JPH10138420A - 多層シート - Google Patents

多層シート

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JPH10138420A
JPH10138420A JP30449096A JP30449096A JPH10138420A JP H10138420 A JPH10138420 A JP H10138420A JP 30449096 A JP30449096 A JP 30449096A JP 30449096 A JP30449096 A JP 30449096A JP H10138420 A JPH10138420 A JP H10138420A
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JP
Japan
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density polyethylene
layer
based resin
resin
polyethylene resin
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Application number
JP30449096A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Mori
晴彦 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10138420A publication Critical patent/JPH10138420A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱殺菌にも耐えうる密封性と層間剥離によ
る易開封性を製造工程上の不都合、容器形状の制約なし
に両立させ、且つ、製品流通時に加わる振動、衝撃への
十分な耐性を有する包装用、容器用多層シートを提供す
る。 【解決手段】 剥離機能を有するシール層に高密度ポリ
エチレン樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の混合物
を用い、その隣接層にポリプロピレン系樹脂を用いた、
少なくとも2層以上の構成を持つ多層シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易開封性、耐衝撃
性、耐熱性に優れる包装用、容器用の多層シートに関す
るものである。更に詳しくは、本発明は、食品や飲料等
の包装材として加熱殺菌時に加えられる圧力、熱に耐え
る密封性を有し、且つ、易開封性を有し、シール部のみ
で剥離し、剥離面の外観が良好な包装用、容器用の多層
シートに関するものであり、特に容器として用いる場合
には、蓋材に加わる振動、衝撃への耐性にも優れている
多層シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、飲料等の包装容器として、蓋が容
易に開けられる易開封性のプラスチック製密封容器が一
般に用いられている。従来から行われている一般的な容
器の開封方法としては、蓋材のシール層を構成する樹脂
の組成を変えることで容器とのシール強度を制御し(通
常500〜1500g/15mm、剥離速度:300m
m/min)、蓋材と容器との界面をピールして開封を
行う界面剥離タイプ、凝集剥離タイプが一般的であっ
た。ところが、シール強度はシール条件、雰囲気温度、
内容物の底材と蓋材との界面への付着等の影響を受け易
く、シール強度のバラツキの原因となっていた。往々に
して、内容物の漏れ対策からシール強度を強めに設定し
て開封感を損ねたり、また逆にピール感を優先すること
でシール不良による漏れの問題を起こしていた。
【0003】これらの問題を解決するために密封性、易
開封性ともに優れた容器として、シール層とそれに隣接
する層とのデラミネーションにより開封する方法が提案
されているが、通常のシールではシール層がうまく破断
せず、内容物が取り出しにくいという難点がある。ま
た、剥離層と隣接層との切り離しを容易にするためフラ
ンジ部に切り込みを設ける構造も提案されている(特開
昭62−251363号公報、特開昭63−25037
号公報)。しかしながら、これらの構造の容器の場合に
は、製造段階において切り込み部分の外側をシールしな
ければならないため、シール時の位置設定に厳密な管理
が必要となる構造上の問題点がある。その上、本体容器
シール層を剥離する方式においては、そのフランジ部の
周辺端部までシールを行う関係上、剥離を周辺端部から
開始する必要があり、このため容器形状の面にも制約を
受ける欠点がある。
【0004】また、特開平2−98560号公報に記載
されているようにフランジ部外側に剥離開始用弱め線と
フランジ部内側に剥離停止用弱め線を設置し、孔部を設
置することによりシール盤の位置精度を厳密に設定しな
ければならないという製造上の不都合を解消した構造も
提唱されている。しかし、この構造容器の場合には、フ
ランジ部外側、内側に弱め線を入れ、更に孔部を設置す
る工程が必要となりコストもかかる欠点がある。
【0005】この欠点を解決する方策として特開平3−
148464号公報に記載されているように、フランジ
部の蓋材とのシール部の最内層厚み、変曲点部の最内層
厚み、最内層材料の破断強度等を特定した容器を用いる
ことにより平シールのみで開封容易にシールすることが
できる構造も提案されている。しかし、この構造容器の
場合は変曲点を成型するには特殊な金型、クランプが必
要となり、また蓋材を開封後、最内層シール部の内縁か
らフランジ内側、またはフランジ段落とし部の変曲点に
かけての最内層非シール部が蓋材に付着し外観を損ねる
欠点がある。
【0006】また、これらの問題点を解決するために、
容器フランジ部に平シールのみをすることにより密封性
と層間剥離による易開封性を両立すべくメルトフローレ
ートの異なる少なくとも2種以上の高密度ポリエチレン
樹脂をシール層に配合した方法(特公平3−10853
9号公報、特開平8−142278号公報)が提案され
ている。しかし、シール層のカット性が良好であるた
め、同時にその脆弱性から蓋材にかかる衝撃、振動に弱
く、製品流通時に内容物が漏れ出す危険性が高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術にお
いては背反性能である加熱殺菌にも耐えうる密封性と層
間剥離による易開封性を製造工程上の不都合、容器形状
の制約なしに容器フランジ部に平シールのみを施すこと
で両立させ、且つ、製品流通時に加わる振動、衝撃への
十分な耐性を有する容器用多層シートを提供するもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は剥離機能を有す
るシール層が高密度ポリエチレン系樹脂と直鎖状低密度
ポリエチレン系樹脂の混合物、シール層の外側の隣接層
がポリオレフィン系樹脂からなる少なくとも2層以上で
ある多層シートであり、更に好ましい態様は、シール層
に用いられる高密度ポリエチレン系樹脂の引張破壊伸び
が5〜500%(JIS K 6760)であり、直鎖
状低密度ポリエチレン系樹脂の破断時抗張力が100〜
400Kg/cm2(ASTM D638)であり、シー
ル層が高密度ポリエチレン系樹脂95〜20重量%、直
鎖状低密度ポリエチレン系樹脂5〜80重量%の比率で
配合されており、シール層の厚みが5〜30μmであ
り、ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であ
る多層シートである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるシール層には
高密度ポリエチレン系樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン
系樹脂の混合物が用いられる。高密度ポリエチレン系樹
脂と直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂の配合比率は、高
密度ポリエチレン系樹脂95重量%〜20重量%に対し
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂5重量%〜80重量%
である。好ましい配合比率としては高密度ポリエチレン
樹脂50〜70重量%に対し直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂50〜30重量%で、易開封性、耐衝撃性、耐熱性
の良好なものが得られる。シール層の直鎖状低密度ポリ
エチレン系樹脂の量が80%を越えるとカット性が低下
し、開封面に毛羽立ちや糸引きにより外観を損ねる恐れ
がある。一方、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂が5%
未満であると十分な耐衝撃性が得られない。
【0010】高密度ポリエチレン系樹脂の引張破壊伸び
は5〜500%(JIS K 6760)である。引張
破壊伸びが5%未満であれば蓋材への耐振動、耐衝撃強
度を低下させる恐れがあり、500%を越えると開封時
のシール層のカット性を損ねる恐れがある。直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂の破断時抗張力は100〜400K
g/cm2(ASTM D638)である。破断時抗張力
が100Kg/cm2未満であれば十分な耐振動、耐衝
撃強度が得られず、400Kg/cm2を越えると開封
時のシール層のカット性を損ねる恐れがある。
【0011】シール層の厚みは3〜50μmが好まし
く、更に好ましくは5〜8μmである。3μm未満にな
ると密封不足や衝撃、振動への耐性の低下を招き、逆に
50μmを越えるとカット性が悪くなり開封感を損ねた
り、毛羽立ちや糸引きによる外観を損ねる恐れがある。
【0012】本発明に用いられる隣接層の樹脂は易開封
性の点よりポリオレフィン系の樹脂が用いられ、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらの共重合体
等が用いられるが、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、メルトフローレートが0.5
〜5g/minのものが押出し成形をする上で望まし
い。また、耐熱性を保持する上でホモポリプロピレン樹
脂が望ましいが、特に耐熱性を必要とせず特性を害しな
い場合にはエチレン等の他のオレフィン系あるいは共重
合系樹脂を単独若しくは、ブレンドして使用しても構わ
ない。ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが
0.5g/min未満の場合は樹脂の広がりが悪く、5
g/minを越えると樹脂垂れの為シート化に支障があ
る。
【0013】また、隣接層としてはポリオレフィン系樹
脂の単独層以外に、例えば、酸素バリア性等の向上の必
要があれば接着層を介してエチレン−酢酸ビニル共重合
体を中間層に挟む等、要求される特性に応じて必要な樹
脂を積層して多層構成としても差し支え無い。本発明の
多層シートの製造方法としては共押出法、ドライラミネ
ート法、押出しラミネート法で製造することができる。
【0014】
【実施例】以下の実施例により本発明を説明するが、こ
れらは単なる例示であり、本発明はこれらに限定される
ものではない。 (実施例1〜6、比較例1〜6)実施例、比較例のシー
ル層は、表1、2に示す樹脂、シール層厚みより構成し
た。隣接層は、厚みが750μmであるホモポリプロピ
レン系樹脂、接着層(無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン樹脂)、酸素ガスバリア層(エチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物)、接着層、ホモポリプロピレン系樹
脂の5層構成とし、共押出法によりシート化した後、シ
ール層を押出しラミネーション法により接着し6層構成
からなる多層シートを成形した。
【0015】容器での評価はこの多層シートを真空、圧
空成形により65mmφ、70ccのフランジ付き(フ
ランジ幅5mm)の丸形成形容器に成形し、60℃の湯
を充填した後、中抜きリング状のシール板を用い温度1
80℃、面圧力15kg/cm2、シール時間1.5秒の
条件で2回蓋材とシールし、更に120℃、30min
の条件でレトルト処理したものを用いた。尚、蓋材はポ
リエチレンテレフタレート樹脂(厚み15μm)/ナイ
ロン樹脂(厚み15μm)/直鎖状低密度ポリエチレン
系樹脂(厚み60μm)のフィルムを用い、直鎖状低密
度ポリエチレン系樹脂側をシール側とした。
【0016】評価方法は下記の方法にて実施した。パン
ク圧は耐内圧試験法として、蓋材をシールした容器に中
空の針を通して空気を少しずつ注入し、破裂した時の容
器の内圧を測定した。ピール感は蓋材をシールした容器
を用い、蓋材を手でピールし、容易にピールできるもの
を○、やや抵抗があるがピール可能なものを△、ピール
できないものを×とした。外観はピール感を評価した
後、容器、蓋材のシール部付近に糸引き、毛羽立ち、ヒ
ゲの無いものを○、少しあるが気にならないものを△、
目立って発生したものを×とした。総合評価はピール
感、外観共に○で、且つパンク圧が0.5kg/cm2
以上のものを○とし、他は×とした。評価結果を表1お
よび2に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明により、従来技術においては背反
性能である加熱殺菌にも耐えうる密封性と層間剥離によ
る易開封性を製造工程上の不都合、容器形状の制約なし
に両立させ、且つ、製品流通時に加わる振動、衝撃への
十分な耐性を有する包装用、容器用に有効な多層シート
が得られた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離機能を有するシール層が高密度ポリ
    エチレン系樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂の混
    合物、シール層の外側の隣接層がポリオレフィン系樹脂
    からなる少なくとも2層以上であることを特徴とする多
    層シート。
  2. 【請求項2】 該シール層に用いられる高密度ポリエチ
    レン系樹脂の引張破壊伸びが5〜500%(JIS K
    6760)であり、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂
    の破断時抗張力が100〜400Kg/cm2(ASTM
    D638)であることを特徴とする請求項1記載の多
    層シート。
  3. 【請求項3】 該シール層が高密度ポリエチレン系樹脂
    95〜20重量%、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂5
    〜80重量%の比率で配合されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の多層シート。
  4. 【請求項4】 該シール層の厚みが5〜30μmである
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の多層シー
    ト。
  5. 【請求項5】 該ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレ
    ン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の多層シ
    ート。
JP30449096A 1996-11-15 1996-11-15 多層シート Pending JPH10138420A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005335818A (ja) * 2005-08-26 2005-12-08 Toppan Printing Co Ltd 蓋材
KR100550964B1 (ko) * 1999-06-15 2006-02-13 삼성토탈 주식회사 내열성이 있는 이지필 필름용 수지조성물
JP2009286109A (ja) * 2008-05-01 2009-12-10 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋体とその融着接合物
WO2014049649A1 (ja) * 2012-09-25 2014-04-03 凸版印刷株式会社 蓋材
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