JP4181809B2 - 焼成用セッター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリーンシート等のセラミック被焼成体を焼成してセラミックコンデンサーや多層セラミック基板等のセラミック電子部品を製造する際に、セラミック被焼成体を載置するのに使用する焼成用セッターに関し、さらに詳述すると、平面度が高い平板状セラミック電子部品を得ることができる焼成用セッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックコンデンサーのように、多層積層して使用するセラミック基板では、高い平面度が要求される。
また、セラミック電子部品を焼成により製造する場合、生産性の点から、一度に多数枚の被焼成体を焼成することが望まれる。焼成炉で一度に多数の被焼成体を焼成するために、通常、被焼成体を多段に積み重ねて焼成するが、積み重ねられた被焼成体同士が焼結されてしまったり、反応したりしないように、個々に離間して積み重ねることができる焼成用セッターが使用される。
【0003】
従来、図3に示すような焼成用セッターを、図4に示すように、多段に重ねた状態で使用している。
図3に示す焼成用セッターは、グリーンシート等の被焼成体10が載置される方形状の載置部11の載置面(以下、「上面」ということがある)側に、載置部11の縁に沿って側壁12が周設されていて、下面側には、側壁12の厚みよりやや大きい間隔を周縁に残すように、載置部11と相似形の脚部13が突設されたセラミック成型品である。
【0004】
このような焼成用セッターは、載置部11の下面の脚部13が設けられていない外周縁のコーナー部14に、積み重ねようとする第2のセッターの側壁12の4つの隅部12aをそれぞれ係合させることにより、焼成用セッターを多段に積み重ねることができる。
【0005】
また、側壁12の各辺の中央部では、壁の高さを低くすることにより形成された窓部12bが切り込まれていて、セッターを多段に積み重ねたときに形成される載置空間と外側空間とが通風できるガス口15を形成している。ガス口15を通じて、被焼成体10が焼成されるときに放出されるバインダーや溶剤等のガスが載置空間に溜まることなく、外部に放出できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成を有するセッターでは、次のような理由から平面度の高いセラミック基板を得ることが困難である。すなわち、グリーンシート等の被焼成体10は柔らかく、載置部11に載置したときに、載置部11の平面度が反映するように変形可能である。このため、焼成により得られる硬質のセラミック基板は、載置部11上面の平面度と同程度の平面度を有することになる。従って、載置部11の平面度を高めることが望まれるが、脚部13、側壁12といった複雑な部分が一体的に形成されているセッターの載置部11の上面だけを研磨して平面度を上げることは困難である。すなわち、図5(a)〜(c)に示すように載置部11に反りがある場合、載置面の平面度をあげるためには、一点鎖線で示すように研磨して、載置面の凹凸をなくす必要があるが、実質的にこのような作業を側壁12を傷つけることなく行うことは困難である。
【0007】
また従来のセッターは多段に積み重ねたときの安定性がよくないため、セッターを多段に積み重ねた棚組状態で持ち運びしようとすると、棚組がくずれてしまうことがあり、作業性がよくなかった。さらに、焼成炉内では30段〜40段に棚組して焼成を行うため、焼成中に少しの振動でも起こると棚組状態が崩れて、そのロットの焼成品が全て不良品になってしまうことがあり、生産性の点でもよくなかった。
【0008】
さらにまた、焼成の際に被焼成体10から放出されるガスが載置空間に溜まらないようにガス口15は大きい程好ましいが、図3に示すセッターの構成でガス口15を大きくしようとすると、窓部12bの切り込み長さを大きくするしかなく、このことは隅部12aが小さくなり、側壁12の強度低下をもたらすことになる。窓部12bの切り込みを大きくすることは、セッターを多段に重ねたときに、支柱となる部分の隅部12aが小さくなることを意味するため、安定性の低下をもたらすことになる。さらに、焼成用セッター自体、セラミックスで構成されているので、セッター製造時の焼成直後では寸法精度が劣っている。このような焼成用セッターを積み重ねて使用できるようにするために、従来は、側壁12の高さを研磨等により調整しているが、隅部12aの面積が小さくなると、隅部12aの強度低下から側壁12が破損してしまうおそれがある。
【0009】
さらに、窓部12bの寸法精度は多段に積み重ねたときのガス口15の開口面積に関わることになるため、窓部12bの寸法精度にばらつきがあると、ガス口15の開口面積のばらつきとなり、焼成時に被焼成体10から放出されるガスの放出のされやすさが一定でなくなり、ひいては最終的に得られるセラミック基板の寸法のばらつきに影響することになる。
【0010】
平面度の高い平板状セラミック基板を得る方法として、例えば、特開2001−19562号に、被焼成体を載置する平板状の載置板を、支柱を介して棚組し、焼成終了時には、支柱が焼成されたセラミック基板の厚み以下にまで収縮して、焼成後の被焼成体に面圧がかかることにより、反りを矯正して平面度を上げる方法が提案されている。しかし、この方法では、支柱が1回きりの焼成に使用されるだけであり、焼成のたびごとに、載置板間に新たな支柱を配置するという面倒な組み立て作業を行わなければならない。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、寸法精度がよく、多段に重ねたときの安定性に優れ、しかも平面度が高いセラミック基板を容易に製造することができる焼成用セッターを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の焼成用セッターは、被焼成体を焼成してセラミック電子部品を製造する際に、積み重ねて焼成炉中にて前記被焼成体が載置される焼成用セッターであって、
前記被焼成体が載置される載置板と、該載置板の一面に取り付けられた支柱とを備え、該支柱の底面には、凸部が凸設されていて、該載置板の支柱が取り付けられていない側の面には、前記凸部を嵌挿することができるサイズの凹部が凹設されていて、前記載置板の支柱が取り付けられていない側の面は、部分安定化ジルコニアで表面処理されているが、積み重ねられる焼成用セッターの支柱の底面が当接する部分には、部分安定化ジルコニアの表面処理が施されていない。
【0013】
前記支柱は、前記載置板と別体に構成されていて、無機系接着剤により前記載置板の一面に貼着されていることが好ましい。
【0014】
前記載置板は角形状であって、前記支柱は、前記載置板の各角部に取り付けられ、前記凹部は、前記載置板において前記支柱に対応する位置に取り付けられていることが好ましい。また、前記凹部の深さは前記凸部の高さ以上であって、第1の焼成用セッターの前記凸部を第2の焼成用セッターの前記凹部に嵌挿させることにより、該第2焼成用セッター上に該第1焼成用セッターを積み重ねたとき、前記第1焼成用セッターの支柱底面が前記第2焼成用セッターの載置面に当接していることが好ましい。さらに、前記載置板は方形状をしていて、前記支柱は、一辺の長さが、取り付けられる載置板の一辺の長さの1/10〜1/30であることが好ましい。
【0015】
前記載置板及び前記支柱は緻密質セラミックスで構成されていることが好ましく、また前記載置板の少なくとも一方の面が、部分安定化ジルコニアで表面処理されていることが好ましい。載置板を部分安定化ジルコニアで表面処理する場合、第1の焼成用セッターの前記凸部を第2の焼成用セッターの前記凹部に嵌挿させることにより該第2焼成用セッター上に該第1焼成用セッターを積み重ねたときに、前記第2焼成用セッターの載置板において前記第1焼成用セッターの支柱底面が当接する部分には、部分安定化ジルコニアの表面処理が施されていないことが好ましい。
【0016】
前記載置板の平面度は100μm以下とすることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の焼成用セッターを図1及び図2に基づいて説明する。
図1は、本発明の焼成用セッターの一実施形態の構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示す焼成用セッターを多段に積み重ねた状態を示す図である。
【0018】
図1の焼成用セッターは、焼成時にグリーンシート等の被焼成体を載置することになる方形状平板の載置板1の面の各隅部に、支柱2が取り付けられている。各支柱2は、角柱形状の支柱本体2aと該支柱本体2aの底面のほぼ中央部に凸設している円柱状の凸部2bとからなる。
【0019】
方形状の載置板1の上面1aの四隅には、支柱2の凸部2bと同軸上に円柱状の凹部1bが凹設されている。この凹部1bは、凸部2bを嵌挿することができるサイズ、好ましくは遊嵌できるように凸部2bの外径よりやや大きい内径を有している。また、凸部2bの高さは凹部1bの深さよりやや大きいことが好ましい。
【0020】
本発明の焼成用セッターは、載置板1と支柱2が別々に焼成製造されたセラミックス成形体で構成され、支柱2を無機接着剤で載置板1の四隅に貼着、さらに焼成により載置板1に固着一体化することにより形成されていることが好ましい。無機接着剤としては、載置板1及び支柱2を構成するセラミックス材料と同じ成分のセラミックス粉末をスラリー化したものを用いることが好ましい。例えば、載置板1及び支柱2がアルミナで構成されている場合、アルミナスラリーで両者を接着することが好ましい。
【0021】
また、載置板1及び支柱2を構成するセラミックスの種類は、被焼成体を構成するセラミックスの種類に応じて適宜選択できるが、繰り返し焼成による寸法変化がないように、緻密質のセラミックスで構成されていることが好ましく、耐熱性に優れ、安価であるという点から、緻密質のアルミナが好ましく用いられる。
【0022】
さらに、載置板1の上面は、焼成しようとする被焼成体と反応しないように、部分安定化ジルコニアで表面処理しておくことが好ましく、より好ましくは、図2に示すように焼成用セッターを積み重ねたときに、支柱2の底面が当接する部分1cを除いて、部分安定化ジルコニア膜で被覆することである。支柱2の当接部分1cを除くことが好ましい理由は、膜厚が均一で平滑な部分安定化ジルコニア膜を得にくいため、支柱2の底面当接部分1cが全て等しい膜厚を有するとは限らず、膜厚のばらつきにより支柱2底面の当接部分1cの接地面からの高さが異なっていたり、平滑性に劣るジルコニア膜上に支柱2の底面が当接することになると、セッターを積み重ねたときの安定性が低下するからである。また、焼成用セッターを積み重ねたり、取り外したりする作業が行われる度に、載置板1の支柱2の底面が当接する部分では、繰り返しジルコニア膜が支柱2で擦られたり、ひどい場合には削られたり、傷つけられることになるため、形成されたジルコニア膜の平滑性がますます低下し、ひいては焼成用セッターを積み重ねたときの安定性を低下させることになるからである。一方、積み重ねたときに支柱2が当接する部分は、焼成の際に被焼成体4と接触することがないので、被焼成体4の化学組成に影響を与えるおそれがないからである。尚、部分安定化ジルコニア膜の形成方法としては、スプレー法;ゾルーゲル法;CVD、PVD、溶射等の乾式めっき法;塗布等などを採用でき、この際、支柱2の底面が当接することになる部分をマスキングしておけば、支柱2の底面当接部分1cを除いた部分に部分安定化ジルコニア膜を形成することができる。
【0023】
以上のような構成を有する本実施形態の焼成用セッターは、単独で使用することもできるが、通常、多段に積み重ねて使用される。載置板1の凹部1bに、別の載置板1’の支柱2’の凸部2’bを嵌挿することにより多段に積み重ねていけばよい。
【0024】
本発明の焼成用セッターは、載置板1を支柱2とは別に単独で製造しているので、セラミックスの生来的問題点として反りが生じていても、研磨処理等により要求される平面度を予め確保しておくことができる。また、支柱2に関しても、セラミックスの焼成に伴う不可避的問題点として、寸法のばらつきが生じ得る。しかしながら、載置板1に凹設された四隅の凹部1bの深さを支柱2の凸部2bの高さよりも大きくすることにより、凸部2bの高さにかかわらず、凸部2b全体が積み重ねられたセッターの凹部1’bに嵌挿されて支柱2の底面が載置面1aに当接されていることになるので、凸部2bの高さのばらつきによる影響をなくすことができる。よって、この焼成用セッターを多段に積み重ねても、載置板1で確保した平面度が保持され、焼成時に用いたセッターの載置面1aに起因する反りを防止したセラミック焼成体を得ることができる。
【0025】
たとえ支柱本体2a部分の高さの相違や支柱2の底面の平滑性に基づく若干のばらつきにより、載置板上面1aの平面度に影響を与え得ることがあったとしても、多段に積み重ねた状態で載置板上面1aを研磨等するだけで再度、平面度を確保できる。支柱2底面のばらつきによる載置板1上面のばらつきは微小であるため、微調整で足りるからである。また、支柱2を接着剤の貼着により取り付けた場合、接着剤層の介在により載置板1の平面度に影響を及ぼすおそれはあるが、この程度であれば、支柱2を取り付けた後、載置板1の上面1aを研磨することにより平面度の微調整をすることにより解決できる。
【0026】
以上のような構成を有する焼成用セッターは、載置板1の平面度を高くでき、具体的には、100μm以下とすることができる。すなわち、定盤上に焼成用セッターを載置面1側を下側にして載置し、一辺が焼成用セッターの一辺の60%程度の大きさで約600gの荷重を焼成用セッターの中央部にかけた状態で、平面度の規格サイズ(本発明では0.1mm)の隙間ゲージが定盤と載置面1との間に入らないような平面度を達成することができる。従って、本発明の焼成用セッターを用いれば、グリーンシートのように、柔らかく、セッターの載置面の平面度が反映されるような被焼成体を焼成した場合であっても、載置面1と同様に高い平面度を有するセラミック基板を得ることができる。
【0027】
また、本発明の焼成用セッターは、載置板1の凹部1bと支柱2の凸部2bのの嵌合により積み重ねているので、従来の周縁の係合よりも安定した積層状態を実施できる。そして、凸部2b全体が凹部1bに嵌挿し、支柱2の底面が載置板1の載置面と当接した状態で積み重ねられることにより、さらに安定した積層状態を達成でき、多数の被焼成体4を、焼成用セッターにより離間した状態で同時に焼成することができる。
【0028】
本発明の焼成用セッターを多段に積み重ねたとき、第1載置板1と第2載置板1’との間は支柱2が介在しているだけであり、支柱2,2’の間隔が被焼成体4の載置空間と外部空間を通風するガス口3となるため、載置空間は実質的に開放空間となっている。従って、被焼成体4から焼成時に発生するバインダーや溶剤等のガスは、載置空間に溜まることはなく、効率よく外部へ逃がすことができる。また炉内の雰囲気を変えたい場合でも、十分な開口部を確保することにより載置空間の雰囲気を万遍なくかえることができ、焼成時の組成変化、組成のばらつきをもたらさずに済む。
【0029】
以上のように、本発明の焼成セッターを使用すれば、安定に多段に積み重ねた状態で、平面度に優れた載置面を提供でき、しかも焼成による組成変化、組成のばらつきを少なくすることができる。
【0030】
従って、本発明の焼成セッターを適用できる被焼成体は特に限定しないが、平面度及び組成の均一性に対する要求が高い電子部品、例えば多層に積層して使用するコンデンサ用セラミック基板の前駆体となる平板状の被焼成体で、載置板の平面度の影響を受けやすく、焼成中にガスが放出されるようなグリーンシートの焼成に特に効果がある。
【0031】
尚、本発明の焼成用セッターにおける載置板1上面に凹設された凹部1b及び支柱2底面に凸設された凸部2bの形状は、図1では断面円形であったが、本発明はこれに限定されない。凹部と凸部が嵌合できる形状であればよく、角形、楕円、その他の形状であってもよい。
【0032】
また、支柱2の高さは、被焼成体4の厚みより大きいことを条件として、載置空間及び必要とされるガス口3の大きさに応じて適宜設定すればよい。支柱の断面サイズは、載置板1を安定に支えることができるサイズであればよい。本発明では、焼成用セッターを凹凸の嵌合により安定して積み重ねていけるので、角柱状の支柱2の一辺の長さを、方形状の載置板1の一辺の長さの1/10〜1/30程度にすることができ、これにより実質的に開放された載置空間を実現することができる。
【0033】
載置板1の形状は、図1では方形状であったが、本発明ではこれに限定しない。平板であればよく、その形状は、多角形、円形であってもよい。載置板1が多角形、円形など、方形以外の形状をしている場合、支柱は多段積層を安定してできる本数を、バランスよく均等位置に取り付ければよい。
【0034】
尚、図2の使用態様では、被焼成体は、載置板の支柱が取り付けられていない側の面に載置されていたが、本発明の焼成セッターは、この使用方法に限定しない。載置板1の両面について平面度を確保しておくことにより、支柱2が取り付けられている側の面に、被焼成体を載置して焼成用セッターを積み重ね、焼成してもよい。また、載置板の片面だけに部分安定化ジルコニアの表面処理がされている場合、表面処理されている側の面に被焼成体を載置するように積み重ねていけばよい。
【0035】
【発明の効果】
本発明の焼成用セッターは、被焼成体の載置面の平面度を高くすることができるので、平面度の高いセラミック電子部品を製造するのに適している。
【0036】
また、本発明の焼成用セッターは、凹凸の嵌合により多段に積み重ねていくことができるので、安定した棚組状態を実現できる。従って、棚組した状態で運搬することができるので作業性がよく、焼成炉内でも、少々の振動では棚組が崩れる心配がないので、棚組の崩れに起因する不良品の発生を防止できる。
【0037】
さらに、本発明の焼成用セッターでは、ガス口を大きくして、実質的に載置空間を外部空間と自由に通風できる開放空間とすることができる。従って、焼成の際に発生するガスが載置空間に溜まったりすることがなく、また焼成炉内の雰囲気を変えたい場合に棚組された全ての載置空間の雰囲気を炉内の雰囲気と同じにすることができるので、ロット内で組成のばらつきが少ないセラミック焼成品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明一実施形態の焼成用セッターの斜視図である。
【図2】 図1に示す焼成用セッターを複数段積み重ねた状態を示す図である。
【図3】 従来の焼成用セッターの斜視図である。
【図4】 従来の焼成用セッターを複数段積み重ねた状態を示す図である。
【図5】 従来の焼成用セッターの問題点を説明するための、セッターの断面模式図である。
【符号の説明】
1 載置板
1a 載置面
1b 凹部
1c 支柱底面の当接部分
2 支柱
2a 支柱本体
2b 凸部
3 ガス口
4 被焼成体

Claims (7)

  1. 被焼成体を焼成してセラミック電子部品を製造する際に、積み重ねて焼成炉中にて前記被焼成体が載置される焼成用セッターであって、
    前記被焼成体が載置される載置板と、該載置板の一面に取り付けられた支柱とを備え、
    該支柱の底面には、凸部が凸設されていて、
    該載置板の支柱が取り付けられていない側の面には、前記凸部を嵌挿することができるサイズの凹部が凹設されていて、
    前記載置板の支柱が取り付けられていない側の面は、部分安定化ジルコニアで表面処理されているが、積み重ねられる焼成用セッターの支柱の底面が当接する部分には、部分安定化ジルコニアの表面処理が施されていない焼成用セッター。
  2. 前記支柱は、前記載置板と別体に構成されていて、無機系接着剤により前記載置板の一面に貼着されている請求項1に記載の焼成用セッター。
  3. 前記載置板は角形状であって、
    前記支柱は、前記載置板の各角部に取り付けられ、
    前記凹部は、前記載置板において前記支柱に対応する位置に取り付けられている請求項1又は2に記載の焼成用セッター。
  4. 前記凹部の深さは前記凸部の高さ以上であって、第1の焼成用セッターの前記凸部を第2の焼成用セッターの前記凹部に嵌挿させることにより、該第2焼成用セッター上に該第1焼成用セッターを積み重ねたとき、前記第1焼成用セッターの支柱底面が前記第2焼成用セッターの載置面に当接している請求項1〜3のいずれかに記載の焼成用セッター。
  5. 前記載置板は方形状をしていて、
    前記支柱は、一辺の長さが、取り付けられる載置板の一辺の長さの1/10〜1/30である請求項1〜4のいずれかに記載の焼成用セッター。
  6. 前記載置板及び前記支柱は、緻密質セラミックスで構成されている請求項1〜5のいずれかに記載の焼成用セッター。
  7. 前記載置板の平面度は100μm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の焼成用セッター。
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