JP4825056B2 - 高導電性被溶接物及びその抵抗溶接方法 - Google Patents

高導電性被溶接物及びその抵抗溶接方法 Download PDF

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本発明は、様々な同種又は異種の金属材料からなる被溶接物、特に導電性が高い銅部材と銅部材など従来の抵抗溶接方法では接合が極めて困難とされていた高導電部材同士を抵抗溶接するのに適したプロジェクション構造を有する高導電性金属部材及びその抵抗溶接方法に関する。
同種の金属材料同士や、鉄系材料とステンレス材料、あるいは鉄系材料と銅部材、又は鉄系材料とアルミニウム材料など、融点や導電率など特性の異なる異種金属材料を接合する方法が種々提案されているが、異種金属材料の接合は硬ロウによる接合、あるいは超音波接合、又はかしめ、ボルト締めなど機械的な結合などによって、接合される場合が多かった。また、同種の金属材料同士の抵抗溶接でも、導電率が非常に良好な銅材料と銅材料同士、又はアルミニウム材料とアルミニウム材料同士の接合なども同様の手段で行われていたが、このような接合方法では、導電率が非常に良好な銅材料、アルミニウム材料を用いるという用途から見て、それらの接合部の抵抗を無視できるほどには小さくできない。このような理由もあって、導電率が非常に良好な銅材料同士、アルミニウム材料同士、又は銅材料とアルミニウム材料との抵抗溶接は特に難しいとされている中、界面抵抗を小さくできる抵抗溶接を行う努力が既に行われており、下記のような処理工程を予め行うことによって銅部材とアルミニウム材料との抵抗溶接を可能にする改良技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法は、銅部材とアルミニウム部材とを直接抵抗溶接することはできないので、抵抗溶接前に予め銅部材の接合表面にスズ膜を形成し、更に処理を行ってその銅部材とスズとの界面に銅とスズとの固溶を生成させたスズ被覆層を形成した後に、そのスズ被覆層とアルミニウム部材とを接触させ、その固溶生成させたスズ被覆層を銅部材とアルミニウム部材との間に介在させた状態で加圧し、溶接電流を流して抵抗溶接を行うものである。この溶接方法を実現するのは、コンデンサ蓄勢式溶接機ではなくインバータ式溶接機を用いて、高周波の溶接電流を銅部材とアルミニウム部材とに流し、銅部材とアルミニウム部材との接合部を溶融させて互いの溶融した銅とアルミニウムとを混じり合わせたナゲットを形成して溶接を行うものである。また、異種金属の抵抗溶接に当たっては、予め異種金属の接合部を最適な特殊形状に加工することによって良好な溶接結果が得られる抵抗溶接方法、及び抵抗溶接装置が既に報告されている(例えば、特許文献2〜5参照)。また、拡散接合時にアルミニウム又はマグネシウムなどの接合面の酸化膜や汚れを除去する酸洗いなどの前処理を不要にするために、被溶接物双方にプロジェクションを形成し、それらプロジェクションの頂部同士を当接させて溶接する方法も開示されている(例えば、特許文献6参照)。更に、電気絶縁被膜又は高抵抗被膜が形成された鋼板同士を溶接するのに好都合なプロジェクション構造を有する被溶接物についても開示されている(例えば、特許文献7参照)。
特開2001−087866公報 特開平08−118040号公報 特開平10−128550号公報 特開平10−156548号公報 特開平11−033737号公報 特開2002−103056公報 特開平08−71766号公報
しかし、前掲特許文献1で開示された抵抗溶接方法にあっては、銅部材の接合表面にスズを形成し、銅部材とアルミニウム材料との接合部にナゲットを形成する溶接方法であるので、溶接前に低融点金属膜であるスズ膜を形成しなければならない。このことはスズ膜をメッキなどで形成する工程が必要であること、及び銅部材とアルミニウム材料との接合部にスズ材料が混入するために、接合部での抵抗が大きくなるという欠点がある。また、相互の金属が溶融することによって形成されるナゲットの熱によって接合部の周囲のスズがチリとなって飛散するという問題点がある。また、前掲の特許文献2〜5に記載されている接合部の構造は特定の構造の異種金属材料からなる被溶接物に適しているが、特に銅部材と銅部材、又はアルミニウム部材とアルミニウム部材、あるいは銅部材とアルミニウム部材との抵抗溶接にはそのまま適用することは難しく、前掲特許文献に開示されている抵抗溶接装置をもってしても安定な溶接結果が得られない。
また、前掲の特許文献6に記載されているように、銅部材とアルミニウム部材との双方にプロジェクションを設けて互いに突合せて溶接しても、アルミニウム部材に比べて銅部材の塑性流動化が遅いために安定な溶接結果は得られず、実際の製造ラインに特許文献6に記載されている抵抗溶接方法を用いることは今のところ難しい場合が多い。更にまた、前掲の特許文献7に記載されている被溶接物は、表面被覆鋼板のように被溶接物を覆う電気絶縁被膜又は高抵抗被膜を溶接時に突き破るのに好都合な鋭い断面3角形状突起を有するプロジェクションを備えているが、このような鋭い断面3角形状突起を有するプロジェクション構造の場合、電気絶縁被膜又は高抵抗被膜で表面が被覆されていない被溶接物同士の抵抗溶接にあっては、鋭い断面3角形状突起を有するプロジェクションが相手の金属材料に直接当接するので、溶接時に被溶接物間に加えられるか圧力によって前記鋭い断面3角形状突起が圧潰し、このような鋭い断面3角形状突起は表面被覆鋼板以外の溶接ではプロジェクションの役割を果たさない場合が多い。
本発明は前述の問題点を解決し、拡散接合面にスズ膜のような低融点金属膜を形成しなくても、銅部材のように導電率が非常に高い高導電性被溶接物同士の抵抗溶接を行うことができ、かつ簡単で安価に溶接品質の高い接合結果が得られる実際的な抵抗溶接を提供することを主目的としている。また、本発明によれば、低融点金属膜を形成しなくても2mm以下の板厚の銅材料又はアルミニウム材料からなる薄板を拡散接合することもできる。
第1の発明は、溶接電流を通電することにより銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる他の金属部材と拡散接合される銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる高導電性被溶接物において、前記高導電性被溶接物は、該高導電性被溶接物の接合面から突出する第1のプロジェクションと、該第1のプロジェクションの接合面側の一部分から突出し、前記第1のプロジェクションの前記面積よりも小さい面積の格子状模様のプロジェクションであって、格子状部分が突出している格子状突起である第2のプロジェクションとからなる上下2段構造のプロジェクションを備えることを特徴とする高導電性被溶接物を提供する。
第2の発明は、銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる高導電性被溶接物と銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる他の金属部材との間に電流を流して拡散接合する高導電性被溶接物の溶接方法において、前記高導電性被溶接物に、該高導電性被溶接物の接合面から突出する第1のプロジェクションと、該第1のプロジェクションの接合面側の一部分から突出し、前記第1のプロジェクションの前記面積よりも小さい面積の格子状模様のプロジェクションであって、格子状部分が突出している格子状突起である第2のプロジェクションとからなる上下2段構造のプロジェクションを形成する工程と、前記高導電性被溶接物に形成されている前記上下2段構造のプロジェクションを前記他の金属部材に当接させる工程と、互いに当接している前記高導電性被溶接物と前記他の金属部材とを、弾性力を含む加圧力で加圧した状態でパルス状溶接電流を通電する工程と、を備えることを特徴とする高導電性被溶接物の溶接方法を提供する。
前記第1の発明は、第1のプロジェクションの上に第2のプロジェクションを形成した上下2段構造のプロジェクションを有するので、スズのような低融点金属膜を接合面に形成することなく、簡便に大きな溶接強度を得ることのできる銅部材又はアルミニウム部材などの高導電性被溶接物を提供することができる。また、従来のように高導電性被溶接物よりも導電率の低い低融点金属膜を形成しなくても安定に抵抗溶接できるので、低融点金属がチリとして飛散することは無く、更に接合部に低融点金属が混入することがないので、接合部の抵抗が増大することはない。
前記第2の発明によれば、高導電性被溶接物が上下2段構造のプロジェクションを有するだけでなく、弾性力を含む加圧力で加圧した状態でパルス状溶接電流が通電されるので、スズのような低融点金属膜を接合面に形成することなく、銅部材又はアルミニウム部材などの高導電性被溶接物を簡便に抵抗溶接でき、安定かつ良好な溶接結果を得ることができる。特に導電率が非常に高い銅部材同士又はアルミニウム部材同士、あるいは銅部材とアルミニウム部材との抵抗溶接であって、一方の部材が2mm以下の薄板であっても、溶接電極との間で接合を生じることなく、安定かつ良好に抵抗溶接することができる。
[実施形態1]
図1によって本発明に係る被溶接物の実施形態1について説明する。図1は実施形態1に係る高導電性被溶接物の上下2段構造のプロジェクションの基本的な構造を説明するための図である。先ず、本発明が適用できる範囲は一般的な様々な同種の金属材料同士、あるいは様々な異種の金属材料からなる被溶接物などの抵抗溶接であるが、特に実施形態1では抵抗溶接(本発明では拡散接合と同意義である。)が極めて難しいとされている銅又は銅合金同士の抵抗溶接を例として以下に説明する。本明細書においては、「銅部材」とは「銅又は銅合金」を意味する。銅部材又はアルミニウム部材は、一般に鋼板やステンレス材料に比べて導電率が高いので、銅部材同士又はアルミニウム部材同士、あるいは銅部材とアルミニウム部材との抵抗溶接は特に難しいとされており、実施形態1を説明する前にこの点について説明する。
金属材料の抵抗溶接は、溶接電流が流れるときに金属材料の有する抵抗が生じる発熱によって双方の金属材料の当接面で塑性流動、つまり軟化が起こり、接合が行われる。しかしながら、銅部材の抵抗は極めて小さいためにその抵抗により発熱する発熱量が不足し、要求される接合強度が極めて小さい場合を除いて、満足の行く抵抗溶接結果を得るのは難しいというのが大きな理由である。要求される接合強度が極めて小さい拡散接合は可能であっても、現実に要求される接合強度を満足するには、高導電性被溶接物である銅部材の接合部の形状や表面状態、溶接電流の条件、溶接装置の諸々の特性など種々の制約が厳しい上に、予めスズ膜のような低融点金属膜を形成しておかなければならないために実際の製造ラインに適用することは難しかった。例えば、銅部材が純銅であるとすれば、広く使用されている銅合金からなる溶接電極の抵抗率は銅部材よりも高くなるので、銅部材における発熱よりも溶接電極での発熱の方が大きくなり、当然に銅部材間の接合面に比べて溶接電極と銅部材との界面でより大きな発熱が生じ、溶接電極と銅部材との間で接合が起こるという不都合が生じる。このことは、銅部材が数mm以下の厚みの薄板、特に2mm程度以下の薄板の場合、銅部材の厚み方向の抵抗が極めて小さくなるために顕著であり、銅部材のプロジェクション、溶接電流波形、抵抗溶接装置などの諸条件を選定しても、銅部材同士の接合面にスズ膜のような比較的抵抗の大きな低融点金属膜が介在しなければ、安定性も含めて満足の行く溶接結果は得られなかった。実施形態1では、銅部材同士の接合面にスズ膜のような低融点金属膜を形成しなくても、抵抗溶接工程を実際の製造ラインに容易かつ簡便に適用することを可能にする上下2段構造のプロジェクションを有する銅部材及びその抵抗溶接方法を提供する。
図1(A)、(B)、(C)において、銅部材である第1の被溶接物W1の片面には上下2段構造のプロジェクションPが形成されている。上下2段構造のプロジェクションPは、第1の被溶接物W1の片面の小面域から突起するように形成されている第1のプロジェクションP1及び第1のプロジェクションP1の上面から突起するように形成されている複数個の第2のプロジェクションP2からなる。第1のプロジェクションP1は作り易い高さ、例えば一般的なプロジェクションと同程度である0.5〜1.0mmの高さを有する小円板状のものである。その面積は要求される接合強度などの条件によって決まり、要求される接合強度が得られる大きさであるので様々である。この第1のプロジェクションP1は溶接電流、つまり発熱が接合面で横方向に広がるのを制限する働きを行い、溶接時には塑性流動化する突起であるので、小円板状に限らず、形状は任意の形状の角形(菱形を含む)、環状などの突起であってもよい。ここでは小円板状又は小角形板状の突起を小台座状の突起と言う。この第1のプロジェクションP1は第1の被溶接物W1を加工して形成した突起であるから当然に第1の被溶接物W1と材質は同一である。なお、前記小台座状の突起は、その断面が図1(B)、(C)に示すような任意の台形状、あるいは図示されていない矩形状などであっても構わない。
第1のプロジェクションP1の上には、図1(A)に示すように格子状模様の第2のプロジェクションP2が形成されている。格子状部分をPaで示し、格子状部分Paで囲まれている島状部分をPbで示す。格子状部分Paが突起部分なっていて、島状部分Pbが格子状部分Paよりも凹んでいるのが、図1(B)に示す格子状突起であり、格子状部分Paが溝になっていて、島状部分Pbが格子状部分Paよりも突出していて高くなっているのが、図1(C)に示す島状突起である。実施形態1においては、第2のプロジェクションP2が前述の格子状突起又は島状突起のいずれからなってもよい。ここで格子状模様とは、格子状部分Paで囲まれている島状部分Pbが図1(A)に示すような4角形に限られず、菱形、円形状、3角形状、あるいは5角形以上の任意の多角形状となるように、格子状部分Paが任意の形状で形成されていればよい。第2のプロジェクションP2の上端面が破線で示す第2の被溶接物W2に当接し、初期の接合面Aを形成する。
接合部にナゲットが形成される鋼板同士などの抵抗溶接の場合と違って、高導電性被溶接物の抵抗溶接は実質的にプロジェクションの面域で接合が行われるから、前述したように、第1のプロジェクションP1は要求される接合強度を得ることができる程度以上の大きさの面積を接合面側に有していなければならず、所望の接合強度を得るには従来のようにそれだけ大きな電流を流さなければならない。第2のプロジェクションP2は、第2の被溶接物W2との当接する初期の当接面積を低減するためのものである。例えば、第2のプロジェクションP2における第2の被溶接物W2との初期の当接面積が第1のプロジェクションP1の接合面側の面積に比べて1/3であるとすれば、第2のプロジェクションP2と第2の被溶接物W2との初期の当接面積を流れる溶接電流の電流密度をほぼ3倍にすることができ、第2のプロジェクションP2は大幅に塑性流動化し易くなる。しかし、一般的に抵抗溶接時には第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2との間に大きな加圧力(鍛圧)がかけられるので、第2のプロジェクションP2が溶接電流で塑性流動化する前に、その加圧力で変形するのは容認できるとしても、圧潰して、つまり潰れてしまっては第2のプロジェクションP2の役割を十分に果たせず、第2のプロジェクションP2を設けた効果が薄れてしまう。したがって、第2のプロジェクションP2は、前記初期の当接面積、つまり接合面積Aが所望の接合強度を得るのには小さいが、溶接時に印加される加圧力に対して圧潰し難い大きさの突起構造でなければならない。したがって、第2のプロジェクションP2を形成する突起の高さは制限されないが、第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2との間に大きな加圧力がかけられたときに、図1(B)に示す格子状突起のときには格子部分Paが変形しても島状部分Pbが第2の被溶接物W2に当接しない程度の高さを少なくとも持ち、また、図1(C)に示す島状突起のときには島状部分Pbが変形しても格子部分Paが第2の被溶接物W2に当接しない程度の高さを持たなければならない。
次に、図2によって別の上下2段構造のプロジェクションを有する実施形態2の被溶接物について説明する。図2は、上下2段構造のプロジェクションP近傍の断面を拡大して示している。図2において、図1で用いた記号と同じ記号は同一の名称を示すものとする。銅部材のような高導電性被溶接物である第1の被溶接物W1の片側の小面域に形成された上下2段構造のプロジェクションPの第1のプロジェクションP1は、図1に示したものと同じであるので説明を省略する。第1のプロジェクションP1上に形成された第2のプロジェクションP2は中央が第1のプロジェクションP1の上面に等しくなるよう凹んでいる環状の突起からなる。環状の第2のプロジェクションP2は円環状突起であっても良いし、あるいは任意の多角形状の環状突起であっても良い。また、環状突起は連続する環状でなくともよく、不図示の溝によって分断された環状の突起であっても良い。任意の形状の環状突起である第2のプロジェクションP2は、実施形態1と同様にその上端面、つまり初期の接合面Aの面積が所望の接合強度を得るのには小さいが、溶接時に印加される加圧力に対して圧潰し難い大きさの突起構造でなければならない。第1のプロジェクションP1の周囲には環状の外周溝Xが形成されている。環状の外周溝Xの形状は、断面が台形状、V字形状、U字形状、角形状など任意の形状でよい。この環状の外周溝Xについては後述する抵抗溶接の一例の箇所で詳しく述べるが、溶接時に主に塑性流動化するプロジェクションPの一部分を受け入れるものであり、溶接時に塑性流動化して外側に拡がるプロジェクションPが外周溝Xに収容されるために、溶接の過程でプロジェクションPの面積の拡大が抑制されるので、溶接電流の電流密度が減少するのを抑えることができる。また、外周溝Xはその深さだけ実質的に第1のプロジェクションP1の高さを高くするので、溶接時の第1のプロジェクションP1における熱が横方向に四散する量を低減させる。このことは、特に導電率が極めて高く、熱伝導も極めて良好な高導電性被溶接物同士の抵抗溶接にとっては溶接強度などに影響を与えるので大切である。
[実施形態3]
次に、図3によって別の上下2段構造のプロジェクションを有する実施形態3の被溶接物について説明する。図3は、上下2段構造のプロジェクションP近傍の断面を拡大して示している。図3において、図1、図2で用いた記号と同じ記号は同一の名称を示すものとする。銅部材のような高導電性被溶接物である第1の被溶接物W1の片側の小面域に形成された上下2段構造のプロジェクションPの第1のプロジェクションP1の中央には中央孔Yが形成されている。したがって、この実施形態3の第1のプロジェクションP1は環状の突起からなる。その環状の突起は円環状又は任意の多角形状の突起で構わない。環状の第1のプロジェクションP1の上面には複数の島状の突起である第2のプロジェクションP2が形成されている。第1のプロジェクションP1が環状の突起からなる場合、第1のプロジェクションP1の接合側の上面の面積が環状でない従来の台座形状のプロジェクションと同程度の大きさであるとき、溶接電流の電流密度を低減せずに中央孔Yの面積分だけ環状の第1のプロジェクションP1の外径を台座形状のプロジェクションに比べて大きくできる。
そして、溶接時における第2のプロジェクションP2と第1のプロジェクションP1と図示しない第2の被溶接物の接合箇所との塑性流動化の過程で、第2の被溶接物も同じ銅部材であるときには、第2のプロジェクションP2と第1のプロジェクションP1との塑性流動化した一部分は中央孔Yに収容される。また、接合面を微視的に観察すると、プロジェクションPが塑性流動化する過程で、プロジェクションPが第2の被溶接物に食い込み、中央孔Yに対応する第2の被溶接物の面域部分は溶接電流がほとんど流れないので塑性流動化しないから、プロジェクションPの塑性流動化に伴って第2の被溶接物の前記面域部分が中央孔Y内に進入する。このことは、第1のプロジェクションP1における中央孔Yを囲む内周部分で少なくとも接合を生じ、この結果、台座形状のプロジェクションに比べて接合面積が大きくなるので、台座形状のプロジェクションよりも接合強度を向上させることができる。第2の被溶接物がアルミニウム部材からなる場合には、アルミニウムは銅に比べて硬度が小さくかつ抵抗率が大きいから、第2被溶接物は塑性流動化し易いので、プロジェクションPは第2の被溶接物により食い込み易い。
中央孔Yは、プロジェクションPの高さよりも深いこと、つまり第1の被溶接物W1の上面Bよりも深く形成されることが望ましい。このように深い場合には、図示しない第2の被溶接物の前記面域部分が第1のプロジェクションP1の塑性流動化の過程で中央孔Y内に、第1の被溶接物W1の上面Bよりも深く進入できるから、より一層接合強度を向上させることができる。また、図示しない第2の被溶接物の前記面域部分が中央孔Yに進入する過程で、プロジェクションPの塑性流動化した一部分も中央孔Y内に収まるので、より抵抗溶接(拡散接合)面積を拡大し、溶接強度をさらに向上させる。なお、前述したように、第2のプロジェクションP2はその上端面、つまり初期の接合面Aが所望の接合強度を得るのには小さいが、溶接時に印加される加圧力に対して圧潰し難い大きさの突起構造である。
[実施形態4]
次に、図4によって好ましい別の上下2段構造のプロジェクションを有する実施形態4の被溶接物について説明する。図4は、上下2段構造のプロジェクションP近傍の断面を拡大して示している。図4において、図1ないし図3で用いた記号と同じ記号は同一の名称を示すものとする。銅部材のような高導電性被溶接物である第1の被溶接物W1の片側の小面域に形成された上下2段構造のプロジェクションPの第1のプロジェクションP1の周りには、環状の外周溝Xが形成されていると共に、第1のプロジェクションP1の中央には中央孔Yが形成されている。したがって、実施形態4の第1のプロジェクションP1も環状の突起からなる。環状の第1のプロジェクションP1の上面には複数の島状又は任意の形状の細い環状、格子状などの突起からなる第2のプロジェクションP2が形成されている。環状の第1のプロジェクションP1は断面が台形状であり、したがって、外周溝X及び中央孔Yの断面は作り易くかつ塑性流動化したプロジェクションPが進入し易い逆の台形状となる。
環状の第1のプロジェクションP1の周囲に形成された外周溝Xは、実施形態2で説明したのと同様な働きを行い、溶接時に主に塑性流動化するプロジェクションPの一部分を受け入れ、溶接強度などを改善する。また、中央孔Yは実施形態3で説明したのと同様な働きを行い、図示しない第2の被溶接物における中央孔Yに対応する面域部分が第1のプロジェクションP1の塑性流動化の過程で、中央孔Y内に第1の被溶接物W1の上面Bよりも深く進入することも可能であるから、より一層溶接強度を向上させ得る。中央孔Yは、プロジェクションPの高さよりも深く、つまり第1の被溶接物W1の上面Bよりも深くまで形成されるのが好ましい。
[実施形態5]
次に、このような環状の2段構造のプロジェクションPが形成された銅部材のような高導電性被溶接物である第1の被溶接物W1と銅部材のような高導電性被溶接物である第2の被溶接物W2との抵抗溶接(拡散接合)を実現するのに好適なコンデンサ蓄勢式の抵抗溶接装置の一例を図5によって簡潔に説明する。この抵抗溶接装置が設置される床又はベース部材1に支持機構2が固定されている。支持機構2にはシリンダ装置などからなる加圧機構3が取り付けられ、加圧機構3の先端部には金属材料からなる可動ブロック4が取り付けられている。スプリング又は電磁加圧装置のような加圧補助部材5が可動ブロック4と支持部材6との間に備えられ、溶接電極の加圧応答を向上させる補助的な役割を行っている。高導電性部材同士、特に銅部材と銅部材との抵抗溶接ではこの加圧補助部材5の働きは大きい。ここで、支持部材6は直接又は間接的に加圧補助部材5の下端部に結合され、給電部としても作用する銅のような金属材料からなる。上部溶接電極7は支持部材6に支承されており、上部溶接電極7と向かい合った位置には下部溶接電極8が配置されている。加圧補助部材5の伸縮の影響を受けない高さに位置する可動ブロック4にはL字形の中間接続部材9が固定されている。支持部材6とL字形中間接続部材9との間を接続する撓み易い第1のフレキシブル導電部材10が備えられ、L字形の中間接続部材9と一方の給電導体12との間は第2のフレキシブル導電部材11によって接続されている。上部溶接電極7と下部溶接電極8とは、例えば銅合金からなる。
給電導体12と、下部溶接電極8に接続された他方の給電導体13との間に溶接トランス14の2次巻線N2が接続され、これに磁気的に結合された1次巻線N1にはインバータ回路又は半導体スイッチ回路のような放電回路15が接続される。放電回路15にはエネルギー蓄積用コンデンサ16とそのコンデンサを充電する充電回路17とが接続されている。抵抗溶接にあっては、溶接に寄与する溶接電流のほとんどは立ち上がりからピーク値近傍までの電流であるので、実施形態5の抵抗溶接では溶接電流がピーク値近傍まで立ち上がる時間が10ms程度以下であり、7msであることが好ましい。このようなパルス幅の狭い急峻なパルス状電流が銅部材と銅部材との間に流れることができるように、放電回路15、溶接トランス14及び給電導体12、13など、エネルギー蓄積用コンデンサ16の放電電流が流れる通電路はインダクタンスを最小にする回路構成になっている。そして、この構造では上部溶接電極7は僅かな外力で上下方向に上下動できる支持部材6に支えられていると同時に、即応性の高い弾性力を与えることができる加圧補助部材5に結合されているので、第1の被溶接物W1の上下2段構造のプロジェクションPとこれに当接する面域の第2の被溶接物W2との塑性流動による上部溶接電極7と第2の被溶接物W2との間の微妙な加圧力の変化に対して、上部溶接電極7が即応することができる。なお、記号18〜20は3相交流入力端子を示す。
次に、抵抗溶接回路の概略を示す図6も用いて実施形態5に係る抵抗溶接について説明する。先ず、第1の被溶接物W1を下部溶接電極8上に載置し、その上に第2の被溶接物W2を載置する。次に、図5における加圧機構3が下方向に動作し、これに伴い、可動ブロック4、加圧補助部材5、支持部材6及び上部溶接電極7からなる上部溶接ヘッド全体が下降し、上部溶接電極7が第2の被溶接物W2に所定の加圧力を加える。このとき、第2の被溶接物W2の下面の一部面域は第1の被溶接物W1の第2のプロジェクションP2の初期の接合面A(図1〜図4)に加圧される。この所定の加圧力を加えている途中、あるいは加圧力がほぼ一定になった段階で、放電回路15がオンして、充電回路17により既にエネルギー蓄積用コンデンサ16に充電されている電荷を、溶接トランス14の1次巻線N1に放出する。これに伴い、1次巻線N1に比べて巻数が大幅に少ない1ターン又2ターン程度の2次巻線N2に大きな電流が発生し、上部溶接電極7と下部溶接電極8とその間に挟まれている第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2とを介して急峻なパルス状の溶接電流が流れる。
溶接時に印加される前記加圧力によって第1の被溶接物W1の第2のプロジェクションP2は変形しても圧潰することはないから、前述のようなパルス状の溶接電流は、先ず第1の被溶接物W1の第2のプロジェクションP2の初期の接合面Aとこれに当接している第1の被溶接物W1の面域とに集中して短時間流れる。前述したように、第1の被溶接物W1の第1のプロジェクションP1に比べて面積の小さな第2のプロジェクションP2の初期の接合面Aは、上部溶接電極7と第2の被溶接物W2との当接面積、及び下部溶接電極8と第1の被溶接物W1との当接面積に比べて大幅に小さいので、それら当接面積を流れる溶接電流の電流密度に比べて、第1の被溶接物W1における第2のプロジェクションP2の初期の接合面Aと第2の被溶接物W2とが当接する当接面域を流れる溶接電流の電流密度は大幅に大きい。したがって、導電率が非常に高い銅部材同士、特に第2の被溶接物W2が2mm以下の厚みの薄板であっても、上部溶接電極7と第2の被溶接物W2との当接面、及び下部溶接電極8と第1の被溶接物W1との当接面で生じる発熱に比べて、第1の被溶接物W1における第2のプロジェクションP2の初期の接合面Aと第2の被溶接物W2との当接面で生じる発熱は大幅に大きくなる。また、その発熱は接合面において横方向に伝達されないので、先ずその発熱によって第2のプロジェクションP2が塑性流動し、そして第2のプロジェクションP2の塑性流動に伴い、その熱が第1のプロジェクションP1に伝達されると共に、第1のプロジェクションP1でも発熱するから、第1のプロジェクションP1が塑性流動を開始する。同様に、第2のプロジェクションP2に当接している第2の被溶接物W2の小面域、さらには第1のプロジェクションP1に当接する第2の被溶接物W2の当接面で塑性流動が生じる。
この塑性流動の過程で、第2のプロジェクションP2のほとんどは外周溝X及び中央孔Yに流入し、第1のプロジェクションP1の一部分は第2の被溶接物W2に食い込み、他の部分は外周溝X及び中央孔Yに収容され、良好な抵抗溶接(拡散接合)が行われる。仮に第2の被溶接物W2が2mm以下の厚みの銅の薄板であっても、その薄板と上部溶接電極7との当接面で接合が生じることはない。第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2との抵抗溶接で、良好な溶接品質及び溶接強度が得られるのは前述したように、上下2段構造のプロジェクションPに拠るところが大きいが、図5で述べた抵抗溶接装置の特性に負うところも大きい。したがって、図5に示した抵抗溶接装置を用いた抵抗溶接方法について更に詳しく説明する。
先ず、加圧機構3が動作して下方向に動作すると、これに伴い、可動ブロック4、加圧補助部材5、支持部材6及び上部溶接電極7からなる上部溶接ヘッド全体が下降する。一方、図5には示さないが、図6を用いて前述したように、第1、第2の被溶接物W1、W2が下部溶接用電極8上にセットされ、上部溶接電極7下降して第2の被溶接物W2に当接される。上部溶接電極7と支持部材6とはその位置で停止するが、加圧機構3がさらに下降するのに伴い、加圧補助部材5が収縮され、可動ブロック4は加圧機構3と一緒に下降する。また、可動ブロック4が下降するのに伴い、第2のフレキシブル導電部材11は大きく撓み、第1のフレキシブル導電部材10は可動ブロック4と支持部材6と一緒に動くので最初の状態で下降するが、前述のように支持部材6が停止し、可動ブロック4が加圧補助部材5を収縮させながら下降するとき、最初の状態から少し変形する。しかし、前述のように第1のフレキシブル導電部材10は第2のフレキシブル導電部材11に比べて撓み易く作られているから、支持部材6と上部溶接電極7との動きに対する抵抗が軽減される。したがって、上部溶接電極7の即応性が改善される。
このように、加圧機構3が動作して下降運動を行っている過程で加圧補助部材5が収縮し、そして上部溶接電極7と下部溶接電極8間の圧力が予め決められたレベルに達すると、溶接トランス14及び給電導体12、13から上部溶接電極7と下部溶接電極8とに短いパルス幅のパルス状溶接電流が供給され、前述したように第1の被溶接物W1の2段構造のプロジェクションPと第2の被溶接物W2との当接部分が塑性流動化して抵抗溶接が行われる。ここで、溶接断面を観察すると、第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2との接合面にはナゲットは形成されておらず、この抵抗溶接は拡散接合であることを確認している。
説明が少し戻るが、第1の被溶接物W1の上下2段構造のプロジェクションPの塑性流動化、さらにはプロジェクションPに当接している第2の被溶接物W2の当接部分の塑性流動化が始まるのに伴ってその接合部分が先ず膨張するが、図5に示した加圧補助部材5がスプリングのような弾性部材であるときには、その溶接初期の接合部分の膨張を弾性部材が瞬時に吸収すると共に、常時、弾性部材が接合部分に加圧力を与えているので、第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2との塑性流動による沈みに対しても極めて応答の速い加圧を与えることができる。この加圧補助部材5の応答速度が速ければ速いほど、パルス幅の短いパルス溶接電流を、つまり短時間に電流エネルギーを集中して第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2との間に流すことができ、銅部材のような熱伝導の極めて良好なものでも、好ましい状態に塑性流動化させることができ、このことが銅部材同士でも満足の行く抵抗接合をできる一因となっている。このように、前述の上下2段構造のプロジェクションPを一方の高導電性被溶接物に形成し、かつ溶接電極の応答速度が速く、ピーク値までに立ち上がるのに要する時間Tが10ms程度以下と幅の狭いパルス状の溶接電流を用いているので、銅部材同士であっても低融点金属膜を形成することなくより安定に、かつ良好に抵抗溶接することができる。
なお、実施形態5では銅部材同士の抵抗溶接について述べたが、第1の被溶接物W1と第2の被溶接物W2とがアルミウム材料、あるいは第1の被溶接物W1が銅材料で、第2の被溶接物W2がアルミウム材料であっても同様に抵抗溶接できる。銅材料とアルミニウム材料とを溶接する場合には、前述の上下2段構造のプロジェクションを、硬度及び導電率が高い銅材料に形成することが大切である。前述の上下2段構造のプロジェクションは高導電性被溶接物同士の抵抗溶接に限ることなく、高導電性被溶接物とそれ以外の金属材料、又は通常の鋼板同士、あるいはステンレス部材と鋼板などの同種、異種の金属材料などにも適用でき、満足の行く抵抗溶接結果を得ることができるので、必要があればこれらにも本発明を適用できる。また、高導電性被溶接物は板状の部材に限られず、パイプ状、丸棒状、角棒状など種々の形状であっても同様に安定にかつ良好な溶接結果を得ることができる。
本発明の実施形態1に係る上下2段構造のプロジェクションを有する高導電性被溶接物を示す図である。 本発明の実施形態2に係る上下2段構造のプロジェクションを説明するための図である。 本発明の実施形態3に係る上下2段構造のプロジェクションを説明するための図である。 本発明の実施形態4に係る上下2段構造のプロジェクションを説明するための図である。 本発明の実施形態5に係る抵抗溶接方法を実現するための抵抗溶接装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態5に係る抵抗溶接方法を説明するための図である。
符号の説明
W1・・・第1の被溶接物(高導電性被溶接物)
W2・・・第2の被溶接物
P・・・上下2段構造のプロジェクション
P1・・・第1のプロジェクション
P2・・・第2のプロジェクション
Pa・・・格子状部分
Pb・・・島状部分
X・・・第1のプロジェクションP1の周囲に形成された外周溝
Y・・・第1のプロジェクションP1の中央部に形成された中央孔
A・・・第2のプロジェクションP2の初期の接合面
B・・・第1の被溶接物W1の上面
1・・・ベース部材
2・・・支持機構
3・・・加圧機構
4・・・可動ブロック
5・・・加圧補助部材
6・・・支持部材
7・・・上部溶接電極
8・・・下部溶接電極
9・・・L字形の中間接続部材
10・・・第1のフレキシブル導電部材
11・・・第2のフレキシブル導電部材
12、13・・・給電導体
14・・・溶接トランス
15・・・放電回路
16・・・エネルギー蓄積用コンデンサ
17・・・充電回路
18〜20・・・3相交流入力端子

Claims (2)

  1. 溶接電流を通電することにより銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる他の金属部材と拡散接合される銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる高導電性被溶接物において、
    前記高導電性被溶接物は、該高導電性被溶接物の接合面から突出する第1のプロジェクションと、該第1のプロジェクションの接合面側の一部分から突出し、前記第1のプロジェクションの前記面積よりも小さい面積の格子状模様のプロジェクションであって、格子状部分が突出している格子状突起である第2のプロジェクションとからなる上下2段構造のプロジェクションを備えることを特徴とする高導電性被溶接物。
  2. 銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる高導電性被溶接物と銅、銅合金又はアルミニウム材料からなる他の金属部材との間に電流を流して拡散接合する高導電性被溶接物の溶接方法において、
    前記高導電性被溶接物に、該高導電性被溶接物の接合面から突出する第1のプロジェクションと、該第1のプロジェクションの接合面側の一部分から突出し、前記第1のプロジェクションの前記面積よりも小さい面積の格子状模様のプロジェクションであって、格子状部分が突出している格子状突起である第2のプロジェクションとからなる上下2段構造のプロジェクションを形成する工程と、
    前記高導電性被溶接物に形成されている前記上下2段構造のプロジェクションを前記他の金属部材に当接させる工程と、
    互いに当接している前記高導電性被溶接物と前記他の金属部材とを、弾性力を含む加圧力で加圧した状態でパルス状溶接電流を通電する工程と、
    を備えることを特徴とする高導電性被溶接物の溶接方法。
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