JPH10127484A - 電気炊飯器 - Google Patents

電気炊飯器

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JPH10127484A
JPH10127484A JP29295696A JP29295696A JPH10127484A JP H10127484 A JPH10127484 A JP H10127484A JP 29295696 A JP29295696 A JP 29295696A JP 29295696 A JP29295696 A JP 29295696A JP H10127484 A JPH10127484 A JP H10127484A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気炊飯器における炊きむらの防止を図る。 【解決手段】 炊飯器本体と、該炊飯器本体の内鍋収納
部に取出し自由に収納される内鍋と、該内鍋を加熱する
加熱手段とを備え、上記内鍋底部のセンター部を、内鍋
内上方に湾曲形状に突出したドーム形状の湾曲突出部に
構成して、内鍋中央部に2層内対流を形成するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、御飯の炊きむら
を生じにくくした電気炊飯器の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】良質な御飯を炊き上げるためには、米の
ベータでん粉を十分なアルファでん粉にすることが必要
である。そして、そのためには吸水工程の後、十分な加
熱を内鍋中の飯米の全体に亘って均一に行うことが必要
となってくる。
【0003】そこで、従来から内鍋全体をヒータプレー
トで包むようにしたり、また底部に加えて内鍋の側部に
もワークコイルを配設したりして、可能な限り内鍋の全
体から飯米を均一に加熱しようとする試みがなされてき
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
によれば、内鍋全体からの比較的均一な加熱が可能とな
るから、そのような構成を採用しない場合に比べると、
一応炊きむらを解消することができ、内鍋中の飯米全体
の均一なアルファでん粉化に寄与することはできる。
【0005】しかし、それらの構成は、ハード及びソフ
トの両面を含めて炊飯器の構成が複雑になり、製品コス
トが高くなる問題を有している。また、一方上記飯米の
ベータでん粉のアルファ化を実現する炊き上げ工程(合
数判定後沸騰維持工程完了まで)の状況を分析して見る
と、内鍋底部の温度の上昇に伴って生じる飯米水の対流
によって同底部からの熱が内鍋中を上下方向に移動し、
それにより内鍋中の飯米が加熱されていることが分か
る。
【0006】したがって、内鍋中の飯米を均一に加熱す
るためには、上記内鍋中に均一な加熱に効果的な有効な
対流を形成することが望ましい。
【0007】本願発明は、以上のような課題を解決する
ためになされたものであって、内鍋自体の底部形状によ
り底部中央から半径方向外方に向けて上昇する対流を形
成するように構成することによって、内鍋内の飯米を均
一に加熱して、炊きむらのない良質な御飯を炊き上げら
れるようにした電気炊飯器を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記の目的
を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構
成されている。
【0009】(1) 請求項1の発明 すなわち、本願発明の電気炊飯器は、炊飯器本体と、該
炊飯器本体の内鍋収納部に収納される内鍋と、該内鍋を
加熱する加熱手段とを備え、上記内鍋底部のセンター部
を、内鍋内方に湾曲形状に突出した湾曲突出部に形成す
るとともに、該湾曲突出部の下方に、上記内鍋の温度を
検知するセンターセンサーを設け、該センターセンサー
を上記湾曲突出部の下面に当接させている。
【0010】上記のように、先ず内鍋の底部のセンター
部を内鍋内方に湾曲形状に突出した湾曲突出部に形成す
ると、内鍋底部の加熱面積が増大することに加えて飯米
中央部方向に内鍋の底部壁が近くなるとともに、同内鍋
の底部壁中央位置で内対流が生じるようになり、しかも
該内対流が湾曲突出部による突部面の作用で上昇するに
つれて中心部から半径方向外周側に分流するようにな
る。そして、それにより、特に底部中央から上方にかけ
ての熱の移動が活発になる。
【0011】その結果、飯米中央部への熱の移動量が増
加し、飯米全体をできるだけ均一に加熱することができ
るようになって、従来のような炊きむらが少なくなる。
【0012】また、同請求項1の発明の電気炊飯器で
は、上記内鍋底部の湾曲突出部の下方に、内鍋の温度を
検知するセンターセンサーが設けられており、該センタ
ーセンサーが上記湾曲突出部の下面に当接せしめられて
いる。
【0013】したがって、湾曲突出部による内鍋底部面
の飯米との接触面積の拡大に加えて、センターセンサー
の位置が飯米中央部に近くなるだけ飯米中央部の温度が
検知しやすくなり(検知感度が向上して)、炊飯および
保温時の加熱量の制御精度が向上する。
【0014】(2) 請求項2の発明 さらに、本願請求項2の発明の電気炊飯器は、上記請求
項1記載の発明の構成において、その加熱手段が、内鍋
の底部と側部の両位置に対応して設けられたワークコイ
ルにより形成されている。
【0015】該構成によれば、内鍋の全体が効率良く加
熱され、それによる外周側からの飯米全体への加熱量の
付与に加えて、上記のように底部センター部からの内対
流による飯米中央部への熱量の移動により、より炊きむ
らのない御飯を炊き上げることができる。
【0016】(3) 請求項3の発明 さらに、また本願請求項3の発明の電気炊飯器は、上記
請求項1記載の発明の構成において、その加熱手段が、
内鍋の底部から側部に亘って設けられたヒータプレート
により形成されている。
【0017】該構成によれば、内鍋の全面加熱が可能と
なって内鍋全体が効率良く均一に加熱され、それによる
外周側からの飯米全体への均一な加熱量の付与に加え
て、上記のように底部センター部からの内対流による飯
米中央部への十分な熱量の移動により、より飯米全体へ
の均一な加熱が可能となり、炊きむらのない特に良質の
御飯を炊き上げることができる。
【0018】
【発明の効果】以上の結果、本願の請求項1〜3の各発
明によると、それぞれ次のような有益な効果を得ること
ができる。
【0019】(1) 請求項1〜3の各発明に共通な効
果 飯米の合数に対応して、特に満量炊飯時にも、当該飯米
の全体をできるだけ均一に加熱することができ、良質の
美味しい御飯が得られる。
【0020】また、センタセンサ部の飯米温度検知感度
が向上し、炊飯および保温工程それぞれにおける内鍋温
度のコントロール性能が高くなるので、炊飯および保温
性能が共に向上する。
【0021】(2) 請求項2の発明の効果 電磁誘導加熱式の電気炊飯器において、内鍋全体からの
加熱量の付与機能に加えて、底部センター部からの内対
流による飯米中央部への熱量の移動により、飯米全体へ
のより均一な加熱が可能になり、上記(1)の効果が一
層向上する。
【0022】(3) 請求項3の発明の効果 ヒータ加熱式の電気炊飯器において、内鍋全体からの加
熱量の付与機能に加えて、底部センター部からの内対流
による飯米中央部への熱量の移動により、飯米全体への
より均一な加熱が可能になり、上記(1)の効果が一層
向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1〜図3は、本願発明の実施の形態
1に係る電気炊飯器の構成と作用を示している。
【0024】先ず本実施の形態の電気炊飯器は、例えば
加熱手段として2層状態のワークコイルを備えた電磁誘
導加熱式のものにより構成されている。そして、炊飯と
保温とを兼用するようになっている。
【0025】すなわち、該電気炊飯器は、例えば図1に
示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己発
熱が可能なステンレス鋼等の鉄系金属よりなる内鍋(飯
器)3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成さ
れた合成樹脂製の有底筒状の内ケース(保護枠)4と、
該内ケース4を保持する外部筺体である筒状の外ケース
1と、該外ケース1と上記内ケース4とを一体化して形
成された容器本体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニ
ット2とから構成されている。
【0026】上記内鍋3は、その底部3a側周縁部のア
ール面の曲率が大きく形成された丸がま形状になってい
るとともに、さらに同底部3aのセンター部3a′が図
示のように、内鍋3内上方に湾曲形状に突出したドーム
形状の湾曲突出部となっていて、例えば炊き上げ工程の
飯米加熱時において、その突部面による良好な伝熱作用
と上記丸がま形状による対流促進作用とにより、図示の
ような内外2層状態の対流F1,F2を効率良く形成する
ように構成されている。
【0027】上記内ケース4の底壁部4a下面と側壁部
4b外面は、図1に示すように半径方向の位置を異にす
る同心状の第1,第2のリブ48,49によって内外2
組の第1,第2のワークコイルC1,C2を所定の間隔を
保って嵌装し得るように構成されており、該第1,第2
のワークコイルC1,C2は第1,第2のリブ48,49
を介した半径方向内側の底部4a下面と外側の側部4b
外面の各設置面にそれぞれ接着剤を介して接合固定され
ている。
【0028】したがって、該構成では、上記第1,第2
のワークコイルC1,C2の電磁誘導加熱により、内鍋3
はその底部3a側と側部3b側の両方で均一に発熱し、
かつ上記湾曲形状に突出した底部センター部3a′のド
ーム形状の湾曲突出部の突部面と周縁部の丸がま形状と
の相互の作用により、その内部に後述するような活発な
内外2層状態の対流F1,F2を形成して、当該内鍋3中
の中央部を含む飯米の全体を加熱ムラなく加熱して、効
率良く良質の御飯を炊き上げるようになっている。
【0029】また上記外ケース1は、例えば合成樹脂材
で形成された上下方向に筒状の側壁部1aと、該側壁部
1aの上端部に一体成形された肩部1cと、上記側壁部
1aの下端部に結合された同じく合成樹脂製の底壁部1
bとによって、上記内ケース4の底壁部4aとの間に所
定広さの空間部を形成する状態で全体として有底の筒状
体に構成されている。そして、その内側上部に上記のよ
うに内鍋3を上方から取り出し可能に任意にセットする
ための同じく有底筒状構造に形成した上記合成樹脂製の
内ケース4を支持している。
【0030】該内ケース4の底壁部4a外周部の上記第
1,第2のワークコイルC1,C2間を仕切る上記第1,
第2のリブ48,49の間の一部には下面側で凹状部と
した薄肉部50が形成されており、該薄肉部50の下面
側には後述するようにして異常加熱時に上記第1,第2
のワークコイルC1,C2およびマイクロコンピュータよ
りなる炊飯用のマイコン制御ユニットへの電源を遮断す
る温度ヒューズ15が設けられている。そして、該内ケ
ース4の底壁部4a下面および側壁部4b外面に上述の
ように第1,第2のワークコイルC1,C2が設けられ、
さらにそれらの下部にコイル台8が設けられている。該
内ケース4の側壁部4bには、保温ヒータH1が設けら
れている。
【0031】また、上記外ケース1の側壁部1a前面側
には操作パネル部が設けられ、その裏側には上記マイコ
ン制御ユニット等を設けた操作基板が設けられている
(図示省略)。
【0032】また、上記コイル台8の下方部には、上記
操作基板側の上記マイクロコンピュータよりなるマイコ
ン制御ユニットによって上記第1,第2のワークコイル
1,C2各々のON,OFFおよびON時の通電量制御
(出力制御)を相互に独立して行うワークコイル駆動回
路を備えた炊飯器制御回路を有する制御基板PBが設け
られている。
【0033】ところで、上記コイル台8は、例えば半径
方向に放射状に延び全体として受皿形状の内ケース支持
面を有して上記第1,第2のワークコイルC1,C2を支
持するリブ構造のワークコイル支持部と、該ワークコイ
ル支持部間に形成されたフェライトコア嵌挿溝と、上記
ワークコイル支持部の下部側に設けられた脚部とから構
成されており、上記脚部によって上記外ケース1の底壁
部1b上に支持されている(図示省略)。該コイル台8
の上記ワークコイル支持部の側部外周面には、上記フェ
ライトコア嵌挿溝の一端部(半径方向外端部)両側に位置
して縦壁構造の一対のスペーサ11,11・・が設けら
れており、該スペーサ11,11・・を介して所定の間
隔を保った状態で、その外周囲に側部側第2のワークコ
イルC2からの磁気を遮蔽するリング状の磁気遮蔽板1
2が下方側から嵌合されて固定されている。
【0034】また、上記フェライトコア嵌挿溝は、例え
ば相互に円周方向に90度の間隔を保って半径方向に延
び、しかも上下に貫通した状態で形成されており、半径
方向に所定の間隔を置いてフェライトコアが嵌合されて
いる(図示省略)。
【0035】さらに上記コイル台8の上述した内ケース
底部4aの上記薄肉部50に対応する部分には、例えば
所定口径の開口部が形成されており、該開口部を介して
上記ワークコイル支持部の上方に起立して断面H形をし
た温度ヒューズホルダー14が着脱可能に取付けられる
ようになっており、該温度ヒューズホルダー14によっ
て例えば絶縁チューブに入った円筒形の上記温度ヒュー
ズ15が当該内ケース4の底部4aの薄肉部50下面に
接触する状態で支持されている。
【0036】すなわち、温度ヒューズホルダー14は断
面H形のホルダー部上端側凹部に温度ヒューズ15を保
持しているとともに下部側の側壁部の一部を外側に水平
方向に折り曲げてコイル台8下面への取付部14bを形
成しており、該取付部14bをコイル台8の下面にビス
で締結することにより、着脱可能な状態で下方側から固
定されている。
【0037】一方、上記内ケース4は底壁部4aおよび
側壁部4bが一体成形されており、その底壁部4a中央部
およびコイル台8のワークコイル支持部の基板中央部に
は、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサー7の収
納空間部(嵌装穴)が形成されており、該センタセンサー
収納空間部中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時
コイルスプリング18により上方に上昇付勢された状態
でセンタセンサー7が設けられている。
【0038】上記センタセンサー収納空間部は、上記コ
イル台8中央部で上下両方向に延びるリブによって形成
された筒体19内に形成され、その下部側開口部にはセ
ンサカバー20が嵌合され、図示しないビスで上記コイ
ル台8側筒体19一側の圧肉壁部に固定されている。
【0039】センタセンサー7は、本実施の形態の場
合、例えば、その筒状のセンサホルダー44内上端部の
センサ保持部45に異常温度検出のための大径の温度ヒ
ューズは設けられておらず、温度ヒューズに比べて相当
に小さな上記内鍋3の温度を検知する第1,第2のサー
ミスタ(温度センサ)T1,T2のみが中央部左右に位置し
て設けられているとともに当該センサホルダー44の上
端部のセンサ保持部45上面には当該第1,第2のサー
ミスタT1,T2のみを設けた小径のセンサ保持部45を
カバーするのに十分な、小径で熱伝導性の良好な金属材
料よりなるセンサキャップ46が一体に嵌合固定されて
いる。そして、上記筒状のセンサホルダー44の上方側
縁部下部には周方向にシールド用のリップ部47aを設
けたリング状のシールド部材47が嵌合され、該シール
ド部材47と下方側センサカバー20の蓋面との間に介
装されたコイルスプリング18によってセンサホルダー
44全体が昇降可能かつ常時上方に付勢された状態で支
持されている。
【0040】センサホルダー44内のセンサ保持部45
の下部は筒状に所定長さ下方に延びて下端にリードスイ
ッチ取付部を形成している一方、上記下方側センサカバ
ー20には筒状のマグネット取付部が形成されている。
そして、同マグネツト取付部の上端に取付けられたマグ
ネツトと上記リードスイッチ取付部に取付けられたリー
ドスイッチとが、上記センサホルダー44の昇降動作に
応じて接離することによって上記リードスイッチをO
N,OFFさせ、そのON,OFF信号によって上記内鍋
3の非セット、セット状態を検出するようになっている
(図示省略)。
【0041】なお、符号4a′は上記内ケース底部4a
センター部の上記センサホルダー44の上昇位置規制縁
部であり、該上昇位置規制縁部4a′は上記内ケース底
部4aの上面よりも所定高さ上方に起立され、上記セン
サキャップ46が、ドーム形状の湾曲突出部に形成され
た内鍋底部センター部3a′の下面(裏面)に適切に対
応して当接し得るようになっているとともにセンサ収納
空間部内への水等の侵入が生じにくいようにしている。
【0042】一方、上記蓋ユニット2は、その外周面を
構成する合成樹脂製の外カバー2aと、該外カバー2a
の外周縁部内側に嵌合され、当該蓋ユニット2のパッキ
ンを介した内鍋3上縁部3cへの係合部を構成する合成
樹脂製の内枠部2bと、該内枠部2b内に嵌合係止され
る蓋ヒータH2を備えた放熱板2cとからなる中空構造
に形成されており、上記外カバー2aと放熱板2cと
は、内枠部2bを介して外周縁部同士が相互に結合され
ている。この蓋ユニット2は、上記外ケース1の肩部1
cに対して図示しない後端側をヒンジ機構を介して回動
自在に取付けられており、その前部開放端側には、該蓋
ユニット2の所定位置に係合して蓋ユニット2の開閉を
行うロックレバーが設けられている(図示省略)。
【0043】また、上記蓋ユニット2の略中央部には、
蒸気放出口16が上下方向に貫通して形成されている。
そして、該蒸気放出口16にはラバー製の蒸気放出筒嵌
合用のパッキン16aが嵌合され、同パッキン16aを
介して蒸気放出筒44が取付けられている。
【0044】次に、図2は上記のように構成された電気
炊飯器の炊飯用マイコン制御ユニット23を中心とする
制御回路部の構成を示す。
【0045】図中、符号23が炊飯・保温制御用のマイ
コン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユ
ニット23はマイクロコンピュータユニットを中心と
し、例えば内鍋(御飯)3の第1,第2の温度検出回路
部、ワークコイル駆動制御回路部、発振回路部、リセッ
ト回路部、肩ヒータ駆動回路部、ファンモータ駆動回路
部、電源回路部、液晶表示部、LEDランプ表示部、操
作スイツチ部等を備えて構成されている。
【0046】そして、先ず第1,第2の温度検出回路7
9a,79bには、例えば第1,第2のサーミスタ
1,T2による内鍋3の底部センター部3a′の温度検
出値がそれぞれ入力されるようになっている。この場
合、第1のサーミスタT1の温度検出値S1は第1,第2
のワークコイルC1,C2の出力制御に、第2のサーミス
タT2の温度検出値S2は異常温度制御に使用される。
【0047】また、上記ワークコイル駆動制御回路部
は、例えばパルス幅変調回路74、同期トリガー回路7
5、IGBT72、共振コンデンサ71によって形成さ
れている。そして、上記マイコン制御ユニット23によ
り、上記パルス幅変調回路74を制御することにより、
例えば炊飯工程に応じて上記第1,第2のの両ワークコ
イルC1,C2の合計出力値および同出力値でのONデュ
ーティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変
えることによって炊飯工程の各工程における内鍋3の加
熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コ
ントロールすることにより、均一な吸水作用と加熱ムラ
のない御飯の炊き上げ、良好な保温性能等を実現する出
力制御が行われるようになっている。
【0048】なお、図中の符号Dは上記IGBT72の
フライホイールダイオードである。また、同符号70
は、家庭用AC電源29との間に挿入された上記第1,
第2のワークコイルC1,C2駆動用のダイオードブリッ
ジを内蔵した電源側整流平滑回路である。
【0049】一方、符号H2は上述の保温ヒータ、60
は外ケース1内底部の図示しないファンを駆動するファ
ンモータであり、それぞれトライアック34,31を介
してトライアック駆動回路61によってON,OFF駆
動されるようになっている。
【0050】また、符号62は降圧トランス、63は定
電圧電源回路であり、上記マイコン制御ユニット23の
直流電源回路を形成している。
【0051】さらに、符号53は液晶表示部、73はブ
ザー、22は炊飯スタートスイスッチ、保温スイッチ、
タイマースイッチ、取消スイッチ等の各種操作スイツチ
群部、40はクロック基準制御信号形成用の発振回路、
64はリセット回路である。
【0052】本実施の形態の場合、上述のような構成の
電磁誘導加熱方式の電気炊飯器において、例えば吸水工
程から保温工程に到る炊飯工程又はそれらの各工程にお
ける飯米の炊飯量に応じて上記図2の回路のパルス幅変
調回路74、IGBT駆動回路77、同期トリガー回路
75をマイコン制御ユニット23によりそれぞれ制御す
ることにより、第1,第2のワークコイルC1,C2の駆
動および出力制御を行うようになっている。
【0053】以上のように、本実施の形態の電気炊飯器
では、内鍋3の底部3aの周縁部のアール面の曲率を大
きく形成して丸がま形状に構成するとともに、さらにそ
のセンター部3a′を内鍋3内上方に湾曲形状に突出し
たドーム形状の湾曲突出部に構成している。
【0054】従来の電気炊飯器における内鍋中の飯米
は、例えば中央部分が炊き足りない傾向にあり、炊き上
り状態の御飯は加熱量の十分な周辺部が盛り上がる一
方、加熱量が足りない中央部が凹んだ状態となる場合が
あった。
【0055】これは、上記飯米中央部分が内鍋3の加熱
壁面から遠く、加熱力が十分に届かないことに加えて、
加熱時に生じる飯米水の対流が内鍋3の周辺側を中心と
して生じる外対流(図1のF1)のみであったために、
相対的に周辺部に比べて中央部への熱量の移動が少ない
ことに起因していた。
【0056】ところが、上述のように内鍋3の底部3a
の周縁部アール面を曲率の大きな丸がま構造に形成し、
さらに同底部3aのセンター部3a′を内鍋3内上方に
湾曲形状に突出したドーム形状の湾曲突出部に構成する
と、底部3a部分の加熱面積が増大することに加えて飯
米中央部方向に内鍋3の底部3a壁が近くなるととも
に、図1中に矢印F1,F2で示すように、上記丸がま形
状による周辺部の活発な外対流に加えて同底部3a壁中
央から上方に向けて内鍋中央部の加熱に有効な内対流が
生じるようになり、当該内鍋3内に内外2層状態の対流
1,F2が形成される。
【0057】その結果、従来よりも飯米中央部への熱の
移動量が増加し、飯米全体の均一な加熱が可能となっ
て、従来のような炊きむらが少なくなる。
【0058】また、同電気炊飯器では、上記内鍋3底部
3aのドーム形状の湾曲突出部となったセンター部3
a′下方に位置して内鍋(飯米)3の温度を検知するセ
ンターセンサー7が設けられ、そのセンサー部7aがセ
ンター部3a′の下面(裏面)に当接して均密に接触す
るようになっている。
【0059】したがって、該構成によると、上記ドーム
形状の湾曲突出部による内鍋底部3a面の飯米との接触
面積の拡大に加えて、センターセンサー7の温度のセン
シング面が飯米中央部に近くなるだけ、例えば図3の実
験結果グラフに示すように従来の湾曲突出部がない構成
に比較して、吸水工程および合数判定を含む炊き上げ工
程の各々において飯米中央部の温度が検知しやすくなり
(特に吸水時および合数判定時の検知感度が向上し、吸
水性能が向上するとともに合数判定精度が高くなっ
て)、炊飯および保温時の加熱量の制御精度が向上す
る。その結果、炊飯および保温性能が共に向上する。
【0060】さらに、同電気炊飯器では、上記の構成に
おいて、その加熱手段が、内鍋3の底部3aと側部3b
の各位置に対応して設けられた第1,第2のワークコイ
ルC1,C2により形成されている。
【0061】したがって、該構成によれば、内鍋3は底
部3aと側部3bの全体から効率良く均一に加熱され、
それによる外周側からの飯米全体への均一な加熱量の付
与に加えて、上記のように底部3aのセンター部3a′
と周縁部丸がま面からの内外2層状態の対流による飯米
中央部への十分な熱量の移動により、より飯米全体の均
一な加熱が可能となり、炊きむらのない良質の御飯を炊
き上げることができるようになる。
【0062】(実施の形態2)図4〜図8は、本願発明
の実施の形態2に係る電気炊飯器の構成を示している。
【0063】本実施の形態の電気炊飯器は、例えば加熱
手段がヒータ式のものにより形成され、かつ通常の炊飯
とおかゆの炊き上げ並びにそれらの保温とを兼用するも
のとされている。そして、該電気炊飯器は、内部に内鍋
(飯器)3をセットし得るように構成された有底筒状の全
面加熱型のヒータプレート9と、該ヒータプレート9を
収納支持した有底筒状の外ケース1と、該外ケース1の
上部を覆蓋する蓋ユニット2とからなる炊飯器本体を備
えている。
【0064】前記ヒータプレート9内に収納される内鍋
3は、前述の実施の形態1の場合と同様に、その底部3
aのセンター部3a′が図示のように内鍋3内上方に湾
曲形状に突出したドーム形状の湾曲突出部となってい
て、例えば炊き上げ工程の飯米加熱時において、その突
部面による伝熱作用により、内外2層状態の対流(図示
省略)を形成するように構成されている。
【0065】また前記外ケース1は、合成樹脂からなる
筒状の側壁部1aと、該側壁部1aと一体成形された底壁
部1bと、上記側壁部1aの上端部に結合された合成樹
脂製の肩部5とによって構成されており、その内側に
は、前記内鍋3が取り出し可能にセットされる内鍋収納
空間を形成した有底筒状のヒータプレート9が設けられ
ている。
【0066】そして、該ヒータプレート9は、有底筒状
の伝熱性の高い肉厚の大きい金属板よりなり、その底部
9a外周部内に炊飯ヒータ82を内装している一方、上
記外ケース1の肩部5の内側に設けた水平状態の縁部5
aの裏面に対して、その上端側水平状態の縁部9cが断
熱性の高いスペーサ部材51を介してビス52により取
付けられている。なお、スペーサ部材51は、図示しな
い位置で肩部5の縁部5aにビスで固定されている。そ
して、上記ヒータプレート9の底壁部9aの中央部に
は、断面台形状に上方に突出した凸部9a′が形成さ
れ、該凸部9a′の中央に位置して上記内鍋3の底部3
aのドーム形状の湾曲突出部となったセンター部3a′
裏面に対してそのセンサー部7aの上面が適切に当接し
て接触するセンタセンサー7のセンサー部7a嵌合穴9
dが設けられている。そして、該嵌合穴9dから上方に
向けてセンサー部7aが昇降可能に突出せしめられてい
る。
【0067】上記センタセンサー7には、上記内鍋3の
温度、すなわち御飯の温度を検知するヒータ出力制御用
温度検知センサとしての第1のサーミスタT1と内鍋3
がセットされているか否かを検知する内鍋検知センサが
昇降可能に内蔵されている(図示省略)。
【0068】上記ヒータプレート9は、その内側にセッ
トされた内鍋3の上端部を除く略全面に対応して密着さ
れ、内鍋3の底部3aおよび側部3b外周囲の全面を伝
熱性良く加熱するように構成されている。
【0069】また、上記ヒータプレート9の上縁部9c
下面には、伝熱プレート83を介して肩部5付近の温度
を検出する第2のサーミスタT2と肩部5の温度に対応
して溶断し電源を遮断する温度ヒューズ84とが内外両
側に位置して取付けられている。これらの取付けは、上
記ヒータプレート9の肩部5に対する取付けと同時にな
される。また、上記ヒータプレート9の側部3b外周面
には、保温ヒータH1が設けられている。
【0070】さらに、上記ヒータプレート9の底部9a
には、脚部85が一体に設けられ、該脚部85は断熱樹
脂よりなる断面ハット型の所定高さの中空支持部材86
を介して外ケース1の底部壁1bに支持されている。そ
して、中空支持部材86とヒータプレート9の脚部85
とは、長尺のビス87により下方側から相互に連結固定
されている。該構成において、上記ビス87の頭部87
aから外ケース1の底部壁1b上面までの距離Lは、少
なくとも10mm以上に設定され、ヒータプレート9か
らビス87を介して外ケース1の底部壁1bに伝達およ
び放射される熱により外ケース1の底部壁1bが熱影響
を受けることのないように対策されている。
【0071】一方、前記蓋ユニット2は、その外周面を
構成する合成樹脂製の外カバー2aと、該外カバー2a
の内周面における外周環状枠部を構成する合成樹脂製の
内枠部2bと、該内枠部2bにおける半径方向内側の開
口部を断面くの字状のポリカバーパッキンを介して着脱
可能に覆蓋する放熱板2cとによって図示のような内蓋
のない中空構造に形成されている。そして、この蓋ユニ
ット2は、前記肩部5の図示しない後端側に対してヒン
ジ機構を介して上下方向に回動自在に取り付けられてお
り、その開放端側には、該蓋ユニット2の所定位置に対
して係合して該蓋ユニット2の閉塞状態を維持するロッ
ク機構が設けられている(図示省略)。
【0072】また、符号16は蒸気逃がし通路、16a
は該蒸気逃がし通路16に嵌合された蒸気放出パイプ嵌
合用パッキン、H2は放熱板加熱手段としての蓋ヒータ
である。上記蓋ヒータH2は上記放熱板2cの上面側に
対して、放熱カバーによりカバーして密接に固定するこ
とによって伝熱性良く取付けられている。
【0073】さらに、図示は省略しているが、上記炊飯
器本体前面部裏側には、炊飯ヒータ82、蓋ヒータ
2、保温ヒータH1等への通電量および電源電圧の監視
制御を行うためのマイクロコンピュータよりなる制御ユ
ニット(以下、マイコン制御ユニットという)を具備し
た制御基盤が収容されている。また、これも図4には表
われていないが前記肩部5における前面部側は、斜めに
下降せしめられて図5に示すような幅広の操作パネル3
0が設けられている。この操作パネル30部分には、図
5に示すように、炊飯に必要な各種のスイッチ、例えば
炊飯スタートスイッチ91、取消スイッチ92、保温ス
イッチ93、予約スイッチ94、タイマーセットスイッ
チ95、時間セットスイッチ96、分セットスイッチ9
7、メニュースイッチ98などと、それらの各スイッチ
によって選択された炊飯メニュー、スイッチ操作レベ
ル、タイマー設定時刻等を表示して使用者に視認せしめ
るための液晶表示器99とが設けられている。
【0074】液晶表示器99は、例えば(A)白米、新
米等の表示に加えて、(B)すしめし、炊き込み・おこ
わ、玄米、おかゆ等の御飯の硬さを異にする炊飯メニュ
ーの表示、(C)おかゆメニューが選択された時のとろ
み具合の表示、(D)タイマー設定時刻等の各種の表示
に加えて、例えば異物炊飯時のアラーム表示「異物注
意」100が行われるようになっている。上記各種のメ
ニューおよびとろみ具合(弱・中・強)などの表示は、
それぞれ三角矢印101,102で、またタイマー設定
時刻の表示は数字103で各々行われるようになってい
る。
【0075】以上のように、本実施の形態の電気炊飯器
では、上記実施の形態1の内鍋3の構成と同様に、底部
3aのセンター部3a′がドーム形状の湾曲突出部とな
っており、他方、その加熱手段は、該内鍋3の底部3a
から側部3b全周面に亘って設けられた全面加熱型のヒ
ータプレート9により形成されている。
【0076】したがって、該構成によれば、内鍋3の全
面加熱が可能となって内鍋全体が効率良く均一に加熱さ
れ、それによる外周側からの飯米全体への均一な加熱量
の付与と外対流に加えて、上記のようにドーム形状の湾
曲突出部となった底部センター部3a′からの内対流に
よる飯米中央部への十分な熱量の移動により、より飯米
全体への均一な加熱が可能となり、炊きむらのない良質
の御飯を炊き上げることができるようになる。
【0077】次に、図6に示す電気回路図に基づいて、
本実施の形態の電気炊飯器における電気的な制御回路部
の構成を説明する。なお、図6においても図4、図5に
示された各部に対応する部分には同一の参照符号を付し
て示している。
【0078】図中、AC100Vは一般家庭用の交流1
00Vの商用電源である。使用者は上記炊飯器本体側の
電源プラグを家庭電源コンセントに接続して使用する。
【0079】この100V電源回路に接続されているト
ライアックTRcと保温ヒータH1との直列回路は、保
温ヒータH1の加熱回路を形成している。保温ヒータH1
は、炊飯器本体の内鍋3の側部3b面より内鍋3を加熱
し、炊飯又は保温工程の各工程においてマイコン制御ユ
ニット23からのトライアック制御信号の出力値に応じ
て発熱する。すなわち、上記マイコン制御ユニット23
のP1端子からはトライアック制御信号が出力され、該
1端子の制御信号電位が「L」になると、該「L」信
号出力が抵抗R4を通してトライアック駆動トランジス
タQ1のベースに印加され、同トランジスタQ1がONす
る。そして、トライアックTRcのゲートに接続されて
いる抵抗R3を通してトライアックTRcのゲートに電
流(ゲート電流)が流れ、トライアックTRcがONし
て保温ヒーターH1が所望の設定温度に発熱する。
【0080】また、同時に上記電源回路には、リレーR
の開閉接点(常開接点)であるRS1と炊飯ヒータ82
とが直列に接続された炊飯ヒータ82の加熱回路が並列
に接続されている。この炊飯ヒータ加熱回路の炊飯ヒー
タ82も、上記マイコン制御ユニット23からの制御信
号の出力値(P2端子からの出力)により制御される。
すなわち、P2端子からの制御信号電位が「H」になれ
ば、該H電位の信号出力が抵抗R5を介して抵抗R19
供給され、該抵抗R19の両端に生じる電位によりトラン
ジスタQ2はONする。そうすると、同トランジスタQ2
のコレクタに接続されている上記リレーRのリレーコイ
ルRLが励磁されて、上記リレーRの開閉接点RS1
メークする。その結果、炊飯ヒータ82に通電されて、
加熱動作が開始される。
【0081】尚、リレーコイルRLに並列接続されてい
るダイオードD1は、当該リレーコイルRLより発生す
る逆起電圧を吸収して、上記トランジスタQ2を保護す
るためのものである。
【0082】また、抵抗R6は、上記AC電源ラインを
介してリセット回路104に電源電圧を印加するための
ものである。リセット回路104は、上記マイコン制御
ユニット23への供給電源電圧が当該マイコン制御ユニ
ット23の定格動作電圧以下に低下した時に、当該マイ
コン制御ユニット23のプログラムをリセットし、マイ
コン部分の動作を全て停止させるものである。
【0083】また、コンデンサC1は、上記マイコン制
御ユニット23への入力電源電圧を平滑化するものであ
り、同コンデンサC1と並列なツェナーダイオードD4
上記マイコン制御ユニット23への入力電源電圧を上記
一定の定格動作電圧にする目的で設けられている。ま
た、整流ダイオードD2は上記AC100Vの交流電源
を直流に整流するためのものであり、この抵抗R1はA
C100Vを直流に整流した電圧を所定設定電圧値に降
下させて、上記マイコン制御ユニット23の動作電圧に
対応したものとする目的のものである。
【0084】また抵抗R2は、その一端を上記AC10
0Vの電源回路に接続されているとともに、他端をトラ
ンジスタQ3のベースに接続されており、トランジスタ
3によって上記AC100V電源の正弦波電圧を方形
波電圧に変換し、抵抗R7を介して上記マイコン制御ユ
ニット23の電源電圧監視入力端子Kに入力するように
している。トランジスタQ3のベースとエミッタ間を接
続したダイオードD3はトランジスタQ3保護用のバイパ
スダイオードである。これら、抵抗R2、トランジスタ
3、抵抗、ダイオードD3は、上記マイコン制御ユニッ
ト100の電源電圧判定機能とのコンビネーションで電
源電圧監視手段を構成する。
【0085】さらに、図示符号99は前述の炊飯器本体
の操作パネル30部におけるメニュー表示や時刻表示な
どを行う液晶表示器、また105は同操作パネル30部
における炊飯や保温、予約、取消、タイマー等の各種ス
イッチの作動状態を示す各種発光ダイオード群、107
はそれら各種スイッチ群である。
【0086】一方、106はマイコンを動作させるため
のシステムクロック信号を作るための発振回路であり、
例えばセラミック振動子、コンデンサ等で構成されてい
る。
【0087】以上の制御回路によって、上記内鍋3の底
部3a中央のドーム部裏面に対向して設けられた上記セ
ンターセンサー7部分の内鍋温度検出センサである第1
のサーミスタT1と分圧抵抗R8,R9,R10で決定され
る電圧値が内鍋3の加熱制御用の温度検出値としてマイ
コン制御ユニット23の温度データ入力端子(A/D)
に入力されることにより、御飯およびおかゆ等の炊き上
げ過程に応じた炊飯ヒータ82、保温ヒータH1それぞ
れの吸水、炊き上げ、沸とう、むらし、保温各工程にお
ける適切な加熱量制御が行われ、適切な炊き上げが行わ
れる。
【0088】次に、上記構成の電気炊飯器本体および制
御回路を使用して構成される本実施の形態における電気
炊飯器の異物炊飯時の制御の内容について説明する。
【0089】先ず、図7のフローチャートは、同制御の
内容を示している。
【0090】すなわち、先ず上述の炊飯スタートスイッ
チ91が押されて炊飯ヒータ82にAC電源が入ると、
炊飯制御が開始される。
【0091】そして、続いて吸水工程(ステップS1
に入り、上記炊飯ヒータ82および保温ヒータH1をO
Nにして内鍋3を加熱し、内鍋3中の飯米の温度を予じ
め設定されている目標吸水温度(例えば40℃)まで上
昇させ、該目標温度に所定時間内維持することによって
吸水を行う。
【0092】次に、上記所定の吸水時間が経過すると、
上記炊飯ヒータ82および保温ヒータH1をフルパワー
で加熱することによって上記ヒータプレート9による全
面加熱を行ないながら内鍋3の温度を上昇させて合数判
定を実行する(ステップS2)。
【0093】そして、該合数判定が終了すると、続いて
炊き上げ工程に入り、上記全面加熱を続けることによっ
て炊き上げ完了温度(沸騰完了温度)になるまで炊き上
げる。該炊き上げ工程では、先ず上記センタセンサー7
部に設けられた第1のサーミスタT1の検出温度S1が炊
き上げ完了温度130℃以上となったか否かを判定し
(ステップS3)、その判定結果がYESとなるまでの
炊き上げ工程中は異物炊飯時の安全性と炊飯遂行を考慮
して次のようなヒータ制御が行われる。
【0094】すなわち、上記ステップS3の炊き上げ完
了判定の結果、NOの未だ炊き上げ工程中である時は、
続いて上記外ケース1の肩部5に設けた肩部異常温度検
知用の第2のサーミスタT2の検出温度S2が肩部溶断の
可能性がある異常温度180℃以上となっているか否か
を判定する(ステップS4)。
【0095】そして、その結果、NOの上記肩部5の温
度が異常判定温度180℃よりも低いNOの時は、上記
炊飯ヒータ82による内鍋3の全面加熱を炊き上げ工程
の完了まで継続(ステップS5)する一方、YESと判
定された異物炊飯時であって上記外ケース肩部5の温度
が異常判定温度180℃以上に高くなっている時は、一
旦上記炊飯ヒータ82をOFF(ステップS6)にして
同温度の低下を待ち、異常判定温度180℃よりも低い
安全温度範囲内での炊き上げ加熱(炊飯ヒータ82のO
N,OFF制御)を行った炊き上げを行う。
【0096】そして、その結果、最終的に御飯温度を検
知する第1のサーミスタT1の検知温度S1が130℃以
上となって炊き上げ完了と判定されると、上記炊飯ヒー
タ82をOFFにして上記全面加熱を完了(ステップS
7)し、さらに「むらし工程」(ステップS8)を経て
「保温工程」(ステップS9)へと進む。
【0097】このように、本実施の形態の炊き上げ制御
によれば、仮りに異物炊飯時であっても、完全に炊飯を
中止することなく、肩部5を溶断させない安全な範囲で
一応御飯を炊き上げることが可能となる。
【0098】したがって、異物炊飯時の安全性が確保さ
れるとともに、炊き上げ不能による炊飯不良御飯の発生
が解消される。
【0099】(変形例)次に、図8のフローチャート
は、上記図7のフローチャートの一部を変更し、上記異
物炊飯時には同異物炊飯状態であることを上述の液晶表
示器99にアラーム表示するとともに音声でも報知でき
るようにし、異物炊飯時には早めに取消スイッチを押し
て適正な対策を取ることができるようにしたことを特徴
とするものである。
【0100】すなわち、先ず上述のように炊飯スタート
スイッチ91が押されて炊飯ヒータ82にAC電源が入
ると、炊飯制御が開始される。
【0101】そして、続いて吸水工程(ステップS1
に入り、上記炊飯ヒータ82および保温ヒータH1をO
Nにして内鍋3を加熱し、内鍋3中の飯米の温度を予じ
め設定されている目標吸水温度(例えば40℃)まで上
昇させ、該目標温度に所定時間内維持することによって
吸水を行う。
【0102】次に、上記所定の吸水時間が経過すると、
上記炊飯ヒータ82および保温ヒータH1をフルパワー
で加熱することによって全面加熱を行ないながら内鍋3
の温度を上昇させて合数判定を実行する(ステップ
2)。
【0103】そして、該合数判定が終了すると、続いて
炊き上げ工程に入り、上記全面加熱を続けることによっ
て炊き上げ完了温度(沸騰完了温度)になるまで炊き上
げる。該炊き上げ工程では、先ず上記センタセンサー7
部に設けられた第1のサーミスタT1の検出温度S1が炊
き上げ完了温度130℃以上となったか否かを判定し
(ステップS3)、その判定結果がYESとなるまでの
炊き上げ工程中は異物炊飯時の安全性を考慮して次のよ
うなヒータ制御および報知制御が行われる。
【0104】すなわち、上記ステップS3の炊き上げ完
了判定の結果、NOの未だ炊き上げ工程中である時は、
続いて上記外ケース1の肩部5に設けた異常温度検知用
の第2のサーミスタT2の検出温度S2が異常温度180
℃以上となっているか否かを判定する(ステップ
4)。
【0105】そして、その結果、NOの上記肩部5の温
度が異常判定温度180℃よりも低いNOの時は、上記
炊飯ヒータ82による内鍋3の全面加熱を炊き上げ工程
の完了まで継続(ステップS5)する一方、YESと判
定された異物炊飯時であって上記外ケース肩部5の温度
が異常判定温度180℃以上に高くなっている時は、一
旦上記炊飯ヒータ82をOFF(ステップS6)にして
同温度の低下を待つ一方、上記液晶表示器99に「異物
注意」の表示を出すとともに異物炊飯状態であることを
音声アラームで報知し、ユーザーの手入れを促す(ステ
ップS7,S8)。そして、該状態のまま手入れが行なわ
れないタイマー炊飯時などは、上記図7と同じく異常判
定温度180℃よりも低い安全温度範囲内での炊き上げ
加熱(炊飯ヒータ82のON,OFF制御)を行った炊
き上げを行う。
【0106】そして、後者の結果、最終的に第1のサー
ミスタT1の検知温度S1が130℃以上となって炊き上
げ完了と判定されると、上記炊飯ヒータ82をOFFに
して上記全面加熱を完了(ステップS9)し、さらに
「むらし工程」(ステップS10)を経て「保温工程」
(ステップS11)へと進む。
【0107】このように、本実施の形態の炊き上げ制御
によれば、異物炊飯時には速やかにユーザーに報知して
手入れを促すことができる一方、何らかの事情で、それ
がなされない時にも、完全に炊飯を中止することなく、
安全な範囲で一応御飯を炊き上げることが可能となる。
【0108】したがって、異物炊飯時の安全性が確保さ
れるとともに、炊き上げ不能による炊飯不良御飯の発生
が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器本体
部の構成を示す断面図である。
【図2】同電気炊飯器の制御回路部の構成を示す電気回
路図である。
【図3】同電気炊飯器のドーム形状の有無による飯米温
度検知特性の差を示すグラフである。
【図4】本願発明の実施の形態2に係る電気炊飯器本体
の要部の構成を示す断面図である。
【図5】同電気炊飯器本体の操作パネル部の正面図であ
る。
【図6】同電気炊飯器本体の制御回路の構成を示す電気
回路図である。
【図7】同電気炊飯器の炊き上げ制御の内容を示すフロ
ーチャートである。
【図8】同電気炊飯器の炊き上げ制御の変形例の内容を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1は外ケース、1aは側壁部、1bは底壁部、1cは肩
部、4は内ケース、5は肩部、7はセンタセンサー、7
aはセンサー部、8はコイル台、9はヒータプレート、
23はマイコン制御ユニット、82は炊飯ヒータ、83
は保温ヒータ、T1は第1のサーミスタ、T2は第2のサ
ーミスタ、C1は第1のワークコイル、C2は第2のワー
クコイルである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炊飯器本体と、該炊飯器本体の内鍋収納
    部に収納される内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段とを
    備え、上記内鍋底部のセンター部を、内鍋内方に湾曲形
    状に突出した湾曲突出部に形成するとともに、該湾曲突
    出部の下方に、上記内鍋の温度を検知するセンターセン
    サーを設け、該センターセンサーを上記湾曲突出部の下
    面に当接したことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 加熱手段が、内鍋の底部と側部の両位置
    に対応して設けられたワークコイルであることを特徴と
    する請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 加熱手段が、内鍋の底部から側部に亘っ
    て設けられたヒータプレートであることを特徴とする請
    求項1記載の電気炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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