JP2637159B2 - 電流差動リレー装置 - Google Patents

電流差動リレー装置

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JP2637159B2 JP63102706A JP10270688A JP2637159B2 JP 2637159 B2 JP2637159 B2 JP 2637159B2 JP 63102706 A JP63102706 A JP 63102706A JP 10270688 A JP10270688 A JP 10270688A JP 2637159 B2 JP2637159 B2 JP 2637159B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、電力系統の電流差動リレー装置に関する。
(従来の技術) 近年、送電線の保護方式として電流差動リレー方式が
多く用いられている。電流差動リレー方式は、平常時や
外部事故時には両端子の電流のベクトル和は零となる
が、内部事故時には事故点電流と等しくなることを原理
とするもので、両端子のベクトル和が一定値以上になっ
た時に内部事故と判断し、しゃ断器にトリップ指令を出
力する。
電流差動リレー方式における誤差要因は種々あるが、
その一つとして線路の充電電流がある。充電電流は線路
と大地の間に存在するキャパシタンスに流れる電流で、
両端子の差電流となって現れる。線路の対地キャパシタ
ンスは長距離の送電線や地中ケーブル系においては大き
な値となり、電流差動リレーにとってはそのための充電
電流分が無視できなくなる。電流差動リレーの検出感度
に比べて充電電流分が無視出来なくなった時、充電電流
補償が必要となる。
第4図は充電電流補償の概要を示す。第4図の送電線
の両端子電流をIA,IBとすると平常時の両端子差電流
(ベクトル和)は次式となる。=jωC・ ……(1) 但し、C:保護区間の線路対地キャパシタンスの総和 :線路電圧 ω:周波数(角速度) (1)式の右辺は線路の充電電流をしめす。
一方、電流差動リレーの原理は次式のとおりである。 −K1(|a|±|b|)−k2≧ ……(2) 但し、 k1,k2:定数 (2)式において、第2項は比率抑制項、第3項は検
出感度を示す。差電流は、(2)式に示されている
ように平常時でも充電電流分が含まれており、充電電流
分が大きいばあい、k2の値を大きくし検出感度を低下さ
せねばならない。又、検出感度の低下が許されない場合
は充電電流補償を行う必要がある。
第5図は電流差動リレーと充電電流補償の概要を示
す。図において自端子電流は判定部51に導入される
とともに送信装置52aから相手端子へ伝送される。受信
装置52bで受信された相手端子電流および自端子電
圧Vも判定部へ導入される。判定部はマイクロコンピュ
ータを使ってソフトウエアで構成される。ソフトウエア
では次の式により差電流を演算する。±−jωC・ ……(4) (4)式は第3項が充電電流補償項となり、(2)式
により平常時は零となる。なお、(4)式でCの値は既
知の値であるため予めソフトウエア上に定数として与え
ておけば良い。また、a,と同様には瞬時値デー
タとして入力されるため、jωのように微分を伴う計算
も、ソフトウエアで容易に実行される。
(発明が解決しようとする課題) 送電線の対地容量は厳密には分布定数として存在する
が、電流差動リレーの充電電流補償を考える場合は一般
的には集中定数として扱えば十分である。従って(4)
式で使われる電圧Vはリレー装置が設置されている電気
所の電圧変成器(PT)から得られる線路電圧を用いれば
よい。電圧変成器には線路電圧を測定する線路PTと、母
線電圧を測定する母線PTとがあり、通常はいずれのPTを
用いても充電電流補償は正しく行われる。しかし、母線
と線路を結ぶしゃ断器(CB)が開となっていると母線PT
では但しく線路電圧を測定することができず、充電電流
補償は正確には行われない。前記のしゃ断器が開となっ
ている時は、一般には母線電圧と線路電圧の大きさと位
相は異なっており、充電電流補償は正確でないばかり
か、両端子の差電流をかえって増大させる方向に作用す
ることもある。第6図はその様な例を示す。第6図
(a)の送電線において母線61と線路62はしゃ断器63に
よって開かれている。この時、線路電圧をVlとすると、
線路には充電電流分jωC・Vlだけ存在し、線路電圧Vl
と充電電流分iωC・Vlの関係は第6図(b)に示す。
一方、母線電圧Vbは線路電圧Vlとは非同期であり、最
悪の場合は第6図(b)に示すようにVlとは180゜の位
相関係になることもある。この時、母線電圧Vbを使った
充電電流補償分jωC・Vbは実際の充電電流分jωC・
Vlと180゜の位相となり、かえって誤差分が増大し場合
によっては電流差動リレーが誤動作することもありう
る。この場合、線路はしゃ断器によって開かれているた
め、電流差動リレーが動作しても他の事故検出リレーが
不動作であることにより装置出力をロックしたり、しゃ
断器が開である条件で装置出力をロックすることによ
り、不具合の発生を阻止できる。しかし、線路を生かす
ためにしゃ断器を投入した直後には過渡的に誤動作状態
が継続しており、特に区間外事故と重なった場合の誤動
作は避けられない。
以上により、送電線の電流差動リレーの充電電流補償
用電圧としては、母線PTより線路PTから導入したほうが
好ましい。しかし、実際の電気所では線路PTが必ず存在
するわけではなく母線PTから導入した電圧を用いること
も多い。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、母線
PTを用いた充電電流補償方式においても、不具合の生じ
ない電流差動リレー装置を提供することを目的としてい
る。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明では、電流差動リレー装置において、線路しゃ
断器の開条件では充電電流補償機能を無効としかつリレ
ー感度を通常状態より低下させ、一方線路しゃ断器の閉
条件から一定時間後前記充電電流補償機能を有効としか
つ前記リレー感度を通常状態に戻すよう構成した。
(作用) しゃ断器が開の時には充電電流補償機能は無効とな
り、閉の時のみ生かすことができる。したがって差動リ
レーへの系統電圧の導入が母線PTによる場合であっても
不具合なく充電電流補償が可能となる。
(実施例) 第1図は本発明による電流差動リレー装置の一実施例
のブロック図である。図において11は高感度に設定され
た電流差動リレー87Aで正確な充電電流補償がされてい
る。12は低感度に設定された電流差動リレー87Bで充電
電流補償はされていない。13はタイマーで、しゃ断器の
「閉」側条件を一定時間T遅らせて出力する。14はアン
ドゲートでタイマー13の出力が“1"の時に電流差動リレ
ー11の出力を生かす。15はインヒビットゲートで電流差
動リレー12の出力をタイマー13の出力が“1"の時にロッ
クする。16はオアゲートでアンドゲート14とインヒビッ
トゲート15のいずれかに出力が有る時に“1"出力をだ
す。
第2図は本発明による装置の動作を示すタイムチャー
トである。第2図(a)は通常線路しゃ断器を投入する
時の動作を示すもので、初期状態ではしゃ段器は開かれ
ている。「閉」条件が“0"。この時高感度電流差動リレ
ー87Aは誤動作状態“1"にあるが、低感度電流差動リレ
ー87Bは不動作状態“0"にある。したがってタイマー13
の出力は“0"であるため装置出力は87Bの出力が生かさ
れて不動作となる。しゃ段器「閉」となると電流差動リ
レー87A出力は一定時間t後に充電電流補償が正常に働
き不動作となる。そして、一定時間T後にタイマー13の
出力が“1"となり電流差動リレー87A出力が生かされ、
送電線は高感度に保護されるようになる。この間電流差
動リレー87Aの出力が誤って装置出力となることはな
い。
第2図(b)はしゃ断器投入時に系統事故がある場合
の動作を示す。初期のしゃ断器が「開」(「閉」条件が
“0")の状態では第2図(a)の場合と同様87Aは動作
状態“1"で、87Bは不動作状態“0"である。しゃ断器を
投入後、系統には事故があるため87Aは動作状態が継続
するが、タイマー13の出力が出るまではロックされる。
87Bはしゃ断器投入して一定時間t後に動作する。装置
からは87Bが動作した時点でトリップ出力が出され系統
事故は除去される。
本発明による方式ではしゃ断器投入後のタイマー13に
よって定まる所定時間Tは低感度の電流差動リレー87B
によって動作する。通常、区間内の故障電流の最小値は
電流差動リレーの検出感度値の数倍となるように感度値
が定められている。したがって87Bの感度値を多少低下
させても区間内部の系統事故検出は可能である。ただ動
作時間の面で僅かに遅くなることありうるが、系統保護
上許容できる範囲内である。
第1図の例は電流差動リレー要素が二つある場合を示
した。しかし、本発明を実現するためにはリレー要素は
必ずしも二つは必要ない。第3図は本発明の他の実施例
である。図において31は電流差動リレーで動作量演算部
31aおよび充電電流補償部31bと検出感度設定部31cとが
内蔵されている。タイマー13は第1図の例と同様、しゃ
断器「閉」の条件を一定時間遅らせて出力する。タイマ
ー13の出力が“0"の時には充電電流補償部31bは無効と
なるように制御される。またこの時、検出感度設定部31
cは低感度となるよう制御される。一方しゃ断器が
「開」となって一定時間後タイマー13の出力が“1"とな
ると充電電流補償部31bは生かされ、検出感度設定部31c
は高感度となるように制御される。このような構成にお
いても第1図の場合と同様の機能が果せることが理解で
きる。
以上の例において、線路用しゃ断器の開閉状況の導入
方法については特に言及はしていない。しゃ断器のパレ
ットスイッチの条件を導入しても十分目的を達すること
ができる。また、線路に流れる電流を高感度に検出して
もしゃ断器の開閉状況を知ることができる。
なお、電流差動リレーの説明としてマイクロコンピュ
ータを使ったデジタル形リレーを例として述べたがアナ
ログ素子を用いた電流差動リレーに対しても全く同様に
本発明が適用できることは明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば線路を開閉する
しゃ断器が「開」のときには充電電流補償機能を無効に
し、「閉」のときに有効とするように構成したので電流
差動リレーへの系統電圧導入が母線PTによる場合であっ
ても、不具合なく充電電流補償を行なえるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電流差動リレー装置の一実施例の
ブロック図、第2図はその応動を示すタイムチャート、
第3図は他の実施例を示す図、第4図は送電線における
充電電流発生の様子を示す図、第5図は従来における通
常の電流差動リレーを説明する図、第6図は線路用しゃ
断器が開時の不具合を示す図である。 11……電流差動リレー(高感度) 12……電流差動リレー(低感度) 13……タイマー、14……アンドゲート 15……インヒビットゲート 16……オアゲート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線路遮断器の閉路時は母線電圧を用いて線
    路の充電電流を補償しリレー動作判定し、前記線路遮断
    器の開路時は充電電流補償を無効とするとともにリレー
    動作感度を低下させてリレー動作判定する電流差動リレ
    ー装置において、 前記線路遮断器投入後一定時間は線路充電電圧補償が有
    効となるのを阻止し線路遮断器の開路時のリレー動作感
    度が低下された状態を維持する手段を有することを特徴
    とする電流差動リレー装置。
JP63102706A 1988-04-27 1988-04-27 電流差動リレー装置 Expired - Lifetime JP2637159B2 (ja)

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