JPS6324628B2 - - Google Patents
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- JPS6324628B2 JPS6324628B2 JP57058042A JP5804282A JPS6324628B2 JP S6324628 B2 JPS6324628 B2 JP S6324628B2 JP 57058042 A JP57058042 A JP 57058042A JP 5804282 A JP5804282 A JP 5804282A JP S6324628 B2 JPS6324628 B2 JP S6324628B2
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- JP
- Japan
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- weight
- adhesion
- chlorinated
- polyolefin
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- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は新規にして有用なる塗料用樹脂組成物
に関し、その目的とする処は、塗装性を付与すべ
き種々の、表面処理の何ら施こされていないフイ
ルム、シートないしは成型品などといつた、いわ
ゆる未処理のポリオレフイン系基材に対してプラ
イマーとしての機能を持つと同時に、ワンコート
方式をも採りうる、付着性および耐溶剤性の良好
なる樹脂組成物を提供するにある。 従来のアルキド、アクリルおよびエポキシ樹脂
などで形成された塗料は、極性が小さい結晶性ポ
リオレフインからなる種々の成形品に対して殆ん
ど付着性を有しなく、そのために、こうしたポリ
オレフイン系基材への塗装は、プライマーとし
て、特にアタクチツク・ポリプロピレンの無水マ
レイン酸変性物あるいはエチレン−プロピレン共
重合体の無水マレイン酸変性物などを使用するこ
とが提案されているが、これらはいずれも、かか
る基材に対する付着性は良好であるものの、トツ
プコートとの層間付着性が悪く、しかもクリヤー
塗料として使用された場合には、塗膜が白濁した
り、他方、顔料を含んだエナメル塗料として適用
される場合には、顔料分散に著しく劣つて塗料の
安定性にも欠けるという問題があつた。 また、塩素化ポリオレフイン自体をプライマー
として用い、トツプコートにアクリル樹脂などを
塗布する方法も知られてはいるが、こうした方法
はトツプコートとの層間付着性、耐溶剤性および
長期に亘る耐久付着性が低下するという欠点があ
る。 さらに、塩素化ポリオレフイン自体をトツプコ
ートとして用いることも知られているが、塗膜の
硬度、耐溶剤性および耐候性が著しく悪くなるの
で、これまた実用性に乏しい。 ポリオレフイン基材に対して長期の付着性ない
しはトツプコートとの層間付着性を保持し、さら
に耐溶剤性や硬度などの塗膜性能をも改良させた
塗料用組成物としては、塩素化ポリオレフインと
アクリル共重合体とからなる樹脂組成物が有効で
はあるが、かかるアクリル共重合体と塩素化ポリ
オレフインとの配合によつて形成される組成物の
場合には、次のような問題が包含されている。 すなわち、塩素化率が50重量%以上ともなる
と、塩素化ポリオレフインとアクリル共重合体と
の相溶性は良くなるものの、形成される塗膜の付
着性および耐溶剤性が低下するために、実用化は
実に困難であるといえよう。一方、付着性を向上
させるためには、塩素化率が50%以下、たとえば
35%近辺の塩素化率をもつた塩素化ポリオレフイ
ンを用いることにより可能ともなるが、他面にお
いて、アクリル共重合体との相溶性が欠如した
り、塗料の安定性も極めて悪くなるなど、実用に
供することは極めて困難である。 しかるに、本発明者らは特定の塩素化ポリオレ
フインとアクリル系(共)重合体との相溶性を一
層向上せしめ、と同時にポリオレフイン系基材に
対する付着性をも改善せしめるべく鋭意研究した
結果、(メタ)アクリル酸エステルと不飽和カル
ボン酸とを必須の成分とするビニル系単量体を、
塩素化率が50%以下といつた特定の塩素化ポリオ
レフインに対して重合させて得られる、塩素化ポ
リオレフインにビニル系単量体がグラフト化され
た、いわばアクリルないしはビニル変性塩素化ポ
リオレフインが著しく相溶性にすぐれずと共に、
付着性もまた良好であることを見出して、本発明
を完成させるに到つた。 すなわち、本発明は必須の構成成分の一つとし
ての、塩素化率が50%以下なる塩素化ポリオレフ
インに対して、(メタ)アクリル酸エステル(a)40
〜99重量%と不飽和カルボン酸(b)1〜10重量%
と、これら(a)および(b)と共重合可能な他のビニル
系単量体(c)とを、これら(a)、(b)、(c)なる単量体の
総量が100重量%となるようにし、かつそれぞれ
の塩素化ポリオレフインと単量体混合物との固形
分重量比が10:90〜90:10の割合となるようにし
て有機溶剤の存在下に重合させて得られるグラフ
ト共重合体と、該有機溶剤とを必須の構成成分と
して含んで成る塗料用樹脂組成物を提供するもの
である。 ここにおいて、前記した塩素化ポリオレフイン
とは塩素化率が50%以下、好ましくは10〜40%な
るポリオレフインを指称するものであり、ポリオ
レフインとして代表的なものにはエチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、
3−メチル−1−ヘプテンなどのα−オレフイン
の単独重合体もしくは共重合体またはエチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−ブタジエン共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体な
どの如きα−オレフインとその他のビニル系単量
体との共重合体があり、したがつて当該塩素化ポ
リオレフインとしては代表的なものには塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチ
レン−プロピレン共重合体または塩素化エチレン
−酢酸ビニル共重合体などがある。 当該塩素化ポリオレフインの塩素化率に関して
は、この塩素化率が50%を越える場合には、ポリ
オレフイン系基材に対する付着性が低下する処か
ら、この塩素化率の決定はこうした付着性、可撓
性および硬度などの種々の塗膜性能を考慮しつつ
なされるべきであり、好ましくは10〜40%、さら
に好ましくは15〜35%とすべきであり、このよう
にして最も均衡のある塗膜性能をもつた樹脂組成
物が得られる。 他方、前記した(メタ)アクリル酸エステル(a)
の代表的なものとしては(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリルまたは(メタ)
アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられるが、
これらの使用は1種または2種以上のいずれでも
よく、またこれらに対しては水酸基、グリシジル
基または酸基などの官能基を含有した単量体を一
部併用させても何ら差し支えなく、かかる官能基
含有単量体を共重合させることは耐溶剤性および
顔料分散性などを改良せしめる上で特に推奨され
る。 当該(メタ)アクリル酸エステル(a)の使用量と
しては、これらが40重量%よりも少ない場合に
は、得られる塗膜の硬度および耐溶剤性が不十分
となるので、これらの使用量は単量体総量の40重
量%以上とすべきであるが、ただし99重量%を越
えるときは相溶性の点で問題が出易くなるので、
好ましくは単量体総量の45〜90重量%なる範囲が
適当である。 また、当該(メタ)アクリル酸エステル(a)と共
重合可能な他のビニル系単量体(c)の代表的なもの
としてはスチレンまたはジブチル・フマレート、
ジメチル・マレートもしくはジブチル・イタコネ
ートなどの如き不飽和二塩基酸のジエステルなど
が挙げられ、これらの単量体は所望の塗膜性能に
応じて適宜用いられるが、その使用量は単量体総
量の50重量%以下とすべきである。 さらに、前記不飽和カルボン酸(b)として代表的
なものには無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸もしくはシトラコン酸または(メタ)アクリル
酸などが使用できる。 そして、当該不飽和カルボン酸(b)の使用量とし
ては、これらが1重量%よりも少ないときは顔料
分散性が不十分となり、逆に10重量%よりも多く
なるときは得られる皮膜の耐水性が低下するの
で、単量体総量の1〜10重量%、好ましくは1〜
5重量%が適当である。 而して、前記塩素化ポリオレフインに対して前
記の如き単量体(混合物)を重合させるに当つて
は、これら塩素化ポリオレフインと単量体(混合
物)との使用比率は10:90〜90:10、好ましくは
15:85〜60:40なる固形分重量比の範囲内とする
のが適当である。 また、こうした重合により(メタ)アクリル酸
エステル(a)などのビニル系単量体成分が塩素化ポ
リオレフイン成分にグラフト化され、その結果、
良好な相溶性が付与された変性塩素化ポリオレフ
インが得られるが、こうした重合の方法として
は、通常、60〜100℃なる重合温度で、ベンゾイ
ルパーオキサイドまたはアゾビスイソブチロニト
リルなどのラジカル発生性重合開始剤を用いて溶
液重合せしめるのがよく、このさいの前記したそ
れぞれ塩素化ポリオレフインと単量体(混合物)
との比率が固形分重量比で10:90を越えて塩素化
ポリオレフインの量が減少するときは、ポリオレ
フイン系基材に対する付着性が低下するので好ま
しくないし、逆に90:10を越えて塩素化ポリオレ
フインの量が増大するときは、得られる塗膜の耐
溶剤性が著しく低下するので好ましくない。 ここにおいて、前記の有機溶剤としては塩素化
ポリオレフインに対しての良溶剤として知られて
いるトルエンまたはキシレンなどが挙げられる
が、これらのほかに、酢酸ブチルやブタノールな
ども、溶解性を損なわない範囲内において、用い
ることができる。 かくして、本発明組成物は塩素化ポリオレフイ
ンに対してアクリル酸エステルおよび/またはメ
タクリル酸エステル(a)ならびに不飽和カルボン酸
(b)を必須の単量体成分とし、あるいはこれら(a)お
よび(b)なる両単量体と共重合可能な他のビニル系
単量体(c)をも全単量体総量の50重量%以下なる範
囲で併用し、さらに必要に応じて、前記した如き
官能基含有単量体をも全単量体総量の20重量%以
下なる範囲で併用して重合させて得られる、特に
ポリオレフイン系基材に対する付着性にすぐれ
た、いわゆる変性塩素化ポリオレフインを主成分
とするものであるが、この付着性を一層強化させ
るために、未変性の塩素化ポリオレフインを本発
明組成物に添加させてもよい。 かくして得られる本発明の組成物は長期に亘る
付着性と、トツプコートとの層間付着性とかの広
い意味での付着性にすぐれるほか、耐溶剤性にも
すぐれた塗膜性能をもつた硬化塗膜を与えるもの
であり、フイルムやシートなどをはじめとする各
種の成形品の如き各種のポリオレフイン系素材な
いしは基材に広範囲に適用でき、たとえばポリオ
レフイン成型品に対する塗装におけるプライマー
として用いてもよいし、また種々の構造体、構造
物に対してトツプコートとして用いてもよいし、
さらには印刷インキ用バインダーとして利用する
こともできるが、とりわけポリオレフインを素材
とした各種の成型品、構造体または構造物に有用
である。 かくて、本発明組成物はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテンもしくは3−メチル−1−ヘプテ
ンなどのα−オレフインの単独重合体または共重
合体の成型品、構造体あるいは構造物などへの塗
料として適用でき、とくに酸化チタン、タルクま
たはシリカなどの充填剤が配合されたポリオレフ
イン成形品に対してすぐれた付着性を示すもので
あり、クリヤー塗料として、あるいは顔料やレベ
リング剤などの公知慣用の添加剤成分を配合させ
た形でエナメル塗料として使用してもよいことは
勿論である。 次に、本発明を実施例および比較例により具体
的に説明するが、以下において部および%は特に
断りのない限りは、すべて重量基準であるものと
する。 実施例 1 撹拌機および冷却器を備え付けた反応器に、
「ハードレン14LLB」(東洋化成工業(株)製の塩素
化ポリプロピレン;塩素化率=28%、固形分=30
%)の50g、無水マレイン酸1.5gおよびトルエ
ンの80gを入れ、器内温度を80℃にし、そこへ
59.5gのメタクリル酸メチル、24gのメタクリル
酸イソブチル、0.4gのベンゾイルパーオキサイ
ドおよび0.4gのアゾビスイソブチロニトリルを
トルエンの35gに溶解させた溶解物を3時間に亘
つて滴下し、同温に12時間さらに保持させて固形
分含有率(不揮発分)が40.3%なるアクリル変性
塩素化ポリプロピレンを得た。 次いで、この樹脂の100部に対し、「アルペース
ト1109MA」(東洋アルミニウム(株)製品)の6.8部
を配合させたのち、シンナーにより岩田カツプで
15秒となるように粘度調節を行なつて得られた塗
料を「ノーブレンBC3B」(三菱油化(株)製ポリプ
ロピレン)から製した厚さ3mmのシートにスプレ
ー塗装し、しかるのち60℃で30分間強制乾燥せし
めた。 かくして得られた塗膜はメタリツク感を有し、
付着性も良好で、耐溶剤(ガソリン)性も良好
で、さらに6ケ月放置後のゴバン目テスト(耐久
付着性)の結果も良好であつた。これらの結果は
第1表にまとめて示す。 実施例 2 無水マレイン酸の代わりに、同量のイタコン酸
を用い、かつ、トルエン、ベンゾイルパーオキシ
ドおよびアゾビスイソブチロニトリルの量を30
g、0.35gおよび0.3gに変更させた以外は、実
施例1と同様にして不揮発分が40.5%なるアクリ
ル変性塩素化ポリプロピレンを得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、切期付着性および耐久付
着性ならび耐ガソリン性および耐アルコール性の
性能評価試験を行なつたが、それらの結果はまと
めて第1表に示す。 実施例 3 メタクリル酸イソブチルの代りに同量のメタク
リル酸シクロヘキシルを使用し、かつ、ベンゾイ
ルパーオキサイドおよびアゾビスイソブチロニト
リルの量を0.3gおよび0.5gに変更させた以外
は、実施例1と同様にして不揮発分が40.2%なる
ビニル変性塩素化ポリプロピレンを得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期および耐久着性なら
びに耐ガソリンおよびアルコール性の評価試験を
行なつた処は、まとめて第1表に示す。 比較例 1 実施例1と同様の反応器に、「スーパークロン
507」(山陽国策パルプ(株)製の塩素化ポリプロピレ
ン;塩素化率=66%、固形分=40%)の37.5gお
よびトルエンの97.5gを入れ、器内温度を80℃に
し、メタクリル酸メチル59.5g、メタクリル酸イ
ソブチル24g、無水マレイン1.5gおよびトルエ
ン30gに、0.35gのベンゾイルパーオキサイドお
よび0.3gのアゾビスイソブチロニトリルを溶解
させた溶解物を3時間に亘つて滴下し、さらに同
温に12時間保持させて不揮発分が40.5%なるアク
リル変性塩素化ポリプロピレンを得た。 以後は、この樹脂について実施例1と同様にし
て塗料化を行ない、そして比較対照用の塗膜をも
得た。 この塗膜についても、初期および耐久付着性な
らびに耐ガソリンおよびアルコール性の評価試験
を行なつた処を、まとめて第1表に示す。 【表】
に関し、その目的とする処は、塗装性を付与すべ
き種々の、表面処理の何ら施こされていないフイ
ルム、シートないしは成型品などといつた、いわ
ゆる未処理のポリオレフイン系基材に対してプラ
イマーとしての機能を持つと同時に、ワンコート
方式をも採りうる、付着性および耐溶剤性の良好
なる樹脂組成物を提供するにある。 従来のアルキド、アクリルおよびエポキシ樹脂
などで形成された塗料は、極性が小さい結晶性ポ
リオレフインからなる種々の成形品に対して殆ん
ど付着性を有しなく、そのために、こうしたポリ
オレフイン系基材への塗装は、プライマーとし
て、特にアタクチツク・ポリプロピレンの無水マ
レイン酸変性物あるいはエチレン−プロピレン共
重合体の無水マレイン酸変性物などを使用するこ
とが提案されているが、これらはいずれも、かか
る基材に対する付着性は良好であるものの、トツ
プコートとの層間付着性が悪く、しかもクリヤー
塗料として使用された場合には、塗膜が白濁した
り、他方、顔料を含んだエナメル塗料として適用
される場合には、顔料分散に著しく劣つて塗料の
安定性にも欠けるという問題があつた。 また、塩素化ポリオレフイン自体をプライマー
として用い、トツプコートにアクリル樹脂などを
塗布する方法も知られてはいるが、こうした方法
はトツプコートとの層間付着性、耐溶剤性および
長期に亘る耐久付着性が低下するという欠点があ
る。 さらに、塩素化ポリオレフイン自体をトツプコ
ートとして用いることも知られているが、塗膜の
硬度、耐溶剤性および耐候性が著しく悪くなるの
で、これまた実用性に乏しい。 ポリオレフイン基材に対して長期の付着性ない
しはトツプコートとの層間付着性を保持し、さら
に耐溶剤性や硬度などの塗膜性能をも改良させた
塗料用組成物としては、塩素化ポリオレフインと
アクリル共重合体とからなる樹脂組成物が有効で
はあるが、かかるアクリル共重合体と塩素化ポリ
オレフインとの配合によつて形成される組成物の
場合には、次のような問題が包含されている。 すなわち、塩素化率が50重量%以上ともなる
と、塩素化ポリオレフインとアクリル共重合体と
の相溶性は良くなるものの、形成される塗膜の付
着性および耐溶剤性が低下するために、実用化は
実に困難であるといえよう。一方、付着性を向上
させるためには、塩素化率が50%以下、たとえば
35%近辺の塩素化率をもつた塩素化ポリオレフイ
ンを用いることにより可能ともなるが、他面にお
いて、アクリル共重合体との相溶性が欠如した
り、塗料の安定性も極めて悪くなるなど、実用に
供することは極めて困難である。 しかるに、本発明者らは特定の塩素化ポリオレ
フインとアクリル系(共)重合体との相溶性を一
層向上せしめ、と同時にポリオレフイン系基材に
対する付着性をも改善せしめるべく鋭意研究した
結果、(メタ)アクリル酸エステルと不飽和カル
ボン酸とを必須の成分とするビニル系単量体を、
塩素化率が50%以下といつた特定の塩素化ポリオ
レフインに対して重合させて得られる、塩素化ポ
リオレフインにビニル系単量体がグラフト化され
た、いわばアクリルないしはビニル変性塩素化ポ
リオレフインが著しく相溶性にすぐれずと共に、
付着性もまた良好であることを見出して、本発明
を完成させるに到つた。 すなわち、本発明は必須の構成成分の一つとし
ての、塩素化率が50%以下なる塩素化ポリオレフ
インに対して、(メタ)アクリル酸エステル(a)40
〜99重量%と不飽和カルボン酸(b)1〜10重量%
と、これら(a)および(b)と共重合可能な他のビニル
系単量体(c)とを、これら(a)、(b)、(c)なる単量体の
総量が100重量%となるようにし、かつそれぞれ
の塩素化ポリオレフインと単量体混合物との固形
分重量比が10:90〜90:10の割合となるようにし
て有機溶剤の存在下に重合させて得られるグラフ
ト共重合体と、該有機溶剤とを必須の構成成分と
して含んで成る塗料用樹脂組成物を提供するもの
である。 ここにおいて、前記した塩素化ポリオレフイン
とは塩素化率が50%以下、好ましくは10〜40%な
るポリオレフインを指称するものであり、ポリオ
レフインとして代表的なものにはエチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、
3−メチル−1−ヘプテンなどのα−オレフイン
の単独重合体もしくは共重合体またはエチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−ブタジエン共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体な
どの如きα−オレフインとその他のビニル系単量
体との共重合体があり、したがつて当該塩素化ポ
リオレフインとしては代表的なものには塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチ
レン−プロピレン共重合体または塩素化エチレン
−酢酸ビニル共重合体などがある。 当該塩素化ポリオレフインの塩素化率に関して
は、この塩素化率が50%を越える場合には、ポリ
オレフイン系基材に対する付着性が低下する処か
ら、この塩素化率の決定はこうした付着性、可撓
性および硬度などの種々の塗膜性能を考慮しつつ
なされるべきであり、好ましくは10〜40%、さら
に好ましくは15〜35%とすべきであり、このよう
にして最も均衡のある塗膜性能をもつた樹脂組成
物が得られる。 他方、前記した(メタ)アクリル酸エステル(a)
の代表的なものとしては(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリルまたは(メタ)
アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられるが、
これらの使用は1種または2種以上のいずれでも
よく、またこれらに対しては水酸基、グリシジル
基または酸基などの官能基を含有した単量体を一
部併用させても何ら差し支えなく、かかる官能基
含有単量体を共重合させることは耐溶剤性および
顔料分散性などを改良せしめる上で特に推奨され
る。 当該(メタ)アクリル酸エステル(a)の使用量と
しては、これらが40重量%よりも少ない場合に
は、得られる塗膜の硬度および耐溶剤性が不十分
となるので、これらの使用量は単量体総量の40重
量%以上とすべきであるが、ただし99重量%を越
えるときは相溶性の点で問題が出易くなるので、
好ましくは単量体総量の45〜90重量%なる範囲が
適当である。 また、当該(メタ)アクリル酸エステル(a)と共
重合可能な他のビニル系単量体(c)の代表的なもの
としてはスチレンまたはジブチル・フマレート、
ジメチル・マレートもしくはジブチル・イタコネ
ートなどの如き不飽和二塩基酸のジエステルなど
が挙げられ、これらの単量体は所望の塗膜性能に
応じて適宜用いられるが、その使用量は単量体総
量の50重量%以下とすべきである。 さらに、前記不飽和カルボン酸(b)として代表的
なものには無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸もしくはシトラコン酸または(メタ)アクリル
酸などが使用できる。 そして、当該不飽和カルボン酸(b)の使用量とし
ては、これらが1重量%よりも少ないときは顔料
分散性が不十分となり、逆に10重量%よりも多く
なるときは得られる皮膜の耐水性が低下するの
で、単量体総量の1〜10重量%、好ましくは1〜
5重量%が適当である。 而して、前記塩素化ポリオレフインに対して前
記の如き単量体(混合物)を重合させるに当つて
は、これら塩素化ポリオレフインと単量体(混合
物)との使用比率は10:90〜90:10、好ましくは
15:85〜60:40なる固形分重量比の範囲内とする
のが適当である。 また、こうした重合により(メタ)アクリル酸
エステル(a)などのビニル系単量体成分が塩素化ポ
リオレフイン成分にグラフト化され、その結果、
良好な相溶性が付与された変性塩素化ポリオレフ
インが得られるが、こうした重合の方法として
は、通常、60〜100℃なる重合温度で、ベンゾイ
ルパーオキサイドまたはアゾビスイソブチロニト
リルなどのラジカル発生性重合開始剤を用いて溶
液重合せしめるのがよく、このさいの前記したそ
れぞれ塩素化ポリオレフインと単量体(混合物)
との比率が固形分重量比で10:90を越えて塩素化
ポリオレフインの量が減少するときは、ポリオレ
フイン系基材に対する付着性が低下するので好ま
しくないし、逆に90:10を越えて塩素化ポリオレ
フインの量が増大するときは、得られる塗膜の耐
溶剤性が著しく低下するので好ましくない。 ここにおいて、前記の有機溶剤としては塩素化
ポリオレフインに対しての良溶剤として知られて
いるトルエンまたはキシレンなどが挙げられる
が、これらのほかに、酢酸ブチルやブタノールな
ども、溶解性を損なわない範囲内において、用い
ることができる。 かくして、本発明組成物は塩素化ポリオレフイ
ンに対してアクリル酸エステルおよび/またはメ
タクリル酸エステル(a)ならびに不飽和カルボン酸
(b)を必須の単量体成分とし、あるいはこれら(a)お
よび(b)なる両単量体と共重合可能な他のビニル系
単量体(c)をも全単量体総量の50重量%以下なる範
囲で併用し、さらに必要に応じて、前記した如き
官能基含有単量体をも全単量体総量の20重量%以
下なる範囲で併用して重合させて得られる、特に
ポリオレフイン系基材に対する付着性にすぐれ
た、いわゆる変性塩素化ポリオレフインを主成分
とするものであるが、この付着性を一層強化させ
るために、未変性の塩素化ポリオレフインを本発
明組成物に添加させてもよい。 かくして得られる本発明の組成物は長期に亘る
付着性と、トツプコートとの層間付着性とかの広
い意味での付着性にすぐれるほか、耐溶剤性にも
すぐれた塗膜性能をもつた硬化塗膜を与えるもの
であり、フイルムやシートなどをはじめとする各
種の成形品の如き各種のポリオレフイン系素材な
いしは基材に広範囲に適用でき、たとえばポリオ
レフイン成型品に対する塗装におけるプライマー
として用いてもよいし、また種々の構造体、構造
物に対してトツプコートとして用いてもよいし、
さらには印刷インキ用バインダーとして利用する
こともできるが、とりわけポリオレフインを素材
とした各種の成型品、構造体または構造物に有用
である。 かくて、本発明組成物はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテンもしくは3−メチル−1−ヘプテ
ンなどのα−オレフインの単独重合体または共重
合体の成型品、構造体あるいは構造物などへの塗
料として適用でき、とくに酸化チタン、タルクま
たはシリカなどの充填剤が配合されたポリオレフ
イン成形品に対してすぐれた付着性を示すもので
あり、クリヤー塗料として、あるいは顔料やレベ
リング剤などの公知慣用の添加剤成分を配合させ
た形でエナメル塗料として使用してもよいことは
勿論である。 次に、本発明を実施例および比較例により具体
的に説明するが、以下において部および%は特に
断りのない限りは、すべて重量基準であるものと
する。 実施例 1 撹拌機および冷却器を備え付けた反応器に、
「ハードレン14LLB」(東洋化成工業(株)製の塩素
化ポリプロピレン;塩素化率=28%、固形分=30
%)の50g、無水マレイン酸1.5gおよびトルエ
ンの80gを入れ、器内温度を80℃にし、そこへ
59.5gのメタクリル酸メチル、24gのメタクリル
酸イソブチル、0.4gのベンゾイルパーオキサイ
ドおよび0.4gのアゾビスイソブチロニトリルを
トルエンの35gに溶解させた溶解物を3時間に亘
つて滴下し、同温に12時間さらに保持させて固形
分含有率(不揮発分)が40.3%なるアクリル変性
塩素化ポリプロピレンを得た。 次いで、この樹脂の100部に対し、「アルペース
ト1109MA」(東洋アルミニウム(株)製品)の6.8部
を配合させたのち、シンナーにより岩田カツプで
15秒となるように粘度調節を行なつて得られた塗
料を「ノーブレンBC3B」(三菱油化(株)製ポリプ
ロピレン)から製した厚さ3mmのシートにスプレ
ー塗装し、しかるのち60℃で30分間強制乾燥せし
めた。 かくして得られた塗膜はメタリツク感を有し、
付着性も良好で、耐溶剤(ガソリン)性も良好
で、さらに6ケ月放置後のゴバン目テスト(耐久
付着性)の結果も良好であつた。これらの結果は
第1表にまとめて示す。 実施例 2 無水マレイン酸の代わりに、同量のイタコン酸
を用い、かつ、トルエン、ベンゾイルパーオキシ
ドおよびアゾビスイソブチロニトリルの量を30
g、0.35gおよび0.3gに変更させた以外は、実
施例1と同様にして不揮発分が40.5%なるアクリ
ル変性塩素化ポリプロピレンを得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、切期付着性および耐久付
着性ならび耐ガソリン性および耐アルコール性の
性能評価試験を行なつたが、それらの結果はまと
めて第1表に示す。 実施例 3 メタクリル酸イソブチルの代りに同量のメタク
リル酸シクロヘキシルを使用し、かつ、ベンゾイ
ルパーオキサイドおよびアゾビスイソブチロニト
リルの量を0.3gおよび0.5gに変更させた以外
は、実施例1と同様にして不揮発分が40.2%なる
ビニル変性塩素化ポリプロピレンを得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期および耐久着性なら
びに耐ガソリンおよびアルコール性の評価試験を
行なつた処は、まとめて第1表に示す。 比較例 1 実施例1と同様の反応器に、「スーパークロン
507」(山陽国策パルプ(株)製の塩素化ポリプロピレ
ン;塩素化率=66%、固形分=40%)の37.5gお
よびトルエンの97.5gを入れ、器内温度を80℃に
し、メタクリル酸メチル59.5g、メタクリル酸イ
ソブチル24g、無水マレイン1.5gおよびトルエ
ン30gに、0.35gのベンゾイルパーオキサイドお
よび0.3gのアゾビスイソブチロニトリルを溶解
させた溶解物を3時間に亘つて滴下し、さらに同
温に12時間保持させて不揮発分が40.5%なるアク
リル変性塩素化ポリプロピレンを得た。 以後は、この樹脂について実施例1と同様にし
て塗料化を行ない、そして比較対照用の塗膜をも
得た。 この塗膜についても、初期および耐久付着性な
らびに耐ガソリンおよびアルコール性の評価試験
を行なつた処を、まとめて第1表に示す。 【表】
Claims (1)
- 1 塩素化率が50%以下になる塩素化ポリオレフ
インに対し、(a)アクリル酸エステルおよび/また
はメタクリル酸エステルの40〜99重量%と、(b)不
飽和カルボン酸の1〜10重量%と、(c)これら上記
(a)および(b)と共重合可能な他のビニル系単量体の
0〜50重量%とを、これら前記(a)、(b)、(c)なる単
量体の総量が100重量%となるようにし、かつ、
前記塩素化ポリオレフインと前記単量体混合物と
の固形分重量比が10:90〜90:10の割合となるよ
うにして有機溶剤の存在下に重合させて得られる
グラフト共重合体と、上記有機溶剤とを必須の成
分として含んで成る、塗料用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57058042A JPS58176207A (ja) | 1982-04-09 | 1982-04-09 | 塗料用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57058042A JPS58176207A (ja) | 1982-04-09 | 1982-04-09 | 塗料用樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58176207A JPS58176207A (ja) | 1983-10-15 |
| JPS6324628B2 true JPS6324628B2 (ja) | 1988-05-21 |
Family
ID=13072874
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57058042A Granted JPS58176207A (ja) | 1982-04-09 | 1982-04-09 | 塗料用樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58176207A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60243170A (ja) * | 1984-05-17 | 1985-12-03 | Dainippon Ink & Chem Inc | 導電性塗料用組成物 |
| KR920000563B1 (ko) * | 1986-04-30 | 1992-01-16 | 닛본 비. 케미칼 가부시기가이샤 | 도료용 수지 조성물 |
| WO1996004344A1 (en) * | 1994-08-04 | 1996-02-15 | Nippon Paper Industries Co., Ltd. | Covering resin composition and process for producing the same |
| JP5655281B2 (ja) | 2008-06-10 | 2015-01-21 | 東ソー株式会社 | 塩素化ポリエーテル及びそれよりなるポリウレタン |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5727907B2 (ja) * | 1973-12-26 | 1982-06-14 | ||
| JPS5396049A (en) * | 1977-02-01 | 1978-08-22 | Osaka Soda Co Ltd | Chlorinated polyethylene curing composition |
-
1982
- 1982-04-09 JP JP57058042A patent/JPS58176207A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58176207A (ja) | 1983-10-15 |
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