JPH10128550A - 被溶接物及びその抵抗溶接方法 - Google Patents

被溶接物及びその抵抗溶接方法

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JPH10128550A
JPH10128550A JP8294364A JP29436496A JPH10128550A JP H10128550 A JPH10128550 A JP H10128550A JP 8294364 A JP8294364 A JP 8294364A JP 29436496 A JP29436496 A JP 29436496A JP H10128550 A JPH10128550 A JP H10128550A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1と第2の被溶接物が異種金属材料、ある
いは熱伝導の非常に良好な金属材料からなる場合にも、
好ましい溶接結果を得ることのできる被溶接物、及びそ
の抵抗溶接方法を提供すること。 【構成】 互いに突き合わされて抵抗溶接される第1の
被溶接物と第2の被溶接物において、肉厚aを持つ前記
第1の被溶接物の溶接される先端部分は前記肉厚aより
も小さい厚みbになるように加工されており、前記第2
の被溶接物は前記第1の被溶接物の先端部分が突き合わ
される部分が小高くなるように加工されていると共に、
その小高い部分に前記肉厚aよりも小さく、かつ前記厚
みb以上の幅c(a>c≧b)をもつ溝を備えることを
特徴とする被溶接物、及びその抵抗溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は,導電性の良好な金属
材料、又は異種金属材料同士の溶接を可能にする被溶接
物、及びその抵抗溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 一般に金属材料の溶接のプロセスは、
溶接電流が被溶接物を通流する際にそれらの接触抵抗な
どによって発熱し、その熱で金属材料が溶融して固化す
ることにより溶接又は接合が行われるものである。
【0003】 しかし、異種金属の溶接はお互いに軟化
温度、熱伝導度、熱膨張係数などが異なる金属材料の軟
化による拡散溶接であるために、一般に同種金属の溶接
に比べて所望の溶接品質を得るのが難しいとされてい
る。また、同種金属の場合にも、双方の被溶接物が真鍮
のように導電性が高い場合には、溶接部分の熱拡散が非
常に大きいために溶接は困難とされている。
【0004】 したがって、このような場合、量産ライ
ンに採用される接合方法としては、ろう付けによるのが
一般的であり、どうしても溶接を行いたいときにはプラ
ズマアーク溶接方法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、これら方法
はいずれも溶接箇所に沿って熱源を移動させるので、接
合に時間がかかるという大きな欠点がある。また、ろう
付け時の酸化膜などを除去するための後処理工程が必要
であり、歩留りが低い、熱ひずみが大きい、作業環境を
保持するための設備が必要であるなどの経済的な欠点が
ある。さらにまた、作業者の熟練度によりろう付け品質
に大きな差異が生ずるなどの問題もあった。
【0006】 本発明はこのような従来の問題点を解決
し,エアコン関連のバルブ部品などの異種金属材料同
士、あるいは熱伝導の良好な金属材料同士の溶接を可能
にする被溶接物、及びその抵抗溶接方法を提供すること
を目的としている。
【0007】
【問題を解決するための手段】 前述のような問題を解
決するため,第1の発明では、互いに突き合わされて抵
抗溶接される第1の被溶接物と第2の被溶接物におい
て、肉厚aを持つ前記第1の被溶接物の溶接される先端
面は前記肉厚aよりも小さい厚みbになるように加工さ
れており、前記第2の被溶接物は前記第1の被溶接物の
先端面に突き合わされる部分が小高い丘部になるように
加工されていると共に、その小高い丘部に前記肉厚aよ
りも小さく、かつ前記厚みb以上の幅c(a>c≧b)
をもつ溝を備えることを特徴とする被溶接物を提供する
ものである。
【0008】 前述のような問題を解決するため,第2
の発明では、互いに突き合わされて抵抗溶接される第1
の被溶接物と第2の被溶接物において、前記第1の被溶
接物の溶接される先端部分の周囲は斜めであって、その
内側は凹所になるように加工されていると共に、前記斜
めの部分と凹所との間の丘部分に環状の溝が形成されて
おり、前記第2の被溶接物は前記第1の被溶接物の先端
面に形成された前記環状の溝に合致するような環状のプ
ロジェクションを備え、前記環状の溝の幅は前記環状の
プロジェクションの最小幅よりも大きく、最大幅よりも
小さいことを特徴とする被溶接物を提供するものであ
る。
【0009】 前述のような問題を解決するため,第3
の発明では、互いに突き合わされて抵抗溶接される第1
の被溶接物と第2の被溶接物において、肉圧aを持つ前
記第1の被溶接物の溶接される先端面は前記肉圧aより
も小さい厚みb’になっていると共に、その先端面には
溝が形成されており、前記第2の被溶接物は前記丘部の
頂部が前記溝の幅c’と同等以下の幅d(a>b’>
c’≧d)を有することを特徴とする被溶接物を提供す
るものである。
【0010】 前述のような問題を解決するため,第4
の発明では、請求孔1において、前記第1の被溶接物と
第2の被溶接物は双方とも熱伝導の良好な同種金属材料
からなることを特徴とする被溶接物を提供するものであ
る。
【0011】 前述のような問題を解決するため,第5
の発明では、請求孔1において、前記第1の被溶接物と
第2の被溶接物は異種金属材料からなることを特徴とす
る被溶接物を提供するものである。
【0012】 前述のような問題を解決するため,第6
の発明では、第1の被溶接物の先端部を第2の被溶接物
に突き合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の
被溶接物の小高くなるよう加工された丘部に形成された
溝に、前記第1の被溶接物の薄くされた先端面を突き合
わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との間
に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接電
流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方法
を提供するものである。
【0013】 前述のような問題を解決するため,第7
の発明では、第1の被溶接物を第2の被溶接物に突き合
わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の被溶接物
の溶接面に形成された環状のプロジェクションに、前記
第1の被溶接物の先端面に形成された環状の溝を突き合
わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との間
に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接電
流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方法
を提供するものである。
【0014】 前述のような問題を解決するため,第8
の発明では、第1の被溶接物の先端面を第2の被溶接物
に突き合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の
被溶接物の小高くなるよう加工された丘部に、前記第1
の被溶接物の小さくされた先端面に形成された溝を突き
合わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との
間に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接
電流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方
法を提供するものである。
【0015】
【発明の実施をするための形態】 以下図面により発明
の実施をするための形態について説明する。先ずこの発
明は、溶接箇所での熱集中を高めると共に、被溶接物A
と被溶接物Bとが軟化を始めたときに、被溶接物Aの先
端部分が被溶接物Bに入り込み易くして、被溶接物Aと
被溶接物Bとの接合境界面積を大きくすることにより、
接合強度を増大させようという考えに立脚している。
【0016】 先ず図1において,Aは銅のように熱伝
導が非常に良好な金属材料からなるパイプ状又はリング
状の第1の被溶接物であり、拡大した溶接部分を示す同
図(B)及び(C)で示すように、肉厚aのパイプの円
周先端部分を、肉厚aから厚みbまで斜面となるよう徐
々に薄く切削加工したものである。
【0017】 第1の被溶接物Aの先端部分が突き合わ
される真ちゅうのような第2の被溶接物Bには、小高い
丘部B1が環状に形成される。この丘部B1の形状は断
面が台形状の他に、半球状、矩形状など種々の形状が考
えられる。丘部B1の頂部には同図(B)に示すよう
に、第1の被溶接物Aの平坦面に対してほぼ垂直になる
ような環状溝B2が形成され、また同図(C)に示すよ
うに、入口が広くされた環状溝B2が形成される。環状
溝B2の形状は、必ずしも図示のように矩形状でなくと
も良いが、環状溝B2の入口の幅cは、第1の被溶接物
Aの先端部の厚みbと同程度か、あるいはそれよりも大
きくなっており、また肉厚aよりも小さくなければなら
ない。
【0018】 溝B2の入口の幅cが被溶接物Aの先端
部の厚みbよりも小さいと、接合電流の通流により被溶
接物Aの先端部分と被溶接物Bの丘部B1とが軟化した
ときに、被溶接物Aの先端部分が被溶接物Bの丘部B1
の環状溝B2に適合するのが難しいために、良好な接合
境界面が得られず、また溝B2の入口の幅cが被溶接物
Aの厚みaよりも大きいと、溝B2の入口における被溶
接物Bと被溶接物Aとの接触状態が悪くなるため、十分
な接合強度が得られない。なお、環状溝B2の深さは、
第2の被溶接物Bの平坦面のレベル程度からそれよりも
ある程度深く形成するのが好ましい。
【0019】 次に図2に示す実施例は、丸棒状の第1
の被溶接物Aと比較的肉圧の薄い板状の第2の被溶接物
Bとの接合を示すものである。第1の被溶接物Aは、斜
めになるように切削加工された円周先端部分A1を備
え、その斜めになるようにされた円周先端部分A1には
その円周に沿って円環状の溝A2が形成されている。さ
らに、溶接時における溝A2部分に発生する熱が逃げに
くいように、溝A2の内側の円周先端部分の一部分を欠
削して円形凹所A3を形成することにより、図1の実施
例と同様に溝A2を丘部分に存在させる。
【0020】 また、第2の被溶接物Bの接合面には、
第1の被溶接物Aの円周先端部分A1の円環状の溝A2
部分に突き合わされる円環状の丘部B1を有する。この
丘部B1は通常の方法で形成されたプロジェクションで
あり、このプロジェクションの頂部の幅、つまり最小幅
は円環状の溝A2の幅よりも小さいが、そのつけ根の
幅、つまり最大幅は溝A2の幅よりも大きい。したがっ
て、第1の被溶接物Aと第2の被溶接物Bとを突き合わ
せたとき、第2の被溶接物Bのプロジェクションの頂部
は第1の被溶接物Aの円環状の溝A2の中に入り、第1
の被溶接物Aの円環状の溝A2の内径及び外径の角部分
は第2の被溶接物Bのプロジェクションの途中で接触す
る。
【0021】 互いの接合部をこのような構造にするこ
とにより、第1の被溶接物Aと第2の被溶接物Bとを突
き合わせたときに接触面積が比較的小さいこと、溶接電
流による発熱が集中されること、及び第1の被溶接物A
と第2の被溶接物Bとの接合部が軟化したとき接合面積
が大きくなることから、前述のように、第1の被溶接物
Aと第2の被溶接物Bが真ちゅうや銅のように熱伝導の
非常に良好な同種金属材料からなる場合でも、また異種
金属材料からなる場合にも、満足し得る機械的強度を呈
する接合を行うことができる。
【0022】 なお、この実施例では第1の被溶接物A
を丸棒状のものとして説明したが、断面4角形状又は5
角形状など多角形状のものでもまったく同様に実施で
き、また溝A2及びプロジェクションを円環状のものと
して説明したが、同様に多角形状のものでも良い。さら
に、棒状のものに限らず、比較的肉圧の厚いパイプ状の
ものでもまったく同様に実施できることは明らかであ
る。
【0023】 次に図3に示す実施例は、比較的肉圧の
厚い板状の第1の被溶接物Aの肉圧部分を肉圧の厚い板
状の第2の被溶接物Bの主面に接合する場合を示すもの
である。第1の被溶接物Aは、前記実施例と同様に肉厚
aから厚みb’まで徐々に薄く切削加工され斜めにされ
た一辺の端部分A1を備え、その薄くされた端部分A1
には幅がc’の溝A2が形成されている。また、第2の
被溶接物Bの接合面には、第1の被溶接物Aの端部分A
1の溝A2部分に突き合わされる小高い断面台形状の丘
部B1を有する。この丘部B1の頂部の幅dは溝A2の
幅c’よりも同程度か、あるいは若干小さいが、そのつ
け根の幅は溝A2の幅c’よりも大きい。したがって、
第1の被溶接物Aと第2の被溶接物Bとを突き合わせた
とき、第2の被溶接物Bの丘部B1の上面は第1の被溶
接物Aの環状の溝A2の入口に当節される。
【0024】 したがってこの実施例でも、第1の被溶
接物Aと第2の被溶接物Bとを突き合わせたときに接触
面積が比較的小さいこと、溶接電流による発熱が第1の
被溶接物Aの端部分A1と第2の被溶接物Bの丘部B1
に集中されて逃げ難いこと、及び第1の被溶接物Aと第
2の被溶接物Bとの接合部が軟化したとき互いに入り組
むため接合面積が大きくなることから、真ちゅうや銅の
ように熱伝導の非常に良好な同種金属材料からなる場合
でも、また異種金属材料からなる場合にも、満足し得る
機械的強度を呈する接合部が得られる。なお、この実施
例における板状とは平板を指すだけではなく、断面コの
字状、断面L字状、断面波状など種々ののものが考えら
れ、これらも前述と全く同様に実施できる。
【0025】 次に、これら第1の被溶接物Aと第2の
被溶接物Bとを抵抗溶接方法について説明する。図4
は、この抵抗溶接を実施するための溶接装置の一例を示
す。図4において,1はシリンダ装置のような加圧機
構、2は加圧機構1の底部に固定されて電極ホルダとし
ての役割を行う金属ブロック、3と4は左右対称のフレ
キシブル部材であり、それぞれの一端側は金属ブロック
2に固定されている。電気絶縁材料からなる断面コの字
状の第1の支持部材5は、雄ねじ6によって金属ブロッ
ク2に固定されている。第2の支持部材7は、フレキシ
ブル部材3と4によって支えられており、第1の支持部
材5の外径よりも幾分大きな内径部を持ち、第1の支持
部材5の一部分がその内部まで延びている。
【0026】 8は第2の支持部材7の上下方向の微小
な動きに高速で追従して、第1の被溶接物Aと第2の被
溶接物Bとの溶接箇所の金属材料の軟化にかかわらず、
溶接箇所に常時一定の加圧力を保持する加圧補助部材で
あり、一般的に応答速度の優れたスプリング又は電磁加
圧装置などが用いられる。加圧補助部材8は第1の支持
部材5と第2の支持部材7との間に挟まれて支持されて
おり、加圧機構1からの下方向の加圧力は加圧補助部材
8を通して第2の支持部材7に伝達される。
【0027】 上部溶接用電極として働くクランプ電極
9は、第2の支持部材7に固定されており、二つ又はそ
れ以上に分割された電極部から構成される。これら電極
部が自動的に中心線Yに対して開いたり閉じたりして、
第1の被溶接物Aをクランプしたり、開放したりする。
10は下部溶接用電極である。
【0028】 また、一端が金属ブロック2の主面2A
に対して垂直になるよう植設され、他端は固定端となっ
ている互いに平行な2本の円筒状のガイド部材11A,
11Bを備える。一対の直線駆動部材12A,12Bは
同一構造であり、直線駆動部材12Aはガイド部材11
Aにガイドされて直線運動を行う通常のリニアモーショ
ンベアリング部12A1とその外筒外面に設けられた電
気絶縁部材12A2とそれらリニアモーションベアリン
グ部12A1と電気絶縁部材12A2とが嵌入される電
極支持ブロック部12A3とから構成される。
【0029】 次にこの装置によって図1に示した構造
の接合部をもつ被溶接物同士を接合する接合接動作につ
いて説明すると、先ずクランプ電極9が開いた状態から
閉じて第1の被溶接物Aをクランプする。加圧機構1が
動作して下方向に動くと、図示されていない結合機構に
より上部溶接電極ヘッド全体が下降する。そして、加圧
機構1がさらに下降するのに伴い、加圧補助部材8が収
縮すると同時に、フレキシブル部材3と4が撓み、金属
ブロック2と第1の支持部材5とガイド部材11A,1
1Bは加圧機構1と一緒に下降する。したがって、クラ
ンプ電極9などが停止した後に金属ブロック2などが降
下した距離だけのスプリングような加圧補助部材8が収
縮し、かつフレキシブル部材3と4が撓む。加圧機構1
が加圧している状態では、加圧補助部材8は下向きの機
械的エネルギーを蓄え、またそれらはあるレベル以上の
上向きの力を吸収する作用を行う。
【0030】 このように加圧機構1が動作して下降運
動を行っている過程で加圧補助部材8が収縮し、第1の
支持部材5の外壁が第2の支持部材7の内壁に沿ってほ
とんど抵抗もなく降下する。この過程で、第1の被溶接
物Aの先端部は第2の被溶接物Bの丘部B1に設けられ
た環状溝B2部分に加圧され、その圧力が予め決められ
たレベルに達すると、給電導体(図示せず)から金属ブ
ロック2に供給される溶接電流は、フレキシブル部材3
と4、第2の支持部材7及びクランプ電極9を通してパ
イプ形状銅製部材B及び鉄製部材Aに流れ、さらに下部
溶接用電極10に流れる。
【0031】 これに伴い、先ず接触している被溶接物
Aの先端部と被溶接物Bの丘部B1とが軟化を始め、加
圧補助部材8の高応答の加圧力により、被溶接物Aの先
端部は被溶接物Bの丘部B1の溝B2に入り込み、入り
組んだ面積の広い接合面を形成する。この被溶接物Aの
先端部が被溶接物Bの丘部B1の溝B2に入り込んだ部
分の拡散接合が非常に接合強度を高めていることが確認
できた。
【0032】 次に、図5により溶接電流について述べ
る。図5(A)において、交流電源ACからの交流電力
はトランスT1で変成され、整流器Reで整流された
後、半導体スイッチS1を通してコンデンサバンクCo
に流れ、このコンデンサバンクCoを充電する。コンデ
ンサバンクCoが所定の値まで充電されると、サイリス
タ又はパワーMOSFETなどからなる高速半導体スイ
ッチS2がオンすることにより、コンデンサバンクCo
の充電電荷は溶接用トランスT2を介して放電され、溶
接用電極WEを図5(B)に示すようなパルス状の電流
波形の溶接電流iを流す。
【0033】 ここで溶接電流iはコンデンサバンクC
o、溶接トランスT2及び溶接電極WEなどを含む放電
回路のインピーダンスによって決まる放電時定数に従っ
て減少する波形のパルス状電流となる。特に被溶接物
A,Bが異種金属、あるいは真鍮のような熱伝導の良好
な金属同士の溶接の場合には、被溶接物へ電流を集中し
て流す必要があり、例えば、溶接電流iはそのほぼ立ち
上がり時点からピーク値近傍までの時間幅がほぼ10ミ
リ秒以下で、かつ被溶接物に加えられる加圧力の応答時
間以上の範囲であるのが好ましい。
【0034】 所定の加圧力で加圧された状態におい
て、例えば10ミリ秒よりも短い時間幅をもつパルス状
の溶接電流iを流すことにより、第1の被溶接物Aの先
端部と第2の被溶接物Bの丘部B1は軟化をする。この
際、第1の被溶接物Aの先端部が、第2の被溶接物Bの
本体部分に比べて十分に体積の小さい丘部B1に当節さ
れた状態でパルス状の溶接電流iが流れるので、被溶接
物A,Bが異種金属、あるいは熱伝導の良好な金属同士
であっても、前記先端部と丘部B1の双方とも軟化し、
好ましい接合を行える電流条件を与える。
【0035】 それら双方の金属材料の溶接箇所が軟化
を始めるのに伴い、例えば加圧補助部材8が高速応答の
スプリングのとき、前述のようにその溶接部分の膨張を
加圧補助部材8で瞬時に吸収すると共に、加圧力が働い
ている状態では、常時、加圧補助部材8が溶接部分に加
圧力を与えているので、拡散溶接の進行に伴う金属材料
の軟化による沈みに対しても極めて応答の速い加圧を与
えることができる。この加圧補助部材8の応答速度が速
ければ速いほど、パルス幅の短い溶接電流iを、つまり
短時間に電流エネルギーを集中させて流すことができ、
熱伝導の極めて良好なものでも、さらに一層好ましい状
態に軟化させることができる加圧条件を与える。ここ
で、加圧補助部材8の応答速度はパルス状の溶接電流i
のパルス幅よりも速いのが好ましい。
【0036】 なお、第1の被溶接物Aが板状のものの
場合、第2の被溶接物Bに突き合わされる板状の第1の
被溶接物Aの端部、即ち先端部が直線状ならば、第2の
被溶接物Bに形成される丘部B1は共に直線状であり、
波状であれば、丘部B1と溝B2は共に波状であるのが
好ましい。
【0037】
【発明の効果】 以上述べたように,本発明によれば,
第1と第2の被溶接物が異種金属材料、あるいは熱伝導
の非常に良好な金属材料からなる場合にも、満足の行く
接合強度が得られるなど、好ましい接合結果を得ること
のできる被溶接物、及びその抵抗溶接方法を提供するこ
とができる。
【0038】 また、本発明によれば,チリ(スパッタ
リング)が発生し難いので、特にチリが特性に悪影響を
与える小型の電子部品の気密封止に好適な被溶接物、及
びその抵抗溶接方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の被溶接物の第1の実施例を説明する
ための図である。
【図2】 本発明の被溶接物の第2の実施例を説明する
ための図である。
【図3】 本発明の被溶接物の第3の実施例を説明する
ための図である。
【図4】 本発明の抵抗溶接方法を実施するための溶接
装置の1例を示す図である。
【図5】 本発明の抵抗溶接方法を実施するための溶接
回路の1例を示す図である。
【符号の説明】
A・・・第1の被溶接物 B・・・第2
の被溶接物 1・・・加圧機構 2・・・金属
ブロック 3、4・・・フレキシブル部材 5・・・第1
の支持部材 7・・・第2の支持部材 8・・・弾性
部材 9・・・クランプ電極 10・・・下
部溶接用電極 11・・・ガイド部材 12・・・直
線駆動部材 AC・・交流電源 T1・・トラ
ンス Re・・整流器 S1・・スイ
ッチ Co・・コンデンサバンク S2・・高速
半導体スイッチ T2・・溶接トランス Rv・・パル
ス幅調整用抵抗
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 被溶接物及びその抵抗溶接方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は,導電性の良好な金属
材料、又は異種金属材料同士の溶接を可能にする被溶接
物、及びその抵抗溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 一般に金属材料の溶接のプロセスは、
溶接電流が被溶接物を通流する際にそれらの接触抵抗な
どによって発熱し、その熱で金属材料が溶融して固化す
ることにより溶接又は接合が行われるものである。
【0003】 しかし、異種金属の溶接はお互いに軟化
温度、熱伝導度、熱膨張係数などが異なる金属材料の軟
化による拡散溶接であるために、一般に同種金属の溶接
に比べて所望の溶接品質を得るのが難しいとされてい
る。また、同種金属の場合にも、双方の被溶接物が真鍮
のように導電性が高い場合には、溶接部分の熱拡散が非
常に大きいために溶接は困難とされている。
【0004】 したがって、このような場合、量産ライ
ンに採用される接合方法としては、ろう付けによるのが
一般的であり、どうしても溶接を行いたいときにはプラ
ズマアーク溶接方法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、これら方法
はいずれも溶接箇所に沿って熱源を移動させるので、接
合に時間がかかるという大きな欠点がある。また、ろう
付け時の酸化膜などを除去するための後処理工程が必要
であり、歩留りが低い、熱ひずみが大きい、作業環境を
保持するための設備が必要であるなどの経済的な欠点が
ある。さらにまた、作業者の熟練度によりろう付け品質
に大きな差異が生ずるなどの問題もあった。
【0006】 本発明はこのような従来の問題点を解決
し,エアコン関連のバルブ部品などの異種金属材料同
士、あるいは熱伝導の良好な金属材料同士の溶接を可能
にする被溶接物、及びその抵抗溶接方法を提供すること
を目的としている。
【0007】
【問題を解決するための手段】 前述のような問題を解
決するため,第1の発明では、互いに突き合わされて抵
抗溶接される第1の被溶接物と第2の被溶接物におい
て、前記第2の被溶接物は前記第1の被溶接物の溶接さ
れる先端面に突き合わされる部分が小高くなるように加
工されていると共に、その小高い丘部に前記第1の被溶
接物の溶接される先端面の厚みb以上の幅c(c≧b)
をもつ溝を備えることを特徴とする被溶接物を提供する
ものである。
【0008】 前述のような問題を解決するため,第2
の発明では、互いに突き合わされて抵抗溶接される第1
の被溶接物と第2の被溶接物において、肉厚aを持つ前
記第1の被溶接物の溶接される先端面は前記肉厚aより
も小さい厚みbになるように加工されており、前記第2
の被溶接物は前記第1の被溶接物の先端面に突き合わさ
れる部分が小高い丘部になるように加工されていると共
に、その小高い丘部に前記肉厚aよりも小さく、かつ前
記厚みb以上の幅c(a>c≧b)をもつ溝を備えるこ
とを特徴とする被溶接物を提供するものである。
【0009】 前述のような問題を解決するため,第3
の発明では、互いに突き合わされて抵抗溶接される第1
の被溶接物と第2の被溶接物において、前記第1の被溶
接物の溶接される先端部分の周囲は斜めであって、その
内側は凹所になるように加工されていると共に、前記斜
めの部分と凹所との間の丘部分に環状の溝が形成されて
おり、前記第2の被溶接物は前記第1の被溶接物の先端
面に形成された前記環状の溝に合致するような環状のプ
ロジェクションを備え、前記環状の溝の幅は前記環状の
プロジェクションの最小幅よりも大きく、最大幅よりも
小さいことを特徴とする被溶接物を提供するものであ
る。
【0010】 前述のような問題を解決するため,第4
の発明では、互いに突き合わされて抵抗溶接される第1
の被溶接物と第2の被溶接物において、肉圧aを持つ前
記第1の被溶接物の溶接される先端面は前記肉圧aより
も小さい厚みb’になっていると共に、その先端面には
溝が形成されており、前記第2の被溶接物は前記丘部の
頂部が前記溝の幅c’と同等以下の幅d(a>b’>
c’≧d)を有することを特徴とする被溶接物を提供す
るものである。
【0011】 前述のような問題を解決するため,第5
の発明では、請求項1ないし請求4のいずれかにおい
て、前記第1の被溶接物と第2の被溶接物は双方とも熱
伝導の良好な同種金属材料からなることを特徴とする被
溶接物を提供するものである。
【0012】 前述のような問題を解決するため,第6
の発明では、請求項1ないし請求4のいずれかにおい
て、前記第1の被溶接物と第2の被溶接物は異種金属材
料からなることを特徴とする被溶接物を提供するもので
ある。
【0013】 前述のような問題を解決するため,第7
の発明では、第1の被溶接物の先端部を第2の被溶接物
に突き合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の
被溶接物の小高くなるよう加工された丘部に形成された
溝に、前記第1の被溶接物の薄くされた先端面を突き合
わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との間
に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接電
流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方法
を提供するものである。
【0014】 前述のような問題を解決するため,第8
の発明では、第1の被溶接物を第2の被溶接物に突き合
わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の被溶接物
の溶接面に形成された環状のプロジェクションに、前記
第1の被溶接物の先端面に形成された環状の溝を突き合
わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との間
に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接電
流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方法
を提供するものである。
【0015】 前述のような問題を解決するため,第9
の発明では、第1の被溶接物の先端面を第2の被溶接物
に突き合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の
被溶接物の小高くなるよう加工された丘部に、前記第1
の被溶接物の小さくされた先端面に形成された溝を突き
合わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との
間に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接
電流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方
法を提供するものである。
【0016】
【発明の実施をするための形態】 以下図面により発明
の実施をするための形態について説明する。先ずこの発
明は、溶接箇所での熱集中を高めると共に、被溶接物A
と被溶接物Bとが軟化を始めたときに、被溶接物Aの先
端部分が被溶接物Bに入り込み易くして、被溶接物Aと
被溶接物Bとの接合境界面積を大きくすることにより、
接合強度を増大させようという考えに立脚している。
【0017】 先ず図1において,Aは銅のように熱伝
導が非常に良好な金属材料からなるパイプ状又はリング
状の第1の被溶接物であり、拡大した溶接部分を示す同
図(B)及び(C)で示すように、肉厚aのパイプの円
周先端部分を、肉厚aから厚みbまで斜面となるよう徐
々に薄く切削加工したものである。
【0018】 第1の被溶接物Aの先端部分が突き合わ
される真ちゅうのような第2の被溶接物Bには、小高い
丘部B1が環状に形成される。この丘部B1の形状は断
面が台形状の他に、半球状、矩形状など種々の形状が考
えられる。丘部B1の頂部には同図(B)に示すよう
に、第1の被溶接物Aの平坦面に対してほぼ垂直になる
ような環状溝B2が形成され、また同図(C)に示すよ
うに、入口が広くされた環状溝B2が形成される。環状
溝B2の形状は、必ずしも図示のように矩形状でなくと
も良いが、環状溝B2の入口の幅cは、第1の被溶接物
Aの先端部の厚みbと同程度か、あるいはそれよりも大
きくなっており、また肉厚aよりも小さくなければなら
ない。
【0019】 溝B2の入口の幅cが被溶接物Aの先端
部の厚みbよりも小さいと、接合電流の通流により被溶
接物Aの先端部分と被溶接物Bの丘部B1とが軟化した
ときに、被溶接物Aの先端部分が被溶接物Bの丘部B1
の環状溝B2に適合するのが難しいために、良好な接合
境界面が得られず、また溝B2の入口の幅cが被溶接物
Aの厚みaよりも大きいと、溝B2の入口における被溶
接物Bと被溶接物Aとの接触状態が悪くなるため、十分
な接合強度が得られない。なお、環状溝B2の深さは、
第2の被溶接物Bの平坦面のレベル程度からそれよりも
ある程度深く形成するのが好ましい。
【0020】 次に図2に示す実施例は、丸棒状の第1
の被溶接物Aと比較的肉圧の薄い板状の第2の被溶接物
Bとの接合を示すものである。第1の被溶接物Aは、斜
めになるように切削加工された円周先端部分A1を備
え、その斜めになるようにされた円周先端部分A1には
その円周に沿って円環状の溝A2が形成されている。さ
らに、溶接時における溝A2部分に発生する熱が逃げに
くいように、溝A2の内側の円周先端部分の一部分を欠
削して円形凹所A3を形成することにより、図1の実施
例と同様に溝A2を丘部分に存在させる。
【0021】 また、第2の被溶接物Bの接合面には、
第1の被溶接物Aの円周先端部分A1の円環状の溝A2
部分に突き合わされる円環状の丘部B1を有する。この
丘部B1は通常の方法で形成されたプロジェクションで
あり、このプロジェクションの頂部の幅、つまり最小幅
は円環状の溝A2の幅よりも小さいが、そのつけ根の
幅、つまり最大幅は溝A2の幅よりも大きい。したがっ
て、第1の被溶接物Aと第2の被溶接物Bとを突き合わ
せたとき、第2の被溶接物Bのプロジェクションの頂部
は第1の被溶接物Aの円環状の溝A2の中に入り、第1
の被溶接物Aの円環状の溝A2の内径及び外径の角部分
は第2の被溶接物Bのプロジェクションの途中で接触す
る。
【0022】 互いの接合部をこのような構造にするこ
とにより、第1の被溶接物Aと第2の被溶接物Bとを突
き合わせたときに接触面積が比較的小さいこと、溶接電
流による発熱が集中されること、及び第1の被溶接物A
と第2の被溶接物Bとの接合部が軟化したとき接合面積
が大きくなることから、前述のように、第1の被溶接物
Aと第2の被溶接物Bが真ちゅうや銅のように熱伝導の
非常に良好な同種金属材料からなる場合でも、また異種
金属材料からなる場合にも、満足し得る機械的強度を呈
する接合を行うことができる。
【0023】 なお、この実施例では第1の被溶接物A
を丸棒状のものとして説明したが、断面4角形状又は5
角形状など多角形状のものでもまったく同様に実施で
き、また溝A2及びプロジェクションを円環状のものと
して説明したが、同様に多角形状のものでも良い。さら
に、棒状のものに限らず、比較的肉圧の厚いパイプ状の
ものでもまったく同様に実施できることは明らかであ
る。
【0024】 次に図3に示す実施例は、比較的肉圧の
厚い板状の第1の被溶接物Aの肉圧部分を肉圧の厚い板
状の第2の被溶接物Bの主面に接合する場合を示すもの
である。第1の被溶接物Aは、前記実施例と同様に肉厚
aから厚みb’まで徐々に薄く切削加工され斜めにされ
た一辺の端部分A1を備え、その薄くされた端部分A1
には幅がc’の溝A2が形成されている。また、第2の
被溶接物Bの接合面には、第1の被溶接物Aの端部分A
1の溝A2部分に突き合わされる小高い断面台形状の丘
部B1を有する。この丘部B1の頂部の幅dは溝A2の
幅c’よりも同程度か、あるいは若干小さいが、そのつ
け根の幅は溝A2の幅c’よりも大きい。したがって、
第1の被溶接物Aと第2の被溶接物Bとを突き合わせた
とき、第2の被溶接物Bの丘部B1の上面は第1の被溶
接物Aの環状の溝A2の入口に当節される。
【0025】 したがってこの実施例でも、第1の被溶
接物Aと第2の被溶接物Bとを突き合わせたときに接触
面積が比較的小さいこと、溶接電流による発熱が第1の
被溶接物Aの端部分A1と第2の被溶接物Bの丘部B1
に集中されて逃げ難いこと、及び第1の被溶接物Aと第
2の被溶接物Bとの接合部が軟化したとき互いに入り組
むため接合面積が大きくなることから、真ちゅうや銅の
ように熱伝導の非常に良好な同種金属材料からなる場合
でも、また異種金属材料からなる場合にも、満足し得る
機械的強度を呈する接合部が得られる。なお、この実施
例における板状とは平板を指すだけではなく、断面コの
字状、断面L字状、断面波状など種々ののものが考えら
れ、これらも前述と全く同様に実施できる。
【0026】 次に、これら第1の被溶接物Aと第2の
被溶接物Bとを抵抗溶接方法について説明する。図4
は、この抵抗溶接を実施するための溶接装置の一例を示
す。図4において,1はシリンダ装置のような加圧機
構、2は加圧機構1の底部に固定されて電極ホルダとし
ての役割を行う金属ブロック、3と4は左右対称のフレ
キシブル部材であり、それぞれの一端側は金属ブロック
2に固定されている。電気絶縁材料からなる断面コの字
状の第1の支持部材5は、雄ねじ6によって金属ブロッ
ク2に固定されている。第2の支持部材7は、フレキシ
ブル部材3と4によって支えられており、第1の支持部
材5の外径よりも幾分大きな内径部を持ち、第1の支持
部材5の一部分がその内部まで延びている。
【0027】 8は第2の支持部材7の上下方向の微小
な動きに高速で追従して、第1の被溶接物Aと第2の被
溶接物Bとの溶接箇所の金属材料の軟化にかかわらず、
溶接箇所に常時一定の加圧力を保持する加圧補助部材で
あり、一般的に応は第1の支持部材5と第2の支持部材
7との間に挟まれて支持されており、加圧機構1からの
下方向の加圧力は加圧補助部材8を通して第2の支持部
材7に伝達される。
【0028】 上部溶接用電極として働くクランプ電極
9は、第2の支持部材7に固定されており、二つ又はそ
れ以上に分割された電極部から構成される。これら電極
部が自動的に中心線Yに対して開いたり閉じたりして、
第1の被溶接物Aをクランプしたり、開放したりする。
10は下部溶接用電極である。
【0029】 また、一端が金属ブロック2の主面2A
に対して垂直になるよう植設され、他端は固定端となっ
ている互いに平行な2本の円筒状のガイド部材11A,
11Bを備える。一対の直線駆動部材12A,12Bは
同一構造であり、直線駆動部材12Aはガイド部材11
Aにガイドされて直線運動を行う通常のリニアモーショ
ンベアリング部12A1とその外筒外面に設けられた電
気絶縁部材12A2とそれらリニアモーションベアリン
グ部12A1と電気絶縁部材12A2とが嵌入される電
極支持ブロック部12A3とから構成される。
【0030】 次にこの装置によって図1に示した構造
の接合部をもつ被溶接物同士を接合する接合接動作につ
いて説明すると、先ずクランプ電極9が開いた状態から
閉じて第1の被溶接物Aをクランプする。加圧機構1が
動作して下方向に動くと、図示されていない結合機構に
より上部溶接電極ヘッド全体が下降する。そして、加圧
機構1がさらに下降するのに伴い、加圧補助部材8が収
縮すると同時に、フレキシブル部材3と4が撓み、金属
ブロック2と第1の支持部材5とガイド部材11A,1
1Bは加圧機構1と一緒に下降する。したがって、クラ
ンプ電極9などが停止した後に金属ブロック2などが降
下した距離だけのスプリングような加圧補助部材8が収
縮し、かつフレキシブル部材3と4が撓む。加圧機構1
が加圧している状態では、加圧補助部材8は下向きの機
械的エネルギーを蓄え、またそれらはあるレベル以上の
上向きの力を吸収する作用を行う。
【0031】 このように加圧機構1が動作して下降運
動を行っている過程で加圧補助部材8が収縮し、第1の
支持部材5の外壁が第2の支持部材7の内壁に沿ってほ
とんど抵抗もなく降下する。この過程で、第1の被溶接
物Aの先端部は第2の被溶接物Bの丘部B1に設けられ
た環状溝B2部分に加圧され、その圧力が予め決められ
たレベルに達すると、給電導体(図示せず)から金属ブ
ロック2に供給される溶接電流は、フレキシブル部材3
と4、第2の支持部材7及びクランプ電極9を通してパ
イプ形状銅製部材B及び鉄製部材Aに流れ、さらに下部
溶接用電極10に流れる。
【0032】 これに伴い、先ず接触している被溶接物
Aの先端部と被溶接物Bの丘部B1とが軟化を始め、加
圧補助部材8の高応答の加圧力により、被溶接物Aの先
端部は被溶接物Bの丘部B1の溝B2に入り込み、入り
組んだ面積の広い接合面を形成する。この被溶接物Aの
先端部が被溶接物Bの丘部B1の溝B2に入り込んだ部
分の拡散接合が非常に接合強度を高めていることが確認
できた。
【0033】 次に、図5により溶接電流について述べ
る。図5(A)において、交流電源ACからの交流電力
はトランスT1で変成され、整流器Reで整流された
後、半導体スイッチS1を通してコンデンサバンクCo
に流れ、このコンデンサバンクCoを充電する。コンデ
ンサバンクCoが所定の値まで充電されると、サイリス
タ又はパワーMOSFETなどからなる高速半導体スイ
ッチS2がオンすることにより、コンデンサバンクCo
の充電電荷は溶接用トランスT2を介して放電され、溶
接用電極WEを図5(B)に示すようなパルス状の電流
波形の溶接電流iを流す。
【0034】 ここで溶接電流iはコンデンサバンクC
o、溶接トランスT2及び溶接電極WEなどを含む放電
回路のインピーダンスによって決まる放電時定数に従っ
て減少する波形のパルス状電流となる。特に被溶接物
A,Bが異種金属、あるいは真鍮のような熱伝導の良好
な金属同士の溶接の場合には、被溶接物へ電流を集中し
て流す必要があり、例えば、溶接電流iはそのほぼ立ち
上がり時点からピーク値近傍までの時間幅がほぼ10ミ
リ秒以下で、かつ被溶接物に加えられる加圧力の応答時
間以上の範囲であるのが好ましい。
【0035】 所定の加圧力で加圧された状態におい
て、例えば10ミリ秒よりも短い時間幅をもつパルス状
の溶接電流iを流すことにより、第1の被溶接物Aの先
端部と第2の被溶接物Bの丘部B1は軟化をする。この
際、第1の被溶接物Aの先端部が、第2の被溶接物Bの
本体部分に比べて十分に体積の小さい丘部B1に当節さ
れた状態でパルス状の溶接電流iが流れるので、被溶接
物A,Bが異種金属、あるいは熱伝導の良好な金属同士
であっても、前記先端部と丘部B1の双方とも軟化し、
好ましい接合を行える電流条件を与える。
【0036】 それら双方の金属材料の溶接箇所が軟化
を始めるのに伴い、例えば加圧補助部材8が高速応答の
スプリングのとき、前述のようにその溶接部分の膨張を
加圧補助部材8で瞬時に吸収すると共に、加圧力が働い
ている状態では、常時、加圧補助部材8が溶接部分に加
圧力を与えているので、拡散溶接の進行に伴う金属材料
の軟化による沈みに対しても極めて応答の速い加圧を与
えることができる。この加圧補助部材8の応答速度が速
ければ速いほど、パルス幅の短い溶接電流iを、つまり
短時間に電流エネルギーを集中させて流すことができ、
熱伝導の極めて良好なものでも、さらに一層好ましい状
態に軟化させることができる加圧条件を与える。ここ
で、加圧補助部材8の応答速度はパルス状の溶接電流i
のパルス幅よりも速いのが好ましい。
【0037】 なお、第1の被溶接物Aが板状のものの
場合、第2の被溶接物Bに突き合わされる板状の第1の
被溶接物Aの端部、即ち先端部が直線状ならば、第2の
被溶接物Bに形成される丘部B1は共に直線状であり、
波状であれば、丘部B1と溝B2は共に波状であるのが
好ましい。
【0038】
【発明の効果】 以上述べたように,本発明によれば,
第1と第2の被溶接物が異種金属材料、あるいは熱伝導
の非常に良好な金属材料からなる場合にも、満足の行く
接合強度が得られるなど、好ましい接合結果を得ること
のできる被溶接物、及びその抵抗溶接方法を提供するこ
とができる。
【0039】 また、本発明によれば,チリ(スパッタ
リング)が発生し難いので、特にチリが特性に悪影響を
与える小型の電子部品の気密封止に好適な被溶接物、及
びその抵抗溶接方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の被溶接物の第1の実施例を説明する
ための図である。
【図2】 本発明の被溶接物の第2の実施例を説明する
ための図である。
【図3】 本発明の被溶接物の第3の実施例を説明する
ための図である。
【図4】 本発明の抵抗溶接方法を実施するための溶接
装置の1例を示す図である。
【図5】 本発明の抵抗溶接方法を実施するための溶接
回路の1例を示す図である。
【符号の説明】 A・・・第1の被溶接物 B・・・第2
の被溶接物 1・・・加圧機構 2・・・金属
ブロック 3、4・・・フレキシブル部材 5・・・第1
の支持部材 7・・・第2の支持部材 8・・・弾性
部材 9・・・クランプ電極 10・・・下
部溶接用電極 11・・・ガイド部材 12・・・直
線駆動部材 AC・・交流電源 T1・・トラ
ンス Re・・整流器 S1・・スイ
ッチ Co・・コンデンサバンク S2・・高速
半導体スイッチ T2・・溶接トランス Rv・・パル
ス幅調整用抵抗

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに突き合わされて抵抗溶接される第
    1の被溶接物と第2の被溶接物において、肉厚aを持つ
    前記第1の被溶接物の溶接される先端部分は前記肉厚a
    よりも小さい厚みbになるように加工されており、前記
    第2の被溶接物は前記第1の被溶接物の先端面に突き合
    わされる部分が小高くなるように加工されていると共
    に、その小高い丘部に前記肉厚aよりも小さく、かつ前
    記厚みb以上の幅c(a>c≧b)をもつ溝を備えるこ
    とを特徴とする被溶接物。
  2. 【請求項2】 互いに突き合わされて抵抗溶接される第
    1の被溶接物と第2の被溶接物において、前記第1の被
    溶接物の溶接される先端部分の周囲は斜めであって、そ
    の内側は凹所になるように加工されていると共に、前記
    斜めの部分と凹所との間の丘部分に環状の溝が形成され
    ており、前記第2の被溶接物は前記第1の被溶接物の先
    端面に形成された前記環状の溝に合致するような環状の
    プロジェクションを備え、前記環状の溝の幅は前記環状
    のプロジェクションの最小幅よりも大きく、最大幅より
    も小さいことを特徴とする被溶接物。
  3. 【請求項3】 互いに突き合わされて抵抗溶接される第
    1の被溶接物と第2の被溶接物において、肉圧aを持つ
    前記第1の被溶接物の溶接される先端部分は前記肉圧a
    よりも小さい厚みb’になっていると共に、溝が形成さ
    れており、前記第2の被溶接物は前記丘部の頂部が前記
    溝の幅c’と同等以下の幅d(a>b’>c’≧d)を
    有することを特徴とする被溶接物。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、前記第1の被溶接物と第2の被溶接物は双方とも
    熱伝導の良好な同種金属材料からなることを特徴とする
    被溶接物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、前記第1の被溶接物と第2の被溶接物は異種金属
    材料からなることを特徴とする被溶接物。
  6. 【請求項6】 第1の被溶接物の先端部を第2の被溶接
    物に突き合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2
    の被溶接物の小高くなるよう加工された丘部に形成され
    た溝に、前記第1の被溶接物の薄くされた先端面を突き
    合わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との
    間に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接
    電流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方
    法。
  7. 【請求項7】 第1の被溶接物を第2の被溶接物に突き
    合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2の被溶接
    物の溶接面に形成された環状のプロジェクションに、前
    記第1の被溶接物の先端面に形成された環状の溝を突き
    合わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物との
    間に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶接
    電流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接方
    法。
  8. 【請求項8】 第1の被溶接物の先端部を第2の被溶接
    物に突き合わせて抵抗溶接する方法において、前記第2
    の被溶接物の小高くなるよう加工された丘部に、前記第
    1の被溶接物の小さくされた先端面に形成された溝を突
    き合わせ、前記第1の被溶接物と前記第2の被溶接物と
    の間に高速応答の加圧力を加えると共に、パルス状の溶
    接電流を通流させて溶接することを特徴とする抵抗溶接
    方法。
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