JPH10123725A - 感光性ポリイミド用現像液 - Google Patents

感光性ポリイミド用現像液

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JPH10123725A
JPH10123725A JP29762596A JP29762596A JPH10123725A JP H10123725 A JPH10123725 A JP H10123725A JP 29762596 A JP29762596 A JP 29762596A JP 29762596 A JP29762596 A JP 29762596A JP H10123725 A JPH10123725 A JP H10123725A
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photosensitive polyimide
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JP29762596A
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English (en)
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Masami Koshiyama
雅巳 腰山
Kenichi Ito
健一 伊藤
Akira Tanaka
明 田中
Yoshikatsu Ishizuki
義克 石月
Yasuhiro Yoneda
泰博 米田
Kishio Yokouchi
貴志男 横内
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Zeon Corp
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像状態が良好で、クラックの発生や膨潤の
ない良好なパターンを与えることができる感光性ポリイ
ミド用現像液を提供すること。 【請求項1】 下式(1) 【化1】 〔R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子または炭
素原子数1〜4の分岐していてもよいアルキル基であ
る。nは、0、1または2である。mは、0または1で
ある。〕で表される化合構造を有する有機溶媒70〜9
8重量%、双極性非プロトン性極性溶媒1〜28重量
%、及び水0.5〜4重量%を含有することを特徴とす
る感光性ポリイミド用現像液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性ポリイミド
用現像液に関し、さらに詳しくは、現像状態が良好で、
クラックの発生や膨潤のない良好なパターンを与えるこ
とができる感光性ポリイミド用現像液に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光照射により溶解度が変化する感
光性ポリイミドが開発されている。例えば、ポリアミッ
ク酸(ポリイミド前駆体)に光架橋剤などを添加した組
成物、ポリアミック酸にアクリロイル基を導入した前駆
体(特公昭55−30207号公報、特公昭55−41
422号公報)、ポリアミック酸にアクリロイル基を塩
の形で導入した前駆体(特公昭59−52822号公
報)、ポリアミック酸にo−ニトロベンジルエステル基
を導入した前駆体などが提案されている。最近、ポリイ
ミド前駆体ではなく、ポリイミド自体を感光化する方法
が開発されている。ポリイミドは、溶媒に溶けにくいた
め、例えば、ポリイミド合成の際のアミン成分として非
対称ジアミンを用いることにより溶媒可溶性のポリイミ
ドを得たり、あるいは、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸無水物と芳香族ジアミンとから、溶媒に可溶性で、感
光性を持つポリイミドを得ることが提案されている。
【0003】感光性ポリイミドを用いて微細パターンを
形成するには、その溶液を基板上に塗布して感光膜を形
成した後、光照射により潜像を形成し、該潜像を現像液
で現像して画像を形成する一般のリソグラフィー技術を
採用することができる。ポリイミド前駆体を用いた場合
には、残留した露光部分の被膜を加熱してポリイミド化
する。現像方法としては、例えば、スピンナ上にシリ
コンウエハなどの基板を固定し、回転させながら現像液
を噴霧するスプレー法、スピンナ上にシリコンウエハ
などの基板を固定し、基板上に現像液を盛り、静置して
現像を行うパドル法、現像液の槽に基板を浸漬する浸
漬法、浸漬法において、超音波を当てる超音波印加法
などが挙げられる。
【0004】感光性ポリイミドの現像液としては、アル
カリ水溶液を用いるアルカリ現像系もあるが、主とし
て、良溶媒と貧溶媒とを組み合わせて用いる有機溶媒系
の現像液が使用されている。従来より、有機溶媒系現像
液において、特定の溶媒を組み合わせて用いることによ
り、感度、解像性、パターン形状などを向上させる試み
がなされている。例えば、(1)N−メチルピロリドン
などの双極性非プロトン性溶媒に、貧溶媒として水を加
えた現像液(特開昭58−66940号公報)、(2)
双極性非プロトン性極性溶媒と芳香族炭化水素と水とか
らなる現像液(特開平4−133062号公報)、
(3)N−メチルピロリドン、キシレン、ジメチルホル
ムアミド、及び水の混合液からなる現像液(特開平5−
241352号公報)(4)シクロパラフィン系炭化水
素と、N−メチルピロリドンやN,N−ジメチルアセト
アミドなどの双極性非プロトン性極性溶媒と、水とから
なる現像液(特開平7−140673号公報)、(5)
N−メチルピロリドンやN,N−ジメチルアセトアミド
などの双極性非プロトン性極性溶媒と、炭酸プロピレン
や炭酸エチレン、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート
などのエステルと、水とからなる現像液(特開平7−2
71053号公報)などが提案されている。
【0005】これらの有機溶媒系の現像液において、水
が添加されているのは、ポリイミド皮膜にクラックが入
るのを抑制する作用効果があるためである。ポリイミド
皮膜を形成した後、現像までに長時間を要するような場
合、有機溶媒系の現像液で現像すると、被膜にクラック
を生じるという問題点があった。これに対して、水を1
0〜50重量%(特開昭58−66940号公報)、あ
るいは5重量%以上、10重量%未満(特開平4−13
3062号公報、特開平7−271053号公報など)
の割合で添加した現像液を用いると、クラックを抑制す
る効果があり、水の量比が少ないとクラックを抑制する
能力が減少すると報告されている。しかしながら、本発
明者らの検討結果によれば、水の割合がこのように大き
いと、現像液の組成や感光性ポリイミドの種類によって
は、現像により形成されたパターンが膨潤して良好なパ
ターンが得られない場合のあることが判明した。
【0006】また、前記の有機溶媒系現像液において、
双極性非プロトン性溶媒は、通常、50重量%以上、多
くの場合60重量%以上の割合で使用されており、この
割合が小さいと、現像速度が遅くなると報告されていた
(特開平4−133062号公報、特開平7−2710
53号公報など)。しかしながら、本発明者らの検討結
果によれば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジエチルホルムアミド、スルホランなどの代表的な非
プロトン性極性溶媒を用いる場合、現像液の組成や感光
性ポリイミドの種類などによって、この割合がこのよう
に大きいと、パターンが膨潤したり、さらには、現像液
の溶解力が強すぎてパターンが形成されない場合のある
ことが判明した。近年、感光性ポリイミドを用いた微細
加工において、感度、解像性、パターン形状などの諸特
性について、より高度な水準が要求されており、現像液
に対しても、さらなる改良が求められている。しかしな
がら、従来の現像液では、感度、解像性、パターン形状
などの特性について、高度化した要求水準に達していな
いのが現状であり、新たな現像液の開発が求められてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感
度、解像性、パターン形状などの諸特性に優れたパター
ンを与えることができる感光性ポリイミド用現像液を提
供することにある。より具体的に、本発明の目的は、現
像状態が良好で、クラックの発生や膨潤のない良好なパ
ターンを与えることができる感光性ポリイミド用現像液
を提供することにある。発明者らは、前記従来技術の問
題点を解決すべく鋭意研究した結果、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンなどの特定
の環状化合物を主成分とし、これに少量成分として、双
極性非プロトン性極性溶媒と水とを組み合わせた有機溶
媒系の現像液により、クラックの発生や膨潤のない良好
なパターンの得られることを見いだした。本発明は、こ
れらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、下式(1)
【0009】
【化2】 〔R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子または炭
素原子数1〜4の分岐していてもよいアルキル基であ
る。nは、0、1または2である。mは、0または1で
ある。〕で表される化学構造を有する有機溶媒70〜9
8重量%、双極性非プロトン性極性溶媒1〜28重量
%、及び水0.5〜4重量%を含有することを特徴とす
る感光性ポリイミド用現像液が提供される。また、本発
明によれば、以下のような好ましい実施態様が提供され
る。 1.式(1)で表される化学構造を有する有機溶媒が、
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、及びγ−ブチロ
ラクトンからなる群より選ばれる少なくとも一種である
前記の現像液。 2.双極性非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、及び
スルホランからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
る前記の現像液。 3.感光性ポリイミドが、末端に化学線官能基を導入し
たポリイミド前駆体である前記の現像液。
【0010】以下、本発明について詳述する。現像液 本発明では、前記式(1)で表される化学構造を有する
有機溶媒と双極性非プロトン性極性溶媒と水からなる混
合液を感光性ポリイミド用の現像液として使用する。式
(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水
素原子または炭素原子数1〜4の分岐していてもよいア
ルキル基である。アルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、s−ブチル基などが挙げられ
る。式(1)で表される有機溶媒としては、例えば、シ
クロペンタノン(m=0、n=1)、シクロヘキサノン
(m=0、n=2)、γ−ブチロラクトン(m=1、n
=0)などが挙げられる。式(1)の有機溶媒は、70
〜98重量%、好ましくは75〜95重量%の割合で使
用される。この有機溶媒単独では、感光性ポリイミドが
十分に溶解し難い場合がある。また、この有機溶媒の割
合が大きすぎると、現像性や耐クラック性が低下する。
【0011】双極性非プロトン性極性溶媒としては、前
記式(1)で表される化学構造のもの以外のものであっ
て、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジエチルホルムアミド、スルホランなどが挙げられ
る。非プロトン性有機溶媒の割合は、1〜28重量%、
好ましくは3〜24重量%である。この割合が小さすぎ
ると、感光性ポリイミドに対する現像液の溶解性が不十
分となり、逆に大きすぎると、パターンが膨潤して良好
なパターンが得られないことがあり、時には溶解力が強
すぎてパターンが流れてしまうこともある。水の割合
は、0.5〜4重量%、好ましくは1〜3重量%であ
る。従来より提案されている現像液での知見とは異な
り、本発明の現像液では、水の割合が大きすぎると、パ
ターンの膨潤が生じて良好なパターンを得ることができ
ない。水の割合が小さすぎると、クラックが発生しやす
くなる。
【0012】感光性ポリイミド 本発明の現像液の使用対象である感光性ポリイミドと
は、ポリイミドまたはポリイミド前駆体に感光基を導入
したもの、あるいは感光基を有する感光性化合物を配合
して、光に対する感応性を付与したものである。感光基
としては、光により二量化または重合して、ポリマー間
に架橋を生ずるもの、光によって生じるラジカルやイオ
ンなどの活性体がポリマー間に架橋を生じるもの、ある
いは、これらの活性体がポリマーと反応してポリマーの
溶解性を変えるものなどが挙げられる。感光基の具体例
としては、炭素−炭素二重結合、アジド基、キノンジア
ジド基などが挙げられる。また、感光性化合物の具体例
としては、重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ナフトキ
ノンジアジド化合物、アミノ基を有するビニル化合物な
どが挙げられる。
【0013】感光性ポリイミドの好ましい具体例として
は、例えば、(1)ジアミン化合物とテトラカルボン酸
またはその無水物とを反応させて得られるポリアミック
酸化合物(ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル
等)に、光重合性アクリロイル基を導入したもの、
(2)ポリアミック酸化合物の末端に、化学線官能基を
導入したもの、(3)ポリアミック酸化合物の溶液(ポ
リイミドワニス)に、メタクリル酸などの感光基を有す
るアミノ化合物を混合したもの、(4)ポリアミック酸
化合物に、光により二量化または重合可能な基をエステ
ル結合で導入したもの、ポリイミドワニスに、N−メチ
ロールアクリルアミド化合物を混合したもの、(5)ポ
リイミドワニスに、アクリルモノマーを混合したもの、
(6)ポリアミック酸化合物の側鎖に、エステル結合、
エーテル結合、アミド結合、ウレタン結合などの化学結
合により、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリ
ル基、シンナミル基、マレイミド基などの感光性基を導
入したもの、などを挙げることができる。
【0014】感光性ポリイミドには、必要に応じて、光
重合開始剤、光増感剤、光重合性官能基を有する感光助
剤、架橋助剤などを配合してもよい。したがって、感光
性ポリイミドは、これらの配合剤を含有する感光性ポリ
イミド組成物をも意味する。また、感光性ポリイミド
は、通常、各成分を均一に溶解するに足る量の溶媒に均
一に溶解して用いられる。本発明で使用する感光性ポリ
イミドとしては、ポジ型、ネガ型のいずれのパターンを
形成するものであってもよく、また、アルカリ現像液を
用いるタイプであってもよい。感光性ポリイミドとして
は、例えば、特開平6−175364号公報、特開平6
−273932号公報、特開平6−295063号公
報、特開平6−301209号公報、特開平7−133
428号公報、特開平6−16110号公報、特開平6
−180505号公報などに記載されているアルカリ現
像液でポジ型またはネガ型のパターンを与える感光性ポ
リイミド、特開平6−324491号公報、特開平6−
324492号公報、特開平6−332178号公報、
特開平3−245148号公報、特開平8−82931
号公報、特開平8−95247号公報などに記載されて
いる有機溶媒系の現像液でネガ型パターンを与える感光
性ポリイミドなどが挙げられる。これらの中でも、化学
線官能基を導入したポリアミック酸化合物を含有する感
光性ポリイミド樹脂組成物(特開平8−82931号公
報、特開平8−95247号公報)が特に好ましい。
【0015】以下、ポリアミック酸化合物、及び好まし
い感光性ポリイミドについて、さらに詳しく述べる。ポ
リアミック酸化合物は、ジアミン化合物とテトラカルボ
ン酸またはその無水物とを、無水の条件下、有機極性溶
媒中、0〜100℃で縮重合反応させることにより合成
することができる。このようにして得られたポリアミッ
ク酸化合物の溶液(ポリイミドワニス)に、感光性基を
有する化合物を添加したり、ポリアミック酸化合物に感
光性基を導入したりして感光性ポリイミドを製造する。
ポリアミック酸化合物の末端に化学線官能基を導入する
場合には、ポリアミック酸化合物の合成時に、例えば、
トリメリット酸誘導体類やアミノベンゼン類を存在させ
る方法が好ましい。
【0016】<ジアミン化合物>ジアミン化合物として
は、例えば、2,2′−ジ(p−アミノフェニル)−
6,6′−ビスベンゾオキサゾール、2,2′−ジ(p
−アミノフェニル)−5,5′−ビスベンゾオキサゾー
ル、m−フェニレンジアミン、1−イソプロピル−2,
4−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、
4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,3′−ジ
アミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエタン、3,3′ジアミノジフェニルエタン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ
ジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジ
アミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、ベンジジン、4,4″−ジアミノ−p−テルフェニ
ル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p
−アミノシクロヘキシル)メテン、ビス(p−β−アミ
ノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メ
チル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−
メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス
(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、
1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタ
レン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエ
ン、2,4−ジアミノトルエン、m−キシレン−2,5
−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キ
シリレンジアミン、p−キシリレンジアミンなどの芳香
族ジアミン類;2,6−ジアミノピリジン、2,5−ジ
アミノピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキ
サジアゾールなどの複素環ジアミン類;1,4−ジアミ
ノシクロヘキサンなどの脂環式ジアミン類;ピペラジ
ン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピレン
ジアミン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジ
アミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、ヘプタ
メチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジ
アミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−
ジメチルヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジア
ミン、ノナメチレンジアミン、5−メチルノナメチレン
ジアミン、2,5−ジメチルノナメチレンジアミン、デ
カメチレンジアミン、1,10−ジアミノ−1,10−
ジメチルデカン、2,11−ジアミノドデカン、1,1
2−ジアミノオクタデカン、2,12−ジアミノオクタ
デカン、2,17−ジアミノアイコサンなどの脂肪族ジ
アミン類のほか、ジアミノシロキサン、2,6−ジアミ
ノ−4−カルボキシリックベンゼン、3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジカルボキシリックベンジジンなどが挙
げられる。これらのジアミンは、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて使用することができる。こ
れらの中でも、2,2′−ジ(p−アミノフェニル)−
6,6′−ビスベンゾオキサゾール、及び2,2′−ジ
(p−アミノフェニル)−5,5′−ビスベンゾオキサ
ゾールは、低熱膨張性で高耐熱性のポリマーが得られる
ので、特に好ましい。
【0017】<テトラカルボン酸またはその酸無水物>
テトラカルボン酸またはその酸無水物としては、例え
ば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−
1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラ
カルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テ
トラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメ
チル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレ
ン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,
8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ
ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水
物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン
−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラ
クロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸
二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ジフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,3″,4,4″−p
−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2″,
3,3″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3,3″,4″−p−テルフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ス
ルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,
3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−
3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレ
ン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、
ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無
水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボ
ン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テト
ラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,
10−テトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物及びその水素添加物;シクロペンタン
−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロ
ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,
2]オクタ−7−エン−2−エキソ,3−エキソ,5−
エキソ,6−エキソテトラカルボン酸2,3:5,6−
二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2−エキ
ソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボ
ン酸2,3:5,6−二無水物などの脂環式酸無水物;
ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水
物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二
無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン
酸二無水物などの複素環誘導体などが挙げられる。これ
らは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。これらの中でも、ピロメリッ
ト酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、及びこれらの組み合わせは、
良好な低熱膨張性、耐クラック性、解像性などを実現す
る上で、特に好ましい。
【0018】<化学線官能基の導入>本発明では、各種
の感光性ポリイミドを使用することができるが、特に、
末端に化学線官能基を導入したポリアミック酸化合物が
好ましい。そのために、ポリアミック酸化合物合成時
に、例えば、トリメリット酸アンハイドライド[トリス
(アクリロイル)ペンタエリスリトール]エステル、ト
リメリット酸アンハイドライド[トリス(メタクリロイ
ル)ペンタエリスリトール]エステルなどトリメリット
酸誘導体(特開平8−95247号公報)、あるいはp
−アミノ安息香酸〔トリス(メタクリロイル)ペンタエ
リスリトール〕エステルなどのアミノベンゼンカルボン
酸エステル(特開平8−82931号公報)などを存在
させることができる。このような化学線官能基を導入し
たポリアミド酸は、ジアミン化合物に、トリメリット
酸誘導体とテトラカルボン酸またはその酸無水物を加
え、常法により縮合反応させる方法、ジアミン化合物
とトリメリット酸誘導体との混合物に、テトラカルボン
酸またはその酸無水物を加え、常法により縮合反応させ
る方法、ジアミン化合物とアミノベンゼンカルボン酸
エステルとの混合物に、テトラカルボン酸またはその酸
無水物を加え、常法により縮合反応させる方法などによ
り合成することができる。
【0019】<感光助剤>感光助剤としては、ペンタエ
リスリトールトリアクリレートなどの(メタ)アクリル
酸系化合物が代表的なものである。アクリル酸系化合物
としては、例えば、アクリル酸、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソ
プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベ
ンジルアクリレート、カルビトールアクリレート、メト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ブチレ
ングリコールモノアクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
アクリレート、グリシジルアクリレート、テトラヒドロ
フルフリルアクリレート、ペンタエリスリトールモノア
クリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレー
ト、アリルアクリレート、1,3−プロピレングリコー
ルジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアク
リレート、1,6−ヘキサングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジプロピ
レングリコールジアクリレート、2,2−ビス−(4−
アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス−(4−アクリロキシプロピルキシフェニル)プロ
パン、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタ
エリスリトールジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、トリアクリルホルマール、テトラメチロールメ
タンテトラアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌル酸のアクリル酸エステル、
【0020】
【化3】 (式中、bは、1〜30の整数を表す。)、
【0021】
【化4】 (式中、c及びdは、c+d=2〜30となる整数を表
す。)、
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】 等を挙げることができる。
【0024】メタクリル酸系化合物としては、例えば、
メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレート、オクチルメタクリレート、エチルヘキシル
メタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エト
キシエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、ヒドロキシペンチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノメタクリレート、N,N−ジエチルアミノメ
タクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート、メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、アリルメタクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリト
ールモノメタクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジメタクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、2,2−ビス−(4−メタクリロキシジエトキシフ
ェニル)プロパン、トリメチロールプロパンジメタクリ
レート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、テトラメチロールメタンテ
トラメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌル酸のメタクリル酸エステル、
【0025】
【化7】 (式中、eは、1〜30の整数を表す。)、
【0026】
【化8】 (式中、f及びgは、f+g=1〜30となる整数を表
す。)、
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】 等を挙げることができる。
【0029】これらの化合物は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて使用することができる。こ
れらの中でも、特に、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、及び前記化3の化合物(b=3)が好ましい。
市販品としては、3EG−A(共栄化学社製)、ビスコ
ート300(大阪有機化学社製)などを挙げることがで
きる。感光助剤は、ポリアミック酸化合物100重量部
に対して、通常、10〜40重量部、好ましくは15〜
35重量部、より好ましくは20〜30重量部の割合で
使用することが望ましい。
【0030】<溶剤>感光性ポリイミドを溶解するため
に使用する溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメ
チル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロ
ラクトンなどの極性溶剤が挙げられる。これらの極性溶
剤のほかに、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、
マロン酸ジエチル等のエステル類;ジエチルエーテル、
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエー
テル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロルエタン、
1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタン、クロルベ
ンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素
類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素類なども使用することができ
る。これらの溶剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて使用することができる。これらの中で
も、N,N−ジメチルアセトアミドやN−メチル−2−
ピロリドンなどが特に好ましい。溶剤の使用量は、各成
分を均一に溶解するのに充分な量とする。
【0031】<光重合開始剤>光重合開始剤としては、
例えば、ミヒラーズケトン、ベンゾイン、2−メチルベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾ
インブチルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、
1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、アントラ
キノン、メチルアントラキノン、4,4′−ビス−(ジ
エチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベン
ゾフェノン、チオキサントン、1,5−アセナフテン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチ
ル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリ
ノ−1−プロパノン、ジアセチルベンジル、ベンジルジ
メチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジフェニ
ルジスルフィド、アントラセン、フェナンスレンキノ
ン、リボフラビンテトラブチレート、アクリジンオレン
ジ、エリスロシン、フェナンスレンキノン、2−イソプ
ロピルチオキサントン、2,6−ビス(p−ジエチルア
ミノベンジリデン)−4−メチル−4−アザシクロヘキ
サノン、6−ビス(p−ジメチルアミノベンジリデン)
−シクロペンタノン、2,6−ビス(p−ジエチルアミ
ノベンジリデン)−4−フェニルシクロヘキサノン、ア
ミノスチリルケトン、3−ケトクマリン化合物、ビスク
マリン化合物、N−フェニルグリシン、N−フェニルジ
エタノールアミン、3,3′,4,4′−テトラ(t−
ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどを挙
げることができる。光重合開始剤は、ポリアミック酸化
合物100重量部に対して、通常、0〜10重量部、好
ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは1〜5重量
部の割合で使用される。
【0032】<その他の添加剤>感光性ポリイミドに
は、さらに必要に応じて接着助剤、レベリング剤、重合
禁止剤等の各種添加剤を使用することができる。
【0033】感光性ポリイミドの使用方法 感光性ポリイミド、溶媒、及び必要に応じて各種添加剤
を含有する感光性ポリイミド組成物は、先ず、適当な支
持体、例えば、シリコンウェハやセラミック、アルミニ
ウム基板などに塗布する。塗布方法としては、スピンナ
ーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗
布、浸漬、印刷、ロールコーティングなどの方法があ
る。次に、比較的低温でプリベークして塗膜を乾燥後、
所望のパターン形状に活性光線(化学線)を照射する。
化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線など
が使用できる。次いで、未照射部を現像液で溶解除去す
ることによりレリーフパターンを得る。現像方法として
は、スプレー法、パドル法、浸漬法、及び超音波法など
の各種方式を採用することができる。現像によって形成
したレリーフパターンは、リンスする。リンス液として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、酢酸ブチルなどが挙げられる。次に、加熱処理を行
ってイミド環を形成し、ポリアミック酸化合物をポリイ
ミド化して、耐熱性に富む最終パターンを得る。
【0034】
【実施例】以下に、合成例、実施例、及び比較例を挙げ
て、本発明をさらに具体的に説明する。なお、各例中の
部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0035】[合成例1]p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペンタ
エリスリトール]エステルの合成 (1)反応器に、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート13.1g、トリエチルアミン4.1g、及び塩化
メチレン35mlを添加し、氷冷下、攪拌下に、p−ニ
トロベンゾイルクロライド6.7g、及び塩化メチレン
25mlを滴下した後、氷冷下で2時間、引き続き室温
で2時間反応させた。反応終了後、反応液にクロロホル
ム及び水を加え、次いで、塩酸を加えて、クロロホルム
層を分取した。減圧下にクロロホルムを留去して得られ
た淡黄色油状物をカラムクロマトグラフィーで精製し
て、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペ
ンタエリスリトール]エステル15.1g(収率85.
8%)を得た。 (2)反応器に、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタク
リロイル)ペンタエリスリトール]エステル15.1
g、塩化第一スズ35.1g、及びテトラヒドロフラン
150mlを加え、氷冷下、攪拌下に、塩化水素ガスを
導入した。氷冷下で1時間、引き続き室温で1時間反応
後、反応液に、水及び炭酸ナトリウムを加えて弱アルカ
リ性とした。次に、クロロホルムで抽出し、減圧下にク
ロロホルムを留去後、残部をカラムクロマトグラフィー
で精製して、p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロ
イル)ペンタエリスリトール]エステル13.8g(収
率92.3%)を得た。
【0036】[合成例2]感光性ポリイミドの合成 反応器に、2,2′−ジ(p−アミノフェニル)−6,
6′−ビスベンゾオキサゾール110.5g(0.26
4mol)、末端変性用アミンとして合成例1で得られ
たp−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペン
タエリスリトール]エステル10.1g(0.022m
ol)、ジメチルアセトアミド552g、及びN−メチ
ル−2−ピロリドン552gを投入して均一溶液を調製
した後、氷冷下、撹拌下に、酸無水物として3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物8
8.6g(0.276mol)を少量づつ粉体で加え
た。次いで、氷冷下で3時間、引き続き室温下で20時
間反応させて、ポリアミック酸を合成した。
【0037】[合成例3]感光性ポリイミドの合成 反応器に、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル2
7.4g(0.137mol)、1,4−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン39.2g(0.137mo
l)、末端変性用アミンとしてp−アミノ安息香酸[ト
リス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステ
ル11.02g(0.024mol)、1,3′−ビス
(アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン3.58g(0.014mol)、及びジメ
チルアセトアミド791,9gを投入して均一溶液を調
整した後、氷冷下、攪拌下に、酸無水物として3,
3′、4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物48.3g(0.15mol)とピロメリット酸二
無水物32.7g(0.15mol)を少量づつ加え
た。氷冷下で1時間、引き続き30℃で4時間反応させ
て、ポリアミック酸を合成した。
【0038】[実施例1〜5、比較例1〜4]合成例2
で得られたポリアミック酸625.0重量部(固形分1
00重量部)に、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブ
チルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(以下、B
TTB:λmax=340nm、日本油脂社製)2重量
部、N−フェニルグリシン2重量部、及び感光助剤とし
てビスコート300(大阪有機化学社製)28重量部を
添加し、室温で溶解した。得られた感光性ポリイミド樹
脂組成物をシリコンウエハ上にスピンナーで塗布し、乾
燥機により60℃で30分間乾燥して、厚み約17μm
の皮膜を得た。皮膜の厚みは、表面形状測定装置P−1
0(テンコール社製)で測定した。この皮膜が形成され
たシリコンウエハに、凸版印刷社製ステップタブレット
マスクを用いて、PLA−501F(キャノン社製)に
より露光エネルギー700mJ/cm2で露光し、次い
で、表1に示す各組成の現像液を用いてスプレー現像を
行い、パターンを得た。
【0039】<評価基準> (1)現像状態 現像後のシリコンウエハを光学顕微鏡により観察し、ク
ラックの有無、及び膨潤の有無を確認した。膨潤は、2
0μmのライン&スペースを形成させたとき、パターン
の一部が接触している状態をいう。クラックが観察され
ず、かつ、膨潤も確認されない場合を良好であると判定
した。 (2)解像度 現像後のシリコンウエハを光学顕微鏡により観察し、ラ
イン&スペースが良好に形成されている最小の線巾を解
像度とした。
【0040】
【表1】 (脚注) (*1)式(1)に該当しない有機溶媒
【0041】表1の結果から本発明の現像液を用いると
(実施例1〜5)、現像状態が良好で、解像度に優れた
パターンの得られることがわかる。これに対して、水を
添加しない現像液を用いた場合(比較例1)には、クラ
ックを生じ、水の量が多い現像液を用いた場合(比較例
2)や非プロトン性極性溶媒の割合が多い場合(比較例
3)には、パターンの膨潤が激しく、式(1)に該当し
ない有機溶媒を用いた場合(比較例4)には、パターン
を得ることができなかった。
【0042】[実施例6〜7、比較例5]合成例3で得
られたポリアミック酸588重量部(固形分100重量
部)に、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパー
オキシカルボニル)ベンゾフェノン(BTTB:λma
x=340nm、日本油脂社製)2重量部、N−フェニ
ルグリシン2重量部、3,3′−カルボニルビス(7−
ジエチルアミノクマリン)2重量部、及び感光助剤とし
て3EG−A(共栄社製造:トリエチレングリコールジ
アクリレート)32重量部を添加し、室温で溶解した。
得られた組成物をシリコンウエハ上にスピンナーで塗布
し、乾燥機で70℃で4分間乾燥して、厚み約10μm
の皮膜を形成した。この皮膜が形成されたシリコンウエ
ハに、凸版印刷社製解像度評価マスクを用いて、PLA
−501Fで600mJ/cm2の露光エネルギーで露
光し、表2に示す組成の各現像液を用いてスプレー現像
を行った。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、感度、解像性、パター
ン形状などの諸特性に優れたパターンを与えることがで
きる感光性ポリイミド用現像液が提供される。本発明で
は、有機溶媒系現像液において、特定の構造の有機溶媒
と、双極性非プロトン性極性溶媒、及び水を特定の割合
で混合した現像液を用いることにより、クラックの発生
やパターンの膨潤がなく、優れたパターン形状を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 健一 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社内 (72)発明者 田中 明 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社内 (72)発明者 石月 義克 神奈川県川崎市中原区上小田中4−1−1 富士通株式会社内 (72)発明者 米田 泰博 神奈川県川崎市中原区上小田中4−1−1 富士通株式会社内 (72)発明者 横内 貴志男 神奈川県川崎市中原区上小田中4−1−1 富士通株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(1) 【化1】 〔R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子または炭
    素原子数1〜4の分岐していてもよいアルキル基であ
    る。nは、0、1または2である。mは、0または1で
    ある。〕で表される化学構造を有する有機溶媒70〜9
    8重量%、双極性非プロトン性極性溶媒1〜28重量
    %、及び水0.5〜4重量%を含有することを特徴とす
    る感光性ポリイミド用現像液。
  2. 【請求項2】 式(1)で表される化学構造を有する有
    機溶媒が、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、及び
    γ−ブチロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも
    一種である請求項1記載の現像液。
  3. 【請求項3】 双極性非プロトン性極性溶媒が、N,N
    −ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,
    N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムア
    ミド、及びスルホランからなる群より選ばれる少なくと
    も一種である請求項1または2記載の現像液。
  4. 【請求項4】 感光性ポリイミドが、末端に化学線官能
    基を導入したポリイミド前駆体である請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の現像液。
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