JP2001197656A - 送電線の電流差動保護継電装置 - Google Patents
送電線の電流差動保護継電装置Info
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- JP2001197656A JP2001197656A JP2000001218A JP2000001218A JP2001197656A JP 2001197656 A JP2001197656 A JP 2001197656A JP 2000001218 A JP2000001218 A JP 2000001218A JP 2000001218 A JP2000001218 A JP 2000001218A JP 2001197656 A JP2001197656 A JP 2001197656A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 送電線の両端電流の差電流から事故を判定す
るのでは、送電線が分岐負荷をもつ場合は分岐負荷電流
で誤って事故判定する恐れがある。 【解決手段】 両端差電流を一定周期で求め、この差電
流に対して、送電線の最小故障電流より低い整定値をも
つ差電流リレーが動作しない場合に該差電流を分岐負荷
による常時差電流として記憶しておく(S1〜S4)。
送電線の両端電流の差電流を求め、この差電流から常時
差電流を差し引いた電流が整定値を越え、かつ差電流リ
レーが動作したときに事故と判定する(S5〜S9)。
るのでは、送電線が分岐負荷をもつ場合は分岐負荷電流
で誤って事故判定する恐れがある。 【解決手段】 両端差電流を一定周期で求め、この差電
流に対して、送電線の最小故障電流より低い整定値をも
つ差電流リレーが動作しない場合に該差電流を分岐負荷
による常時差電流として記憶しておく(S1〜S4)。
送電線の両端電流の差電流を求め、この差電流から常時
差電流を差し引いた電流が整定値を越え、かつ差電流リ
レーが動作したときに事故と判定する(S5〜S9)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送電線の電流差動
保護継電装置に係り、特に分岐負荷をもつ送電線の事故
検出方式に関する。
保護継電装置に係り、特に分岐負荷をもつ送電線の事故
検出方式に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の例として、ディジタル形光PC
M方式の電流差動搬送保護継電装置(光PCMリレー)
を図2に示す。保護対象区間となる送電線の両端に、そ
の位置での電流と電圧情報をディジタル信号として取り
込んでリレー演算を行うための保護継電装置A,Bを設
置し、両装置A,B間を光ファイバー等の通信線で結合
し、PCM搬送することによって自端電流と同期した相
手端電流の差電流を計算し、送電線の事故を検出する。
M方式の電流差動搬送保護継電装置(光PCMリレー)
を図2に示す。保護対象区間となる送電線の両端に、そ
の位置での電流と電圧情報をディジタル信号として取り
込んでリレー演算を行うための保護継電装置A,Bを設
置し、両装置A,B間を光ファイバー等の通信線で結合
し、PCM搬送することによって自端電流と同期した相
手端電流の差電流を計算し、送電線の事故を検出する。
【0003】この事故検出は、平常時は、送電端と受電
端の電流は等しいため、差電流はほぼ零となる。しか
し、事故時には保護区間(送電線)で流出分が生じるた
め、送電端電流が受電端電流よりも大きくなり、差電流
が発生して事故を検出できる。
端の電流は等しいため、差電流はほぼ零となる。しか
し、事故時には保護区間(送電線)で流出分が生じるた
め、送電端電流が受電端電流よりも大きくなり、差電流
が発生して事故を検出できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の光PCMリレー
を、図3に示すように、分岐負荷をもつ送電線の保護装
置とする場合、送電線電流には分岐負荷への電流が含ま
れ、保護継電装置A,Bには分岐負荷への電流が常時差
電流として発生する。
を、図3に示すように、分岐負荷をもつ送電線の保護装
置とする場合、送電線電流には分岐負荷への電流が含ま
れ、保護継電装置A,Bには分岐負荷への電流が常時差
電流として発生する。
【0005】この分岐負荷電流は、保護区間内での最小
故障電流よりも十分小さければ、保護継電装置におい
て、比率差動リレーの動作量に多少の裕度を持たせるこ
とで誤った事故判定をなくすことができる。しかし、分
岐負荷電流が保護区間内での最小故障電流と同等になる
と、事故時の判定が難しくなり、光PCMリレーでの保
護が難しくなる。
故障電流よりも十分小さければ、保護継電装置におい
て、比率差動リレーの動作量に多少の裕度を持たせるこ
とで誤った事故判定をなくすことができる。しかし、分
岐負荷電流が保護区間内での最小故障電流と同等になる
と、事故時の判定が難しくなり、光PCMリレーでの保
護が難しくなる。
【0006】本発明の目的は、分岐負荷をもつ送電線で
の差電流保護演算において、分岐電流と事故を確実に判
別できる送電線の電流差動保護継電装置を提供すること
にある。
の差電流保護演算において、分岐電流と事故を確実に判
別できる送電線の電流差動保護継電装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、常時分岐負荷
電流と区間内最小事故電流が極めて近い場合にも確実な
事故検出を得るため、分岐負荷の存在による差電流を常
時差電流として装置内に記憶させ、これをオフセット成
分としてリレー演算での差電流から差し引いた演算を行
うようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
電流と区間内最小事故電流が極めて近い場合にも確実な
事故検出を得るため、分岐負荷の存在による差電流を常
時差電流として装置内に記憶させ、これをオフセット成
分としてリレー演算での差電流から差し引いた演算を行
うようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
【0008】保護対象区間となり分岐負荷をもつ送電線
の両端電流の差電流から該送電線の事故を判定する送電
線の電流差動保護継電装置において、前記差電流を一定
周期で求め、この差電流に対して、送電線の最小故障電
流より低い整定値をもつ差電流リレーが動作しない場合
に該差電流を分岐負荷による常時差電流として記憶して
おく記憶手段と、送電線の両端電流の差電流を求め、こ
の差電流から前記常時差電流を差し引いた電流が整定値
を越え、かつ前記差電流リレーが動作したときに事故と
判定するリレー手段とを備えたことを特徴とする。
の両端電流の差電流から該送電線の事故を判定する送電
線の電流差動保護継電装置において、前記差電流を一定
周期で求め、この差電流に対して、送電線の最小故障電
流より低い整定値をもつ差電流リレーが動作しない場合
に該差電流を分岐負荷による常時差電流として記憶して
おく記憶手段と、送電線の両端電流の差電流を求め、こ
の差電流から前記常時差電流を差し引いた電流が整定値
を越え、かつ前記差電流リレーが動作したときに事故と
判定するリレー手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示す
光PCM方式リレーの保護演算フローである。
光PCM方式リレーの保護演算フローである。
【0010】同図のステップS1〜S4は、常時分岐負
荷電流(記憶量)を算出する部分である。数秒〜数十秒
の待機周期を持たせ(S1)、保護対象送電線の両端の
差電流Idを計算し(S2)、この差電流Idが差電流
リレー(87D)の整定値を越えて該リレーが動作した
か否かをチェックし(S3)、整定値以下のときに差電
流Idを分岐負荷による常時差電流Idsetとして記
憶する(S4)。
荷電流(記憶量)を算出する部分である。数秒〜数十秒
の待機周期を持たせ(S1)、保護対象送電線の両端の
差電流Idを計算し(S2)、この差電流Idが差電流
リレー(87D)の整定値を越えて該リレーが動作した
か否かをチェックし(S3)、整定値以下のときに差電
流Idを分岐負荷による常時差電流Idsetとして記
憶する(S4)。
【0011】図1のステップS5〜S9は、事故検出リ
レー演算を実行する部分である。差電流Idを計算し
(S5)、この差電流Idと常時差電流Idsetの差
分を求め(S6)、この差分IdRyが整定値を越えた
か否かを判定し(S7)、越えた場合には差電流リレー
87Dが動作中か否かをチェックし(S8)、動作中で
あれば短絡または地絡リレー(87S、87G)のリレ
ー動作出力を得る(S9)。これらリレー動作出力は、
複数回繰り返し継続したことで事故を確認して遮断器ト
リップ出力を得る。
レー演算を実行する部分である。差電流Idを計算し
(S5)、この差電流Idと常時差電流Idsetの差
分を求め(S6)、この差分IdRyが整定値を越えた
か否かを判定し(S7)、越えた場合には差電流リレー
87Dが動作中か否かをチェックし(S8)、動作中で
あれば短絡または地絡リレー(87S、87G)のリレ
ー動作出力を得る(S9)。これらリレー動作出力は、
複数回繰り返し継続したことで事故を確認して遮断器ト
リップ出力を得る。
【0012】以上のように、本実施形態では、分岐負荷
による差電流Idを常時差電流Idsetとして装置内
に記憶させ、これをオフセット成分として差電流Idか
ら差し引いた差電流Idry(差電流の変化分)が整定
値を越えたか否かで事故を検出する。これにより、分岐
負荷の存在や分岐負荷の送電/停止による差電流の変化
にも確実に事故判定ができるようにする。
による差電流Idを常時差電流Idsetとして装置内
に記憶させ、これをオフセット成分として差電流Idか
ら差し引いた差電流Idry(差電流の変化分)が整定
値を越えたか否かで事故を検出する。これにより、分岐
負荷の存在や分岐負荷の送電/停止による差電流の変化
にも確実に事故判定ができるようにする。
【0013】本実施形態により、確実な事故判定ができ
る理由を説明する。送電線における最小故障電流は、ほ
とんどの系統で数百A〜数kAである。系統で事故が発
生した場合、電流は単純には常時分岐負荷電流から事故
電流分だけ急増する。つまり、数百A程度増える。仮に
常時分岐負荷電流の総量が数百A程度であったとして
も、これだけの電流がわずか数秒程度の間に急激に増加
することは、ほとんど無いと考えられる。
る理由を説明する。送電線における最小故障電流は、ほ
とんどの系統で数百A〜数kAである。系統で事故が発
生した場合、電流は単純には常時分岐負荷電流から事故
電流分だけ急増する。つまり、数百A程度増える。仮に
常時分岐負荷電流の総量が数百A程度であったとして
も、これだけの電流がわずか数秒程度の間に急激に増加
することは、ほとんど無いと考えられる。
【0014】この現象を利用し、例えば、差電流リレー
87Dの整定値を常時数百A近くに設定しておき、この
リレーが動作し、かつ差電流から現時点での分岐負荷電
流を差し引いた値が最小故障電流より大きければ、事故
と判定することで、分岐負荷電流による誤った事故判定
をなくすことができる。
87Dの整定値を常時数百A近くに設定しておき、この
リレーが動作し、かつ差電流から現時点での分岐負荷電
流を差し引いた値が最小故障電流より大きければ、事故
と判定することで、分岐負荷電流による誤った事故判定
をなくすことができる。
【0015】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、分岐負
荷の存在による差電流を常時差電流として装置内に記憶
させ、これをオフセット成分としてリレー演算での差電
流から差し引いた演算をするようにしたため、常時分岐
負荷電流と区間内最小事故電流が極めて近い場合にも確
実な事故判定を得ることができる。
荷の存在による差電流を常時差電流として装置内に記憶
させ、これをオフセット成分としてリレー演算での差電
流から差し引いた演算をするようにしたため、常時分岐
負荷電流と区間内最小事故電流が極めて近い場合にも確
実な事故判定を得ることができる。
【図1】本発明の実施形態を示す光PCM方式リレーの
保護演算フロー。
保護演算フロー。
【図2】送電線と光PCM方式リレーの構成。
【図3】分岐負荷をもつ送電線と光PCM方式リレーの
構成。
構成。
A、B…光PCM方式の保護継電装置
Claims (1)
- 【請求項1】 保護対象区間となり分岐負荷をもつ送電
線の両端電流の差電流から該送電線の事故を判定する送
電線の電流差動保護継電装置において、 前記差電流を一定周期で求め、この差電流に対して、送
電線の最小故障電流より低い整定値をもつ差電流リレー
が動作しない場合に該差電流を分岐負荷による常時差電
流として記憶しておく記憶手段と、 送電線の両端電流の差電流を求め、この差電流から前記
常時差電流を差し引いた電流が整定値を越え、かつ前記
差電流リレーが動作したときに事故と判定するリレー手
段とを備えたことを特徴とする送電線の電流差動保護継
電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001218A JP2001197656A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | 送電線の電流差動保護継電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001218A JP2001197656A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | 送電線の電流差動保護継電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001197656A true JP2001197656A (ja) | 2001-07-19 |
Family
ID=18530467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000001218A Pending JP2001197656A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | 送電線の電流差動保護継電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001197656A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011142775A (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-21 | Mitsubishi Electric Corp | 電流差動保護継電装置 |
CN102916406A (zh) * | 2011-12-27 | 2013-02-06 | 许继集团有限公司 | 区域网络化差动保护自适应制动方法 |
WO2014166027A1 (en) * | 2013-04-07 | 2014-10-16 | Abb Technology Ltd. | A method for detecting fault and current differential protection system thereof |
-
2000
- 2000-01-07 JP JP2000001218A patent/JP2001197656A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011142775A (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-21 | Mitsubishi Electric Corp | 電流差動保護継電装置 |
CN102916406A (zh) * | 2011-12-27 | 2013-02-06 | 许继集团有限公司 | 区域网络化差动保护自适应制动方法 |
WO2014166027A1 (en) * | 2013-04-07 | 2014-10-16 | Abb Technology Ltd. | A method for detecting fault and current differential protection system thereof |
US9899830B2 (en) | 2013-04-07 | 2018-02-20 | Abb Schweiz Ag | Method for detecting fault and current differential protection system thereof |
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