JPH10128098A - 造粒制御装置および造粒制御方法 - Google Patents

造粒制御装置および造粒制御方法

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JPH10128098A
JPH10128098A JP9239768A JP23976897A JPH10128098A JP H10128098 A JPH10128098 A JP H10128098A JP 9239768 A JP9239768 A JP 9239768A JP 23976897 A JP23976897 A JP 23976897A JP H10128098 A JPH10128098 A JP H10128098A
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八司 松浦
Susumu Natsuyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均粒子径などの粒度特性をコントロールす
るとともに、所定の粒度特性を有する造粒末を高い再現
性で製造する。 【解決手段】 粉粒体の流動層を形成し、液体(水,エ
タノールなどの有機溶媒,これらの溶媒を含むバインダ
ー液など)を噴霧ノズル7から噴霧して造粒する造粒工
程と、流動層を形成しつつ造粒物を乾燥する乾燥工程を
経て造粒末を得る際、光センサ11a,11bなどの検出手段
により、一定風量下での流動層の流動状態(透過光量な
ど)を検出し、検出値が基準値に達したとき、造粒プロ
セスから乾燥プロセスへ切換える。造粒及び乾燥工程の
プロセス制御は、流動層の流動状態を検出する検出手
段、検出値を所定時間毎に平均化する平均化回路、比較
回路、演算回路及び制御回路などを備えた中央処理装置
を用い、風量、噴霧量や給気温度などを制御することに
より行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造粒工程と乾燥工
程とを含む流動層造粒法や転動流動層造粒法などによ
り、粉粒体を精度よく造粒できる造粒制御装置、造粒制
御方法および造粒終点の検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品や医薬品などの製剤分野において、
流動層造粒法や転動流動層造粒法などを利用して種々の
有効成分が造粒され、造粒末の粒度分布や粒径がコント
ロールされている。前記流動層造粒法では、目皿部材な
どの通気可能な固気分離部材を通じて、造粒装置の下部
から上方への気流により粉粒体の流動層を形成しつつ、
水やバインダー液をノズルから一定の速度で噴霧し、粒
子同士を結合させるとともに、給気エアーにより乾燥し
ながら粒子を成長させて造粒末を得ている。また、転動
流動層造粒法では、流動槽の底部に回転可能に配設され
た回転板で粉粒体を転動させつつ、上方への気流により
流動層を形成し、水,エタノールなどの有機溶媒や水性
又は非水性バインダー液を噴霧して粒子を成長させなが
ら乾燥することにより、転動に伴なう圧密作用により重
質で球形の造粒末を得ることができる。前記粒子の成長
速度は、装置内の粒子が保持する表面湿分量と噴霧ミス
トのサイズに大きく影響される。また、造粒系の到達湿
分量と造粒末の平均粒径との間には強い相関関係がある
ことが報告されている。しかし、造粒系の湿分量は、数
多くの要因、例えば、流動化エアーの特性(露点、温度
や給気速度など)、粉粒体の原料特性(粒度、表面形
状、湿分含有量、親水性の程度など)、季節(温度,湿
度)、バッチ毎の装置内の温度変動、装置内への粉末の
付着状態、固気分離部材(目皿部材)やバッグフィルタ
ーの目詰まりと圧損の程度などにより変動する。そのた
め、同一の粒度特性(平均粒径や粒度分布)を有する造
粒末を再現性をもって製造することは容易ではない。
【0003】従来の造粒方法では、流動層に対して所定
量の結合剤を含む液体を噴霧注液し、全ての液体の噴霧
終了とともに造粒工程を終了し、乾燥工程へ移行するこ
とにより、造粒物を乾燥させている。また、一定時間に
亘り液体を噴霧した後、造粒工程を終了し、乾燥工程へ
移行させることも行われている。しかし、これらの方法
では、上記の事情から、造粒末の粒度特性(平均粒径や
粒度分布など)を繰り返し再現することが困難である。
【0004】特開平6−126148号公報には、転動
層又は転動流動層造粒装置において、超音波センサなど
の層高センサにより検出された粉体層高と、赤外線セン
サなどの水分計による水分値とに基づいて、エアー供給
手段からの空気量を制御し、粉体層の高さを一定にコン
トロールする方法が開示されている。特開平6−126
149号公報には、基準面より一定の高さに超音波セン
サなどの層高センサを配置し、層高センサから造粒中の
粉体層の上部までの距離を求めることにより粉体層の高
さを測定し、この測定値と目標値との差に基づいてエア
ー供給手段からの空気量を制御し、粉体層の高さを常に
目標値に保つための転動流動層の造粒装置が開示されて
いる。
【0005】しかし、これらの方法では、超音波センサ
で構成された層高センサが造粒系内での温度,湿度の影
響を受ける。また、造粒槽内に超音波センサを設置して
流動層の高さを検出するため、粉塵などの付着により超
音波センサの検出精度が大きく低下する。また、センサ
からの検出データに基づいて、流動層の高さをコントロ
ールしても、流動層の内部を検出していないので、得ら
れた造粒末の粒度特性(平均粒径や粒度分布)が変動す
る。特に、吸湿性や湿分保持能の大きな活性成分(例え
ば、生薬エキスなど)や添加剤を造粒したり、湿分含量
が大きな造粒系において、この方法で造粒すると、均一
な造粒末を再現性よく得ることが困難である。また、前
記の方法では風量制御により流動層の高さを一定に維持
して造粒しているが、流動層の外縁を検出しているに過
ぎないので、造粒末の粒度特性をさらに精度よくコント
ロールするには限界がある。
【0006】さらに、イメージセンサを備えた画像処理
装置を用いて造粒末の粒度特性を検出することにより、
造粒する方法も報告されている。しかし、画像処理装置
は価格が極めて高いだけでなく、装置の構成や操作が複
雑であるとともに、パラメータの設定を含めて事前の条
件設定が煩雑であり、複雑な解析を必要とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、所定の粒度特性の造粒末を高い再現性で繰り返し製
造できる造粒制御装置および造粒制御方法、並びに造粒
終点検出方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、湿分量の如何に拘らず、簡単な構成で造粒終点を精
度よく検出し、迅速かつ精度よく造粒末の粒度特性をコ
ントロールできる造粒制御装置および造粒制御方法、並
びに造粒終点検出方法を提供することにある。本発明の
さらに他の目的は、湿分含量が大きな造粒系であって
も、均一な造粒末を高い再現性で得ることができる造粒
制御装置および造粒制御方法、並びに造粒終点検出方法
を提供することにある。本発明の別の目的は、粒度分布
がシャープな造粒末を高い収率で再現性よく製造する上
で有用な造粒制御装置および造粒制御方法、並びに造粒
終点検出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、一定風量における流動
層の流動化状態(透過光量など)と造粒末の粒度特性と
が高い相関関係にあることを見いだし、本発明を完成し
た。すなわち、本発明の造粒制御装置は、(1)液体の
噴霧により流動層の粉粒体を造粒するための造粒工程
と、流動層を形成しつつ造粒物を乾燥するための乾燥工
程とを経て造粒物を得るための装置であって、気流によ
りチャンバー内で粉粒体の流動層を形成するための流動
層エアー供給手段と、液体を噴霧するための液体供給手
段と、前記流動層の流動状態を検出するための検出手段
と、この検出手段による検出値と流動層の流動状態に関
する基準値とを比較するための比較手段と、この比較手
段において前記検出値が前記基準値に達したとき、造粒
工程から乾燥工程へ切換えるための切換え手段とを備え
ている。流動層の流動状態に関する基準値は予め実験に
より求めることができ、造粒工程から乾燥工程への切換
えは、流動層エアー供給手段による所定の風量の下、前
記検出値が前記基準値に達したときに行ってもよい。こ
の装置において、(2)検出手段は、流動層の透過光量
を検出する手段であってもよく、(3)検出手段による
検出データを所定時間毎に平均化し平均化データを得る
ための平均化手段,又は検出データから所定時間毎に標
準偏差データを得るための算出手段を備えていてもよ
い。前記装置は、(4)検出手段による検出データを所
定時間毎に平均化するための平均化手段と、平均化され
たデータから微分データを得るための微分手段と、この
微分手段による微分値と流動層の流動状態に関する基準
値とを比較するための比較手段と、この比較手段におい
て前記微分手段による微分カーブの立ち下がり領域の微
分値が前記基準値に達したとき、造粒工程から乾燥工程
へ切換えるための切換え手段とを備えていてもよい。さ
らに、前記造粒制御装置は、(5)流動層の流動状態を
検出するための前記検出手段と、検出手段による検出デ
ータを所定時間毎に平均化するための平均化手段と、造
粒工程から乾燥工程へ切換えるための切換え手段からの
切換え信号が与えられ、かつ平均化されたデータと造粒
・乾燥プロセスに関する基準データとの比較結果に基づ
いて、流動層エアー供給手段からの風量、液体供給手段
からの噴霧量および流動層エアー供給手段からの給気温
度から選択された少くとも1つの制御量を制御するため
の制御手段とを備えていてもよく、(6)造粒・乾燥系
内の湿分量を検出するための湿分量検出手段、および切
換え手段からの切換え信号が与えられ、かつ湿分量検出
手段による検出データと造粒・乾燥プロセスに関する基
準データとの比較結果に基づいて、流動層エアー供給手
段からの風量、液体供給手段からの噴霧量および流動層
エアー供給手段からの給気温度から選択された少くとも
1つの制御量を制御するための制御手段を備えていても
よい。さらには、(7)前記(5)及び(6)に記載の
構成を備えていてもよい。前記造粒・乾燥プロセスに関
する基準データは予めプログラムしておくことができ
る。(8)前記検出手段は、チャンバーの対向位置に形
成された透光部位の外側に配設された発光手段と受光手
段とで構成された光センサであってもよい。発光手段か
ら受光手段へ至る光路は、チャンバーの中心を通過しな
くてもよい。
【0009】本発明の造粒方法では、(9)液体の噴霧
により流動層の粉粒体を造粒するための造粒工程と、流
動層を形成しつつ造粒物を乾燥するための乾燥工程とで
構成された造粒方法であって、流動層の流動状態の検出
値と基準値とを比較し、前記検出値が基準値に達したと
き、造粒工程から乾燥工程へ切換える。この方法におい
て、(10)造粒工程において、風量、給気温度および液
体の噴霧量のうち少くとも1つを制御しながら高湿分系
で粉粒体を造粒し、乾燥工程において風量および給気温
度のうち少くとも1つを制御しながら造粒物を乾燥して
もよく、(11)造粒工程において、風量および給気温度
のうち少くとも1つを制御しながら液体の一部を噴霧し
て粉粒体を造粒し、乾燥工程において風量および給気温
度のうち少くとも1つを制御するとともに、残余の液体
を噴霧しながら、造粒物を乾燥してもよい。本発明の方
法には、(12)液体の噴霧により流動層の粉粒体を造粒
する方法であって、所定の風量で流動層を形成して粉粒
体を造粒しつつ、前記流動層の流動状態の検出値を基準
値と比較し、基準値への検出値の到達を指標として造粒
終点を検出する方法も含まれる。
【0010】さらに、本発明は、(13)液体の噴霧によ
り流動層の粉粒体を造粒するための装置であって、気流
によりチャンバー内で粉粒体の流動層を形成するための
流動層エアー供給手段と、液体を噴霧するための液体供
給手段と、前記流動層の流動状態を検出するための検出
手段と、この検出手段による検出値と流動層の流動状態
に関する設定値とを比較するための比較手段と、この比
較手段において前記設定値への前記検出値の到達に基づ
いて、前記液体供給手段からの液体の噴霧量を低減させ
るための切換え手段とを備えている造粒制御装置も提供
する。さらに、(14)チャンバー内で下部から上方への
気流により粉粒体の流動層を形成するための流動層エア
ー供給手段と、液体を噴霧するための液体供給手段とを
備えた装置において、前記流動層の流動状態を検出する
ための少くとも1つの検出手段、この検出手段による検
出データを所定時間毎に平均化するための平均化手段、
平均化されたデータと造粒・乾燥プロセスに関する基準
データとを比較するための比較手段、およびこの比較手
段による比較結果に基づいて、前記液体供給手段からの
噴霧量および流動層エアー供給手段からの給気温度のう
ち少くとも一方を制御するための制御手段を備えている
造粒制御装置、(15)チャンバーの下部から内部へエア
を供給して上方への気流による粉粒体の流動層を形成す
るとともに液体を噴霧して粉粒体を造粒する方法であっ
て、前記チャンバーの対向位置に配設した発光手段と受
光手段とで前記流動層の流動状態を検出して、その検出
値を所定時間毎に平均化し、平均化したデータと造粒・
乾燥プロセスに関する基準データとを比較し、比較結果
に基づいて、液体の噴霧量および給気温度のうち少くと
も一方を制御することを特徴とする造粒制御方法に関す
る。なお、噴霧される液体は、特に制限されず、アルコ
ール(エタノールなど)などの有機溶媒、水、液状有効
成分、生薬エキスなどの水性又は非水性液体の他、水性
又は非水性バインダー液が含まれる。本明細書におい
て、水分センサ,エタノールなどの有機溶媒センサを
「湿分センサ」と総称する。さらに、単位時間当りの溶
媒の系外への除去量をLa 、噴霧注液による系内への溶
媒供給量をLb とするとき、Lb /La ≧1であるとき
(すなわち、系内での溶媒濃度が維持されるかまたは増
加するとき)造粒工程と称し、Lb /La <1であると
き(すなわち、系内での溶媒濃度が減少するとき)乾燥
工程と称する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、必要に応じて添付図面を
参照しつつ、本発明を詳細に説明する。図1は転動流動
層造粒装置の一例を示す概略構成図であり、図2は図1
の造粒装置に配設された制御装置の電気的構成を示すブ
ロック図であり、図5は前記制御装置を利用した造粒・
乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートであり、図6
は前記制御装置を利用した造粒・乾燥プロセスのフロー
チャートである。前記転動流動造粒装置は、筒状チャン
バー1内の下部に回転可能に配設された回転体2と、こ
の回転体の下部に設けられた目皿板2aと、前記回転体
を駆動するためのモータ3と、回転体2の下部空間に通
じるエアー供給ライン4を通じて、チャンバー1内へ空
気を供給するための流動層エアー供給手段としてのブロ
アー6と、このブロアーからの空気の温度をコントロー
ルするためのヒーター内蔵の加熱ユニット5と、前記チ
ャンバー1のうち回転体2よりも上部の空間に配設さ
れ、液体を噴霧するための液体噴霧ノズル7と、この液
体噴霧ノズルよりも上部に配設され、流動層の透過光量
を検出するため発光素子11aと受光素子11bとで構
成された透過型光センサとを備えている。光センサによ
る流動層の透過光量は、流動層の流動状態を反映してい
る。
【0012】液体は、ポンプ9により供給されるタンク
8内の液体と共にコンプレッサなどのエアー供給手段1
0からの噴出気体を前記噴霧ノズル7から噴出すること
により噴霧される。また、前記発光素子11aと受光素
子11bは、チャンバー1のうち対向する透明の透光部
位12a,12bに配設されている。チャンバー1内の
上部には、粒状物と気体とを分離するためのバッグフィ
ルタ13が取付けられ、このフィルタ13により分離さ
れた気体は、チャンバー1の排気ライン14から排出さ
れる。
【0013】なお、この例では、制御装置20により、
前記ブロアー6による給気風量,加熱ユニット5による
加熱温度,噴霧ノズル7からの液体の噴霧量がコントロ
ールされている。すなわち、前記ブロアー6による給気
風量は、回転体2の下部空間,チャンバー1内、又は排
気ライン11などに設けられた風量センサ6aと、この
風量センサーの検出値に基づいて給気風量を適正にコン
トロールするための調節部および操作部を有する制御部
6bとで構成された制御装置20により制御されてい
る。また、加熱ユニット5による加熱温度も、回転体2
の下部空間やチャンバー1入口に配設された温度センサ
ー5aと、この温度センサーの検出値に基づいてチャン
バー1内の温度を適正にコントロールするための調節部
および操作部を有する制御部5bとを備えた前記制御装
置20により制御され、噴霧ノズル7からの液体の噴霧
量は、前記ポンプ9と噴霧ノズル7との間の供給ライン
に配設された流量センサー7aと、この流量センサーの
検出値に基づいて注液量をポンプ9により適正にコント
ロールするための調節部および操作部を有する制御部7
bとで構成された前記制御装置20により制御されてい
る。噴霧ノズル7からの液体のミストのサイズは、前記
ポンプ9による注液速度(注液量)と噴霧ノズル7への
エアー供給速度(エアー量)により調整でき、エアー供
給速度が大きくなるにつれてミストのサイズを小さくで
きる。前記制御装置20は、各制御部5b,6b,7b
に対して、比例制御(P動作),比例・積分制御(PI
動作)や比例・積分・微分制御(PID動作)のための
フィードバック制御信号又はプロセス制御信号を与えて
おり、制御対象をフィードバック制御及び/又はプロセ
ス制御している。さらに、排気ライン14には温度セン
サ14aが設けられ、乾燥終点の検出に利用されてい
る。なお、乾燥終点の検出のためには、前記排気温度セ
ンサに代えて、又は排気温度センサとともに水分セン
サ,エタノールなどの有機溶媒センサなどを利用しても
よい。
【0014】このような装置において、チャンバー1内
に粉粒体を導入するとともに、前記流動層エアー供給手
段から空気を供給し、回転体2を回転させながらノズル
7から液体を噴霧することにより、造粒末を得ることが
できる。すなわち、前記流動層エアー供給手段からの空
気は、通常、加熱ユニット5により加熱され、エアー供
給ライン4を通じて、回転体2の下部空間および目皿板
2aを経て、チャンバー1内に気流として供給される。
この気流によりチャンバー1内の粉粒体は舞い上がって
流動層を形成するとともに、噴霧ノズル7から液体が噴
霧され、回転体2の表面では粒状物が転動しながら造粒
される。
【0015】なお、通常、流動層造粒法や転動流動層造
粒法による造粒プロセスは、チャンバー1内で粉粒体を
予熱しつつ混合するための予熱混合工程、粉粒体の流動
層を形成し、液体噴霧ノズル7から液体を噴霧して造粒
する造粒工程、液体の噴霧を終了した後、ほぼ一定の風
量で流動層を形成しつつ乾燥させる乾燥工程を経て造粒
する場合が多い。このような造粒プロセスにおいては、
前記のように、流動層が上下方向に大きく動くととも
に、流動層内の粉体濃度や粒度分布が刻々と変動するた
め、流動層の透過光量の検出値が瞬時に激しく変動す
る。
【0016】図2に示す前記制御装置20は、前記発光
素子11aと受光素子11bとで構成された透過型光セ
ンサ21からのアナログ検出データを一定時間ごとに移
動平均するため、積分回路で構成された算出手段として
の平均化回路22を備えている。また、制御装置20
は、平均化されたアナログデータをディジタルデータに
変換するためのA/D変換回路23、A/D変換回路2
3からのディジタルデータ(検出値)Vと透過度T1
対応する透過光量の基準値Vf1との比較データに基づい
て、前記流動層エアー供給手段による風量を制御するた
めの中央処理装置(CPU)24を備えている。
【0017】この中央処理装置24は、A/D変換回路
23からのディジタルデータ(検出値)Vと透過度T1
に対応する基準値Vf1とを比較するための比較回路と、
この比較回路からの比較データに基づいて風量に関する
制御量データを算出するための演算回路と、造粒・乾燥
プロセスにおける風量に関する所定のプログラムが格納
されたメモリと、このメモリと演算回路との間のデータ
の授受および演算回路で算出された制御量データを制御
信号として制御対象の駆動回路へ与えるための制御回路
とを備えている。前記演算回路では、制御対象である流
動層エアー供給手段としてのブロアーの制御量(風量)
に関するデータがプログラムに従って算出され、演算回
路により算出されたデータは制御回路からD/A変換回
路25へ与えられ、D/A変換回路により変換されたア
ナログデータは、ブロアーの駆動回路26に与えられ
る。
【0018】なお、造粒過程において、造粒初期や大き
な給気風量では、未造粒の粉塵が光センサ21による検
出領域に多く舞い上がるので、光センサ21による透過
光量が低下する。一方、噴霧ノズル7から液体を噴霧す
ると、含湿分による重量増加と造粒の進行に伴って粒子
成長により粒子径や重量が増加した粉粒体により、光セ
ンサ21による検出領域の投影面積が低下するので、光
センサ21による透過光量が増加する。このことを利用
して、透過光量の検出値Vが基準値Vf1に達した時、給
気風量を増加させ、透過光量の検出値Vが基準値Vf1に
至らない時には、給気風量を維持する操作を繰り返し行
うため、前記中央処理装置24のメモリには、風量に関
する計算式、例えば、Qi+1=Qi +αQ(式中、Qi+1
は、透過光量が基準値に達した後の給気風量、Qi は透
過光量が基準値に至らない時の給気風量、αQは透過光
量が基準値に達した時の風量の増加分を示す)のプログ
ラムが記憶されている。すなわち、この中央処理装置2
4は、光センサ21による透過光量の検出値Vが最初に
基準値Vf1に達した時に風量を所定量αQ(例えば、1
3 /分)だけ増加し、二回目に基準値Vf1に達した時
に風量をさらにαQだけ増加する操作を繰り返しながら
風量を制御する。このようにして、粉粒体(粉塵)から
造粒末への変換を促進しながら、粒度特性(粒度分布,
平均粒径など)をコントロールする。なお、風量の増加
量αQは「i」によって異なっていてもよい(すなわ
ち、αQ1 ,αQ2 ,…αQn は互いに規則的又はラン
ダムに異なっていてもよく、例えば、αQ1 <αQ2 <
…<αQn のように規則的に増加させてもよい)。
【0019】このような制御装置では、光センサ21に
よる検出データ(透過光量データ)を平均化回路22に
より平均化できる。すなわち、光センサ21からの検出
データは、図3に示されるように、激しく変動するの
で、光センサ21からの検出値だけで流動層を制御する
ことが困難である。これに対して、前記平均化回路によ
り検出データを平均化処理すると、図4に示されるよう
に、検出値の変動を平均化し平均値として精度よく検出
し、給気風量を精度よくコントロールできる。そして、
本発明の制御装置では、造粒末の粒度特性を高い精度で
再現性よく得るため、図2に示されるように、一定風量
において光センサ21で検出され、かつA/D変換回路
23でディジタルデータに変換された透過光量の検出値
Vは、基準値Vf2と比較するため、比較回路27にも与
えられる。この基準値Vf2は、造粒工程から乾燥工程へ
の切換えタイミングに対応する基準値である。すなわ
ち、流動層の透過光量は、粒子の大きさ(微粉量,粗粒
量など)、湿分量などによる流動状態の変化をリアルタ
イムで反映しており、造粒装置,処方および造粒条件を
同じにして造粒すると、造粒工程を終了させ、乾燥工程
へ切換えるタイミングは、造粒末の品質(密度、粒度の
ばらつき、平均粒径など)、特に平均粒径や微粉量,粗
粒量と強い相関性が認められる。従って、光センサ21
により検出された透過光量の平均値、すなわち検出値V
が、前記比較回路27における基準値Vf2に到達したこ
とを指標として造粒終点を検出できる。このように、比
較回路27は造粒工程から乾燥工程への切換え手段とし
て機能し、検出値Vが基準値Vf2に到達したとき、切換
信号を前記中央処理装置24に与える。そして、中央処
理装置24は切換信号に応答して乾燥プロセスを制御す
る。
【0020】すなわち、制御装置を構成する中央処理装
置は、前記のように切換信号に応答して造粒工程から乾
燥工程へ切換えるとともに、造粒工程及び乾燥工程で
は、平均化されたデータと造粒・乾燥プロセスに関する
基準データとの比較結果に基づいて、造粒プロセス及び
乾燥プロセスにおいて流動層エアー供給手段からの風量
などを制御する。前記制御装置の動作は次の通りであ
る。図5および図6に示されるように、造粒工程におい
ては、スタート信号に応答して風量をQ0 からQ1 へ増
加させ、透過光量の検出値Vが基準値である透過度の設
定値T1 未満の流動層を形成し、注液量L1 で液体を噴
霧注液する。この注液により湿分量Wが上昇するととも
に、造粒の進行と微粉末の減少に伴って検出値Vが上昇
し透過度の設定値T1 に達する。検出値Vが透過度の設
定値T1 に達すると、前記中央処理装置からの制御信号
により流動層エアー供給手段からの風量Q1 を制御量α
Qだけ増大して風量Q2 とし、検出値Vが透過度の設定
値T1未満の流動層を形成する。なお、図5に示すタイ
ムチャートでは、風量を1回増加させているが、粒の成
長度(造粒の程度)に応じて、風量をコントロールし適
正な流動層を維持しつつ、造粒を円滑に行うため、図6
のフローチャートに示されるように、風量を複数回に亘
り制御してもよい。すなわち、注液を継続すると、造粒
に伴って検出値Vが透過度の設定値T1 に達したとき
(透過度T1 以上となったとき)、中央処理装置からの
制御信号により風量Q2 を制御量αQだけ増大させる動
作を繰り返し行ってもよい。
【0021】そして、風量を制御量αQだけ増大させて
風量Q2 を維持し、所定風量Q2 において、検出値Vが
透過度の基準値T2 に達したか否かが判別され、透過度
の基準値T2 への到達により、造粒工程から乾燥工程へ
の切換が行われる。すなわち、風量Q2 の環境下で、検
出値Vが前記基準値Vf2=T2 に達したとき、前記比較
回路27からは造粒工程から乾燥工程への切換信号が前
記中央処理装置24に与えられる。前記切換信号に応答
して中央処理装置24は、ポンプ9の制御部に噴霧注液
停止信号を与える。噴霧注液の停止の後、一定風量Q2
を維持しながら造粒物の乾燥が行われる。この乾燥工程
では、湿分量がW1 からW0 に次第に低下するととも
に、造粒物が軽量化するため、透過度の低下に伴って検
出値Vが次第に低下し、排気ラインの温度センサによる
排気温度が所定温度以上となったとき、乾燥工程が終了
する。なお、乾燥終了は赤外線センサなどの湿分センサ
による湿分量が所定の値になったときに行ってもよい。
なお、図5に示す例では、造粒工程で風量を1回増加さ
せているが、複数回に亘り風量を増加させてもよく、風
量を増加させることなく一定の風量で造粒を進行させて
もよい。
【0022】図7は前記制御装置を利用した他の造粒・
乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートであり、図8
は図7に対応する造粒・乾燥プロセスを示すフローチャ
ートである。なお、液体の種類や液量などによっては、
造粒工程では液体の全量を噴霧できず、乾燥工程におい
て液体をさらに噴霧し、造粒末の組成を製造承認された
医薬品の組成に調製する必要性が生じる場合がある。そ
のため、この例では、造粒工程で液体の一部を一次噴霧
注液し、乾燥工程で残余の液体を二次噴霧注液してい
る。図7および図8に示すプロセスにおいて、造粒プロ
セスは、液体の一部を噴霧注液するための一次噴霧注液
(噴霧注液量L1 )が行われる点を除いて図5および図
6に示すプロセスと同様に行われる。そして、所定風量
2 において、流動層の検出値Vが透過度の基準値T2
に到達すると、造粒工程から乾燥工程への切換が行われ
るとともに、風量Q2 を維持しながら、残余の液体を二
次噴霧注液している。この二次噴霧注液においては、噴
霧注液量がL1 からL2 に低減し、すなわち乾燥が進行
し、粒状物の成長は抑制されている。そして、二次噴霧
注液が終了したか否かが判断され、二次噴霧注液が終了
すると、風量Q2 を維持しながら造粒物の乾燥が進行
し、前記と同様に、排気温度又は系内の湿分量に基づい
て乾燥が終了したか否かが判断され、乾燥終了に伴って
送風が停止し(風量Q0 )、乾燥工程が終了する。
【0023】図9は前記制御装置を利用したさらに他の
造粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートであ
り、図10は図9に対応する造粒・乾燥プロセスを示す
フローチャートである。図9及び図10に示すプロセス
においては、造粒工程で多段に風量を増加させる制御を
行い、乾燥工程で多段に風量を減少させる制御を行って
いる。すなわち、造粒工程において、スタート信号に応
答して風量をQ0 からQ1 へ増加させて光センサによる
検出値Vが透過度の設定値T1 未満の流動層を形成し、
注液量L1 で液体を注液すると、造粒の進行と微粉末の
減少に伴って光センサによる検出値Vが上昇する。検出
値Vが透過度の設定値T1 に達すると(透過度T1 以上
となると)、中央処理装置からの風量増加信号により流
動層エアー供給手段からの風量Q1 が制御量αQi だけ
増大して風量Q2 となり、検出値Vが透過度の設定値T
1 未満の流動層を形成する。さらに、注液を継続する
と、造粒に伴って検出値Vが透過度の設定値T1 以上と
なり、中央処理装置からの風量増加信号により風量Q2
が制御量αQi だけ増大して風量Q3 となる。このよう
な風量制御が光センサによる検出値と透過度の設定値と
の比較結果に応答して繰り返し行われるので、粒の成長
度や造粒の程度に応じて、風量をコントロールすること
により適正な流動層を維持しつつ、造粒を円滑に行うこ
とができる。この例では、前記風量の制御回数(制御量
αQi の増大回数)が2となった後、検出値Vが透過度
の設定値T1 に達すると、風量Q3 が増大して風量Q4
となり、所定風量Q4 を維持する。
【0024】そして、所定風量Q4 を維持すると、造粒
の進行に伴って検出値Vが上昇し透過度の基準値T2
到達する。すなわち、光センサ21による検出値Vが前
記基準値Vf2に到達する。検出値Vの基準値T2 への到
達に伴って、前記中央処理装置24には、注液量をL1
からL0 として注液が終了するための注液停止信号が与
えられるとともに、造粒工程から乾燥工程への切換信号
が与えられ、前記切換信号に応答して乾燥プロセスの制
御が行われる。透過度T2 に到達しない場合には、前記
風量Q4 が維持される。
【0025】乾燥工程において、風量Q4 を維持しつつ
造粒物を乾燥すると、液体濃度(湿分量)がW1 からW
0 に次第に低下するとともに、造粒物が軽量化するた
め、所定の流動層を形成するためには過剰な風量とな
り、透過度の低下に伴って検出値Vが次第に低下する。
そこで、光センサによる検出値Vが低下し透過度の設定
値T1 に達したか否か(すなわち、透過度T1 以下か否
か)が比較され、検出値Vが設定値T1 に達しない場合
には、風量Q4 が維持され、設定値T1 以下となったと
きには、設定値T1 への到達信号と前記切換信号とに基
づいて、中央処理装置からは流動層エアー供給手段へ風
量低減信号が与えられ、風量Q4 を制御量αQj だけ低
減させて風量Q5 に制御する。さらに、風量Q5 を維持
しつつ乾燥を進行させると、再び光センサによる検出値
Vが低下して設定値T1 以下となり、適正な流動層を維
持できなくなる。そのため、光センサによる検出値Vが
透過度の設定値T1 以下となったとき、再び風量低減信
号に応答して風量Q5 を制御量αQj だけ低減させて風
量Q6 とする。さらに、乾燥工程では、風量がQ6 であ
るか否かが判断され、風量がQ6 でない場合には、風量
低減のための前記乾燥工程のステップに移行し、風量が
6 である場合には風量Q6 を維持しつつ乾燥が行われ
る。そして、排気温度や系内の湿分量を基準として、乾
燥が終了しているか否かが判別され、乾燥が終了してい
ない場合には、風量Q6 が維持され、乾燥が終了する
と、風量がQ0 となり送風を停止し、乾燥工程が終了す
る。このように、光センサによる検出値および切換信号
に応答して風量を多段に低減して制御するため、適性な
流動層を維持しつつ造粒された粉粒体を乾燥することが
でき、粒度分布がシャープな造粒末を高い収率で再現性
よく製造できる。また、乾燥工程において、バッグフィ
ルターの目詰まりを抑制できる。さらに、造粒のみなら
ず乾燥に最適な流動状態を維持できるので、長期間に亘
り連続的に造粒できる。
【0026】なお、流動層造粒において、賦形剤と主薬
との混合割合が大きく異なったり、賦形剤と主薬との密
度差が大きい場合、流動層内の風量による分級効果によ
り、粒度のことなる造粒物において主薬の含量の偏析が
生じ易い。このような場合、本発明の造粒装置を用い、
原料末が造粒されていない造粒初期の段階では、センサ
による検出値に基づいて、給気風量を小さく抑えて主薬
粉末がスプレーノズルやバクフィルタなどに達すること
を防止し、造粒の進行に応じて風量を段階的に増加させ
るのが有用である。このような方法では、原料粉体すべ
てに噴霧液を均一にスプレーでき、均質でシャープな粒
度分布を有する造粒物を得ることができる。
【0027】本発明では、流動層の流動状態に関する検
出データ(流動層の透過光量に関する検出データなど)
に基づいて造粒工程から乾燥工程へ切換える限り、造粒
工程及び乾燥工程は他の検出手段を利用してプロセス制
御してもよい。例えば、前記の例では、光センサの検出
値に基づいて、乾燥工程への切換と、造粒プロセスおよ
び乾燥プロセスを制御しているが、造粒プロセス及び乾
燥プロセスの少くとも一方のプロセスは、他のセンサ
(例えば、赤外線センサなどの湿分センサ,超音波セン
サなどの層高センサなど)の検出値を利用してプロセス
制御してもよい。
【0028】図11は本発明の他の制御装置の電気的構
成を示すブロック図であり、図12は図11の制御装置
を利用した造粒・乾燥工程を示すタイムチャートであ
り、図13は図11の制御装置を利用した造粒・乾燥工
程を示すフローチャートである。図11に示す制御装置
は、前記装置に湿分量検出手段を組み合わせた装置であ
り、流動層の透過光量を検出するための光センサ31、
この光センサからの検出データを平均化するための平均
化回路32、この平均化回路により平均化されたアナロ
グデータをディジタルデータに変換するためのA/D変
換回路33、およびこのA/D変換回路からのディジタ
ルデータ(検出値)Vと基準値Vf2とを比較するための
比較回路34とを備えている。そして、本制御装置は、
流動層の湿分量を検出するための湿分センサ35、この
湿分センサによる検出データをディジタルデータに変換
するためのA/D変換回路36を備えており、A/D変
換回路36からのディジタルデータ(検出値)VW は、
中央処理装置(CPU)37に与えられる。中央処理装
置37では、A/D変換回路36からのディジタルデー
タ(検出値)Vwと湿分量に関する基準値Vf1とを比較
するための比較回路、造粒・乾燥プロセスに関するプロ
グラムが格納されたメモリ、前記比較回路からの比較デ
ータに基づいて制御量データを前記プログラムに従って
算出するための演算回路、および演算回路で算出された
制御量データに基づいて制御対象を制御するための制御
回路を備えている。中央処理装置37からの制御データ
はD/A変換回路38でアナログデータに変換され、制
御対象の駆動回路39に与えられる。そして、造粒工程
および乾燥工程において、中央処理装置37は、湿分セ
ンサ35からの検出信号(ディジタルデータ)に基づい
て、制御対象を制御量データに応じて駆動してプロセス
制御する。
【0029】一方、所定の風量の下、光センサ31によ
り検出され、かつA/D変換されたディジタルデータ
(検出値)Vが基準値Vf2に到達したとき、比較回路3
4からは中央処理装置37へ造粒工程から乾燥工程への
切換信号が与えられる。
【0030】前記制御装置において、造粒工程は、前記
図9に示す乾燥工程と同様の工程と、その後、湿分量を
ほぼ一定に保って噴霧注液するフィードバック工程とで
構成されている。図12および図13に示されるよう
に、本装置による造粒工程では、スタート信号に応答し
て風量をQ0 から予め設定された風量Q1 へ増加させて
光センサからの検出値Vが透過度の設定値T1a未満の流
動層を形成し、注液量L1 で液体を注液する。この注液
により造粒が進行し、検出値Vが透過度の設定値T1a
上となるか否かにより風量を、順次、制御量αQだけ増
加させて風量をQ2 ,Q3 ,Q4 とする動作が繰返され
る(図9の乾燥工程参照)。前記注液により湿分量Wが
上昇して湿分量W1 となり、湿分センサ35による検出
値VWが基準値Vf1に達すると、この到達信号に応答し
て所定の湿分量W1で造粒するための噴霧注液フィード
バック制御が行われる。すなわち、前記到達信号に応答
して、中央処理装置は、注液量L1 をほぼL2 に低減し
てON/OFF制御又は比例・積分・微分制御(PID
制御)するための制御信号を、液体供給手段のポンプ及
び噴霧ノズルへのエアー供給手段をコントロールする制
御部の駆動手段に与えることにより、所定の湿分量W1
を維持しながら所定の風量Q4で造粒が行われる。
【0031】そして、風量Q4 において、造粒の進行に
伴って光センサによる検出値Vが透過度の基準値T2
達すると(すなわち、光センサからの検出値Vが基準値
Vf2に到達すると)、中央処理装置には、造粒工程から
乾燥工程への切換信号が与えら、噴霧注液制御を終了
し、噴霧注液が停止する。乾燥工程では、前記図5に示
されるのと同様にして乾燥が終了したか否かが判断さ
れ、乾燥が終了すると風量がQ0 となり造粒末の乾燥が
終了する。
【0032】本発明において造粒工程から乾燥工程へ切
換えは、流動層の流動状態に関する検出データに基づい
て行えばよく、前記平均化されたデータに限らず、検出
値の高速フーリエ(FFT)解析データに基づいて行っ
てもよい。また、造粒工程から乾燥工程へ切換えや造粒
工程の制御は、標準偏差データに基づいて行ってもよ
い。すなわち、使用する原料によっては、湿分一定の場
合、光センサにより検出され、かつ平均化されたデータ
が余り変化しない場合がある。このような場合であって
も、粒径が均一に大きくなるにつれて、流動層内では、
脈流的な流動化現象が生じ、造粒物の平均粒径が大きく
なるに従って、標準偏差も大きくなる。そして、透過光
量に関する標準偏差データは、流動層の脈流の激しさお
よび微粉量を反映し、前記標準偏差が造粒工程から乾燥
工程への切換タイミングに対応する。なお、検出手段に
よる検出データから標準偏差データの算出は、前記平均
化回路に代えて標準偏差算出回路を用い、所定時間毎に
行うことができ、算出された標準偏差データは、前記と
同様に比較回路において標準偏差に関する基準値(例え
ば、標準偏差値をσとするとき、基準値1σなど)と比
較される。標準偏差データを算出するための測定間隔
は、例えば、1〜100m sec、好ましくは1〜30m s
ec程度であり、算出間隔は、例えば、0.5〜30se
c、好ましくは1〜10sec程度であり、標準偏差データ
を算出するためのサンプリング数は30〜10000程
度であってもよい。
【0033】図14は本発明の制御装置を利用した造粒
・乾燥工程を示すタイムチャートであり、図15は図1
4の制御装置を利用した造粒・乾燥工程を示すフローチ
ャートである。この例において、前記乾燥工程への切換
は、透過光量の標準偏差データに基づいて行われる。す
なわち、本装置による造粒工程では、スタート信号に応
答して風量をQ0 から予め設定された風量Q1 へ増加さ
せて光センサからの検出値Vが透過度の設定値T1 未満
の流動層を形成し、注液量L1 で液体を注液する。この
注液により造粒が進行し、検出値Vが透過度の設定値T
1 以上となるか否かが判断され、検出値Vが透過度の設
定値T1 以上となると、風量を、制御量αQだけ増加さ
せて風量をQ2 とする動作が行われる。前記注液により
湿分量Wが上昇して湿分量W1 となり、湿分センサ35
による検出値VWが基準値Vf1に達すると、この到達信
号に応答して、注液量L1 をほぼL2 に低減し、所定の
湿分量W1 で造粒するための噴霧注液フィードバック制
御(ON/OFF制御又はPID制御)が行われる。そ
して、造粒の進行に伴って微粉の量が低減して標準偏差
値σが次第に増大し、所定風量Q2 において、光センサ
による検出データの標準偏差値σが透過度の標準偏差に
関する基準値σ1 (Vf2)に達すると、中央処理装置に
は、造粒工程から乾燥工程への切換信号が与えら、噴霧
注液制御を終了し、噴霧注液が停止する。乾燥工程で
は、前記図5に示されるのと同様にして乾燥が終了した
か否かが判断され、乾燥が終了すると送風が停止し(風
量Q0 )、造粒末の乾燥が終了する。
【0034】さらに、本発明において造粒工程から乾燥
工程への切換えは、平均化されたデータの微分データに
基づいて行ってもよい。すなわち、流動層の透過光量な
どの流動状態に関する検出値(絶対値)は、センサの取
付け位置、エアー供給条件などにより大きく変動する場
合がある。このような場合、前記透過光量に基づく造粒
終点領域において、微分データのカーブが立ち下がる領
域の微分値を利用すると、前記変動要因に左右されるこ
となく、造粒工程から乾燥工程への切換タイミングを安
定して検出できる。この制御装置は、検出手段による検
出データを所定時間毎に平均化するための平均化手段
(特にスムージング処理された平均化データを得るため
の平均化手段)に加えて、平均化されたデータから微分
データを得るための微分手段と、この微分手段による微
分値と流動層の流動状態に関する基準値とを比較するた
めの比較手段と、流動層エアー供給手段による所定の風
量の下、前記比較手段において前記微分手段による微分
カーブの立ち下がり領域の微分値が前記基準値に達した
とき、造粒工程から乾燥工程へ切換えるための切換え手
段とを備えている。なお、光センサによる検出値が変動
すると微分値も大きく変動する。そのため、光センサに
よる検出値を、前記と同様の平均化回路で構成された平
均化手段によりスムージングし、このスムージングされ
た平均化データを、微分回路などで構成された微分手段
に与えることにより微分カーブを生成させる。スムージ
ングされた平均化データは、移動平均するための平均化
時間を長く(例えば、180〜300秒程度)に設定す
ることにより生成させることができる。前記流動層の流
動状態に関する基準値(微分値)は、予め実験により設
定することができ、例えば、dT=0.3などの適当な
値を選択できる。また、造粒工程の最終の風量一定の環
境下において、微分カーブのうち、少なくとも立ち下が
り領域における微分値と基準値とを比較すればよい。
【0035】図16は本発明の制御装置を利用した造粒
・乾燥工程を示すタイムチャートであり、図17は図1
6の制御装置を利用した造粒・乾燥工程を示すフローチ
ャートである。この例において、前記乾燥工程への切換
は、平均化された透過光量データの微分データに基づい
て行われる。すなわち、本装置による造粒工程では、ス
タート信号に応答して風量をQ0 から予め設定された風
量Q1 へ増加させて光センサからの検出値Vが透過度の
設定値T1 未満の流動層を形成し、注液量L1 で液体を
注液する。この注液により造粒が進行し、検出値Vが透
過度の設定値T1 以上となるか否かが判断され、検出値
Vが前記設定値T1 以上となると、注液量L1 を維持し
つつ、風量を、制御量αQだけ増加させて風量をQ2
(造粒工程における最終的な風量)とする動作が行われ
る。そして、風量Q2 において、光センサの検出値Vが
低下した後、造粒の進行に伴って光センサの検出値Vが
増加し、微分値dTは平衡域を経て次第に低減して立ち
下がる。この立ち下がり領域は、前記透過光量に基づく
造粒終点領域に対応する。そこで、光センサによる検出
データの微分カーブが立ち下がり領域であるかが判断さ
れ、立ち下がり領域である場合には、微分値dTが透過
度の微分値に関する基準値dT1 (Vf2)に達したか否
かが判断され、微分値dTが基準値dT1 (Vf2)に達
すると、中央処理装置には、造粒工程から乾燥工程への
切換信号が与えら、噴霧注液制御を終了し、噴霧注液が
停止する。乾燥工程では、前記図5に示されるのと同様
にして乾燥が終了したか否かが判断され、乾燥が終了す
ると風量がQ0 となり送風が停止し、造粒末の乾燥が終
了する。
【0036】なお、前記のように、本発明の造粒制御装
置および制御方法は、転動流動造粒法に限らず流動層造
粒法にも適用できる。流動層造粒により造粒する場合、
前記回転体に代えて、チャンバーの下部に、例えば、金
網、多孔板、スリットなどで構成された通気部を形成す
ればよい。
【0037】本発明の装置は、造粒工程から乾燥工程へ
切換えるための切換え手段を備えていればよい。好まし
い制御装置は、造粒および乾燥プロセスを精度よく制御
するため、検出手段による検出値を所定時間毎に平均化
するための平均化手段、平均化されたデータに基づいて
制御対象を制御する中央処理装置(例えば、平均化され
たデータと造粒プロセスに関する基準データとを比較す
るための比較手段、及び比較結果に基づいて制御対象を
制御するための制御手段を備えた中央処理装置)を備え
ており、検出手段からのアナログ検出データは、ディジ
タルデータに変換して平均化してもよい。例えば、前記
の例で、検出手段からの検出データをA/D変換手段に
よりディジタルデータに変換し、ディジタルデータを平
均化手段により平均化し、前記と同様な比較演算及び制
御処理を行ってもよい。前記平均化手段において検出手
段からの検出データを平均化するためには、積分回路な
どを利用して移動平均により平均化し、生成した移動平
均データを比較手段に逐次与えて制御するのが有用であ
る。平均化の時間間隔は、チャンバーの大きさ、粉粒体
の充填量などに応じて設定でき、例えば、10秒〜5
分、好ましくは30秒〜3分程度の範囲から選択でき
る。
【0038】前記の例では、造粒プロセス及び/又は乾
燥プロセスにおいて、一定の透過度の設定値T1 により
風量を段階的に制御しているが、風量を連続的に制御し
てもよい。さらには、粒の成長とともに、小さな粒径の
粉塵濃度が小さくなるので、風量などの制御量を制御す
るための設定値として、粒の成長に応じて複数の設定値
を採用してもよい。例えば、風量制御のための設定値と
して、順次高くなるT 1a,T1b,T1cを採用し、センサ
からの検出値がそれぞれ基準値T1a,T1b,T 1cに到達
したとき、風量を順次増加させてもよい。また、プロセ
ス制御において、基準データは予めプログラムされた連
続的な基準データであってもよい。また、風量制御にお
いては、センサによる検出データ(光センサによる透過
光量など)を一定レベルに維持するように風量をPID
制御などによりフィードバック制御してもよい。給気量
は、チャンバーの内容積、粉粒体の量や液体の噴霧量に
応じて適当に選択でき、例えば、チャンバーの底部断面
積1m2 当り、毎分、5〜200m3 、好ましくは10
〜100m3 程度の範囲から選択できる。
【0039】なお、造粒物の品質は、温湿度により影響
を受ける。例えば、空調されていない空気を用いて風量
制御する場合、天候の変化や気候の変化により、同じ運
転条件でも、造粒物の品質が変動し、著しい場合には流
動不良に近い状態となる場合がある。このような場合で
も、光センサによる検出データ(光センサによる透過光
量など)が流動層内の水分量と相関関係があるため、同
じ透過光量となるように流動層を制御することにより、
ほぼ同じ造粒物を繰り返し製造できる。
【0040】本発明は、造粒異常を監視する装置や方法
としても有用である。すなわち、例えば、高水分の流動
造粒系,重質物の流動造粒系などでは、流動層が消失す
る流動不良が生じやすい。このような場合であっても、
流動不良に伴って、光センサによる透過度が急激に大き
くなるとともに、検出データの標準偏差が小さくなる。
このことを利用して、前記と同様にして流動層の流動化
状態を検出し、この検出値を、比較手段により、造粒異
常に対応する基準値と比較し、基準値への検出値の到達
を指標として造粒異常を検出できる。なお、比較手段に
より生成する異常検出信号は、報知手段(例えば、アラ
ーム,ランプなど)の制御回路に与えてもよい。
【0041】また、前記の例では、光センサによる流動
層の透過光量に基づいて、造粒工程から乾燥工程への切
換のみならず、風量制御により造粒工程および乾燥工程
におけるプロセス制御を行っているが、造粒プロセス制
御および乾燥プロセス制御は、各プロセスのステップに
応じて、流動層エアー供給手段、温度制御手段および液
体供給手段から選択された少くとも1つの制御対象の制
御量(風量,給気温度,および噴霧量、特に風量及び/
又は噴霧量)を制御することにより行ってもよい。前記
造粒制御装置は、少なくとも流動層エアー供給手段及び
液体供給手段を備えていればよいが、通常、加熱給気に
より乾燥効率及び生産性を高めるため、給気温度を制御
するための温度制御手段を備えている場合が多い。好ま
しい態様では、風量及び/又は噴霧量、特に少くとも風
量が制御される。例えば、造粒工程では、液体噴霧ノズ
ルからの液体の噴霧量を制御してもよく、造粒工程や乾
燥工程では、チャンバー内への空気の温度を調整する加
熱ユニットなどの温度制御手段により給気温度を制御し
てもよい。
【0042】噴霧量を制御する場合、センサ(例えば、
赤外線センサなど)を用いて流動層を形成する粉粒体の
湿分量を検出して平均化処理し、平均化データとメモリ
に格納された湿分量に関する基準データとを比較し、比
較手段からのデータに基づいて、演算手段により制御量
である湿分供給量を算出し、噴霧ノズルからの湿分量を
制御することができる。液体供給手段による液体(アル
コールなどの有機溶媒、特に水又は水性バインダー液)
の噴霧は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよ
い。また、センサからの検出データに基づいて、流動層
の流動状態を判別し、噴霧量をコントロールしてもよ
い。なお、流動層の流動化状態は、例えば、センサによ
る検出値の変動の大きさや、センサによる検出値と閾値
とを比較し、閾値を越える検出値の頻度などにより判別
することもできる。造粒に際しては、必要に応じて複数
の液体噴霧ノズルから液体を噴霧してもよく、液体の噴
霧方法は、特に制限されず、例えば、チャンバーの上部
のノズルから噴霧するトップスプレー、および流動する
粉粒体の流れに対して接線方向に噴霧するタンジェンシ
ャルスプレーなどであってもよい。
【0043】また、温度制御手段により給気温度を制御
する場合、前記検出手段として温度センサを用いてチャ
ンバー内の温度を検出し、比較手段により温度に関する
基準データと比較し、比較手段からのデータに基づい
て、演算手段により制御量温度を算出することにより、
上記と同様にして制御できる。また、給気温度は、粉粒
体の種類などに応じて選択でき、例えば、30〜100
℃程度の範囲から選択する場合が多い。
【0044】なお、流動層は、温度が高いと、溶媒(水
分など)の揮散が多くなり、乾燥気味の造粒となって粉
粒体が舞い上がり、前記光センサによる透過光量が低減
し、温度が低いと、光センサによる透過光量が増加す
る。また、噴霧液量が多いと、粉粒体の重量が増加し、
前記光センサによる透過光量が増加し、噴霧液量が少な
いと、光センサによる透過光量が低減する。このような
関係を利用することにより、前記光センサによる検出値
を平均化し、前記と同様な制御装置を利用して、風量の
みならず、温度又は噴霧液量を制御することも可能であ
る。
【0045】さらに、造粒工程から乾燥工程への切換の
ための検出手段は、流動層の流動状態を検出できればよ
く、超音波センサで構成されたセンサ、流動層での造粒
物の衝突により生じる弾性波(AE波,Acqustic Emiss
ion)を検出可能な弾性検出手段などであってもよい。
この弾性検出手段は圧電型超音波センサで構成できる。
前記弾性検出手段において、検出された弾性波のうち特
定の周波数成分の事象率(イベントレート)は、造粒物
の平均粒径と相関性を有し、特定の周波数成分の強度
(AE強度)は、造粒物の硬度と相関性がある(特開平
7−246326号公報)。事象率(イベントレート)
は、単位時間当りに振幅がしきい値を越えた弾性波信号
の発生回数を意味し、AE強度は、AE信号の振幅の先
頭値または先頭値の二乗と持続時間の積を意味する。
【0046】流動層の流動状態を精度よく検出するた
め、通常、流動層の透過光量が検出可能な光センサ(例
えば、光電センサや光電スイッチ、赤外線センサ、レー
ザセンサなど)、すなわち、発光手段と受光手段とで構
成された光センサを用いる場合が多い。好ましい光セン
サには、光路径が大きく、流動層の流動状態の検出感度
が高く、取り付け作業性などに優れる光電センサが含ま
れ、光電スイッチも好ましい。光電スイッチを用いる場
合、光の透過と粒子による遮蔽とをON/OFFで検出
し、単位時間当りの光の透過時間(ONの時間)の割合
を数値化すると、A/D変換が不要となる。なお、取付
位置やチャンバーの容積などに応じて、光センサの光量
などは適当に調整できる。なお、乾燥工程への切換のた
めの流動層の流動状態(透過光量など)の検出や、造粒
・乾燥プロセス制御のための検出は、少くとも1つの検
出手段で行うことができ、複数の検出手段で検出しても
よい。複数の検出手段は、流動層の高さ方向に対して所
定の幅をもったほぼ同一の水平面上に配設してもよい。
前記センサの取り付け部位は、センサの種類に応じて流
動層の流動状態を検出できる限り特に制限されないが、
光センサの場合には、チャンバーの側部のうち、造粒工
程での流動層の高さに対応する部位である場合が多い。
また、造粒工程から乾燥工程へ切換えるための基準値V
f2は、センサの取り付け部位に応じて設定できる。な
お、噴霧ノズルがチャンバーの上部に位置するスプレー
方式の場合、噴霧ゾーンを避け、かつチャンバーのうち
噴霧位置の側部などの適所に透過型光センサを位置させ
てもよい。
【0047】流動層の流動状態を検出するための検出手
段(特に光センサ)は、造粒から乾燥への切換タイミン
グを検出する手段としてのみならず、造粒工程において
注液量を低減するための切換タイミングを検出する手段
としても有用である。すなわち、造粒工程において、注
液量を段階的に低減させて造粒する場合、注液量の低減
タイミングに前記検出手段を利用すると、造粒を円滑に
行うことができるとともに、造粒末の粒度特性をコント
ロールできる。この装置は、液体の噴霧により流動層の
粉粒体を造粒するために有用であり、前記と同様に、気
流によりチャンバー内で粉粒体の流動層を形成するため
の流動層エアー供給手段と、液体を噴霧するための液体
供給手段と、前記流動層の流動状態を検出するための検
出手段と、この検出手段による検出値と流動層の流動状
態に関する設定値とを比較するための比較手段とを備え
ている。そして、前記流動層エアー供給手段による所定
の風量の下、前記比較手段において前記設定値への前記
検出値の到達に基づいて、切換え手段により液体の噴霧
量を切換えて、前記液体供給手段からの液体の噴霧量を
低減させる。なお、この装置において、乾燥プロセスの
制御動作は特に制限されない。前記切換え手段からの切
換え信号は、前記設定値への前記検出値の到達に応答し
て液体供給手段に与えてもよく、前記設定値への前記検
出値の到達に応答して、所定量の注液を行った後、液体
供給手段に与えてもよい。噴霧量は複数回低減させれば
よく、噴霧量の低減レベルは適当に選択できる。
【0048】図18は本発明の他の制御装置による造粒
・乾燥プロセスを示すタイムチャート、図19は図18
の造粒・乾燥プロセスを示すフローチャートである。こ
の例においては、スタート信号に応答して風量をQ0
ら予め設定された風量Q1 へ増加させて光センサからの
検出値Vが透過度T1 未満の流動層を形成し、注液量L
1 で液体を注液する。この注液により造粒が進行して検
出値Vが増加し、検出値Vが透過度の設定値T1 以上と
なるか否かが判断され、検出値Vが前記透過度の設定値
1 以上となると、設定値T1 への検出値Vの到達に応
答して、注液量L1 での注液を継続する。そして、予め
設定された設定注液量に到達したか否か判断され、注液
量が設定注液量に達したとき、切換え信号が液体供給手
段に与えられ、低レベルの注液量L2 での注液が行われ
る。注液量L2 での注液を継続し、総注液量が予め設定
された注液積算量に到達すると、噴霧注液が停止する。
乾燥工程では、前記図5に示されるのと同様にして乾燥
が終了したか否かが判断され、乾燥が終了すると送風が
停止し(風量Q0 )造粒末の乾燥が終了する。
【0049】流動層の流動状態を検出するための前記検
出手段(特に光センサ)は、造粒から乾燥への切換タイ
ミングを検出する上で有用であるが、切換手段を備えて
いない制御装置を利用して、液体供給手段からの噴霧量
および流動層エアー供給手段からの給気温度のうち少く
とも一方を制御することにより、造粒・乾燥プロセス
(特に造粒プロセス)を制御することも有用である。流
動層エアー供給手段、液体噴霧のための液体供給手段を
備えた前記制御装置の構成は、前記切換手段を備えてい
ない点を除いて前記制御装置と同様に、前記流動層の流
動状態を検出するための少くとも1つの検出手段、この
検出手段による検出データを所定時間毎に平均化するた
めの平均化手段、平均化されたデータと造粒・乾燥プロ
セスに関する基準データとを比較するための比較手段、
および比較結果に基づいて、前記液体供給手段からの噴
霧量および流動層エアー供給手段からの給気温度のうち
少くとも一方を制御するための制御手段を備えている。
図20は本発明の他の制御装置による造粒・乾燥プロセ
スを示すタイムチャート、図21は図20の造粒・乾燥
プロセスを示すフローチャートである。この例では、ス
タート信号に応答して風量をQ0 からQ1 へ増加させて
流動層を形成し、光センサによる検出値Vが透過度の設
定値T1 未満であるか否かが判断され、注液量L1 によ
る噴霧注液が開始される。注液に伴って造粒が進行し、
検出値Vが透過度の設定値T1 以上であるか否かが判断
され、検出値Vが設定値T1 未満であるときは噴霧注液
が継続され、検出値Vが設定値T1 以上となったとき、
噴霧注液量のフィードバック制御が行われる。このフィ
ードバック制御では、所定時間内に透過度をT1 からT
2 へ増加させて造粒するための基準データのプログラム
が予めメモリに格納され、この基準データと光センサに
よる検出値Vとを比較しつつ、基準データに追随させて
噴霧注液量をプログラム制御している。このような注液
制御を行うことにより造粒末の粒度特性を精度よくコン
トロールできる。そして、噴霧注液が終了したか否かが
判断され、噴霧注液が終了していないときは噴霧注液量
のフィードバック制御が行われ、噴霧注液が終了したと
きは、噴霧注液を停止して、乾燥工程へ移行する。この
乾燥工程では、前記と同様にして乾燥が終了したか否か
が判断され、乾燥が終了していないときは、噴霧注液の
停止が維持され、乾燥が終了すると、風量がQ0 に低減
して造粒末の乾燥が終了する。図22は本発明の他の制
御装置による造粒・乾燥プロセスを示すタイムチャー
ト、図23は図22の造粒・乾燥プロセスを示すフロー
チャートである。この例では、噴霧注液量を多段に制御
するとともにフィードバック制御して造粒している。す
なわち、スタート信号に応答して風量がQ0 からQ1
増加させて流動層を形成し、検出値Vが透過度の設定値
1 未満であるか否かが判断され、検出値Vが透過度の
設定値T1 に達すると、注液量L1 による噴霧注液が開
始される。注液に伴って造粒が進行し、検出値Vが透過
度の設定値T1 以上であるか否かが判断され、検出値V
が透過度の設定値T1 未満であるときは注液量L1によ
る噴霧注液が継続され、設定値T1 以上となったとき、
前記注液量L1 よりも小さな注液量L2 による噴霧注液
が行われる。さらに、前記注液量L2 による噴霧注液を
継続すると、検出値Vが増加し、検出値Vが透過度の基
準値T2 以上であるか否かが判断される。検出値Vが基
準値T2 未満では噴霧注液L2 が継続され、基準値T2
以上になると、注液量がさらにL3 に低減してフィード
バック制御が行われる。このフィードバック制御では、
所定時間内に透過度をT2 からT3 へ増加させるため、
予めプログラムされた造粒プロセスの基準データと検出
値とが比較され、比較結果に基づいて、基準データに追
随して噴霧注液量をプログラム制御している。そして、
噴霧注液が終了したか否かが判断され、噴霧注液が終了
していないときは噴霧注液量のフィードバック制御が行
われ、噴霧注液が終了したときは、噴霧注液を停止し
て、乾燥工程へ移行する。この乾燥工程では、前記と同
様にして乾燥が終了したか否かが判断され、乾燥が終了
していないときは、噴霧注液の停止が維持され、乾燥が
終了すると、風量がQ0 に低減して造粒末の乾燥が終了
する。このような造粒制御では、風量制御により流動層
の高さを維持する造粒方法に比べて、噴霧注液量を微妙
にコントロールできるため、造粒末の粒度特性をさらに
精度よくコントロールできる。なお、噴霧注液の終了
は、流量計による総注液量の検出、注液時間、予め設定
された透過度への検出値の到達などに基づいて判断でき
る。前記図14,図18,図20〜図23の例では、造
粒プロセスにおいて、噴霧注液量を制御しているが、造
粒プロセス及び/又は乾燥プロセスにおいて、噴霧注液
とともに、又は噴霧注液とは独立して流動層エアー供給
手段からの給気温度を制御してもよい。さらに、噴霧注
液及び/又は給気温度の制御は、給気風量の制御と組合
せて行ってもよい。
【0050】前記検出手段[特に流動層の透過光量を検
出するための検出手段(光センサ)]による検出精度が
低下するのを防止するため、前記装置は、チャンバーの
うち透光部位の内面に粉塵が付着するのを防止するため
の付着防止手段を備えているのが好ましい。付着防止手
段は、前記透光部位の内面を拭くワイパーなどであって
もよいが、チャンバー内において前記透光部位に対して
斜め方向からエアーを噴出して付着した粉塵を除去する
ためのエアー噴出手段であるのが好ましい。前記付着防
止手段については、特開平5−285363号公報を参
照できる。図24は前記透光部位の内面に粉塵が付着す
るのを防止するための付着防止装置を示す概略部分横断
面図である。
【0051】この付着防止装置は、チャンバー1のうち
光センサ(発光素子11aまたは受光素子11b)が配
設される透光部位の透明部材12a,12bに隣接し
て、前記チャンバー1内と通じて形成された気体噴出管
41と、チャンバー1のうち気体噴出管41の取り付け
部位に対応する内面側に配設されたカバー部材42とを
備えている。このカバー部材42の周縁部は、前記透光
部位側を残してチャンバー1の内壁と密着して気体溜め
空間43を形成し、カバー部材42の透光部位側とチャ
ンバー1の内壁との間には、気体噴出管41からの気体
を噴出させるためのスリット44が形成されている。こ
のような付着防止装置を用いると、気体噴出管41から
エアーをチャンバー1の内周面に沿って噴出させること
ができ、透光部位の透明部材12a,12bの内面に粉
塵が付着するのを防止できる。そのため、光センサによ
る検出感度の低下を防止しつつ、確実かつ精度よく造粒
工程を制御できる。なお、噴出するエアーは、粉塵の付
着を防止できる範囲で適当に設定でき、透光路への影響
を少くする点からは、小さい圧力の方が好ましい。
【0052】図25は付着防止装置の他の例を示す概略
部分縦断面図である。この付着防止装置は、チャンバー
1のうち光センサ(発光素子11aまたは受光素子11
b)が配設される透光部位の透明部材12a,12bの
上部又は下部に、前記チャンバー1内に延びる気体噴出
管51を備えている。この気体噴出管51は、チャンバ
ー1内で湾曲し、その先端部のノズル51aが、前記透
明部材12a,12bに向かっている。このような付着
防止装置でも、気体噴出管51からエアーをチャンバー
1の透明部材12a,12bに向かって噴出させること
により、光センサによる検出感度の低下を防止しつつ、
確実かつ精度よく造粒工程を制御できる。なお、透明部
材12a,12bを全体に亘って均一に清浄化するた
め、ファイバースコープのように、前記気体噴出管51
の先端部は、外部からの操作により屈曲自在であっても
よい。
【0053】チャンバーの対向位置に形成された透光部
位の内面に粉塵が付着するのを防止するための付着防止
手段は、前記透光部位に対応するチャンバーの内側又は
外側に取り付けられ、かつチャンバーの内方側に向って
気体が流出可能な開口孔を備えた正圧室と、この正圧室
に気体を供給するための供給手段とで構成されているの
が好ましい。
【0054】図26は本発明の造粒装置における付着防
止装置のさらに他の例を示す概略部分縦断面図である。
この例において、付着防止手段は、透光部位に配設され
た透光部材12a,12bに対応するチャンバー1の内
側に取り付けられた内面が湾曲した中空部材61と、こ
の中空部材のうちチャンバー1の内方側(すなわち光セ
ンサの光路方向)に向って気体が流出可能に形成された
開口孔62とで構成された正圧室63を備えている。こ
の正圧室63の空間は、開口孔62に向かって先細状に
形成されている。また、前記正圧室63に気体を供給す
るため、チャンバー1の外方から内方に延び、かつ圧縮
気体を供給するための気体供給ライン64が前記中空部
材61に接続されている。このような付着防止手段を用
い、気体供給ライン64から圧縮気体を供給すると、正
圧室63内の圧力が正圧となり、チャンバー1内で浮遊
する粉塵や粉粒体が前記開口孔62から正圧室63に侵
入するのを防止できる。そのため、透明部材12a,1
2bの内面に粉塵が付着するのを防止しつつ、光センサ
11a,11bにより精度よく透過光量などを検出で
き、確実かつ精度よく造粒工程を制御できる。
【0055】図27は付着防止装置の他の例を示す概略
部分縦断面図である。この付着防止装置は、チャンバー
1の壁面に取り付けられるプレート状部材71と、この
プレート状部材に形成され、かつ透明部材12a,12
bの閉塞により正圧室72を形成するための孔部と、前
記正圧室72に通じる流路73と、この流路の端部に形
成された接続凹部74と、この接続凹部に接続可能な気
体供給ライン75とを備えている。なお、前記正圧室7
2を形成するための孔部は、チャンバー1の内方に向っ
て先細となっている。このような装置でも、前記と同様
に、透明部材12a,12bの内面に粉塵が付着するの
を防止しつつ、光センサ11a,11bにより精度よく
透過光量などを検出でき、確実かつ精度よく造粒工程を
制御できる。
【0056】図28は付着防止装置のさらに他の例を示
す概略部分縦断面図である。この例では、付着防止装置
がチャンバーの外側に取り付けられている。すなわち、
チャンバー1の壁面には装着部材81が装着され、この
装着部材はチャンバーと連通し、かつ外方へ延びる筒部
82を備えている。この筒部82内は正圧室を形成す
る。前記筒部82の外方側の開口端部に取り付けられた
保持部材83には、押え部材84により透明部材12
a,12bが保持され、前記筒部82の外方側の開口端
を閉塞している。さらに、前記押え部材に取付けられた
取付け台には光センサ11a,11bが設けられてい
る。そして、前記筒部内を正圧(加圧)とするため、前
記筒部82のうち外方側には、気体供給パイプ85が接
続されている。さらに、前記透明部材12a,12bへ
粉塵などが付着するのを防止するため、前記筒部82の
うち外方側には、前記透明部材12a,12bの内面に
向って圧縮気体を噴出させるための気体噴出パイプ86
が接続されている。なお、小型の造粒装置に前記気体供
給パイプなどで構成された付着防止装置を取り付ける
と、気体供給パイプ85からの気流や気体噴出パイプ8
6からの噴出気流により流動層が乱される場合がある。
そこで、前記流動装置のチャンバー1内のうち筒部82
の開口部付近には、筒部82からの気流とは異なる方向
に気体を流出または噴出させるため、気体供給パイプ8
7に取り付けられたノズル88が配設されている。その
ため、ノズル88からの気体により、筒部82からの気
流を、筒部82の延出方向(すなわち正圧室における気
体の流出方向)とは異なる方向に乱すことができ、適性
な流動層を形成しつつ、造粒できる。
【0057】このような装置を利用すると、気体供給パ
イプ85から加圧気体を供給することにより、正圧室を
構成する筒部82内に粉塵が侵入するのを防止できると
ともに、万一、透明部材12a,12bに粉塵が付着し
ても、気体噴出パイプ86から圧縮気体を透明部材12
a,12bに向けて噴出させることにより粉塵を透明部
材12a,12bから脱落させて除去できる。なお、前
記透明部材12a,12bから粉塵を脱落させるための
気体噴出パイプ86、筒部82からの気流を乱すための
気体供給パイプ87やノズル88は必ずしも必要ではな
い。図28に示す例において、チャンバーの縦方向の中
心軸に対して筒部82を適当な角度(例えば、5〜20
°程度)で、上下方向、横方向などの適当な方向に向け
て配設することにより、流動層の乱れを抑制しつつ透過
度測定に対する悪影響を回避することができる。
【0058】本発明ではセンサによる検出値を平均化お
よび平滑化できるので、流動層に対するセンサ(光セン
サなど)による検出面積は特に制限されず、光センサを
用いる場合、前記光センサによる発光および受光幅は、
例えば、2〜200mm、好ましくは5〜150mm、
さらに好ましくは10〜100mm程度の範囲から選択
できる。なお、発光幅および受光幅とは、光径幅又は光
路幅と同義であり、円形のスポット状光である場合には
光径(直径)、異形の光である場合には短軸径の長さ
(例えば、楕円形の光,スリット状光である場合には、
最小幅であるスリット幅)を意味する。スポット状光の
光径幅(発光幅および受光幅)は、通常、10〜200
mm、好ましくは20〜150mm、特に30〜100
mm程度である。また、スリット状光のスリット幅(発
光幅および受光幅)は、2〜200mm程度の範囲から
選択でき、通常、2〜100mm、好ましくは3〜50
mm、特に5〜20mm程度である。
【0059】なお、センサによる検出面積を大きくする
と、検出値をさらに有効に平均化および平滑化でき、さ
らに精度よく造粒制御するのに有用である。図29は光
径幅の大きな光センサの一例を示す概略断面図である。
この例では、発光ユニットおよび受光ユニットで構成さ
れた光センサのうち発光ユニットが示されている。な
お、受光ユニットは、上記発光ユニットと同様の構造を
備えている。
【0060】発光ユニット91は、レーザ光などの光を
発光するためのセンサ本体92と、このセンサ本体から
の光を拡大し、平行光線とするためのレンズ系とで構成
され、このレンズ系は、センサ本体92の収容ボックス
と連通する円筒状ケーシング98内に配設されている。
より詳細には、この例のレンズ系は、センサ本体92か
らの光は若干の広がり角を有するため、センサ本体92
からの光を平行光線とするための第1の凸レンズ93
と、この凸レンズを透過した平行光線を拡大するための
凹レンズ94と、円筒状ケーシング98のうち拡径した
部位に配設され、この凹レンズからの透過光を平行光線
にするための第2の凸レンズ95とで構成されている。
この第2の凸レンズ95の前方には、強化ガラスなどの
透光部材96が配設され、レンズ系への粉塵の侵入を規
制している。また、ケーシング98のうち透光部材96
の前方側の側壁には、粉塵の侵入を抑制するためのエア
ーパージ口97が形成され、ケーシング98のうちチャ
ンバ内に通じる部位には、パージエアーを分散させ、粉
塵の侵入をさらに有効に抑制するための板状又は薄板状
多孔部材(分散板)99が取り付けられている。
【0061】一方、受光ユニットは、上記発光ユニット
と対称的な構造、すなわち、チャンバから外方へ向かっ
て、多孔部材(分散板),強化ガラスなどの透明部材,
第2の凸レンズ,凹レンズ,第1の凸レンズ、および受
光センサ本体を順次備えた構造を有している。
【0062】このようなレンズ系と組み合わせたセンサ
では、レンズ系により光路径を大きくして、測定面積を
大きくし、測定データの平均化および平滑化を有効に行
うことができ、風量制御、温度制御や噴霧量制御などを
高い精度で行うことができる。例えば、発光ユニットで
は、例えば、センサ本体からの可視光を20mmφの第
1の凸レンズで平行光線とし、20mmφの凹レンズで
拡大し、50mmφの第2の凸レンズにより光径50m
mφの平行光線とすることができる。一方、受光ユニッ
トでは、流動層内を通過した光を50mmφの第2の凸
レンズで縮小し、20mmφの凹レンズで平衡光線と
し、20mmφの第1の凸レンズによりセンサ本体の受
光面に収束できる。そのため、このような大きさのレン
ズ系を利用すると、レンズ系を備えていないセンサに比
べて、約25倍の面積で流動層の流動状態を検出でき
る。
【0063】なお、レンズ系はプリズムを備えていても
よい。また、異形の光(例えば、楕円形状,スリット状
光など)は、前記透明部材や分散板を所定形状に遮蔽す
ることにより形成できる。スリット状光などの異形光
は、縦長,横長であってもよく,斜め方向に傾斜してい
てもよい。また、前記多孔部材(分散板)は必ずしも必
要ではない。多孔部材(分散板)は、金属製網状体など
で構成してもよい。
【0064】光センサの光径の影響を調べるため、転動
流動層造粒装置(パウレック社製,マルチプレックスM
P−25)に、乳糖9.0kg、コーンスターチ4.5
kgおよび結晶セルロース(アビセル)1.5kgを入
れ、バインダー液として7重量%ヒドロキシプロピルセ
ルロース(HPC−L)水溶液を用い、給気風量6.8
3 /分,スプレー速度200g/分,給気温度75℃
で造粒し、光センサによる透過度(%)の検出値をドッ
ト式にプロットした。そして、光センサとして、レンズ
系を備えていない光径10mmφの光センサを用いたと
ころ、図30に示すように、検出透過度が大きく変動し
た。これに対して、レンズ系を備えた図29に示す光径
50mmφの光センサを用いたところ、図31に示すよ
うに、透過度の検出値の変動が大きく抑制され、平滑化
したデータが得られた。このことから、光径幅の大きな
光センサを用いると、平滑化された検出データに基づい
て、切換え制御や造粒制御をさらに精度よく行うことが
できる。
【0065】本発明の造粒制御方法では、前記より明ら
かなように、気流(特にチャンバーの下部から上方への
気流)により粉粒体の流動層を形成するとともに液体
(水,アルコールなどの有機溶媒やバインダー液など)
を噴霧して、粉粒体を造粒する。その際、湿分含量の大
きな造粒系であっても、前記流動層の流動状態を検出し
て基準値と比較することにより、粒度特性と関連する造
粒終点を検出できるので、所定の粒度特性を有する造粒
末を再現性よく得ることができる。また、造粒プロセス
及び/又は乾燥プロセスを制御することにより、円滑に
造粒できるとともに、造粒末の粒度特性を精度よくコン
トロールでき、粒度分布のシャープな造粒末を得ること
ができる。そのため、本発明の方法は、高湿分含量の造
粒系、例えば、水分含量10〜50重量%、好ましくは
20重量%以上(例えば、25〜40重量%)程度の粉
粒体で流動層を形成しながら造粒する上で有用である。
【0066】造粒は、造粒末の種類に応じて慣用の成分
を用いて行なうことができる。例えば、医薬製剤として
の造粒末を製造する場合、活性成分、添加剤(例えば、
賦形剤、結合剤、崩壊剤など)を用いる場合が多く、結
合剤が水溶性である場合には、結合剤の水溶液を流動層
に噴霧したり、粉粒状結合剤を含む流動層に水を噴霧す
る場合が多い。また、活性成分として吸湿性や粘性の高
い成分、例えば、生薬エキスなどを用いる場合、活性成
分は、必要に応じて水と混合し、流動層に噴霧してもよ
い。
【0067】本発明は、液体(水,アルコールなどの有
機溶媒,液状有効成分,生薬エキスなどで構成された液
体,水性又は非水性バインダー液など)を噴霧して造粒
する方法(特に、高温で造粒すると、活性が低下しやす
い活性成分を水又は又は水性バインダー液を噴霧して造
粒する方法など)、吸湿性や湿分保持能の高い活性成分
や添加剤を、水,アルコールなどの有機溶媒,液状有効
成分,生薬エキスなどの液体又はこれらの液体を含むバ
インダー液を噴霧して造粒する方法などに適用できる。
また、本発明は、水,アルコールなどの有機溶媒,液状
有効成分,生薬エキスなどを含む液体(水性又は非水性
バインダー液など)を噴霧して粉粒体をコーティングす
るコーティング方法にも適用できる。
【0068】
【発明の効果】本発明の装置及び方法では、流動層の流
動状態(透過光量など)を検出して造粒工程から乾燥工
程への切換を行うので、所定の粒度特性の造粒末を高い
再現性で繰り返し製造できる。また、湿分量の如何に拘
らず、簡単な構成で造粒終点を精度よく検出できるとと
もに、前記造粒工程から乾燥工程への切換手段と造粒・
乾燥プロセスを制御するための制御手段とを組合せるこ
とにより、迅速かつ精度よく造粒末の粒度特性をコント
ロールできる。さらに、湿分含量が大きな造粒系であっ
ても、均一な造粒末や粒度分布がシャープな造粒末を高
い収率で再現性よく製造できる。
【0069】
【実験例】
実験例1 結晶セルロース20kg、主薬5kg、乳糖40kg、
コーンスターチ15kgを転動流動層造粒装置(パウレ
ック社製,マルチプレックスMP−400)に入れ、バ
インダー液として5重量%ヒドロキシプロピルセルロー
ス(HPC−L)水溶液を用い、回転体を回転数200
rpmで回転させながら、転動流動造粒法により造粒し
た。また、図1および図2に示す制御装置を用い、予熱
工程で、給気風量10m3/分、給気温度40℃の流動
化エアーにより予熱して流動層を形成し、造粒工程で
は、バインダー液を2000g/分の噴霧速度で噴霧し
ながら、給気温度40℃の流動化エアーを供給して造粒
した。また、透過型光センサによる検出値について、約
1分間の移動平均を行い、移動平均データを0.1秒毎
にA/D変換し、比較回路において検出値Vが所定の基
準値Vf2に達した時、造粒工程から乾燥工程へ切換え
た。また、造粒工程では、検出値Vが所定の基準値Vf1
に達した時、風量を10m3 /分→20m3 /分→35
3 /分→50m3 /分と順次増加させる風量制御を行
いつつ造粒した。さらに、乾燥工程では、給気風量50
3/分、給気温度50℃で乾燥させた。そして、基準
値Vf2を透過度5〜80%に対応する値の範囲で設定
し、光センサによる流動層の透過度Vが所定の基準値V
f2に達したとき、造粒工程から乾燥工程へ切換え、前記
切換時の透過度と得られた造粒末の粒度特性(平均粒子
径,直径0.5mm以上の粗粒量,直径0.1mm以下
の微粉量)との関係を調べたところ、図32および図3
3に示す結果を得た。
【0070】図32から明らかなように、流動層の透過
度と造粒末の平均粒径との間には強い相関関係が認めら
れる。また、図33からも明らかなように、粗粒量およ
び微粉量も透過度と密接な関係が認められ、粗粒量およ
び微粉量の双方を低減させるためには透過度15〜40
%(特に20〜30%)を切換信号の基準値とするのが
有用である。
【0071】実験例2 風量40m3 /分,50m3 /分,60m3 /分におい
て、実施例1と同様にして、切換時の透過度(基準値)
と得られた造粒末の平均粒子径との関係を調べたとこ
ろ、図34に示す結果が得られた。図34から明らかな
ように、それぞれの風量において、切換時の透過度と平
均粒子径との間に相関関係が認められる。
【0072】実験例3 平均粒子径230μmの造粒末を得るために必要な、風
量と切換時の透過度(基準値)との関係を調べたとこ
ろ、図35に示す結果を得た。図35から明らかなよう
に、所定の平均粒子径を有する造粒末を得る場合、風量
が高い場合には、透過度を小さな値に設定して切換える
のが有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は転動流動造粒装置の一例を示す概略構成
図である。
【図2】図2は図1の制御装置の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図3は平均化処理前の光センサ出力の変動を示
すグラフである。
【図4】図4は図3に示す光センサ出力の変動を本発明
の方法により平均化したグラフグラフである。
【図5】図5は図2の制御装置を利用した造粒・乾燥プ
ロセスの概略を示すタイムチャートである。
【図6】図6は図5に対応する造粒・乾燥プロセスを示
すフローチャートである。
【図7】図7は図2の制御装置を利用した他の造粒・乾
燥プロセスの概略を示すタイムチャートである。
【図8】図8は図7に対応する他の造粒・乾燥プロセス
を示すフローチャートである。
【図9】図9は図2の制御装置を利用したさらに他の造
粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートである。
【図10】図10は図9に対応する造粒・乾燥プロセス
を示すフローチャートである。
【図11】図11は本発明の他の制御装置の電気的構成
を示すブロック図である。
【図12】図12は図11の制御装置を利用した造粒・
乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートである。
【図13】図13は図11の制御装置を利用した造粒・
乾燥プロセスを示すフローチャートである。
【図14】図14は本発明の他の制御装置を利用した他
の造粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートであ
る。
【図15】図15は図14に対応する他の造粒・乾燥プ
ロセスを示すフローチャートである。
【図16】図16は本発明の他の制御装置を利用したさ
らに他の造粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャー
トである。
【図17】図17は図16に対応する造粒・乾燥プロセ
スを示すフローチャートである。
【図18】図18は本発明の他の制御装置を利用した造
粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートである。
【図19】図19は図18に対応する造粒・乾燥プロセ
スを示すフローチャートである。
【図20】図20は本発明の他の制御装置を利用した他
の造粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャートであ
る。
【図21】図21は図20に対応する他の造粒・乾燥プ
ロセスを示すフローチャートである。
【図22】図22は本発明の他の制御装置を利用したさ
らに他の造粒・乾燥プロセスの概略を示すタイムチャー
トである。
【図23】図23は図22に対応する造粒・乾燥プロセ
スを示すフローチャートである。
【図24】図24は付着防止装置の一例を示す概略部分
横断面図である。
【図25】図25は付着防止装置の他の例を示す概略部
分縦断面図である。
【図26】図26は本発明の造粒装置における付着防止
装置のさらに他の例を示す概略部分縦断面図である。
【図27】図27は付着防止装置の他の例を示す概略部
分縦断面図である。
【図28】図28は付着防止装置のさらに他の例を示す
概略部分縦断面図である。
【図29】図29は光径幅の大きな光センサの一例を示
す概略断面図である。
【図30】図30は光径10mmφの光センサを用いた
ときの透過度の変化を示すグラフである。
【図31】図31は光径50mmφの光センサを用いた
ときの透過度の変化を示すグラフである。
【図32】図32は実験例1の結果を示すグラフであ
る。
【図33】図33は実験例1の結果を示すグラフであ
る。
【図34】図34は実験例2の結果を示すグラフであ
る。
【図35】図35は実験例3の結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…チャンバー 4…流動層エアー供給ライン 7…液体噴霧ノズル 11a…発光素子 11b…受光素子 21,31…光センサ 22,32…平均化回路 23,33,36…A/D変換回路 24,37…中央処理装置(CPU) 25,38…D/A変換回路 26,39…駆動回路 27,34…比較回路 35…湿分センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05B 7/02 G05B 7/02 G (72)発明者 夏山 晋 大阪府大阪市東住吉区中野4−11−32

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体の噴霧により流動層の粉粒体を造粒
    するための造粒工程と、流動層を形成しつつ造粒物を乾
    燥するための乾燥工程とを経て造粒物を得るための装置
    であって、気流によりチャンバー内で粉粒体の流動層を
    形成するための流動層エアー供給手段と、液体を噴霧す
    るための液体供給手段と、前記流動層の流動状態を検出
    するための検出手段と、この検出手段による検出値と流
    動層の流動状態に関する基準値とを比較するための比較
    手段と、この比較手段において前記検出値が前記基準値
    に達したとき、造粒工程から乾燥工程へ切換えるための
    切換え手段とを備えている造粒制御装置。
  2. 【請求項2】 検出手段が、流動層の透過光量を検出す
    る手段である請求項1記載の造粒制御装置。
  3. 【請求項3】 検出手段による検出データから所定時間
    毎に平均化データ又は標準偏差データを算出するための
    算出手段を備えている請求項1又は2記載の造粒制御装
    置。
  4. 【請求項4】 検出手段による検出データを所定時間毎
    に平均化するための平均化手段と、平均化されたデータ
    から微分データを得るための微分手段と、この微分手段
    による微分値と流動層の流動状態に関する基準値とを比
    較するための比較手段と、この比較手段において前記微
    分手段による微分カーブの立ち下がり領域の微分値が前
    記基準値に達したとき、造粒工程から乾燥工程へ切換え
    るための切換え手段とを備えている請求項1記載の造粒
    制御装置。
  5. 【請求項5】 流動層の流動状態を検出するための検出
    手段と、検出手段による検出データを所定時間毎に平均
    化するための平均化手段と、切換え手段からの切換え信
    号が与えられ、かつ平均化されたデータと造粒・乾燥プ
    ロセスに関する基準データとの比較結果に基づいて、流
    動層エアー供給手段からの風量、液体供給手段からの噴
    霧量および流動層エアー供給手段からの給気温度から選
    択された少くとも1つの制御量を制御するための制御手
    段とを備えている請求項1記載の造粒制御装置。
  6. 【請求項6】 造粒・乾燥系内の湿分量を検出するため
    の湿分量検出手段、および造粒工程から乾燥工程へ切換
    えるための切換え手段からの切換え信号が与えられ、か
    つ前記湿分量検出手段により検出された湿分量データと
    造粒・乾燥プロセスに関する基準データとの比較結果に
    基づいて、流動層エアー供給手段からの風量、液体供給
    手段からの噴霧量および流動層エアー供給手段からの給
    気温度から選択された少くとも1つの制御量を制御する
    ための制御手段を備えている請求項1記載の造粒制御装
    置。
  7. 【請求項7】 流動層の流動状態を検出するための検出
    手段、検出手段による検出データを所定時間毎に平均化
    するための平均化手段、および造粒工程から乾燥工程へ
    切換えるための切換え手段からの切換え信号が与えら
    れ、かつ平均化されたデータと造粒・乾燥プロセスに関
    する基準データとの比較結果、および造粒・乾燥系内の
    湿分量を検出するための湿分量検出手段、および切換え
    手段からの切換え信号が与えられ、かつ前記湿分量検出
    手段により検出された検出データと造粒・乾燥プロセス
    に関する基準データとの比較結果に基づいて、流動層エ
    アー供給手段からの風量、液体供給手段からの噴霧量お
    よび流動層エアー供給手段からの給気温度から選択され
    た少くとも1つの制御量を制御するための制御手段を備
    えている請求項1記載の造粒制御装置。
  8. 【請求項8】 検出手段が、チャンバーの対向位置に形
    成された透光部位の外側に配設された発光手段と受光手
    段とで構成された光センサである請求項1又は2記載の
    造粒制御装置。
  9. 【請求項9】 光センサによる発光および受光幅が2〜
    200mmである請求項8記載の造粒制御装置。
  10. 【請求項10】 流動層の流動化状態の検出値を、造粒
    異常に対応する基準値と比較し、基準値への検出値の到
    達を指標として造粒異常を検出する請求項1記載の造粒
    制御装置。
  11. 【請求項11】 液体の噴霧により流動層の粉粒体を造
    粒するための造粒工程と、流動層を形成しつつ造粒物を
    乾燥するための乾燥工程とで構成された造粒方法であっ
    て、流動層の流動状態の検出値と基準値とを比較し、前
    記検出値が基準値に達したとき、造粒工程から乾燥工程
    へ切換える造粒方法。
  12. 【請求項12】 造粒工程において、風量、液体の噴霧
    量および給気温度のうち少くとも1つを制御しながら高
    湿分系で粉粒体を造粒し、乾燥工程において少くとも風
    量および給気温度のうち少くとも1つを制御しながら造
    粒物を乾燥する請求項11記載の造粒方法。
  13. 【請求項13】 造粒工程において、風量および給気温
    度のうち少くとも1つを制御しながら液体の一部を噴霧
    して粉粒体を造粒し、乾燥工程において風量および給気
    温度のうち少くとも1つを制御するとともに、残余の液
    体を噴霧しながら、造粒物を乾燥する請求項11記載の
    造粒方法。
  14. 【請求項14】 液体の噴霧により流動層の粉粒体を造
    粒する方法であって、所定の風量で流動層を形成して粉
    粒体を造粒しつつ、前記流動層の流動化状態の検出値を
    基準値と比較し、基準値への検出値の到達を指標として
    造粒終点を検出する方法。
  15. 【請求項15】 液体の噴霧により流動層の粉粒体を造
    粒するための装置であって、気流によりチャンバー内で
    粉粒体の流動層を形成するための流動層エアー供給手段
    と、液体を噴霧するための液体供給手段と、前記流動層
    の流動状態を検出するための検出手段と、この検出手段
    による検出値と流動層の流動状態に関する設定値とを比
    較するための比較手段と、この比較手段において前記設
    定値への前記検出値の到達に基づいて、前記液体供給手
    段からの液体の噴霧量を低減させるための切換え手段と
    を備えている造粒制御装置。
  16. 【請求項16】 チャンバー内で下部から上方への気流
    により粉粒体の流動層を形成するための流動層エアー供
    給手段と、液体を噴霧するための液体供給手段とを備え
    た装置において、前記流動層の流動状態を検出するため
    の少くとも1つの検出手段、この検出手段による検出デ
    ータを所定時間毎に平均化するための平均化手段、平均
    化されたデータと造粒・乾燥プロセスに関する基準デー
    タとを比較するための比較手段、およびこの比較手段に
    よる比較結果に基づいて、前記液体供給手段からの噴霧
    量および流動層エアー供給手段からの給気温度のうち少
    くとも一方を制御するための制御手段を備えている造粒
    制御装置。
  17. 【請求項17】 チャンバーの下部から内部へエアを供
    給して上方への気流による粉粒体の流動層を形成すると
    ともに液体を噴霧して粉粒体を造粒する方法であって、
    前記チャンバーの対向位置に配設した発光手段と受光手
    段とで前記流動層の流動状態を検出して、その検出値を
    所定時間毎に平均化し、平均化したデータと造粒・乾燥
    プロセスに関する基準データとを比較し、比較結果に基
    づいて、液体の噴霧量および給気温度のうち少くとも一
    方を制御することを特徴とする造粒制御方法。
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