JPH06128442A - メタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物 - Google Patents

メタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物

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JPH06128442A
JPH06128442A JP4275893A JP27589392A JPH06128442A JP H06128442 A JPH06128442 A JP H06128442A JP 4275893 A JP4275893 A JP 4275893A JP 27589392 A JP27589392 A JP 27589392A JP H06128442 A JPH06128442 A JP H06128442A
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JP
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vinyl acetate
vinyl
acrylic resin
monomer
weight
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JP4275893A
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Katsumi Ota
克己 太田
Hajime Kumada
肇 熊田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 リン酸基含有ビニル系モノマー(a)、酢酸
ビニル(b)およびメチルメタクリレート(c)とを、
必須成分として共重合せしめて得られる、メタリック塗
料用酢酸ビニル−アクリル樹脂であって、モノマー
(a)の0.01〜5重量%と、酢酸ビニル(b)の5
〜90重量%と、メチルメタクリレート(c)の5〜9
5重量%と、ビニル系モノマー(d)の0〜10重量%
と、さらに、各成分と共重合可能なる他のビニル系モノ
マー(e)とを、ラジカル重合開始剤の存在下に、共重
合させて得られる、特定の酢酸ビニル−アクリル共重合
樹脂を含むメタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂
組成物。 【効果】 耐水性、耐沸水性ならびに耐アルカリ性が良
好で、しかも、こうした耐水性、耐沸水性ならびに耐ア
ルカリ性試験下を通してのアルミ粒子の黒変防止能も良
好であって、アルミ粒子の分散安定性にも優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる、メ
タリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物に関す
る。さらに詳細には、本発明は、リン酸基含有ビニル系
モノマー、酢酸ビニルおよびメチルメタクリレートを必
須成分として、あるいは、リン酸基含有ビニル系モノマ
ー、酢酸ビニル、メチルメタクリレートおよび酸無水基
含有ビニル系モノマーを必須のモノマー成分として用い
て得られる、特定の酢酸ビニル−アクリル樹脂を必須の
構成成分として含んで成る、
【0002】とりわけ、耐水性、耐沸水性ならびに耐ア
ルカリ性などが良好であり、こうした耐水性、耐沸水性
ならびに耐アルカリ性などの試験を通してのアルミ粒子
の黒変防止能も良好であり、しかも、アルミ粒子の保護
性などにも優れた、メタリック塗料用酢酸ビニル−アク
リル樹脂組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】これまで、酢酸ビニル−アクリル樹脂を
バインダーとする塗料は、比較的安価な建築外装分野に
おけるモルタル用塗料や瓦用塗料などとして使用されて
おり、通常、酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー、ベ
ンガラ、オーカーまたはカーボンブラックなどの顔料を
用いた塗料が多く、これらの場合には、塗膜物性および
顔料分散安定性が良好であることは、よく知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルミ粒子を
用いたメタリック塗料においては、アルミ粒子が、そも
そも、耐水性および耐アルカリ性に弱いものであって、
そのために黒変することや、アルミ粒子それ自体の分散
安定性の悪いことが欠点となっている。
【0005】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、耐水性、耐沸水性ならびに耐アルカリ性が良好で
あり、アルミ粒子の黒変防止能もまた良好であるし、し
かも、アルミ粒子の分散安定性にも優れる、メタリック
塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂を提供することである
し、そして、こうした特定の酢酸ビニル−アクリル樹脂
を必須の構成成分として含んで成る、極めて実用性の高
いメタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した課題を解決すべく、鋭意、検討を重ねた結果、
リン酸基含有ビニル系モノマー、酢酸ビニルおよびメチ
ルメタクリレートを必須成分として得られる共重合樹脂
を用いた処、とりわけ、耐水性、耐沸水性ならびに耐ア
ルカリ性と、冷水ないしは沸水下や、アルカリ性条件下
におけるアルミ粒子の黒変防止能と、アルミ粒子の分散
安定性とを、画期的に向上化せしめ得ることを見い出す
に及んで、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0007】すなわち、本発明は、基本的には、リン酸
基含有ビニル系モノマー、酢酸ビニルおよびメチルメタ
クリレートを、必須のモノマー成分として、用いて得ら
れる特定の酢酸ビニル−アクリル樹脂を、あるいは、リ
ン酸基含有ビニル系モノマー、酢酸ビニル、メチルメタ
クリレートおよび酸無水基含有ビニル系モノマーを、必
須のモノマー成分として、用いて得られる、特定の酢酸
ビニル−アクリル樹脂を必須の皮膜形成成分として含ん
で成るか、
【0008】あるいは、該酢酸ビニル−アクリル樹脂
と、溶剤類とを必須の成分として含んで成るか、さらに
は、該酢酸ビニル−アクリル樹脂と、溶剤類と、顔料類
とを必須の成分として含んで成る、メタリック塗料用酢
酸ビニル−アクリル樹脂組成物を提供しようとするもの
であり、
【0009】具体的には、 リン酸基含有ビニル系モノマー(a) 0.01〜5重量% 酢酸ビニル(b) 5〜90重量% メチルメタクリレート(c) 5〜95重量% 酸無水基含有ビニル系モノマー(d) 0〜10重量%および 上記した(a)〜(d)なる各モノマーと共 重合可能なる他のビニル系モノマー(e) 0〜79.99重量% を、全体が100重量%になるようにして、ラジカル重
合開始剤の存在下に、共重合せしめて得られる、特定の
酢酸ビニル−アクリル共重合樹脂を必須の皮膜形成成分
として含んで成るか、あるいは、該酢酸ビニル−アクリ
ル共重合樹脂と、溶剤類とを必須の成分として含んで成
るか、さらには、該酢酸ビニル−アクリル共重合樹脂
と、溶剤類と、顔料類とを必須の成分として含んで成
る、メタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物
を提供しようとするものである。
【0010】ここにおいて、当該共重合樹脂を構成する
諸成分のうち、(a)成分として使用される、上記リン
酸基含有ビニル系モノマーとして特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、ジアルキル[(メタ)アクリ
ロイロキシアルキル]ホスフェート類;(メタ)アクリ
ロイロキシアルキルアシッドホスフェート類、ジアルキ
ル[(メタ)アクリロイロキシアルキル]ホスファイト
類;(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスフ
ァイト類をはじめ、
【0011】該アシッドホスファイト類のアルキレンオ
キシド付加物、あるいはグリシジル(メタ)アクリレー
トもしくはメチルグリシジル(メタ)アクリレートの如
き、各種のエポキシ基含有ビニル系モノマー類と、リン
酸ないしは亜リン酸またはこれらの酸性エステル類との
エステル化合物などである。
【0012】その使用量としては、全モノマー中、0.
01〜5%なる範囲内が、好ましくは、0.05〜2%
なる範囲内が適切である。0.01%未満である場合に
は、どうしても、メタリック塗料における耐水性、耐ア
ルカリ性ならびにアルミ粒子の分散安定性などの上で効
果が出来なくなるし、一方、5%を超える場合には、ど
うしても、樹脂の粘度が高くなり過ぎたり、濁り易くな
ったり、さらには、顔料の種類によっては、保存安定性
が低下するようになる処から、いずれの場合も好ましく
ない。
【0013】次に、前記(b)成分たる酢酸ビニルの使
用量としては、5〜90重量%なる範囲内が、好ましく
は、40〜70重量%なる範囲内が適切である。5重量
%未満の場合には、どうしても、このモノマーが持って
いる光沢感および希釈性などに与える効果が小さくなり
易く、一方、90重量%を超える場合には、耐水性、耐
アルカリ性ならびに耐候性などに悪影響を及ぼすように
なるので、いずれの場合も好ましくない。
【0014】また、前記(c)成分たるメチルメタクリ
レートの使用量としては、5〜95重量%なる範囲内
が、好ましくは、20〜60重量%なる範囲内が適切で
ある。当該メチルメタクリレートは、塗膜に対して、硬
度、耐水性、耐アルカリ性、耐溶剤性ならびに耐候性な
どを付与するために使用されるものであって、その使用
量が5重量%未満の場合には、どうしても、その使用効
果が小さくなり易く、一方、95重量%を超える場合に
は、どうしても、硬くなりすぎて脆くなり易く、凍結融
解性が低下するようになるので、いずれの場合も好まし
くない。
【0015】さらに、前記(d)成分たる酸無水基含有
ビニル系モノマーとして特に代表的なもののみを例示す
るにとどめれば、マレイン酸、こはく酸、フタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、テ
トラヒドロフタル酸、ベンゼントリカルボン酸、ベンゼ
ンテトラカルボン酸、「ハイミック酸」[日立化成工業
(株)製品]、テトラフルオルフタル酸またはドデシニ
ルこはく酸の如き、各種のポリカルボン酸の無水物など
である。
【0016】これらの酸無水基含有ビニル系モノマー
(d)も、前記リン酸基含有ビニル系モノマー(a)と
同様に、アルミ粒子の保護効果を有するし、しかも、メ
タリック顔料以外の、他の汎用顔料類との分散性の上で
も、素材への付着性の上でも効果を有するので、その使
用量としては、0〜10重量%なる範囲内が、好ましく
は、0.1〜5重量%なる範囲内が適切である。
【0017】さらにまた、前記(e)成分たる、前述し
た(a)〜(d)なる各モノマー成分と共重合可能な
る、その他のビニル系モノマーとして特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、次のような種々の化合物
である。すなわち、
【0018】(イ):スチレン、α−メチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレンもしくはビニルトルエン
の如き、各種の芳香族系ビニルモノマー類;
【0019】(ロ):メチルアクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アク
リレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジブロモプロピル(メタ)アクリレ
ート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、4−
tert−ブチル(メタ)アクリレートまたはアルコキ
シアルキル(メタ)アクリレートの如き、メチルメタク
リレートを除く、各種の(メタ)アクリレート類;
【0020】(ハ):酢酸ビニルを除く、プロピオン酸
ビニル、安息香酸ビニルまたは「ベオバ」(オランダ国
シェル社製のビニルエステル)の如き、各種のビニルエ
ステル類;
【0021】(ニ):アクリロニトリル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニルまたはフッ化ビニリデン
のような、種々の(ハロゲン)オレフィン類などの、い
わゆる官能基(反応性極性基)を持たないビニル系モノ
マー類;
【0022】(ホ):(メタ)アクリルアミド、ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メ
タ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメ
チルアミノプロピルアクリルアミドまたはアルコキシ化
N−メチロール化(メタ)アクリルアミドの如き、各種
のアミド結合含有ビニル系モノマー類;
【0023】(ヘ):ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートまたはジエチルアミノ(メタ)アクリレート
の如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレート類;
【0024】(ト):カルボキシ基含有ビニル系モノマ
ーとしての、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸もしくはシトラコン酸の如き、各種の不
飽和モノ−ないしはジカルボン酸類と、1価アルコール
類とのモノエステル類のような、種々のα,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸類;
【0025】(チ):水酸基含有ビニル系モノマーとし
ての、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、3−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチ
ルフマレートもしくはモノ−2−ヒドロキシエチル−モ
ノブチルフマレートまたはポリプロピレングリコールも
しくはポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、あるいは「プラクセル FMないしはFAモノマ
ー」[ダイセル化学(株)製のカプロラクトン付加モノ
マー]の如き、各種のα,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸類のヒドロキシアルキルエステル類をはじめ、これ
らのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシア
ルキルエステル類と、ε−カプロラクトンとの付加物;
【0026】(リ):パーフルオロシクロヘキシル(メ
タ)アクリレートもしくはN−iso−プロピルパーフ
ルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)アクリレ
ートの如き、各種の(パー)フルオロアルキル基含有ビ
ニルエステル類、ビニルエーテル類、(メタ)アクリレ
ート類または不飽和ポリカルボン酸エステル類のよう
な、種々の含フッ素重合性化合物;
【0027】(ヌ):ビニルエトキシシラン、α−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシ
ロキシエチル(メタ)アクリレートまたは「KR−21
5もしくはX−22−5002」[信越化学工業(株)
製品]などの、種々のシリコン系モノマーなどである。
【0028】かかる(e)成分としての各種モノマー類
は、前記した(a)〜(d)なる各モノマー成分との兼
ね合いや、共重合性とか、塗装作業性、光沢、硬度、可
焼性、耐候性、乾燥性、耐溶剤性、相溶性、希釈性、溶
解性、価格ならびに耐汚染性などの面から、各モノマー
成分の使用量と、それらの組合せを、0〜79.99重
量%なる範囲内で、適宜、決定すれば良い。
【0029】本発明に係る酢酸ビニル−アクリル共重合
樹脂溶液は、前記した(a)〜(e)成分なる各原料成
分を用いて、常圧下に、あるいは加圧下に、回分式、半
回分式あるいは連続式の溶液重合法などのような公知慣
用の種々の重合方法を駆使して、調製することが出来
る。
【0030】その際には、アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、
tert−ブチルパーベンゾエート(TBPB)、te
rt−ブチルパーオクトエート(TBPO)、tert
−ブチルヒドロパーオキシド、ジ−tert−ブチルパ
ーオキシド(DTBPO)またはクメンハイドロパーオ
キシド(CHP)などのような、公知慣用の各種のラジ
カル発生重合触媒類(ラジカル重合開始剤類)を、重合
条件に応じて、適宜、選択して使用したり、あるいは数
種類を混合して使用することが出来る。
【0031】本発明の当該共重合樹脂溶液には、顔料分
散剤類、レベリン剤類、紫外線吸収剤類、光安定化剤類
または硬化促進剤類などの如き、通常、当業界で公知慣
用のものとなっている、種々の塗料用添加剤類を、慣用
量、使用することが出来ることは言うまでも無いし、
【0032】本発明の当該樹脂に相溶して、可溶なるよ
うなものであれば、諸性能を改良する目的で以て、可塑
剤類や、アクリル系共重合樹脂類、アクリル化アルキッ
ト樹脂類、アルキド樹脂類、シリコン樹脂類、フッ素樹
脂類またはエポキシ樹脂類などの、その他の各種の樹脂
類を、適宜、併用することも出来るし、
【0033】顔料類を混合して、エナメル塗料として、
あるいは混合しないで、クリヤー塗料として、コンクリ
ートモルタル用や瓦用などの、いわゆる外装材類のトッ
プコートとして、好適なるものが得られる。
【0034】かくして得られる、本発明のメタリック塗
料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物には、皮膜形成成
分たる、いわゆるベース樹脂成分(酢酸ビニル−アクリ
ル樹脂)のほかにも、上掲した如き、各種の塗料用添加
剤類を、必須の成分として、配合せしめることも出来る
し、当該メタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組
成物それ自体、溶剤類を、あるいは該溶剤類および顔料
類を、必須の成分として含んでいてもよいことは、勿論
である。
【0035】そのさいに用いられる、上記溶剤類として
は、公知慣用のものが、いずれも使用し得るが、それら
のうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、トルエン、キシレンの如き、各種の芳香族炭化水素
類;または酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテ
ートの如き、各種のエステル類;
【0036】あるいはアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンの如き、各種のケトン類;n−
ブタノール、イソブタノールの如き、各種のアルコール
類;またはブチルセロソルブの如き、各種のエーテル類
(エーテルアルコール類)などである。
【0037】他方、上記顔料類としては、この種のメタ
リック塗料に用いられる、公知慣用のものが、いずれも
使用し得るが、それらのうちでも特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、アルミニウム、雲母状酸化
鉄、ステンレス・スチールに代表される、各種の燐片状
メタリック粉末などである。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により、
一層、具体的に説明する。なお、例中の部および%は、
特に断りの無い限り、すべて重量基準であるものとす
る。
【0039】実施例 1 攪拌装置、温度計、不活性ガス導入口およびコンデンサ
ーを備えた四ツ口フラスコに、トルエンの128部を仕
込んで85℃に昇温し、酢酸ビニルの400部、メチル
メタクリレートの598部およびメタクリロイロキシエ
チルホスフェートの2部と、トルエンの178部と、T
BPOの5部およびAIBNの4部とからなる混合物
を、4時間に亘って滴下した。
【0040】この滴下終了の2時間後に、TBPOの2
部を追加して、そのまま反応を続けた処、約18時間で
以て、所望の不揮発分に達したので、キシレンの327
部およびトルエンの185部を加えて、不揮発分が55
%で、25℃におけるガードナー粘度がZ4 −Z5 で、
かつ、酸価が0.5なる、目的とする共重合樹脂溶液を
得た。
【0041】実施例 2 滴下分として、酢酸ビニルの506部、メチルメタクリ
レートの444.5部、メタクリロイロキシエチルホス
フェートの0.5部およびn−ブチルアクリレートの5
0部と、トルエンの178部と、TBPOの5部および
AIBNの4部とからなる混合物を用いるように変更し
た以外は、実施例1と同様にして、不揮発分が55%
で、粘度がZ4 で、かつ、酸価が0.2なる、目的とす
る共重合樹脂溶液を得た。
【0042】実施例 3 滴下分として、酢酸ビニルの500部、メチルメタクリ
レートの440部、メタクリロイロキシエチルホスフェ
ートの10部およびn−ブチルアクリレートの50部
と、トルエンの178部と、TBPOの5部およびAI
BNの4部とからなる混合物を用いるように変更した以
外は、実施例1と同様にして、不揮発分が55%で、粘
度がZ5 −Z6 で、かつ、酸価が2.0なる、目的とす
る共重合樹脂溶液を得た。
【0043】実施例 4 滴下分として、酢酸ビニルの505部、メチルメタクリ
レートの440部、メタクリロイロキシエチルホスフェ
ートの2部、n−ブチルアクリレートの50部および無
水マレイン酸の3部と、トルエン178部と、TBPO
の4部およびAIBNの2部とからなる混合物を用いる
ように変更した以外は、実施例1と同様にして、不揮発
分が55%で、粘度がZ6 で、かつ、酸価が2.5な
る、目的とする共重合樹脂溶液を得た。
【0044】比較例 1 滴下分として、メタクリロイロキシエチルホスフェート
の使用を、一切、欠如するように変更した以外は、実施
例1と同様にして、不揮発分が55%で、かつ、粘度が
3 なる、対照用の共重合樹脂溶液を得た。
【0045】比較例 2 滴下分として、酢酸ビニルの423部、メチルメタクリ
レートの410部、メタクリロイロキシエチルホスフェ
ートの55部およびn−ブチルアクリレートの50部
と、トルエンの178部と、TBPOの5部およびAI
BNの4部とを用いるように変更した以外は、実施例1
と同様にして、重合反応を進めたが、樹脂が濁ったし、
粘度もZ9 以上となって、とても、実用に供し得るよう
なものでは無かった。
【0046】以上のようにして得られた、それぞれの共
重合樹脂溶液について諸性能の評価を行ったが、それら
の結果は、まとめて、第1表に示す。
【0047】《試験条件》 塗料配合:「アルペースト 1200M」[東洋アル
ミ(株)製のアルミニウム・ペースト」を使用して、顔
料重量濃度(pwc)が5%となるようにした 塗 装:スプレー塗装 被塗素材:スレート板 乾 燥:常温で、7日間に亘って乾燥せしめたのち
に、物性の評価に供するようにした
【0048】《試験項目》 光沢・・・・・・・60度グロス(60度鏡面反射率) 耐水性・・・・・・水道水中に、7日間、浸漬したのち
の塗面の艶引け、黒変またはブリスターなどの有無を、
目視により判定 ◎……異状なし ○……極く僅かに変化あり △……かなり、変化あり ×……顕著に変化あり 耐アルカリ性・・・飽和水酸化カルシウム水溶液中に、
7日間、浸漬したのちに判定(その判定方法は、「耐水
性」の場合と同様とした。)
【0049】耐温水性・・・・・50℃の温水中に、2
4時間、浸漬したのちに判定(判定方法は、「耐水性」
の場合と同様とした。) 耐沸水性・・・・・沸水中に、20分間、浸漬したのち
に判定(その判定方法は、「耐水性」の場合と同様とし
た。)
【0050】保存安定性・・・・配合した塗料を、50
℃に7日間、放置したのちの、増粘ないしは沈降を有無
により判定 ◎……異状なし ○……極く僅かに変化あり △……かなり、変化あり ×……顕著に変化あり
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】とりわけ、耐水性、耐沸水性および耐ア
ルカリ性と、冷水ないしは沸水下や、アルカリ性条件下
におけるアルミ粒子の黒変防止能と、アルミ粒子の分散
安定性とが、画期的に、向上化された、極めて実用性に
高い、酢酸ビニル−アクリル樹脂である。
【0053】したがって、本発明の共重合樹脂は、特
に、モルタル塗料や瓦用塗料などの、いわゆる建築外装
分野において、極めて有用なる、メタリック塗料用酢酸
ビニル−アクリル樹脂である、と言える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 131/04 PFV 6904−4J 133/12 PGB 7921−4J 143/02 PGL 7921−4J

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸基含有ビニル系モノマー、酢酸ビ
    ニルおよびメチルメタクリレートを、必須のモノマー成
    分とする、酢酸ビニル−アクリル樹脂を、必須の成分と
    して含有することを特徴とする、メタリック塗料用酢酸
    ビニル−アクリル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 リン酸基含有ビニル系モノマー、酢酸ビ
    ニル、メチルメタクリレートおよび酸無水基含有ビニル
    系モノマーを、必須のモノマー成分とする、酢酸ビニル
    −アクリル樹脂と、溶剤類とを、必須の成分として含有
    することを特徴とする、メタリック塗料用酢酸ビニル−
    アクリル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 リン酸基含有ビニル系モノマー、酢酸ビ
    ニルおよびメチルメタクリレートを、必須のモノマー成
    分とする、酢酸ビニル−アクリル樹脂と、溶剤類と、顔
    料類とを、必須の成分として含有することを特徴とす
    る、メタリック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 リン酸基含有ビニル系モノマー、酢酸ビ
    ニル、メチルメタクリレートおよび酸無水基含有ビニル
    系モノマーを、必須のモノマー成分とする、酢酸ビニル
    −アクリル樹脂と、溶剤類と、顔料類とを、必須の成分
    として含有することを特徴とする、メタリック塗料用酢
    酸ビニル−アクリル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記した酢酸ビニル−アクリル樹脂が、
    リン酸基含有ビニル系モノマー(a)の0.01〜5重
    量%と、酢酸ビニル(b)の5〜90重量%と、メチル
    メタクリレート(c)の5〜95重量%と、酸無水基含
    有ビニル系モノマー(d)の0〜10重量%と、上記し
    た(a)〜(d)なる各モノマーと共重合可能なる他の
    ビニル系モノマー(e)の0〜79.99重量%とを、
    全体が100重量%になるようにして、ラジカル重合開
    始剤の存在下に、共重合せしめることによって得られる
    ものである、請求項1、2、3または4に記載のメタリ
    ック塗料用酢酸ビニル−アクリル樹脂組成物。
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