JPH1014090A - 電流差動継電装置 - Google Patents

電流差動継電装置

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JPH1014090A
JPH1014090A JP8175800A JP17580096A JPH1014090A JP H1014090 A JPH1014090 A JP H1014090A JP 8175800 A JP8175800 A JP 8175800A JP 17580096 A JP17580096 A JP 17580096A JP H1014090 A JPH1014090 A JP H1014090A
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JP
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current
voltage
differential relay
change
self
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JP8175800A
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English (en)
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Hajime Kurihara
一 栗原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送電線の内部充電電流補償を自端電圧に基づ
いて補償する電流差動継電装置において、PD不良によ
り自端電圧が喪失した場合、補償量がなくなり充電電流
により誤動作する可能性があった。 【解決手段】 自端電圧の変化を検出する手段14、相手
端電圧の変化を検出する手段15及びこれらの結果の不一
致を確認する手段16を設け、自端電圧の変化が所定値よ
り大きく、相手端電圧の変化が所定値より小さいとき、
自端電圧喪失と判定し、当該電流差動継電装置の動作感
度を低下させる、あるいは動作ロックを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力系統を保護する
保護継続器、とりわけ送電線を電流差動原理に基づき保
護する電流差動継電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】送電線の保護方式として、各端子の電流
の瞬時値を用いて送電線の内外部事故を識別する電流差
動方式が多用されている。電流差動リレーを適用する際
に問題になるのは、保護区間内の充電電流の影響であ
る。
【0003】即ち、図14において、保護送電線1の各端
子1,2にて変換器2A,2Bを用いて各端の電流i
α,iβに対応する電気量を取込み、通信手段4を用い
て前記取込んだ瞬時値量を送受し合い、電流差動保護を
行なう電流差動リレー3A,3Bは、下式によって差動
電流を算出して動作判定を行なう。
【数1】 Id=|iα+iβ| ………………(1)
【0004】ところが、保護区間内の充電電流の影響に
より、F点の外部事故に充電電流iCが流出するため、
端子2電気所での取込み量はiβ+iCとなる。従っ
て、差動電流Idは、次式で表される。
【数2】 Id=|iα+iβ+iC| …………(2)
【0005】(2) 式において外部事故時にはiα+iβ
=0であるから、(2) 式はId=|iC|となり、内部
充電電流が大きいと、電流差動リレーは誤動作する虞れ
がある。内部充電電流は、送電線がケーブル系であれ
ば、対地間で大きな値を有し、架空線であっても100
0kV級の基幹系送電線などでは長距離化により相間或
いは回線間の充電電流が大きいことが知られている。
【0006】このため、自端子の電圧値を用いて、前記
保護区間内充電容量をリレー内部で補償し、充電電流に
よる誤動作を防止する対策が行われている(参考文献:
電気協同研究第41巻第4号「ディジタルリレー」p.
178「超超高圧系電流差動リレーにおける充電電流補
償」(昭和61年1月21日発行))。
【0007】図15は上記技術を適用した従来技術の一例
である。端子1の送電線の電圧は、電圧変成器(略称P
D)5Aにより取込み、入力処理部6Aにて変換器(略
称CT)2Aから取込まれた電流量と共に、同一時刻に
サンプリングされ、アナログ・ディジタル変換される。
【0008】そして、電流データは送受信部7Aを介し
て対向電気所間で送受信される。同様に電圧データも送
受信部7Aにて3相合成電圧に変換され送受信される。
演算部8Aは、前記入力処理部6Aの出力及び送受信部
7Aの出力を用いて、(3) 式の演算により電流差動判定
を行なう。
【数3】 Id=|iα+iβ−C・dvα/dt|≧K0 ………(3)
【0009】(3) 式において、iα,iβは各端子にお
ける電流データであり、C・dvα/dtは端子1電気
所で取込んだ電圧vαの微分値から求めた送電線の充電
電流である。Cは送電線の静電容量を表す定数である。
K0はリレーの動作感度であり、この値より差動電流I
dが大きい時に内部事故は判定し、小さい時には外部事
故と判定するものである。対向する端子2も上記と同様
な構成である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図15において、電気量
を取込む電圧変成器5Aが不良、例えばPD2次断線と
なった時を考える。この時には、vα=0となり、(3)
式はId=|iα+iβ|≧K0となる。
【0011】iα,iβの中には、(2) 式で述べたよう
に充電電流iCが含まれており、このiCの大きさがリ
レーの動作感度K0を越える場合にはリレー誤動作に至
ることになる。即ち、保護区間の内部充電電流が大きい
系統に対しては、従来の充電電流補償方式の電流差動リ
レーは、電圧変成器5Aの断線等の不良に対して誤動作
を生じるという問題点があった。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、系統の電圧量を取込み、保護送電線の内部充電電
流を補償する電流差動リレーにおいて、補償のための前
記電圧量が喪失した場合でも、誤動作する可能性を極力
低下させる電流差動継電装置を提供することを目的とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の電流
差動継電装置は、電力系統の自端電気所で得られた端子
電流に対応する電気量と、相手端電気所から伝送路を介
して自端へ伝送されてきた端子電流に対応する電気量
と、自端電圧に基づき算出した電力系統内部の充電電流
補償値を用いて差動電流を算出し保護判定を行なう電流
差動継電装置において、自端電圧の変化を算出する第1
の手段と、相手端から伝送された3相合成電圧の変化を
算出する第2の手段と、第1及び第2の手段の算出結果
を比較して自端電圧の不良を検出し、電流差動継電装置
の動作感度を低下させる感度変更手段を有する。
【0014】この電流差動継電装置は、自端電圧の変化
を常に算出し、自端電圧が変化した際、同時に相手端3
相合成電圧の変化の有無を確認し、変化がなかった場合
に自端電圧喪失等(以下PD不良と称す)が発生したも
のと判定し、差動電流増加による誤動作がないように電
流差動継電装置の動作感度を低下させる。
【0015】又、本発明の請求項2の電流差動継電装置
は、電力系統の自端電気所で得られた端子電流に対応す
る電気量と、相手端電気所から伝送路を介して自端へ伝
送されてきた端子電流に対応する電気量と、自端電圧に
基づき算出した電力系統内部の充電電流補償値を用いて
差動電流を算出し保護判定を行なうものにおいて、自端
電圧の変化を算出する第1の手段と、相手端から伝送さ
れた3相合成電圧の変化を算出する第2の手段と、第1
及び第2の手段の算出結果を比較して自端電圧の不良を
検出し、電流差動継電装置の動作をロックさせる動作ロ
ック手段を有する。
【0016】この電流差動継電装置は、自端電圧の変化
を常に算出し、自端電圧が変化した際、同時に相手端3
相合成電圧の変化の有無を確認し、変化がなかった場合
にPD不良が発生したものと判定し、差動電流増加によ
って誤動作しないように電流差動継電装置の動作をロッ
クする。
【0017】又、本発明の請求項3の電流差動継電装置
は、充電電流補償値の大きさによって前記感度変更手段
又は前記動作ロック手段の機能を活殺する切換手段を有
する。この電流差動継電装置は、自端電圧の変化を常に
算出し、自端電圧が変化した際、同時に相手端3相合成
電圧の変化の有無を確認し、変化がなかった場合にPD
不良が発生したものと判定し、充電電流の大きさが例え
ば電流差動継電装置の動作感度以上である場合は、誤動
作しないように動作感度を低下又は動作をロックさせ、
動作感度以下の場合は誤動作の虞れが無いので感度低下
又は動作ロックを行わないように切換えを行なう。
【0018】又、本発明の請求項4の電流差動継電装置
は、自端電圧の不良を検出したとき自端電圧不良を外部
に表示する手段を備える。この電流差動継電装置は、自
端電圧の変化を常に算出し、自端電圧が変化した際、同
時に相手端3相合成電圧の変化の有無を確認し、変化が
なかった場合にPD不良が発生したものと判定し、差動
電流増加による誤動作がないように電流差動継電装置の
動作感度を低下させ又は動作ロックをするとともに、外
部に対してPD不良の表示をする。
【0019】又、本発明の請求項5の電流差動継電装置
は、第2の手段を、相手端から伝送された正相電圧の変
化を算出する第3の手段に置換するものである。この電
流差動継電装置は、自端電圧の変化を常に算出し、自端
電圧が変化した際、同時に相手端正相電圧の変化の有無
を確認し、変化がなかった場合にPD不良が発生したも
のと判定し、差動電流増加によって誤動作しないように
電流差動継電装置の動作感度を低下させるか、又は動作
ロックを行なう。
【0020】又、本発明の請求項6の電流差動継電装置
は、第1の手段を、自端電圧又は自端の3相合成電圧の
不足を算出する第4の手段に置換するものである。この
電流差動継電装置は、自端電圧又は自端3相合成電圧の
不足を常に算出し、自端電圧の不足を検出した際、同時
に相手端3相合成電圧の変化の有無を確認し、変化がな
かった場合にPD不良が発生したものと判定し、差動電
流増加によって誤動作しないように電流差動継電装置の
動作感度を低下させるか、又は動作ロックを行なう。
【0021】又、本発明の請求項7の電流差動継電装置
は、外部より当該継電装置が試験中であるという情報を
読み込み、試験中であった場合には感度変更手段による
動作感度の低下(又は動作ロック手段による動作ロッ
ク)をロックする感度変更ロック手段(動作ロック阻止
手段)を備えるものである。
【0022】この電流差動継電装置は、自端電圧の変化
を常に算出し、自端電圧が変化した際、同時に相手端3
相合成電圧の変化の有無を確認し、変化がなかった場合
にPD不良が発生したものと判定し、差動電流増加によ
って誤動作しないように電流差動継電装置の動作感度を
低下させる。ただし、外部より本継電装置が試験中であ
るという情報を読み込み、試験中であった場合には動作
感度の低下をロックする(又は、動作ロックを阻止す
る。)。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態に係わ
る電流差動継電装置を以下に説明する。図1は実施例の
機能ブロック構成図である。図1において、10は電流差
動継電装置で,充電電流補償量算出手段11,差動電流検
出手段12,充電電流補償演算手段13,電圧変化検出手段
14及び15,不一致確認手段16及び演算手段17から構成さ
れる。
【0024】充電電流補償量算出手段11では、自端電圧
vαを入力して充電電流を算出、差動電流検出手段12で
は自端電流iαと相手端電流iβによる差動電流を算出
する。次に、充電電流補償演算手段13にて、前記差動電
流から前記充電電流分を補償した差動電流を算出する。
【0025】ここで、自端電圧vαの電圧変化検出を電
圧変化検出手段14で、相手端3相合成電圧vβ1の電圧
変化検出を電圧変化検出手段15でそれぞれ実施する。各
々判定した電圧変化の有無を不一致確認手段16にて比較
し、その結果により電流差動特性の感度を変えるように
構成している。
【0026】図2は処理内容を説明するフローチャート
である。ステップS21は、自端電圧の変化が発生したか
否かを検出する演算である。
【数4】Δvα>K1 ここで、Δvαは下式で算出した自端電圧の変化量であ
る。又、K1は定数であり、PD不良を判定するために
設定する電圧の変化量である。
【0027】
【数5】Δvα=|vαm −vα(m-n) | ここでvαm とは自端電圧vαの現在のm時点の量とし
て表したものである。又、vα(m-n) とは、m時点より
nサンプリング前の自端電圧の大きさを示す。即ち、S
21の処理は、現時点とnサンプリング前の自端電圧の差
分を求める処理である。
【0028】ステップS21で条件が成立した時は、ステ
ップS22へ移り、下記の判定を実施する。ステップS22
は、相手端3相合成電圧に変化が発生したか否かを検出
する演算である。
【0029】
【数6】Δvβ1<K2 ここで、Δvβ1は下式で算出した相手端3相合成電圧
の変化量である。又、K2は定数であり、PD不良を判
定するために設定する電圧の変化量であり微少な値であ
る。
【0030】
【数7】Δvβ1=|vβ1m −vβ1(m-n) | ここでvβ1m とは相手端3相合成電圧vβ1の現在の
m時点の量として表したものである。又、vβ1(m-n)
とは、m時点よりnサンプリング前の相手端電圧の大き
さを示す。
【0031】即ち、S22の処理は、現時点とnサンプリ
ング前の相手端3相合成電圧の差分を求める処理であ
る。ステップS22にて条件が成立した時は、ステップS
23へ移り、低感度の動作判定が行なわれる。
【数8】 Id=|iα+iβ−C・dvα/dt|≧KII ……(4) KIIは定数であり、KI≦KIIの関係である。例えば、
KII=2KIとすることにより、(4) 式は(5) 式に対し
て感度を2倍に低下させたことになる。
【0032】ステップS21及びステップS22にて条件が
成立しない時にはステップS24へ移り、高感度の動作判
定が行なわれる。
【数9】 Id=|iα+iβ−C・dvα/dt|≧KI ……(5) KIは定数であり、リレーの検出感度に対応する。
【0033】ステップS25はPD不良継続判定を行なう
ステップであり、前記ステップS22にて条件成立したこ
とを条件に強制的にステップS23へ進め、ステップS21
及びS22にて条件不成立となったことを条件に、ステッ
プS21へ進める手段である。
【0034】図13は演算された諸量の時間的変化を概念
的に描いたタイムチャートである。tがt0時点以前に
は、平常状態であり、Δvα及びΔvβ1ともにほぼ0
となる。即ち、図2のステップS21にて求める電圧変化
量の演算結果はほとんど0であり、S21の条件は成り立
たず、ステップS24にて通常検出感度にて事故判定を行
なっている。
【0035】tがt0時点で自端のPD不良が発生した
とすると、自端電圧のΔvαの値が増加し、図2のステ
ップS21で求められるΔvαの値は増加しステップS21
の条件が成立する。これとは別に、Δvβ1は系統側の
事故がない限り変化しないため図2のステップS22で求
めるΔvβ1はそのまま変化しない。
【0036】したがって、ステップS22の条件が成立
し、ステップS23にて低感度検出の事故判定を行なうこ
とになる。一度、PD不良と検出されると、ステップS
25にて強制的にステップS23へ進められることになる
(t1 時点でΔvαがほぼ0となるが、ステップS25に
よりPD故障継続として、低感度検出の判定を維持して
いる。)。
【0037】以上説明したように、PD不良が発生した
場合にも、自端電圧の変化と相手端から伝送される3相
合成電圧の変化の比較を行なうことにより、充電電流補
償値喪失による電流差動継電装置の不要応動を防止する
ことができる。
【0038】本発明の第2の実施の形態に係わる電流差
動継電装置の実施例を以下に説明する。前述の図2のフ
ローチャートにおいて、ステップS23を、図3に示すよ
うにリレー動作ロックに置き換える。即ち、ステップS
22の条件が成立しPD不良と判断したときには、電流差
動継電装置の動作をロックするものである。
【0039】本発明の第3の実施の形態に係わる電流差
動継電装置の実施例を以下に説明する。前述の図2のフ
ローチャートにおいて、ステップS22を、図4に示すス
テップS22−1及びS22−2のように置き換える。
【0040】ステップS22−1は、前記充電電流補償項
の変化分ΔC・dvα/dtの大きさを所定値KDと比
較する条件分岐の切換手段である。図13の例に示すよう
に、PD不良時は電圧の喪失により充電電流補償項C・
dvα/dtも同様に喪失するため、減少時に変化分Δ
C・dvα/dtが発生する。この変化分の値が所定値
KD以上であった場合には、ステップS22−2へ進み、
ステップS22同様に相手端から伝送された3相合成電圧
の変化の有無をチェックする処理である。
【0041】ステップS22−1にて条件が成立しない時
にはステップS24へ移り、第1の実施の形態の動作同様
に高感度の動作判定(判定式(5) )が行なわれる。ステ
ップS22−1にて条件が成立した時、更にステップS22
−2にて条件が成立している場合はステップS23へ移
り、第1の実施の形態と同様に低感度の動作判定(判定
式(4) )が行なわれる。
【0042】ここでKDは電流差動継電装置の動作感度
相当の値である。図13の例で|ΔC・dvα/dt|の
ピークがKDを超えていたときに、その時の前記相手端
3相合成電圧の変化の大きさの比較を行なう。これによ
り、充電電流の大きさが動作感度以上で誤動作の虞れが
ある時のみに感度低下を行なうことができる。
【0043】次に、本実施の形態に係わる電流差動継電
装置の他の実施例を以下に説明する。前述の図4のフロ
ーチャートにおいて、ステップS23を、図5に示すステ
ップS23のリレー動作ロックに置き換える。即ち、S22
−1及びS22−2の条件が成立しPD不良と判断したと
きには、電流差動継電装置の動作をロックするものであ
る。
【0044】本発明の第4の実施の形態に係わる電流差
動継電装置の実施例を以下に説明する。前述の図2のフ
ローチャートにおいて、ステップS23とS24を、図6に
示すステップS23−1及びS23−2と、ステップS24−
1及びS24−2のように置き換える。即ち、PD不良と
判断したときには、電流差動継電装置の感度を低下し外
部へPD不良の表示をする。又、PD不良でない時は、
リレーの検出感度にて動作判定しまた外部へのPD不良
表示なし(表示解除)とするものである。
【0045】本実施の形態の他の実施例を説明する。つ
まり、図6の実施例と同様の主旨で図3〜図5のステッ
プS23とステップS24を、図7〜図9に示すステップS
23−1及びS23−2とステップS24−1及びS24−2に
置き換える。即ち、PD不良と判断したときには外部に
その旨表示するものである。
【0046】本発明の第5の実施の形態に係わる電流差
動継電装置の実施例を以下に説明する。前述の図2のフ
ローチャートにおいて、ステップS22にて判定を行なう
量を相手端正相電圧に置き換える。即ち、ステップS22
の条件として相手端正相電圧に変化が発生したか否かを
検出し、S22が成立した場合にPD不良と判断するもの
である。
【0047】本発明の第6の実施の形態に係わる電流差
動継電装置の実施例を以下に説明する。前述の図2のフ
ローチャートにおいて、ステップS21を、図10に示すよ
うに自端電圧の不足判定に置き換える。ステップS21は
自端電圧vαの大きさを所定値K3と比較する条件分岐
の手段である。即ち、ステップS21で自端電圧の不足を
検出し、かつS22の条件が成立した場合にPD不良と判
断するものである。
【0048】本実施の形態の他の実施例を以下に説明す
る。前述の図2のフローチャートにおいて、ステップS
21を、図11に示すように自端3相合成電圧の不足判定に
置き換える。ステップS21は自端3相合成電圧vα1の
大きさを所定値K4と比較する条件分岐の手段である。
即ち、ステップS21で自端3相合成電圧の不足を検出
し、かつS22の条件が成立した場合にPD不良と判断す
るものである。
【0049】本発明の第7の実施の形態に係わる電流差
動継電装置の実施例を以下に説明する。前述の図2のフ
ローチャートにおいて、図12のようにステップS25の前
処理として外部条件により当該継電装置が試験中か否か
を判断するステップS26を設ける。即ち、ステップS26
で本継電装置が試験中であると判断した場合には、S26
以降のPD不良の判定は処理せずに強制的に通常の動作
感度とするものである。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、保護区間
内充電電流を各端の電圧値を用いて補償をかけ、電流差
動保護を行なうものにおいて、自端電圧の変化を常時チ
ェックし、自端電圧が変化した際、同時に相手端電圧の
変化の有無をチェックし変化の不一致を検出した時に、
PD不良が発生したと判断し、電流差動判定の検出感度
を落とす。又は電流差動継電装置の動作をロックするよ
うにしたものである。これにより充電電流補償値を大き
く整定しなければならない系統に電流差動継電装置を適
用する場合において、PD不良が発生し、補償電圧が喪
失した場合でも、電流差動継電装置の不要応動を防止す
ることができ、更に通常事故時の検出感度を損なうこと
なく、適用可能とした大きな効果を持たせる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電流差動継電装置の一実施の形態
の機能ブロック構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動作を説明するフ
ローチャート。
【図3】本発明の第2の実施の形態の動作を説明するフ
ローチャート。
【図4】本発明の第3の実施の形態の動作を説明するフ
ローチャート。
【図5】本発明の第3の実施の形態の他の実施例の動作
を説明するフローチャート。
【図6】本発明の第4の実施の形態の動作を説明するフ
ローチャート。
【図7】本発明の第4の実施の形態の他の実施例の動作
を説明するフローチャート。
【図8】本発明の第4の実施の形態の他の実施例の動作
を説明するフローチャート。
【図9】本発明の第5の実施の形態の他の実施例の動作
を説明するフローチャート。
【図10】本発明の第6の実施の形態の動作を説明するフ
ローチャート。
【図11】本発明の第6の実施の形態の他の実施例の動作
を説明するフローチャート。
【図12】本発明の第7の実施の形態の動作を説明するフ
ローチャート。
【図13】演算される諸量の時間的変化を概念的に表した
タイムチャート。
【図14】内部充電電流の影響を説明する図。
【図15】電流差動継電装置の構成例図。
【符号の説明】
10 電流差動継電装置 11 充電電流補償量算出手段 12 差動電流検出手段 13 充電電流補償演算手段 14,15 電圧検出手段 16 不一致確認手段 17 演算手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の自端電気所で得られた端子電
    流に対応する電気量と、相手端電気所から伝送路を介し
    て自端へ伝送されてきた端子電流に対応する電気量と、
    自端電圧に基づき算出した電力系統内部の充電電流補償
    値を用いて差動電流を算出し保護判定を行なう電流差動
    継電装置において、前記自端電圧の変化を算出する第1
    の手段と、前記相手端から伝送された相手端電圧の変化
    を算出する第2の手段と、前記第1及び第2の手段の算
    出結果を比較して自端電圧の不良を検出し、電流差動継
    電装置の動作感度を低下させる感度変更手段を有するこ
    とを特徴とする電流差動継電装置。
  2. 【請求項2】 電力系統の自端電気所で得られた端子電
    流に対応する電気量と、相手端電気所から伝送路を介し
    て自端へ伝送されてきた端子電流に対応する電気量と、
    自端電圧に基づき算出した電力系統内部の充電電流補償
    値を用いて差動電流を算出し保護判定を行なう電流差動
    継電装置において、前記自端電圧の変化を算出する第1
    の手段と、前記相手端から伝送された相手端電圧の変化
    を算出する第2の手段と、前記第1及び第2の手段の算
    出結果を比較して自端電圧の不良を検出し、電流差動継
    電装置の動作をロックさせる動作ロック手段を有するこ
    とを特徴とする電流差動継電装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の電流差動継
    電装置において、前記充電電流補償値の大きさによって
    前記感度変更手段又は前記動作ロック手段の機能を活殺
    する切換手段を有することを特徴とする電流差動継電装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の電流差動継
    電装置において、自端電圧の不良を検出したとき自端電
    圧不良を外部に表示する手段を備えることを特徴とする
    電流差動継電装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の電流差動継
    電装置において、前記第2の手段を、前記相手端から伝
    送された正相電圧の変化を算出する第3の手段に置換す
    ることを特徴とする電流差動継電装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2記載の電流差動継
    電装置において、前記第1の手段を、前記自端電圧又は
    自端の3相合成電圧の不足を算出する第4の手段に置換
    することを特徴とする電流差動継電装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電流差動継電装置におい
    て、外部より当該継続装置が試験中であるという情報を
    読み込み、試験中であった場合には前記感度変更手段に
    よる動作感度の低下をロックする感度変更ロック手段を
    備えることを特徴とする電流差動継電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080700A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Mitsubishi Electric Corp 電流差動保護継電器
CN108206507A (zh) * 2017-12-27 2018-06-26 贵州电网有限责任公司 一种基于运行方式变化的事件启动校核方法及系统

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