JPH10130306A - 塩素含有ポリマーの製造法 - Google Patents

塩素含有ポリマーの製造法

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JPH10130306A
JPH10130306A JP28709096A JP28709096A JPH10130306A JP H10130306 A JPH10130306 A JP H10130306A JP 28709096 A JP28709096 A JP 28709096A JP 28709096 A JP28709096 A JP 28709096A JP H10130306 A JPH10130306 A JP H10130306A
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Japan
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chlorine
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radical polymerization
living radical
polymerization
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JP28709096A
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Yuriko Kaida
由里子 海田
Hirotsugu Yamamoto
博嗣 山本
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通常の重合法に比較して分子量分布の狭いポリ
塩化ビニルなどの塩素含有ポリマーを容易に製造する方
法を提供する。 【解決手段】塩素含有モノマーをリビングラジカル重合
法で重合する、ポリ塩化ビニルなどの塩素含有ポリマー
の製造法。リビングラジカル重合法としては、ハロゲン
原子移動型リビングラジカル重合法および安定なニトロ
キシフリーラジカルをラジカルキャッピング剤として用
いるリビングラジカル重合法が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分子量分布が狭く構
造の制御された塩素含有ポリマー、特にポリ塩化ビニル
系ポリマーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素を含有する重合体、そのなかでも特
にポリ塩化ビニル系ポリマー(以下、PVCともいう)
は、広く実用に供されている。しかし、通常これらは一
般的なラジカル重合により製造されているため、成長ラ
ジカル同士の再結合、不均化反応などが起こり分子量分
布の制御は困難である。そのうえ塩化ビニルモノマーの
ラジカルが活性なため重合の過程においてモノマーの異
常結合が生成しやすく、PVCの耐候性、熱安定性等を
低下させる原因となっている。分子量分布が狭いPVC
は、その溶融特性、熱的特性、機械的特性、耐候性等の
面で従来とは異なる優れた性質を示すものと考えられ
る。また、分子中の異種結合の生成を抑制することがで
きればPVCの耐候性、熱安定性等の点からも有利であ
ると思われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】分子量分布や構造の制
御された重合体を得るための手法としてはリビングイオ
ン重合が一般的である。しかし、リビングイオン重合は
低温での重合が必須であること、系中の不純物の影響を
受けやすいことなどから一般的には困難である。塩化ビ
ニルのリビングイオン重合は、アルキルリチウムによる
アニオンリビング重合(遠藤等、高分子学会予縞集 Vo
l.43,p182(1996))の報告があるが、それ以外ではほと
んど行われていないのが現状である。また、塩化ビニル
はe値が0.20と正の値を示すためカチオン重合は困
難である。
【0004】最近、ラジカル重合における生成ポリマー
の構造制御の手法の1つとして「リビングラジカル重
合」の研究が注目を集めている。その1つは成長ポリマ
ー末端のC−X(X:ハロゲン元素) 結合の可逆的解離
を利用したもので、例えばC−C結合生成の手法として
「原子移動ラジカル付加反応」を重合に利用することに
より重合系を" リビング" に制御する「原子移動ラジカ
ル重合」(J.Wang and K.Matyjaszewski, J.Am. Chem. S
oc.,117, 5614 (1995))や、「Karash付加反応」を利用
し重合系を" リビング" に制御する手法(M.Sawamoto,et
al.,Macromolecules,28,1721(1995) )等が報告されて
いる。しかし、現在のところ、スチレン、メチルメタク
リレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート等
の重合は成功しているが塩化ビニルの重合例は報告され
ていない。もう1つの例は、成長ポリマー末端のラジカ
ルをニトロキシラジカルによりキャッピングして安定化
する方法(M.K.Georges,et al.,Macromolecules,26,398
7(1993))である。しかし、これについてもスチレン等に
ついての報告はあるが、塩化ビニルの重合例は報告され
ていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述のよう
な現状に鑑み、分子量分布の狭い構造の制御された塩素
含有ポリマーを簡便に合成する手法として、上記のリビ
ングラジカル重合を用いることができることを見いだし
た。本発明はリビングラジカル重合を用いた塩素含有ポ
リマーの製造法に関する下記発明である。
【0006】付加重合性モノマーをリビングラジカル重
合法で重合する方法であって、付加重合性モノマーの少
なくとも一部として少なくとも1個の塩素を含む塩素含
有モノマーを用いることを特徴とする塩素含有ポリマー
の製造法。
【0007】リビングラジカル重合法には大別してハロ
ゲン原子移動ラジカル重合法と安定なフリーラジカルを
ラジカルキャッピング剤として用いるラジカル重合法と
がある。本発明におけるリビングラジカル重合法ではこ
のいずれも使用しうる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、塩素含有モノマ
ーとしては塩化ビニル、塩化ビニリデン、1,2−ジク
ロロエチレン、3−クロロプロペン、クロロプレンその
他の炭素数2〜4の塩素含有モノマーが適当である。そ
のうちでも塩化ビニルと塩化ビニリデンが好ましく、特
に塩化ビニルが好ましい。
【0009】本発明における塩素含有ポリマーとは塩素
含有モノマーの単独重合体や共重合体をいう。共重合体
としては、塩素含有ポリマー2種以上の共重合体であっ
てもよく、塩素含有ポリマーとそれ以外の付加重合性モ
ノマーとの共重合体であってもよい。また共重合体とし
ては、ランダム共重合体は勿論、ブロック共重合体など
の他の共重合体であってもよい。共重合体中の全重合単
位に対する塩素含有モノマーに由来する重合単位の割合
は、特に限定されるものではないが、20モル%以上、
特に60モル%以上が好ましい。なお、本発明において
ポリ塩化ビニル系ポリマーとは塩化ビニルの単独重合体
や共重合体をいう。
【0010】塩素含有ポリマー以外の付加重合性モノマ
ーとしては、種々のモノマーを用いうる。例えば、エチ
レン、プロピレン、ブテンなどのオレフィン、塩素以外
のハロゲン原子を有するハロゲン化オレフィン、スチレ
ンなどの芳香族オレフィン、アクリル酸やそのエステ
ル、メタクリル酸やそのエステル、酢酸ビニルなどのカ
ルボン酸ビニルエステル、マレイン酸などの不飽和ポリ
カルボン酸およびその無水物やエステルなどのその誘導
体、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリルなどがあ
る。なお、アクリル酸やメタクリル酸のエステルとして
は、炭素数1〜20のアルキルエステルが適当である
が、これに限られず、例えばポリフルロアルキルエステ
ル(特にパーフルオロアルキル置換アルキルエステル)
やヒドロキシアルキルエステルなどのエステルであって
もよい。
【0011】本発明において好ましい塩素含有ポリマー
はポリ塩化ビニル系ポリマーであり、特に塩化ビニル単
独重合体が好ましい。塩素含有ポリマーの分子量は特に
限定されるものではないが、500以上、好ましくは2
000〜20万が適当である。特に分子量5000〜1
0万のポリ塩化ビニル系ポリマーが好ましい。
【0012】本発明におけるリビングラジカル重合法と
しては、ハロゲン原子移動型リビングラジカル重合法ま
たは安定なニトロキシフリーラジカルをラジカルキャッ
ピング剤として用いるリビングラジカル重合法であるこ
とが好ましい。ハロゲン原子移動型リビングラジカル重
合法は、下記のような有機ハロゲン化合物(A)、ハロ
ゲン化金属(B)、および配位子(C)を反応させて得
られる反応生成物(D)を重合開始剤とする重合法であ
る。
【0013】有機ハロゲン化合物(A)としては、1個
以上の炭素−ハロゲン結合(ハロゲンはフッ素以外)を
有する種々の有機化合物を使用できる。ここにおけるフ
ッ素以外のハロゲンとしては塩素、臭素またはヨウ素で
ある。2以上のハロゲン原子は同一の炭素原子に結合し
ていてもよく、異なる炭素原子に結合していてもよい。
好ましくは2以上のハロゲン原子は異なる炭素原子に結
合する。有機ハロゲン化合物(A)1分子中の炭素原子
に結合したハロゲン原子の数は、特に限定されないが、
6以下が好ましく、さらには1または2が好ましい。
【0014】有機ハロゲン化合物(A)としては、脂肪
族炭化水素系ハロゲン化合物、脂環族炭化水素系ハロゲ
ン化合物、芳香族炭化水素系ハロゲン化合物、複素環系
ハロゲン化合物などの有機ハロゲン化合物、およびフッ
素原子、酸素原子、窒素原子などを有する置換基や結合
を含む有機ハロゲン化合物誘導体である。
【0015】有機ハロゲン化合物(A)としては、例え
ば、アルキルハライド、アラルキルハライド、酸ハロゲ
ン化物などがある。具体例としては、例えば、塩化メチ
ル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メ
チル、ヨウ化メチル、1−フェニルエチルクロライド、
1−フェニルエチルブロマイド、1−フェニルエチルヨ
ージド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、ベ
ンジルヨージド、酢酸クロライド、安息香酸クロライ
ド、アルキル基部分の炭素数が1〜20のパーフルオロ
アルキルブロマイドやパーフルオロアルキルヨージド、
などがある。
【0016】ハロゲン化金属(B)の金属種は周期表第
4族〜第12族から選ばれる遷移金属であり、特に周期
表第8族〜第11族から選ばれる遷移金属が好ましい。
なかでも原子番号22番のTiから30番のZnまでの
金属が適当であり、そのうちでもFe、Co、Ni、C
uが好ましい。最も好ましい金属はCuである。特に好
ましいハロゲン化金属(B)はハロゲン化第一銅、すな
わち塩化第一銅、臭化第一銅、およびヨウ化第一銅であ
る。
【0017】ハロゲン化金属(B)に配位可能な配位子
(C)としては、ハロゲン化金属(B)に配位可能であ
れば、制限は特にない。具体的にはピリジン、2,2’
−ビピリジル、4,4’−ビピリジル、1,10−フェ
ナントロリン、エチレンジアミン、4−ビニルピリジ
ン、ジメチルグリオキシム、テルピリジン、ポルフィリ
ン等の含窒素化合物、またはトリフェニルホスフィンや
亜リン酸トリエステル等の含リン化合物が挙げられる。
亜リン酸トリエステルとしては亜リン酸トリアルキルエ
ステルが好ましく、特に炭素数1〜10のアルキル基を
3個有するエステルが好ましい。特に好ましい配位子
(C)は2,2’−ビピリジルと亜リン酸トリアルキル
エステルである。
【0018】本発明において有機ハロゲン化合物
(A)、ハロゲン化金属(B)および配位子(C)を反
応させて得られる反応生成物が重合開始剤として使用さ
れる。これら3者の反応温度は80〜150℃が好まし
い。
【0019】有機ハロゲン化合物(A)に対するハロゲ
ン化金属(B)の反応割合は、有機ハロゲン化合物
(A)中のハロゲン原子の数をm個とすると、有機ハロ
ゲン化合物(A)1モルに対しハロゲン化金属(B)約
mモルであることが好ましい。配位子(C)の反応割合
はハロゲン化金属(B)中の金属原子1個に対し配位し
うる分子数の割合であることが好ましい。例えば、ハロ
ゲン化金属(B)がハロゲン化第一銅の場合、銅原子1
個に対し2,2’−ビピリジルは3分子配位することよ
り、ハロゲン化第一銅1モルに対し2,2’−ビピリジ
ル3モルを反応させる。
【0020】安定なニトロキシフリーラジカル(=N−
* )をラジカルキャッピング剤として用いるリビング
ラジカル重合法におけるラジカルキャッピング剤として
は、2,2,6,6−置換−1−ピペリジニルオキシラ
ジカルや2,2,5,5−置換−1−ピロリジニルオキ
シラジカルなど、環状ヒドロキシアミンからのニトロキ
シフリーラジカルが好ましい。置換基としてはメチル基
やエチル基などの炭素数4以下のアルキル基が適当であ
る。具体的なニトロキシフリーラジカルとしては、例え
ば、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニル
オキシラジカル(以下、TEMPOという)、2,2,
6,6−テトラエチル−1−ピペリジニルオキシラジカ
ル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−1−
ピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラ
メチル−1−ピロリジニルオキシラジカル、1,1,
3,3−テトラメチル−2−イソインドリニルオキシラ
ジカル、N,N−ジ−t−ブチルアミンオキシラジカル
などがある。
【0021】上記ラジカルキャッピング剤はラジカル発
生剤と併用される。ラジカルキャッピング剤とラジカル
発生剤との反応生成物が重合開始剤となって付加重合性
モノマーの重合が進行すると考えられる。両者の併用割
合は特に限定されるものではないが、ラジカルキャッピ
ング剤1モルに対しラジカル発生剤0.1〜10モルが
適当である。
【0022】ラジカル発生剤としては種々の化合物を使
用することができるが、重合温度条件下でラジカルを発
生しうるパーオキシドが好ましい。このパーオキシドと
しては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイル
パーオキシドなどのジアシルパーオキシド類、ジクミル
パーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシドなどのジア
ルキルパーオキシド類、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パ
ーオキシジカーボネートなどのパーオキシカーボネート
類、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパ
ーオキシベンゾトエートなどのアルキルパーエステル類
などがある。特に、ベンゾイルパーオキシドが好まし
い。さらに、パーオキシドの代わりにアゾビスイソブチ
ロニトリルのようなラジカル発生性アゾ化合物などのラ
ジカル発生剤を使用しうる。
【0023】本発明におけるリビングラジカル重合法と
しては、上記2つのリビングラジカル重合法に限られる
ものではなく、他のリビングラジカル重合法であっても
よい。例えば、ニトロキシフリーラジカル以外の安定な
フリーラジカルを用いて上記ニトロキシフリーラジカル
と同様にリビングラジカル重合法を行うことができる。
このような安定なフリーラジカルとしては、例えば、ガ
ルビノキシル(galvinoxyl)フリーラジカルがある。
【0024】モノマーの重合は無溶媒で行ってもよく、
溶媒中で行ってもよい。溶媒としてはベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの炭化水素系溶媒やN,N’−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)などのアミド系溶媒が好まし
い。また、重合はモノマーが重合しうる温度で行えばよ
いが、反応速度、モノマーの重合性および溶媒の沸点等
より80〜130℃が好ましい。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例(例1〜6)および比較
例(例7〜8)を用いて説明するが、本発明はこれらに
限定されない。
【0026】各例においてモノマーはそれぞれ単蒸留し
たものを用いた。また、溶媒はそれぞれ、塩化カルシウ
ムで一晩乾燥した後、単蒸留したものを用いた。有機ハ
ロゲン化合物(A)、ハロゲン化金属(B)、配位子
(C)、およびそれらの反応生成物(D)である重合開
始剤、並びにニトロキシフリーラジカル、ベンゾイルパ
ーオキシド、アゾビスイソブチロニトリルはそれぞれ未
精製のものをそのまま用いた。
【0027】得られた重合体はメタノール中に沈殿さ
せ、ハロゲン化金属(B)、配位子(C)、未反応の重
合開始剤、未反応のニトロキシフリーラジカル、未反応
のラジカル重合開始剤および未反応のモノマーを除いた
後、濾過し、60℃で24時間乾燥させた。
【0028】数平均分子量(Mn )、分子量分布(Mw
/Mn )の測定は、TSKゲルカラム(東ソー社販売)
を用い、UV(東ソー社販売「UV8010」)および
RIを装備したGPC(東ソー社販売「HLC802
0」)により求めた。クロマトグラフの条件として溶離
液にTHF(テトラヒドロフラン)またはヘキサフルオ
ロ−m−キシレンを用い、流速1.0ml/分、温度4
0℃で測定した。なお、Dpは分子量より計算した重合
度である。
【0029】(例1)1−フェニルエチルクロライド
(以下、1−PEClという)0.23g(1.6mm
ol)、塩化第一銅(以下、CuClという)0.16
g(1.6mmol)、2,2’−ビピリジル(以下、
DPyという)0.75g(4.8mmol)、および
N,N’−ジメチルホルムアミド(以下、DMFとい
う)60mlを冷却管を装備した500mlのステンレ
ススチール製オートクレーブに仕込み、脱気後130℃
に加熱し約1分間撹拌した。
【0030】その後塩化ビニル(以下、VCMという)
42.5g(680mmol)を加え再び130℃に加
熱して12時間撹拌を続けた後、オートクレーブを冷却
し重合を停止した。その後、未反応のモノマーをパージ
し、内容物をメタノール中に注ぎ込み白色の沈殿を得
た。得られたポリ塩化ビニル(以下、PVCという)の
数平均分子量(Mn )は13000(Dp=200)、
分子量分布(Mw /Mn)は1.18、および収率は6
7%であった。
【0031】(例2)パーフル−n−オロオクチルヨー
ジド(以下、C8FIという)0.88g(1.6mm
ol)、ヨウ化第一銅0.30g(1.6mmol)、
DPy 0.75g(4.8mmol)、およびDMF
60mlを冷却管を装備した500mlのステンレスス
チール製オートクレーブに仕込み、脱気後130℃に加
熱し約1分間撹拌した。その後VCM 42.5g(6
80mmol)を加え再び130℃に加熱して12時間
撹拌を続けた後、オートクレーブを冷却し重合を停止し
た。その後、未反応のモノマーをパージし、内容物をメ
タノール中に注ぎ込み白色の沈殿を得た。得られたPV
Cの数平均分子量(Mn )は16000(Dp=26
0)、分子量分布(Mw /Mn )は1.28、および収
率は67%であった。
【0032】(例3)1−PECl 0.23g(1.
6mmol)、CuCl 0.16g(1.6mmo
l)、亜リン酸トリエチル0.80g(4.8mmo
l)、およびDMF60mlを冷却管を装備した500
mlのステンレススチール製オートクレーブに仕込み、
脱気後130℃に加熱し約1分間撹拌した。その後VC
M 42.5g(680mmol)を加え再び130℃
に加熱して12時間撹拌を続けた後、オートクレーブを
冷却し重合を停止した。その後、未反応のモノマーをパ
ージし、内容物をメタノール中に注ぎ込み白色の沈殿を
得た。得られたPVCの数平均分子量(Mn )は240
00(Dp=380)、分子量分布(Mw /Mn )は
1.20、および収率は74%であった。
【0033】(例4)1−PECl 0.23g(1.
6mmol)、CuCl 0.16g(1.6mmo
l)、DPy 0.75g(4.8mmol)、および
DMF60mlを冷却管を装備した500mlのステン
レススチール製オートクレーブに仕込み、脱気後130
℃に加熱し約1分間撹拌した。その後VCM 42.5
g(680mmol)を加え再び130℃に加熱して2
4時間撹拌を続けた後、オートクレーブを冷却し重合を
停止した。その後、未反応のモノマーをパージし、内容
物をメタノール中に注ぎ込み白色の沈殿を得た。得られ
たPVCの数平均分子量(Mn )は27000(Dp=
430)、分子量分布(Mw /Mn )は1.18、およ
び収率は78%であった。
【0034】(例5)C8FI 0.88g(1.6m
mol)、CuCl 0.16g(1.6mmol)、
DPy 0.75g(4.8mmol)、およびDMF
60mlを冷却管を装備した500mlのステンレスス
チール製オートクレーブに仕込み、脱気後130℃に加
熱し約1分間撹拌した。その後VCM 42.5g(6
80mmol)を加え再び130℃に加熱して24時間
撹拌を続けた後、オートクレーブを冷却し重合を停止し
た。その後、未反応のモノマーをパージし、内容物をメ
タノール中に注ぎ込み白色の沈殿を得た。得られたPV
Cの数平均分子量(Mn)は29000(Dp=46
0)、分子量分布(Mw /Mn )は1.16、および収
率は74%であった。
【0035】(例6)TEMPO 0.28g(1.8
mmol)、ベンゾイルパーオキシド(以下、BPOと
いう)0.36g(1.5mmol)およびDMF60
mlを冷却管を装備した500mlのステンレススチー
ル製オートクレーブに仕込み、脱気後130℃に加熱し
約5時間撹拌した。その後VCM 42.5g(680
mmol)を加え再び130℃に加熱して20時間撹拌
を続けた後、オートクレーブを冷却し重合を停止した。
その後、未反応のモノマーをパージし、内容物をメタノ
ール中に注ぎ込み白色の沈殿を得た。得られたPVCの
数平均分子量(Mn )は21000(Dp=340)、
分子量分布(Mw /Mn )は1.22、および収率は6
4%であった。
【0036】(例7)アゾビスイソブチロニトリル0.
26g(1.6mmol)、VCM 42.5g(68
0mmol)およびDMF60mlを冷却管を装備した
500mlのステンレススチール製オートクレーブに仕
込み、130℃に加熱して10時間撹拌した。その後オ
ートクレーブを冷却し重合を停止し、未反応のモノマー
をパージして、内容物をメタノール中に注ぎ込み白色の
沈殿を得た。得られたPVCの数平均分子量(Mn )は
34000(Dp=500)、分子量分布(Mw
n)は2.18、および収率は79%であった。
【0037】(例8)BPO 0.36g(1.5mm
ol)、VCM 42.5g(680mmol)および
DMF60mlを冷却管を装備した500mlのステン
レススチール製オートクレーブに仕込み、130℃に加
熱して10時間撹拌した。その後オートクレーブを冷却
し重合を停止し、未反応のモノマーをパージして、内容
物をメタノール中に注ぎ込み白色の沈殿を得た。得られ
たPVCの数平均分子量(Mn)は37000(Dp=
530)、分子量分布(Mw /Mn )は2.20、およ
び収率は82%であった。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法により、通常の重合法に比
較して分子量分布の狭い塩素含有ポリマーを容易に製造
でき、しかも、従来のリビング重合法比較して重合条件
に制約が少ない。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】付加重合性モノマーをリビングラジカル重
    合法で重合する方法であって、付加重合性モノマーの少
    なくとも一部として少なくとも1個の塩素を含む塩素含
    有モノマーを用いることを特徴とする塩素含有ポリマー
    の製造法。
  2. 【請求項2】塩素含有モノマーが塩化ビニルである、請
    求項1の製造法。
  3. 【請求項3】リビングラジカル重合法がハロゲン原子移
    動型のリビングラジカル重合法である、請求項1の製造
    法。
  4. 【請求項4】ハロゲン原子移動型のリビングラジカル重
    合法が、塩素、臭素およびヨウ素から選ばれる少なくと
    も1種のハロゲンを少なくとも1個有する有機ハロゲン
    化合物(A)、周期律表第4族〜第12族から選ばれる
    遷移金属と塩素、臭素およびヨウ素から選ばれるハロゲ
    ンとを構成要素とするハロゲン化金属(B)、およびハ
    ロゲン化金属(B)に配位可能な配位子(C)を反応さ
    せて得られる反応生成物(D)を重合開始剤とする重合
    法である、請求項3の製造法。
  5. 【請求項5】有機ハロゲン化合物(A)が1−フェニル
    エチルクロライドまたはパーフルオロアルキルヨージド
    である、請求項4の製造法。
  6. 【請求項6】ハロゲン化金属(B)が塩化第一銅であ
    る、請求項4の製造法。
  7. 【請求項7】配位子(B)が2,2’−ジピリジルまた
    は亜リン酸トリエステルである、請求項4の製造法。
  8. 【請求項8】リビングラジカル重合法が安定なニトロキ
    シフリーラジカルをラジカルキャッピング剤として用い
    るリビングラジカル重合法である、請求項1の製造法。
  9. 【請求項9】安定なニトロキシフリーラジカルが2,
    2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラ
    ジカルである、請求項8の製造法。
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