JP2002027662A - 地絡距離リレー - Google Patents

地絡距離リレー

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JP2002027662A
JP2002027662A JP2000200395A JP2000200395A JP2002027662A JP 2002027662 A JP2002027662 A JP 2002027662A JP 2000200395 A JP2000200395 A JP 2000200395A JP 2000200395 A JP2000200395 A JP 2000200395A JP 2002027662 A JP2002027662 A JP 2002027662A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地絡距離リレーの負荷電流が大きい場合でも
誤判定のない安定した動作を行うようにする。 【解決手段】 三相の電圧Va、Vb、Vcの低下を電
圧低下検出回路7によって検出すると共に、入力された
三相の電圧Va、Vb、Vcから演算される零相電圧及
び保護対象相以外の相の線間電圧を用い、さらに電圧低
下検出回路7によって検出された電圧低下を用いて、極
性電圧制御回路8によって極性電圧を制御し、制御され
た極性電圧と保護対象相の電流Iaの位相関係を基にし
て、故障点方向判定回路1により、地絡故障点の方向判
定を行うようにして安定した動作を行う地絡保護リレー
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力用送電線の
各相の電圧、電流を入力とし、地絡故障を判定する地絡
距離リレーに関するもので、特に故障点方向判定に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば特公昭55−20452
号公報に示された従来の地絡距離リレーの方向判定要素
を示す図である。図7において、1は3相(A相、B
相、C相)電圧Va、Vb、Vcと3相電流Ia、I
b、Icを入力とし、その大きさと位相関係から故障点
方向判定を行う故障点方向判定回路で、簡単のため、こ
こではA相の故障点方向判定回路を示すが、実際は、A
相以外にB相、C相の回路も設けられている。故障点方
向判定回路1は、次の2〜5の回路によって構成され
る。2は3相電圧Va、Vb、Vcを入力とし、零相電
圧V0を演算するV0演算回路、3は保護対象相(ここ
ではA相)電圧以外の相を入力とする線間電圧を90度
シフトするシフト回路、4はV0演算回路2とシフト回
路3の出力を入力として極性電圧VPOLを演算する極性
電圧演算回路、5は極性電圧演算回路4の出力と保護対
象相(ここではA相)電流Iaの位相関係により故障点
方向を判定する方向判定回路である。
【0003】図8は、従来の地絡距離リレーの方向判定
要素のA相地絡故障時の電圧ベクトルを示す図である。
図9は、従来の地絡距離リレーの方向判定要素の前方負
荷電流のある系統での外部2φG故障時のベクトルを示
す図である。図10は、図9の地絡距離リレーの方向判
定要素における故障中極性電圧と電流の位相関係を示す
図である。
【0004】図7の回路のように、極性電圧VPOLは、
保護対象相がA相の場合、下式で構成される。 V0=1/3(Va+Vb+Vc)・・・・V0演算回路2 Vbc・εj=(Vb−Vc)・εj・・・シフト回路3 VPOL=Va−V0+Vbc・εj・・・極性電圧演算回路4 ここで、εjは、90度位相を進めることを意味する。
通常、A相故障では、3相電圧が図8のようなベクトル
関係になるので、電圧Vaの方向と−V0、Vbc・ε
jは、同じ方向となる。−V0とVbc・εjを付加す
る理由は、詳しく従来技術の特許に書かれているが、主
な役目は、A相至近端故障時には、Va=0vとなるた
め、方向演算できないので、極性電圧を零にしないた
め、V0、Vbc・εjを付加する。また、背後非電源
端故障でも方向判別を誤らないためである。
【0005】次に、動作について説明する。地絡距離リ
レーに入力された3相電圧は、V0演算回路2、シフト
回路3及び極性電圧演算回路4により極性電圧に変換さ
れ、保護対象相電流と共に方向判定される。方向判定と
して、前方1相地絡故障では、故障時極性電圧が保護対
象相電流に対して、0から90度の範囲にあるため、前
方判定領域として、0から90度に動作マージンを持た
せる必要があり、例えば、−45度から135度に設定
するため、図7の方向判定回路5に示す動作領域を採
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の地絡距離リレー
に用いられていた方向判定要素は、その相に流れる電流
と極性電圧によって判定されるので、故障前負荷電流が
送り方向(前方方向)でかつ、電流値が大きく、故障電
流に対して無視できない場合には、外部2φG故障(B
C相2線地絡故障)でも内部故障として誤判定される可
能性があった。図9は、その場合の電圧、電流ベクトル
関係を示す。地絡距離リレーに入力する電流は、故障電
流Ifb、Ifc(背後故障であるため通常、電圧の約
90度進み)と負荷電流Ilb、Ilcの合成電流にな
るため、図9に示すように、負荷電流Ilb、Ilcの
影響を受け、図10の3相の極性電圧との位相関係から
B相の地絡故障判定が誤って、後方故障にかかわらず、
前方とみなす判定領域に入る可能性があった。つまり、
故障電流に比べて負荷電流が無視できなくなる程度まで
大きい場合には、背後故障であっても、前方故障と誤判
定する可能性があった(A相については、負荷電流によ
り前方とみなすが、これは、正しい判定である)。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、負荷電流が大きい場合で
も誤判定のない安定した動作を行うことのできる地絡距
離リレーを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる地絡距
離リレーにおいては、三相電圧の各々の電圧の低下を検
出する電圧低下検出回路と、この電圧低下検出回路によ
って検出された検出結果に基づき、三相電圧を用いて極
性電圧を演算する極性電圧回路と、この極性電圧回路に
よって演算された極性電圧及び保護対象相の電流の位相
関係により保護対象相の故障点方向を判定する方向判定
回路を備えたものである。また、三相電圧及び三相電流
から故障相を判定する故障相判定回路と、この故障相判
定回路によって判定された判定結果に基づき、三相電圧
を用いて極性電圧を演算する極性電圧回路と、この極性
電圧回路によって演算された極性電圧及び保護対象相の
電流の位相関係により保護対象相の故障点方向を判定す
る方向判定回路を備えたものである。
【0009】さらに、保護対象相の電流が入力され、入
力された電流から故障電流を抽出する故障電流抽出回路
と、三相電圧を用いて極性電圧を演算する極性電圧回路
と、この極性電圧回路によって演算された極性電圧及び
故障電流抽出回路によって抽出された故障電流の位相関
係により保護対象相の故障点方向を判定する方向判定回
路を備えたものである。また、故障電流抽出回路は、入
力電流を蓄積する電流メモリを有し、電流メモリに蓄積
された入力電流を用いて、所定の時間差を有する二つの
時点で入力電流の差を算出することにより故障電流を抽
出するものである。
【0010】さらにまた、所定の時間差は、故障継続時
間以上であるものである。また、故障電流抽出回路は、
保護対象相の電流または電圧を用いて故障の発生を検出
する故障検出回路を有すると共に、故障検出回路を用い
て故障の発生を検出することにより、所定の時間差を小
さくするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は、この発
明の実施の形態1による地絡距離リレーの方向判定要素
を示す図である。図1において、1は3相(A相、B
相、C相)電圧Va、Vb、Vcと3相電流Ia、I
b、Icを入力とし、その大きさと位相関係から故障点
方向判定を行う故障点方向判定回路で、簡単のため、こ
こではA相の故障点方向判定回路を示すが、実際は、A
相以外にB相、C相の回路も設けられている。故障点方
向判定回路1は、次の2〜5の回路によって構成され
る。2は3相電圧Va、Vb、Vcを入力とし、零相電
圧V0を演算するV0演算回路、3は保護対象相(ここ
ではA相)電圧以外の相を入力とする線間電圧を90度
シフトするシフト回路、5は極性電圧VPOLと保護対象
相(ここではA相)電流Iaの位相関係により故障点方
向を判定する方向判定回路である。7は3相電圧を入力
とし、各々の電圧の低下を検出する電圧低下検出回路、
8は電圧低下検出回路7の出力に基づき、V0演算回路
2とシフト回路3の出力を入力として極性電圧VPOL
演算する極性電圧制御回路であり、V0演算回路2とシ
フト回路3と極性電圧制御回路8により極性電圧回路を
構成する。図2は、この発明の実施の形態1による地絡
距離リレーの方向判定要素の極性電圧制御後の極性電圧
POLと電流の位相関係を示す図である。
【0012】次に、動作について説明する。電圧低下検
出回路7は、入力電圧がある設定値(Vkに設定)以下
に低下したことを検出して、信号を出力する回路であ
り、極性電圧制御回路8では、次のように極性電圧の構
成を、電圧低下検出回路7の出力に応じて制御してい
る。A相地絡距離リレーの極性電圧VPOL(A)は、通
常下記で計算される。 VPOL(A)=Va−V0+Vbc・εj しかし、保護対象相以外の電圧低下検出で、次のような
制御を行う。C相電圧Vcの低下(Vc<Vk)検出で VPOL(A)=Va+Vbc・εj B相電圧Vbの低下(Vb<Vk)検出で VPOL(A)=Va−V0 B相かつC相電圧の低下(Vb<Vk、Vc<Vk)検
出で VPOL(A)=Va すなわち、B相電圧低下検出で、V0=0、C相電圧低
下検出でVbc=0として制御する。
【0013】上記の制御を実施すると、前述の背後2φ
G(B相、C相)故障では、B相、C相の電圧が低下
し、A、B、C各相の地絡方向判定では、B相、C相の
電圧が低下するので、A相では、VPOL(A)=Vaと
なり、B相の地絡方向判定では、故障相以外の相とし
て、C相電圧が低下するので、VPOL(B)=Vb−V
0となり、C相地絡方向判定では、故障相以外の相とし
て、B相が低下するので、VPOL(C)=Vc+Vab
・εjとなる。前方負荷電流の多い場合について、図2
に保護対象相電流と制御された極性電圧の位相関係を示
すと、B相は、後方領域に、C相は、さらに位相的に後
方側へ移動したことが判る。
【0014】実施の形態によれば、電圧低下に基づいて
極性電圧を制御することで、故障点方向が、負荷電流に
関わらず、正しく判定出力できる方向判定回路を得るこ
とができる。
【0015】実施の形態2.実施の形態1では、電圧低
下検出回路7の出力に応じて、極性電圧の構成電圧を制
御したが、実施の形態2は、図3に示すように故障相判
定回路によって制御する。図3は、この発明の実施の形
態2による地絡距離リレーの方向判定要素を示す図であ
る。図3において、1〜3、5、8は図1におけるもの
と同一のものである。9は3相電流Ia、Ib、Ic及
び3相電圧Va、Vb、Vcを入力とする故障相判定回
路で、ここでは、例として、インピーダンス(Z)方式
を示している。つまり、各相の電圧を電流で割って、あ
る設定値(Zk)以下で故障相を判定して、極性電圧制
御に使う。すなわち、実施の形態1において、電圧値が
ある設定値以下でもって制御する電圧の代わりにインピ
ーダンスを使う。インピーダンスは、電圧に比べて、故
障判定能力が高い。
【0016】実施の形態2によれば、インピーダンス
は、電圧に比べて、故障判定能力が高いため、たとえ
ば、電源インピーダンスが小さく、故障が発生しても電
圧低下が小さい場合でも、故障相を正確に判定できるメ
リットがある。
【0017】実施の形態3.実施の形態1及び実施の形
態2では、極性電圧の構成を制御する方法で負荷電流に
関わらず正しく方向判定ができる方法を示したが、実施
の形態3は、図4の回路を用いて方向判定する。図4
は、この発明の実施の形態3による地絡距離リレーの方
向判定要素を示す図であり、図4(a)は、地絡距離リ
レーの方向判定要素を示す図、図4(b)は、故障電流
抽出回路の動作を説明する図である。図4において、1
は3相(A相、B相、C相)電圧Va、Vb、Vcと3
相電流Ia、Ib、Icを入力とし、その大きさと位相
関係から故障点方向判定を行う故障点方向判定回路で、
簡単のため、ここではA相の故障点方向判定回路を示す
が、実際は、A相以外にB相、C相の回路も設けられて
いる。故障点方向判定回路1は、次の2〜5の回路によ
って構成される。2は3相電圧Va、Vb、Vcを入力
とし、零相電圧V0を演算するV0演算回路、3は保護
対象相(ここではA相)電圧以外の相を入力とする線間
電圧を90度シフトするシフト回路、4はV0演算回路
2とシフト回路3の出力を入力として極性電圧VPOL
演算する極性電圧演算回路であり、V0演算回路2とシ
フト回路3と極性電圧演算回路4とで極性電圧回路を構
成する。5は極性電圧演算回路4の出力と保護対象相
(ここではA相)電流Iaの位相関係により故障点方向
を判定する方向判定回路である。10は対象相の故障電
流抽出回路で、電流メモリ回路11、故障電流演算回路
12から構成されている。図4の回路は、系統からの入
力電流から故障電流だけを抽出して、負荷電流の影響を
方向判定演算から除去することにより、正しく方向判定
する。図5は、図4における故障電流と極性電圧の位相
関係を示す図である。図5において、Ifa、Ifb、
Ifcは故障電流である。
【0018】次に、動作について説明する。電流メモリ
回路11で、電流データを必要時間分(たとえば、数秒
間)蓄積する。デジタルリレーでは、電流データの蓄積
は、サンプリング時間毎に必要時間分のメモリのキュー
バッファ(古いデータを新しいデータに書き換える方
式)で簡単に実現できる。故障電流抽出回路10では、
現在電流から系統周波数の整数倍で、故障継続時間以上
前のメモリ蓄積電流データ(これは、故障前データであ
るので、負荷電流に相当する)を差し引く処理を行う。
つまり、故障中の電流入力は、図9で説明したように故
障電流と負荷電流の合成電流であるので、電流入力から
故障前データを差し引くことで、負荷電流の影響を取り
除くことができる。ここで、故障電流抽出回路10で
は、常に現在電流データから数10〜数100サイクル
前の電流データを引き算することを実行する。すなわ
ち、蓄積電流メモリ時間を、故障継続時間の最大時間以
上に設定しておく必要がある。
【0019】実施の形態3によれば、このように、方向
判定に使う電流データを故障電流に限定することで、図
5に示すように負荷電流の影響がない故障電流Ifa、
Ifb、Ifcを用いて、正しく方向判定できる。ただ
し、この場合、健全相の方向判定ができない可能性があ
るが、これは問題ではない。
【0020】実施の形態4.実施の形態3では、故障前
電流を得るために故障継続時間以上の電流データ蓄積が
必要であるが、実施の形態4は、図6に示すように、電
流メモリ蓄積時間を系統周波数の数サイクル(例えば、
3サイクル)分の蓄積で実現するようにしている。図6
は、この発明の実施の形態4による地絡距離リレーの方
向判定要素の故障電流抽出回路を示す図であり、図6
(a)は、故障電流抽出回路の構成を示す図であり、図
6(b)は、故障電流抽出回路の動作を説明する図であ
る。図6において、10〜12は図4におけるものと同
一のものである。電流メモリ回路11の蓄積時間は3サ
イクルである。14は故障検出回路である。
【0021】故障検出回路14は、電圧あるいは電流の
急変を検出して(図6では、電流変化による検出回路を
例として示す)、故障発生を検出する。その時点で電流
メモリでの蓄積を停止し、その時点から3サイクル前ま
での電流データを固定する。ここで、蓄積時間は、故障
発生から故障検出回路14が検出するまでの時間より、
1サイクル以上長く設定する(ここでは、これを例えば
3サイクルとした)。すなわち、故障発生で停止させた
メモリ電流データの最初の1サイクルを故障発生前の負
荷電流を示すものとして、故障電流演算回路12で、現
在電流データから系統周波数の整数倍かつ、前述の故障
前1サイクルデータ内の電流瞬間値を差し引いて、故障
電流を演算する。
【0022】実施の形態4によれば、実施の形態3に比
較して、蓄積データ時間が短くかつ、故障継続時間に関
わらず、演算できる利点がある。
【0023】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。三相電
圧の各々の電圧の低下を検出する電圧低下検出回路と、
この電圧低下検出回路によって検出された検出結果に基
づき、三相電圧を用いて極性電圧を演算する極性電圧回
路と、この極性電圧回路によって演算された極性電圧及
び保護対象相の電流の位相関係により保護対象相の故障
点方向を判定する方向判定回路を備えたので、負荷電流
に拘わらず正しく故障点方向を判定することができる。
また、三相電圧及び三相電流から故障相を判定する故障
相判定回路と、この故障相判定回路によって判定された
判定結果に基づき、三相電圧を用いて極性電圧を演算す
る極性電圧回路と、この極性電圧回路によって演算され
た極性電圧及び保護対象相の電流の位相関係により保護
対象相の故障点方向を判定する方向判定回路を備えたの
で、電圧低下が小さい場合でも、故障相を判定して、正
確に故障点方向を判定することができる。
【0024】さらに、保護対象相の電流が入力され、入
力された電流から故障電流を抽出する故障電流抽出回路
と、三相電圧を用いて極性電圧を演算する極性電圧回路
と、この極性電圧回路によって演算された極性電圧及び
故障電流抽出回路によって抽出された故障電流の位相関
係により保護対象相の故障点方向を判定する方向判定回
路を備えたので、方向判定に使う電流を故障電流に限定
することで、負荷電流の影響がなく、正しく方向判定す
ることができる。また、故障電流抽出回路は、入力電流
を蓄積する電流メモリを有し、電流メモリに蓄積された
入力電流を用いて、所定の時間差を有する二つの時点で
入力電流の差を算出することにより故障電流を抽出する
ので、故障発生時の電流から負荷電流を除去することが
できる。
【0025】さらにまた、所定の時間差は、故障継続時
間以上であるので、的確に故障電流を抽出することがで
きる。また、故障電流抽出回路は、保護対象相の電流ま
たは電圧を用いて故障の発生を検出する故障検出回路を
有すると共に、故障検出回路を用いて故障の発生を検出
することにより、所定の時間差を小さくするので、電流
を蓄積する時間を短くして、故障電流を抽出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による地絡距離リレ
ーの方向判定要素を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による地絡距離リレ
ーの方向判定要素の極性電圧制御後のVPOL電圧と電流
の位相関係を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による地絡距離リレ
ーの方向判定要素を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による地絡距離リレ
ーの方向判定要素を示す図である。
【図5】 図4における故障電流と極性電圧の位相関係
を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による地絡距離リレ
ーの方向判定要素の故障電流抽出回路を示す図である。
【図7】 従来の地絡距離リレーの方向判定要素を示す
図である。
【図8】 従来の地絡距離リレーの方向判定要素のA相
地絡故障時の電圧ベクトルを示す図である。
【図9】 従来の地絡距離リレーの方向判定要素の前方
負荷電流のある系統での外部2φG故障時のベクトルを
示す図である。
【図10】 図9の地絡距離リレーの方向判定要素にお
ける故障中極性電圧と電流の位相関係を示す図である。
【符号の説明】
1 故障点方向判定回路、2 V0演算回路、3 シフ
ト回路、4 極性電圧演算回路、5 方向判定回路、7
電圧低下検出回路、8 極性電圧制御回路、9 故障
相判定回路、10 故障電流抽出回路、11 電流メモ
リ回路、12 故障電流演算回路、14 故障検出回
路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相電力系統の地絡故障を判定する地絡
    距離リレーにおいて、三相電圧の各々の電圧の低下を検
    出する電圧低下検出回路、この電圧低下検出回路によっ
    て検出された検出結果に基づき、三相電圧を用いて極性
    電圧を演算する極性電圧回路、この極性電圧回路によっ
    て演算された極性電圧及び保護対象相の電流の位相関係
    により上記保護対象相の故障点方向を判定する方向判定
    回路を備えたことを特徴とする地絡距離リレー。
  2. 【請求項2】 三相電力系統の地絡故障を判定する地絡
    距離リレーにおいて、三相電圧及び三相電流から故障相
    を判定する故障相判定回路、この故障相判定回路によっ
    て判定された判定結果に基づき、三相電圧を用いて極性
    電圧を演算する極性電圧回路、この極性電圧回路によっ
    て演算された極性電圧及び保護対象相の電流の位相関係
    により上記保護対象相の故障点方向を判定する方向判定
    回路を備えたことを特徴とする地絡距離リレー。
  3. 【請求項3】 三相電力系統の地絡故障を判定する地絡
    距離リレーにおいて、保護対象相の電流が入力され、上
    記入力された電流から故障電流を抽出する故障電流抽出
    回路、三相電圧を用いて極性電圧を演算する極性電圧回
    路、この極性電圧回路によって演算された極性電圧及び
    上記故障電流抽出回路によって抽出された故障電流の位
    相関係により上記保護対象相の故障点方向を判定する方
    向判定回路を備えたことを特徴とする地絡距離リレー。
  4. 【請求項4】 故障電流抽出回路は、入力電流を蓄積す
    る電流メモリを有し、上記電流メモリに蓄積された入力
    電流を用いて、所定の時間差を有する二つの時点で上記
    入力電流の差を算出することにより故障電流を抽出する
    ことを特徴とする請求項3記載の地絡距離リレー。
  5. 【請求項5】 所定の時間差は、故障継続時間以上であ
    ることを特徴とする請求項4記載の地絡距離リレー。
  6. 【請求項6】 故障電流抽出回路は、保護対象相の電流
    または電圧を用いて故障の発生を検出する故障検出回路
    を有すると共に、上記故障検出回路を用いて故障の発生
    を検出することにより、所定の時間差を小さくすること
    を特徴とする請求項4記載の地絡距離リレー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20040027164A (ko) * 2002-09-27 2004-04-01 엘지산전 주식회사 기중 차단기의 과전류 보호 계전기 및 그 제어방법
JP2020178433A (ja) * 2019-04-17 2020-10-29 三菱電機株式会社 距離リレー

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