JPH10130395A - コア/シエル構造を有していてそのシエル内に官能性単位を含有するフルオロポリマー類 - Google Patents

コア/シエル構造を有していてそのシエル内に官能性単位を含有するフルオロポリマー類

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JPH10130395A JP9262951A JP26295197A JPH10130395A JP H10130395 A JPH10130395 A JP H10130395A JP 9262951 A JP9262951 A JP 9262951A JP 26295197 A JP26295197 A JP 26295197A JP H10130395 A JPH10130395 A JP H10130395A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コア/シェル構造を有していてそのシェル内
に官能性単位を含有するフルオロポリマー類。 【解決手段】 溶融加工可能フルオロポリマー樹脂の粒
子に官能性単位を含有させるが、この官能性単位を上記
粒子のシェルにのみ存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は溶融加工可能なフルオロポリマ
ー類の分野である。
【0002】
【発明の背景】ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)は、低い表面エネルギーを有し、抗粘着特性を示
し、耐熱性がありかつ耐化学品性を示すことで知られ
る。不幸なことには、PTFEは溶融形態で容易には流
れず、従って通常の溶融加工技術、例えば押出し加工ま
たは射出成形などでそれを加工するのは不可能である。
テトラフルオロエチレン(TFE)と少なくとも1種の
追加的完全フッ素置換コモノマーから作られた溶融加工
可能コポリマー類が開発され、このようなコポリマー類
は、PTFEが示す特性の多くを有していて溶融加工可
能である。このようなコポリマー類は、PTFEの場合
と同様に、他の材料、特に異なる材料には実用的な接着
強度では全く粘着しない。
【0003】また、フッ化スルホニル官能性を有するフ
ッ素置換モノマー類とTFEから作られた溶融加工可能
コポリマー類も存在する。このようなコポリマー類はシ
ートに成形された後、反応で酸もしくは塩形態にされ
て、イオン伝導膜として用いられる。このような一般に
均質なコポリマー類で用いられるコモノマーの量は、所
望のイオン伝導性を得る目的で実質的量である。このよ
うに官能性コモノマーを多量に用いると、パーフルオロ
ポリマー類の耐熱性および耐化学品性が実質的に低下す
る。Grotは米国特許第3,692,569号の中で
同様なポリマー類を用いており、その特許には、TFE
とフッ素置換モノマーから作られたコポリマーで被覆さ
れたフルオロカーボンポリマー基質を含む表面活性フル
オロカーボン物が開示されており、そこでは、その被覆
されたフルオロカーボンポリマーが水で湿り、印刷可能
になりかつセメントで接着し得るように、上記フッ素置
換モノマーにスルホニル基、好適にはスルホン酸基を持
たせている。このような特性により、上記表面活性フル
オロカーボン物には染料、インクおよびセメントを中程
度の温度、例えば室温で塗布することができる。以下
(比較A)に示すように、上記コポリマーを酸形態でP
TFEに被覆しそしてそれをアルミニウムシートに面し
て位置させて圧縮成形すると、そのコポリマーと異質材
料、例えばアルミニウムなどとの間の接着力は、通常の
引き剥がし強度試験で試験を行うことができないほど弱
い、即ちその接着結合は引き剥がし強度を全く持たな
い。
【0004】KuriharaおよびTatsuのドイ
ツ特許出願公開第DE44 37573号そしてGol
dingおよびEzzellの米国特許第4,916,
020号には、更に、接着剤として用いるに有用で溶融
流動性(melt−flowable)を示す均質な官
能性フルオロポリマー類が開示されている。上記ドイツ
出願の官能性フルオロポリマーには、スルホン酸もしく
はスルホン酸塩含有パーフルオロ(ビニルエーテル)コ
モノマーが少なくとも2重量%入っている。上記’02
0特許のフルオロポリマーの官能性は、スルホン基もし
くはカルボキシル基またはそれらの誘導体で与えられて
おり、その濃度は、上記フルオロポリマーの当量重量
(equivalent weight)が好適には6
00から3000になるような濃度である。例示されて
いるフルオロポリマー類の当量重量は794−1142
の範囲であり、これは、上記特許で最も通常に利用可能
なポリマーとして識別されているポリマー類の場合、官
能性モノマーの濃度が約56−39重量%であることに
相当する。溶融流動性フルオロポリマーの場合に官能性
フルオロモノマーをそのような量で用いると、そのフル
オロポリマーが使用条件下で示す熱特性および化学特性
が低下する。
【0005】パーフルオロポリマーが通常の使用条件下
で示す耐熱性および耐化学品性を実質的に保持していて
異質材料に対する接着剤として用いるに有用で溶融流動
性を示すパーフルオロポリマーが求められている。
【0006】
【発明の要約】本発明は、非官能性(non−func
tional)フルオロポリマー類が有する特性を充分
に保持していて接着特性を示す溶融流動性フルオロポリ
マーの必要性をその元のフルオロポリマーに少量の官能
性コモノマーを共重合で不均質に組み込むことによって
満足させるものである。
【0007】具体的には、本発明は溶融流動性のフッ素
置換ポリマーから本質的に成る粒子を提供し、ここで
は、上記粒子に、官能性モノマーの共重合単位を含有す
るフッ素置換コポリマーのシェル(shell)を持た
せる。より詳細に示すと、好適な粒子は、テトラフルオ
ロエチレンと少なくとも1種の共重合性で非官能性の完
全フッ素置換モノマーから本質的に作られた1番目の溶
融流動性フルオロポリマーのコア(core)を有しそ
してテトラフルオロエチレンと少なくとも1種の共重合
性で非官能性の完全フッ素置換モノマーと少なくとも1
種の共重合性で官能性のモノマーから作られた2番目の
溶融流動性フルオロポリマーのシェルを有するとして記
述可能である。好適な官能性モノマー類には官能性フル
オロビニルエーテル類が含まれる。
【0008】本発明のフルオロポリマー粒子は、この上
【発明の背景】で記述した均質(コア/シェル構造を持
たない)コポリマー類から区別されるように、コア/シ
ェル構造を有することから不均質である。
【0009】本発明はまた上述した粒子で被覆した製品
および上述した粒子を組み込んだ積層物も提供する。
【0010】
【詳細な説明】フルオロポリマーに官能性コモノマー類
を共重合で少量組み込むと、その元のフルオロポリマー
が有する物性の大部分が変化しないで溶融流動性フルオ
ロポリマー粒子の上にシェルが形成されるばかりでな
く、それに驚くべき接着特性を与えることができること
を見い出した。この官能性コモノマーは、極性基を有す
るシェルを与えることで、未修飾の基礎フルオロポリマ
ーが有する物性を低下させることなく幅広く多様な基質
に対する接着力を大きく向上させる。
【0011】幅広く多様なコモノマー類を用いて上記シ
ェルに官能性、例えばエステル、アルコール、酸および
それの塩およびハロゲン化物、シアネート、カルバメー
トおよびニトリルなどを導入することができる。この使
用するコモノマーの選択および量そしてそれが与える官
能基は、上記フッ素置換ポリマーを接着させるべき個々
の基質に依存することになる。
【0012】例として、オメガ官能性のフッ素置換ビニ
ルエーテルを用いてその官能基を粒子のシェルに組み込
むことができる。上記エーテル類は、コポリマー類、例
えばTFEとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
および/またはヘキサフルオロプロピレンから作られた
コポリマー類などの化学安定性および酸化安定性を保持
しながら、それをその接着させるべき基質に橋渡しする
反応性(官能性)基を与える。フッ化スルホニルまたは
カルバメート官能性を有するフッ素置換ビニルエーテル
類が非常に高い接着強度を与えることを見い出した。
【0013】追加的例として、フルオロポリマー粒子の
シェルにCF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−C
2CF2SO2F(PDMOF)の如き官能性モノマー
を少量組み込むと、これを組み込んでいない時には不活
性なフルオロポリマーが、予想外に向上した接着力を示
す(特に金属に対して)フルオロポリマーに変化する。
また予想外に、上記ポリマーはまたフッ素を含まない他
の材料(これにはナイロン、ポリイミド類およびポリエ
ステルなどの如きポリマー類が含まれる)にも接着し得
る。それと同時に、本粒子では官能性モノマー量を制限
していることから、その樹脂はフルオロポリマー類の基
本的な化学特性、熱特性および他の望ましい特性を保持
している。
【0014】最も予想外なことは、上記コア/シェルポ
リマー粒子が表面調製を全く受けさせていないポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)に融着して上記PTF
Eに粘着性表面を与え、それによって、そのPTFEが
表面調製を受けさせていない他の多様なポリマー材料、
金属材料および無機材料に接着するようになり得ること
である。
【0015】本発明のフルオロポリマー樹脂の粒子は重
合時に粒子状生成物をもたらす重合過程を通して製造可
能であり、ここでは、重合の終点に向かって重合するモ
ノマー類に官能性モノマーを添加することで、この官能
性モノマーを含むコポリマーのシェルを有するポリマー
粒子を生じさせる。このような方法には分散重合および
懸濁重合(種晶重合方法を包含)が含まれ、例えば水分
散重合技術などで知られる。本発明の樹脂粒子は凝集物
を乾燥させたもの、例えば粉末またはペレット状樹脂で
あってもよいか、或は水分散液のように液状媒体、例え
ば水などの中に分散していてもよく、分散形態で使用可
能である。本発明の樹脂粒子を水分散重合で製造する場
合、その粒子は小さくてもよく、平均粒子サイズは典型
的に10−350nm、通常50−250nmの範囲で
あってもよい。重合したまま(生)の分散液がその意図
した用途で充分な安定性および/または湿潤性を示す場
合には、それを反応槽から取り出した状態で用いてもよ
い。別法として、界面活性剤を添加して上記生分散液の
調整を行ってもよいか、或は本技術分野でよく知られて
いる技術を用いて濃縮および安定化を行ってもよい。粒
子分散液を分散形態で用いる場合、それに他の材料をブ
レンドしてもよいか、或は乾燥ブレンドまたは充填材添
加樹脂に向かう段階として上記ブレンド物を共凝集させ
てもよい。水分散液としての本発明のフルオロポリマー
粒子が本発明の別の態様である。分散液の濃度は、典型
的に、重合したままの固体が固体と液体を一緒にした重
量を基準にして5−40重量%の範囲であるような濃度
であり、固体量が約70重量%になるようにそれの濃縮
を行うことも可能である。所望に応じて、上記生分散液
または濃縮分散液を希釈して濃度を低くして使用しても
よい。
【0016】本発明のフルオロポリマー粒子を重合用の
水媒体から回収する時また本技術分野で知られる伝統的
な技術を使用することも可能である(例えば米国特許第
5,266,639号を参照)。例えば、任意に電解質
を添加して激しく撹拌するか或は凍結解凍で凝集を起こ
させた後その湿っている固体を液体から分離してそれの
乾燥を行うなどの如き方法も使用可能である。
【0017】本発明の粒子の製造では、コア/シェル粒
子構造が形成されるように重合過程を実施するが、この
粒子のシェルは、少なくとも、コアには存在していない
官能性コモノマーがある濃度でシェルに存在している点
で、この粒子のコアとは異なる。好適には、上記コアに
は官能性コモノマーを全く存在させない、と言うのは、
官能性コモノマーを存在させるとフッ素置換ポリマーの
化学特性および/または熱特性が低下する、例えば非官
能性フルオロポリマーとの相溶性が低下する可能性があ
り、かつコストが高くなるからである。官能性モノマー
を存在させることとは別にコアとシェルの間に他の差を
持たせることも可能であり、例えば分子量を異ならせる
か或はポリマーの組成を異ならせることも可能である。
更に、コアおよび/またはシェルの組成および/または
分子量を変えることも可能である。このような変化は鮮
明であってもよく、その結果として、上記粒子に個々別
々の層を複数持たせてもよいか或は半径方向の変化を緩
やかにしてもよい。しかしながら、本発明の目的で、コ
ア/シェルの界面は、官能性モノマーを好適には全く含
有しないポリマーと官能性モノマーを含有するポリマー
の間の境界であると見なす。このように、本粒子は、1
番目のフルオロポリマーで作られたコアと2番目のフル
オロポリマーで作られたシェルを有するとして記述可能
であり、この1番目のフルオロポリマーと2番目のフル
オロポリマーは、少なくとも、官能性モノマーから生じ
た単位がシェルに存在していることで区別される。この
シェルは一般に上記粒子の25重量%以内であり、実質
的には例えば10%以内または5%以内であってもよ
い。このコアのフルオロポリマーとシェルのフルオロポ
リマーが両方ともTFEのポリマーである場合、その粒
子のコア部分およびシェル部分を、それぞれ、官能性モ
ノマーを導入する前および後に消費されたTFEの重量
で定義する。
【0018】官能性モノマー類は、本発明の粒子に含め
る2番目のフルオロポリマー(シェル)の中に組み込ま
れた時にこの2番目のフルオロポリマーに官能性単位
(1番目のフルオロポリマーの加工温度範囲内で化学活
性を示し得る)含有ペンダント型側基を導入するモノマ
ー類である。「化学活性」は、官能性単位が他の材料と
相互作用して接着結合を達成する能力を有することを意
味する。基礎のフルオロポリマー、即ち共重合した官能
性コモノマーを含有しないフルオロポリマーは、評価で
きるほどの化学活性を溶融条件下で示さない。このよう
な官能性単位は、必ずしもでないが通常、上記ペンダン
ト型側基の末端部に位置する。このような官能性の例に
はエステル、アルコール、酸(炭素を基とする酸、硫黄
を基とする酸、および燐を基とする酸が含まれる)およ
びそれの塩およびハロゲン化物が含まれる。他の官能性
にはシアネート、カルバメート、ニトリルなどが含まれ
る。
【0019】このような官能性を有するペンダント型側
基を導入する官能性モノマー類は、一般式CY12=C
3−Z[式中、各Yは独立してH、FまたはClであ
りそしてZは官能基を有する]で表示可能である。好適
には、各YはFでありそして−Zは−Rf−X[ここ
で、Rfは、フッ素置換されているジラジカルであり、
そしてXは、CH2基を含んでいてもよい官能基であ
る]である。好適には、Rfは炭素原子数が2−20の
線状もしくは分枝パーフルオロアルコキシであり、その
結果として、好適な官能性コモノマーはフッ素置換され
ているビニルエーテルである。このようなフルオロビニ
ルエーテル類の例には、米国特許第4,982,009
号に開示されている如きCF2=CF[OCF2CF(CF
3)]m−O−(CF2)nCH2OH、および米国特許第5,
310,838号に開示されている如きアルコールのエ
ステルCF2=CF[OCF2CF(CF3)]m−O−(C
2)n−(CH2)p−O−CORが含まれる。追加的フル
オロビニルエーテル類には、米国特許第4,138,4
26号に開示されているCF2=CF[OCF2CF(CF
3)]mO(CF2)nCOOHおよびそれのカルボン酸エステ
ルCF2=CF[OCF2CF(CF3)]mO(CF2)nCOO
Rが含まれる。上記式において、m=0−3、n=1−
4、p=1−2そしてRはメチルまたはエチルである。
好適な上記フルオロビニルエーテル類には、CF2=C
F−O−CF2CF2−SO2F、CF2=CF[OCF2
F(CF3)]O(CF2)2−Y[ここで、−Yは−SO
2F、−CNまたは−COOHである]、およびCF2
CF[OCF2CF(CF3)]O(CF2)2−CH2−Z[こ
こで、−Zは、−OH、−OCN、−O−(CO)−NH
2または−OP(O)(OH)2である]が含まれる。このよ
うなフルオロビニルエーテル類は上記ポリマーに組み込
まれて結果として生じるコポリマーに官能性を組み込む
能力を有することから、これらが好適である。
【0020】式 CF2=CF−Rf−(CH2)n−X[式
中、Xは−OCN(シアネート)、−O−(CO)−N
2(カルバメート)または−OP(O)(OH)2(ホ
スホノ)である]で表される化合物は下記のようにして
合成可能である。上記シアネートは、一般式 CF2=CF−Rf−(CH2)n−OH (I) [式中、nは1−3でありそしてRfは炭素原子数が1
−20のパーフルオロアルキルまたはパーフルオロアル
コキシである]で表される公知化合物と臭化シアン(C
NBr)または塩化シアン(CNCl)を非求核性塩基
の存在下で反応させる1段方法を用いて高収率で製造可
能である。上記カルバメートは、上記シアネートと酸を
高温でシアネートからカルバメートへの変換が完了する
に充分な時間接触させることで上記シアネートから製造
可能である。上記燐含有化合物は、化合物(I)とP
(O)Cl3またはP(O)Br3を混ぜものなしでか或
は非プロトン溶媒中で反応させて塩化物もしくは臭化
物、例えばCF2=CF−Rf−(CH2)n−OP(O)(C
2)などを生じさせた後に加水分解で酸である−OP
(O)−(OH)2を生じさせる方法を用いて高収率で
製造可能である。具体的な条件を以下のモノマー製造1
−4に開示する。
【0021】本発明のフルオロポリマー粒子に入れる官
能性モノマーの量は少量である。この粒子に入れる官能
性モノマーの量は、フルオロポリマーの全重量を基準に
して一般に5重量%以内、好適には3重量%以内であ
る。この官能性モノマーにスルホニル官能性を持たせる
場合には官能性モノマーの量を1重量%以内、特に0.
5重量%以内にするのが望ましい。この官能性モノマー
の量は0.01重量%の如く少なくてもよく、この官能
性モノマーを重合に導入する段階に応じて、それより少
なくすることも可能である。この官能性モノマーを含む
シェルは、好適には、重合中に消費されたTFEを基準
にして、該粒子の25%以内であり、実質的には、例え
ば該粒子の10%以内の如く少なくてもよく、或は5%
であってもよい。シェル全体に渡って官能性モノマー濃
度を均一にする必要はない。一般的には、粒子表面の官
能性モノマー濃度が最大になるようにするのが好適であ
る。これは、例えば、重合バッチで選択した地点で官能
性モノマーの添加を開始してそれの添加を重合終了時ま
で継続することなどで達成可能である。
【0022】本発明の粒子に含めるコア中のフルオロポ
リマー類およびシェル中のフルオロポリマー類は、官能
性モノマーとは別の少なくとも1種のフッ素置換コモノ
マーとTFEから作られたコポリマー類であり、上記シ
ェルには、追加的に、共重合した官能性モノマーを含有
させる。好適な非官能性のフッ素置換コモノマー類に
は、炭素原子数が3−8のパーフルオロオレフィン類、
およびアルキル基の炭素原子数が1−5のパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)(PAVE)類が含まれ
る。ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオ
ロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオ
ロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)およびパーフ
ルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)が特に
好適である。この非官能性コモノマーの量は、該フルオ
ロポリマーの融点をTFEホモポリマーの融点より実質
的に低くするに充分な量である。
【0023】本発明の粒子を構成するフルオロポリマー
類は溶融流動性であり、官能性モノマーを存在させない
時でも溶融流動性を示し得る。このように、これらの溶
融粘度(MV)は一般に105Pa.s以内である。接
着剤として便利に用いることができるようにする目的
で、MVを望ましくは0.01−20x103Pa.s
の範囲、特に0.1−10x103Pa.sの範囲にす
る。
【0024】本発明のコア/シェル粒子を用いて幅広く
多様な製品を誘導することができる。例えば、本発明の
フルオロポリマー粒子は、このフルオロポリマーとは異
なる組成を有する材料と協力させて用いるによく適合し
ている。本フルオロポリマー粒子は、この粒子のシェル
には官能性モノマーが存在していることで表面特性が変
化していることから、異なる材料に相溶してそれに接着
し得る。それでも、本フルオロポリマー粒子は、基礎の
フルオロポリマーおよび同様なフルオロポリマー類に相
溶性を示すに充分なほど基礎フルオロポリマーの特性を
保持している。従って、本フルオロポリマー粒子は、こ
の粒子の官能性構成要素が別の材料に相溶性を示すか或
は上記粒子のフルオロポリマー部分が別の材料に相溶性
を示すことにより、別の材料に接着し得る。このことか
ら、本コア/シェルフルオロポリマー粒子は、異質材料
間の界面相互作用(その材料の1つは通常の基礎フルオ
ロポリマーであるか或は基礎のフルオロポリマーおよび
同様なフルオロポリマー類に相溶性を示す)を向上させ
るに有用である。本フルオロポリマー粒子は、基礎のフ
ルオロポリマーとそれとは異なる材料、例えば他のポリ
マーまたは金属などとから作られた積層物を製造する
時、例えば接着性中間層(または下塗り層)などとして
使用可能であり、このような使用は本発明の範囲内であ
る。従って、本発明は、そのような異質材料間に強力な
接着結合を達成するに便利な方法を提供し、ここでは、
一方または両方の材料が示す特性の大部分を望ましくな
く変えることなくまた介在する構成要素の厄介で高価な
処理を行うことなく、強力な接着結合を達成することが
できる。このような接着を行う方法は、本発明のフルオ
ロポリマー粒子と別の材料を互いに接触させそしてその
結果として生じた上記材料と上記粒子の組み立て品また
はそれらの溶融混合物を加熱して上記材料と上記フルオ
ロポリマーを一緒に接着させることを含む。熱をかける
と本フルオロポリマー粒子は二重の相溶性を示すことか
ら、この粒子に含まれるフルオロポリマーは、この粒子
に含まれる基礎フルオロポリマーに相溶性を示す他の材
料に融着するか或はそれを湿らせることでそれに接着
し、そして上記粒子に含まれる官能性部分は、この粒子
に含まれる官能性部分に相溶性を示す他の材料に融着す
るか或はそれを湿らせることでそれに接着し得る。
【0025】本分野の技術者が理解するであろうよう
に、本発明のフルオロポリマー粒子は数多くの様式で使
用可能である。例えば、粒子または粒子凝集物を適当な
場所に散布するか或は粉付けしてもよいか、分散液また
はスラリー状にしてそれを表面に塗布してもよいか、結
合剤としてか或は他の目的で他の粉末または液体と一緒
に混合してもよいか、或はいくつか存在する粉末コーテ
ィング技術の1つ、例えば静電噴霧または流動床コーテ
ィングなどを用いて表面に分布させることも可能であ
る。通常は、本粒子をこの粒子に含まれる基礎フルオロ
ポリマーの溶融温度より高い温度に加熱(通常は圧力を
かけて)して、この粒子とこのフルオロポリマー粒子を
接着させるべき他の材料の表面との間に密な接触を作り
出すことを通して、この粒子を適当な場所に融着させ
る。このフルオロポリマー粒子を用いて自由表面(fr
ee surface)を作り出すことも可能である
が、これを他の2つの材料(この材料の1つは有利に基
礎のフルオロポリマーで作られていてもよい)の間に位
置させる介在物として用いる時に特に価値が得られる。
従って、本フルオロポリマー粒子を他の2つの材料間の
界面に付着させる操作は、密に対にした操作としてか或
は時間および空間の両方に関して個々別々に行う操作と
して達成可能である。例えば、本フルオロポリマー粒子
を1つの材料の表面に付着させた後に2番目の材料を位
置させそして次に加熱段階を1回行ってもよい。また、
本粒子を1つの材料に付着させた後、異なる場所で異な
る時間に、それを2番目の材料に合わせることも可能で
ある。本分野の技術者にはそのようないろいろな段階組
み合わせが容易に思い浮かぶであろう。
【0026】
【実施例】特に明記しない限り、ASTM D−123
8−52Tの方法を米国特許第4,380,618号に
記述されている如く修飾した方法を用いてメルトフロー
率(MFR)の測定を372℃で行った。MFRをg/
10分の単位で表しそして溶融粘度(MV)を103
a.sの単位で表す時、MFRはMV=53.15/M
FRの関係でMVに関係する。
【0027】フルオロポリマー樹脂の熱特性をASTM
D−4591−87の方法に従ってDSCで測定し
た。報告する溶融温度は溶融吸熱のピーク温度である。
【0028】重合したままのポリマー粒子の平均サイ
ズ、即ち生分散液の粒子サイズ(RDPS)を、光子相
関分光法(photon correlation s
pectroscopy)で測定した。
【0029】フルオロポリマー組成の測定を、厚みが
0.095−0.105mmのフィルムをフーリエ変換
赤外分光法で測定することで行った。HFPの測定では
米国特許第4,380,618号に記述されている方法
を用いた。一般的には、フルオロポリマー類に入ってい
るいろいろなモノマーから生じた単位の含有量を、赤外
帯と表2に示す変換係数を用いて高温の19F NMRで
較正した赤外分光法で測定した。特定モノマーの含有量
(重量%)を、約2365cm-1の所の吸光度[4.2
5μm付近の内厚帯(internal thickn
ess band)]に対する上記モノマーに特徴的な
吸光度(下記の表の第2縦列に示す周波数付近に位置す
る)の比率に下記の表の第3縦列に示す係数を掛けた値
として計算した。表2に挙げなかった官能性モノマーの
場合の濃度は、高温の19F NMRでで測定した濃度で
ある。
【0030】以下に示す実施例で用いるいろいろなモノ
マー類(官能性および非官能性の両方)の頭文字または
省略形を表1に明記する。
【0031】 表1. モノマーの識別 コード 識別または記述 TFE テトラフルオロエチレン HFP ヘキサフルオロプロピレン PMVE パーフルオロ(メチルビニルエーテル) PEVE パーフルオロ(エチルビニルエーテル) PPVE パーフルオロ(プロピルビニルエーテル) PDMOF CF2=CF−[OCF2CF(CF3)]−O−CF2CF2SO2F 8−フルオロスルホニル−パーフルオロ(3,6−ジオキサ− 5−メチル−1−オクテン) EVE−OH CF2=CF−[OCF2CF(CF3)]−O−CF2CF2−CH2 −OH 9,9−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−パーフルオロ(3,6− ジオキサ−5−メチル−1−ノネン) EVE−OCN CF2=CF−[OCF2CF(CF3)]−O−CF2CF2−CH2 −OCN 9−シアナト−9,9−ジヒドロ−パーフルオロ(3,6−ジ オキサ−5−メチル−1−ノネン) EVE−カルバメート CF2=CF−[OCF2CF(CF3)]−O−CF2C F2−CH2−O−(CO)−NH2 9−カルバメート−9,9−ジヒドロ−パーフルオロ(3,6 −ジオキサ−5−メチル−1−ノネン) EVE−P CF2=CF−[OCF2CF(CF3)]−O−CF2CF2−C H2−OP(O)(OH)2 9−ホスホノ−9,9−ジヒドロ−パーフルオロ(3,6−ジ オキサ−5−メチル−1−ノネン) 8−CNVE CF2=CF−[OCF2CF(CF3)−O−CF2CF2−CN 8−シアノ−パーフルオロ(3,6−ジオキサ−5−メチル− 1−オクテン) EVE−C0OH CF2=CF−[OCF2CF(CF3)]−O−CF2CF2 COOH 8−カルボキシル−パーフルオロ(3,6−ジオキサ−5−メ チル−1−オクテン)表2. 官能性単位のIR係数 モノマー 周波数(cm-1) 係数 HFP 983 3.2 PMVE 890 7.0 PEVE 1090 1.33 PPVE 995 0.94 PDMOF 1795 1.33 EVE−OH 2954 620 EVE−カルバメート 1763 1.58 EVE−COOH 1773 1.88実施例1 PDMOFがシェルに入っているTFE/PEVEコポ
リマー 1ガロン(3.8−L)のオートクレーブにパドル撹拌
機を取り付けて水平に位置させて、それに脱イオン水を
2350mL入れ、真空排気と窒素を用いたパージ洗浄
を行うことで空気を除去した。真空下で、水中20重量
%のパーフルオロカプリル酸アンモニウム塩(C−8)
溶液を26mL、PEVEを60mLおよびクロロホル
ムを4mL加えた。温度を高くして80℃にした後、T
FEを添加して圧力を300psig(2.17MP
a)にまで上昇させた。水中2g/Lの過硫酸アンモニ
ウム(APS)溶液から成る初期仕込み物を40mL加
えた。圧力が5psi(0.03MPa)低下すること
で示されるように、重合開始(kickoff)後、圧
力を300psigに維持するようにTFEの添加を開
始しそしてPEVEの供給を1mL/分で開始しかつ開
始剤溶液の供給を2mL/分で開始した。重合開始後に
反応槽に添加されたTFEの量が680gになった時点
で、PEVEの添加を止めそして官能性モノマーである
PDMOFの供給を0.5mL/分で開始した。重合開
始後に添加されたTFEの量が約900gになった時点
で全ての供給を止め、オートクレーブの排気を行って、
生成物である分散液を集めた。この分散液の固体含有量
は26.6重量%であった。この分散液の一定分量を等
しい体積の脱イオン水で希釈した後、Waringブレ
ンダーに入れてせん断力をかけることで凝集を起こさせ
た。湿っている樹脂を脱イオン水で3回濯いだ後、15
0℃で乾燥させた。生成物である樹脂は、19F NMR
で較正しておいたフーリエ変換赤外(FTIR)分光法
で測定して、PEVEを9.0重量%およびPDMOF
を0.22重量%含有していた。MFRは117g/1
0分であった。融点は295.9℃であった。
【0032】この粉末状固体の一部をイソプロパノール
に懸濁させて薄いスラリー状にした(15mLのアルコ
ール中5g)。#24のワイヤーを巻いたロッド(R.
D.Specialties,Inc.)を用いて上記
スラリーをアルミニウムシートに被覆した後、アルコー
ルを空気で除去することで乾燥を行った。測定平均被膜
密度は約2.2mg/cm2であった。純度が向上しか
つ熱安定性が改良されるように化学的修飾を受けさせた
TFE/PPVEコポリマー樹脂[テフロン(商標)P
FAフルオロポリマー樹脂グレード440HP、デュポ
ン社(DuPont)]を上記被膜上に位置させて、4
インチ(10.2cm)平方の開口部が備わっていて厚
みが0.010インチ(0.25mm)で6インチ(1
5.2cm)平方のチェース(chase)に入れ、そ
してこの組み立て物の上部に別のアルミニウムシートを
位置させた。このサンドイッチ状にした物を実験室のプ
レスで圧縮成形したが、ここでは、この成形を350℃
において8分サイクル[熱板接触で3分、2分かけてラ
ムフォース(ram force)を5000ポンド
(2273kg)にまで上昇させ、そして5000ポン
ドで3分]で行い、それを上記プレスから取り出して、
氷水に入れることで急冷した。この組み立て物の440
HP側に位置するアルミニウムシートはその樹脂表面か
ら容易に剥がれ、このことは、引き剥がし強度がゼロで
あることを示している。本発明の粉末で処理した側はア
ルミニウムに接着したままであった。このように接着し
た側の片を1インチ(2.54cm)の幅で切り取っ
て、Instron引張り試験機でそれに引き剥がし試
験を受けさせた。平均引き剥がし強度は310g/cm
であり、このことは、PDMOF濃度が低い(0.22
重量%)にも拘らず本発明のポリマー粒子は接着力を向
上させることを示している。
【0033】実施例2 実施例1で得た乾燥コポリマー粉末をこの上に示したの
と同様にイソプロパノールに懸濁させた後、0.152
mm(6ミル)のドローナイフ(draw knif
e)を用いて、それを厚みが0.05mm(2ミル)の
焼結ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シート上
に被覆した。空気乾燥でイソプロパノールを除去した
後、その被覆PTFEを380℃の空気オーブンに30
分間入れた。その結果として得た被膜の密度は1.6m
g/cm2であった。
【0034】このPTFEシートの本コポリマー粒子で
下塗りしておいた側を奇麗なアルミニウム板に接触させ
て位置させ、そしてこの組み立て物を、320℃に加熱
しておいた熱板プレスに1分間入れることで、それを予
め加熱し、5000ポンド(2270kg)下に3分間
置いた後、20,000ポンド(9090kg)力下に
1分間置くことにより、上記PTFEをアルミニウムに
接着させた[ここではプレスの荷重が4インチx8イン
チ(10.2cmx20.3cm)の面積にかかっ
た]。次に、この積層物を室温のプレスに移し、それを
5000ポンド力下に1分間保持することで、それを冷
却した。平均引き剥がし強度は幅1cm当たり500g
であった。下塗りしなかった以外は同様なPTFEシー
トが同じ成形条件下でアルミニウムに対して示す接着力
は検出できるほどでなかった。
【0035】この上と同様に調製した2番目の積層物を
沸騰水に2時間入れた。このような暴露を受けさせた後
の積層物が示した引き剥がし強度は214g/cmであ
り、このことは、本発明のコア/シェルポリマー粒子を
用いて接着結合を生じさせると接着結合が良好に保持さ
れることを示している。
【0036】比較A 加水分解でスルホン酸形態になっていて当量重量が約1
100のTFE/PDMOFコポリマーが入っている市
販溶液[Nafion(商標)溶液NR−005、デュ
ポン社、公称固体量5重量%]を、ドローナイフで、厚
みが2ミルの焼結PTFEシート上に送り込むことによ
り、それを厚みが0.006インチ(0.15mm)の
溶液被膜で被覆した。このコポリマーのPDMOF含有
量は約40重量%であろう。米国特許第4,433,0
82号を参照のこと。上記溶液に入っている溶媒を空気
で除去して乾燥を行った後、その被覆シートを実施例2
と同様に380℃の空気オーブンに30分間入れた。こ
のシートの下塗り側をアルミニウムシートに面して位置
させて、この上に示したのと同様に圧縮成形を行った。
引き剥がし試験を試みたが、その積層物の片を引張り試
験機の締め付け用ジョーに挿入しようとしている間にP
TFEフィルムがアルミニウムの表面から剥がれてしま
った点で、それは測定可能なほどの接着力を示さなかっ
た。従って、PDMOFの濃度は実施例1のコア/シェ
ルコポリマー粒子の濃度に比べて実質的に高いにも拘ら
ず、接着力は実施例1のそれに比較して充分でない。
【0037】比較B 比較AにおいてNR−005溶液に入っている樹脂に加
水分解を受けさせる前の前駆体であるTFE/PDMO
Fコポリマー樹脂を1,1,2−トリクロロ−1,2,
2−トリフルオロエタン(CFC−113)に入れたス
ラリーを、未処理のアルミニウムシートに被覆した後、
このCFC−113を蒸発させた。この粉末被覆シート
を100℃で15分間乾燥させることで残存溶媒を除去
した。実施例1と同様に積層物を調製してプレス成形し
た。冷却後、PFA 440 HP層は未処理アルミニ
ウムおよび粉末被覆アルミニウムの両方から容易に剥が
れ、このことは、上記TFE/PDMOFコポリマーに
はPDMOFが高濃度で入っているにも拘らず測定可能
なほどの接着力が得られなかったことを示している。
【0038】比較C アルミニウムシートに接着性層を全く被覆せずそして化
学修飾を受けさせていないTFE/PPVEコポリマー
樹脂[Teflon(商標)PFAフルオロポリマー樹
脂グレード340、デュポン社]を上記PFA 440
HP樹脂の代わりに用いる以外は一般に実施例1と同
様に積層物を調製して、このTFE/PPVE樹脂に、
それがアルミニウムに粘着する最良の機会を与えた。引
き剥がし力は35g/cmのみであり、このことは、本
発明のフッ素置換コポリマー粒子を用いた場合に得られ
る接着レベルは共重合した官能性モノマーが上記粒子の
シェルに存在していることによるものであることを更に
示している。
【0039】実施例3 PDMOFがシェルに入っているTFE/HFPコポリ
マー 実施例1のオートクレーブに脱イオン水を2250mL
入れ、真空排気と窒素を用いたパージ洗浄を行うことで
空気を除去した。真空下で、水中20重量%のC−8溶
液を20mLおよびクロロホルムを8mL加えた。温度
を高くして95℃にした後、HFPを添加して圧力を4
50psig(3.2MPa)にまで上昇させた。次
に、TFEを用いて圧力を更に650psig(4.6
MPa)にまで上昇させた。5g/LのAPS水溶液か
ら成る初期仕込み物を60mL加えた。重合開始後、圧
力を650psigに維持するようにTFEの添加を開
始しそして同じ開始剤溶液の供給を2mL/分で開始し
た。重合開始後にオートクレーブに添加されたTFEの
量が1.5ポンド(0.63kg)になった時点で、P
DMOFの供給を5mL/分で開始した。重合開始後に
添加されたTFEの量が2ポンド(0.91kg)にな
った時点で全ての供給を止め、反応槽の圧力を550p
sig(3.9MPa)にまで降下させた。次に、この
オートクレーブの排気を行って分散液を集めた。この得
た分散液の固体含有量は26.6重量%であった。この
分散液の一定分量をWaringブレンダーに入れてせ
ん断力をかけることで凝集を起こさせ、脱イオン水で濯
いだ後、150℃で乾燥させた。NMRで較正しておい
たFTIR分析により、その生じた樹脂はHFPを1
3.8重量%およびPDMOFを0.51重量%含有し
ていることが示された。372℃におけるメルトフロー
率は38g/10分であった。実施例2と同様にして積
層物を調製した。この樹脂に入っているPDMOFの濃
度は低いにも拘らず引き剥がし強度は160g/cmで
あった。
【0040】実施例4 PDMOFがシェルに入っているTFE/PMVEコポ
リマー この上と同じオートクレーブに脱イオン水を2100m
L入れ、真空排気と窒素を用いたパージ洗浄を行うこと
で空気を除去した。真空下で、C6−C16パーフルオロ
アルキルエタンスルホン酸混合物[Zonyl(商標)
TBSフルオロケミカル界面活性剤、デュポン社]が水
に33重量%入っている溶液を12gおよびクロロホル
ムを1mL加えた。温度を高くして80℃にした後、ピ
ストン排出ポンプを用いてPMVEを120mL加え
た。TFEを用いて圧力を350psig(2.5MP
a)にまで上昇させた。5g/LのAPS溶液から成る
初期仕込み物を50mL加えた。重合開始後、PMVE
の添加を1mL/分で開始しそして圧力を350psi
gに維持するようにTFEの添加を開始した。また、同
じ開始剤溶液の供給を0.75mL/分で開始した。重
合開始後にレシピー(recipe)に添加されたTF
Eの量が1.5ポンド(0.68kg)になった時点
で、PDMOFの供給を5mL/分で開始した。重合開
始後に添加されたTFEの量が2ポンド(0.91k
g)になった時点で全ての供給を止め、オートクレーブ
の排気を行って分散液を集めた。この集めた分散液の固
体含有量は19.5重量%であった。この分散液の一定
分量を凍結で凝固させ、脱イオン水で3回濯いだ後、真
空オーブンに入れて50℃で乾燥させた。FTIR分析
により、その樹脂はPMVEを10.9重量%およびP
DMOFを2.9重量%含有していることが示された。
メルトフロー率は24.1g/10分であった。DSC
で測定した時の融点は約265℃であった。実施例2と
同様にして積層物を調製した。引き剥がし強度は200
g/cmであった。
【0041】実施例5 EVE−OHがシェルに入っているTFE/PMVEコ
ポリマー 脱イオン水の仕込み量を2000mLにし、重合開始後
に添加されたTFEの量が340gになった後にPMV
Eの供給を止めそしてその時点でPDMOF供給の代わ
りにEVE−OHの供給を1mL/分で開始しそしてT
FEの全添加量(重合開始後)を454gにする以外は
本質的に実施例4の重合手順に従った。その結果として
得た分散液の固体含有量は17.1重量%であった。こ
の分散液の一定分量を冷凍庫に一晩入れることで凝集を
起こさせた。この凝固させた一定分量を温かい脱イオン
水で濯いでNo.40のWhatman濾紙を取り付け
たブフナー漏斗に入れることで解凍を起こさせた。この
凝集させたポリマーの濯ぎと濾過を3回行うことで無機
残渣を除去した後、100℃で一晩乾燥させた。NMR
で較正しておいたFTIR分析により、このコア/シェ
ルコポリマーはPMVEを26.9重量%およびEVE
−OHを3.1重量%含有していることが示された。3
72℃におけるメルトフロー率は0.5g/10分であ
った。DSC分析は融点の証拠を全く示さなかった。凍
結で凝集を起こさせると粗い粉末が得られ、その粉末を
ふるいにかえることにより、40メッシュのスクリーン
を通過する画分を単離した(粒子サイズ<420μ
m)。この画分をアルミニウムシートに粉付けすること
により、粉末の均一な単層、即ち厚みが粒子1個の層を
得た。実施例1と同様にして積層物を構築して成形し
た。引き剥がし強度(粉末被覆アルミニウムに対してP
FA 440 HPが示す)は300g/cmであり、
このことは、官能性単位をシェルにのみ存在させた本発
明のコア/シェル粒子を用いると良好な接着力が得られ
ることを示している。
【0042】モノマー製造1 CF2=CFO−CF2CF(CF3)O−CF2CF2−C
2−OCN 前以て乾燥させておいたフラスコにEVE−OH(3
9.4g、0.10モル)を仕込みそして激しく撹拌し
ながら臭化シアン(11.13g、0.105モル)を
アセトン溶媒(60mL)に入れて仕込んだ。上記溶液
にトリエチルアミン(11.11g、0.11モル)を
ゆっくりと加えた。反応温度を外部冷却で約0℃に維持
した。添加終了後、反応混合物を0℃で15から30分
間撹拌した後、氷水の中に注ぎ込んだ。下部の有機層を
分離し、水で洗浄した後、蒸留を行うことにより、沸点
が0.7mmHgで47℃の無色透明な液体を得、これ
は、赤外分光法および19F NMRにより、9−シアナ
ト−9,9−ジヒドロパーフルオロ−(3,6−ジオキ
サ−5−メチル−1−ノネン)(EVE−OCN、この
上に示した式)であるとして同定した。収量は26g
(62%)であった。
【0043】モノマー製造2 CF2=CFO−CF2CF(CF3)O−CF2CF2−C
2−O−(CO)−NH2 EVE−OCN(30g、0.0716モル)を8mL
の6N HClと混合して周囲温度で6時間撹拌した。
次に、温度を50℃に上昇させて2時間後、出発材料の
変換が完了した。下部の有機層を分離し、水で洗浄した
後、蒸留を行うことにより、沸点が2mmHgで80−
84℃の無色透明な液体としてEVE−カルバメート
(この上に示す式)を20.6g(65.8%収率)得
た。このEVE−カルバメートの構造を19F NMR、
プロトンNMRおよびIRで実証した。
【0044】実施例6 EVE−OCNがシェルに入っているTFE/PEVE
コポリマー 1ガロンのオートクレーブに脱イオン水を2300mL
入れ、この上に示したのと同様にして空気を除去した。
真空下で、20重量%のC−8溶液を25g、PEVE
を17mLおよびエタンを1g加えた。温度を高くして
80℃にした後、TFEを添加して圧力を300psi
g(2.17MPa)にまで上昇させた。2g/LのA
PS溶液から成る初期開始剤仕込み物を60mL加え
た。圧力が5psi(0.03MPa)低下することで
示されるように、重合開始後、圧力を300psigに
維持するようにTFEとPEVEの混合物(TFE:P
EVE比=97.1:2.9重量)の供給を開始した。
また、同じ開始剤溶液の添加を0.5mL/分で開始し
て重合全体を通して継続した。重合開始後に添加された
TFE/PEVE混合物の量が600gになった時点で
EVE−OCNを10mL加えた。重合開始後に添加さ
れたTFE/PEVE混合物の量が650gになった時
点で全ての供給を止めて、圧力を150psig(1.
1MPa)にまで降下させた。反応槽の排気を行って、
冷却した後、生成物である分散液を集めた。この分散液
の固体含有量は22.2重量%であった。本質的に実施
例1と同様にして上記分散液に凝集を起こさせてコポリ
マー樹脂を単離した。乾燥させた生成物樹脂をFTIR
分光法で測定した時、この樹脂はPEVEを2.44重
量%およびEVE−OCNから生じた単位を0.83重
量%含有していたが、これはカルバメート官能性を伴っ
て存在していた。即ち、検出可能な−OCNは全部、上
記重合条件下で、−O−(CO)−NH2に変化した。
1060gの重りを用いて372℃で測定した時のメル
トフロー率は11.5g/10分であった。DSCで測
定した時の融点は309℃であった。この粉末状固体の
一部を用いて、ワイヤーを巻いたロッドを用いる代わり
に8ミル(0.2mm)のドローバー(draw ba
r)を用いる以外は実施例1と同様にして積層物を調製
した。再び、この構築物の440HP側に位置するアル
ミニウムシートは樹脂表面から容易に剥がれたが、上記
粉末で処理した側はアルミニウムに接着したままであっ
た。平均引き剥がし強度は2.0ポンド/インチ(36
0g/cm)であり、このことは、本発明のポリマーが
接着力を向上させたことを示している。
【0045】モノマー製造3 CF2=CFO−CF2CF(CF3)O−CF2CF2−C
2−OP(O)−Cl2 前以て乾燥させておいたフラスコにEVE−OH(25
7g、0.652モル)とホスホリルクロライド(50
0g、3.257モル)と無水塩化カルシウム(3.6
g、0.0324モル)を仕込んだ。この反応混合物を
110℃に6−8時間か或はEVE−OH出発材料が消
費されるまで加熱した。過剰量のホスホリルクロライド
を常圧下で留出させて回収した。次に、残存する液体の
蒸留を減圧下で行って沸点が5mmHgで85−90℃
(または2mmHgで67−72℃)の無色透明な液体
として9−ホスホノクロライド−9,9−ジヒドロパー
フルオロ−(3,6−ジオキサ−5−メチル−1−ノネ
ン)(EVE−P−クロライド、この上に示した式)生
成物を得た。収量:200g(60%)。
【0046】モノマー製造4 CF2=CFO−CF2CF(CF3)O−CF2CF2−C
2−OP(O)−(OH)2 丸底フラスコにEVE−P−クロライドを700g
(1.37モル)仕込んだ後、水(49.4g、2.7
5モル)をゆっくりと加えた。この水を全部添加した
後、反応混合物を周囲温度で一晩激しく撹拌し、次に6
0℃で真空下に置くことでいくらか残存する水を除去す
ることにより、粘性のある透明な液体として9−ホスホ
ノ−9,9−ジヒドロパーフルオロ−(3,6−ジオキ
サ−5−メチル−1−ノネン)(EVE−P、この上に
示した式)生成物を得た(640g、収率98.6
%)。
【0047】実施例7 EVE−Pがシェルに入っているTFE/PEVEコポ
リマー 脱イオン水の前仕込み量を2100mLにしそしてEV
E−OCNの代わりに10mLのEVE−Pを300m
Lの脱イオン水に入れて用いる以外は本質的に実施例6
の重合手順に従った。その結果として得た分散液の固体
含有量は22.5重量%であった。この分散液の一定分
量を冷凍庫に入れることで固体を一晩凝固させた。解凍
後に得られた懸濁液を、ブフナー漏斗に取り付けたWh
atman541濾紙に通して濾過した後、脱イオン水
で3回洗浄した。次に、その固体を100℃で一晩乾燥
させた。DSCで測定した融点は313℃であった。N
MRで較正しておいたFTIR分析により、このコポリ
マー樹脂はPEVEを1.97重量%およびEVE−P
を0.23重量%含有していることが示された。メルト
フロー率は12g/10分であった。この粉末を用いて
実施例5の手順に従って調製した積層物は270g/c
mの引き剥がし強度を示した。
【0048】実施例8 EVE−カルバメートがシェルに入っているTFE/P
EVEコポリマー 官能性モノマーとしてEVE−OCNの代わりにEVE
−カルバメートを用いそしてその量を10mLではなく
9.6mLにする以外は本質的に実施例6の重合手順を
繰り返した。分散液の固体含有量は20.3重量%であ
った。実施例7と同様に凍結凝固を行うことでポリマー
を単離した。乾燥させた生成物樹脂はPEVEを6.6
5重量%およびEVE−カルバメートから生じた単位を
1.07重量%含有していた。融点は289℃であっ
た。この粉末状のコポリマー樹脂を用いて実施例1と同
様に製造した積層物は480g/cmの引き剥がし強度
を示した。
【0049】実施例9 8−CNVEがシェルに入っているTFE/PEVEコ
ポリマー 官能性モノマーとしてEVE−OCNの代わりに8−C
NVEを用いる以外は本質的に実施例6の手順を繰り返
した。分散液の固体含有量は21.9重量%であった。
乾燥させた生成物樹脂はPEVEを2.63重量%およ
び8−CNVEから生じた単位を0.50重量%含有し
ていた。融点は308℃であった。この粉末状のコポリ
マー樹脂を用いて製造した積層物は355g/cmの引
き剥がし強度を示した。
【0050】実施例10 EVE−COOHがシェルに入っているTFE/PEV
Eコポリマー 官能性モノマーとしてEVE−OCNの代わりにEVE
−COOHを用いる以外は本質的に実施例6の重合手順
を繰り返した。分散液の固体含有量は22.4重量%で
あった。透明な母液が生じるに充分な量で硝酸を添加し
てせん断で凝集を起こさせることにより、ポリマー固体
を単離した。乾燥させた生成物樹脂はPEVEを5.9
5重量%およびEVE−COOHから生じた単位を1.
94重量%含有していた。この粉末状のコポリマー樹脂
を用いて実施例6と同様に製造した積層物は260g/
cmの引き剥がし強度を示した。
【0051】本発明の特徴および態様は以下のとおりで
ある。
【0052】1. 溶融流動性のフッ素置換ポリマーか
ら本質的に成る粒子であって、官能性モノマーの共重合
単位を含有するフッ素置換コポリマーのシェルを有する
粒子。
【0053】2. フッ素置換ポリマーの粒子であっ
て、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種の共重合
性で非官能性のフッ素置換モノマーから本質的に作られ
た1番目の溶融流動性フルオロポリマーのコアを有しそ
してテトラフルオロエチレンと少なくとも1種の共重合
性で非官能性のフッ素置換モノマーと少なくとも1種の
共重合性で官能性のモノマーから作られた2番目の溶融
流動性フルオロポリマーのシェルを有する粒子。
【0054】3. 上記官能性モノマーがアルコール、
酸およびそれの塩およびハロゲン化物、シアネート、カ
ルバメートまたはニトリル官能性を有する第1項の粒
子。
【0055】4. 上記酸が炭素を基とする酸、硫黄を
基とする酸または燐を基とする酸である第3項の燐。
【0056】5. 上記官能性モノマーが官能性フルオ
ロビニルエーテルである第3項の粒子。
【0057】6. 水分散液としての第1項のフッ素置
換ポリマー粒子。
【0058】7. 第1項のフッ素置換ポリマー粒子か
ら誘導された製品。
【0059】8. 上記製品が被覆製品であって、被膜
で覆われている基質を含み、ここで、上記被膜が第1項
のコポリマー粒子を含んでいて、上記粒子が融着してい
る第7項の製品。
【0060】9. 上記基質が普通には接着しないパー
フルオロポリマーを含む第8項の被覆製品。
【0061】10. 上記パーフルオロポリマーがポリ
テトラフルオロエチレンである第9項の被覆製品。
【0062】11. 溶融流動性のフルオロポリマー粒
子と別の材料を互いに接触させそしてその結果として生
じた上記材料と上記粒子の組み立て品を加熱することで
上記材料と上記フルオロポリマー粒子を一緒に接着させ
ることを含む、溶融流動性のフルオロポリマー粒子を別
の材料に接着させる方法であって、共重合した官能性コ
モノマーを上記粒子のシェルにのみ存在させることで、
上記粒子の官能性部分が上記材料に相溶性を示すように
するか或は上記粒子のフルオロポリマー部分が上記材料
に相溶性を示すようにする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 27:12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融流動性のフッ素置換ポリマーから本
    質的に成る粒子であって、官能性モノマーの共重合単位
    を含有するフッ素置換コポリマーのシェルを有する粒
    子。
  2. 【請求項2】 フッ素置換ポリマーの粒子であって、テ
    トラフルオロエチレンと少なくとも1種の共重合性で非
    官能性のフッ素置換モノマーから本質的に作られた1番
    目の溶融流動性フルオロポリマーのコアを有しそしてテ
    トラフルオロエチレンと少なくとも1種の共重合性で非
    官能性のフッ素置換モノマーと少なくとも1種の共重合
    性で官能性のモノマーから作られた2番目の溶融流動性
    フルオロポリマーのシェルを有する粒子。
  3. 【請求項3】 水分散液としての請求項1のフッ素置換
    ポリマー粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1のフッ素置換ポリマー粒子から
    誘導された製品。
  5. 【請求項5】 溶融流動性のフルオロポリマー粒子と別
    の材料を互いに接触させそしてその結果として生じた上
    記材料と上記粒子の組み立て品を加熱することで上記材
    料と上記フルオロポリマー粒子を一緒に接着させること
    を含む、溶融流動性のフルオロポリマー粒子を別の材料
    に接着させる方法であって、共重合した官能性コモノマ
    ーを上記粒子のシェルにのみ存在させることで、上記粒
    子の官能性部分が上記材料に相溶性を示すようにするか
    或は上記粒子のフルオロポリマー部分が上記材料に相溶
    性を示すようにする方法。
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