JPH10141007A - タービン自動起動装置 - Google Patents

タービン自動起動装置

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JPH10141007A
JPH10141007A JP29526796A JP29526796A JPH10141007A JP H10141007 A JPH10141007 A JP H10141007A JP 29526796 A JP29526796 A JP 29526796A JP 29526796 A JP29526796 A JP 29526796A JP H10141007 A JPH10141007 A JP H10141007A
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JP
Japan
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turbine
valve
control
signal
turning
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JP29526796A
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Inventor
Tomoharu Oogawara
朋晴 大河原
Kumiko Nakano
久美子 中野
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動準備途中での加減弁全開操作途中にター
ニング装置のギアが外れても、自動起動制御を速やかに
継続することができ、起動準備としてターニング離脱防
止を行う必要がないタービン自動起動装置を提供する。 【解決手段】 蒸気によりタービン1を回転させる施設
にあって、所定の起動準備を行い、前記蒸気を主蒸気止
め弁バイパス弁4の開閉により加減弁7を介してタービ
ン1に供給することでタービン起動を行うタービン自動
起動装置において、加減弁7のウォーミングが完了し、
主蒸気止め弁バイパス弁4が全閉にされた後に、加減弁
7を全開操作を開始し、この加減弁7の全開操作中にタ
ービン回転数が上昇しタービン1のターニング手段3が
当該タービン1から離脱したときには、前記タービン起
動を開始するタービン自動起動装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はタービン自動起動
装置、更に詳しくは加減弁ウォーミングからタービン回
転へかけての立ち上げ方式の部分に特徴のあるタービン
自動起動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電施設等で使用される大型タービンで
は、その停止状態から立ち上げを行うにあたって種々の
過程を経ることが必要である。このような大型タービン
では蒸気が供給されていない停止状態といえども、ロー
タに歪みが生じるのを防止するために、ターニング装置
によりゆっくりと数RPM程度でタービンを回転させて
いる。
【0003】そして、上記停止状態においてタービン立
ち上げに必要な種々のウォーミング等の起動準備が行わ
れ、さらに加減弁のウォーミングが終了すると、最終的
なタービンの立ち上げ過程、すなわち最終の起動準備に
入る。したがって、少なくともこの最終の起動準備過程
に入るまでは、タービン保護のためにターニング装置に
よるタービン回転が維持されている。
【0004】さて、タービン起動について図15により
説明する。図15は従来のタービン設備の主要部を示す
構成図である。タービン1の起動に際してはまず起動準
備として、熱応力を軽減させるためタービン車室の蒸気
による暖気(ウォーミング)を行い、次にタービン入口
の加減弁ウォーミングを行う。
【0005】加減弁ウォーミングは加減弁7を全閉状態
にし、主蒸気止め弁バイパス弁4を開閉することにより
図示しないボイラから供給される蒸気を加減弁蒸気室1
3に送ることにより僅かずつ過熱していく。加減弁ウォ
ーミングの完了は加減弁ウォーミング検出器12により
加減弁蒸気室13の内外面メタル温度によって判断す
る。具体的には約150℃程度の所定温度(プラントに
よって相違する)以上となった時点で加減弁ウォーミン
グ完了とする。
【0006】次に起動時にはタービンメタルの部分過熱
を防止するため、加減弁7を全て全開にし、以下、主蒸
気止め弁バイパス弁4の絞り調節によってタービン1の
全周に蒸気を供給し、これの開度を調節することによっ
て起動を行っている。
【0007】このため、加減弁(CV)ウォーミング完
了後の最終の起動準備において、まず主蒸気止め弁バイ
パス弁4全閉にし、それから加減弁7全開にする必要が
ある。
【0008】ところで、図15に示すタービン自動起動
装置24のなかには起動準備制御部25と起動制御部2
6が個別に設けられており、起動準備制御部25は加減
弁ウォーミングから加減弁7の全開操作完了までを制御
する。一方、起動制御部26はタービン1の起動のため
の主蒸気止め弁バイパス弁4の開き始め操作を制御して
いる。
【0009】図16は従来のタービン設備における起動
準備制御部の起動準備完了を判定するロジック図であ
る。起動準備制御部25から起動制御部26へ制御が移
行するための条件は、主蒸気止め弁バイパス弁全閉b、
ターニング装置のギア結合中d、加減弁全開c、加減弁
ウォーミング完了aの論理積が成立することであり、こ
れにより起動準備完了fが出力され、起動準備完了f成
立で起動準備制御部25から起動制御部26へ移行でき
る。
【0010】この条件を満たし起動制御へ移行させるた
めに、以下に示すような操作パターンで起動準備が行わ
れる。図17は従来のタービン設備におけるタービン立
ち上げパターン例を示す図である。
【0011】以下の起動準備は主として図1に示す起動
準備制御部25の制御により行われるものである。ま
ず、上記したように主蒸気止め弁バイパス弁4は加減弁
ウォーミングが完了したところで全閉とする。つぎに加
減弁7全開にするが加減弁7が直接制御は行えず、ガバ
ナ位置とロードリミッタ位置の低値優先が加減弁開度と
なる。ゆえに、加減弁7を全開にするには、ガバナとロ
ードリミッタの両方を上限位置に持っていかなければな
らない。
【0012】しかし、主蒸気止め弁バイパス弁4が全閉
になったすぐ後に一気に加減弁7を全開にすると、加減
弁ウォーミングの際に加減弁蒸気室13に残留していた
蒸気がタービン1に供給され、わずかでもロータが余分
に回転してしまう。ロータがこのような回転をするとタ
ーニング装置3のギアが離脱してしまう。
【0013】ターニング装置3は、上記したようにター
ビンロータに歪みが生じるのを防止するために低回転数
で強制的にタービンを空廻りさせているものであり、タ
ービンの回転数が立ち上げ段階に入ってしまえば不要の
ものとなる。したがって、タービン回転数が30RPM
くらいまで上がるとそのギアは自動的に離脱するように
なっている。
【0014】しかしながら、タービン立ち上げ開始以前
の状態では、ターニング装置によるタービン回転が行わ
れていないと、タービンに異常を生じる可能性があるの
で、図16に示すように、ターニング中という条件はタ
ービンたち上げ開始時の必要条件の一つになっている。
【0015】したがって、タービンたち上げ開始時の必
要条件を満たし起動準備完了とするためには、ターニン
グギア離脱を防止する必要がある。このため、主蒸気止
め弁バイパス弁4が全閉後に、加減弁蒸気室から自然に
残留蒸気が排出されるのを待つために、バイパス弁4〜
加減弁7間での残留蒸気排出待ち時間(図17:T1)
が5分〜10分程度必要である。
【0016】つぎに、加減弁7に全開にするためにガバ
ナとロードリミッタを上限まで操作する(図17:T
2)。ガバナ操作65については高速で上限まで操作す
るが、ロードリミッタ操作77については変化率と待ち
時間をもたせてゆっくり20分程度の時間をかけて上限
まで操作する。これは加減弁7がガバナとロードリミッ
タの低値優先の位置で制御されているため、加減弁操作
77よりさきにガバナ操作65を上限にしても実際には
ロードリミッタの位置で制御されているからである。
【0017】ロードリミッタの上限操作を一気に行わな
いのは、上限操作前に加減弁蒸気室13の残留蒸気は排
出しているが、多少なりとも残っていた場合に加減弁7
が一気に全開になったところでタービン1に蒸気が供給
され、ロータが回転し、ターニング装置3のギアが外れ
るのを防止するためである。なお、ターニング装置3の
ギアは、加減弁の開度を大きくし始める図17中のポイ
ントA付近において特に外れやすい。
【0018】そしてターニング離脱防止対策時間T2が
終了した時点で起動準備制御部25内において、図16
に示す各条件、すなわち主蒸気止め弁バイパス弁全閉
b、ターニング中d、加減弁全開c、加減弁ウォーミン
グ完了aがすべて成立していれば、起動準備完了f信号
が図15に示す起動準備制御部25から起動制御部26
に出力される。
【0019】これにより、タービン1は起動状態に入り
起動制御部26による制御で主蒸気止め弁バイパス弁4
が開かれ蒸気がタービン1内に流入し、タービンの回転
が上昇していく。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、起動
準備過程においては、起動準備完了前にターニング装置
3のギアが離脱してしまうと、図16のターニング中b
の条件が成立しない。したがって、従来は起動準備を行
うとともに常にターニング装置3のギアが離脱しないた
めの上記した種々の対策を行っているが、それでも蒸気
圧、蒸気量、メタル温度等が常時一定ではないので加減
弁全開操作によりロータが回転しはじめ、ターニング装
置のギアが外れることが頻繁に発生している。このよう
なことが起こるのは、加減弁蒸気室13の蒸気条件(蒸
気圧、蒸気量等)が異なるためであり、1つの上記条件
のみがタービン自動起動装置24に設定されているため
である。
【0021】このように、起動準備制御部25で加減弁
7の全開操作途中でターニング装置3のギアが外れた場
合、起動準備完了が成立せず起動準備渋滞が発生し、起
動制御部26での制御に移行できず、主蒸気止め弁バイ
パス弁4の開き始め操作ができない。
【0022】このように、発生し自動起動制御装置を使
用しての自動起動制御が継続できない不具合が発生する
と、運転員の手動操作で起動を行うかもしくは、タービ
ン回転数がゼロになり再度ターニングギアが結合するま
で待ち、その後自動起動制御装置を使用して再起動を行
う以外起動手段がなかった。この現状では、起動に要す
る時間が大幅に延長され、運転員も手動操作となれば労
力が倍増する。
【0023】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、起動準備途中での加減弁全開操作途中にタ
ーニング装置のギアが外れても、自動起動制御を速やか
に継続することができ、起動準備としてターニング離脱
防止を行う必要がないタービン自動起動装置を提供する
ことを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、従来起
動準備ステップで加減弁ウォーミングと加減弁全開操作
を行いその後起動ステップで主蒸気止め弁バイパス弁開
き始め操作を行って、各ステップごとに条件を判定して
いたものを、加減弁全開操作と主蒸気止め弁バイパス弁
開き始め操作は一連のものとして考え、加減弁全開操作
中にターニング離脱したら速やかに主蒸気止め弁バイパ
ス弁開き始め操作を開始して、双方を並行して行うこと
にある。
【0025】この本発明の特徴を踏まえ、上記課題の解
決は、以下のような解決手段により実現される。まず、
請求項1に対応する発明は、蒸気によりタービンを回転
させる施設にあって、所定の起動準備を行い、前記蒸気
を主蒸気止め弁バイパス弁の開閉により加減弁を介して
タービンに供給することでタービン起動を行うタービン
自動起動装置において、加減弁のウォーミングが完了
し、主蒸気止め弁バイパス弁が全閉にされた後に、加減
弁を全開操作を開始し、この加減弁の全開操作中にター
ビン回転数が上昇しタービンのターニング手段が当該タ
ービンから離脱したときには、前記タービン起動を開始
するタービン自動起動装置である。
【0026】このような構成を設けたことにより、起動
準備途中での加減弁全開操作途中にターニング装置のギ
アが外れても、自動起動制御を速やかに継続することが
でき、起動準備としてターニング離脱防止を行う必要が
ない。
【0027】次に、請求項2に対応する発明は、蒸気に
よりタービンを回転させる施設にあって、所定の起動準
備を行い、蒸気を主蒸気止め弁バイパス弁の開閉により
加減弁蒸気室及び加減弁を介してタービンに供給するこ
とでタービン起動を行うタービン自動起動装置におい
て、加減弁蒸気室の温度が規定温度以上となったときに
加減弁ウォーミング完了信号を出力する温度検出手段
と、主蒸気止め弁バイパス弁が全閉のときに主蒸気止め
弁バイパス弁全閉信号を出力する第1の開度検出手段
と、加減弁ウォーミングが完了し、主蒸気止め弁バイパ
ス弁が全閉のときに、加減弁の全開操作を開始する加減
弁駆動手段と、加減弁が全開したとき加減弁全開信号を
出力する第2の開度検出手段とと、タービンがターニン
グ手段によってターニング中のときには、ターニング中
信号を出力するターニング検出手段と、タービンが回転
上昇したときにタービン回転中信号を出力する回転上昇
検出手段と、加減弁ウォーミング完了信号と、主蒸気止
め弁バイパス弁全閉信号と、加減弁全開信号と、ターニ
ング中信号との論理積、若しくは加減弁ウォーミング完
了信号と、主蒸気止め弁バイパス弁全閉信号と、ターニ
ング中信号の反転値と、前記タービン回転中信号との論
理積の何れかが成立したときに、タービン起動を開始す
る制御手段とを備えたタービン自動起動装置である。
【0028】このような構成を設けたことにより、加減
弁が全開し、起動準備がすべて終了してから起動が開始
される他、たとえ、起動準備途中での加減弁全開操作途
中にターニング装置のギアが外れても、自動起動制御を
速やかに継続することができる。
【0029】また、請求項3に対応する発明は、蒸気に
よりタービンを回転させる施設にあって、所定の起動準
備を行い、蒸気を主蒸気止め弁バイパス弁の開閉により
加減弁蒸気室及び加減弁を介してタービンに供給するこ
とでタービン起動を行うタービン自動起動装置におい
て、加減弁蒸気室の温度が規定温度以上となったときに
加減弁ウォーミング完了信号を出力する温度検出手段
と、主蒸気止め弁バイパス弁が全閉のときに主蒸気止め
弁バイパス弁全閉信号を出力する第1の開度検出手段
と、加減弁の全開操作を行う加減弁駆動手段と、加減弁
が全開したとき加減弁全開信号を出力する第2の開度検
出手段と、タービンがターニング手段によってターニン
グ中のときには、ターニング中信号を出力するターニン
グ検出手段と、加減弁ウォーミング完了信号と、主蒸気
止め弁バイパス弁全閉信号と、ターニング中信号との論
理積が成立すると起動準備完了信号を出力する起動準備
制御手段と、起動準備完了信号を受信すると、加減弁駆
動手段に対する加減弁全開操作の制御を開始すると共
に、さらに、起動準備完了信号及びターニング中信号の
反転値との論理積、もしくは起動準備完了信号及び加減
弁全開信号との論理積の何れかが成立したときに、ター
ビン起動を開始する起動制御手段とを備えたタービン自
動起動装置である。
【0030】このような構成を設けたことにより、起動
準備完了信号出力後、加減弁が全開されるか、加減弁全
開操作途中にターニング装置のギアが外れたときに、自
動起動制御が開始される。また、起動準備完了信号を受
信すると、すぐに加減弁全開操作を開始するので、ター
ニング離脱防止のための加減弁蒸気室に残留している蒸
気の排出待ち時間を考慮する必要がなくなり、起動準備
時間が大幅に短縮できる。
【0031】さらに、請求項4に対応する発明は、蒸気
によりタービンを回転させる施設にあって、所定の起動
準備を行い、蒸気を主蒸気止め弁バイパス弁の開閉によ
り加減弁蒸気室及び加減弁を介してタービンに供給する
ことでタービン起動を行うタービン自動起動装置におい
て、加減弁蒸気室の温度が規定温度以上となったときに
加減弁ウォーミング完了信号を出力する温度検出手段
と、主蒸気止め弁バイパス弁が全閉のときに主蒸気止め
弁バイパス弁全閉信号を出力する開度検出手段と、加減
弁の全開操作を行う加減弁駆動手段と、タービンがター
ニング手段によってターニング中のときには、ターニン
グ中信号を出力するターニング検出手段と、加減弁ウォ
ーミング完了信号と、主蒸気止め弁バイパス弁全閉信号
と、ターニング中信号との論理積が成立すると起動準備
完了信号を出力する起動準備制御手段と、起動準備完了
信号を受信すると、加減弁駆動手段に対する加減弁全開
操作の制御を開始すると共に、タービン起動を開始する
起動制御手段とを備えたタービン自動起動装置である。
【0032】このような構成を設けたことにより、起動
準備完了信号出力後、ターニングの状態にかかわらず、
自動起動制御が開始される。また加減弁蒸気室に残留し
ている蒸気の排出待ち時間を考慮する必要がなく、さら
にタービンに蒸気を流すことにより、ターニングを強制
的に離脱させて短時間で起動状態に移行させることがで
きる。
【0033】なお、加減弁ウォーミング完了信号と、主
蒸気止め弁バイパス弁全閉信号と、ターニング中信号と
の論理積が成立して起動準備完了信号が出力される以降
では、起動を開始できる状態なので、この時点以降にタ
ーニングが離脱しても特に支障はない。
【0034】さらにまた、請求項5に対応する発明は、
請求項1〜4に対応する発明において、加減弁の全開操
作中にタービン回転数が上昇しターニング手段がタービ
ンから離脱し、タービン起動が開始されたときには、そ
の旨を通知するタービン自動起動装置である。
【0035】このような構成を設けたことにより、請求
項1〜4に対応する発明と同様に作用する他、ターニン
グ離脱からタービン起動に移行したときに通知がなされ
運転員が確認するができる。
【0036】一方、請求項6に対応する発明は、請求項
1〜5に対応する発明において、加減弁の全開操作中に
タービン回転数が上昇しターニング手段がタービンから
離脱し、タービン起動条件が成立したときに、さらに運
転員からの起動動作選択入力があったときのみタービン
起動を開始するタービン自動起動装置である。
【0037】このような構成を設けたことにより、請求
項1〜5に対応する発明と同様に作用する他、ターニン
グ離脱からタービン起動に移行する条件が揃ったとき、
さらに運転員の確認を経て起動に開始させることができ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係るタービン自動起動装置を適用した発電施設の主要
構成例を示す図である。
【0039】このタービン施設は、図示しないボイラか
ら供給される蒸気が主蒸気止め弁バイパス弁4、加減弁
蒸気室13、加減弁7を介してタービン1に供給され、
タービン1の回転により発電機2から電力を得るように
構成されている。
【0040】主蒸気止め弁バイパス弁4及び加減弁7の
開閉は、それぞれモータからなる駆動装置5,8の駆動
により行われ、各駆動装置5,8はタービン自動起動装
置本体14により制御されている。
【0041】ここで、主蒸気止め弁バイパス弁4は、タ
ーニング回転数から定格回転数(60Hzでは3600
回転)まで速度上昇する昇速制御と、タービンと発電機
を並入後一定負荷までの負荷制御においてタービン1に
与える蒸気量を調整する調節弁である。
【0042】一方、加減弁7は、主蒸気止め弁バイパス
弁4により一定負荷制御後、定格負荷までの段階におい
て、タービン1に与える蒸気流量を調整する調節弁であ
る。また、主蒸気止め弁バイパス弁4には、主蒸気止め
弁バイパス弁4の開度を検出する主蒸気止め弁バイパス
弁の弁開度検出装置6が設けられ、同様に、加減弁7の
開度を検出する加減弁開度検出装置9が設けられてい
る。
【0043】主蒸気止め弁バイパス弁の弁開度検出装置
6からバイパス弁4の開度の信号がタービン自動起動装
置本体14に入力され、同様に加減弁開度検出装置9か
らの加減弁7の開度の信号がタービン自動起動装置本体
14に入力されている。特にバイパス弁4が全閉のとき
はバイパス弁全閉信号bが、加減弁7が全開の時には加
減弁全開信号cがそれぞれの弁開度検出装置6,9から
タービン自動起動装置本体14に入力される。
【0044】また、主蒸気止め弁バイパス弁4と加減弁
7と間には、加減弁蒸気室13が構成されており、当該
加減弁蒸気室13には、加減弁ウォーミング完了条件a
を検出し、タービン自動起動装置本体14に入力する温
度検出器からなる加減弁ウォーミング完了検出器12が
設けられている。この加減弁ウォーミング完了条件a
は、加減弁蒸気室13の温度が規定温度以上となったと
きに成立する。
【0045】一方、タービン1には、蒸気未供給時に当
該タービンのロータの歪みを生じるのを防止するために
低回転数で強制的にタービンを空回りさせるターニング
装置3が接続されている。このターニング装置3をター
ビン1と接続するギアは、タービン1がある程度以上の
回転数以上となると自動的に外れるようになっており、
ターニングのギアの結合状態を検出するターニング検出
部10が設けられている。ターニング検出部10は、タ
ーニング装置3がタービン1と結合されているときには
ターニング結合中信号dをタービン自動起動制御装置1
4に入力する。
【0046】また、タービン1には、タービンの回転数
信号を検出しその回転数の上昇が規定値以上であること
を比較器により判断する回転上昇検出器11が設けられ
ている。回転上昇検出器11は、該当時にはタービン回
転中信号eをタービン自動起動制御装置14に入力す
る。なお、このタービン回転中信号eはターニングのギ
アが外れる程度のタービン回転数で出力される。
【0047】タービン自動起動装置本体14は、起動準
備制御部15と起動制御部16とから構成されている。
タービン自動起動装置本体14は、主蒸気止め弁バイパ
ス弁開度検出器6、加減弁開度検出器9、タービン回転
上昇検出器10、ターニング検出器11、加減弁ウォー
ミング検出器12より検出された信号a,b,c,d,
eを受信する。なお、タービン自動起動装置本体14の
入出力信号は起動準備制御部15と起動制御部16双方
に共通である。
【0048】起動準備制御部15は、起動準備制御信号
を主蒸気止め弁バイパス弁4と加減弁7に出力すること
で、起動準備を実行し、所定の条件が成立したら起動準
備完了と判定し、起動準備完了信号hを起動制御部16
に対して出力する。また、起動準備制御部15は、加減
弁ウォーミング完了検出器12により加減弁ウォーミン
グが完了する旨の信号aを受けると、主蒸気止め弁バイ
パス弁4を全閉操作するように主蒸気止め弁バイパス弁
駆動装置5に起動準備制御信号を出力する。
【0049】図2は本実施の形態における起動準備完了
の条件を示すロジック図の一例である。同図に示すよう
に、起動準備制御部15は、2種類の起動準備完了条件
f,gのうち、何れか一方が成立すると論理和回路18
aにより起動準備完了信号hを出力するようになってい
る。
【0050】まず、起動準備完了条件fは、従来技術の
起動準備完了条件と同様であり、加減弁ウォーミング完
了aと、主蒸気止め弁バイパス弁全閉bと、加減弁全開
cと、ターニング結合中dとの論理積が論理積演算器1
7bに演算され、当該論理積が成立することにより成立
する。
【0051】一方、起動準備完了条件gは、加減弁ウォ
ーミング完了aと、主蒸気止め弁バイパス弁全閉bと、
ターニング結合中dの反転信号と、タービン回転中eと
の論理積が論理積演算器17aに演算され、当該論理積
が成立することにより成立する。なお、タービン回転中
eの信号は、ターニングのギアが外れる程度のタービン
回転数で出力されるので、他の条件が成立しかつターニ
ング結合中dの反転信号が出力される場合には当該条件
は成立する。
【0052】起動制御部16は、起動準備完了信号hを
起動準備制御部15から受けると、起動制御信号を主蒸
気止め弁バイパス弁4に出力し、主蒸気止め弁バイパス
弁4の開度制御を行う。
【0053】図3は本実施の形態の起動制御部の主要構
成例を示す図である。この起動制御部16には、入力装
置32からの外部入力を受け付け、起動制御の目標値が
設定される目標値設定部33と、当該目標値設定部33
に設定された目標値に従い主蒸気止め弁バイパス弁4の
駆動装置5を制御する主蒸気止め弁バイパス弁開度制御
演算部34とが設けられている。
【0054】主蒸気止め弁バイパス弁開度制御演算部3
4は、起動制御信号s1を主蒸気止め弁バイパス弁の駆
動装置5に入力し、主蒸気止め弁バイパス弁4を操作し
て起動制御を行う。主蒸気止め弁バイパス弁開度制御演
算部34は、基本的には、タービン回転数s2をタービ
ン回転数検出器11により監視し、また、作動トランス
からなる主蒸気止め弁バイパス弁の弁開度検出装置6か
らの弁開度s3を監視することで、予め設定された回転
数変化率でタービン回転数が増加していくような蒸気が
流れるように、主蒸気止め弁バイパス弁駆動装置5に起
動制御信号s1を出力する。
【0055】ここで、主蒸気止め弁バイパス弁4が開度
が大きくなると、タービン回転数は上昇する関係にあ
る。主蒸気止め弁バイパス弁開度制御演算部34は、主
蒸気止め弁バイパス弁4開度に対してタービン回転数は
一次遅となること、タービン回転数によって回転ロス
(風損等)を生じること、起動制御を行う毎に蒸気条件
が異なること、起動制御中に回転数一定制御を行わなけ
ればならないことなどの各要因を補正しつつ、高い精度
の制御を行い得る制御演算を実行する。
【0056】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係るタービン自動起動装置の動作について図
4を用いて説明する。図4は本実施の形態のタービン自
動起動装置によるタービン立ち上げパターン例を示す図
である。
【0057】まず、加減弁ウォーミングが実行される。
加減弁ウォーミングが実行された後、主蒸気止め弁バイ
パス弁4が全閉とされ、さらに蒸気排出待ち時間T1ほ
ど待機し、加減弁7が開かれ始める。
【0058】このときの加減弁7のガバナ,ロードリミ
ッタの制御は従来の技術における制御と同様である。す
なわち、図4に示すように、加減弁7を開き始める当初
はその開度小さくしターニング離脱防止対策期間T2´
ほど一定開度で保持した後、同図中ポイントAより開度
を順次大きくして全開とする。以上の過程は従来技術の
場合と同様であり、起動準備制御部15の制御により実
行される。
【0059】図4はポイントAを過ぎたところで残留蒸
気によりロータが回転しターニングのギアが外れ、ター
ニング離脱した場合を示している。この場合には、図2
に示す起動準備条件のうち、すでに加減弁ウォーミング
完了aと、主蒸気止め弁バイパス弁全閉bとが成立して
おり、さらにターニングギアの離脱でターニング結合中
dの反転条件が成立する。さらに、ターニングギアが離
脱するということはタービンが回転しているわけである
からタービン回転中eが成立し、起動準備完了条件gが
成立する。
【0060】したがって、起動準備制御部15から起動
準備完了信号hが出力され、これを受けた起動制御部1
6により主蒸気止め弁バイパス弁4の起動制御が開始さ
れる。但し、起動制御が開始され、主蒸気止め弁バイパ
ス弁4が開かれ始めても、加減弁7についての起動準備
制御によるロードリミッタ全開までの操作は起動準備制
御部15によって従来技術の場合と同様に行われる。図
4は加減弁7を開く途中でターニングのギアが外れた場
合の様子が示されている。
【0061】一方、加減弁7が全開になるまでターニン
グが離脱しない場合には、従来と同様に図2に示す起動
準備完了条件fが成立する。すなわち、加減弁ウォーミ
ング完了aと、主蒸気止め弁バイパス弁全閉bと、加減
弁全開cと、ターニング結合中dとの論理積が成立し、
起動準備制御部15から起動準備完了信号hが出力さ
れ、起動制御部16により起動制御が開始される。
【0062】上述したように、本発明の実施の形態に係
るタービン自動起動装置は、ターニング結合中dのNO
Tとタービン回転中eと加減弁ウォーミング完了aと主
蒸気止め弁バイパス弁全閉bとの論理積が成立した場合
にも起動準備が完了したと判定するようにしたので、加
減弁開操作中にターニングが離脱しターニング結合中の
信号がなくなった場合でも、自動起動制御を速やかに継
続することができる。
【0063】このため、起動準備での加減弁操作途中に
ターニングが離脱しても、起動渋滞にはならないので自
動起動制御の中断を防止できる。したがって、タービン
起動における自動起動制御装置を使用して自動起動制御
に必要な時間と労力的要因を大幅に節約でき、従来の問
題を解決することができる。 (第2の実施の形態)本実施の形態においては、図1と
同様な構成を有する発電施設において、第1の実施形態
とは異なる条件で起動準備制御部15での起動準備完了
条件を成立させ、また、第1の実施形態とは異なる起動
制御を起動制御部16により実行させる場合を説明す
る。
【0064】図5は本発明の第2の実施の形態における
起動準備制御部15内にある起動準備完了を判定するた
めのロジック図の一例である。一方、図6は本実施の形
態における起動制御部16内にある主蒸気止め弁バイパ
ス弁開始条件を判定するためのロジック図の一例であ
り、図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略
し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0065】第1の実施形態で説明したように、起動準
備制御部15及び起動制御部16を有するタービン自動
起動装置本体14には、加減弁ウォーミング完了aと、
主蒸気止め弁バイパス弁全閉bと、加減弁全開cと、タ
ーニング結合中dの各信号が入力されるようになってい
る。
【0066】起動準備制御部15は、このうち加減弁ウ
ォーミング完了aと、主蒸気止め弁バイパス弁全閉b
と、ターニング結合中dとの論理積が成立すると、論理
積演算器17cの演算結果として起動準備完了信号iを
起動制御部16に出力する。
【0067】一方、起動制御部16には、図6に示すよ
うに条件判定部35が設けられ、起動準備完了信号i、
加減弁全開c、ターニング結合中dの各信号が入力され
るようになっている。
【0068】条件判定部35は、起動準備完了信号iを
受けると、加減弁開度制御開始条件i′を出力する一
方、当該起動準備完了信号iを論理積演算器17d及び
17eに入力する。この状態で、加減弁全開cもしくは
ターニング中dのNOTが成立し、論理積演算器17d
もしくは17eに入力されると主蒸気止め弁バイパス弁
開度操作開始条件lが成立する。
【0069】すなわち、起動準備完了信号i及び加減弁
全開cの論理積で第1の主蒸気止め弁バイパス弁開度操
作開始条件jが成立し、論理和演算回路18bから主蒸
気止め弁バイパス弁開度操作開始信号lが出力される。
同様にして、起動準備完了信号i及びターニング中の反
転信号,すなわちターニングが離脱した旨の条件の論理
積で第2の主蒸気止め弁バイパス弁開度操作開始条件k
が成立し、論理和演算回路18bから主蒸気止め弁バイ
パス弁開度操作開始信号lが出力される。
【0070】すなわち本実施形態では条件判定の一部が
起動制御部16で行われ、また、加減弁開制御も起動制
御部16で起動の一部として行われることになる。図7
は本実施の形態の起動制御部の主要構成例を示す図であ
り、図3と同一部分には同一符号を付して説明を省略
し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0071】同図に示すように起動制御部16には、条
件判定部35と、目標値設定部33と、加減弁開度制御
演算部36と、主蒸気止め弁バイパス弁開度制御演算部
34とが設けられている。
【0072】加減弁開度制御演算部36は、条件判定部
35から加減弁開度制御開始信号i′を受けると、駆動
装置8に制御信号s4を出力して加減弁7の開操作を開
始する。このとき、加減弁開度検出器9からの弁開度s
5を監視しつつ、順次開度を大きくして全開にする操作
を行う。
【0073】なお、その他の構成は第1の実施形態と同
様である。次に、以上のように構成された本発明の実施
の形態に係るタービン自動起動装置の動作について図8
を用いて説明する。
【0074】図8は本実施の形態のタービン自動起動装
置によるタービン立ち上げパターン例を示す図である。
まず、加減弁ウォーミングが実行される。加減弁ウォー
ミングが終了した時点で、加減弁ウォーミング完了aと
ターニング結合中dとが成立している。さらに、加減弁
ウォーミングが終了すると主蒸気止め弁バイパス弁4が
全閉にされるので、主蒸気止め弁バイパス弁全閉条件b
も成立する。
【0075】これにより、図5に示すように起動準備制
御部15から起動準備完了信号iが起動制御部16に対
して出力される。起動制御部16においては、図5,図
7に示すように条件判定部35により入力された起動準
備完了信号iをもとに加減弁開度制御開始条件i′が加
減弁開度制御演算部36に入力される。これにより図8
に示すように、加減弁開度制御演算部36は、ガバナ開
度65を全開しすると共にロードリミッタ位置77も全
開側に操作し、加減弁開度77を全開にもっていく。
【0076】この際、第1の実施の形態とは異なり、蒸
気排出待ち時間T1をとらないで、起動制御としての加
減弁開操作(ガバナとロードリミッタの全開操作)をす
ぐに開始する。
【0077】したがって、ターニング離脱は起こりやす
くなるが、図8に示すように、この加減弁開度77を全
開する過程で残留蒸気によりロータが回転しターニング
が離脱すると、起動準備完了条件iと、ターニング中d
のNOTの条件が成立することなる。このため、第2の
主蒸気止め弁バイパス弁開度操作開始条件kが成立し、
図6,図7に示すように条件判定部35から主蒸気止め
弁バイパス弁開度制御演算部34に主蒸気止め弁バイパ
ス弁開度操作開始信号lが入力される。
【0078】これにより、図8に示すように主蒸気止め
弁バイパス弁4が開操作が開始される。一方、図8には
図示していないが、加減弁開度77を全開する過程でタ
ーニングが離脱しなかった場合には、起動準備完了条件
iと、加減弁全開cの条件が成立し、第1の主蒸気止め
弁バイパス弁開度操作開始条件jが成立する。したがっ
て、主蒸気止め弁バイパス弁開度制御演算部34に主蒸
気止め弁バイパス弁開度操作開始信号lが入力されて、
主蒸気止め弁バイパス弁4が開操作が開始される。 上
述したように、本発明の実施の形態に係るタービン自動
起動装置は、起動準備制御部15によりターニング結合
中dと加減弁ウォーミング完了aと主蒸気止め弁バイパ
ス弁全閉bとの論理積が成立すると起動準備完了信号i
が出力され、加減弁開動作を開始すると共に、さらに、
ターニング結合中dのNOT及び起動準備完了i、もし
くは加減弁全開c及び起動準備完了iの論理積成立で起
動を開始するようにしたので、第1の実施形態の場合と
同様な効果を奏する他、ターニング離脱防止のための加
減弁蒸気室に残留している蒸気の排出待ち時間を考慮す
る必要がなくなり、起動準備時間が大幅に短縮できる。 (第3の実施の形態)図9は本発明の第3の実施の形態
における起動制御部16内にある主蒸気止め弁バイパス
弁開始条件を判定するためのロジック図の一例である。
【0079】本実施の形態は、図6,図7に示す第2の
実施の形態における条件判定部の構成のみが異なってお
り、その他は第2の実施形態と同様に構成されている。
図9に示すように、本実施形態の条件判定部35´で
は、起動準備制御部15から起動準備完了信号iを受け
ると、これにより、加減弁開度制御開始条件i′を加減
弁開度制御演算部36に出力する一方、主蒸気止め弁バ
イパス弁高速開操作開始信号l´を主蒸気止め弁バイパ
ス弁開度制御演算部34に出力する。
【0080】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係るタービン自動起動装置の動作について図
10を用いて説明する。図10は本実施の形態のタービ
ン自動起動装置によるタービン立ち上げパターン例を示
す図である。
【0081】まず、加減弁ウォーミングから起動準備完
了信号iが起動制御部16へ入力されるまで第2の実施
形態の場合と同様である。起動制御部16においては、
図5,図7に示すように条件判定部35により入力され
た起動準備完了信号iをもとに加減弁開度制御開始信号
i′が加減弁開度制御演算部36に入力される。これに
より図10に示すように、加減弁開度制御演算部36
は、加減弁7の開操作を開始する。
【0082】加減弁開度制御開始信号i′が加減弁開度
制御演算部36に入力されると同時に、主蒸気止め弁バ
イパス弁高速開操作開始信号l´が主蒸気止め弁バイパ
ス弁開度制御演算部34に入力され、当該主蒸気止め弁
バイパス弁開度制御演算部34は主蒸気止め弁バイパス
弁の高速開操作を開始する。このように主蒸気止め弁バ
イパス弁4と加減弁7を同時に開し蒸気を流すことによ
り、ターニングを強制的に離脱させるようにしている。
【0083】上述したように、本発明の実施の形態に係
るタービン自動起動装置は、第2の実施形態と同じ条件
で起動準備完了信号iが出力され、加減弁開動作を開始
すると共に、主蒸気止め弁バイパス弁4の開操作を開始
するようにしたので、第2の実施形態の場合と同様な効
果を奏する他、蒸気排出待ち時間T1を必要とせず、ま
たタービンに蒸気を流すことにより、ターニングを強制
的に離脱させて短時間で起動状態に移行させることがで
きる。 (第4の実施の形態)図11は本発明の第4の実施の形
態に係るタービン自動起動装置を適用した発電施設の主
要構成例を示す図であり、図1と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略する。
【0084】本実施の形態は、第1の実施の形態のター
ビン自動起動装置本体14に動作表示部20が設置され
ている。この動作表示部20は、起動準備制御部15に
おいて図2に示す起動準備完了条件gが成立し、つまり
ターニングが離脱して起動が開始されたことを知らせる
信号mを受信すると、その旨を表示する。
【0085】図12は本実施形態のターニング離脱時の
表示信号を出力するロジック図である。この論理回路
は、起動準備制御部15に設けられており、ターニング
中d及び加減弁全開cのNOTと、加減弁ウォーミング
完了aとタービン回転中eの論理積が論理積演算回路1
7fに成立すると、ターニングが外れて起動状態に入っ
た旨を通知する信号mを動作表示部20に出力する。
【0086】このようにしてターニング離脱時に、ター
ビン回転中eの条件によりタービン起動制御を行ってい
ることを運転員に知らせることができる。上述したよう
に、本発明の実施の形態に係るタービン自動起動装置
は、第1の実施形態と同様な構成を設けた他、動作表示
部20によりターニング離脱時の起動制御への移行した
ことを表示するようにしたので、第1の実施形態の場合
と同様な効果を奏する他、ターニングが離脱して起動制
御に移行したことを運転員が確認することができる。
【0087】なお、本実施形態においては、ターニング
離脱時の起動制御への移行確認出力を第1の実施形態の
タービン自動起動装置の場合に適用しているが、本発明
にはこれに限られるものでなく、第1〜第3の何れの実
施形態のタービン自動起動装置に対しても適用すること
ができる。 (第5の実施の形態)図13は本発明の第5の実施の形
態に係るタービン自動起動装置を適用した発電施設の主
要構成例を示す図であり、図1と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略する。
【0088】本実施の形態は、第1の実施の形態のター
ビン自動起動装置本体14に動作選択スイッチ21が設
置されている。動作選択スイッチ21は、運転員の操作
により動作選択信号nを出力する。
【0089】図14は本実施の形態における起動準備完
了の条件を示すロジック図の一例である。同図に示すよ
うに、起動準備制御部15内の論理回路は、動作選択ス
イッチ21からの動作選択信号nが論理積演算回路17
bに入力され、起動準備完了条件gに当該条件が付加さ
れる他、図2に示す論理回路と同様に構成されている。
【0090】このような条件を付加することにより、タ
ーニングが離脱時に、タービン回転中eの条件によりタ
ービン起動制御を行うかどうかを運転員の判断すること
ができる。
【0091】上述したように、本発明の実施の形態に係
るタービン自動起動装置は、第1の実施形態と同様な構
成を設けた他、ターニング離脱時の起動制御への移行す
るときに、動作選択スイッチ21により起動移行実行の
確認入力をするようにしたので、第1の実施形態の場合
と同様な効果を奏する他、ターニング離脱時点での制御
方法を運転員が選択することができる。
【0092】なお、本実施形態においては、ターニング
離脱時の起動制御への移行確認入力を第1の実施形態の
タービン自動起動装置の場合に適用しているが、本発明
にはこれに限られるものでなく、第1〜第4の何れの実
施形態のタービン自動起動装置に対しても適用すること
ができる。
【0093】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に
変形することが可能である。また、実施形態に記載した
手法は、コンピュータに実行させることができるプログ
ラムとして、磁気ディスク(フロッピーディスク、ハー
ドディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD
等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布するこ
ともできる。
【0094】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、起
動準備途中での加減弁全開操作途中にターニング装置の
ギアが外れても、自動起動制御を速やかに継続すること
ができ、起動準備としてターニング離脱防止を行う必要
がないタービン自動起動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るタービン自動
起動装置を適用した発電施設の主要構成例を示す図。
【図2】同実施の形態における起動準備完了の条件を示
すロジック図。
【図3】同実施の形態の起動制御部の主要構成例を示す
図。
【図4】同実施の形態のタービン自動起動装置によるタ
ービン立ち上げパターン例を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態における起動準備制
御部内にある起動準備完了を判定するためのロジック
図。
【図6】同実施の形態における起動制御部内にある主蒸
気止め弁バイパス弁開始条件を判定するためのロジック
図。
【図7】同実施の形態の起動制御部の主要構成例を示す
図。
【図8】同実施の形態のタービン自動起動装置によるタ
ービン立ち上げパターン例を示す図。
【図9】本発明の第3の実施の形態における起動制御部
16内にある主蒸気止め弁バイパス弁開始条件を判定す
るためのロジック図。
【図10】同実施の形態のタービン自動起動装置による
タービン立ち上げパターン例を示す図。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係るタービン自
動起動装置を適用した発電施設の主要構成例を示す図。
【図12】同実施の形態のターニング離脱時の表示信号
を出力するロジック図。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係るタービン自
動起動装置を適用した発電施設の主要構成例を示す図。
【図14】同実施の形態における起動準備完了の条件を
示すロジック図。
【図15】従来のタービン設備の主要部を示す構成図。
【図16】従来のタービン設備における起動準備制御部
の起動準備完了を判定するロジック図。
【図17】従来のタービン設備におけるタービン立ち上
げパターン例を示す図。
【符号の説明】
1…タービン 2…発電機 3…ターニング装置 4…主蒸気止め弁バイパス弁 5…主蒸気止め弁バイパス弁駆動装置 6…主蒸気止め弁バイパス弁開度検出器 7…加減弁 8…加減弁駆動装置 9…加減弁開度検出器 10…タービン回転上昇検出器 11…ターニング検出器 12…加減弁ウォーミング検出器 13…加減弁蒸気室 14…タービン自動起動装置本体 15…起動準備制御部 16…起動制御部 17…論理積演算器 18…論理和演算器 20…動作表示部 21…動作選択スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気によりタービンを回転させる施設に
    あって、所定の起動準備を行い、前記蒸気を主蒸気止め
    弁バイパス弁の開閉により加減弁を介して前記タービン
    に供給することでタービン起動を行うタービン自動起動
    装置において、 前記加減弁のウォーミングが完了し、前記主蒸気止め弁
    バイパス弁が全閉にされた後に、前記加減弁を全開操作
    を開始し、 この加減弁の全開操作中に前記タービン回転数が上昇し
    前記タービンのターニング手段が当該タービンから離脱
    したときには、前記タービン起動を開始することを特徴
    とするタービン自動起動装置。
  2. 【請求項2】 蒸気によりタービンを回転させる施設に
    あって、所定の起動準備を行い、前記蒸気を主蒸気止め
    弁バイパス弁の開閉により加減弁蒸気室及び加減弁を介
    して前記タービンに供給することでタービン起動を行う
    タービン自動起動装置において、 前記加減弁蒸気室の温度が規定温度以上となったときに
    加減弁ウォーミング完了信号を出力する温度検出手段
    と、 前記主蒸気止め弁バイパス弁が全閉のときに前記主蒸気
    止め弁バイパス弁全閉信号を出力する第1の開度検出手
    段と、 加減弁ウォーミングが完了し、前記主蒸気止め弁バイパ
    ス弁が全閉のときに、前記加減弁の全開操作を開始する
    加減弁駆動手段と、 前記加減弁が全開したとき加減弁全開信号を出力する第
    2の開度検出手段とと、 前記タービンがターニング手段によってターニング中の
    ときには、ターニング中信号を出力するターニング検出
    手段と、 前記タービンが回転上昇したときにタービン回転中信号
    を出力する回転上昇検出手段と、 前記加減弁ウォーミング完了信号と、前記主蒸気止め弁
    バイパス弁全閉信号と、前記加減弁全開信号と、前記タ
    ーニング中信号との論理積、若しくは前記加減弁ウォー
    ミング完了信号と、前記主蒸気止め弁バイパス弁全閉信
    号と、前記ターニング中信号の反転値と、前記タービン
    回転中信号との論理積の何れかが成立したときに、前記
    タービン起動を開始する制御手段とを備えたことを特徴
    とするタービン自動起動装置。
  3. 【請求項3】 蒸気によりタービンを回転させる施設に
    あって、所定の起動準備を行い、前記蒸気を主蒸気止め
    弁バイパス弁の開閉により加減弁蒸気室及び加減弁を介
    して前記タービンに供給することでタービン起動を行う
    タービン自動起動装置において、 前記加減弁蒸気室の温度が規定温度以上となったときに
    加減弁ウォーミング完了信号を出力する温度検出手段
    と、 前記主蒸気止め弁バイパス弁が全閉のときに前記主蒸気
    止め弁バイパス弁全閉信号を出力する第1の開度検出手
    段と、 前記加減弁の全開操作を行う加減弁駆動手段と、 前記加減弁が全開したとき加減弁全開信号を出力する第
    2の開度検出手段と、 前記タービンがターニング手段によってターニング中の
    ときには、ターニング中信号を出力するターニング検出
    手段と、 前記加減弁ウォーミング完了信号と、前記主蒸気止め弁
    バイパス弁全閉信号と、前記ターニング中信号との論理
    積が成立すると起動準備完了信号を出力する起動準備制
    御手段と、 前記起動準備完了信号を受信すると、前記加減弁駆動手
    段に対する加減弁全開操作の制御を開始すると共に、さ
    らに、前記起動準備完了信号及び前記ターニング中信号
    の反転値との論理積、もしくは前記起動準備完了信号及
    び前記加減弁全開信号との論理積の何れかが成立したと
    きに、前記タービン起動を開始する起動制御手段とを備
    えたことを特徴とするタービン自動起動装置。
  4. 【請求項4】 蒸気によりタービンを回転させる施設に
    あって、所定の起動準備を行い、前記蒸気を主蒸気止め
    弁バイパス弁の開閉により加減弁蒸気室及び加減弁を介
    して前記タービンに供給することでタービン起動を行う
    タービン自動起動装置において、 前記加減弁蒸気室の温度が規定温度以上となったときに
    加減弁ウォーミング完了信号を出力する温度検出手段
    と、 前記主蒸気止め弁バイパス弁が全閉のときに前記主蒸気
    止め弁バイパス弁全閉信号を出力する開度検出手段と、 前記加減弁の全開操作を行う加減弁駆動手段と、 前記タービンがターニング手段によってターニング中の
    ときには、ターニング中信号を出力するターニング検出
    手段と、 前記加減弁ウォーミング完了信号と、前記主蒸気止め弁
    バイパス弁全閉信号と、前記ターニング中信号との論理
    積が成立すると起動準備完了信号を出力する起動準備制
    御手段と、 前記起動準備完了信号を受信すると、前記加減弁駆動手
    段に対する加減弁全開操作の制御を開始すると共に、前
    記タービン起動を開始する起動制御手段とを備えたこと
    を特徴とするタービン自動起動装置。
  5. 【請求項5】 前記加減弁の全開操作中に前記タービン
    回転数が上昇し前記ターニング手段がタービンから離脱
    し、前記タービン起動が開始されたときには、その旨を
    通知することを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか
    1項記載のタービン自動起動装置。
  6. 【請求項6】 前記加減弁の全開操作中に前記タービン
    回転数が上昇し前記ターニング手段がタービンから離脱
    し、タービン起動条件が成立したときに、さらに運転員
    からの起動動作選択入力があったときのみ前記タービン
    起動を開始することを特徴とする請求項1乃至5のうち
    何れか1項記載のタービン自動起動装置。
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