌合部
は隣接する他の構造体の被嵌合部に嵌合して段積みされ
るので、安定した段積み構造が得られる。また、プレー
トの下面から支柱の一部が突出し、これによりプレート
を支えているので、熱処理治具全体を載置する台板の表
面と最下段のプレートの下面との間に隙間ができる。従
って、最下段のプレートが下に凸に反った場合にも同プ
レートの下面が台板の表面に触れないので、安定性を維
持することができる。
【0006】上記のように構成された熱処理治具におい
て、構造体を構成する支柱の一端側には他の部分(大径
部)より径の小さい小径部が形成されているとともに、
他端側(大径部側)の端面には凹部が形成されており、
かつ、小径部の、プレートの孔を貫通して突出した部分
が嵌合部となり、かつ、大径部側の端面に形成された凹
部が被嵌合部となっているように構成しても良い。この
ように構成した場合は、プレートの孔を貫通して突出し
た各構造体の嵌合部が、隣接する他の構造体に形成され
た凹部を被嵌合部として、これに嵌合して段積みされる
ので、安定した段積み構造が得られる。
【0007】また、上記の熱処理治具において、支柱の
小径部がプレートの孔を上面側から下面側に貫通すると
ともに、下面側に突出した部分が嵌合部となり、かつ、
プレートの上面側に突出した大径部側の端面に形成され
た凹部が被嵌合部となっているように構成しても良い。
このように構成した場合は、プレートを貫通してその下
面側に突出した支柱の小径部の一部が、隣接する他の支
柱の、プレートの上面側に突出した大径部側の端面に形
成された凹部に嵌合して段積みされるので、安定した段
積み構造が得られる。
【0008】また、上記の熱処理治具において、支柱の
小径部がプレートの孔を下面側から上面側に貫通すると
ともに、上面側に突出した部分が嵌合部となり、かつ、
支柱の大径部がプレートの下面側に突出して台座となっ
ているとともに、大径部側の端面に形成された凹部が被
嵌合部となっているように構成しても良い。このように
構成した場合は、プレートの孔を貫通してその上面側へ
突出した支柱の小径部の一部が、隣接する他の支柱の、
プレートの下面側に突出した大径部側の端面に形成され
た凹部に嵌合して段積みされるので、安定した段積み構
造が得られる。
【0009】また、上記の熱処理治具において、支柱の
両端側に、中央部より径が小さく、軸方向の長さがプレ
ートの厚みより小さい小径部が形成されているととも
に、小径部をプレートの孔に嵌入させたときに孔と小径
部端面とから形成される凹部が被嵌合部となり、かつ、
支柱の他端側の小径部が嵌合部となっているように構成
しても良い。この場合、支柱の一方の小径部がプレート
の孔に嵌入し、嵌入した小径部を除く、残りの支柱の部
分がプレートの下面から突出する。このように構成した
場合は、プレートの孔に挿入された小径部が、その孔と
共に形成する凹部に、隣接する他の支柱の小径部が挿入
されて段積みされる。すなわち、プレートの厚みを利用
して、互いに隣接する2つの小径部を孔の中で対向させ
るように配置した段積み構造である。これにより、安定
した段積み構造が得られる。
【0010】また、上記各熱処理治具において、プレー
トと支柱との接合部に接着剤を介在させることもでき
る。これによって、プレートと支柱とのより確実な接合
状態が得られる。
【0011】また、上記のように接着剤を用いた熱処理
治具においては、プレートと支柱とが互いに近似した熱
膨張係数を有するセラミックから形成されたものである
ことが好ましい。熱膨張が同程度であることにより、接
着部分に過度な力が働かないため、接着のはがれを防止
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
《実施形態1》図1は、本発明の第1の実施形態による
熱処理治具を示す正面図であって、該熱処理治具を用い
て被処理物9(例えば板状コンデンサを複数枚積み重ね
たユニットであり、以下ユニット9という。)を多段配
列した状態を示している。本実施形態の熱処理治具を構
成するプレート1は図2に示すように四角形の平面形状
を有しており、四隅に孔1aが設けられている。プレー
ト1の寸法は、例えば、250×250mmで、厚さが
2〜4mmである。また、孔1aは例えば、直径10〜
15mmである。プレート1の材質はアルミナ、ムライ
ト、MgO、ZrO2、SiC等である。プレート1の
表面は、必要に応じてZrO2等によりコーティングさ
れている。
【0013】図3の(a)、(b)及び(c)はそれぞ
れ、支柱2の平面図、正面図及び底面図である。支柱2
はプレート1と同一の材料から成り、円柱状のスペーサ
部2aの一端から、より小径の円柱状の凸部2bがスペ
ーサ部2aと同軸的に設けられ、他端には例えば座ぐり
加工により凹部2cが形成されている。各部の寸法の一
例を挙げると、スペーサ部2aは直径が15〜20mm
で、高さが10〜20mmである。凸部2bは直径が1
0〜15mmで、高さが4〜6mmである。また、凹部
2cは内径が10〜15mmで、深さが2mm程度であ
る。
【0014】図4に示すように、支柱2の凸部2bは、
プレート1の上面から孔1aに挿入され、接着剤による
接着層6の部分で固着される。接着層6はスペーサ部2
aの端面とプレート1との接触部及び、凸部2bの外周
面と孔1aの内周面との接触部に設けられるため、接着
面積が大きく、強固な固着状態が得られる。このように
して、プレート1の四隅に支柱2を固定した熱処理治具
の構造体21が得られる。なお、接着剤は、熱膨張係数
が支柱2と同等なものを用いる。これにより、高温の炉
内で熱膨張しても、接着部のはがれを生じない。
【0015】次に、熱処理治具の構造体21を台板10
上に段積みする手順を説明する。まず、図5に示すよう
に台板10上に、ユニット9が載置された(又は後で載
置される)構造体21を台板10上に置く。支柱2の凸
部2bはプレート1の厚さより長いため、凸部2bの先
端部がプレート1の下面より下に出ることになり、この
部分(4箇所)がプレート1を支える。従って、プレー
ト1の下面は台板10に触れない。これにより、プレー
ト1が下に凸に反ったとしても、その変位が凸部2bの
プレート1下面からの突出長の範囲内であれば、プレー
ト1が台板10の表面に触れることはないので、プレー
ト1の載置状態が不安定になることはない。次に、図6
に示すように、上段の構造体21を、各支柱2の凸部2
bの先端が、下段の対応する支柱2の凹部2cにそれぞ
れ嵌合するように載せる。同様にして3段目を載せる
と、図1に示す状態となる。このように、段ごとに各支
柱2の凸部2bの先端が、下段の対応する支柱2の凹部
2cにそれぞれ嵌合するように構造体21が積み重ねら
れるので、水平方向の位置ずれを生じず、安定した段積
み構造が得られる。
【0016】なお、上記第1の実施形態においては、図
3の(a)、(b)及び(c)に示すような円柱状を基
調とした形状の支柱2を用いたが、同図の(d)、
(e)及び(f)に示すような角柱状を基調とした支柱
3を用いても良い。この場合は、スペーサ部3aが四角
柱であり、凸部3bがスペーサ部3aより一辺の長さが
短い四角柱である。また、凹部3cは、凸部3bを嵌合
させるべく凸部3bより若干大きい四角形の孔とする。
また、プレート1の孔1a(図2)も凸部3bに合わせ
た四角形の孔にすることはいうまでもない。
【0017】また、上記第1の実施形態の支柱2(又は
支柱3)とプレート1との構造体21を上下(天地)逆
にした段積み構造も同様に実施可能である。
【0018】図7は上記第1の実施形態の構成に加え
て、台板10上に突起部12を設けた実施例である。こ
のように突起部12を設けることにより、最下段のプレ
ート1の下面側に突出した凸部2bに依存することな
く、プレート1を台板10から浮上した状態で支持する
ことが可能となり、さらに信頼性を向上させることがで
きる。
【0019】《実施形態2》図8は、第2の実施形態に
よる熱処理治具を用いてユニット9を多段配列した状態
を示す部分正面図である。本実施形態のプレート1は第
1の実施形態のプレート1(図2)と同様に、その平面
形状が四角形状であり、四隅に孔1aが設けられてい
る。プレート1の寸法、孔1aの径、及び、プレート1
の材質は第1の実施形態と同様である。本実施形態では
第1の実施形態とは異なる形状の支柱4を用いる。
【0020】図9の(a)、(b)及び(c)はそれぞ
れ、支柱4の平面図、正面図及び底面図である。支柱4
はプレート1と同一の材料から成り、円柱状の嵌挿部4
aの一端から、より大径の円柱状の台座部4bが嵌挿部
4aと同軸的に設けられ、台座部4bには例えば座ぐり
加工により凹部4cが形成されている。嵌挿部4aは直
径が10〜15mmで、高さが10〜30mmである。
台座部4bの寸法は直径が10〜20mmで、高さが4
mm程度である。また、凹部4cは内径が10〜15m
mで、深さが2mm程度である。
【0021】図10に示すように、支柱4の嵌挿部4a
は、プレート1の下面から孔1aに挿入され、接着剤に
よる接着層6の部分で固着される。接着層6は台座部4
bの上端面とプレート1との接触部及び、嵌挿部4aの
外周面と孔1aの内周面との接触部に設けられるため、
接着面積が大きく、強固な固着状態が得られる。このよ
うにして、プレート1の四隅に支柱4を固定した熱処理
治具の構造体22が得られる。なお、接着剤は、第1の
実施形態と同様に、熱膨張係数が支柱4と同等なものを
用いる。これにより、高温の炉内で熱膨張しても、接着
部のはがれを生じない。
【0022】次に、上記の構造体22を台板10上に段
積みする手順を説明する。まず、図11に示すように台
板10上に、ユニット9が載置された(又は後で載置さ
れる)構造体22を台板10上に置く。全部で4箇所の
台座部4bによりプレート1は安定して支えられ、台座
部4bの高さ分の隙間がプレート1の下面と台板10と
の間に保たれる。従って、プレート1の下面は台板10
に触れない。これにより、プレート1が下に凸に反った
としても、その変位が台座部4bの高さの範囲内であれ
ば、プレート1が台板10の表面に触れることはないの
で、プレート1の載置状態が不安定になることはない。
次に、図12に示すように、上段の構造体22の各支柱
4の凹部4cが、下段の対応する支柱2の嵌挿部4aの
先端にそれぞれ嵌合するように載せる。同様にして3段
目を載せると、図8に示す状態となる。このように、段
ごとに各支柱4の凹部4cが、対応する下段の嵌挿部4
aの先端とそれぞれ嵌合するように積み重ねられるの
で、水平方向に位置ずれを起こすことがないため、プレ
ート1が崩れることがない。しかも、プレート1の孔1
aより大きな径の台座部4bによりプレート1を支えて
いるため、万一接着層6における接着がはがれた場合で
も、プレート1は脱落せず、段積み構造は崩れない。
【0023】なお、上記第2の実施形態においては、図
9の(a)、(b)及び(c)に示すような円柱状を基
調とした形状の支柱4を用いたが、第1の実施形態にお
いて図3に基づいて述べたように、角柱状を基調とした
支柱を用いても良い。
【0024】また、上記第2の実施形態の支柱4とプレ
ート1との構造体22を上下(天地)逆にした段積み構
造も同様に実施可能である。
【0025】《実施形態3》図13は、第3の実施形態
による熱処理治具を用いてユニット9を多段配列した状
態を示す部分正面図である。本実施形態のプレート1は
第1の実施形態のプレート1(図2)と同様に、その平
面形状が四角形状であり、四隅に孔1aが設けられてい
る。プレート1の寸法、孔1aの径、及び、プレート1
の材質は第1の実施形態と同様である。本実施形態では
第1及び第2の実施形態とは異なる形状の支柱5を用い
る。
【0026】図14の(a)及び(b)はそれぞれ、支
柱5の平面図(又は底面図)及び正面図である。支柱5
はプレート1と同一の材料から成り、円柱状のスペーサ
部5aの両端から、スペーサ部5aより小径の円柱状の
凸部5bがスペーサ部5aと同軸的に設けられている。
スペーサ部5aの寸法は直径が15〜20mmで、高さ
が10〜20mmである。凸部5bは直径が10〜15
mmで、高さはプレート1の厚みの約半分である。
【0027】図15に示すように、支柱5の凸部5b
は、プレート1の下面から孔1aに挿入され、接着剤に
よる接着層6の部分で固着される。接着層6はスペーサ
部5aの上端面とプレート1との接触部及び、上方の凸
部5bの外周面と孔1aの内周面との接触部に設けられ
るため、接着面積が大きく、強固な固着状態が得られ
る。このようにして、プレート1の四隅に支柱5を固定
した熱処理治具の構造体23が得られる。なお、接着剤
は、第1の実施形態と同様に、熱膨張係数が支柱5と同
等なものを用いる。これにより、高温の炉内で熱膨張し
ても、接着部のはがれを生じない。
【0028】次に、上記の構造体23を台板10上に段
積みする手順を説明する。まず、図16に示すように台
板10上に、ユニット9が載置された(又は後で載置さ
れる)構造体23を台板10上に置く。全部で4箇所に
取り付けられた支柱5によりプレート1を支えることに
より、プレート1の下面は台板10より十分に高い位置
に安定して支持され、プレート1の下面は台板10には
触れない。これにより、プレート1が下に凸に反ったと
しても、プレート1が台板10の表面に触れることはな
いので、プレート1の載置状態が不安定になることはな
い。また、このとき、支柱5の上方側の凸部5bは孔1
aの下半分に嵌挿されて固着されているので、プレート
1の孔1aの内周面と当該凸部5bの上端面とにより、
プレート1の厚さの約半分を深さとした凹部Aが形成さ
れている。
【0029】次に、図17に示すように、上段の構造体
23の各支柱5の下端側の凸部5bが、下段の対応する
凹部A(プレート1の孔1a)にそれぞれ嵌合するよう
に載せる。これにより、上段の凸部5bの下端面がプレ
ート1の孔1a内で下段の凸部5bの上端面と対向した
状態で、上段の構造体23が保持される。同様にして3
段目を載せると、図13に示す状態となる。このよう
に、段ごとに各支柱5の凸部5bが、対応する凹部A
(プレート1の孔1a)にそれぞれ嵌合するように積み
重ねられることにより、水平方向に位置ずれを起こすこ
とがないため、プレート1が崩れることがない。
【0030】なお、上記第3の実施形態においては、図
14の(a)及び(b)に示すような円柱状を基調とし
た形状の支柱5を用いたが、第1の実施形態において図
3に基づいて述べたように、角柱状を基調とした支柱を
用いても良い。
【0031】また、上記第3の実施形態の支柱5とプレ
ート1との構造体23を上下(天地)逆にした段積み構
造も同様に実施可能である。但し、その場合は、最下段
のプレート1より下部に支柱5が突出しないため、台板
10上に突起部等を設けて最下段のプレート1と台板1
0の表面との間に隙間を作る必要がある。
【0032】なお、上記各実施形態においては、プレー
ト1の四隅に支柱(3〜6)を設けた構成としたが、四
隅以外の箇所に設けても良く、また、支柱の数はプレー
ト1の大きさに応じて適宜増減しうることはいうまでも
ない。また、プレート1は四角形としたが、他の形状で
あっても良い。
【0033】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。本発明の熱処理治具は、所定の位置に孔
が形成されたプレートと、プレートの孔にその一部が嵌
入し、他の一部がプレートの下面から突出するような態
様でプレートに嵌合された支柱とからなる構造体を複数
段積み重ねることにより形成されており、かつ、各構造
体が隣接する他の構造体と互いに嵌合する嵌合部及び被
嵌合部を備え、一つの構造体の嵌合部が隣接する構造体
の被嵌合部に嵌合し、これが繰り返されることにより構
造体が複数段積み重ねられる構成としたので、各構造体
の嵌合部は隣接する他の構造体の被嵌合部に嵌合して段
積みされ、安定した段積み構造が得られる。また、プレ
ートの下面から支柱の一部が突出し、これによりプレー
トを支えているので、熱処理治具全体を載置する台板の
表面と最下段のプレートの下面との間に隙間ができる。
従って、最下段のプレートが下に凸に反った場合にも同
プレートの下面が台板の表面に触れないので、安定性を
維持することができる。
【0034】また、上記の熱処理治具において、支柱の
小径部がプレートの孔を下面側から上面側に貫通すると
ともに、上面側に突出した部分が嵌合部となり、かつ、
支柱の大径部がプレートの下面側に突出して台座となっ
ているとともに、大径部側の端面に形成された凹部が被
嵌合部となっているように構成した場合は、プレートの
孔を貫通してその上面側へ突出した支柱の小径部の一部
が、隣接する他の支柱の、プレートの下面側に突出した
大径部側の端面に形成された凹部に嵌合して段積みされ
るので、安定した段積み構造が得られる。また、大径部
が台座となってプレートを支えているため、支柱とプレ
ートとの接着等を前提とせずに、安定した段積み構造を
構築できる。従って、例えば、互いに接着した支柱とプ
レートとを用いて段積みした場合であって、その後に接
着がはがれてもプレートが脱落することはなく、安定し
た段積み構造が維持される。
【0035】また、プレートと支柱とを、互いに近似し
た熱膨張係数を有するセラミックにより形成した場合
は、両者を接着剤により接着している場合において温度
変化があっても、接着のはがれが生じにくい。従って、
プレートと支柱との固着状態が安定して保たれるので、
段積み構造も安定して維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による熱処理治具を段
積みした構造を示す断面図である。
【図2】各実施形態に共通のプレートの平面図である。
【図3】第1の実施形態における支柱を示す図であり、
(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図であ
る。(d)、(e)及び(f)はそれぞれ他の支柱を示
す平面図、正面図及び底面図である。
【図4】第1の実施形態におけるプレートと支柱との接
合段階の状態を示す部分断面図である。
【図5】第1の実施形態における1段目の構造体の設置
状態を示す部分断面図である。
【図6】第1の実施形態における2段目の構造体の設置
状態を示す部分断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における熱処理治具の
他の構造を示す部分断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による熱処理治具を段
積みした構造を示す部分断面図である。
【図9】第2の実施形態における支柱を示す図であり、
(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図であ
る。
【図10】第2の実施形態におけるプレートと支柱との
接合段階の状態を示す部分断面図である。
【図11】第2の実施形態における1段目の構造体の設
置状態を示す部分断面図である。
【図12】第2の実施形態における2段目の構造体の設
置状態を示す部分断面図である。
【図13】本発明の第3の実施形態による熱処理治具を
段積みした構造を示す部分断面図である。
【図14】第3の実施形態における支柱を示す図であ
り、(a)は平面図又は底面図、(b)は正面図であ
る。
【図15】第3の実施形態におけるプレートと支柱との
接合段階の状態を示す部分断面図である。
【図16】第3の実施形態における1段目の構造体の設
置状態を示す部分断面図である。
【図17】第3の実施形態における2段目の構造体の設
置状態を示す部分断面図である。
【図18】従来の熱処理治具を段積みした構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 プレート 1a 孔 2 支柱 2a スペーサ部 2b 凸部 2c 凹部 3 支柱 3a スペーサ部 3b 凸部 3c 凹部 4 支柱 4a 嵌挿部 4b 台座部 4c 凹部 5 支柱 5a スペーサ部 5b 凸部 6 接着層 9 ユニット 10 台板 21,22,23 構造体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物が載置されるプレートを、支柱を
    介して複数段積み重ねてなる熱処理治具であって、 所定の位置に孔が形成されたプレートと、プレートの孔
    にその一部が嵌入し、他の一部がプレートの下面から突
    出するような態様でプレートに嵌合された支柱とからな
    る構造体を複数段積み重ねることにより形成されてお
    り、かつ、 各構造体が隣接する他の構造体と互いに嵌合する嵌合部
    及び被嵌合部を備え、一つの構造体の嵌合部が隣接する
    構造体の被嵌合部に嵌合し、これが繰り返されることに
    より構造体が複数段積み重ねられていることを特徴とす
    る熱処理治具。
  2. 【請求項2】前記構造体を構成する支柱の一端側には他
    の部分(大径部)より径の小さい小径部が形成されてい
    るとともに、他端側(大径部側)の端面には凹部が形成
    されており、かつ、 前記小径部の、前記プレートの孔を貫通して突出した部
    分が前記嵌合部となり、かつ、前記大径部側の端面に形
    成された凹部が被嵌合部となっていることを特徴とする
    請求項1記載の熱処理治具。
  3. 【請求項3】前記支柱の小径部が前記プレートの孔を上
    面側から下面側に貫通するとともに、下面側に突出した
    部分が前記嵌合部となり、かつ、前記プレートの上面側
    に突出した大径部側の端面に形成された凹部が被嵌合部
    となっていることを特徴とする請求項2記載の熱処理治
    具。
  4. 【請求項4】前記支柱の小径部が前記プレートの孔を下
    面側から上面側に貫通するとともに、上面側に突出した
    部分が前記嵌合部となり、かつ、前記支柱の大径部が前
    記プレートの下面側に突出して台座となっているととも
    に、大径部側の端面に形成された凹部が被嵌合部となっ
    ていることを特徴とする請求項2記載の熱処理治具。
  5. 【請求項5】前記支柱の両端側に、中央部より径が小さ
    く、軸方向の長さが前記プレートの厚みより小さい小径
    部が形成されているとともに、前記小径部を前記プレー
    トの孔に嵌入させたときに前記孔と小径部端面とから形
    成される凹部が被嵌合部となり、かつ、支柱の他端側の
    小径部が嵌合部となっていることを特徴とする請求項1
    記載の熱処理治具。
  6. 【請求項6】前記プレートと前記支柱との接合部に接着
    剤を介在させたことを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載の熱処理治具。
  7. 【請求項7】前記プレート及び前記支柱が、互いに近似
    した熱膨張係数を有するセラミックから形成されたもの
    であることを特徴とする請求項6記載の熱処理治具。
JP8318751A 1996-11-13 1996-11-13 熱処理治具 Pending JPH10141867A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8318751A JPH10141867A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 熱処理治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8318751A JPH10141867A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 熱処理治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10141867A true JPH10141867A (ja) 1998-05-29

Family

ID=18102537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8318751A Pending JPH10141867A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 熱処理治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10141867A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100978660B1 (ko) 2008-07-29 2010-08-30 삼성전기주식회사 소성 지그
EP3156750A1 (en) 2015-10-14 2017-04-19 NGK Insulators, Ltd. Shelf for thermal processing
WO2023223753A1 (ja) * 2022-05-19 2023-11-23 日東電工株式会社 集合体シート支持具、および、集合体シートの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100978660B1 (ko) 2008-07-29 2010-08-30 삼성전기주식회사 소성 지그
EP3156750A1 (en) 2015-10-14 2017-04-19 NGK Insulators, Ltd. Shelf for thermal processing
WO2023223753A1 (ja) * 2022-05-19 2023-11-23 日東電工株式会社 集合体シート支持具、および、集合体シートの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3157522U (ja) セラミック・アセンブリ
JP2005509275A5 (ja)
JPS62260777A (ja) 焼結セラミツク構造体の製造方法
JPS585951A (ja) 複数の平面構成物の形成法と装置
JPH10141867A (ja) 熱処理治具
US5149264A (en) Method of producing ceramic products
JP2002114579A (ja) 焼成用セッター
JP4181809B2 (ja) 焼成用セッター
JP6113272B2 (ja) 棚システム用のセラミックの板
JP3521464B2 (ja) セラミックハニカム体の焼成方法
JP3493711B2 (ja) セラミック成形体の焼成用支持体及びセラミック成形体の焼成方法
JPH0625830Y2 (ja) 焼成用台車の棚組
JP2004107168A (ja) 焼成用治具および焼成方法
JP4260944B2 (ja) 支柱一体型焼成用棚板
JP3712151B2 (ja) 多段積載型熱処理用治具
JPH066510Y2 (ja) 半導体ペレットの剥離装置
JP2005104764A (ja) 複層ガラスの共鳴用部材保持構造及び共鳴用部材
JPH0625831Y2 (ja) 焼成用台車の棚組装置
JPH11257876A (ja) セラミック基板焼成用棚組み
JP2006269503A (ja) シリカガラスウェーハボートの製造方法
JP2579321Y2 (ja) 焼成用治具
JP2000328653A (ja) 建物の構造
JP2017089191A (ja) 大型無機質板の固定方法およびそのための治具
SU1716291A1 (ru) Этажерка дл обжига керамических изделий
JP2002097067A (ja) 平板状陶磁器焼成用窯道具の受台

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061205

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070403