JPH10141054A - 小型自動二・三輪車 - Google Patents

小型自動二・三輪車

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JPH10141054A
JPH10141054A JP8301915A JP30191596A JPH10141054A JP H10141054 A JPH10141054 A JP H10141054A JP 8301915 A JP8301915 A JP 8301915A JP 30191596 A JP30191596 A JP 30191596A JP H10141054 A JPH10141054 A JP H10141054A
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Ichizo Kuriyama
市三 栗山
Koji Kurata
光次 倉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造でベルト室内冷却用外気および排気
ガス浄化用二次エアを導入可能な小型自動二・三輪車を
提供するにある。 【解決手段】変速装置の発熱部に外気を用いて冷却する
冷却装置24と、エンジン排気系23に外気を用いて排
気ガスの浄化を促進する二次エア供給装置29とを備え
た小型自動二・三輪車1において、冷却装置24用のエ
アクリーナ26と二次エア供給装置29用のエアクリー
ナ26とを共用させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型自動二・三輪車
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばスクータ型の小型自動二・三輪車
に用いられているユニットスイング型エンジンには、V
ベルト式自動変速装置を備えたものがある。
【0003】Vベルト式自動変速装置は伝導ケース内の
ベルト室に収容され、しかも、ドライブプーリおよびド
リブンプーリとVベルトとの接触部等の発熱部を有する
ため、ベルト室内の温度が上昇しやすくなる。特に伝導
ケースをコンパクト化したものではその傾向が大きくな
り、Vベルトは発熱により劣化が早められる不具合があ
る。
【0004】そこで、大気中の外気をベルト室内に導入
し、発熱部を冷却するものがあるが、外気に異物が混入
していると変速装置に悪影響を及ぼすので、例えば特開
平4−31190号公報に示すように、ベルト室の冷却
用外気専用のエアクリーナを別体に設け、このエアクリ
ーナとベルト室とを外気導入ホースで接続したベルト室
の冷却装置が考案されている。
【0005】一方、エンジンの排気ガス浄化手段とし
て、触媒を用いることにより排気ガス中のHC(炭化水
素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)等を
0(水)やCO(二酸化炭素)、N(窒素)等
に変換するものがある。また、触媒の反応を促進するた
めに、触媒の上流側の排気ガス中に二次エアを供給する
ことがある。
【0006】排気ガス中に二次エアを供給する手段とし
ては、例えばエキゾーストパイプの途中に大気と連通す
る二次エア導入パイプを設け、エキゾーストパイプ内の
排気の脈動による負圧により大気中の外気を二次エアと
して吸い込むようにしたものがある。
【0007】そして、この二次エアも前記ベルト室の冷
却用外気と同様、異物が混入していると触媒に悪影響を
及ぼすので、例えば特開平4−47114号公報や特開
平6−2537号公報に示すように、二次エア導入パイ
プの大気側端部に二次エア専用のエアクリーナを設けた
ものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
のエアクリーナも果たす機能は同じ、すなわちベルト室
内およびエキゾーストパイプ内に導かれる外気から異物
を取り除くことにある。それにも拘らず、冷却用外気専
用のエアクリーナおよび二次エア専用のエアクリーナを
別個に備えることはレイアウトや組付けが複雑になると
共に、組付工数や部品点数が増えたりコストが増加する
など、非効率的である。
【0009】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、簡単な構造でベルト室内冷却用外気および排気
ガス浄化用二次エアを導入可能な小型自動二・三輪車を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る小型自動二
・三輪車は、上述した課題を解決するために、請求項1
に記載したように、変速装置の発熱部に外気を用いて冷
却する冷却装置と、エンジン排気系に外気を用いて排気
ガスの浄化を促進する二次エア供給装置とを備えた小型
自動二・三輪車において、上記冷却装置用のエアクリー
ナと上記二次エア供給装置用のエアクリーナとを共用さ
せたものである。
【0011】また、上述した課題を解決するために、請
求項2に記載したように、上記エアクリーナと上記変速
装置の発熱部との連通手段の途中に分岐部を設け、この
分岐部からの外気を上記エンジン排気系に導いて上記二
次エア供給装置を構成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0013】図1は、この発明を適用した小型自動二・
三輪車としてのスクータ型自動二輪車の第一実施形態を
示す左側面図であり、その一部を破砕して示すと共に、
図2にその概略平面図を示す。また、図3は、この発明
を適用したスクータ型自動二輪車の第二実施形態を示す
左側面図であり、その一部を破砕して示すと共に、図4
にその概略平面図を示す。そして、図5は、この発明を
適用したスクータ型自動二輪車の第三実施形態を示す左
側面図であり、その一部を破砕して示すと共に、図6に
その概略平面図を示す。
【0014】なお、各実施形態に示すスクータ型自動二
輪車は基本的な構造が同一であるので、共通する部材に
は同一の符号を付す。
【0015】図1〜図6に示すように、このスクータ型
自動二輪車1は車体フレーム2を有する。この車体フレ
ーム2はダウンチューブ3と、このダウンチューブ3に
後端側から後上方に延びる左右一対のリヤフレーム4と
から構成される。リヤフレーム4はその中間付近で折曲
され、後上方に延設される。
【0016】ダウンチューブ3の前方にはヘッドパイプ
5が設けられ、このヘッドパイプ5には前輪6を回動自
在に支持するフロントフォーク7やハンドルバー8等が
設けられ、ハンドルバー8により前輪6が左右に回動自
在に操舵される。
【0017】リヤフレーム4の上方にはヘルメット等
(図示せず)を収納可能な物品収納室9が設けられ、物
品収納室9の上方に運転シート10が開閉自在に設置さ
れる。そして、車体フレーム2は車体カバー11により
覆われてスクータ型自動二輪車1の外観を構成する。
【0018】車体フレーム2の中央下部には左右一対の
ステー12が設けられ、このステー12間に架設された
ピボット軸13に、ユニットスイング型エンジン14の
前部がリンク15を介してスイング自在に枢着される。
このユニットスイング型エンジン14はエンジン本体1
6と、このエンジン本体16の一側から後方に延びる伝
導ケース17とを備える。
【0019】伝導ケース17はスイングアームを兼ねて
おり、リヤショックアブソーバ18によりリヤフレーム
4に弾性的に支持される。そして、伝導ケース17の後
端に駆動輪である後輪19が保持される。また、伝導ケ
ース17は伝導ケースカバー20により覆われてその内
部にベルト室21を形成し、このベルト室21に図示し
ないVベルト式自動変速装置が配置される。
【0020】エンジン本体16の上部にはエンジン吸気
系22を構成するキャブレタ22aが接続され、このキ
ャブレタ22aの上流側には同じくエンジン吸気系22
を構成するエアクリーナ22bが接続される。また、エ
ンジン本体16の下部にはエンジン排気系23を構成す
るエキゾーストパイプ23aが接続され、このエキゾー
ストパイプ23aの下流側には同じくエンジン排気系2
3を構成するマフラ23bが接続される。なお、エキゾ
ーストパイプ23aは、エンジン本体16下部から一端
下方に向かって延びた後、車体の右側に向かって曲げら
れ、さらに後方に向かって曲げられて延設される。
【0021】ところで、伝導ケース17内のベルト室2
1に収容されたVベルト式自動変速装置は、図示しない
ドライブプーリおよびドリブンプーリとVベルトとの接
触部等の発熱部を有するため、ベルト室21内の温度が
上昇しやすくなる。そこで、各実施形態に示すスクータ
型自動二輪車1はベルト室21の冷却装置24をそれぞ
れ備える。
【0022】第一実施形態におけるベルト室21の冷却
装置24Aは、図1および図2に示すように、伝導ケー
スカバー20に外気導入口25が形成され、この外気導
入口25に図示しないフィルタを内装したエアクリーナ
26Aが連通手段である外気導入ホース27Aを介して
接続される。また、エアクリーナ26Aは後輪19上方
の車体カバー11内側に設置される。
【0023】なお、外気は図示しないドライブプーリに
一体に形成された吸気ファンによりベルト室21内に吸
引される。
【0024】第二実施形態におけるベルト室21の冷却
装置24Bは、第一実施形態のものとほぼ同じであり、
図3および図4に示すように、伝導ケースカバー20に
外気導入口25が形成され、この外気導入口25に図示
しないフィルタを内装したエアクリーナ26Bが連通手
段である外気導入ホース27Bを介して接続される。そ
して、第一実施形態のものとの相違点はエアクリーナ2
6Bが伝導ケース17の上面に設置されていることであ
る。
【0025】第三実施形態におけるベルト室21の冷却
装置24Cは、図5および図6に示すように、伝導ケー
スカバー20に図示しないフィルタを内装したエアクリ
ーナ26Cを一体的に設けたものである。
【0026】一方、エンジン排気系23には排気ガス浄
化装置28が備えられる。この排気ガス浄化装置28
は、エキゾーストパイプ23a内に配置された図示しな
い触媒を用いることにより排気ガス中のHC(炭化水
素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)等を
0(水)やCO(二酸化炭素)、N(窒素)等
に変換するものがある。また、触媒の上流側の排気ガス
中に二次エアを供給することにより触媒の反応を促進さ
せることができるため、エンジン排気系23には二次エ
ア供給装置29も備えられる。
【0027】第一実施形態における二次エア供給装置2
9Aは、図1および図2に示すように、エアクリーナ2
6Aから伝導ケースカバー20の外気導入口25に向か
って延びる外気導入ホース27Aの途中に分岐部30A
を設け、この分岐部30Aから二次エア導入パイプ31
Aをエキゾーストパイプ23aの途中に接続したもので
ある。なお、二次エア導入パイプ31Aの途中にはリー
ドバルブなどの逆止弁32Aが設けられ、エキゾースト
パイプ23aからの排気ガスが逆流するのを防止する。
また、二次エアはエキゾーストパイプ23a内の排気の
脈動による負圧によりエキゾーストパイプ23a内に吸
引される。
【0028】第二実施形態における二次エア供給装置2
9Bは、図3および図4に示すように、エアクリーナ2
6Bのクリーンサイド(フィルタの下流側)に設けられ
た分岐部30Bに逆止弁32Bを設置し、この逆止弁3
2Bから二次エア導入パイプ31Bをエキゾーストパイ
プ23aの途中に接続したものである。
【0029】第三実施形態における二次エア供給装置2
9Cは、図5および図6に示すように、エアクリーナ2
6Cが一体的に設けられた伝導ケースカバー20のクリ
ーンサイド(フィルタの下流側)に設けられた分岐部3
0Cから二次エア導入パイプ31Cをエキゾーストパイ
プ23aの途中に接続したものである。また、二次エア
導入パイプ31Cの途中には逆止弁32Cが設けられ
る。
【0030】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0031】ユニットスイング型エンジン14が作動す
ることにより図示しないVベルト式自動変速装置のドラ
イブプーリが回転し、ドライブプーリに一体に形成され
た吸気ファンによりベルト室21内が負圧となるため、
図1〜図6に矢印33A〜33Cで示すように、外気は
エアクリーナ26A〜26Cに設けられた外気取入口3
4A〜34Cからエアクリーナ26A〜26C内に導か
れる。外気はエアクリーナ26A〜26C内に設けられ
たフィルタ(図示せず)によって瀘過された後、ベルト
室21内に導かれ、図示しないドライブプーリおよびド
リブンプーリとVベルトとの接触部等の発熱部を冷却す
る。
【0032】また、外気の一部は、ベルト室21に向か
う途中に設けられた分岐部30A〜30Cにおいてエキ
ゾーストパイプ23a内の排気の脈動による負圧により
エキゾーストパイプ23a内に二次エアとして吸引さ
れ、排気ガスを浄化する触媒の反応を促進させる。
【0033】上述したように、ベルト室21の冷却装置
24A〜24Cによって導入された外気を途中で分岐
し、外気の一部をベルト室21内に、また、残りを二次
エアとしてエキゾーストパイプ23a内に導くようにす
ることにより、従来別体に設けられていたベルト室冷却
用のエアクリーナおよび二次エア用のエアクリーナを共
用できる。その結果、組付工数や部品点数の削減が可能
となり、コストが低減できると共に、構造が簡単になり
レイアウトや組付けも簡素化できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る小型
自動二・三輪車によれば、変速装置の発熱部に外気を用
いて冷却する冷却装置と、エンジン排気系に外気を用い
て排気ガスの浄化を促進する二次エア供給装置とを備え
た小型自動二・三輪車において、上記冷却装置用のエア
クリーナと上記二次エア供給装置用のエアクリーナとを
共用させたため、組付工数や部品点数の削減が可能とな
り、コストが低減できる。
【0035】また、上記エアクリーナと上記変速装置の
発熱部との連通手段の途中に分岐部を設け、この分岐部
からの外気を上記エンジン排気系に導いて上記二次エア
供給装置を構成したため、全体の構造が簡単になりレイ
アウトや組付けが簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る小型自動二・三輪車としてのスク
ータ型自動二輪車の第一実施形態を示す左側面図。
【図2】図1に示すスクータ型自動二輪車の概略平面
図。
【図3】本発明に係る小型自動二・三輪車としてのスク
ータ型自動二輪車の第二実施形態を示す左側面図。
【図4】図3に示すスクータ型自動二輪車の概略平面
図。
【図5】本発明に係る小型自動二・三輪車としてのスク
ータ型自動二輪車の第三実施形態を示す左側面図。
【図6】図5に示すスクータ型自動二輪車の概略平面
図。
【符号の説明】
1 スクータ型自動二輪車(小型自動二・三輪車) 14 ユニットスイング型エンジン 16 エンジン本体 17 伝導ケース 20 伝導ケースカバー 21 ベルト室 23 エンジン排気系 23a エキゾーストパイプ 24A〜24C 冷却装置 26A〜26C エアクリーナ 27A〜27C 外気導入ホース(連通手段) 28 排気ガス浄化装置 29A〜29C 二次エア供給装置 30A〜30C 分岐部 31A〜31C 二次エア導入パイプ 32A〜32C 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 35/16 F02M 35/16 N F16H 57/04 F16H 57/04 G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速装置の発熱部に外気を用いて冷却す
    る冷却装置と、エンジン排気系に外気を用いて排気ガス
    の浄化を促進する二次エア供給装置とを備えた小型自動
    二・三輪車において、上記冷却装置24用のエアクリー
    ナ26と上記二次エア供給装置29用のエアクリーナ2
    6とを共用させたことを特徴とする小型自動二・三輪
    車。
  2. 【請求項2】 上記エアクリーナ26と上記変速装置の
    発熱部との連通手段27の途中に分岐部30を設け、こ
    の分岐部30からの外気を上記エンジン排気系23に導
    いて上記二次エア供給装置29を構成した請求項1記載
    の小型自動二・三輪車。
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