JPH10139975A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH10139975A
JPH10139975A JP8302873A JP30287396A JPH10139975A JP H10139975 A JPH10139975 A JP H10139975A JP 8302873 A JP8302873 A JP 8302873A JP 30287396 A JP30287396 A JP 30287396A JP H10139975 A JPH10139975 A JP H10139975A
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chlorinated polyolefin
polyolefin
vinyl monomer
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秀久 中村
Hiroo Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 とりわけ、塗装作業性ならびに塗膜外観など
にも優れるし、しかも、とりわけ、未処理のポリオレフ
ィン基材への付着性、耐溶剤性ならびに耐磨耗性などに
も優れるという、極めて実用性の高い樹脂組成物を提供
するにある。 【解決手段】 酸基および/または水酸基を有する塩素
化ポリオレフィン変性ビニル系グラフト共重合体という
特定の変性塩素化ポリオレフィンと、有機金属系硬化剤
とを必須の成分として含有することから成る、樹脂組成
物を用いるということによって、叙上のような諸性能な
いしは諸特性を、最大限に発揮し得ることと為したもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
る樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、必
須の構成成分として、それぞれ、分子中に酸基および/
または水酸基を有する塩素化ポリオレフィン変性グラフ
ト共重合体と、有機金属系硬化剤とを含有することから
成る、樹脂組成物に関する。
【0002】そして、本発明の目的とする処は、塗装性
を付与すべき、種々の表面処理が何ら施こされていな
い、フィルム、シートないしは成型品などの、いわゆる
未処理のポリオレフィン系素材に対して、プライマーと
しての機能を持つと同時に、ワン・コート方式でも塗装
が可能なる、とりわけ、付着性、塗膜外観、耐溶剤性な
らびに耐摩耗性などの良好なる樹脂組成物を提供するに
ある。
【0003】
【従来の技術】従来型の、それぞれ、アルキド、アクリ
ルあるいはエポキシ樹脂などで以て形成された塗料は、
極性が小さい結晶性ポリオレフィンからなる種々の成形
品に対しては、殆んど付着性を有してなく、そのため
に、こうしたポリオレフィン系基材への塗装は、プライ
マーとして、特に、アタクチック・ポリプロピレンの無
水マレイン酸変性物、あるいはエチレン−プロピレン共
重合体の無水マレイン酸変性物などを使用することが提
案されてはいる。
【0004】ところが、これらの従来型の不飽和ジカル
ボン酸変性物などは、いずれも、斯かる特定の基材に対
する付着性は良好でこそあるものの、とりわけ、トップ
コートとの層間付着性が悪いし、加えて、一つに、クリ
ヤー塗料として使用されるというような場合には、塗膜
が白濁したり、二つに、顔料を含んだエナメル塗料とし
て適用されるというような場合には、顔料分散性に著し
く劣るという処から、塗料の安定性にも欠けるという欠
点ないしは欠陥があった。
【0005】また、塩素化ポリオレフィンそれ自体をプ
ライマーとして用い、トップコート用としてのアクリル
樹脂などを塗布するというような方法も知られてはいる
が、こうした方法にあっても、トップコートとの層間付
着性、耐溶剤性ならびに長期に亘る耐久付着性などが低
下するという欠点がある。
【0006】さらに、塩素化ポリオレフィンそれ自体を
トップコートとして用いることも知られてはいるが、と
りわけ、塗膜の硬度、耐溶剤性ならびに耐候性などが著
しく悪くなるという処から、これまた、実用性に乏しい
ということである。
【0007】そのほかにも、酸変性塩素化ポリオレフィ
ン樹脂に、それぞれ、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹
脂と、有機金属系架橋剤とを配合せしめることによっ
て、とりわけ、耐溶剤性ならびに耐水性などを付与する
というような方法などが知られてはいる(たとえば、特
開平5ー239292号公報)。
【0008】しかしながら、塩素化ポリオレフィンと、
ウレタン樹脂あるいはアクリル樹脂とは、相溶性に乏し
い間柄のもの同志であるという処からも、とりわけ、樹
脂の安定性、塗膜外観ならびに塗料安定性などに劣ると
いう欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来型技
術に従う限りは、どうしても、ポリオレフィン基材への
付着性にも優れるし、はたまた、塗膜外観、耐溶剤性な
らびに耐磨耗性などにも優れるというような、極めて実
用性の高い樹脂組成物を得ることは、頗る、困難であっ
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者ら
は、特定の塩素化ポリオレフィンと、アクリル系(共)
重合体との相溶性を、一層、向上化せしめ、それと同時
に、ポリオレフィン系基材に対する付着性などをはじめ
とし、さらには、プライマー仕様とした際の、とりわ
け、トップコートとの層間付着性、耐溶剤性、トップコ
ート仕様にした際の、とりわけ、塗膜外観、耐溶剤性な
らびに耐摩耗性性をも改善せしめるべく、鋭意、研究を
開始した。
【0011】そこで、本発明者らは、上述したような発
明が解決しようとする課題に照準を合わせて、鋭意、検
討を重ねた結果、水酸基含有ビニル系単量体および/ま
たは酸基含有ビニル系単量体とを必須の原料成分とする
ビニル系単量体混合物を、塩素化率が約50%以下とい
った特定の塩素化ポリオレフィンに対してグラフト共重
合せしめるということによって得られる、塩素化ポリオ
レフィン変性共重合体(変性塩素化ポリオレフィン)、
あるいは夫々の官能基を有する塩素化ポリオレフィン変
性共重合体(変性塩素化ポリオレフィン)の混合物に、
有機金属系硬化剤を配合して硬化させた塗膜が、とりわ
け、塗膜外観、耐溶剤性ならびに耐摩耗性などに優れる
し、ポリオレフィンへの付着性もまた良好であるという
ことを見出すに及んで、ここに、本発明を完成させるに
到った。
【0012】すなわち、本発明は、基本的には、塩素化
率が約50%以下なる塩素化ポリオレフィンに対して、
それぞれ、水酸基含有ビニル系単量体および/または酸
基含有ビニル系単量体と、これらの各単量体と共重合可
能なる其の他のビニル系単量体とからなる単量体混合物
を、該塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:約9
0〜約90:約10の割合となるようにして、有機溶剤
の存在下に重合せしめることによって得られる、それぞ
れ、水酸基価または酸価が2〜100の範囲内にあるグ
ラフト共重合体(Aー1)または(A−2)に、あるい
は水酸基価と酸価との合計が2〜100の範囲内にある
グラフト共重合体(A−3)に、有機金属系硬化剤
(B)を配合せしめることから成る、樹脂組成物を提供
しようとするものであるし、
【0013】加えて、塩素化率が約50%以下なる塩素
化ポリオレフィンに対して、水酸基含有ビニル系単量体
と、此の単量体と共重合可能なる其の他のビニル系単量
体とからなる単量体混合物を、該塩素化ポリオレフィン
との重量比が約10:約90〜約90:約10の割合と
なるようにして、有機溶剤の存在下に重合せしめること
によって得られる、水酸基価が2〜100の範囲内にあ
るグラフト共重合体(A−1)と、塩素化率が約50%
以下なる塩素化ポリオレフィンに対して、酸基含有ビニ
ル系単量体と、此の単量体と共重合可能なる其の他のビ
ニル系単量体とからなる単量体混合物を、該塩素化ポリ
オレフィンとの重量比が約10:約90〜約90:約1
0の割合となるようにして、有機溶剤の存在下に重合せ
しめることによって得られる、酸価が2〜100の範囲
内にあるグラフト共重合体(A−2)との混合物に、有
機金属系硬化剤(B)を配合せしめることから成る、樹
脂組成物をも提供しようとするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】このように、本願は、一つには、
塩素化率が約50%以下なる塩素化ポリオレフィンに対
して、水酸基含有ビニル系単量体と、此の単量体と共重
合可能なる其の他のビニル系単量体とからなる単量体混
合物を、該塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:
約90〜約90:約10の割合となるようにして、有機
溶剤の存在下に重合せしめることによって得られる、水
酸基価が2〜100の範囲内にあるグラフト共重合体
(Aー1)に、有機金属系硬化剤(B)を配合せしめる
ことから成る、樹脂組成物を請求しているというもので
あるし、
【0015】二つには、塩素化率が約50%以下なる塩
素化ポリオレフィンに対して、酸基含有ビニル系単量体
と、此の単量体と共重合可能なる其の他のビニル系単量
体とからなる単量体混合物を、該塩素化ポリオレフィン
との重量比が約10:約90〜約90:約10の割合と
なるようにして、有機溶剤の存在下に重合せしめること
によって得られる、酸価が2〜100の範囲内にあるグ
ラフト共重合体(A−2)に、有機金属系硬化剤(B)
を配合せしめることから成る、樹脂組成物をも請求して
いるというものであるし、
【0016】三つには、塩素化率が約50%以下なる塩
素化ポリオレフィンに対して、それぞれ、水酸基含有ビ
ニル系単量体および酸基含有ビニル系単量体と、これら
の各単量体と共重合可能なる其の他のビニル系単量体と
からなる単量体混合物を、該塩素化ポリオレフィンとの
重量比が約10:約90〜約90:約10の割合となる
ようにして、有機溶剤の存在下に重合せしめることによ
って得られる、水酸基価と酸価との合計が2〜100の
範囲内にあるグラフト共重合体(Aー3)に、有機金属
系硬化剤(B)を配合せしめることから成る、樹脂組成
物をも請求しているというものであるし、
【0017】そして、四つには、塩素化率が約50%以
下なる塩素化ポリオレフィンに対して、水酸基含有ビニ
ル系単量体と、此の単量体と共重合可能なる其の他のビ
ニル系単量体とからなる単量体混合物を、該塩素化ポリ
オレフィンとの重量比が約10:約90〜約90:約1
0の割合となるようにして、有機溶剤の存在下に重合せ
しめることによって得られる、水酸基価が2〜100の
範囲内にあるグラフト共重合体(A−1)と、塩素化率
が約50%以下なる塩素化ポリオレフィンに対して、酸
基含有ビニル系単量体と、此の単量体と共重合可能なる
其の他のビニル系単量体とからなる単量体混合物を、該
塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:約90〜約
90:約10の割合となるようにして、有機溶剤の存在
下に重合せしめることによって得られる、酸価が2〜1
00の範囲内にあるグラフト共重合体(A−2)との混
合物に、有機金属系硬化剤(B)を配合せしめることか
ら成る、樹脂組成物をも請求しているというものであ
る。
【0018】以下に、本発明を、一層、詳細に説明をす
ることにするが、ここにおいて、まず、上記した塩素化
ポリオレフィンとは、その塩素化率が約50%以下、好
ましくは、10〜40%の範囲内にあるポリオレフィン
を指称するものであり、該ポリオレフィンとして特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、
【0019】エチレン、プロピレン、1ーブテンまたは
4ーメチル−1−ペンテンなどで代表されるような、公
知慣用の種々の、いわゆるα−オレフィンの単独重合体
ないしは共重合体;あるいはエチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−ブタジエン共重合体またはエチレン−
アクリル酸エステル共重合体などで代表されるような、
公知慣用の種々の、α−オレフィンと其の他のビニル系
単量体との共重合体などである。
【0020】当該塩素化ポリオレフィンとして特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、塩素化ポリエチ
レン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン−プロピ
レン共重合体または塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合
体などで代表されるような、公知慣用の種々の、いわゆ
る塩素化ポリオレフィンあるいはそれらの各共重合体
や、これらの種々の共重合体の、無水マレイン酸などで
以て処理された形の、公知慣用の種々の、いわゆる酸変
性塩素化ポリオレフィン樹脂などである。
【0021】ここにおいて、当該塩素化ポリオレフィン
の塩素化率に関しては、この塩素化率が約50%を超え
て余りにも高くなるというような場合には、どうして
も、ポリオレフィン系基材に対する付着性などが低下し
易くなるし、一方、この塩素化率が約10%未満である
というような場合には、どうしても、塩素化ポリオレフ
ィンの、有機溶剤への溶解性などが低下し易くなるとい
う処からも、いずれの場合も好ましくない。
【0022】斯かる塩素化率の決定は、こうした、とり
わけ、付着性、安定性、可撓性ならびに硬度などのよう
な、種々の塗膜性能を考慮して為されるべきであり、好
ましくは、10〜40%の範囲内が、さらに好ましく
は、15〜35%の範囲内が適切である。
【0023】本発明において、前記した水酸基含有ビニ
ル系単量体(I)として特に代表的なるもののみを例示
するにとどめるならば、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチルシク
ロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−
2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ−2
−ヒドロキシエチルフマレートまたはモノ−2ーヒドロ
キシエチル−モノブチルフマレートなどで代表されるよ
うな、公知慣用の種々の、いわゆる不飽和二重結合含有
モノ−ないしはジカルボン酸と、公知慣用の種々の、い
わゆる二価アルコールとの反応生成物などであるし、さ
らには、これらの各不飽和二重結合含有モノ−ないしは
ジカルボン酸−一価アルコール反応生成物と、ε−カプ
ロラクトンとの付加体などである。
【0024】次いで、前記した酸基含有ビニル系単量体
(III)として特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、無水マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン
酸またはシトラコン酸あるいは(メタ)アクリル酸など
である。
【0025】さらに、上掲したような、それぞれ、水酸
基含有ビニル系単量体(I)および/または酸基含有ビ
ニル系単量体(III)と共重合可能なる其の他のビニ
ル系単量体(II)として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、
【0026】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、nープロピル(メタ)アクリレー
ト、イソ(i)−プロピル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、iーブチル(メタ)アク
リレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2
ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、
【0027】シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4
−tert−ブチル−シクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピ
ル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)
アクリレートまたはアルコキシアルキル(メタ)アクリ
レート、イソボニルメタクリレートの如き各種の(メ
タ)アクリレート類;
【0028】マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸の
如き、各種の不飽和ジカルボン酸と、一価アルコールと
のジエステル類;酢酸ビニル、安息香酸ビニルまたは
「ベオバ」(オランダ国シエル社製の、ビニルエステル
の商品名)の如き、各種のビニルエステル類;「ビスコ
ート8F、8FM、17FM、3Fもしくは3FM」
[大阪有機化学(株)製の、含フッ素系アクリル・モノ
マーの商品名]、
【0029】パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ジパーフルオロシクロヘキシルフマレートま
たはNーiープロピルパーフルオロオクタンスルホンア
ミドエチル(メタ)アクリレートの如き、各種の(パ
ー)フルオロアルキル基含有の、それぞれ、−ビニルエ
ステル類、−ビニルエーテル類、−(メタ)アクリレー
ト類ないしは−不飽和カルボン酸エステル類などで代表
されるような、公知慣用の種々の、いわゆる含フッ素化
合物;
【0030】あるいは(メタ)アクリロニトリルなどを
はじめ、さらには、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ
化ビニルまたはフッ化ビニリデンなどで代表されるよう
な、公知慣用の種々の、いわゆるオレフィン類などであ
る。
【0031】また、塗膜の、とりわけ、耐候性などを、
一層、向上させるという目的で、たとえば「T−37」
または「LA−82」[アデカアーガス化学(株)製
品]などで代表されるような、公知慣用の種々の、いわ
ゆる重合性の紫外線吸収剤や光安定化剤などを共重合せ
しめるというようにすることも出来る。
【0032】以上に掲げて来たような種々の単量体類か
ら、それぞれ、グラフト共重合体(A−1)、(A−
2)または(A−3)あるいはグラフト共重合体(A−
4)を調製するに際しては、水酸基含有ビニル系単量体
(I)および/または酸基含有ビニル系単量体(II
I)の使用量は、それぞれの反応性極性基(官能基)含
有ビニル系単量体の単独使用なり、併用で以て、それぞ
れ、水酸基価または酸価が、あるいは水酸基価と酸価と
の合計が、約2〜約100の範囲内、好ましくは、5〜
50の範囲内となるように、該単量体(I)および/ま
たは(III)と共重合可能なる其の他のビニル系単量
体(II)とを混合して、グラフト重合反応せしめると
いうようにすればよい。
【0033】ここにおいて、これらの、それぞれ、水酸
基価または酸価が、あるいは水酸基価と酸価との合計
が、2未満であるというような場合には、どうしても、
架橋硬化性が乏しくなり易く、ひいては、塗膜の、とり
わけ、耐溶剤性ならびに耐摩耗性などが劣り易くなる
し、一方、約100を超えて余りにも高くなるというよ
うな場合には、どうしても、とりわけ、ポリオレフィン
基材への付着性、就中、ポリプロピレン基材への付着性
などが劣り易くなるので、いずれの場合も好ましくな
い。
【0034】前述した塩素化ポリオレフィンに対して、
以上に掲げて来たような種々の単量体(混合物)を重合
せしめるに当っては、これらの、それぞれ、塩素化ポリ
オレフィンと該単量体(混合物)との使用比率として
は、前者塩素化物:後者単量体(混合物)なる重量部比
で以て、約10:約90〜約90:約10の範囲内、好
ましくは、15:85〜60:40の範囲内が適当であ
る。
【0035】また、こうした重合反応によって、たとえ
ば、(メタ)アクリル酸エステルなどのような、公知慣
用の種々の、いわゆるビニル系単量体成分が、塩素化ポ
リオレフィン成分にグラフト化され、その結果、良好な
る相溶性が付与された形の、いわゆる変性塩素化ポリオ
レフィンが得られるが、
【0036】こうした重合反応の方法としては、通常、
60〜100℃程度の重合温度で以て、ベンゾイルパー
オキサイドまたはアゾビスイソフ゛チロニトリルなどで
代表されるような、公知慣用の種々の、いわゆるラジカ
ル発生性重合開始剤を用いて、溶液重合せしめるという
のが適切であるし、就中、溶液ラジカル重合に依るのが
適切であるけれども、
【0037】この際の、前述したような、それぞれ、塩
素化ポリオレフィンと、単量体(混合物)との比率が、
重量部比で以て、10:90を超えて、塩素化ポリオレ
フィンの量が余りにも減少するときは、どうしても、ポ
リオレフィン系基材に対する付着性などが低下し易くな
るので好ましくないし、一方、90:10を超えて、塩
素化ポリオレフィンの量が余りにも増大するときは、ど
うしても、得られる塗膜の耐溶剤性などが著しく低下し
易くなるので、これ亦、好ましくない。
【0038】ここにおいて、前述したような溶液重合、
就中、溶液ラジカル重合を行なうに際しての、有機溶剤
としては、塩素化ポリオレフィンに対しての良溶剤とし
て知られている、たとえば、トルエンまたはキシレンな
どのような、公知慣用の種々の溶剤が挙げられるが、こ
れらのほかにも、酢酸ブチルやブタノールなどのような
溶剤も亦、溶解性を損なわない範囲内において、すなわ
ち、本発明の目的を逸脱しないような範囲内、あるいは
本発明の効果を損なわないような範囲内において、適
宜、選択して用いるということも出来る。
【0039】以上のようにして得られる、それぞれ、グ
ラフト共重合体(A−1)、(A−2)または(A−
3)あるいはグラフト共重合体(A−4)なる各種の共
重合体は、まず、その数平均分子量(Mn)が約5,0
00〜約40,000の範囲内が、好ましくは、8,0
00〜30,000の範囲内が適切である。
【0040】約5,000よりも低い分子量のもののよ
うな場合には、どうしても、とりわけ、機械的強度など
の点で充分ではなく、一方、約40,000よりも高い
というような場合には、どうしても、とりわけ、スプレ
ー作業性などが低下して来るようになるので、いずれの
場合も好ましくない。
【0041】また、本発明における(B)成分である、
前記した有機金属系硬化剤として特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、アルミニウム、チタン、ジル
コニウムなどで代表されるような、公知慣用の種々の、
いわゆる多価金属とのアルコレートなどをはじめ、
【0042】さらには、酢酸またはプロピオン酸などで
代表されるような、公知慣用の種々の、いわゆる有機酸
と、上掲したような種々の多価金属との塩;あるいは上
掲したような種々の多価金属のキレート化合物などであ
る。
【0043】こうした、それぞれ、多価金属とのアルコ
レート;有機酸−多価金属塩;あるいは多価金属のキレ
ート化合物として特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、アルミニウムエチレート、アルミニウムプロ
ピオネートまたはアルミニウムブチレートなどで代表さ
れるような、公知慣用の種々の、いわゆるアルミニウム
アルコレート;
【0044】アルミニウムビス(エチルアセテート)モ
ノイソプロピレート、アルミニウムトリエチルアセトア
セトネート、アルミニウムビス(エチルアセトアセテー
ト)モノアセチルアセトネートまたはアルミニウムトリ
アセチルアセトネートなどで代表されるような、公知慣
用の種々の、いわゆるアルミニウムキレート化合物;
【0045】チタンエチレート、チタンプロピオネー
ト、チタンブチレートなどのチタンアルコレート;チタ
ントリ(エチルアセテート)モノイソプロピレート、チ
タンテトラエチルアセトアセトネート、チタンビス(エ
チルアセトアセテート)ジアセチルアセトネートまたは
チタンテトラアセチルアセトネートなどで代表されるよ
うな、公知慣用の種々の、いわゆるチタンキレート化合
物;
【0046】あるいはジルコニウムエチレート、ジルコ
ニウムプロピオネート、ジルコニウムブチレートなどの
ジルコニウムアルコレート;ジルコニウムトリ(エチル
アセテート)モノイソプロピレート、ジルコニウムテト
ラエチルアセトアセトネート、ジルコニウムビス(エチ
ルアセトアセテート)ジアセチルアセトネートまたはジ
ルコニウムテトラアセチルアセトネートなどで代表され
るような、公知慣用の種々の、いわゆるジルコニウムキ
レート化合物などである。
【0047】次いで、当該有機金属硬化剤の使用量とし
ては、目的とする樹脂組成物中に存在する、それぞれ、
カルボキシ基および/または水酸基の1当量に対して、
約0.5〜2当量の範囲内、好ましくは、0.8〜1.
2当量の範囲内となるような割合であり、このような割
合で以て配合せしめればよい。
【0048】約0.5当量未満の場合には、どうして
も、塗膜の、とりわけ、耐溶剤性などが劣り易くなる
し、一方、約1.5当量を超えて余りにも多くなるとい
うような場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、耐
候性ならびに耐水性などが低下し易くなるので、いずれ
の場合も好ましくない。
【0049】また、紫外線吸収剤などの添加は、本発明
に係る樹脂組成物の、とりわけ、耐久性などを、さらに
一層、レベルアップ化せしめるということである。した
がって、必要に応じて、その都度、適宜、選択をして、
添加し混合せしめるというようにすればよい。
【0050】当該紫外線吸収剤として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、ベンゾフエノン、2,4
−ジヒドロベンゾフエノン、2,2’,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,
4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシ
ベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−ス
ルホベンゾフエノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメ
トキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メチル−アク
リロキシイソプロポキシベンゾフエノン;
【0051】2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−
フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキ
シ−3,5−ジ−tert−アミルーフェニル)−2H
−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジ−tert−ブチル−5’−メチル−フェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジ−tert−ブチル−フェニル)−5−クロロ−ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−tert−イソアミル−フェニル)ベンゾト
リアゾール、(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール,フェニルサリシレート
4−tert−ブチル−フェニルサリシレート、p−オ
クチル−フェニルサリシレート;
【0052】エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニ
ル−アクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−
3,3’−ジフェニル−アクリレート;ヒドロキシ−5
−メトキシ−アセトフェノン、2−ヒドロキシ−ナフト
フェノン;2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメ
ート;ニッケル−ビスオクチルフェニルスルファイド;
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケートまたは「チヌビン292」
(チバ・ガイギー社製品)などであり、これらは、単独
使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0053】さらに一層の有効性を増すために、あるい
は「スミライザーBHT」[住友化学工業(株)製
品]、「シーノックスBCS」[白石カルシウム(株)
製品]、「イルガノックス1010もしくは1076」
(スイス国チバ・ガイギー社製品)、「ノクライザーT
NP」[大内新興(株)製品]または「アンチオキシダ
ントKB」(ドイツ国バイエル社製品)などの如き、公
知慣用の種々の酸化防止剤類をも併用することが出来
る。
【0054】かくして得られる、本発明に係る樹脂組成
物は、長期に亘る付着性とか、あるいはトップコートと
の層間付着性とかのような、広い意味での付着性などに
優れるというほかにも、塗膜の、とりわけ、耐溶剤性な
どにも優れるという、極めて価値ある塗膜諸性能を持っ
た硬化塗膜を与えるというものであり、
【0055】したがって、本発明に係る樹脂組成物は、
フィルムやシートなどをはじめとする、各種の成形品の
如き、種々のポリオレフィン系素材ないしは基材に対し
て、広範囲に利用し適用することが出来、たとえば、ポ
リオレフィン成形品に対する塗装におけるプライマーと
して用いてもよいし、
【0056】または、種々の構造体あるいは構造物に対
してトップコートとして用いてもよいし、さらには、印
刷インキ用バインダーとして利用し適用するすることも
出来るが、とりわけ、ポリオレフィンを素材とした各種
の成型品あるいは構造体または構造物用の塗料などとし
て、実に有用なものである。
【0057】特に、炭酸カルシウム、タルクまたはシリ
カなどで代表されるような、公知慣用の種々の、いわゆ
る充填剤類などが配合された形のポリオレフィン成形品
に対して、優れた付着性などを示すというものであり、
クリヤー塗料として、あるいは顔料やレベリング剤など
のような、公知慣用の種々の添加剤成分を配合させた形
で以て、エナメル塗料として使用してもよいということ
は、勿論である。
【0058】
【実施例】次に、本発明を、参考例、実施例および比較
例により、一層、具体的に説明をすることにするが、本
発明は、決して、これらの例示例のみに限定されるもの
ではない。以下において、部および%は、特に断りの無
い限りは、すべて、重量基準であるものとする。
【0059】参考例1〔グラフト共重合体たる塩素化ポ
リオレフィン変性共重合体(A)の調製例〕
【0060】攪拌機および冷却器を備え付けた反応容器
に、「ハードレン 14−ML」[東洋化成工業(株)
製の、塩素化ポリプロピレンの商品名;塩素化率=26
%、固形分=30%]の500部およびトルエンの80
0部を入れ、器内温度を80℃にまで昇温した。
【0061】次いで、そこへ、メタクリル酸メチル(M
MA)の520部、メタクリル酸イソブチル(i−BM
A)の300部およびメタクリル酸(MAA)の30部
と、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)の5部および
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の5部とを、
350部のn−ブタノールに溶解させた溶解物を、3時
間に亘って適下した。
【0062】しかるのち、同温に、12時間のあいだ保
持するということによって、不揮発分が40.2%で、
固形分酸価が20で、かつ、数平均分子量が20,00
0なる、塩素化ポリプロピレン変性アクリル樹脂を得
た。
【0063】参考例2〜8 第1表に示されるような、それぞれ、重合溶剤、開始
剤、重合性不飽和結合含有単量体および塩素化ポリオレ
フィンを用いるように変更し、しかも、同表に示される
ような重合条件で以て行なうように変更した以外は、参
考例1と同様にして、各種の塩素化ポリオレフィン変性
アクリル共重合体を得た。
【0064】
【表1】
【0065】《第1表の脚注》表中の各仕込み数は、い
ずれも、重量部数であるものとする。
【0066】「ハードレン 14−LLB」………東洋
化成工業(株)製の、塩素化ポリプロピレンの商品名;
塩素化率=26%、固形分=15%
【0067】β−HEMA……………………………メタ
クリル酸β−ヒドロキシエチルないしはβ−ヒドロキシ
エチルメタクリレート(別名を、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチルないしは2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートともいう。)の略記
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】
【表7】
【0074】
【表8】
【0075】実施例1 参考例1で得られたグラフト共重合体の158部と、酸
化チタンの35部と、キシレンの35部とを、サンドミ
ルで、1時間のあいだ練肉せしめて、目的物たる、塗料
用樹脂組成物たる白エナメルを得た。
【0076】次いで、此の白エナメルに、チタンテトラ
ブチレートの2部を加え、トルエン/キシレン/酢酸n
−ブチル=1/1/1(重量部比)なるシンナーで以
て、スプレー粘度にまで希釈して、ポリプロピレン(P
P)板上に塗装せしめてから、70℃で、30分間のあ
いだ焼き付けを行ない、しかるのち、室温に、1週間の
あいだ放置した。
【0077】かくして得られた硬化塗膜について、此の
塗膜諸性能の評価判定を行なった。それらの評価判定の
結果は、まとめて、第2表に示す。
【0078】実施例2〜5ならびに比較例1〜4 第2表に示すような配合割合とするように変更した以外
は、実施例1と同様にして、各種の白エナメルを調製
し、硬化剤を加え、以後も、実施例1と同様にして、各
種の硬化塗膜を作製した。以後も亦、実施例1と同様に
して、それぞれの硬化塗膜について、塗膜諸性能の評価
判定を行なった。それらの評価判定の結果を、まとめ
て、第2表に示す。
【0079】
【表9】
【0080】《第2表の脚注》表中の各仕込み数は、い
ずれも、重量部数であるものとする。
【0081】〔塗膜諸性能の評価判定方法〕
【0082】PP付着性………ポリプロピレン(PP)
基材への付着性を評価判定するためのものであって、2
mm幅碁盤目試験に依っている。すなわち、40℃の温
水中に、10日間のあいだ浸漬せしめたのちに、上記の
ような試験を実施した。
【0083】耐溶剤性…………ガソリンを含浸させたフ
ェルト上に、1Kgの荷重をかけて、此のフェルトで以
て、20回、硬化塗膜を擦ったのちにおける、塗面の外
観を目視により判定した。
【0084】耐摩耗性…………1Kgの荷重下に、砂入
り消しゴムで、硬化塗膜を、30回、擦ったのちにおけ
る、塗面の外観を目視により判定した。
【0085】
【表10】
【0086】
【表11】
【0087】以上に詳述したように、本発明に係る樹脂
組成物は、とりわけ、塗装作業性ならびに塗装外観など
にも優れるし、加えて、未処理のポリオレフィン基材へ
の付着性、耐溶剤性ならびに耐摩耗性などにも優れると
いう、極めて実用性の高いものであることが、無理な
く、知り得よう。
【0088】
【発明の効果】このように、本発明に係る樹脂組成物
は、とりわけ、塗装作業性ならびに塗装外観などにも優
れるし、加えて、未処理のポリオレフィン基材への付着
性ならびに耐溶剤性などにも優れるし、さらには、耐摩
耗性などにも優れるという、極めて実用性の高いもので
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素化率が約50%以下なる塩素化ポリ
    オレフィンに対して、水酸基を有するビニル系単量体
    (I)と、該単量体(I)と共重合可能なる其の他のビ
    ニル系単量体(II)とからなる単量体混合物を、前記
    した塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:約90
    〜約90:約10の割合となるようにして、有機溶剤の
    存在下に重合せしめることによって得られる、水酸基価
    が2〜100の範囲内にあるグラフト共重合体(A−
    1)に、有機金属系硬化剤(B)を配合せしめることを
    特徴とする、樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 塩素化率が約50%以下なる塩素化ポリ
    オレフィンに対して、酸基を有するビニル系単量体(I
    II)と、該単量体(III)と共重合可能なる其の他
    のビニル系単量体(II)とからなる単量体混合物を、
    前記した塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:約
    90〜約90:約10の割合となるようにして、有機溶
    剤の存在下に重合させて得られる、酸価が2〜100の
    範囲内にあるグラフト共重合体(A−2)に、有機金属
    系硬化剤(B)を配合せしめることを特徴とする、樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 塩素化率が約50%以下なる塩素化ポリ
    オレフィンに対して、水酸基含有ビニル系単量体(I)
    と、酸基を有するビニル系単量体(III)と、これら
    の(I)および(III)なる両単量体と共重合可能な
    る其の他のビニル系単量体(II)とからなる単量体混
    合物を、前記した塩素化ポリオレフィンとの重量比が約
    10:約90〜約90:約10の割合となるようにし
    て、有機溶剤の存在下に重合せしめることによって得ら
    れる、水酸基価と酸価との合計が2〜100の範囲内に
    あるグラフト共重合体(A−3)に、有機金属系硬化剤
    (B)を配合せしめることを特徴とする、樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 塩素化率が約50%以下なる塩素化ポリ
    オレフィンに対して、水酸基を有するビニル系単量体
    (I)と、該単量体(I)と共重合可能なる其の他のビ
    ニル系単量体(II)とからなる単量体混合物を、前記
    した塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:約90
    〜約90:約10の割合となるようにして、有機溶剤の
    存在下に重合せしめることによって得られる、水酸基価
    が2〜100の範囲内にあるグラフト共重合体(A−
    1)と、塩素化率が約50%以下なる塩素化ポリオレフ
    ィンに対して、酸基を有するビニル系単量体(III)
    と、該単量体(III)と共重合可能なる其の他のビニ
    ル系単量体(II)とからなる単量体混合物を、前記し
    た塩素化ポリオレフィンとの重量比が約10:約90〜
    約90:約10の割合となるようにして、有機溶剤の存
    在下に重合せしめることによって得られる、酸価が2〜
    100の範囲内にあるグラフト共重合体(A−2)との
    混合物に、有機金属系硬化剤(B)を配合せしめること
    を特徴とする、樹脂組成物。
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