JPH10130481A - ポリエステル樹脂組成物およびそれによる成形品 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物およびそれによる成形品Info
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- JPH10130481A JPH10130481A JP30561996A JP30561996A JPH10130481A JP H10130481 A JPH10130481 A JP H10130481A JP 30561996 A JP30561996 A JP 30561996A JP 30561996 A JP30561996 A JP 30561996A JP H10130481 A JPH10130481 A JP H10130481A
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- thermoplastic polyester
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 ポリエステルの優れた成形性、機械的強度、
耐熱性、耐薬品性等の諸特性を損なうことなしに、良好
な湿式トラッキング性を示し、ULにおける50%リグ
ラインド可能の認定が得られるポリエステル樹脂組成物
ならびにそれによる成形品を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステル樹脂に対して、
(A)下記一般式(化1)、 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、nは1〜5の数、lは10
〜150、zは水素原子またはメチル基を示す)で表わ
されるハロゲンを含有するベンジルアクリレートまたは
ベンジルメタクリレートを難燃剤として全組成物中に1
〜40重量%、(B)アンチモン化合物0.5〜10重
量%、(C)ポリテトラフルオロエチレン化合物0.0
1〜3重量%、を配合してなるポリエステル樹脂組成物
を25%以上50%以下再生してなるポリエステル樹脂
組成物、ならびにこれを成形することにより得られる成
形品により解決される。
耐熱性、耐薬品性等の諸特性を損なうことなしに、良好
な湿式トラッキング性を示し、ULにおける50%リグ
ラインド可能の認定が得られるポリエステル樹脂組成物
ならびにそれによる成形品を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステル樹脂に対して、
(A)下記一般式(化1)、 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、nは1〜5の数、lは10
〜150、zは水素原子またはメチル基を示す)で表わ
されるハロゲンを含有するベンジルアクリレートまたは
ベンジルメタクリレートを難燃剤として全組成物中に1
〜40重量%、(B)アンチモン化合物0.5〜10重
量%、(C)ポリテトラフルオロエチレン化合物0.0
1〜3重量%、を配合してなるポリエステル樹脂組成物
を25%以上50%以下再生してなるポリエステル樹脂
組成物、ならびにこれを成形することにより得られる成
形品により解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹脂
組成物ならびにそれを原材料として成形される成形品に
関し、特に再生樹脂を再利用したポリエステル樹脂組成
物ならびにこれよりなる成形品に関する。
組成物ならびにそれを原材料として成形される成形品に
関し、特に再生樹脂を再利用したポリエステル樹脂組成
物ならびにこれよりなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来ポリエステルはその優
れた成形性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、電気特性
などから電子電気部品、コネクターなどに広く使用され
ているが、難燃性が悪いために難燃性を出すためにハロ
ゲン系の難燃剤、例えばブロム化PC、ブロム化PCオ
リゴマー、ブロム化エポキシをアンチモン化合物との併
用で使用している。
れた成形性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、電気特性
などから電子電気部品、コネクターなどに広く使用され
ているが、難燃性が悪いために難燃性を出すためにハロ
ゲン系の難燃剤、例えばブロム化PC、ブロム化PCオ
リゴマー、ブロム化エポキシをアンチモン化合物との併
用で使用している。
【0003】しかし、ハロゲン系難燃剤を使用すること
で、電気特性特に湿式トラッキング特性が低下する問題
がある。湿式トラッキングの低下は電気電子部品の一次
回路の樹脂が使用された場合、樹脂が高電圧によって炭
化して最終的には絶縁破壊をしてしまう恐れがあり、電
気電子の一次回路には湿式トラッキング性の高い材料が
望まれている。
で、電気特性特に湿式トラッキング特性が低下する問題
がある。湿式トラッキングの低下は電気電子部品の一次
回路の樹脂が使用された場合、樹脂が高電圧によって炭
化して最終的には絶縁破壊をしてしまう恐れがあり、電
気電子の一次回路には湿式トラッキング性の高い材料が
望まれている。
【0004】また、最近リサイクルの観点からスプル
ー、ランナーの有効利用の動きが高まってきているが、
ULにより難燃性の要求される材料は通常リグラインド
の量を25%以下とするよう制限されている。しかしこ
こ数年ULで50%までスプルー、ランナーのリグライ
ンドを認める材料が出てきている。しかし通常使われて
いるポリエステルの難燃グレードでは50%リグライン
ドにより基準を満たすことは難しい。
ー、ランナーの有効利用の動きが高まってきているが、
ULにより難燃性の要求される材料は通常リグラインド
の量を25%以下とするよう制限されている。しかしこ
こ数年ULで50%までスプルー、ランナーのリグライ
ンドを認める材料が出てきている。しかし通常使われて
いるポリエステルの難燃グレードでは50%リグライン
ドにより基準を満たすことは難しい。
【0005】ポリエステルにハロゲンを含有するベンジ
ルアクリレートまたはベンジルメタクリレートを配合す
るする方法が知られている(特開昭52−3682)。
また、ヒンダードフェノール、チオエーテル、リン化合
物と併用することで引張伸度及び耐折強度が改良される
ことが報告されている(開昭59−6248、開昭59
−20350、開昭59−20351)。
ルアクリレートまたはベンジルメタクリレートを配合す
るする方法が知られている(特開昭52−3682)。
また、ヒンダードフェノール、チオエーテル、リン化合
物と併用することで引張伸度及び耐折強度が改良される
ことが報告されている(開昭59−6248、開昭59
−20350、開昭59−20351)。
【0006】また、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステ
ルを併用することにより低ガス性、成形性が改良される
と報告されている。また、ポリテトラフルオエチレン添
加の記載もある(開平6−145485)。しかし、湿
式トラッキング性改良の記載はなく、また形状、寸法、
外観等の異常により規格外となった成形品または成形時
のスプルー、ランナー等を再利用するリグラインド特性
についてもなんら開示されていない。
ルを併用することにより低ガス性、成形性が改良される
と報告されている。また、ポリテトラフルオエチレン添
加の記載もある(開平6−145485)。しかし、湿
式トラッキング性改良の記載はなく、また形状、寸法、
外観等の異常により規格外となった成形品または成形時
のスプルー、ランナー等を再利用するリグラインド特性
についてもなんら開示されていない。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】本発明はポリエステ
ルの優れた成形性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性を損
なわずに、良好な湿式トラッキング性を示し、ULにて
50%リグラインド可能の認定を受け得るように改良す
る。また、改良された湿式トラッキング性樹脂を電子電
気一次回路に使用することで回路の信頼性を上げ、また
50%リグラインド性を持たせることにより、規格外れ
となった成形品や成形時のスプルー、ランナーの有効利
用できるようなポリエステル組成物による成形品を提供
することを課題とする。
ルの優れた成形性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性を損
なわずに、良好な湿式トラッキング性を示し、ULにて
50%リグラインド可能の認定を受け得るように改良す
る。また、改良された湿式トラッキング性樹脂を電子電
気一次回路に使用することで回路の信頼性を上げ、また
50%リグラインド性を持たせることにより、規格外れ
となった成形品や成形時のスプルー、ランナーの有効利
用できるようなポリエステル組成物による成形品を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を達成
するために研究を重ねてきた結果、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂に対して、(A)下記一般式
するために研究を重ねてきた結果、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂に対して、(A)下記一般式
【化3】 (式中、Xはハロゲン原子、nは1〜5の数、lは10
〜150、Zは水素原子またはメチル基を示す)で表さ
れるハロゲンを含有するベンジルアクリレートまたはベ
ンジルメタアクリレートを難燃剤として全組成物中に1
〜40重量%、及び、(B)難燃助剤としてアンチモン
化合物、例えば三酸化アンチモン化合物、五酸化アンチ
モン化合物、アンチモン酸ソーダを全組成物中0.5〜
10重量%、 (C)ドリップ防止剤としてポリテトラ
フルオロエチレン化合物を全組成物中0.01〜3重量
%、を配合してなる組成物が湿式トラッキング性を改良
することができ、また50%リグラインドしても、その
難燃性を落とさないことを発見し、上記組成物を50%
リグラインドして使用することによりスプルー、ランナ
ーの有効利用した成形品を提供できることを見出し本発
明に至った。
〜150、Zは水素原子またはメチル基を示す)で表さ
れるハロゲンを含有するベンジルアクリレートまたはベ
ンジルメタアクリレートを難燃剤として全組成物中に1
〜40重量%、及び、(B)難燃助剤としてアンチモン
化合物、例えば三酸化アンチモン化合物、五酸化アンチ
モン化合物、アンチモン酸ソーダを全組成物中0.5〜
10重量%、 (C)ドリップ防止剤としてポリテトラ
フルオロエチレン化合物を全組成物中0.01〜3重量
%、を配合してなる組成物が湿式トラッキング性を改良
することができ、また50%リグラインドしても、その
難燃性を落とさないことを発見し、上記組成物を50%
リグラインドして使用することによりスプルー、ランナ
ーの有効利用した成形品を提供できることを見出し本発
明に至った。
【0009】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
に用いられるポリエステルとしては芳香族ポリエステル
が好ましく、芳香族ポリエステルとしては芳香族ジカル
ボン酸(あるいは、そのエステル形成性誘導体)とジオ
ール(あるいは、そのエステル形成性誘導体)とを主成
分とする縮合反応により得られる重合体ないしは共重合
体である。
に用いられるポリエステルとしては芳香族ポリエステル
が好ましく、芳香族ポリエステルとしては芳香族ジカル
ボン酸(あるいは、そのエステル形成性誘導体)とジオ
ール(あるいは、そのエステル形成性誘導体)とを主成
分とする縮合反応により得られる重合体ないしは共重合
体である。
【0010】ここで、芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸
(あるいは、そのエステル形成性誘導体)などが挙げら
れるが、好ましくはテレフタル酸を80mol%以上含
むことが好ましい。
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸
(あるいは、そのエステル形成性誘導体)などが挙げら
れるが、好ましくはテレフタル酸を80mol%以上含
むことが好ましい。
【0011】また、ジオール成分としては、好ましくは
炭素数2〜10の脂肪族ジオールすなわちエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられ、
それらの一部を分子量400〜6、000の長鎖グリコ
ール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなど、及びそれらの混合物などで置
換しても良い。
炭素数2〜10の脂肪族ジオールすなわちエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられ、
それらの一部を分子量400〜6、000の長鎖グリコ
ール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなど、及びそれらの混合物などで置
換しても良い。
【0012】本発明で使用する芳香族ポリエステルとし
ては、ポリエチレンテレフタレート(以下PETとも略
記する)、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと
も略記する)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタ
レート(PCT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト(PEN)、ポリブチレン−2,6−ナフタレート
(PBN)などが挙げられ、単独もしくは2種以上のブ
レンド物、特にPETまたはPBTいずれかの単独か、
それらのブレンド物が好ましい。
ては、ポリエチレンテレフタレート(以下PETとも略
記する)、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと
も略記する)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタ
レート(PCT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト(PEN)、ポリブチレン−2,6−ナフタレート
(PBN)などが挙げられ、単独もしくは2種以上のブ
レンド物、特にPETまたはPBTいずれかの単独か、
それらのブレンド物が好ましい。
【0013】また、難燃剤(A)成分のハロゲン化アク
リル樹脂としては、前記一般式(化3)で表せるハロゲ
ンを含有するベンジルアクリレートまたはベンジルメタ
クリレートである。ハロゲンを含有するベンジルアクリ
レートとしてはペンタブロムベンジルアクリレート、テ
トラブロムベンジルアクリレート、トリブロムベンジル
アクリレート、ペンタクロルベンジルアクリレート、テ
トラクロルベンジルアクリレート、トリクロルベンジル
アクリレートまたはそれらの混合物などが上げられる。
また、ハロゲンを含有するベンジルメタクリレートとし
ては上述したアクリレートに対応するメタクリレートが
挙げられる。
リル樹脂としては、前記一般式(化3)で表せるハロゲ
ンを含有するベンジルアクリレートまたはベンジルメタ
クリレートである。ハロゲンを含有するベンジルアクリ
レートとしてはペンタブロムベンジルアクリレート、テ
トラブロムベンジルアクリレート、トリブロムベンジル
アクリレート、ペンタクロルベンジルアクリレート、テ
トラクロルベンジルアクリレート、トリクロルベンジル
アクリレートまたはそれらの混合物などが上げられる。
また、ハロゲンを含有するベンジルメタクリレートとし
ては上述したアクリレートに対応するメタクリレートが
挙げられる。
【0014】また、ハロゲン含有アクリル樹脂の重合度
は特に制限はされない。またハロゲン含有量は、30重
量%以上であり、好ましくは50〜75重量%である。
は特に制限はされない。またハロゲン含有量は、30重
量%以上であり、好ましくは50〜75重量%である。
【0015】ポリエステルに対するハロゲン化アクリル
樹脂の配合量は、全組成物中に1〜40重量%、好まし
くは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%
である。難燃剤の添加量は充填剤の添加量によるが、1
重量%以下では得られる組成物の難燃性が十分ではな
い。
樹脂の配合量は、全組成物中に1〜40重量%、好まし
くは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%
である。難燃剤の添加量は充填剤の添加量によるが、1
重量%以下では得られる組成物の難燃性が十分ではな
い。
【0016】次に難燃助剤(B)成分のアンチモン化合
物としては、通常公知であるアンチモン化合物を使用で
き、例えば三酸化アンチモン化合物、五酸化アンチモン
化合物、アンチモンソーダ化合物等が挙げられる。アン
チモン化合物の配合量は全組成物中0.5〜10重量
%、好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは3〜6重
量%であり、充填剤の添加量によりその配合比は決ま
る。
物としては、通常公知であるアンチモン化合物を使用で
き、例えば三酸化アンチモン化合物、五酸化アンチモン
化合物、アンチモンソーダ化合物等が挙げられる。アン
チモン化合物の配合量は全組成物中0.5〜10重量
%、好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは3〜6重
量%であり、充填剤の添加量によりその配合比は決ま
る。
【0017】難燃剤と難燃助剤の相乗効果で少ない添加
量で優れた難燃性を発揮するが難燃助剤の添加量が0.
5重量%以下では十分な難燃性を発揮できない。
量で優れた難燃性を発揮するが難燃助剤の添加量が0.
5重量%以下では十分な難燃性を発揮できない。
【0018】次にドリップ防止剤(C)成分のテフロン
化合物としては、特にその製法や種類、液体、固体に制
限はなく、通常使用されているポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)を使用するが、好ましくは他の樹脂と
のマスターバッチになっている方が添加しやすい。
化合物としては、特にその製法や種類、液体、固体に制
限はなく、通常使用されているポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)を使用するが、好ましくは他の樹脂と
のマスターバッチになっている方が添加しやすい。
【0019】ここで、50%リグラインドとは、通常成
形するペレットに対してスプルー、ランナーの粉砕品
を、バージンペレット50%と粉砕品50%を混ぜると
であり、これが可能なのは、UL(アンダーライターズ
・ラボラトリーズ)では通常は25%のリグラインドま
でしか認めていないが、それを50%までリグラインド
しても難燃性、電気特性を低下しないことを認めたグレ
ードのみである。
形するペレットに対してスプルー、ランナーの粉砕品
を、バージンペレット50%と粉砕品50%を混ぜると
であり、これが可能なのは、UL(アンダーライターズ
・ラボラトリーズ)では通常は25%のリグラインドま
でしか認めていないが、それを50%までリグラインド
しても難燃性、電気特性を低下しないことを認めたグレ
ードのみである。
【0020】50%リグラインド性をテストするのは、
はじめにバージンのペレットで成形を行い、その成形品
を粉砕して、バージン品50%とその粉砕品50%を混
ぜて成形をして、さらにその成形品を粉砕するこの作業
を7回繰り返して、はじめの成形の時のバージン品が1
%以下になった材料の性能が100%バージンで成形さ
れた成形品と比較して低下していないことを評価する必
要がある。
はじめにバージンのペレットで成形を行い、その成形品
を粉砕して、バージン品50%とその粉砕品50%を混
ぜて成形をして、さらにその成形品を粉砕するこの作業
を7回繰り返して、はじめの成形の時のバージン品が1
%以下になった材料の性能が100%バージンで成形さ
れた成形品と比較して低下していないことを評価する必
要がある。
【0021】本発明の組成物は、本発明の目的を損なわ
ない範囲で通常の添加剤、例えば酸化防止剤、好ましく
はヒンダードフェノール系安定剤、フォスファイト系安
定剤、チオエーテル系安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、
滑剤、着色剤を添加することが可能であり、また、他の
熱可塑性樹脂(例えばポリカーボネート、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、アクリロニトリルーブタジエ
ン−スチレン共重合、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン
/ジエンターポリマー、エチレン/メタクリル酸グリシ
ジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グ
リシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル
共重合体/グラフト−メチルメタアクリレート)また、
ゴム成分としてエチレン/エチルアクリレート、SEB
S、コアシェル型のラバー(例えばコア:ブチルアクリ
レート、シェル:メチルメタクリレート)などの添加が
可能であり、これらの添加剤は一種または二種類以上を
併用して使用できる。
ない範囲で通常の添加剤、例えば酸化防止剤、好ましく
はヒンダードフェノール系安定剤、フォスファイト系安
定剤、チオエーテル系安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、
滑剤、着色剤を添加することが可能であり、また、他の
熱可塑性樹脂(例えばポリカーボネート、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、アクリロニトリルーブタジエ
ン−スチレン共重合、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン
/ジエンターポリマー、エチレン/メタクリル酸グリシ
ジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グ
リシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル
共重合体/グラフト−メチルメタアクリレート)また、
ゴム成分としてエチレン/エチルアクリレート、SEB
S、コアシェル型のラバー(例えばコア:ブチルアクリ
レート、シェル:メチルメタクリレート)などの添加が
可能であり、これらの添加剤は一種または二種類以上を
併用して使用できる。
【0022】また、充填剤を加えることも可能である。
この様な充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタ
ン酸カリウム繊維、石膏繊維、スチレン繊維、マイカ、
タルク、シリカ、炭酸カルシュウム、ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、クレー、ワラストナイト、硫酸バリウ
ム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの繊維状、粒状、粉状、
板状等の無機フィラーが好ましい。
この様な充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタ
ン酸カリウム繊維、石膏繊維、スチレン繊維、マイカ、
タルク、シリカ、炭酸カルシュウム、ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、クレー、ワラストナイト、硫酸バリウ
ム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの繊維状、粒状、粉状、
板状等の無機フィラーが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下の実施例により、本発明をさ
らに詳しく説明するが本発明を限定するものではない。
なお、実施例では以下のような原材料成分を使用した。
らに詳しく説明するが本発明を限定するものではない。
なお、実施例では以下のような原材料成分を使用した。
【0024】熱可塑性ポリエステル樹脂組成物:ポリブ
チレンテレフタレート(PBT) バロックス(商標:日本ジーイープラスチックス(株)
製)
チレンテレフタレート(PBT) バロックス(商標:日本ジーイープラスチックス(株)
製)
【0025】(A)ハロゲン含有ベンジルアクリレー
ト:ポリペンタブロモベンジルアクリレート(PBB−
PA) FR−1025(商標:デッドシーブロミン社
製)
ト:ポリペンタブロモベンジルアクリレート(PBB−
PA) FR−1025(商標:デッドシーブロミン社
製)
【0026】(B)アンチモン化合物:三酸化アンチモ
ン LSB−80(商標:昭和化成(株)製)
ン LSB−80(商標:昭和化成(株)製)
【0027】(C)ポリテトラフルオロエチレン: C
D−1(商品名、ICI社製)
D−1(商品名、ICI社製)
【0028】(1)50%リグランド性 シリンダー温度250℃、金型温度80℃にて、100
%バージンペレットにて成形を行う。次にその成形品を
粉砕して、バージンペレットと1:1でブレンドして成
形を行う。この粉砕品とバージン材とのブレンド成形を
行ないその7回目のサンプルをバージンペレット100
%成形品と比較する。
%バージンペレットにて成形を行う。次にその成形品を
粉砕して、バージンペレットと1:1でブレンドして成
形を行う。この粉砕品とバージン材とのブレンド成形を
行ないその7回目のサンプルをバージンペレット100
%成形品と比較する。
【0029】(2)難燃性テスト(UL−94) UL−94V−0試験と同じ方法にてテストを行う。厚
みは0.8mm以下のフラムバーを使用する。
みは0.8mm以下のフラムバーを使用する。
【0030】(3)湿式トラッキングテスト(CTI) 50×50×3mmに成形した角板をASTM D36
38−85(IEC112)の方法に従ってテストをす
る。
38−85(IEC112)の方法に従ってテストをす
る。
【0031】ここでは電極として白金電極を使用し、ま
た、電解液としては、0.1wt%塩化アンモニウム水
溶液を使用した。各実施例および比較例に関する配合比
ならびに評価結果は、表1に示す通りである。
た、電解液としては、0.1wt%塩化アンモニウム水
溶液を使用した。各実施例および比較例に関する配合比
ならびに評価結果は、表1に示す通りである。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明のように配合された材料は特に5
0%リグラインド性に優れ、初期の物性を高く保持する
ことから、本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を
50%リグラインドして使用しても、ポリエステルの優
れた特性を失うことなく良好な湿式トラッキング性を示
し、例えば規格外成形品や成形時に生ずるスプルー、ラ
ンナーなどの有効利用ができる。したがって、樹脂組成
物リサイクルの観点から有用な手法を提供することがで
きる。
0%リグラインド性に優れ、初期の物性を高く保持する
ことから、本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を
50%リグラインドして使用しても、ポリエステルの優
れた特性を失うことなく良好な湿式トラッキング性を示
し、例えば規格外成形品や成形時に生ずるスプルー、ラ
ンナーなどの有効利用ができる。したがって、樹脂組成
物リサイクルの観点から有用な手法を提供することがで
きる。
Claims (5)
- 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂に対して、 (A)下記一般式(化1) 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、nは1〜5の数、lは10
〜150、Zは水素原子またはメチル基を示す)で表さ
れるハロゲンを含有するベンジルアクリレートまたはベ
ンジルメタクリレートを難燃剤として全組成物中に1〜
40重量% (B)アンチモン化合物0.5〜10重量% (C)ポリテトラフルオロエチレン化合物0.01〜3
重量% を配合してなるポリエステル樹脂組成物を25%以上5
0%以下再生してなる、再生熱可塑性ポリエステル樹脂
組成物。 - 【請求項2】 前記成分(B)が、三酸化アンチモン化
合物、五酸化アンチモン化合物、アンチモン酸ソーダの
いずれかである、請求項1記載の熱可塑性ポリエステル
樹脂組成物。 - 【請求項3】 熱可塑性ポリエステル樹脂に対して、 (A)下記一般式(化2) 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子、nは1〜5の数、lは10
〜150、Zは水素原子またはメチル基を示す)で表さ
れるハロゲンを含有するベンジルアクリレートまたはベ
ンジルメタクリレートを難燃剤として全組成物中に1〜
40重量% (B)アンチモン化合物0.5〜10重量% (C)ポリテトラフルオロエチレン化合物0.01〜3
重量% を配合してなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を25
%以上50%以下再生した再生熱可塑性ポリエステル樹
脂組成物を成形してなる電気・電子部品の一次回路用成
形品。 - 【請求項4】 スプルー、ランナーなどの粉砕品25重
量%以上50重量%以下と再生していない樹脂50重量
%以上75重量%以下を混ぜ合わせて再生成形(リグラ
インド)を行い、この再生成形作業を最初の樹脂成分が
1%以下になるまで繰り返し行い、その成形品が以下の
条件、 未再生品 難燃性(UL94) 1/32インチ V−0 湿式トラッキング(CTI) 250V以上 再生品 難燃性(UL94) 1/32インチ V−0 湿式トラッキング(CTI) 250V以上 を満たす再生熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項5】 前記電気・電子部品の一次回路用成形品
が、コネクター、リレー、スイッチ、コンデンサーケー
スのいずれかである請求項3記載の電気・電子部品の一
次回路用成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30561996A JPH10130481A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | ポリエステル樹脂組成物およびそれによる成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30561996A JPH10130481A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | ポリエステル樹脂組成物およびそれによる成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130481A true JPH10130481A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17947326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30561996A Pending JPH10130481A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | ポリエステル樹脂組成物およびそれによる成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130481A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6627690B1 (en) | 1999-10-01 | 2003-09-30 | Teijin Limited | Flame-retardant polyester resin composition, molded article thereof, and method of molding the same |
JP2005232410A (ja) * | 2004-02-23 | 2005-09-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 絶縁材料部品 |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP30561996A patent/JPH10130481A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6627690B1 (en) | 1999-10-01 | 2003-09-30 | Teijin Limited | Flame-retardant polyester resin composition, molded article thereof, and method of molding the same |
JP2005232410A (ja) * | 2004-02-23 | 2005-09-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 絶縁材料部品 |
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